JP3562385B2 - フォワードコンバータ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、トランスを有したDC−DCコンバータ等の絶縁型のフォワードコンバータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図12には共振リセットタイプのフォワードコンバータの一例が示されている。この図12に示すように、このフォワードコンバータはトランス1を有し、トランス1の一次コイル2には一次回路3が接続され、二次コイル4には出力回路(二次回路)5が接続されている。また、トランス1には三次コイル6が設けられており、この三次コイル6には制御電力供給回路7が接続されている。
【0003】
上記一次回路3は主スイッチ素子Q(図12に示す例ではMOS−FET)とコンデンサ10と抵抗体11とスイッチ素子12を有して構成されており、この一次回路3の入力端3aには直流の入力電源8の正極側が接続され、また、入力端3bには入力電源8の負極側が接続される。さらに、上記主スイッチ素子Qのゲートには該主スイッチ素子Qのオン・オフ動作を制御する制御回路13が接続されている。
【0004】
上記出力回路5は転流側同期整流器であるMOS−FET14と抵抗体15とダイオード16,17とチョークコイル18と平滑コンデンサ19を有して構成されており、この出力回路5の出力端5a,5bは負荷20に接続される。この出力回路5は、前記主スイッチ素子Qのオン・オフ動作に基づいてトランス1のエネルギーを整流・平滑して上記負荷20に直流の電圧(電流)を出力する機能を備えている。
【0005】
つまり、図12に示すように、二次コイル4の一端側4aから出力回路5の出力端5aに至る経路上に上記チョークコイル18が介設され、二次コイル4の他端側4bから出力回路5の出力端5bに至る経路上には上記ダイオード17がカソードを二次コイル4側にして介設されている。また、上記平滑コンデンサ19は一端側が上記チョークコイル18よりも出力端5a側に接続され、他端側が上記ダイオード17のアノード側に接続されている。
【0006】
さらに、上記チョークコイル18よりも二次コイル4側にはMOS−FET14のドレイン側が接続され、このMOS−FET14のソース側は上記ダイオード17のアノード側に接続され、MOS−FET14のゲートは抵抗体15を介してダイオード17のカソード側に接続されている。また、このMOS−FET14のドレイン側にはダイオード16のカソード側が接続され、このダイオード16のアノード側は上記MOS−FET14のソース側に接続されている。
【0007】
図12に示す出力回路5は上記のような回路構成を有し、前述したように、二次コイル4のエネルギーをチョークインプット整流し、直流の出力電圧Vout・出力電流Ioutを負荷20に出力する。
【0008】
前記制御電力供給回路7はダイオード21,22とチョークコイル23とコンデンサ24を有して構成されており、三次コイル6のエネルギーをチョークインプット整流して上記コンデンサ24に充電し、このコンデンサ24の充電電圧を制御電力として制御回路13に供給している。なお、起動時には、コンデンサ24に電荷が蓄積されていないために、制御電力供給回路7から制御回路13に制御電力を供給することができない。そこで、起動時に一次回路3のスイッチ素子12をオンさせる回路(図示せず)が設けられており、起動時には、スイッチ素子12がオンし、入力電源8の電力が抵抗体11とスイッチ素子12を通り制御電力として制御回路13に供給される。
【0009】
ところで、上記出力回路5から負荷20に出力される電圧Vout(あるいは電流Iout)を検出する検出回路(図示せず)が設けられており、前記制御回路13は、上記検出回路によって検出された検出出力電圧(あるいは検出出力電流)に基づいて、出力電圧Vout(出力電流Iout)が設定値となるように、主スイッチ素子Qのオン・オフ動作を制御する構成を備えている。この制御回路13による出力の安定化制御によって、フォワードコンバータは負荷20に安定的に出力電圧Vout(あるいは出力電流Iout)を供給することができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記主スイッチ素子Qのオフ期間には、トランス1の励磁インダクタンスLと主スイッチ素子Qの寄生容量CとのLC共振によるトランス1のリセット動作が行われる。図12に示すような共振リセットタイプのフォワードコンバータでは、上記リセット期間中に、上記LC共振による次に示すようなリセットパルス電圧が上記トランス1の各コイル2,4,6および主スイッチ素子Qに発生する。
【0011】
図2の(e)、(f)には、主スイッチ素子Qのドレイン側に発生するリセットパルス電圧Prの波形例が示されており、図2の(e)は、入力電源8から供給される入力電圧Vinが予め定められた規格の最小値である場合の波形例であり、図2の(f)は、入力電圧Vinが規格の最大値である場合の波形例である。
【0012】
これら図2の(e)、(f)に示すように、共振リセットタイプのフォワードコンバータでは、リセットパルス電圧Prのパルス幅Hは、入力電圧Vinの大きさに関係なく、一定であり、リセットパルス電圧Prのピーク値Vpは入力電圧Vinの大きさが大きくなるに従って大きくなる。
【0013】
このように、共振リセットタイプのフォワードコンバータでは、入力電圧Vinの大きさが大きくなるに従ってリセットパルス電圧Prのピーク値Vpが大きくなることから、規格の最大入力電圧が供給される場合に、その最大入力電圧に応じた大きなリセットパルス電圧のピーク値Vpにも耐え得る高耐圧なMOS−FETを主スイッチ素子Qとして用いなければならないという問題が生じる。
【0014】
そのように、高耐圧なMOS−FETを主スイッチ素子Qとして用いると、高耐圧なMOS−FETは価格が高価なものであるので、フォワードコンバータの価格上昇を招くという問題や、MOS−FETのオン抵抗が非常に大きいので導通損失が多く、回路効率を低下させるという問題等が生じる。
【0015】
また、共振リセットタイプのフォワードコンバータでは、上記したように、入力電圧Vinの大きさに関係なく、リセットパルス電圧Prのパルス幅Hが一定であることから、入力電圧Vinが大きくなるに従って、図12に示す出力回路5の導通損失が多くなるという問題発生の虞がある。
【0016】
それというのは次に示す理由による。図12に示す構成では、主スイッチ素子Qのオフ期間には、リセットパルス電圧Prを利用してMOS−FET14オン駆動する構成である。また、入力電圧Vinが大きくなるに従って主スイッチ素子Qがオフしている期間Toffが長くなる構成である。図2の(e)に示すように、規格の最小入力電圧Vinが供給される場合の主スイッチ素子Qのオフ期間Toffと、主スイッチ素子Qに発生するリセットパルス電圧Prのパルス幅Hとがほぼ等しくなるように回路を構成すると、最小入力電圧Vinの供給時には主スイッチ素子Qのオフ期間の殆どでMOS−FET14をオン駆動させることができるのに対して、規格の最大入力電圧Vinが供給される場合には、最小入力電圧Vinの供給時に比べて、図2の(f)に示すように、主スイッチ素子Qのオフ期間Toffは長くなるが、リセットパルス電圧Prのパルス幅Hは変化しないことから、主スイッチ素子Qのオフ期間であるのにも拘わらず、MOS−FET14がオフしてしまうという時間がかなり長くなってしまう。
【0017】
