JP2008307623A - シールリング矯正治具 - Google Patents
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Abstract
【課題】装着溝101にシールリング111を装着する際に、いったん拡径されたシールリング111を、適切な径寸法まで縮径させることの可能な矯正治具を提供する。
【解決手段】締め付けバンド1と、この締め付けバンド1を巻き取る軸2と、この軸2に相対回転可能に取り付けられ、シールリング111の外周面に当接可能な押し付け面31bを有するアダプタ3とを備え、締め付けバンド1が、軸2への巻き取りによって縮径されるループ状に設けられ、アダプタ3が、締め付けバンド1の張力により軸2を中心として揺動されるものである。そして、アダプタ3の押し付け面31bをシールリング111の外周面に当接させた状態で、シールリング111の外周に締め付けバンド1を巻き付け、軸2を回転させて締め付けバンド1を巻き取って行くことにより、シールリング111を締め付けて矯正する。
【選択図】図5
【解決手段】締め付けバンド1と、この締め付けバンド1を巻き取る軸2と、この軸2に相対回転可能に取り付けられ、シールリング111の外周面に当接可能な押し付け面31bを有するアダプタ3とを備え、締め付けバンド1が、軸2への巻き取りによって縮径されるループ状に設けられ、アダプタ3が、締め付けバンド1の張力により軸2を中心として揺動されるものである。そして、アダプタ3の押し付け面31bをシールリング111の外周面に当接させた状態で、シールリング111の外周に締め付けバンド1を巻き付け、軸2を回転させて締め付けバンド1を巻き取って行くことにより、シールリング111を締め付けて矯正する。
【選択図】図5
Description
本発明は、例えばピストンや軸等、円筒又は円柱状のシールリング装着対象部品の外周面に形成された環状溝にシールリングを装着した後で、このシールリングを締め付けて矯正するために用いられる矯正治具に関する。
従来、例えばピストンの外周面に形成された環状の装着溝にピストンシールを装着するための治具としては、下記の特許文献1に記載された装着治具が知られている。
特開2001−162553号公報
すなわち、特許文献1に記載された装着治具は、案内治具と押し込み治具からなるものであって、ピストンにかぶせた案内治具の小径端部にピストンシールを外挿し、これを押し込み治具で軸方向へ押し込んで行くことによって、このピストンシールが、案内治具における円錐面状の外周面に沿って移動しながら拡径変形され、ピストンの装着溝の外周に到達した時点で、自らの縮径力によって前記装着溝に嵌合して装着されるようになっている。
ここで、ピストンシールには、ピストンの外周面に形成された装着溝の溝底側に装着されたゴム状弾性材料からなるバックリングによって、その外周に配置した低摩擦係数の合成樹脂からなるシールリングに、シリンダの内周面に対する密接力を与えるようにしたものがある。そして、このようなピストンシールを、例えば特許文献1のような装着治具を用いて装着溝する場合、まずバックリングを装着してから、シールリングを装着することになる。ところが、シールリングは合成樹脂からなるものであるため、ゴム状弾性材料からなるバックリングと異なり、装着治具等によっていったん拡径変形されると、自己の復元力だけでは、バックリングの外周面に密接された状態へは縮径されない。したがって、矯正治具を用いてシールリングを締め付けて矯正する必要がある。
図6は、従来の矯正治具によるシールリングの矯正過程を示す説明図である。この図6において、参照符号100はピストン、110は、ピストン100の外周面に形成された装着溝101に装着されたピストンシールで、ゴム状弾性材料からなるバックリング112及びその外周側の合成樹脂からなるシールリング111とで構成される。そして従来の矯正治具200は円筒状を呈するものであって、内周に、円錐面状の絞り面201が形成されており、ピストンシール110の装着後、矯正治具200を図6(A)の状態から同(B)のようにピストン100に外挿して行くことによって、シールリング111が外周から絞り面201でしごかれて縮径されるようになっている。
ところが、図6(A)の状態から矯正治具200をピストン100へ外挿して行く過程で、図6(A)のように、シールリング111が矯正治具200の絞り面201に倣って傾斜変形しながら装着溝101の内側面に干渉し、矯正治具200の挿入抵抗が著しく大きくなって、それ以上の挿入が困難になることがある。そしてこのような場合は、いったん矯正治具200をピストン100から抜き出して、逆方向から再度外挿することによって、シールリング111の矯正作業を行っており、作業の煩雑化を来していた。しかもピストン100が、その軸方向一端にフランジを有するものであるような場合は、矯正治具200をフランジと反対側から外挿した後で、フランジ側から再度外挿するといった方法は採用できなかった。
本発明は、以上のような点に鑑みてなされたものであって、その技術的課題は、ピストン等、筒状又は円柱状部材の外周面に形成された装着溝にシールリングを装着する際に、いったん拡径されたシールリングを、適切な径寸法まで縮径させることの可能な矯正治具を提供することにある。
上述した技術的課題を有効に解決するための手段として、本発明に係るシールリング矯正治具は、締め付けバンドと、この締め付けバンドを巻き取る軸と、この軸に相対回転可能に取り付けられ、矯正対象のシールリングの外周面に当接される押し付け面を有するアダプタとを備え、前記締め付けバンドが、前記軸への巻き取りによって縮径されるループ状に設けられ、前記アダプタが、前記締め付けバンドの張力により前記軸を中心として揺動されるものである。
