JP3564522B2 - 配管洗浄装置、冷媒回収装置、及び冷媒再生装置 - Google Patents

配管洗浄装置、冷媒回収装置、及び冷媒再生装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、配管洗浄装置、冷媒回収装置及び冷媒再生装置に係り、特に、蒸留塔のオーバーフロー対策に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、冷凍装置としての空気調和装置は、多数のものが知られている。例えば、特開平8−100944号公報に開示されているように、圧縮機と四路切換弁と室外熱交換器と電動膨張弁とレシーバと室内熱交換器とが冷媒配管によって順に接続されて空気調和装置を構成しているものがある。該空気調和装置は、冷房運転と暖房運転とを行い得るように構成されている。
【0003】
上述した空気調和装置を始め、各種の空気調和装置の更新需要時において、既設の冷媒配管をそのまま流用しようとすると、冷媒配管の内部を洗浄しなければならない。つまり、冷媒配管の内面には、冷凍機油が付着したり、ゴミなどが付着している場合が多い。特に、従来のHCFC系冷媒等では冷凍機油として鉱油が用いられていたのに対し、HFC系冷媒では合成油が用いられる。このため、鉱油の冷凍機油が既設の冷媒配管に残存していると、新設の冷媒回路において、異物(コンタミネーション)が生じる。そして、この異物が絞り機構を閉塞したり、圧縮機を損傷するという問題が生ずる。
【0004】
そこで、本願出願人は、既に配管洗浄装置を提案している(特願平9−295641)。この配管洗浄装置は、既設の冷媒配管に接続されて閉回路を形成する接続回路と、冷媒を循環させるための冷凍回路とより構成されている。該冷凍回路は、2つの熱交換器を備えた冷凍サイクルで構成され、各熱交換器で閉回路の冷媒を加熱及び冷却して搬送力を付与し、冷媒を循環させて接続回路の蒸留塔(分離器)で油や異物を除去するようにしている。
【0005】
図5に示すように、上記蒸留塔には、冷媒配管からの冷媒を回収する回収冷媒導入管(201)が接続されている。回収冷媒導入管(201)には電磁弁(203)が設けられており、上記蒸留塔から回収冷媒があふれ出さないように、当該電磁弁(203)を開閉することによって冷媒の導入量を調節するようになっている。具体的には、電磁弁(203)は、タンク(202)の液面が下死点(204)以下になると開口し、液面が上死点(205)以上になると閉鎖するように制御される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記蒸留塔では、電磁弁(203)の制御をタンク(202)内の回収冷媒の状態にかかわりなく液面の位置のみに基づいて行っており、しかも、回収冷媒導入管(201)がタンク(202)の底部に接続されていたため、回収冷媒に含まれる冷凍機油のフォーミング量が多い場合には、たとえ液面が上死点(205)以下にあったとしても、当該冷凍機油がタンク(202)から溢れ出すことがあった。そのため、冷凍機油の分離効率が低下する場合があった。
【0007】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、配管洗浄装置、冷媒回収装置、冷媒再生装置等における蒸留塔の分離効率を向上することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、回収冷媒を蒸留塔の上部から導入することとした。また、回収冷媒の導入タイミングを、液面だけでなく回収冷媒の状態(圧力、温度等)にも基づいて決定することとした。
【0009】
具体的には、第1の発明は、冷媒配管(2A,2B)に洗浄用冷媒を循環させることによって該冷媒配管(2A,2B)を洗浄する配管洗浄装置であって、上記冷媒配管(2A,2B)に洗浄用冷媒を供給するような搬送圧力を付与する加圧状態と該冷媒配管(2A,2B)の冷媒を導入するような搬送吸引力を付与する減圧状態とを交互に選択自在な第1及び第2の圧力部(7A,7B)と、上記両圧力部(7A,7B)のうちの一方を加圧部にするとともに他方を減圧部にするように上記両圧力部の状態を切り換える切換手段(42)と、上記冷媒配管(2A,2B)と上記減圧部との間に設けられ、該冷媒配管(2A,2B)からの回収冷媒を一時的に貯留するとともに、該回収冷媒に含まれる冷媒及び冷凍機油のうち該冷媒のみを蒸発させて該冷媒と該冷凍機油とを分離する蒸留塔(50)と、上記冷媒配管(2A,2B)から上記蒸留塔(50)に回収冷媒を導入する開閉自在な回収冷媒導入通路(100)と、上記蒸留塔(50)から蒸発した冷媒を上記減圧部に導く冷媒導出通路(105)と、上記蒸留塔(50)内の液面が上死点以上になると上記回収冷媒導入通路(100)を閉鎖する一方、該液面が下死点以下のときに該蒸留塔(50)内の圧力が極大値になると該回収冷媒導入通路(100)を開通する制御手段(80)とを備えていることとしたものである。
【0010】
このことにより、切換手段(42)が両圧力部(7A,7B)の状態を切り換え、両圧力部(7A,7B)の一方は加圧部になり、他方は減圧部となる。その結果、加圧部から冷媒配管(2A,2B)に洗浄用冷媒が押し出され、この洗浄用冷媒は冷媒配管(2A,2B)に残存する冷凍機油とともに減圧部に向かって搬送される。冷媒配管(2A,2B)と減圧部との間には蒸留塔(50)が設けられているため、冷媒配管(2A,2B)からの回収冷媒(冷凍機油が溶け込んだ冷媒)は、回収冷媒導入通路(100)を通って蒸留塔(50)に導入される。蒸留塔(50)において回収冷媒は加熱され、回収冷媒中に含まれる冷媒は蒸発して冷媒導出通路から導出される一方、冷凍機油は蒸留塔(50)に残留する。これにより、冷媒と冷凍機油とは分離され、回収冷媒の蒸留が行われる。制御手段(80)は、蒸留塔(50)の液面が上死点以上になると回収冷媒導入通路(100)を閉鎖し、蒸留塔(50)への回収冷媒の導入を停止する。これにより、冷凍機油のオーバーフローは防止される。一方、液面が下死点以下になると蒸留塔(50)への回収冷媒の導入が必要となるが、蒸留塔(50)の内部圧力が低いと、回収冷媒に含まれる冷凍機油は急激にフォーミングを起こし、オーバーフローが生じやすくなる。そこで、制御手段(80)は、蒸留塔(50)内の圧力が極大値になったときに回収冷媒導入通路(100)を開口させ、蒸留塔(50)への回収冷媒の導入を開始する。これにより、蒸留塔(50)内におけるフォーミングが抑えられ、冷凍機油のオーバーフローは効果的に抑制される。従って、冷凍機油の分離効率は向上する。
【0011】