主スイッチ素子Qのオフ期間中に、MOS−FET14がオフしてしまうと、電流はダイオード16を通って流れることとなり、ダイオード16はMOS−FET14よりも順方向電圧降下が大きいので、電流がダイオード16を流れる場合には、MOS−FET14を電流が流れる場合に比べて、出力回路5での導通損失が増加してしまう。
【0018】
このように、共振リセットタイプのフォワードコンバータでは、入力電圧Vinが大きくなるに従って、主スイッチ素子Qのオフ期間における出力回路5の導通損失が増加してしまうという問題発生の虞がある。
【0019】
そこで、その導通損失増加問題を防止するために、規格の最大入力電圧Vinが供給される場合の主スイッチ素子Qのオフ期間Toffと、リセットパルス電圧Prのパルス幅Hとがほぼ等しくなるように回路を構成することが考えられる。しかしながら、そのように、回路を構成すると、入力電圧Vinが上記規格の最大値よりも小さいときには、リセットパルス電圧Prが発生している途中で、つまり、トランス1のリセットが完了する前に、主スイッチ素子Qがオンしてしまうこととなり、この場合には、主スイッチ素子Qの寄生容量の短絡損失が生じると共に、MOS−FET14がオンしている状態で主スイッチ素子Qがオンしてしまうので、MOS−FET14に短絡電流が通電してしまうという問題が生じる。
【0020】
共振リセットタイプのフォワードコンバータでは、上記のように、リセットパルス電圧Prのパルス幅Hが入力電源8の入力電圧Vinの大きさに関係なく、一定であり、かつ、リセットパルス電圧Prのピーク値Vpは入力電圧Vinが大きくなるに従って大きくなることに起因して様々な問題発生の虞があった。
【0021】
これら問題発生を防止することが可能な図10に示すようなアクティブリセットタイプのフォワードコンバータが提案されている。なお、図10では、前記図12に示す共振リセットタイプのフォワードコンバータと同一構成部分には同一符号を付し、その共通部分の重複説明は省略する。
【0022】
図10に示すアクティブリセットタイプのフォワードコンバータにおいて特徴的なことは、一次回路3にMOS−FET25を設けたことである。上記MOS−FET25はソース側が主スイッチ素子Qのドレイン側に接続され、MOS−FET25のドレイン側はコンデンサ10に接続され、MOS−FET25のゲートは制御回路13に接続されている。
【0023】
上記MOS−FET25は、制御回路13によって、主スイッチ素子Qがオフしている期間中にオンするようにスイッチング動作が制御されており、このMOS−FET25によって、図2の(c)や(d)に示すように、主スイッチ素子Qに発生するリセットパルス電圧Prを設定値にクランプすることができる。上記図2の(c)に示すリセットパルス電圧Prの波形は規格の最小入力電圧Vinが供給されている場合の波形例であり、図2の(d)に示すリセットパルス電圧Prの波形は規格の最大入力電圧Vinが供給されている場合の波形例である。
【0024】
この図10に示すアクティブリセットタイプのフォワードコンバータでは、上記のように、主スイッチ素子Qのリセットパルス電圧Prを設定値にクランプすることから、入力電圧Vinの大きさに関係なく、リセットパルス電圧Prのピーク値Vpをほぼ一定とすることができる。このことから、主スイッチ素子Qのオフ期間に、主スイッチ素子Qに印加する電圧のピーク値を抑制することができ、主スイッチ素子Qに高耐圧なMOS−FETを用いなくとも済むという効果を得ることができる。
【0025】
また、上記図2の(c)、(d)にも示されるように、リセットパルス電圧Prを設定値にクランプすることによって、リセットパルス電圧Prのパルス幅Hは入力電圧Vinの大きさに応じて可変することとなり、入力電圧Vinの大小に関係なく、主スイッチ素子Qのオフ期間Toffと、リセットパルス電圧Prのパルス幅Hとをほぼ同様にすることが可能となる。
【0026】
主スイッチ素子Qのリセットパルス電圧Prと同様な波形を持つリセットパルス電圧が二次コイル4に発生するので、上記のように、主スイッチ素子Qのリセットパルス電圧Prを設定値にクランプすることによって、出力回路5のMOS−FET14は、入力電圧Vinの大小に関係なく、主スイッチ素子Qがオフしている期間のほぼ全領域に亙り、オンすることとなり、前述したような主スイッチ素子Qのオフ期間中にMOS−FET14がオフしてしまうことに起因した導通損失増加問題を防止することができ、かつ、トランス1のリセットが終了する前に主スイッチ素子Qがオンしてしまうことに起因した主スイッチ素子Qの寄生容量の短絡損失発生問題やMOS−FET14に短絡電流が通電する問題等を回避することができる。
【0027】
しかしながら、図10に示すアクティブリセットタイプのフォワードコンバータでは、主スイッチ素子Qのソース側の電位と、MOS−FET25のソース側の電位とが異なることから、図示されていないが、MOS−FET25を駆動させるためにドライブトランスを設けなければならず、フォワードコンバータが大型化してしまうという問題が生じる。
【0028】
また、主スイッチ素子QとMOS−FET25が共にオフしている図11に示すデッドタイムTdを設けなければならず、そのデッドタイムTdを設けてMOS−FET25のスイッチング制御を行うための回路構成は非常に複雑であり、このことから、制御回路13の回路構成が非常に煩雑なものとなり、フォワードコンバータの低価格化を妨げてしまうという問題がある。
【0029】
本発明は上記課題を解決するために成されたものであり、その目的は、簡単な回路構成で、主スイッチ素子のリセットパルス電圧を設定値にクランプすることを可能したフォワードコンバータを提供することにある。
【0030】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、この発明は次に示す構成をもって前記課題を解決する手段としている。すなわち、第1の発明は、主スイッチ素子のオン・オフ動作に基づいてトランスの二次コイルのエネルギーを整流平滑して出力する出力回路を有し、上記主スイッチ素子のオフ期間には主スイッチ素子およびトランスにリセットパルス電圧が発生する構成と成し、また、上記トランスに設けられた補助コイルから成る補助巻線部と上記補助コイルに発生する上記リセットパルス電圧を設定値にクランプするリセットパルス電圧クランプ回路とを有し、上記補助巻線部は第1の補助コイルと第2の補助コイルを有し、上記リセットパルス電圧クランプ回路は、主スイッチ素子がオンしているときに上記第1の補助コイルのエネルギーを整流して第1の充電コンデンサ部に充電するオン−オン整流充電回路と、上記主スイッチ素子がオフしているときに上記第2の補助コイルのエネルギーを整流して第2の充電コンデンサ部に充電するオン−オフ整流充電回路とを有し、上記第1の充電コンデンサ部および第2の充電コンデンサ部には充電電圧クランプ部接続され、該充電電圧クランプ部によって上記第1の充電コンデンサ部の充電電圧値と第2の充電コンデンサ部の充電電圧値とを合算した電圧値が設定値にクランプされる構成と成しているフォワードコンバータにおいて、上記出力回路は上記リセットパルス電圧に基づいてオン動作する転流側同期整流器を有しており、上記リセットパルス電圧クランプ回路は、上記充電電圧の合算値がクランプされることにより上記第2の補助コイルに発生するリセットパルス電圧を上記設定値にクランプして、上記主スイッチ素子のリセットパルス電圧をクランプする構成と成し、上記主スイッチ素子におけるリセットパルス電圧のクランプによって上記フォワードコンバータの入力電圧の大小に拘わらず上記トランスのリセットパルス電圧のパルス幅を上記主スイッチ素子のオフ期間とほぼ同じ幅と成し、上記転流側同期整流器は上記トランスの二次コイルのクランプされたリセットパルス電圧により上記パルス幅で定まる期間動作して主スイッチ素子のオフ期間のほぼ全領域に亙りオンする構成と成していることを特徴として構成されている。