すなわち、上述の構成を備えるシールリング矯正治具は、アダプタの押し付け面を、矯正対象のシールリングの外周面に当接させた状態で、このシールリングの外周に締め付けバンドを巻き付け、軸を回転させて締め付けバンドを巻き取って行くことにより、締め付けバンドのループ径が縮小すると共に、その張力によって、アダプタが、前記軸を中心としてシールリングの外周面を押し付ける方向へ揺動するので、シールリングの全周が締め付けられ矯正される。
上記構成において一層好ましくは、アダプタが軸に対して着脱可能であり、このアダプタの押し付け面が、矯正対象のシールリングの外周面に密接可能な円筒状凹面をなして湾曲しているものである。
本発明に係るシールリング矯正治具によれば、筒状又は円柱状部材の外周面に形成された装着溝にシールリングを装着する際に、いったん拡径されたシールリングを、締め付けバンド及びアダプタによって装着溝内へ向けて締め付け、適切な径寸法に容易に矯正することができる。
以下、本発明に係るシールリング矯正治具の好ましい実施の形態について、図面を参照しながら説明する。まず図1は、矯正対象のシールリングを、ピストンへの装着状態で示す斜視図、図2は、同じく軸心Oを通る平面で切断して示す装着状態の半断面図である。これら図1及び図2において、先に説明した図6と同様、参照符号100はピストン、110は、ピストン100の外周面に円周方向へ連続して形成された装着溝101に装着されたピストンシールで、ゴム状弾性材料からなり断面が円形のバックリング112と、その外周側に配置され、低摩擦係数の合成樹脂からなるシールリング111とで構成される。
このピストンシール110は、図2に二点鎖線で示されるシリンダ120の内周に、ピストン100と共に挿入された状態において、装着溝101の溝底面と、シールリング111との間で圧縮されるバックリング112の弾性によって、シールリング111が外周側へ付勢されて、シリンダ120の内周面と摺動可能に密接され、シリンダ120の内周におけるピストン100の軸方向両側空間S1,S2の間を密封するものである。
合成樹脂からなるシールリング111は、ゴム状弾性材料からなるバックリング112とは異なり、ピストン100の装着溝101への装着過程でいったん拡径されると、自己の復元力だけでは、バックリング112の外周面に密接された状態へは縮径されない。本発明に係るシールリング矯正治具は、このようなシールリング111を外周側から締め付けて矯正するために用いられるものである。
図3は、本発明に係るシールリング矯正治具の好ましい実施の形態を概略的に示す斜視図、図4は、図3におけるIV方向から見た部分的な矢視図である。図3に示されるように、このシールリング矯正治具は、ループ状の締め付けバンド1と、この締め付けバンド1を巻き取る軸2と、この軸2に相対回転可能に取り付けられたアダプタ3とを備える。
締め付けバンド1は、ポリエステル等の合成樹脂からなる帯状の素材を補強布により補強したものであって、図4の(A)に示されるように、軸2の一端に形成されたすり割り2a内を経由し、又は(B)に示されるように、両端がすり割り2a内に挟み込まれ、このすり割り2a内に適当な方法で固定されている。
軸2は金属製であって、締め付けバンド1が固定されたすり割り2aと反対側の端部近傍に、ハンドル2bが設けられている。
アダプタ3は合成樹脂からなるものであって、本体部31と、その基端側に突設されて、軸2におけるすり割り2aと隣接する部分の外周に相対回転可能に結合される結合部32からなる。結合部32は、先端が軸2の外径よりも僅かに小さい距離で互いに対向する一対の突起32aにより軸2にスナップ状に嵌まり込んで結合されるものであり、軸2に対して着脱可能となっている。そして、このアダプタ3は、締め付けバンド1の張力により軸2を中心として揺動されるようになっている。
図4に示されるように、本体部31は、結合部32が軸2に結合された状態において、軸2の先端部の外周面と隙間Gを介して対向する基端面31aと、この基端面31aの一側から所定の曲率半径R1で湾曲した円筒状凹面をなして延びる押し付け面31bと、前記基端面31aの他側から所定の曲率半径R2で湾曲した円筒状凹面をなして延びると共に押し付け面31bと交差した背面31cとを有する。
ここで、隙間Gは、軸2の先端部に締め付けバンド1を所要の巻数だけ巻き取ることのできる大きさとなっている。また、本体部31における押し付け面31bの曲率半径R1は、図2に示されるシリンダ120の内周面の半径rと略同一となっており、背面31cの曲率半径R2は、R1より僅かに大きく、基端面31aの幅W、言い換えれば本体部31における結合部32側の端部の肉厚は、軸2の外径よりも大きい。
アダプタ3は、押し付け面31bの曲率半径R1及び背面31cの曲率半径R2の異なる複数種類のものが用意され、結合部32が軸2に対して着脱自在となっているため、シリンダ120の内周面の半径rに応じて、適宜交換することができる。
図5は、以上のように構成されたシールリング矯正治具によるシールリング矯正作業を示す斜視図である。すなわち、先に説明した図1及び図2に示されるように、ピストン100の装着溝101へピストンシール110を装着した後で、図3及び図4に示されるシールリング矯正治具を用いて、シールリング111を締め付けて矯正するには、図5に示されるように、締め付けバンド1にピストン100をくぐらせるようにして、この締め付けバンド1をシールリング111に外挿すると共に、アダプタ3の押し付け面31bを、シールリング111の外周面に当接させてから、ハンドル2bで軸2をその軸心を中心に手動回転させる。