の発明は、冷媒配管(2A,2B)に洗浄用冷媒を循環させることによって該冷媒配管(2A,2B)を洗浄する配管洗浄装置であって、上記冷媒配管(2A,2B)に洗浄用冷媒を供給するような搬送圧力を付与する加圧状態と該冷媒配管(2A,2B)の冷媒を導入するような搬送吸引力を付与する減圧状態とを交互に選択自在な第1及び第2の圧力部(7A,7B)と、上記両圧力部(7A,7B)のうちの一方を加圧部にするとともに他方を減圧部にするように上記両圧力部の状態を切り換える切換手段(42)と、上記冷媒配管(2A,2B)と上記減圧部との間に設けられ、該冷媒配管(2A,2B)からの回収冷媒を一時的に貯留するとともに、該回収冷媒に含まれる冷媒及び冷凍機油のうち該冷媒のみを蒸発させて該冷媒と該冷凍機油とを分離する蒸留塔(50)と、上記冷媒配管(2A,2B)から上記蒸留塔(50)に回収冷媒を導入する開閉自在な回収冷媒導入通路(100)と、上記蒸留塔(50)から蒸発した冷媒を上記減圧部に導く冷媒導出通路(105)と、上記蒸留塔(50)内の液面が上死点以上になると上記回収冷媒導入通路(100)を閉鎖する一方、該液面が下死点以下のときに該蒸留塔(50)内の温度が極大値になると該回収冷媒導入通路(100)を開通する制御手段(80)とを備えていることとしたものである。
【0012】
一般に、蒸留塔(50)の内部温度が低いと、回収冷媒に含まれる冷凍機油はフォーミングを起こしやすい。しかし、上記のように制御手段(80)は、蒸留塔(50)の液面が下死点以下であって且つ内部温度が極大値になったときに、回収冷媒導入通路(100)を開口させて回収冷媒の導入を開始するので、冷凍機油のフォーミングは効果的に抑制されることになる。
【0013】
の発明は、冷媒配管(2A,2B)に洗浄用冷媒を循環させることによって該冷媒配管(2A,2B)を洗浄する配管洗浄装置であって、上記冷媒配管(2A,2B)に洗浄用冷媒を供給するような搬送圧力を付与する加圧状態と該冷媒配管(2A,2B)の冷媒を導入するような搬送吸引力を付与する減圧状態とを交互に選択自在な第1及び第2の圧力部(7A,7B)と、上記両圧力部(7A,7B)のうちの一方を加圧部にするとともに他方を減圧部にするように上記両圧力部の状態を切り換える切換手段(42)と、上記冷媒配管(2A,2B)と上記減圧部との間に設けられ、該冷媒配管(2A,2B)からの回収冷媒を一時的に貯留するとともに、該回収冷媒に含まれる冷媒及び冷凍機油のうち該冷媒のみを蒸発させて該冷媒と該冷凍機油とを分離する蒸留塔(50)と、上記冷媒配管(2A,2B)から上記蒸留塔(50)に回収冷媒を導入する開閉自在な回収冷媒導入通路(100)と、上記蒸留塔(50)から蒸発した冷媒を上記減圧部に導く冷媒導出通路(105)と、上記蒸留塔(50)内の液面が上死点以上になると上記回収冷媒導入通路(100)を閉鎖する一方、該液面が下死点以下であって且つ上記切換手段(42)を切り換えてから所定時間が経過したときに該回収冷媒導入通路(100)を開通する制御手段(80)とを備えていることとしたものである。
【0014】
蒸留塔(50)の内部圧力や内部温度には、通常、切換手段(42)を切り換えてから所定の一定時間が経過した後に極大値になる傾向が見られる。そこで、上記のように、切換手段(42)を切り換えてから所定時間経過後に回収冷媒導入通路(100)を開口させることにより、冷凍機油のフォーミングは効果的に抑制されることになる
【0015】
の発明は、冷媒配管(2A,2B)の冷媒を回収する冷媒回収装置であって、上記冷媒配管(2A,2B)に搬送圧力を付与する加圧状態と該冷媒配管(2A,2B)の冷媒を導入するような搬送吸引力を付与する減圧状態とを交互に選択自在な第1及び第2の圧力部(7A,7B)と、上記両圧力部(7A,7B)のうちの一方を加圧部にするとともに他方を減圧部にするように上記両圧力部の状態を切り換える切換手段(42)と、上記冷媒配管(2A,2B)と上記減圧部との間に設けられ、該冷媒配管(2A,2B)からの回収冷媒を一時的に貯留するとともに、該回収冷媒に含まれる冷媒及び冷凍機油のうち該冷媒のみを蒸発させて該冷媒と該冷凍機油とを分離する蒸留塔(50)と、上記冷媒配管(2A,2B)から上記蒸留塔(50)に回収冷媒を導入する開閉自在な回収冷媒導入通路(100)と、上記蒸留塔(50)から蒸発した冷媒を上記減圧部に導く冷媒導出通路(105)と、上記蒸留塔(50)内の液面が上死点以上になると上記回収冷媒導入通路(100)を閉鎖する一方、該液面が下死点以下のときに該蒸留塔(50)内の圧力が極大値になると該回収冷媒導入通路(100)を開通する制御手段(80)とを備えていることとしたものである。
【0016】
の発明は、冷媒配管(2A,2B)の冷媒を回収する冷媒回収装置であって、上記冷媒配管(2A,2B)に搬送圧力を付与する加圧状態と該冷媒配管(2A,2B)の冷媒を導入するような搬送吸引力を付与する減圧状態とを交互に選択自在な第1及び第2の圧力部(7A,7B)と、上記両圧力部(7A,7B)のうちの一方を加圧部にするとともに他方を減圧部にするように上記両圧力部の状態を切り換える切換手段(42)と、上記冷媒配管(2A,2B)と上記減圧部との間に設けられ、該冷媒配管(2A,2B)からの回収冷媒を一時的に貯留するとともに、該回収冷媒に含まれる冷媒及び冷凍機油のうち該冷媒のみを蒸発させて該冷媒と該冷凍機油とを分離する蒸留塔(50)と、上記冷媒配管(2A,2B)から上記蒸留塔(50)に回収冷媒を導入する開閉自在な回収冷媒導入通路(100)と、上記蒸留塔(50)から蒸発した冷媒を上記減圧部に導く冷媒導出通路(105)と、上記蒸留塔(50)内の液面が上死点以上になると上記回収冷媒導入通路(100)を閉鎖する一方、該液面が下死点以下のときに該蒸留塔(50)内の温度が極大値になると該回収冷媒導入通路(100)を開通する制御手段(80)とを備えていることとしたものである。
【0017】
の発明は、冷媒配管(2A,2B)の冷媒を回収する冷媒回収装置であって、上記冷媒配管(2A,2B)に搬送圧力を付与する加圧状態と該冷媒配管(2A,2B)の冷媒を導入するような搬送吸引力を付与する減圧状態とを交互に選択自在な第1及び第2の圧力部(7A,7B)と、上記両圧力部(7A,7B)のうちの一方を加圧部にするとともに他方を減圧部にするように上記両圧力部の状態を切り換える切換手段(42)と、上記冷媒配管(2A,2B)と上記減圧部との間に設けられ、該冷媒配管(2A,2B)からの回収冷媒を一時的に貯留するとともに、該回収冷媒に含まれる冷媒及び冷凍機油のうち該冷媒のみを蒸発させて該冷媒と該冷凍機油とを分離する蒸留塔(50)と、上記冷媒配管(2A,2B)から上記蒸留塔(50)に回収冷媒を導入する開閉自在な回収冷媒導入通路(100)と、上記蒸留塔(50)から蒸発した冷媒を上記減圧部に導く冷媒導出通路(105)と、上記蒸留塔(50)内の液面が上死点以上になると上記回収冷媒導入通路(100)を閉鎖する一方、該液面が下死点以下であって且つ上記切換手段(42)を切り換えてから所定時間が経過したときに該回収冷媒導入通路(100)を開通する制御手段(80)とを備えていることとしたものである。
【0018】
上記第〜第の各発明により、蒸留塔におけるフォーミングの拡大や冷凍機油のオーバーフローが起こりにくく、回収能力の高い冷媒回収装置が得られる。
【0019】
