JP3561530B2 - 音響体感器 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本願発明は、業務用ゲーム機や家庭用ゲーム機、あるいはその他の各種音響機器から出力される電気的な音響信号を機械的な振動に変換して利用者の身体に伝達させるようにした音響体感器に関し、特に、振動源となる音響を発するスピーカが容器本体に対し画成板を介してその内部空間に弾性支持されるように構成した音響体感器に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、この種の音響体感器の基本的構成は、容器本体の内部空間を二室に仕切る画成板を備えるとともに、この画成板に形成した開口部にスピーカを装着したものである。そして、上記スピーカから音響が発せられることに起因して、上記容器本体の内部空間にその音圧等に基づく空気振動が生じ、この振動が容器本体の外壁を通じて利用者の身体に伝達される構造となっている。
【0003】
その具体例として、特開平5−316582号公報によれば、スピーカが取り付けられた隔壁により密閉容器の内部を二つの気密室に仕切るようにした基本構成において、振動を吸収するゴムやポリウレタン等でなる緩衝材を介して、上記隔壁の外縁部を上記密閉容器内に取り付けた付加的構成が開示されている。このような構成によれば、上記隔壁に振動板としての機能が備えられて、この隔壁がスピーカのコーン紙と一体的に振動するようになるとともに、上記緩衝材による適度な振動吸収作用により、不快な反響音などが生じなくなる。
【0004】
この場合、仮に上記緩衝材を介在させずに隔壁を直接的に密閉容器に固定したならば、上記スピーカからの音響の歪みや割れに伴って不快な反響音などが生じ、音響の鮮明度が損なわれることになる。しかし、上記のような緩衝材が存在していれば、この不快音が適度に吸収されて、音響の鮮明度が増すことになる。
【0005】
さらに、上記の音響体感器によれば、上記隔壁の一箇所に透孔が穿設されており、上記スピーカからの音圧に起因して一方の気密室に生じた空気振動が、この透孔を通じて他方の気密室に伝播されることになるので、一旦生じた空気振動が即座に減衰されることなく、容器本体の内部空間全体に好適な空気振動が生じる。加えて、空気振動が上記透孔を通過する際に生じる音の絞り込み効果により音圧がさらに高められ、密閉容器の外壁全体に生じる振動が大きくなることなどが、同公報に示唆されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記公報に開示された音響体感器によれば、密閉容器が円筒形状を呈しており、しかもその身体への接触側となる底面壁は平板状とされているため、この音響体感器を実際に身体に装着した場合には、上記底面壁の一部分のみが身体に接触することになる。
【0007】
すなわち、この音響体感器が接触する身体の接触部分、たとえば背中や腰などには凹凸が存在しており、かつその背中や腰の広い領域について巨視的に考察すれば、所定の曲率で凸状に湾曲している。それにも拘らず、上記底面壁が平板状であれば、背中や腰に対して均一な状態で接触できず、上記密閉容器の外壁に生じた振動が効率良く身体に伝達されないという問題がある。特に、身体の広い領域に対して均一に振動を伝達させるには、上記平板状の底面壁の面積を大きくしても、振動は部分的に伝達されるに留まり、上記の振動伝達効率が一層悪化することになる。
【0008】
また、同公報に開示の音響体感器は、不快音の吸収等を図るために緩衝材を必須の構成要件としている関係上、その分だけ部品点数が増加し、組み立て作業時における作業工数の増加や作業の複雑化を招き、作業能率が悪化するという問題が生じる。
【0009】
特に、同公報に開示された緩衝材は、円環状の部材であって、その内周面に形成された環状溝に、上記隔壁の外周縁部が嵌入され、かつその外周面が接着剤等により密閉容器の内周面に固着される構成である。したがって、緩衝材に隔壁を保持させるための作業や、緩衝材を密閉容器に接着させるための作業等が必要になり、これらの各作業は極めて面倒かつ煩雑なものであり、量産化を図る上で大きな妨げになる。