【0031】
第2の発明は、主スイッチ素子のオン・オフ動作に基づいてトランスの二次コイルのエネルギーを整流平滑して出力する出力回路を有し、上記主スイッチ素子のオフ期間には主スイッチ素子およびトランスにリセットパルス電圧が発生する構成と成し、また、上記トランスに設けられた補助コイルから成る補助巻線部と上記補助コイルに発生する上記リセットパルス電圧を設定値にクランプするリセットパルス電圧クランプ回路とを有し、上記リセットパルス電圧クランプ回路は多倍電圧整流回路と成しており、多倍電圧整流回路は上記補助コイルのエネルギーを多倍電圧整流してコンデンサ部に充電する構成を備え、コンデンサ部には充電電圧クランプ部接続され充電電圧クランプ部によって上記コンデンサ部の充電電圧は設定値にクランプされる構成と成しているフォワードコンバータにおいて、上記出力回路は上記リセットパルス電圧に基づいてオン動作する転流側同期整流器を有しており、上記リセットパルス電圧クランプ回路は、上記コンデンサ部の充電電圧がクランプされることにより上記補助コイルのリセットパルス電圧をクランプして、上記主スイッチ素子のリセットパルス電圧をクランプする構成と成し、上記主スイッチ素子におけるリセットパルス電圧のクランプによって上記フォワードコンバータの入力電圧の大小に拘わらず上記トランスのリセットパルス電圧のパルス幅を上記主スイッチ素子のオフ期間とほぼ同じ幅と成し、上記転流側同期整流器は上記トランスの二次コイルのクランプされたリセットパルス電圧により上記パルス幅で定まる期間動作して主スイッチ素子のオフ期間のほぼ全領域に亙りオンする構成と成していることを特徴として構成されている。
【0032】
第3の発明は、上記第1又は第2の発明の構成を備え、フォワードコンバータは負荷に出力する出力電圧を安定化する回路構成を備え、上記負荷を充電電圧クランプ部として機能させることを特徴として構成されている。
【0033】
第4の発明は、上記第2の発明の構成を備え、フォワードコンバータから負荷に出力する出力電圧を安定化する方向に主スイッチ素子のオン・オフ動作を制御する制御回路が設けられ、多倍電圧整流回路のコンデンサ部は上記負荷が接続される端子間に設けられ、またトランスには制御電力供給用補助コイルが設けられ、制御電力供給用補助コイルのエネルギーを整流して制御電力供給用コンデンサ部に充電する制御電力供給用多倍電圧整流回路が設けられており、該制御電力供給用多倍電圧整流回路は上記制御電力供給用コンデンサ部の充電電圧を制御電力として上記制御回路に供給すると共に、その制御電力供給用コンデンサ部の充電電圧に応じた電圧をフォワードコンバータの検出出力電圧として上記制御回路に加える構成と成し、上記制御回路は、上記制御電力供給用多倍電圧整流回路から加えられたフォワードコンバータの検出出力電圧に基づいて、フォワードコンバータの出力電圧の安定化制御を行うことを特徴として構成されている。
【0034】
第5の発明は、上記第1〜第4の発明の何れか1つの発明の構成を備え、充電電圧クランプ部はツェナーダイオードを有して構成されていることを特徴として構成されている。
【0035】
上記構成の発明において、リセットパルス電圧クランプ回路は、補助巻線部の補助コイルに発生するリセットパルス電圧を設定値にクランプする。補助コイルのリセットパルス電圧と同様な電圧波形のリセットパルス電圧が主スイッチ素子に発生することから、上記のように、リセットパルス電圧クランプ回路により、補助コイルのリセットパルス電圧が設定値にクランプされることによって、主スイッチ素子のリセットパルス電圧をクランプすることができる。
【0036】
上記補助コイルのリセットパルス電圧をクランプするリセットパルス電圧クランプ回路は簡単な回路構成で、しかも、高価な部品を用いずに構築することができるので、フォワードコンバータの回路構成の煩雑化および高価格化を抑制しつつ、前述したような主スイッチ素子のリセットパルス電圧をクランプすることによって得られる優れた効果を得ることができ、前記課題を解決することができる。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下に、この発明に係る実施形態例を図面に基づいて説明する。
【0038】
第1の実施形態例において特徴的なことは、前述したような共振リセットタイプのフォワードコンバータに、図1の(a)や(b)に示すように、補助巻線部26とリセットパルス電圧クランプ回路27を設けたことである。
【0039】
なお、図1の(a)、(b)に示すフォワードコンバータは、両方共に、前記図12に示す共振リセットタイプのフォワードコンバータと同様に、主スイッチ素子Qのオン・オフ動作によって、入力電源8の入力エネルギーに基づいたトランス1のエネルギーを出力回路5によりチョークインプット整流・平滑して負荷20に出力する構成を備えたものであり、図1の(a)の回路と図1の(b)に示す回路の違いは出力回路5にMOS−FET14が設けられているか否かである。これら図1の(a)、(b)では、前記図12に示す回路と同一構成部分には同一符号を付してあり、この第1の実施形態例の説明において、その図12の回路と共通部分の重複説明は省略する。なお、図1の(a)、(b)では図示が省略されているが、これら図1の(a)、(b)のフォワードコンバータにも、前記図12に示す回路と同様に、一次回路3に抵抗体11とスイッチ素子12が設けられ、また、制御回路13に制御電力を供給する回路や、負荷20に出力される出力電圧Vout(あるいは出力電流Iout)を検出する検出回路が設けられている。
【0040】
この第1の実施形態例では、前述したように、該第1の実施形態例において特徴的な補助巻線部26とリセットパルス電圧クランプ回路27が設けられている。上記補助巻線部26はトランス1に設けた補助コイル28を有し、リセットパルス電圧クランプ回路27はその補助コイル28に発生するリセットパルス電圧を設定値にクランプする構成を備えている。
【0041】
上記主スイッチ素子Qに発生するリセットパルス電圧Prは補助コイル28のリセットパルス電圧とほぼ同様な電圧波形と成すことから、上記リセットパルス電圧クランプ回路27によって、補助コイル28のリセットパルス電圧をクランプすることにより、図2の(a)、(b)に示すように主スイッチ素子Qのリセットパルス電圧Prをクランプすることができる。
【0042】
図2の(a)に示す電圧波形は、この第1の実施形態例に示す回路構成を備えたフォワードコンバータにおいて、入力電圧Vinが規格の最小値である場合に主スイッチ素子Qのドレイン側に発生するリセットパルス電圧Prの波形例であり、図2の(b)に示す電圧波形は入力電圧Vinが規格の最大値である場合に主スイッチ素子Qのドレイン側に発生するリセットパルス電圧Prの波形例である。これら図2の(a)、(b)に示されるように、主スイッチ素子Qのリセットパルス電圧Prをクランプすることによって、前記図10に示すアクティブリセットタイプのフォワードコンバータと同様に、入力電源8の入力電圧Vinの大小に関係なく、リセットパルス電圧Prのピーク値をほぼ一定値に抑制することができ、かつ、入力電圧Vinの大きさに応じて可変する主スイッチ素子Qのオフ期間Toffと同様に、リセットパルス電圧Prのパルス幅Hを可変させることができることとなる。