の発明は、冷媒配管(2A,2B)から冷媒を導入して該冷媒を再生する冷媒再生装置であって、上記冷媒配管(2A,2B)に搬送圧力を付与する加圧状態と該冷媒配管(2A,2B)の冷媒を導入するような搬送吸引力を付与する減圧状態とを交互に選択自在な第1及び第2の圧力部(7A,7B)と、上記両圧力部(7A,7B)のうちの一方を加圧部にするとともに他方を減圧部にするように上記両圧力部の状態を切り換える切換手段(42)と、上記冷媒配管(2A,2B)と上記減圧部との間に設けられ、該冷媒配管(2A,2B)からの回収冷媒を一時的に貯留するとともに、該回収冷媒に含まれる冷媒及び冷凍機油のうち該冷媒のみを蒸発させて該冷媒を該冷凍機油と分離して再生する蒸留塔(50)と、上記冷媒配管(2A,2B)から上記蒸留塔(50)に回収冷媒を導入する開閉自在な回収冷媒導入通路(100)と、上記蒸留塔(50)から蒸発した冷媒を上記減圧部に導く冷媒導出通路(105)と、上記蒸留塔(50)内の液面が上死点以上になると上記回収冷媒導入通路(100)を閉鎖する一方、該液面が下死点以下のときに該蒸留塔(50)内の圧力が極大値になると該回収冷媒導入通路(100)を開通する制御手段(80)とを備えていることとしたものである。
【0020】
の発明は、冷媒配管(2A,2B)から冷媒を導入して該冷媒を再生する冷媒再生装置であって、上記冷媒配管(2A,2B)に搬送圧力を付与する加圧状態と該冷媒配管(2A,2B)の冷媒を導入するような搬送吸引力を付与する減圧状態とを交互に選択自在な第1及び第2の圧力部(7A,7B)と、上記両圧力部(7A,7B)のうちの一方を加圧部にするとともに他方を減圧部にするように上記両圧力部の状態を切り換える切換手段(42)と、上記冷媒配管(2A,2B)と上記減圧部との間に設けられ、該冷媒配管(2A,2B)からの回収冷媒を一時的に貯留するとともに、該回収冷媒に含まれる冷媒及び冷凍機油のうち該冷媒のみを蒸発させて該冷媒を該冷凍機油と分離して再生する蒸留塔(50)と、上記冷媒配管(2A,2B)から上記蒸留塔(50)に回収冷媒を導入する開閉自在な回収冷媒導入通路(100)と、上記蒸留塔(50)から蒸発した冷媒を上記減圧部に導く冷媒導出通路(105)と、上記蒸留塔(50)内の液面が上死点以上になると上記回収冷媒導入通路(100)を閉鎖する一方、該液面が下死点以下のときに該蒸留塔(50)内の温度が極大値になると該回収冷媒導入通路(100)を開通する制御手段(80)とを備えていることとしたものである。
【0021】
の発明は、冷媒配管(2A,2B)から冷媒を導入して該冷媒を再生する冷媒回収装置であって、上記冷媒配管(2A,2B)に搬送圧力を付与する加圧状態と該冷媒配管(2A,2B)の冷媒を導入するような搬送吸引力を付与する減圧状態とを交互に選択自在な第1及び第2の圧力部(7A,7B)と、上記両圧力部(7A,7B)のうちの一方を加圧部にするとともに他方を減圧部にするように上記両圧力部の状態を切り換える切換手段(42)と、上記冷媒配管(2A,2B)と上記減圧部との間に設けられ、該冷媒配管(2A,2B)からの回収冷媒を一時的に貯留するとともに、該回収冷媒に含まれる冷媒及び冷凍機油のうち該冷媒のみを蒸発させて該冷媒を該冷凍機油と分離して再生する蒸留塔(50)と、上記冷媒配管(2A,2B)から上記蒸留塔(50)に回収冷媒を導入する開閉自在な回収冷媒導入通路(100)と、上記蒸留塔(50)から蒸発した冷媒を上記減圧部に導く冷媒導出通路(105)と、上記蒸留塔(50)内の液面が上死点以上になると上記回収冷媒導入通路(100)を閉鎖する一方、該液面が下死点以下であって且つ上記切換手段(42)を切り換えてから所定時間が経過したときに該回収冷媒導入通路(100)を開通する制御手段(80)とを備えていることとしたものである。
【0022】
上記第7〜9の各発明により、蒸留塔におけるフォーミングの拡大や冷凍機油のオーバーフローが起こりにくく、再生能力の高い冷媒再生装置が得られる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0024】
−配管洗浄装置の構成−
図1に示すように、配管洗浄装置(10)は、いわゆる2次冷媒システムを利用して既設の冷媒回路における冷媒配管(2A,2B)を洗浄するものであり、これら既設冷媒配管(2A,2B)に接続されている。尚、図1は、2本の既設冷媒配管(2A,2B)を示している。この既設冷媒配管(2A,2B)は、図示しない既設の冷媒回路における室外ユニットと室内ユニットとを接続する連絡配管であって、本実施形態では、縦配管となっている。
【0025】
上記2本の既設冷媒配管(2A,2B)の一端には第1洗浄回路(11)が接続され、他端には第2洗浄回路(12)が接続されている。上記第1洗浄回路(11)は、1本の接続配管で構成され、両端が継手(21,21)を介して2本の既設冷媒配管(2A,2B)に接続されている。該第1洗浄回路(11)の接続部位は、例えば、既設の冷媒回路では室内ユニットが接続されていた部分である。
【0026】
上記第2洗浄回路(12)は、接続回路(30)と冷凍回路(40)とより構成されている。該接続回路(30)は、両端が継手(21,21)を介して2本の既設冷媒配管(2A,2B)に接続されている。そして、上記2本の既設冷媒配管(2A,2B)と第1洗浄回路(11)と第2洗浄回路(12)の接続回路(30)とによって閉回路(13)が構成されている。尚、上記接続回路(30)の接続部位は、例えば、既設の冷媒回路では室外ユニットが接続されていた部分である。
【0027】
上記閉回路(13)は、既設冷媒配管(2A,2B)を洗浄するための洗浄用の2次冷媒が充填され、冷媒流通路を構成している。該2次冷媒は、例えば、新設する空気調和装置に使用される新たな清浄な冷媒が用いられる。例えば、上記2次冷媒として、R−407CやR−410AなどのHFC系冷媒を好適に用いることができる。
【0028】
上記接続回路(30)は、電磁弁からなる第1開閉弁(V1)と逆止弁(31)と蒸留塔(50)と加減圧部(60)と第2開閉弁(V2)とが順に接続配管(34)によって接続されて構成されている。
【0029】
上記蒸留塔(50)は、タンク(51)に分離熱交換コイル(52)とデミスタ(53)とが収納されて構成され、2次冷媒から潤滑油(冷凍機油)を分離する分離手段を構成している。上記タンク(51)は、各既設冷媒配管(2A,2B)を流通した液相の2次冷媒を一時的に貯溜するものである。
【0030】
図2にも示すように、上記タンク(51)には、既設冷媒配管(2A,2B)から回収した冷媒をタンク(51)に導く回収配管(100)が接続されている。第1開閉弁(V1)は、この回収配管(100)に設けられている。また、タンク(51)には、図示しない液面計が設けられ、液面と所定の条件(この条件については後述する)とに基づいて第1開閉弁(V1)の開閉制御がなされるようになっている。回収配管(100)の接続位置(106)は、タンク(51)の下死点(103)以上であってかつデミスタ(53)よりも下の位置であり、好ましくはタンク(51)の中央よりも上側が良く、上死点(102)以上が特に好ましい。回収配管(100)はタンク(51)の内部にまで延びており、その先端はタンク(51)の中心部において下向きに湾曲している。これにより、回収冷媒は、タンク(51)の内部に下方に向かって流れ込むことになる。タンク(51)の上面には開口(107)が設けられており、ガス状の冷媒を導出する導出配管(105)が接続されている。
【0031】
上記分離熱交換コイル(52)は、後述する冷凍回路(40)に接続され、タンク(51)内の液相の2次冷媒を加熱して蒸発させる加熱手段を構成している。上記デミスタ(53)は、タンク(51)内の上部に取り付けられ、分離熱交換コイル(52)の加熱で蒸発したガス相の2次冷媒の通過によって回収冷媒から冷凍機油を除去する除去手段を構成している。
