JP3565095B2 - 車両の制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、走行中に内燃機関の停止と再始動とを実行することにより、燃料を節約しあるいは排気エミッションを低減させるための車両の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば交差点等で自動車が停車した場合、所定の停止条件下でエンジンを自動停止させ、その後、所定の再始動条件下、例えばアクセルペダルを踏み込んだときにエンジンを再始動させる自動停止再始動制御を行う車両の制御装置が提案されている。このような制御はエコラン制御と称され、燃料の節約及び排気エミッションの低減を図ることができるものとして期待されている。
【0003】
他方、変速機の入力側と出力側とに、動力伝達を断続するクラッチを設け、両クラッチが独立して操作されるように構成した車両があるが、このような車両においても、上記のエコラン制御を行うことを考えることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、走行状態において上述のエコラン制御の実行によりエンジンが停止された場合、上述した変速機の出力側と入力側の各クラッチが接続された状態でエンジンが停止されるので、この状態からエンジンが再始動されると、始動の際の振動トルクが変速機を介して駆動輪に伝達される結果、振動が生じる可能性があった。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、その目的は、自動停止再始動制御を行うにあたり、再始動の際の振動を低減することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、第1の発明は、内燃機関と、無段変速機と、内燃機関と無段変速機の間に設けられた入力側クラッチと、無段変速機の出力側に設けられた出力側クラッチとを備え、内燃機関の停止後、所定の再始動条件が満たされると、前記入力側クラッチ係合させ且つ前記出力側クラッチを解放し前記内燃機関を再始動させることを特徴とする車両の制御装置である。
【0007】
第1の発明では、内燃機関の停止後、所定の再始動条件が満たされると前記内燃機関を再始動させる制御が行われるが、ここで第1の発明では、前記入力側クラッチ係合させ且つ前記出力側クラッチを解放し前記内燃機関を再始動させる。すなわち第1の発明では、内燃機関の再始動の際には出力側クラッチを解放しているので、内燃機関の再始動の際の振動トルクが変速機を介して駆動輪に伝達されることはなく、車両の振動のおそれを低減することができる。、「係合していない状態」とは、出力側クラッチの駆動側部材と従動側部材とが摺動しつつも動力伝達を行わない状態を含む。
【0008】
第2の発明は、内燃機関と、無段変速機と、内燃機関と無段変速機の間に設けられた入力側クラッチと、無段変速機の出力側に設けられた出力側クラッチとを備え、内燃機関の停止後、所定の再始動条件が満たされると、前記入力側クラッチを解放し且つ前記出力側クラッチを解放し前記内燃機関を再始動させることを特徴とする車両の制御装置である。
【0009】
第2の発明は、内燃機関の再始動の際に出力側クラッチを解放している点で第1の発明と共通するが、特に第2の発明では、出力側クラッチのみならず入力側クラッチも解放し再始動が行われる。したがって第2の発明では、内燃機関の再始動の際には駆動輪のみならず無段変速機も内燃機関から切り離されているから、内燃機関の再始動を軽負荷で行うことができ、再始動を迅速かつ軽快に行うことができると共に、再始動に伴う振動のおそれを更に低減することができる。尚、「係合していない状態」とは、入力側クラッチの駆動側部材と従動側部材とが摺動しつつも動力伝達を行わない状態を含む。
【0010】