【0010】
加えて、このような構成であると、隔壁の頻繁な振動に起因して緩衝材の接着部に剥離が生じたり、あるいは緩衝材の環状溝から隔壁が脱落するなどして、耐久性に難点が生じ、長期使用に耐え得ないという問題をも有している。
【0011】
本願発明は、上述の事情のもとで考え出されたものであって、この種の音響体感器の身体への装着時における振動伝達効率の改善を図るとともに、容器本体に隔壁を弾性支持する緩衝材を廃止して、部品点数の削減や組み立て作業の容易化を図り、ひいては低コストでかつ優れた振動特性ならびに振動伝達特性を備えた音響体感器を提供することをその課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本願発明では、次の技術的手段を講じている。
【0013】
すなわち、本願の請求項1に記載した発明は、少なくとも、身体に対する接触側の底面部を有する容器部分と、スピーカが装着されて上記容器部分との間に音響発生空間を画成する画成板とから容器本体を構成するとともに、上記スピーカを容器本体に対して弾性支持し、かつ上記スピーカから発せられる音響に基づいて上記容器部分の底面部に振動を生じさせるように構成した音響体感器において、上記容器部分の底面部は、少なくともその身体への接触箇所に相当する部分が、身体の接触部分の形状に沿うように湾曲状に形成されており、かつ、上記画成板の少なくとも一部に、上記スピーカに連動して撓み振動する波板状部を形成したことを特徴としている。
【0015】
この場合、上記画成板は、その周縁部が上記容器本体に直接的に固定されていることが好ましい(請求項)。
【0016】
また、上記波板状部は、上記画成板に穿設されたスピーカ装着用の開口部と同心円の複数の円環状凹凸からなる波形状を呈していることが好ましい(請求項)。
【0017】
【発明の作用および効果】
上記請求項1に記載した発明に係る音響体感器によれば、音響発生空間を形成する容器部分の底面部が、湾曲状に形成されているので、この音響体感器を身体に装着した場合には、上記底面部が身体の接触部分に対して均一に接触した状態を維持できる。したがって、スピーカから発せられた音圧の作用等によって上記容器部分の底面部に生じた振動は、身体の接触部分に均一に伝達され、振動伝達効率が向上することになる。
【0018】
そして、このように容器部分の底面部を湾曲状としておけば、身体の背中や腰の広い領域にわたって振動を均一に伝達できることになり、上記底面部の面積を広くして振動のトータル的な伝達量を増大させることも可能になる。
【0019】
また、上記請求項に記載した発明に係る音響体感器によれば、スピーカから音響が発せられて容器本体の内部に空気振動が生じた場合には、この空気振動が原因となって容器本体の底面部に振動が伝達される。この時、容器部分との間で内部空間を画成する画成板も振動することになるが、この画成板の一部または全体には、スピーカに対する弾性支持作用を行い得る波板状部が形成されているので、音響の歪みや割れに伴う不快音は上記波板状部の撓み振動によって適度に吸収される。この結果、音響の鮮明度が効果的に高められる。
【0020】
このように、画成板自体に波板状部でなる弾性支持部を形成したので、従来のようにゴム等でなる緩衝材を別途取り付ける必要がなくなり、部品点数の削減や組み立て性ならびに作業性の向上が図られる。また、上記波板状部は、画成板にプレス成型等を施すことにより形成でき、その部分の強度が不当に低下するものではないので、頻繁な振動に対しても十分な耐久性が得られる。
【0021】
さらに、上記画成板の波板状部は、不快音の吸収作用を行うのみならず、スピーカに連動して生じる波板状部の撓み振動は、容器本体の底面部に伝達されるべき振動の一部にもなる。すなわち、容器本体の内部空間で生じる音圧による空気振動と、上記波板状部の撓み振動との総和が、容器本体の底面部ひいては身体に伝達される。そして、上記空気振動の振動数と波板状部の振動数とがマッチングした場合には、共鳴ないし共振が生じて振幅が増大することになるが、この共鳴が不快音を伴わない適切なものである場合には、体感上好ましい振動が得られることも期待できる。
【0022】