【0032】
上記加減圧部(60)は、接続配管(34)の途中を2つの並列通路(61,61)に形成すると共に、第1搬送熱交換器(7A)及び第2搬送熱交換器(7B)が各並列通路(61,61)に設けられて構成されている。更に、上記加減圧部(60)における各搬送熱交換器(7A,7B)の上流側と下流側とには、一方向にのみ冷媒流通を許容する逆止弁(62,62,…)が設けられている。
【0033】
上記冷凍回路(40)は、圧縮回路部(4C)と搬送回路部(4A)とを備えて独立した1つの冷凍サイクルの搬送手段を構成している。該搬送回路部(4A)は、圧縮回路部(4C)に対して四路切換弁(42)によって冷媒の流通方向が可逆になるように接続されている。該冷凍回路(40)に充填される冷媒、つまり、搬送用冷媒である1次冷媒としては、R22の他、HFC系冷媒などの各種の冷媒を好適に用いることができる。
【0034】
上記圧縮回路部(4C)は、圧縮機(41)の吐出側に空冷凝縮器(4e)が、圧縮機(41)の吸込側にアキュムレータ(46)がそれぞれ設けられて構成されている。上記空冷凝縮器(4e)は、圧縮機(41)の吐出側の高圧上昇を抑制するものである。つまり、1次冷媒の凝縮量が低下すると、圧縮機(41)の吐出側の高圧圧力が上昇する。この高圧圧力が所定値以上になると、空冷ファン(4f)を駆動し、上記空冷凝縮器(4e)が圧縮機(41)より吐出した冷媒を凝縮させるように構成されている。
【0035】
一方、上記搬送回路部(4A)は、第1搬送熱交換器(7A)と整流回路(47)と第2搬送熱交換器(7B)とが直列に接続されて構成されている。そして、該整流回路(47)には1方向通路(48)が接続されている。
【0036】
上記整流回路(47)は、4つの1方向弁(CV)を有するブリッジ回路に構成されている。該整流回路(47)の4つの接続点のうち、2つの接続点には1方向通路(48)が接続され、他の2つの接続点にはそれぞれ第1搬送熱交換器(7A)及び第2搬送熱交換器(7B)が接続されている。
【0037】
上記1方向通路(48)には、上流側から分離熱交換コイル(52)と膨張弁(EV)とが順に接続されている。該膨張弁(EV)は、過熱度制御される絞り機構を構成している。該膨張弁(EV)の感温筒(TB)は、アキュムレータ(46)の流入側に取り付けられている。上記分離熱交換コイル(52)は、上述したように蒸留塔(50)のタンク(51)に収納されている。
【0038】
上記2つの搬送熱交換器(7A,7B)は、例えば、プレート式熱交換器で構成されている。該各搬送熱交換器(7A,7B)は、冷却動作と加圧動作とを交互に繰り返すように構成されている。つまり、上記各搬送熱交換器(7A,7B)は、交互に冷却手段と加圧手段とになる。
【0039】
上記冷却動作は、蒸留塔(50)で相変化したガス相の2次冷媒を冷却して液相に相変化させて減圧させる動作である。また、上記加圧動作は、液相の2次冷媒を液相状態のまま加熱して加圧させる動作である。
【0040】
具体的に、例えば、図1の左側の第1搬送熱交換器(7A)に洗浄用の液相の2次冷媒が溜っている状態で、図1の右側の第2搬送熱交換器(7B)には洗浄用のガス相の2次冷媒が溜っている状態とする。この状態において、上記第1搬送熱交換器(7A)が加圧手段に、第2搬送熱交換器(7B)が冷却手段になる。
【0041】
上記圧縮機(41)から吐出した高温の1次冷媒が第1搬送熱交換器(7A)において液相の2次冷媒を加熱して昇圧させ、搬送圧力を付与して2次冷媒を既設冷媒配管(2A,2B)に押し出す。一方、上記1次冷媒は、分離熱交換コイル(52)を経て膨張弁(EV)で減圧され、第2搬送熱交換器(7B)で蒸発する。この1次冷媒は、ガス相の2次冷媒を冷却して該2次冷媒を液相に相変化させて減圧させる。この結果、第2搬送熱交換器(7B)がガス相の2次冷媒を蒸留塔(50)より吸引して該2次冷媒を溜め込む。
【0042】
その後、上記第1搬送熱交換器(7A)を冷却手段に、第2搬送熱交換器(7B)を加圧手段に切り換える。そして、上記圧縮機(41)から吐出した高温の1次冷媒が第2搬送熱交換器(7B)に流れ、液相の2次冷媒を既設冷媒配管(2A,2B)に押し出す。一方、1次冷媒は第1搬送熱交換器(7A)で蒸発してガス相の2次冷媒を冷却して該第1搬送熱交換器(7A)に2次冷媒を溜め込む。この動作を繰り返す。
【0043】
尚、上記圧縮回路部(4C)には、圧縮機(41)の吸込側に低圧圧力センサ(P1)が、圧縮機(41)の吐出側に高圧圧力センサ(P2)及び温度センサ(T2)が設けられている。また、上記接続回路(30)の接続配管(34)には、蒸留塔(50)の下流側に位置する低圧圧力スイッチ(14)が設けられている。
【0044】
上記冷凍回路(40)は、圧縮機(41)の吐出圧力が所定値以上になるか、圧縮機(41)の吐出温度が所定値以下になるか、又は蒸留塔(50)の内部圧力が所定値以上になるか、何れかの条件になると、四路切換弁(42)を切り換えるように構成されている。該冷凍回路(40)は、四路切換弁(42)の切り換えによって搬送回路部(4A)の冷媒の流通方向が切り換わる。
【0045】
例えば、一方の搬送熱交換器(7A,7B)(冷却側)が液相の2次冷媒で満杯になると、この搬送熱交換器(7A,7B)における1次冷媒の熱交換量が低下する。この結果、膨張弁(EV)を過熱度制御しているので、絞り量が大きくなり、圧縮機(41)の吸込側の低圧圧力が低下する。この低圧圧力を低圧圧力センサ(P1)が検出し、所定値以下になると、四路切換弁(42)を切り換える。
【0046】
また、上記接続回路(30)には、2次冷媒の充填及び回収のためのホットガス通路(15)及び補助回路(90)が設けられている。つまり、本実施形態の配管洗浄装置(10)は、配管洗浄の他、2次冷媒を回収する冷媒回収装置としても機能するように構成されている。
【0047】
上記ホットガス通路(15)は、洗浄の終了後に高温高圧の2次冷媒を既設冷媒配管(2A,2B)に供給し、該既設冷媒配管(2A,2B)に残存している2次冷媒液を蒸発させて回収するものである。該ホットガス通路(15)の流入側は、2つに分岐され、2つの流入端が各搬送熱交換器(7A,7B)の流入側の並列通路(61,61)に接続されている。また、上記ホットガス通路(15)の流出端は、第2開閉弁(V2)と既設配管(2B)との間に接続されている。上記ホットガス通路(15)における流入側の分岐部分には1方向弁(CV)が、流出側の集合部分には第3開閉弁(V3)がそれぞれ設けられている。
【0048】
上記補助回路(90)は、容器である冷媒ボンベ(91)と、冷凍機油の回収容器(91B)と、5つの補助通路(92〜96)とを備えている。
【0049】
第1の補助通路(92)は、流入側のメイン部分から流出側が2つに分岐されている。該第1の補助通路(92)の流入端は冷媒ボンベ(91)に連通し、2つの流出端が、ホットガス通路(15)の接続部より下流側において各並列通路(61,61)に接続されている。上記第1の補助通路(92)における流入側のメイン部分には第4開閉弁(V4)が、流出側の分岐部分には1方向弁(CV)がそれぞれ設けられている。
【0050】