の発明は、内燃機関と、無段変速機と、内燃機関と無段変速機の間に設けられた入力側クラッチと、無段変速機の出力側に設けられた出力側クラッチとを備え、内燃機関の停止後、所定の再始動条件が成立したときにアクセルがオンされていない場合は、前記入力側クラッチを係合させ且つ前記出力側クラッチを解放し前記内燃機関を再始動させ、内燃機関の停止後、所定の再始動条件が成立したときにアクセルがオンされている場合は、前記入力側クラッチを係合させ且つ前記出力側クラッチを係合させ前記内燃機関を再始動させることを特徴とする車両の制御装置である。また、第4の発明は、内燃機関と、無段変速機と、内燃機関と無段変速機の間に設けられた入力側クラッチと、無段変速機の出力側に設けられた出力側クラッチとを備え、内燃機関の停止後、所定の再始動条件が成立したときにアクセルがオンされていない場合は、前記入力側クラッチを解放し且つ前記出力側クラッチを解放し前記内燃機関を再始動させ、内燃機関の停止後、所定の再始動条件が成立したときにアクセルがオンされている場合は、前記入力側クラッチを係合させ且つ前記出力側クラッチを係合させ前記内燃機関を再始動させることを特徴とする車両の制御装置である。そして、第5の発明は、第2または第4の発明であって、前記入力側クラッチを解放し且つ前記出力側クラッチを解放し前記内燃機関を再始動させる際には、前記内燃機関の回転数が基準回転数を上回ったときに前記入力側クラッチの係合を開始することを特徴とする車両の制御装置である。さらに、第6の発明は、第1〜5のいずれか1の発明であって、前記入力側クラッチが係合され且つ前記出力側クラッチが係合され前記内燃機関が停止されることを特徴とする車両の制御装置である。
【0011】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態を図面に従って説明する。図1は、本発明の一実施例である車両の制御装置20の概略を示す構成図である。図示するように、車両の制御装置20は、内燃機関であるエンジン22と、エンジン22からの動力を断続する入力側クラッチ30と、入力側クラッチ30からの出力回転の向きを切り換える前後進切換機構32と、出力回転を変速して出力軸29に伝達するベルト駆動式無段変速機(Continuously Variable Transmission;以下、CVTという)33と、エンジン22を再始動可能な発電機としても動作するモータ40と、インバータ60を介したモータ40への電力の供給およびモータ40により発電された電力による充電が可能なバッテリ62と、装置全体をコントロールする電子制御ユニット70とを備える。エンジン22からの動力は、CVT33により変速されて出力軸29に出力され、出力側クラッチ27および歯車を介して接続されたディファレンシャルギヤ34を通じ、駆動輪36,38に出力される。
【0012】
エンジン22はガソリンを燃料とする内燃機関であり、エンジン22の運転制御は、エンジン用電子制御ユニット(以下、EGECUという)23による図示しないスロットルバルブの開度の制御や図示しない燃料噴射弁の開弁時間の制御などによって行なわれている。
【0013】
CVT33は、エンジン22のクランク軸24に、電磁クラッチである入力側クラッチ30、ならびに前後進切換機構32を介して接続されている。またCVT33の出力軸29には、機械式摩擦クラッチである出力側クラッチ27が接続されている。
【0014】
CVT33の入力軸25及び出力軸29には、有効径が可変な可変プーリ10及び11が設けられており、これら可変プーリ10及び11の間には伝動ベルト12が巻き掛けられている。可変プーリ10及び11は、入力軸25及び出力軸29にそれぞれ固定された固定回転体13及び14と、入力軸25及び出力軸29に軸方向には移動可能でかつ回転方向には相対回転不能に設けられた可動回転体15及び16とを備えている。可動回転体15及び16は、これらにそれぞれ取り付けられた油圧アクチュエータ17,18の作動により軸方向に移動するように構成されており、これにより固定回転体13及び14と可動回転体15及び16との間に形成されたV溝幅が変動し、伝動ベルト12の掛り径が変更される。
【0015】
CVT33の入力軸25及び出力軸29には、これらの回転速度を検出するための回転センサ66,68がそれぞれ設けられている。これら回転センサ66,68は、CVT用電子制御ユニット(以下CVTECUという)31に電気的に接続されており、CVTECU31は、回転センサ66,68の検出信号に基づいてCVT33の変速比を制御する。また、CVT33の変速比は、走行状態や車室内に設けられたシフトレバー84の操作状態に応じて変更されるように構成されている。
【0016】