【0043】
前記補助巻線部26およびリセットパルス電圧クランプ回路27は、後述するように、非常に簡単な回路構成で、しかも、高価な部品を用いずに形成することができることから、回路構成の煩雑化や価格上昇を抑制しつつ、主スイッチ素子Qのリセットパルス電圧Prをクランプすることによって得られる前述したような優れた効果を奏することができる。
【0044】
以下に、上記補助巻線部26およびリセットパルス電圧クランプ回路27の回路構成例を4例示す。もちろん、上記補助巻線部26およびリセットパルス電圧クランプ回路27は、補助巻線部26の補助コイル28に発生するリセットパルス電圧を設定値にクランプして主スイッチ素子Qのリセットパルス電圧Prをクランプすることが可能な回路構成を備えていればよく、以下に示す回路構成に限定されるものではない。
【0045】
図3には補助巻線部26およびリセットパルス電圧クランプ回路27の第1の回路構成例が示されている。なお、この図3に示す補助巻線部26およびリセットパルス電圧クランプ回路27は前記図1の(a)に示す回路に組み込まれた回路であるが、図1の(b)に示す回路に組み込むこともできる。
【0046】
この図3に示す補助巻線部26は第1の補助コイル28aと第2の補助コイル28bを有して構成されており、リセットパルス電圧クランプ回路27は第1のダイオード30と第2のダイオード31と第1の充電コンデンサ部32と第2の充電コンデンサ部33を有して構成されている。
【0047】
つまり、第1の補助コイル28aの一端側には第1のダイオード30のアノード側が接続され、この第1のダイオード30のカソード側は第1の充電コンデンサ部32の一端側に接続され、この第1の充電コンデンサ部32の他端側は前記第1の補助コイル28aの他端側に接続されている。
【0048】
また、第2の補助コイル28bの一端側には第2のダイオード31のアノード側が接続され、この第2のダイオード31のカソード側は第2の充電コンデンサ部33の一端側に接続され、第2の充電コンデンサ部33の他端側は前記第2の補助コイル28bの他端側に接続されている。上記第1の充電コンデンサ部32と第2の充電コンデンサ部33は直列的に接続されており、この第1の充電コンデンサ部32と第2の充電コンデンサ部33との直列接続体の両端側はそれぞれ接続部27a,27bを介して充電電圧クランプ部34に接続されている。
【0049】
この図3に示す例では、上記充電電圧クランプ部34は抵抗体35とツェナーダイオード36との直列接続体により構成されており、この直列接続体は前記充電コンデンサ部32,33の直列接続体に並列的に接続される。
【0050】
この第1の回路構成例では、補助巻線部26およびリセットパルス電圧クランプ回路27は上記のように構成されており、主スイッチ素子Qがオンしているときに、第1の補助コイル28aのエネルギーが第1のダイオード30と第1の充電コンデンサ部32を順に通る経路で通電する。つまり、上記第1のダイオード30によって第1の補助コイル28aのエネルギーは整流されて第1の充電コンデンサ部32に充電される。上記第1のダイオード30と第1の充電コンデンサ部32によって、オン−オン整流充電回路が構成されている。
【0051】
また、主スイッチ素子Qがオフしているときには、第2の補助コイル28bのエネルギーが第2のダイオード31と第2の充電コンデンサ部33を順に通る経路で通電し、第2のダイオード31によって整流されたエネルギーが第2の充電コンデンサ部33に充電される。上記第2のダイオード31と第2の充電コンデンサ部33によって、オン−オフ整流充電回路が構成されている。
【0052】
前述したように、充電コンデンサ部32,33の直列接続体は充電電圧クランプ部34の抵抗体35とツェナーダイオード36の直列接続体に並列的に接続されていることから、充電コンデンサ部32,33の直列接続体の充電電圧、つまり、第1の充電コンデンサ部32の充電電圧値と第2の充電コンデンサ部33の充電電圧値を合算した電圧値は、上記ツェナーダイオード36のツェナー電圧に基づいた設定値にクランプされる。このように、第1の充電コンデンサ部32の充電電圧値と第2の充電コンデンサ部33の充電電圧値を合算した電圧値がクランプされることによって、第2の補助コイル28bに発生するリセットパルス電圧がクランプされる。
【0053】
このように、主スイッチ素子Qがオフしているときに、第2の補助コイル28bのリセットパルス電圧がクランプされることによって、前記したように、主スイッチ素子Qのリセットパルス電圧Prもクランプされる。
【0054】
なお、図3では、ツェナーダイオード36に抵抗体35を直列的に接続しているが、この抵抗体35はツェナーダイオード36に過電流が流れてツェナーダイオード36が損傷するのを防止するためのものであり、例えば、ツェナーダイオード36の耐電流性が優れている場合には上記抵抗体35を省略してもよい。
【0055】
また、上記第1の補助コイル28aの巻線数と、第2の補助コイル28bの巻線数とは等しくとも、異なっていてもよく、適宜設定されるものである。
【0056】
図4には補助巻線部26およびリセットパルス電圧クランプ回路27の第2の回路構成例が示されている。この図4に示す補助巻線部26およびリセットパルス電圧クランプ回路27は前記図1の(a)に示す回路に組み込まれたものであるが、もちろん、この図4に示す補助巻線部26およびリセットパルス電圧クランプ回路27は前記図1の(b)に示す回路にも組み込むことができる。
【0057】
この図4に示す補助巻線部26およびリセットパルス電圧クランプ回路27は前記図3に示す第1の回路構成例とほぼ同様な構成を有しているが、異なる特徴的なことは、図3に示す第2の補助コイル28bが省略され、リセットパルス電圧クランプ回路27は多倍電圧整流回路である倍電圧整流回路と成していることである。
【0058】
すなわち、補助コイル28の一端側には第1のダイオード30のアノード側と第2のダイオード31のカソード側がそれぞれ接続され、上記第1のダイオード30のカソード側には第1の充電コンデンサ部32の一端側が接続され、この第1の充電コンデンサ部32の他端側は第2の充電コンデンサ部33の一端側に接続され、この第2の充電コンデンサ部33の他端側は前記第2のダイオード31のアノード側に接続されており、上記充電コンデンサ部32,33の接続部は前記補助コイル28の他端側に接続されている。また、上記充電コンデンサ部32,33の直列接続体は接続部27a,27bを介して充電電圧クランプ部34に接続されている。
【0059】
この図4に示す補助巻線部26およびリセットパルス電圧クランプ回路27の第2の回路構成例は上記のように構成されており、主スイッチ素子Qがオンしているときに補助コイル28のエネルギーが第1のダイオード30を通って第1の充電コンデンサ部32に充電され、主スイッチ素子Qがオフしているときには補助コイル28のエネルギーは第2の充電コンデンサ部33と第2のダイオード31を通る経路で通電して第2の充電コンデンサ部33に充電される。つまり、この図4に示す回路では、上記第1の充電コンデンサ部32と第2の充電コンデンサ部33は倍電圧整流回路のコンデンサ部を構成しており、補助コイル28のエネルギーは倍電圧整流されて上記コンデンサ部に充電される。
【0060】