第3の補助通路(94)には第6開閉弁(V6)が設けられている。該第3の補助通路(94)の一端は冷媒ボンベ(91)に連通し、他端は第2搬送熱交換器(7B)の流出側の並列通路(61)に接続されている。
【0051】
第2の補助通路(93)には第5開閉弁(V5)が設けられている。該第2の補助通路(93)の一端は、第3の補助通路(94)に第6開閉弁(V6)の下流側において接続され、他端は、第1の補助通路(92)のメイン部分に第4開閉弁(V4)の下流側において接続されている。
【0052】
第4の補助通路(95)には第7開閉弁(V7)が設けられている。該第4の補助通路(95)の一端は、ホットガス通路(15)の集合部分に第3開閉弁(V3)の上流側において接続され、他端は、第1の補助通路(92)のメイン部分に第4開閉弁(V4)の上流側において接続されている。
【0053】
第5の補助通路(96)は、蒸留塔(50)と油回収容器(91B)との間に設けられている。この補助通路(96)には、第8開閉弁(V8)が設けられている。
【0054】
そして、上記2次冷媒を閉回路(13)に充填するための充填回路(9S)が、上記ホットガス通路(15)の一部と第4の補助通路(95)と第2の補助通路(93)と第1の補助通路(92)の一部と第2の補助通路(93)の一部とによって形成されている。
【0055】
また、上記2次冷媒を冷媒ボンベ(91)に回収するための回収回路(9R)が、上記ホットガス通路(15)と第1の補助通路(92)と第3の補助通路(94)とによって形成されている。
【0056】
上記冷凍回路(40)は、コントローラ(80)によって制御される。該コントローラ(80)は、上記低圧圧力センサ(P1)、高圧圧力センサ(P2)、温度センサ(T2)及び低圧圧力スイッチ(14)の検出信号が入力される一方、制御部(81)が設けられている。
【0057】
該制御部(81)は、低圧圧力スイッチ(14)の検出信号に基づき、上記閉回路(13)の2次冷媒の圧力が所定値まで低下すると冷媒回収を終了する。
【0058】
つまり、上記閉回路(13)の2次冷媒の圧力は、冷媒回収率が高くなり冷媒回収が進むにしたがって低下する。したがって、この2次冷媒圧力が所定値まで低下すると、冷媒回収の終了を判定することができる。そこで、本実施形態では、2次冷媒の圧力が所定値まで低下すると冷媒回収を終了することとしている。
【0059】
−既設冷媒配管の洗浄動作−
次に、上記配管洗浄装置(10)による既設冷媒配管(2A,2B)の洗浄動作について、冷媒の回収方法を含めて説明する。
【0060】
先ず、既設の冷媒回路において、連絡配管である既設冷媒配管(2A,2B)から室外ユニット及び室内ユニットを取り外す。その後、該2本の既設冷媒配管(2A,2B)の上端に第1洗浄回路(11)を接続する一方、2本の既設冷媒配管(2A,2B)の下端に第2洗浄回路(12)の接続回路(30)を接続して、閉回路(13)を形成する。
【0061】
続いて、2次冷媒を閉回路(13)に充填する。充填初期は、例えば、閉回路(13)を真空状態にし、冷媒ボンベ(91)を第1の補助通路(92)に接続する。そして、上記第4開閉弁(V4)を開き、2次冷媒を冷媒ボンベ(91)より第1の補助通路(92)を介して閉回路(13)に充填する。
【0062】
更に、2次冷媒を追加充填する場合、補助回路(90)においては、第3開閉弁(V3)と第4開閉弁(V4)と第6開閉弁(V6)を閉じる一方、第7開閉弁(V7)と第5開閉弁(V5)を開く。
【0063】
この状態において、冷凍回路(40)を駆動すると、図1の実線矢符に示すように、搬送熱交換器(7A,7B)の上流側から閉回路(13)のホットガスがホットガス通路(15)から第4の補助通路(95)を経て冷媒ボンベ(91)に流入する。このホットガスにより冷媒ボンベ(91)の内部が加圧され、該冷媒ボンベ(91)の冷媒、つまり、2次冷媒が第3の補助通路(94)から第2の補助通路(93)を経て第1の補助通路(92)を通り、閉回路(13)に充填される。
【0064】
続いて、配管洗浄の動作に移り、上記第3開閉弁(V3)〜第7開閉弁(V7)を閉鎖したまま第2洗浄回路(12)の冷凍回路(40)を駆動する。つまり、圧縮機(41)を駆動して1次冷媒を循環させる。上記圧縮機(41)より吐出した高温高圧の1次冷媒は、空冷凝縮器(4e)を流れ、四路切換弁(42)を経て搬送熱交換器(7A)又は(7B)の一方を流れる。
【0065】
そこで、図1の左側の第1搬送熱交換器(7A)に洗浄用の液相の2次冷媒が溜っている状態で、図1の右側の第2搬送熱交換器(7B)に洗浄用のガス相の2次冷媒が溜っている状態から説明する。
【0066】
この状態においては、四路切換弁(42)が図1の実線状態に切り換わり、高温の1次冷媒が第1搬送熱交換器(7A)を流れ、1次冷媒が凝縮して液相の2次冷媒を加熱して昇圧させる。この昇圧によって2次冷媒は液相のまま搬送圧力、つまり、搬送力を得て第1搬送熱交換器(7A)を流出して既設冷媒配管(2A,2B)に流れる。
【0067】
その際、上記2次冷媒は、先ず、大径のガス側の既設冷媒配管(2B)を流れ、第1洗浄回路(11)を経て小径の液側の既設冷媒配管(2A)を流れる。
【0068】
また、上記第1搬送熱交換器(7A)を経た1次冷媒は、整流回路(47)及び1方向通路(48)を通り、蒸留塔(50)の分離熱交換コイル(52)に流れ、蒸留塔(50)のタンク(51)に溜っている液相の2次冷媒を蒸発させる。
【0069】
その後、上記凝縮した1次冷媒は、膨張弁(EV)で減圧して第2搬送熱交換器(7B)に流れ、該1次冷媒が蒸発する。この蒸発により、洗浄用のガス相の2次冷媒が冷却されて液相に相変化する。この相変化により、2次冷媒は、降圧してガス相の2次冷媒を蒸留塔(50)より吸引すると共に、第2搬送熱交換器(7B)に該2次冷媒を溜め込む。
【0070】
一方、上記第2搬送熱交換器(7B)で蒸発した1次冷媒は四路切換弁(42)を介して圧縮機(41)に戻り、この動作を繰り返す。
【0071】
その後、上記第2搬送熱交換器(7B)が液相の2次冷媒で満杯になると、四路切換弁(42)を切り換える。つまり、上記第2搬送熱交換器(7B)における1次冷媒の熱交換量が低下すると、膨張弁(EV)が過熱度制御しているので、絞り量が大きくなり、圧縮機(41)の吸込側の低圧圧力が低下する。そして、例えば、この低圧圧力を低圧圧力センサ(P1)が検出し、所定値以下になると、四路切換弁(42)を切り換える。
【0072】
これにより、図3に示すように、四路切換弁(42)を切り換えた後(時刻T0及びT2が切り換え時である。)、第1搬送熱交換器(7A)の内部圧力PAは徐々に減少していくとともに、第2搬送熱交換器(7B)の内部圧力PBは徐々に上昇していく。なお、両搬送熱交換器(7A,7B)と蒸留塔(50)との間には、それぞれ逆止弁(62,62)が設けられているので、蒸留塔(50)内の圧力PJは、圧力PA及びPBのうちの小さい方の圧力と等しくなる。すなわち、図3において実線で示す蒸留塔(50)の内部圧力PJは、一点鎖線で示す第1搬送熱交換器(7A)の内部圧力PAと破線で示す第2搬送熱交換器(7B)の内部圧力PBのうちの小さい方の圧力となる。なお、PKは既設冷媒配管(2A,2B)の内部圧力である。
【0073】