CVT33の変速操作に用いられるオイルポンプ19は、エンジン22のクランクシャフト24に直結されており、このオイルポンプ19の出力側は、図示しない油圧制御回路を介してCVT33の油圧アクチュエータ17,18、および出力側クラッチ27等に接続されている。
【0017】
モータ40は同期電動発電機であり、後述するエコラン制御の実行中にエンジン22を再始動する際にはスタータモータ(図示せず)の代わりに用いられ、またエンジン22の制動の際には電力を回生するものである。モータ40の出力軸である回転軸42には、減速機44が取り付けられており、この減速機44にはプーリ58が取り付けられている。減速機44は、図示するように、回転軸42に取り付けられたサンギヤ46と、リングギヤ48と、サンギヤ46の周囲を自転しながら公転する複数のピニオンギヤ50と、複数のピニオンギヤ50を連結するキャリア52とからなる遊星歯車機構を主部品として構成されている。リングギヤ48は、ブレーキ54によりケースに固定されるようになっていると共にワンウェイクラッチ56により回転軸42に接続されている。したがって、ブレーキ54を係合状態とすれば、回転軸42の回転は、遊星歯車機構のギヤ比をもって減速してプーリ58に伝達され、ブレーキ54を非係合状態とすれば、ワンウェイクラッチ56が係合して減速されずに伝達されるようになっている。他方、エンジン22のクランクシャフト24にはクラッチ26を介してプーリ28が取り付けられ、このプーリ28と上記プーリ58との間にはベルト59が巻き掛けられており、モータ40によりエンジン22を再始動できると共に、逆にエンジン22の動力によりモータ40を発電機として動作させることができるようになっている。
【0018】
モータ40の運転は、インバータ60を介してモータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)41により制御されている。モータECU41によるモータ40の運転制御は、バッテリ62に接続されたインバータ60が備えるスイッチング素子としての6個のトランジスタのオン時間の割合を順次制御してモータ40の三相コイルの各コイルに流れる電流を制御することによって行なわれる。また、モータ40を発電機として動作させる制御もモータECU41によりなされる。バッテリ62は、充放電可能な二次電池として構成されており、その蓄電状態や充放電はバッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)63により制御されている。
【0019】
電子制御ユニット70は、CPU72を中心としたワンチップマイクロプロセッサとして構成されており、処理プログラムを記憶したROM74と、一時的にデータを記憶するRAM76と、EGECU23やCVTECU31,モータECU41,バッテリECU63と通信を行なう図示しない通信ポートと、入出力ポート(図示せず)とを備える。この電子制御ユニット70には、駆動輪36,38に取り付けられた駆動輪速センサ37,39からの駆動輪速VR,VL、アクセルペダルポジションセンサ81により検出されるアクセルペダル80の踏み込み量であるアクセルペダルポジションAP、シフトポジションセンサ85により検出されるシフトレバー84の操作位置すなわちP(停車)・D(走行)・R(後退)・N(中立)・4・3・2・L(ロー)の各ポジションを示す信号であるシフトポジションSP、ブレーキペダルセンサ83により検出されるフットブレーキペダル82の踏み込み量であるブレーキペダルポジションBP、サイドブレーキ位置センサ87により検出されるサイドブレーキレバー86のオンオフとしてのブレーキスイッチBSに加え、エコラン制御を行なわないときにオン操作され許容モードから禁止モードへの切換えに用いられるエコランカットスイッチ88からのエコランカット信号ECSWなどが、入力ポートを介して入力されている。また、電子制御ユニット70からはクラッチ26への駆動信号や減速機44への駆動信号、運転席前面のパネルに取り付けられエコラン制御を行なっているときに点灯するエコランインジケータ89への駆動信号に加え、入力側クラッチ30や出力側クラッチ27への駆動信号などが、出力ポートを介して出力されている。
【0020】