この図4に示す第2の回路構成例においても、前記図3に示す第1の回路構成例と同様に、上記倍電圧整流回路27のコンデンサ部の充電電圧、つまり、第1の充電コンデンサ部32の充電電圧値と第2の充電コンデンサ部33の充電電圧値の合算値は、充電電圧クランプ部34によって、ツェナーダイオード36のツェナー電圧に基づいた設定値にクランプされる。
【0061】
このように、第1の充電コンデンサ部32の充電電圧値と第2の充電コンデンサ部33の充電電圧値の合算値が設定値にクランプされることによって、補助コイル28のリセットパルス電圧がクランプされて、前述したように、必然的に、主スイッチ素子Qのリセットパルス電圧Prもクランプされる。
【0062】
なお、この図4に示す第2の回路構成例においても、前記図3の回路構成例と同様に、充電電圧クランプ部34の抵抗体35を省略してもよい。
【0063】
図5には補助巻線部26およびリセットパルス電圧クランプ回路27の第3の回路構成例が示されている。なお、この図5に示す補助巻線部26およびリセットパルス電圧クランプ回路27は前記図1の(a)に示す回路に組み込まれたものであるが、もちろん、前記図1の(b)に示す回路にも組み込みことが可能である。
【0064】
この第3の回路構成例では、制御回路13によって出力電圧Voutの安定化制御が行われるフォワードコンバータを対象としており、この第3の回路構成例において特徴的なことは、リセットパルス電圧クランプ回路27は接続部27a,27bを介して負荷20に接続されていることである。それ以外の構成は前記図4に示す第2の回路構成例と同様であり、その共通部分の重複説明は省略する。
【0065】
この図5に示す第3の回路構成例では、リセットパルス電圧クランプ回路27における第1の充電コンデンサ部32と第2の充電コンデンサ部33の直列接続体は接続部27a,27bを介して負荷20に並列的に接続されている。
【0066】
前記したように、フォワードコンバータから負荷20に出力される出力電圧Voutは安定化制御が成されており、ほぼ一定であることから、第1の充電コンデンサ部32の充電電圧値と第2の充電コンデンサ部33の充電電圧値の合算値は上記負荷20への出力電圧Voutに基づいた設定値にクランプされることとなる。つまり、負荷20は前記図3や図4に示した充電電圧クランプ部34と同様の機能を果たすことができる。
【0067】
このように、負荷20によって、前記第1や第2の回路構成例と同様に、第1の充電コンデンサ部32の充電電圧値と第2の充電コンデンサ部33の充電電圧値の合算値が設定値にクランプされることにより、補助コイル28のリセットパルス電圧がクランプされて主スイッチ素子Qのリセットパルス電圧Prもクランプされることとなる。
【0068】
なお、図5では、補助巻線部26およびリセットパルス電圧クランプ回路27は前記図4とほぼ同様の回路構成であったが、もちろん、補助巻線部26およびリセットパルス電圧クランプ回路27を図3に示す回路とほぼ同様の構成とし、リセットパルス電圧クランプ回路27は、充電電圧クランプ部34に代えて、接続部27a,27bを介して負荷20に接続する構成としてもよい。
【0069】
図6および図7には補助巻線部26およびリセットパルス電圧クランプ回路27の第4の回路構成例が示されている。なお、図6に示す補助巻線部26およびリセットパルス電圧クランプ回路27は前記図1の(a)に示す回路に組み込まれたものであり、図7に示す補助巻線部26およびリセットパルス電圧クランプ回路27は前記図1の(b)に示す回路に組み込まれたものであり、図6の補助巻線部26、リセットパルス電圧クランプ回路27と、図7の補助巻線部26、リセットパルス電圧クランプ回路27とは同一の回路構成を備えている。
【0070】
図6、図7に示す第4の回路構成例において特徴的なことは、リセットパルス電圧クランプ回路27の前記第1の充電コンデンサ部32が省略され、出力回路5の平滑コンデンサ19がその第1の充電コンデンサ部32と同様に機能することであり、リセットパルス電圧クランプ回路27は倍電圧整流回路と成している。それ以外の構成は、図5に示す回路とほぼ同様であり、ここでは、その共通部分の重複説明は省略する。
【0071】
この図6、図7に示す第4の回路構成例では、平滑コンデンサ19の充電電圧値と第2の充電コンデンサ部33の充電電圧値との合算値が負荷20によって設定値にクランプされ、このことによって、補助コイル28のリセットパルス電圧がクランプされて、必然的に、主スイッチ素子Qのリセットパルス電圧Prもクランプされる。
【0072】
この第1の実施形態例によれば、補助巻線部26およびリセットパルス電圧クランプ回路27を設け、上記リセットパルス電圧クランプ回路27によって、補助巻線部26の補助コイル28のリセットパルス電圧をクランプし、このように、補助コイル28のリセットパルス電圧をクランプすることによって、必然的に、主スイッチ素子Qのリセットパルス電圧Prをクランプする構成とし、その補助巻線部26およびリセットパルス電圧クランプ回路27は簡単な回路構成であり、高価な部品を用いずに形成することができるので、回路の煩雑化および高価格化を抑制しつつ、主スイッチ素子Qのリセットパルス電圧Prをクランプすることから得られる前記したような優れた効果を奏することができる。
【0073】
つまり、入力電源8の入力電圧Vinの大きさに関係なく、主スイッチ素子Qのリセットパルス電圧Prのピーク値をほぼ一定値にクランプすることができることから、リセットパルス電圧Prに起因した大きな電圧が主スイッチ素子Qに印加するのを防止することができる。このことによって、主スイッチ素子Qとして高耐圧なMOS−FETを用いなくとも済む。このように、高耐圧なMOS−FETを主スイッチ素子Qとして用いなくとも済むので、主スイッチ素子Qでの導通損失を低減させることができるという効果等を得ることができる。
【0074】
また、主スイッチ素子Qのリセットパルス電圧Prをクランプすることによって、入力電源8の入力電圧Vinの大きさに応じて上記リセットパルス電圧Prのパルス幅Hを可変させることができる。このことにより、上記入力電圧Vinの大きさに応じて変動する主スイッチ素子Qのオフ期間Toffと同様に、リセットパルス電圧Prのパルス幅Hを可変させることができ、入力電圧Vinの大小に拘わらず、主スイッチ素子Qのオフ期間Toffと、リセットパルス電圧Prのパルス幅Hとほぼ同様にすることができる。
【0075】
二次コイル4に発生するリセットパルス電圧は主スイッチ素子Qのリセットパルス電圧Prと同様な波形を持つものであり、上記のように、入力電圧Vinの大小に拘わらず、主スイッチ素子Qのオフ期間Toffと、リセットパルス電圧Prのパルス幅Hとほぼ同様にすることができることによって、前記図1の(b)に示すように、出力回路5が、リセットパルス電圧を利用してオン駆動するMOS−FET14を有して構成されている場合には、入力電圧Vinの大小に関係なく、主スイッチ素子Qのオフ期間Toffのほぼ全領域に亙り、MOS−FET14をオン駆動させることができることとなり、電流はMOS−FET14を介して通電し、ダイオード16には殆ど流れないことから、従来のような、入力電源Vinの大きさが大きくなるに従って、主スイッチ素子Qのオフ期間における出力回路5の導通損失が多くなるという問題を防止することができる。
【0076】
また、トランス1のリセットが終了する前に、主スイッチ素子Qがオンしてしまうという事態発生を防止することができ、このことにより、主スイッチ素子Qの寄生容量の短絡損失発生問題や、主スイッチ素子Qがオンしたときに、オン状態のMOS−FET14に短絡電流が通電してしまうという問題を防止することができる。