すると、締め付けバンド1は、一方においては、図5に矢印F1で示されるように、シールリング111の外周から隙間Gを通って軸2の先端部へ巻き取られて行き、他方においては、図5に矢印F2で示されるように、アダプタ3の背面31cから、隙間Gと反対側で軸2の先端部へ巻き取られて行き、これによって、シールリング111に巻き付けられた部分が縮径され、シールリング111を締め付けることになる。そして、締め付けバンド1が隙間Gと反対側で軸2の先端部へ巻き取られて行く側では、締め付けバンド1の張力が、アダプタ3の背面31cに作用し、これによってアダプタ3が軸2を中心として変位し、押し付け面31bがシールリング111の外周面を締め付ける。このため、シールリング111は、バックリング112(図2参照)を径方向に圧縮しながら縮径変形して行く。
このようにして、シールリング111を、その半径が図2に示されるシリンダ120の内周面の半径rと略同一となるまで縮径変形させることによって、アダプタ3の押し付け面31bがシールリング111の外周面に密接状態となる。そして、このような締め付け状態を所要時間(例えば10秒以上)維持してから、締め付けバンド1を弛緩させると、圧縮されたバックリング112の復元力によって、シールリング111がシリンダ120の内径よりも適宜大径に拡径されると共にバックリング112と密接された状態となり、すなわち適切な径寸法に矯正される。
なお、上述の形態では、締め付けバンド1が軸2の先端部にのみ取り付けられているが、例えば締め付けバンド1の一端を軸2の先端部に取り付け、締め付けバンド1の他端をアダプタ3の本体部31に取り付けた構成としても良い。
また、上述の形態では、シールリング111がエンドレスタイプであるが、ポリアミドなどのような硬い材質からなるシールリングの場合は、円周方向一箇所が切断された構造のものが採用され、本発明の矯正治具は、このようなカット形状のシールリングの矯正にも使用することができる。
1 締め付けバンド
2 軸
2a すり割り
3 アダプタ
31 本体部
31a 基端面
31b 押し付け面
31c 背面
32 結合部
100 ピストン
101 装着溝
110 ピストンシール
111 シールリング
112 バックリング
120 シリンダ
2 軸
2a すり割り
3 アダプタ
31 本体部
31a 基端面
31b 押し付け面
31c 背面
32 結合部
100 ピストン
101 装着溝
110 ピストンシール
111 シールリング
112 バックリング
120 シリンダ
Claims (2)
- 締め付けバンドと、この締め付けバンドを巻き取る軸と、この軸に相対回転可能に取り付けられ、矯正対象のシールリングの外周面に当接される押し付け面を有するアダプタとを備え、前記締め付けバンドが、前記軸への巻き取りによって縮径されるループ状に設けられ、前記アダプタが、前記締め付けバンドの張力により前記軸を中心として揺動されるものであることを特徴とするシールリング矯正治具。
- アダプタが軸に対して着脱可能であり、このアダプタの押し付け面が、矯正対象のシールリングの外周面に密接可能な円筒状凹面をなして湾曲していることを特徴とする請求項1に記載のシールリング矯正治具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007156055A JP2008307623A (ja) | 2007-06-13 | 2007-06-13 | シールリング矯正治具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2007156055A JP2008307623A (ja) | 2007-06-13 | 2007-06-13 | シールリング矯正治具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008307623A true JP2008307623A (ja) | 2008-12-25 |
Family
ID=40235701
Family Applications (1)
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JP2007156055A Withdrawn JP2008307623A (ja) | 2007-06-13 | 2007-06-13 | シールリング矯正治具 |
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JP (1) | JP2008307623A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN114378141A (zh) * | 2021-12-31 | 2022-04-22 | 江苏凯华铝业有限公司 | 一种铝板加工用成型机 |
-
2007
- 2007-06-13 JP JP2007156055A patent/JP2008307623A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
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CN114378141A (zh) * | 2021-12-31 | 2022-04-22 | 江苏凯华铝业有限公司 | 一种铝板加工用成型机 |
CN114378141B (zh) * | 2021-12-31 | 2023-07-18 | 江苏凯华铝业有限公司 | 一种铝板加工用成型机 |
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A072 | Dismissal of procedure |
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