こうして構成された車両の制御装置20では、電子制御ユニット70により車両の状態に応じてエンジン22を自動停止したり自動再始動する自動停止再始動制御(以下「エコラン制御」という。)が行なわれている。エンジン22の自動停止の条件は、シフトレバー84がNポジションまたはPポジションのときには、「車両が停止状態」かつ「アクセルオフ」(アクセルペダル80が踏み込まれていない状態)であり、シフトレバー84がDポジションのときには、「車両が停止状態」かつ「アクセルオフ」(アクセルペダル80が踏み込まれていない状態)かつ「ブレーキオン」(ブレーキペダル82が踏み込まれている状態)である。なお、自動停止の条件としては、これらのほかに「CVT油温が所定範囲内」であることや「エンジン水温が所定値以上」であることを加えることも好適である。車両の停止状態は、駆動輪速センサ37,39により検出される駆動輪速VR,VLから演算される車速Vにより判定され、アクセルペダル80やブレーキペダル82の踏み込み状態は、アクセルペダルポジションセンサ81により検出されるアクセルペダルポジションAPやブレーキペダルセンサ83により検出されるブレーキペダルポジションBPに基づいて判定される。一方、エンジン22の自動再始動の条件は、こうした自動停止の条件が成立しなくなった状態である。
【0021】
エンジン22の自動停止処理は燃料噴射の停止及び点火プラグへの給電の停止によって行われ、エンジン22の再始動はこれらの再開とモータ40の駆動とによって行われる。こうしたエコラン制御は、例えば市街地走行しているときの交差点での信号待ち状態や踏切での列車の通過待ち状態のときに作動し、燃費の向上とエミッションの削減を図っている。また、このエコラン制御の実行中には、エンジン22がエコラン制御の実行によって自動停止されると、エコラン制御が実行中であることを示すエコラン制御実行フラグがセットされ、このエコラン制御実行フラグは以下のエコラン規制処理制御において後述のとおり参照される。
【0022】
以上のとおり構成された車両の制御装置20において行われる制御の例について説明する。
【0023】
図2は、実施例の電子制御ユニット70により実行される制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、図示しないイグニッションキーがオンとされたときから所定時間毎に繰り返し実行される。
【0024】
この制御ルーチンが実行されると、電子制御ユニット70のCPU72は、まず、各種信号の入力処理を実行する(ステップS100)。入力信号には、通信ポートを介して入力されるEGECU23、CVTECU31、モータECU41などの作動状態信号と、出入力ポートを介して入力される駆動輪速センサ37,39により検出される駆動輪速VR,VL、アクセルペダルポジションセンサ81からのアクセルペダルポジションAP、ブレーキペダル82からのブレーキペダルポジションBP、シフトポジションセンサ85からのシフトポジションSP、サイドブレーキ位置センサ87からのブレーキスイッチBSなどの検出信号がある。
【0025】
こうして入力信号処理を実行すると、次に、上述したエコラン制御実行フラグのセットの有無に基づき、エンジン22がエコラン制御の実行によって自動停止状態にあるか否かの判断を行う(ステップS102)。エコラン制御が実行されていない通常の走行時にはここで否定判定され、本ルーチンを終了する。エコラン制御の実行によって自動停止されている場合には肯定判定され、次にシフトレバー84がDポジションか否かが、シフトポジションセンサ85の検出値に基づいて判定される(ステップS104)。Dポジション以外の場合には、通常のエコラン制御を行うべく、エコラン復帰条件すなわち再始動条件が成立しているかが判定され(ステップS106)、成立している場合にはエンジン22に対し所定の始動処理を行い(ステップS108)、成立していない場合にはエンジン22の停止状態を継続して(ステップS110)、本ルーチンを終了する。
【0026】
他方、ステップS104でシフトレバー84がDポジションである場合には、次に、エコラン復帰条件すなわち再始動条件が成立しているかが判断され(ステップS112)、成立していない場合には、エンジン22の停止状態を継続して(ステップS110)、本ルーチンを終了する。
【0027】