【0077】
このように、主スイッチ素子Qのリセットパルス電圧Prをクランプすることにより、入力電圧Vinの大小に応じて、リセットパルス電圧Prのパルス幅Hを主スイッチ素子Qのオフ期間Toffとほぼ同様に自動可変制御することができることから、主スイッチ素子Qのオフ期間における出力回路5の導通損失増加問題と、主スイッチ素子Qの寄生容量の短絡損失発生問題とを共に回避することができ、このことにより、フォワードコンバータの回路効率を向上させることができる。
【0078】
上記のように、この第1の実施形態例に示す構成では、回路の煩雑化および高価格化を抑制しつつ、主スイッチ素子Qのリセットパルス電圧Prをクランプすることにより得られる優れた効果を奏することができる。
【0079】
また、前記補助巻線部26およびリセットパルス電圧クランプ回路27の第2の回路構成例等に示すように、リセットパルス電圧クランプ回路27を倍電圧整流回路により構成した場合には、補助コイル28を唯1個設けるだけでよく、トランス1の大型化を回避することができる。
【0080】
さらに、前記補助巻線部26およびリセットパルス電圧クランプ回路27の第3の回路構成例等に示すように、負荷20を充電電圧クランプ部として機能させる構成とした場合には、回路構成をより一層簡略化することができ、また、補助コイル28に発生したリセットパルス電圧が損失とならず、負荷20に回生されるので、回路効率をさらに向上させることができる。
【0081】
以下に、第2の実施形態例を説明する。
【0082】
この第2の実施形態例では、前記第1の実施形態例に示したようにリセットパルス電圧クランプ回路27が倍電圧整流回路と成し、そのリセットパルス電圧クランプ回路27は負荷20に並列的に接続されている場合に、図8に示すような制御電力供給用補助コイル37および制御電力供給回路38を設けたことを特徴としている。それ以外の構成は前記第1の実施形態例の構成と同様であり、前記第1の実施形態例と同一構成部分には同一符号を付し、その共通部分の重複説明は省略する。
【0083】
図8に示すように、この第2の実施形態例では、トランス1に制御電力供給用補助コイル37が設けられ、この制御電力供給用補助コイル37には制御電力供給回路38が接続されている。この制御電力供給回路38は制御電力供給用多倍電圧整流回路である倍電圧整流回路と成しており、上記リセットパルス電圧クランプ回路27の回路構成とほぼ同様な回路構成を有している。
【0084】
つまり、図8に示すように、制御電力供給用補助コイル37の一端側にはダイオード39のアノード側が接続され、このダイオード39のカソード側はコンデンサ41の一端側に接続され、このコンデンサ41の他端側は前記制御電力供給用補助コイル37の他端側に接続されている。
【0085】
また、上記ダイオード39のアノード側にはダイオード40のカソード側が接続され、このダイオード40のアノード側はコンデンサ42の一端側に接続され、このコンデンサ42の他端側は前記制御電力供給用補助コイル37の他端側に接続されている。上記コンデンサ41,42は直列的に接続されている。
【0086】
このコンデンサ41,42の直列接続体は倍電圧整流回路である制御電力供給回路38のコンデンサ部を構成しており、このコンデンサ部は抵抗体43a,43bの直列接続体に並列的に接続されている。また、上記コンデンサ41,42の直列接続体は前記制御回路13に接続され、さらに、上記抵抗体43aと抵抗体43bの接続部は前記制御回路13に接続されている。
【0087】
この第2の実施形態例において特徴的な制御電力供給用補助コイル37および制御電力供給回路38は上記のように構成されている。その制御電力供給回路38のコンデンサ部における充電電圧値(つまり、コンデンサ41の充電電圧値とコンデンサ42の充電電圧値の合算値)は、上記リセットパルス電圧クランプ回路27のコンデンサ部の充電電圧値(図8に示す例では第2の充電コンデンサ部33の充電電圧値)に比例した電圧値となる。前記第1の実施形態例で述べたように、リセットパルス電圧クランプ回路27のコンデンサ部の充電電圧値はほぼ一定にクランプされることから、制御電力供給回路38のコンデンサ部の充電電圧値もほぼ一定値に安定することとなる。
【0088】
この第2の実施形態例では、そのほぼ一定値に安定している制御電力供給回路38のコンデンサ部の充電電圧を制御電力として制御回路13に供給する。
【0089】
また、上記リセットパルス電圧クランプ回路27は負荷20に接続されており、該リセットパルス電圧クランプ回路27のコンデンサ部の充電電圧値は負荷20への出力電圧Voutに応じた電圧値にクランプされており、このことから、制御電力供給回路38のコンデンサ部の充電電圧値も上記出力電圧Voutに応じた電圧値となる。
【0090】
この第2の実施形態例では、その制御電力供給回路38のコンデンサ部の充電電圧を抵抗体43a,43bによって分圧し、負荷20への出力電圧Voutに応じた検出出力電圧として制御回路13に供給する。
【0091】
制御回路13は上記制御電力供給回路38から供給された制御電力を用い、かつ、制御電力供給回路38から加えられた出力電圧Voutの検出値に基づいて、負荷20に供給される出力電圧Voutの安定化制御を行う。
【0092】
この第2の実施形態例によれば、前記第1の実施形態例と同様に補助巻線部26とリセットパルス電圧クランプ回路27を備えているので、前記第1の実施形態例に述べたような効果、つまり、回路の煩雑化および高価格化を抑制しつつ、主スイッチ素子Qのリセットパルス電圧Prをクランプすることができ、主スイッチ素子Qのリセットパルス電圧Prをクランプすることから得られる前記優れた効果を奏することができる。
【0093】
その上、この第2の実施形態例では、リセットパルス電圧クランプ回路27と同様な回路構成を持つ制御電力供給回路38を設けたので、安定した制御電力を制御回路13に供給することができる。
【0094】
また、制御電力供給回路38は制御電力供給用補助コイル37のエネルギーを倍電圧整流したものを制御電力として制御回路13に供給しているので、前記図10や図12に示したようなチョークインプット整流方式の制御電力供給回路7を設ける場合に比べて、制御電力供給用補助コイル37の巻線数を図10や図12に示す三次コイル6の巻線数の1/3〜1/4に削減することができ、トランス1の小型化を図ることができる。
【0095】
さらに、この第2の実施形態例に示す制御電力供給回路38は上記のように制御回路13に制御電力を供給する機能の他に、負荷20への出力電圧Voutに応じた検出出力電圧を出力する機能を備えていることから、制御電力供給回路の他に出力電圧Voutを検出するための検出回路を別個に設ける場合に比べて、その検出回路を省略することができることから、回路構成のより一層の簡素化を図ることができる。
【0096】
さらに、負荷20に出力される出力電圧Voutを直接的に検出する際には、フォトカプラやシャントレギュレータを備えた検出回路が設けられるが、上記フォトカプラは寿命が短い部品であることから、フォワードコンバータが短命となってしまうという問題が生じる。これに対して、この第2の実施形態例に示すように、フォトカプラを用いない制御電力供給回路38によって、出力電圧Voutを検出する構成とすることにより、短寿命の部品に起因したフォワードコンバータの短寿命化の問題を防止することができる。さらにまた、上記フォトカプラやシャントレギュレータは価格が高価であるのに対して、この第2の実施形態例に示した制御電力供給回路38はそのような高価な部品を用いなくとも構成することができることから、フォワードコンバータの価格上昇を抑制することができる。