この四路切換弁(42)の切り換えによって、圧縮機(41)より吐出した1次冷媒が第2搬送熱交換器(7B)に流れ、2次冷媒を既設冷媒配管(2A,2B)に送出する。一方、1次冷媒は分離熱交換コイル(52)を経て第1搬送熱交換器(7A)で蒸発して2次冷媒を冷却して該2次冷媒を溜め込む。この動作を繰り返して2次冷媒を閉回路(13)内で循環させる。
【0074】
この液相の2次冷媒は、既設冷媒配管(2A,2B)を流れ、該既設冷媒配管(2A,2B)の内面に付着した冷凍機油がこの2次冷媒に溶け込む。そして、この2次冷媒は、蒸留塔(50)において、分離熱交換コイル(52)の加熱によって蒸発し、冷凍機油は分離されてタンク(51)に滞留する。一方、蒸発により気化した2次冷媒は、デミスタ(53)を通過し、上述した一方の搬送熱交換器(7A又は7B)を流れる。この際、該2次冷媒に混入しているミスト状の冷凍機油は、デミスタ(53)によって除去される。
【0075】
上記2次冷媒の搬送時において、1次冷媒の凝縮量が低下すると、圧縮機(41)の吐出側の高圧圧力が上昇する。この高圧圧力を高圧圧力センサ(P2)が検出し、所定値以上になると、空冷ファン(4f)を駆動する。この結果、高温高圧の1次冷媒は、一部が空冷凝縮器(4e)で凝縮した後、この気液二相の1次冷媒が、四路切換弁(42)を経て一方の搬送熱交換コイル(71)又は(72)に流れる。この空冷凝縮器(4e)の凝縮によって1次冷媒の高圧圧力が低下する。
【0076】
上記洗浄動作が終了した後、2次冷媒の回収動作を行う。つまり、第2開閉弁(V2)と第5開閉弁(V5)と第7開閉弁(V7)を閉じたまま、第1開閉弁(V1)と第3開閉弁(V3)と第4開閉弁(V4)と第6開閉弁(V6)を開く。
【0077】
この弁状態により、上述した冷凍回路(40)を駆動し続け、図1の一点鎖線矢符に示すように、閉回路(13)のホットガスをホットガス通路(15)から既設冷媒配管(2A,2B)等に供給する。
【0078】
つまり、2次冷媒を加熱して昇圧させている搬送熱交換器(7A又は7B)においては、四路切換弁(42)を切り換える直前で2次冷媒が最も高温高圧になっている。このため、高温高圧のガス相の2次冷媒をホットガス通路(15)から既設冷媒配管(2A,2B)に送出する。この高温の2次冷媒によって既設冷媒配管(2A,2B)に残存している液相の2次冷媒を蒸発させて押し出す。
【0079】
一方、上記冷媒ボンベ(91)が、第1の補助通路(92)と第3の補助通路(94)に連通接続されている。そして、上記第4開閉弁(V4)の開口により、第1の補助通路(92)が、2次冷媒を冷却して降圧させている搬送熱交換器(7A又は7B)に連通する。この連通によって冷媒ボンベ(91)のガス抜きが行われ、該冷媒ボンベ(91)内が低圧となる。
【0080】
この状態において、上記四路切換弁(42)を切り換えて回収工程を実行し、両搬送熱交換器(7A又は7B)の押し出し動作と溜め込み動作を連続して行う。上記第6開閉弁(V6)の開口により、第3の補助通路(94)が冷媒ボンベ(91)に連通しているので、一方の搬送熱交換器(7A又は7B)から押し出された2次冷媒が第3の補助通路(94)を経て冷媒ボンベ(91)に回収される。
【0081】
その後、冷媒回収の終了工程に移り、低圧圧力スイッチ(LPS)が作動すると、回収動作を終了する。つまり、閉回路(13)の2次冷媒がほぼ回収され、冷媒回収率が高くなると、2次冷媒圧力が低くなる。一方、上記低圧圧力スイッチ(LPS)が2次冷媒の圧力を常時検出し、所定の低圧値で作動するので、この検出信号に基づき、上記2次冷媒圧力が所定値まで低下すると、圧縮機(41)等を停止して回収動作を終了する。
【0082】
この冷媒回収の終了後、上記第1洗浄回路(11)及び第2洗浄回路(12)を既設冷媒配管(2A,2B)から取り外す。また、補助通路(96)の第8開閉弁(V8)を開き、蒸留塔(50)内の冷凍機油を油回収容器(91B)に回収する。
【0083】
−蒸留塔の冷媒導入制御−
次に、蒸留塔(50)への冷媒の導入タイミングを調整する冷媒導入制御について説明する。蒸留塔(50)への冷媒の導入は、基本的には、蒸留塔(50)の液面が低下しながら下死点(103)以下になったときに第1開閉弁(V1)を開き、その液面が上昇しながら上死点(102)以上になったときに第1開閉弁(V1)を閉鎖することにより行う。しかし、本制御では、さらに蒸留塔(50)内部の回収冷媒の状態を推定し、当該状態にも基づいて、第1開閉弁(V1)の開閉を制御している。
【0084】
具体的には、図4に示すように、まずステップST1において、液面が上死点(102)以上であるか否かを判定し、YESの場合はステップST4に進んで第1開閉弁(V1)を閉鎖する。ステップST1の判定結果がNOの場合またはステップST4の後は、ステップST2に進んで液面が下死点(103)以下か否かを判定する。ステップST2の判定結果がYESの場合は、ステップST3に進む。ステップST3においては、蒸留塔(50)の内部圧力PJが極大値であるか否かを判定し、YESの場合にステップST5に進み、第1開閉弁(V1)を開口させる。すなわち、本制御では、四路切換弁(42)を切り換えた直後に第1開閉弁(V1)を開くのではなく、四路切換弁(42)から所定時間(例えば15秒)経過時に、第1開閉弁(V1)を開くこととしている。
【0085】
図3に示すように、蒸留塔(50)の内部圧力PJは、四路切換弁(42)を切り換えた直後から所定時間(TOからT1までの時間、またはT2からT3までの時間)の間は上昇するが、該所定時間を超えると減少する。そして、既設冷媒配管(2A,2B)の内部圧力PKと蒸留塔(50)の内部圧力PJとの圧力差は、蒸留塔(50)の内部圧力PJが極大のときに最も小さくなる。ここで、内部圧力PJが上昇傾向にあるときには、上記圧力差が大きいため、このときに蒸留塔(50)内に冷媒を回収すると、回収冷媒中に溶け込んだ冷凍機油はフォーミングを起こしやすい。そこで、本制御では、蒸留塔(50)内でフォーミングが起こりにくいときに冷媒回収を始めるように、蒸留塔(50)の内部圧力が最も高いと推定される時期、すなわち四路切換弁(42)を切り換えてから所定時間経過時に第1開閉弁(V1)を開口させる。
【0086】
なお、本実施形態では、蒸留塔(50)内の圧力に基づいて第1開閉弁(V1)を制御することとしたが、蒸留塔(50)の内部温度に基づいて第1開閉弁(V1)を制御してもよいことは勿論である。
【0087】
−実施形態の効果−
以上のように、本実施形態によれば、回収配管(100)を蒸留塔(50)の上部に接続しているので、蒸留塔(50)の内部において冷媒は下方に向かって流入することになる。そのため、フォーミングによって生じた泡は流入する冷媒によって上方から押さえられ、フォーミングの拡大は抑制される。従って、冷凍機油のオーバーフローは抑制され、冷凍機油の分離効率は向上する。特に、本実施形態では、回収配管(100)の先端が蒸留塔(50)の中央部に位置し、しかも下向きに開口しているので、冷凍機油のオーバーフローはより効果的に抑制されることになる。
【0088】
また、蒸留塔(50)への冷媒導入を、その液面が下死点(103)以下になったことのみに基づいて開始するのではなく、その内部圧力が十分に高いときに開始することとしたので、フォーミングの発生を効果的に抑制することができる。