ステップS112でエコラン復帰条件が成立している場合には、入力側クラッチ30が係合され(ステップS114)、次に、アクセルペダル80がオンされているか否かがアクセルペダルポジションセンサ81の検出値に基づいて判定される(ステップS116)。アクセルペダル80がオンされている場合は、出力側クラッチ27に対して係合出力が行われ(ステップS118)、出力側クラッチ27が係合している場合には係合状態が継続され、また係合していない場合には係合側に操作される。次にエンジン22に対し所定の始動処理を行い(ステップS120)、本ルーチンを終了する。
【0028】
そして、ステップS116でアクセルペダル80がオンされていない場合は、出力側クラッチ27が解放され(ステップS122)、その状態から、エンジン22に対し所定の始動処理を行い(ステップS120)、本ルーチンを終了する。なお、図3に示すように、ステップS120によりエンジン22が再始動され、エンジン22の回転数NEが所定のアイドリング回転数NETGTに達すると、出力側クラッチ27に対して係合出力が行われる。
【0029】
このように、本実施形態では、シフトレバー84がDポジションであってエンジン22がエコラン制御により停止されており、かつアクセルペダル80がオンされていない場合に、エコラン復帰条件が成立すると(ステップS112)、まず入力側クラッチ30のみを係合させ(ステップS114)、かつ出力側クラッチ27を解放した状態で(ステップS122)、エンジン22を再始動する。したがって、本実施形態では、エンジン22の再始動の際には出力側クラッチ27が係合していないので、再始動の際の振動トルクがCVT33を介して駆動輪36,38に伝達されることはなく、車両の振動のおそれを低減することができる。また、本実施形態においては、入力側クラッチ30を解放する場合に比べ、駆動輪36,38側との接続が断たれてCVT33が自由に回転可能となるため、CVT33の変速比が制御し易いという効果を得ることができる。
【0030】
また他方、ステップS116においてアクセルペダル80がオンされている場合は、出力側クラッチ27が係合した状態でエンジン22を再始動するが(ステップS118,S120)、この場合は運転者が急発進を行うことを期待している場合であると考えられるから、車両に振動が生じても不都合や違和感はない。
【0031】
なお、本実施形態では、ステップS122において出力側クラッチ27を解放する構成としたが、このような構成に代えて、出力側クラッチ27の駆動側部材と従動側部材とが摺動しつつも動力伝達を行わない状態とする構成としてもよく、この場合にも同様の効果を得ることができる上、エンジン22の再始動から出力側クラッチ27の係合までの時間を短縮できるので、その後の発進を迅速に行うことができる利点がある。
【0032】
また、本実施形態では、エコラン復帰条件が成立すると(ステップS112)、ステップS114において入力側クラッチ30を係合させ、その状態でエンジン22を再始動する構成としたが、このような構成に代えて、かかる場合に入力側クラッチ30が係合していない状態とし、かつ、出力側クラッチ27を解放した状態で(ステップS122)、エンジン22を再始動する構成としてもよい。すなわち、例えば図4に示すように、ステップS120によりエンジン22が再始動される際には、入力側クラッチ30を解放としておき、エンジン22の回転数NEが所定のアイドリング回転数NETGTとなる途上の基準回転数NE2(例えば350rpm)を上回ったことを条件に、入力側クラッチ30が係合を開始するように構成する。なお、この構成では、入力側クラッチ30が係合していない場合にはその状態が維持され、係合している場合には一旦解放側に操作される構成とすることが好適である。
【0033】
この構成は、エンジン22の再始動の際に出力側クラッチ27が係合していない点においては上述の実施形態と共通するが、特に出力側クラッチ27のみならず入力側クラッチ30も係合していない状態で再始動が行われる点で上述の実施形態と異なる。しかして、このような構成によれば、エンジン22の再始動の際には、駆動輪36,38のみならずCVT33もエンジン22から切り離されているから、エンジン22の再始動を軽負荷で行うことができ、CVT33の慣性力(イナーシャ)が減ることにより、再始動を迅速かつ軽快に行うことができると共に、再始動に伴う振動のおそれを更に低減することができる。