【0097】
なお、この発明は上記各実施形態例に限定されるものではなく、様々な実施の形態を採り得る。例えば、図1の(b)に示すように、出力回路5のMOS−FET14は二次コイル4のリセットパルス電圧を利用してオン駆動するように回路に組み込まれていたが、例えば、図9に示すように、MOS−FET14を駆動させるための専用の補助コイル45をトランス1に設け、この補助コイル45のエネルギーを利用してMOS−FET14をオン駆動させる構成としてもよい。
【0098】
また、上記各実施形態例では、リセットパルス電圧クランプ回路27には、補助コイル28のエネルギーを整流するために、ダイオード30,31が設けられていたが、それらダイオード30,31の一方あるいは両方に代えて、MOS−FET等の同期整流器を設けてもよい。上記ダイオード30に代えて同期整流器が設けられる場合には、その同期整流器を駆動制御する回路が設けられ、該回路によって、その同期整流器は、出力回路5のダイオード17が導通状態となるときに導通状態となるようにオン駆動制御が行われる。
【0099】
また、ダイオード31に代えて同期整流器が設けられる場合には、その同期整流器を駆動制御する回路が設けられ、該回路によって、その同期整流器は、出力回路5のダイオード16が導通状態となるときに導通状態となるようにオン駆動制御が行われる。
【0100】
さらに、上記第1の実施形態例では、リセットパルス電圧クランプ回路27が倍電圧整流回路と成す場合の回路構成例を示したが、リセットパルス電圧クランプ回路27を3倍以上の多倍電圧整流回路により構成してもよい。
【0101】
さらに、前記図6〜図8の各回路構成例では、図3に示す第1の充電コンデンサ部32を省略した例が示されているが、第1の充電コンデンサ部32を省略するのではなく、第2の充電コンデンサ部33を省略する構成としてもよい。この場合には、平滑コンデンサ19が上記第2の充電コンデンサ部33の機能を果たすこととなる。
【0102】
さらに、上記第2の実施形態例に示した図8に示すリセットパルス電圧クランプ回路27は、図6、図7に示す倍電圧整流回路と同様な回路構成であったが、この第2の実施形態例に示すリセットパルス電圧クランプ回路27は、図5に示すような倍電圧整流回路と同様な回路構成としてもよし、リセットパルス電圧クランプ回路27は3倍以上の多倍電圧整流回路としてもよい。さらに、上記第2の実施形態例では、制御電力供給回路38は倍電圧整流回路であったが、制御電力供給回路38は3倍以上の多倍電圧整流回路としてもよい。
【0103】
さらに、上記各実施形態例では、単出力タイプのフォワードコンバータを例にして説明したが、本発明は、多出力タイプのフォワードコンバータにも適用することができる。
【0104】
【発明の効果】
この発明によれば、補助巻線部とリセットパルス電圧クランプ回路を設け、そのリセットパルス電圧クランプ回路によって、補助巻線部の補助コイルのリセットパルスをクランプして主スイッチ素子のリセットパルス電圧をクランプする構成であるので、簡単な回路構成で、しかも、高価な部品を用いることなく、主スイッチ素子のリセットパルス電圧をクランプすることができる。
【0105】
従来では、主スイッチ素子のリセットパルス電圧をクランプするための回路を設けたことに起因して、フォワードコンバータの回路が複雑となって大型化してしまうという問題や価格が上昇してしまうという問題等が発生していたが、この発明では、上記のように簡単な回路構成で、しかも、高価な部品を用いることなく、主スイッチ素子のリセットパルス電圧をクランプすることができるので、上記フォワードコンバータの大型化や回路の煩雑化や価格上昇の問題を防止することができる。
【0106】
また、上記のように、主スイッチ素子のリセットパルス電圧をクランプすることができることから、主スイッチ素子に大きなリセットパルス電圧が印加するのを回避することができ、このことによって、主スイッチ素子として高耐圧な部品を用いなくとも済む。高耐圧な主スイッチ素子は価格が高価であり、また、導通損失が多いものであるが、この発明では、そのような高耐圧な主スイッチ素子を用いなくともよいので、安価な主スイッチ素子を採用することができ、また、主スイッチ素子での導通損失を抑制することができる。
【0107】
さらに、主スイッチ素子のリセットパルス電圧がクランプされることによって、リセットパルス電圧のパルス幅が、フォワードコンバータに供給される入力電圧の大きさに応じて、自動的に可変することとなり、このことにより、リセットパルス電圧のパルス幅を、入力電圧に応じて変動する主スイッチ素子のオフ期間とほぼ同様に可変させることが可能となる。このために、トランスのリセットが終了する前に、主スイッチ素子がオンしてしまい、主スイッチ素子の寄生容量の短絡損失が発生するという問題を防止することができる。
【0108】
出力回路はリセットパルス電圧に基づいてオン駆動する転流側同期整流器を有しているものにあっては、上記のように、主スイッチ素子のリセットパルス電圧をクランプすることによって、リセットパルス電圧のパルス幅を、入力電圧に応じて変動する主スイッチ素子のオフ期間とほぼ同様に可変させることが可能となることから、主スイッチ素子がオフしている期間のほぼ全期間に亙り、転流側同期整流器をオン駆動させることが可能となり、前記したような出力回路の導通損失増加問題を防止することができる。かつ、主スイッチ素子がオンしたときに上記転流側同期整流器がオン状態であるために、その転流側同期整流器に短絡電流が通電してしまうという問題を回避することができる。
【0109】
補助巻線部は第1の補助コイルと第2の補助コイルを有し、リセットパルス電圧クランプ回路はオン−オン整流充電回路とオン−オフ整流充電回路を有しているものにあっては、非常に簡単な回路構成で、主スイッチ素子のリセットパルス電圧をクランプすることができ、上記同様の効果を得ることができる。
【0110】
リセットパルス電圧クランプ回路は多倍電圧整流回路と成しているものにあっては、より一層簡単な回路構成で、トランスの大型化を防止しながら、主スイッチ素子のリセットパルス電圧をクランプすることができ、上記したような効果を得ることができる。
【0111】
フォワードコンバータから安定的に出力電圧が供給される負荷を充電電圧クランプ部として機能させる構成にあっては、回路構成のより一層の簡素化を促進させることができ、また、補助巻線部の補助コイルのエネルギーは損失されることなく、フォワードコンバータの出力として回生することが可能であることから、フォワードコンバータの回路効率を格段に向上させることができる。
【0112】
制御電力供給用補助コイルおよび制御電力供給用多倍電圧整流回路が設けられているものにあっては、制御電力供給用補助コイルのエネルギーを多倍電圧整流して利用するので、少ない巻線数の補助コイルでもって大きな電力を得ることができることとなり、従来のように、補助コイルのエネルギーをチョークインプット整流して制御電力として制御回路に供給する場合に比べて、補助コイルの巻線数を格段に削減することができ、トランスの小型化を図ることが容易となる。
【0113】