【0089】
なお、本発明に係る配管洗浄装置は、冷媒配管の洗浄だけでなく、圧縮機、熱交換器、アキュムレータ等、他の冷凍関連機器の洗浄に利用できることは勿論であり、本発明でいうところの冷媒配管は、これらの冷凍関連機器を含む広義のものである。
【0090】
<その他の実施形態>
上記実施形態における蒸留塔(50)の適用対象は、配管洗浄装置に限定されるものではない。例えば、冷媒配管から冷媒を回収する冷媒回収装置や、既設冷媒配管から回収冷媒を回収し、上記蒸留塔(50)において回収冷媒中の異物(冷凍機油など)を除去し、蒸留した冷媒を冷媒ボンベ等に充填する冷媒再生装置などに適用することもできる。
【0091】
また、前記冷媒導入制御は、配管洗浄時のみでなく、冷媒再生時や冷媒回収時にも適用できることは勿論である。
【0092】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、冷凍機油を含んだ回収冷媒の蒸留塔への導入を、蒸留塔の液面が下死点以下であることに加え、蒸留塔の圧力や温度が極大値になってから開始することとしたので、冷凍機油のフォーミングを効果的に抑制することができ、冷凍機油の分離効率を向上させることができる。
【0093】
また、蒸留塔への回収冷媒の導入を、蒸留塔の液面が下死点以下であることに加え、加圧部と減圧部とを切り換える切換動作から所定時間経過後に開始することとしたので、冷凍機油のフォーミングを効果的に抑制することができ、冷凍機油の分離効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】配管洗浄装置及び既設冷媒配管の冷媒回路図である。
【図2】実施形態に係る蒸留塔の斜視図である。
【図3】蒸留塔の内部圧力の経時変化を示す図である。
【図4】冷媒導入制御のフローチャートである。
【図5】従来の配管洗浄装置の蒸留塔の斜視図である。
【符号の説明】
(2A),(2B) 既設冷媒配管
(7A),(7B) 搬送熱交換器(圧力部)
(10) 配管洗浄装置
(42) 四路切換弁(切換手段)
(50) 蒸留塔
(51) タンク
(52) 分離熱交換コイル(加熱手段)
(53) デミスタ
(80) コントローラ(制御手段)
(100) 回収配管(回収冷媒導入管)
(V1) 第1開閉弁(開閉手段)

Claims (9)

  1. 冷媒配管(2A,2B)に洗浄用冷媒を循環させることによって該冷媒配管(2A,2B)を洗浄する配管洗浄装置であって、
    上記冷媒配管(2A,2B)に洗浄用冷媒を供給するような搬送圧力を付与する加圧状態と該冷媒配管(2A,2B)の冷媒を導入するような搬送吸引力を付与する減圧状態とを交互に選択自在な第1及び第2の圧力部(7A,7B)と、
    上記両圧力部(7A,7B)のうちの一方を加圧部にするとともに他方を減圧部にするように上記両圧力部の状態を切り換える切換手段(42)と、
    上記冷媒配管(2A,2B)と上記減圧部との間に設けられ、該冷媒配管(2A,2B)からの回収冷媒を一時的に貯留するとともに、該回収冷媒に含まれる冷媒及び冷凍機油のうち該冷媒のみを蒸発させて該冷媒と該冷凍機油とを分離する蒸留塔(50)と、
    上記冷媒配管(2A,2B)から上記蒸留塔(50)に回収冷媒を導入する開閉自在な回収冷媒導入通路(100)と、
    上記蒸留塔(50)から蒸発した冷媒を上記減圧部に導く冷媒導出通路(105)と、
    上記蒸留塔(50)内の液面が上死点以上になると上記回収冷媒導入通路(100)を閉鎖する一方、該液面が下死点以下のときに該蒸留塔(50)内の圧力が極大値になると該回収冷媒導入通路(100)を開通する制御手段(80)と
    を備えている配管洗浄装置。
  2. 冷媒配管(2A,2B)に洗浄用冷媒を循環させることによって該冷媒配管(2A,2B)を洗浄する配管洗浄装置であって、
    上記冷媒配管(2A,2B)に洗浄用冷媒を供給するような搬送圧力を付与する加圧状態と該冷媒配管(2A,2B)の冷媒を導入するような搬送吸引力を付与する減圧状態とを交互に選択自在な第1及び第2の圧力部(7A,7B)と、
    上記両圧力部(7A,7B)のうちの一方を加圧部にするとともに他方を減圧部にするように上記両圧力部の状態を切り換える切換手段(42)と、
    上記冷媒配管(2A,2B)と上記減圧部との間に設けられ、該冷媒配管(2A,2B)からの回収冷媒を一時的に貯留するとともに、該回収冷媒に含まれる冷媒及び冷凍機油のうち該冷媒のみを蒸発させて該冷媒と該冷凍機油とを分離する蒸留塔(50)と、
    上記冷媒配管(2A,2B)から上記蒸留塔(50)に回収冷媒を導入する開閉自在な回収冷媒導入通路(100)と、
    上記蒸留塔(50)から蒸発した冷媒を上記減圧部に導く冷媒導出通路(105)と、
    上記蒸留塔(50)内の液面が上死点以上になると上記回収冷媒導入通路(100)を閉鎖する一方、該液面が下死点以下のときに該蒸留塔(50)内の温度が極大値になると該回収冷媒導入通路(100)を開通する制御手段(80)と
    を備えている配管洗浄装置。
  3. 冷媒配管(2A,2B)に洗浄用冷媒を循環させることによって該冷媒配管(2A,2B)を洗浄する配管洗浄装置であって、
    上記冷媒配管(2A,2B)に洗浄用冷媒を供給するような搬送圧力を付与する加圧状態と該冷媒配管(2A,2B)の冷媒を導入するような搬送吸引力を付与する減圧状態とを交互に選択自在な第1及び第2の圧力部(7A,7B)と、
    上記両圧力部(7A,7B)のうちの一方を加圧部にするとともに他方を減圧部にするように上記両圧力部の状態を切り換える切換手段(42)と、
    上記冷媒配管(2A,2B)と上記減圧部との間に設けられ、該冷媒配管(2A,2B)からの回収冷媒を一時的に貯留するとともに、該回収冷媒に含まれる冷媒及び冷凍機油のうち該冷媒のみを蒸発させて該冷媒と該冷凍機油とを分離する蒸留塔(50)と、
    上記冷媒配管(2A,2B)から上記蒸留塔(50)に回収冷媒を導入する開閉自在な回収冷媒導入通路(100)と、
    上記蒸留塔(50)から蒸発した冷媒を上記減圧部に導く冷媒導出通路(105)と、
    上記蒸留塔(50)内の液面が上死点以上になると上記回収冷媒導入通路(100)を閉鎖する一方、該液面が下死点以下であって且つ上記切換手段(42)を切り換えてから所定時間が経過したときに該回収冷媒導入通路(100)を開通する制御手段(80)と
    を備えている配管洗浄装置。
  4. 冷媒配管(2A,2B)の冷媒を回収する冷媒回収装置であって、
    上記冷媒配管(2A,2B)に搬送圧力を付与する加圧状態と該冷媒配管(2A,2B)の冷媒を導入するような搬送吸引力を付与する減圧状態とを交互に選択自在な第1及び第2の圧力部(7A,7B)と、
    上記両圧力部(7A,7B)のうちの一方を加圧部にするとともに他方を減圧部にするように上記両圧力部の状態を切り換える切換手段(42)と、
    上記冷媒配管(2A,2B)と上記減圧部との間に設けられ、該冷媒配管(2A,2B)からの回収冷媒を一時的に貯留するとともに、該回収冷媒に含まれる冷媒及び冷凍機油のうち該冷媒のみを蒸発させて該冷媒と該冷凍機油とを分離する蒸留塔(50)と、