【0034】
さらに、この構成においては、エンジン22の再始動の際に、入力側クラッチ30をいわゆる半係合状態、すなわち、入力側クラッチ30の駆動側部材と従動側部材とが摺動しつつも動力伝達を行わない状態としてもよく、この場合にも同様の効果を得ることができる上、エンジン22の再始動から入力側クラッチ30の係合までの時間を短縮できるので、その後の発進を迅速に行うことができる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る車両の制御装置を示す構成図である。
【図2】本発明の実施形態に係る制御の一例を示すフロー図である。
【図3】本発明の実施形態におけるエンジンの始動と出力側クラッチの係合の関係を示すタイミングチャートである。
【図4】本発明の実施形態の変形例におけるエンジンの始動と入力側クラッチの係合の関係を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
20 車両の制御装置、22 エンジン、23 エンジン用電子制御ユニット、27 出力側クラッチ、30 入力側クラッチ、31 自動変速機用電子制御ユニット、32 前後進切換機構、33 ベルト駆動式無段変速機、36,38駆動輪、40 モータ、70 電子制御ユニット、80 アクセルペダル、81 アクセルペダルポジションセンサ、82 ブレーキペダル、83 ブレーキペダルセンサ、84 シフトレバー、85 シフトポジションセンサ。

Claims (6)

  1. 内燃機関と、無段変速機と、内燃機関と無段変速機の間に設けられた入力側クラッチと、無段変速機の出力側に設けられた出力側クラッチとを備え、内燃機関の停止後、所定の再始動条件が満たされると、前記入力側クラッチ係合させ且つ前記出力側クラッチを解放し前記内燃機関を再始動させることを特徴とする車両の制御装置。
  2. 内燃機関と、無段変速機と、内燃機関と無段変速機の間に設けられた入力側クラッチと、無段変速機の出力側に設けられた出力側クラッチとを備え、内燃機関の停止後、所定の再始動条件が満たされると、前記入力側クラッチを解放し且つ前記出力側クラッチを解放し前記内燃機関を再始動させることを特徴とする車両の制御装置。
  3. 内燃機関と、無段変速機と、内燃機関と無段変速機の間に設けられた入力側クラッチと、無段変速機の出力側に設けられた出力側クラッチとを備え、
    内燃機関の停止後、所定の再始動条件が成立したときにアクセルがオンされていない場合は、前記入力側クラッチを係合させ且つ前記出力側クラッチを解放し前記内燃機関を再始動させ、
    内燃機関の停止後、所定の再始動条件が成立したときにアクセルがオンされている場合は、前記入力側クラッチを係合させ且つ前記出力側クラッチを係合させ前記内燃機関を再始動させることを特徴とする車両の制御装置。
  4. 内燃機関と、無段変速機と、内燃機関と無段変速機の間に設けられた入力側クラッチと、無段変速機の出力側に設けられた出力側クラッチとを備え、
    内燃機関の停止後、所定の再始動条件が成立したときにアクセルがオンされていない場合は、前記入力側クラッチを解放し且つ前記出力側クラッチを解放し前記内燃機関を再始動させ、
    内燃機関の停止後、所定の再始動条件が成立したときにアクセルがオンされている場合は、前記入力側クラッチを係合させ且つ前記出力側クラッチを係合させ前記内燃機関を再始動させることを特徴とする車両の制御装置。
  5. 請求項2または4に記載の車両の制御装置であって、
    前記入力側クラッチを解放し且つ前記出力側クラッチを解放し前記内燃機関を再始動させる際には、前記内燃機関の回転数が基準回転数を上回ったときに前記入力側クラッチの係合を開始することを特徴とする車両の制御装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1に記載の車両の制御装置であって、
    前記入力側クラッチが係合され且つ前記出力側クラッチが係合され前記内燃機関が停止されることを特徴とする車両の制御装置。
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