また、制御電力供給用多倍電圧整流回路は、フォワードコンバータから負荷に出力される出力電圧に応じた電圧を検出する機能を兼用していることから、出力電圧を検出するための検出回路を別個に設ける必要が無く、制御電力供給用の回路と別に検出回路を設けなければならない場合に比べて、回路構成のより簡素化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態例において特徴的な回路構成例を示す回路図である。
【図2】第1の実施形態例に示す主スイッチ素子のリセットパルス電圧の波形例をアクティブリセットタイプと従来の共振リセットタイプの各フォワードコンバータの主スイッチ素子のリセットパルス電圧の波形例と共に示す波形図である。
【図3】第1の実施形態例において特徴的な補助巻線部およびリセットパルス電圧クランプ回路の第1の回路構成例を示す回路図である。
【図4】第1の実施形態例において特徴的な補助巻線部およびリセットパルス電圧クランプ回路の第2の回路構成例を示す回路図である。
【図5】第1の実施形態例において特徴的な補助巻線部およびリセットパルス電圧クランプ回路の第3の回路構成例を示す回路図である。
【図6】第1の実施形態例において特徴的な補助巻線部およびリセットパルス電圧クランプ回路の第4の回路構成例を示す回路図である。
【図7】さらに、第1の実施形態例において特徴的な補助巻線部およびリセットパルス電圧クランプ回路の第4の回路構成例を示す回路図である。
【図8】第2の実施形態例において特徴的な回路構成例を示す回路図である。
【図9】その他の実施形態例を示す回路図である。
【図10】アクティブリセットタイプのフォワードコンバータの回路構成の一例を示す回路図である。
【図11】アクティブリセットタイプのフォワードコンバータの課題を示す説明図である。
【図12】従来の共振リセットタイプのフォワードコンバータの回路構成例を示す回路図である。
【符号の説明】
1 トランス
5 出力回路
13 制御回路
14 MOS−FET
20 負荷
26 補助巻線部
27 リセットパルス電圧クランプ回路
27a,27b 接続部
28 補助コイル
28a 第1の補助コイル
28b 第2の補助コイル
32 第1の充電コンデンサ部
33 第2の充電コンデンサ部
34 充電電圧クランプ部
37 制御電力供給用補助コイル
38 制御電力供給回路
41,42 コンデンサ
Q 主スイッチ素子

Claims (5)

  1. 主スイッチ素子のオン・オフ動作に基づいてトランスの二次コイルのエネルギーを整流平滑して出力する出力回路を有し、上記主スイッチ素子のオフ期間には主スイッチ素子およびトランスにリセットパルス電圧が発生する構成と成し、また、上記トランスに設けられた補助コイルから成る補助巻線部と上記補助コイルに発生する上記リセットパルス電圧を設定値にクランプするリセットパルス電圧クランプ回路とを有し、上記補助巻線部は第1の補助コイルと第2の補助コイルを有し、上記リセットパルス電圧クランプ回路は、主スイッチ素子がオンしているときに上記第1の補助コイルのエネルギーを整流して第1の充電コンデンサ部に充電するオン−オン整流充電回路と、上記主スイッチ素子がオフしているときに上記第2の補助コイルのエネルギーを整流して第2の充電コンデンサ部に充電するオン−オフ整流充電回路とを有し、上記第1の充電コンデンサ部および第2の充電コンデンサ部には充電電圧クランプ部接続され、該充電電圧クランプ部によって上記第1の充電コンデンサ部の充電電圧値と第2の充電コンデンサ部の充電電圧値とを合算した電圧値が設定値にクランプされる構成と成しているフォワードコンバータにおいて、上記出力回路は上記リセットパルス電圧に基づいてオン動作する転流側同期整流器を有しており、上記リセットパルス電圧クランプ回路は、上記充電電圧の合算値がクランプされることにより上記第2の補助コイルに発生するリセットパルス電圧を上記設定値にクランプして、上記主スイッチ素子のリセットパルス電圧をクランプする構成と成し、上記主スイッチ素子におけるリセットパルス電圧のクランプによって上記フォワードコンバータの入力電圧の大小に拘わらず上記トランスのリセットパルス電圧のパルス幅を上記主スイッチ素子のオフ期間とほぼ同じ幅と成し、上記転流側同期整流器は上記トランスの二次コイルのクランプされたリセットパルス電圧により上記パルス幅で定まる期間動作して主スイッチ素子のオフ期間のほぼ全領域に亙りオンする構成と成していることを特徴とするフォワードコンバータ。
  2. 主スイッチ素子のオン・オフ動作に基づいてトランスの二次コイルのエネルギーを整流平滑して出力する出力回路を有し、上記主スイッチ素子のオフ期間には主スイッチ素子およびトランスにリセットパルス電圧が発生する構成と成し、また、上記トランスに設けられた補助コイルから成る補助巻線部と上記補助コイルに発生する上記リセットパルス電圧を設定値にクランプするリセットパルス電圧クランプ回路とを有し、上記リセットパルス電圧クランプ回路は多倍電圧整流回路と成しており、多倍電圧整流回路は上記補助コイルのエネルギーを多倍電圧整流してコンデンサ部に充電する構成を備え、コンデンサ部には充電電圧クランプ部接続され充電電圧クランプ部によって上記コンデンサ部の充電電圧は設定値にクランプされる構成と成しているフォワードコンバータにおいて、上記出力回路は上記リセットパルス電圧に基づいてオン動作する転流側同期整流器を有しており、上記リセットパルス電圧クランプ回路は、上記コンデンサ部の充電電圧がクランプされることにより上記補助コイルのリセットパルス電圧をクランプして、上記主スイッチ素子のリセットパルス電圧をクランプする構成と成し、上記主スイッチ素子におけるリセットパルス電圧のクランプによって上記フォワードコンバータの入力電圧の大小に拘わらず上記トランスのリセットパルス電圧のパルス幅を上記主スイッチ素子のオフ期間とほぼ同じ幅と成し、上記転流側同期整流器は上記トランスの二次コイルのクランプされたリセットパルス電圧により上記パルス幅で定まる期間動作して主スイッチ素子のオフ期間のほぼ全領域に亙りオンする構成と成していることを特徴とするフォワードコンバータ。
  3. フォワードコンバータは負荷に出力する出力電圧を安定化する回路構成を備え、上記負荷を充電電圧クランプ部として機能させることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のフォワードコンバータ。
  4. フォワードコンバータから負荷に出力する出力電圧を安定化する方向に主スイッチ素子のオン・オフ動作を制御する制御回路が設けられ、多倍電圧整流回路のコンデンサ部は上記負荷が接続される端子間に設けられ、またトランスには制御電力供給用補助コイルが設けられ、制御電力供給用補助コイルのエネルギーを整流して制御電力供給用コンデンサ部に充電する制御電力供給用多倍電圧整流回路が設けられており、該制御電力供給用多倍電圧整流回路は上記制御電力供給用コンデンサ部の充電電圧を制御電力として上記制御回路に供給すると共に、その制御電力供給用コンデンサ部の充電電圧に応じた電圧をフォワードコンバータの検出出力電圧として上記制御回路に加える構成と成し、上記制御回路は、上記制御電力供給用多倍電圧整流回路から加えられたフォワードコンバータの検出出力電圧に基づいて、フォワードコンバータの出力電圧の安定化制御を行うことを特徴とする請求項2記載のフォワードコンバータ。
  5. 充電電圧クランプ部はツェナーダイオードを有して構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1つに記載のフォワードコンバータ。
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