    上記冷媒配管(2A,2B)から上記蒸留塔(50)に回収冷媒を導入する開閉自在な回収冷媒導入通路(100)と、
    上記蒸留塔(50)から蒸発した冷媒を上記減圧部に導く冷媒導出通路(105)と、
    上記蒸留塔(50)内の液面が上死点以上になると上記回収冷媒導入通路(100)を閉鎖する一方、該液面が下死点以下のときに該蒸留塔(50)内の圧力が極大値になると該回収冷媒導入通路(100)を開通する制御手段(80)と
    を備えている冷媒回収装置。
  5. 冷媒配管(2A,2B)の冷媒を回収する冷媒回収装置であって、
    上記冷媒配管(2A,2B)に搬送圧力を付与する加圧状態と該冷媒配管(2A,2B)の冷媒を導入するような搬送吸引力を付与する減圧状態とを交互に選択自在な第1及び第2の圧力部(7A,7B)と、
    上記両圧力部(7A,7B)のうちの一方を加圧部にするとともに他方を減圧部にするように上記両圧力部の状態を切り換える切換手段(42)と、
    上記冷媒配管(2A,2B)と上記減圧部との間に設けられ、該冷媒配管(2A,2B)からの回収冷媒を一時的に貯留するとともに、該回収冷媒に含まれる冷媒及び冷凍機油のうち該冷媒のみを蒸発させて該冷媒と該冷凍機油とを分離する蒸留塔(50)と、
    上記冷媒配管(2A,2B)から上記蒸留塔(50)に回収冷媒を導入する開閉自在な回収冷媒導入通路(100)と、
    上記蒸留塔(50)から蒸発した冷媒を上記減圧部に導く冷媒導出通路(105)と、
    上記蒸留塔(50)内の液面が上死点以上になると上記回収冷媒導入通路(100)を閉鎖する一方、該液面が下死点以下のときに該蒸留塔(50)内の温度が極大値になると該回収冷媒導入通路(100)を開通する制御手段(80)と
    を備えている冷媒回収装置。
  6. 冷媒配管(2A,2B)の冷媒を回収する冷媒回収装置であって、
    上記冷媒配管(2A,2B)に搬送圧力を付与する加圧状態と該冷媒配管(2A,2B)の冷媒を導入するような搬送吸引力を付与する減圧状態とを交互に選択自在な第1及び第2の圧力部(7A,7B)と、
    上記両圧力部(7A,7B)のうちの一方を加圧部にするとともに他方を減圧部にするように上記両圧力部の状態を切り換える切換手段(42)と、
    上記冷媒配管(2A,2B)と上記減圧部との間に設けられ、該冷媒配管(2A,2B)からの回収冷媒を一時的に貯留するとともに、該回収冷媒に含まれる冷媒及び冷凍機油のうち該冷媒のみを蒸発させて該冷媒と該冷凍機油とを分離する蒸留塔(50)と、
    上記冷媒配管(2A,2B)から上記蒸留塔(50)に回収冷媒を導入する開閉自在な回収冷媒導入通路(100)と、
    上記蒸留塔(50)から蒸発した冷媒を上記減圧部に導く冷媒導出通路(105)と、
    上記蒸留塔(50)内の液面が上死点以上になると上記回収冷媒導入通路(100)を閉鎖する一方、該液面が下死点以下であって且つ上記切換手段(42)を切り換えてから所定時間が経過したときに該回収冷媒導入通路(100)を開通する制御手段(80)と
    を備えている冷媒回収装置。
  7. 冷媒配管(2A,2B)から冷媒を導入して該冷媒を再生する冷媒再生装置であって、
    上記冷媒配管(2A,2B)に搬送圧力を付与する加圧状態と該冷媒配管(2A,2B)の冷媒を導入するような搬送吸引力を付与する減圧状態とを交互に選択自在な第1及び第2の圧力部(7A,7B)と、
    上記両圧力部(7A,7B)のうちの一方を加圧部にするとともに他方を減圧部にするように上記両圧力部の状態を切り換える切換手段(42)と、
    上記冷媒配管(2A,2B)と上記減圧部との間に設けられ、該冷媒配管(2A,2B)からの回収冷媒を一時的に貯留するとともに、該回収冷媒に含まれる冷媒及び冷凍機油のうち該冷媒のみを蒸発させて該冷媒を該冷凍機油と分離して再生する蒸留塔(50)と、
    上記冷媒配管(2A,2B)から上記蒸留塔(50)に回収冷媒を導入する開閉自在な回収冷媒導入通路(100)と、
    上記蒸留塔(50)から蒸発した冷媒を上記減圧部に導く冷媒導出通路(105)と、
    上記蒸留塔(50)内の液面が上死点以上になると上記回収冷媒導入通路(100)を閉鎖する一方、該液面が下死点以下のときに該蒸留塔(50)内の圧力が極大値になると該回収冷媒導入通路(100)を開通する制御手段(80)と
    を備えている冷媒再生装置。
  8. 冷媒配管(2A,2B)から冷媒を導入して該冷媒を再生する冷媒再生装置であって、
    上記冷媒配管(2A,2B)に搬送圧力を付与する加圧状態と該冷媒配管(2A,2B)の冷媒を導入するような搬送吸引力を付与する減圧状態とを交互に選択自在な第1及び第2の圧力部(7A,7B)と、
    上記両圧力部(7A,7B)のうちの一方を加圧部にするとともに他方を減圧部にするように上記両圧力部の状態を切り換える切換手段(42)と、
    上記冷媒配管(2A,2B)と上記減圧部との間に設けられ、該冷媒配管(2A,2B)からの回収冷媒を一時的に貯留するとともに、該回収冷媒に含まれる冷媒及び冷凍機油のうち該冷媒のみを蒸発させて該冷媒を該冷凍機油と分離して再生する蒸留塔(50)と、
    上記冷媒配管(2A,2B)から上記蒸留塔(50)に回収冷媒を導入する開閉自在な回収冷媒導入通路(100)と、
    上記蒸留塔(50)から蒸発した冷媒を上記減圧部に導く冷媒導出通路(105)と、
    上記蒸留塔(50)内の液面が上死点以上になると上記回収冷媒導入通路(100)を閉鎖する一方、該液面が下死点以下のときに該蒸留塔(50)内の温度が極大値になると該回収冷媒導入通路(100)を開通する制御手段(80)と
    を備えている冷媒再生装置。
  9. 冷媒配管(2A,2B)から冷媒を導入して該冷媒を再生する冷媒回収装置であって、
    上記冷媒配管(2A,2B)に搬送圧力を付与する加圧状態と該冷媒配管(2A,2B)の冷媒を導入するような搬送吸引力を付与する減圧状態とを交互に選択自在な第1及び第2の圧力部(7A,7B)と、
    上記両圧力部(7A,7B)のうちの一方を加圧部にするとともに他方を減圧部にするように上記両圧力部の状態を切り換える切換手段(42)と、
    上記冷媒配管(2A,2B)と上記減圧部との間に設けられ、該冷媒配管(2A,2B)からの回収冷媒を一時的に貯留するとともに、該回収冷媒に含まれる冷媒及び冷凍機油のうち該冷媒のみを蒸発させて該冷媒を該冷凍機油と分離して再生する蒸留塔(50)と、
    上記冷媒配管(2A,2B)から上記蒸留塔(50)に回収冷媒を導入する開閉自在な回収冷媒導入通路(100)と、
    上記蒸留塔(50)から蒸発した冷媒を上記減圧部に導く冷媒導出通路(105)と、
    上記蒸留塔(50)内の液面が上死点以上になると上記回収冷媒導入通路(100)を閉鎖する一方、該液面が下死点以下であって且つ上記切換手段(42)を切り換えてから所定時間が経過したときに該回収冷媒導入通路(100)を開通する制御手段(80)と
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