また、上記のように、波板状部でなる弾性支持部を画成板自体に形成したことにより、本願の請求項に記載した発明のように、画成板の外周縁部を上記容器部分に直接的に固定できることになる。これにより、画成板の容器部分への取り付けが容易になるばかりでなく、堅固な取り付け状態を確保できることになり、頻繁な振動が生じても画成板が脱落するおそれはなくなり、さらなる耐久性の向上が図られる。
【0023】
さらに、本願の請求項に記載した発明のように、上記波板状部を、スピーカ装着用の開口部と同心円の複数の円環状波形状に形成すれば、たとえば直線状の波形状に形成した場合と比較して、波板状部に弾性変形が生じ易くなり、十分な振幅の振動が上記波板状部に発生することになる。
【0024】
【実施例の説明】
以下、本願発明の好ましい実施例を、図面を参照しつつ具体的に説明する。
【0025】
図1は本願発明に係る音響体感器1の外観を示す斜視図、図2はその分解配列斜視図、図3および図4はその縦断面図である。
【0026】
上記各図に示すように、音響体感器1は、二つの半割りケース2,3を合体させて両者間に内部空間を形成する容器本体4と、この容器本体4の内部空間を二分するように仕切る画成板5と、この画成板5に装着されたスピーカ6とを備えている。そして、図1に示すように、上記音響体感器1の両側の側縁部には、利用者の肩に巻き掛けられる肩ベルト15,15の一端部と、わき腹の周辺に巻き掛けられるわき腹ベルト16,16の一端部とが連結されている。また、上記容器本体4の表面側部分には、その部分の壁部を二重構造として防音効果を得るための表側カバー部材7aが取り付けられているとともに、上記容器本体4の裏面側部分には、身体表面に直接的に接触する裏側カバー部材7bが取り付けられている。
【0027】
上記容器本体4は、上記裏側の半割りケース3と上記画成板5との二つの部材で構成することも可能であり、この場合には、上記表側の半割りケース2は保護カバーとしての役目を果たすことになる。すなわち、上記裏側の半割りケース3と上記画成板5との間に音響発生空間11が画成される構造であればよく、したがって上記表側の半割りケース2と上記画成板5との間の気密性は、完全でなくてもよい。
【0028】
一方、上記裏側の半割りケース3の底面部3xは、図4に示すように幅方向の中央部が窪むように湾曲状に形成されているとともに、図3に示すように幅方向の両側における縦方向の中央部は膨出するように湾曲状に形成されている。これにより、上記底面部3xは、利用者の背中に沿う曲面として湾曲状に形成されていることなり、この底面部3xの面全体が均一に背中に接触するように配慮がなされている。なお、上記図3に示す縦方向の膨出部は、上記底面部3xをたとえば利用者の腰の形状に対応させる場合などは、形成する必要がない。
【0029】
一方、上記画成板5の材質は、硬質または半硬質の特性を備えている一般樹脂、具体的には、たとえば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ABS樹脂、ポリカーボネート、PWA、MMA、FRP、エバー樹脂、ゴム樹脂などが使用される。そして、上記画成板5の略中央部には、円形の開口部8が形成されており、この開口部8の周縁部に、スピーカ6の拡開端部周縁がビスやリベットあるいは接着剤等を用いて固定される。この場合、図3および図4に示すように、上記スピーカ6の拡開部側は、上記裏側の半割りケース3の底面部3xを指向している。したがって、実際の使用時には、上記スピーカ6の拡開部側が、利用者の身体側を指向することになる。
【0030】
さらに、図6に示すように、上記画成板5における開口部8の外周側部位には、開口部8と同心円である複数の円環状凹凸9aからなる波形状を呈する波板状部9が形成されている。そして、上記スピーカ6は、この波板状部9によって弾性支持された状態にあり、スピーカ6の振動に連動してこの波板状部9が撓み振動することになる。また、上記画成板5における波板状部9の非形成箇所には、この画成板5により仕切られた背後空間10と音圧発生空間11との相互間で空気振動を流通可能とするための透孔12が穿設されている。なお、必要ならば、この透孔12に代えて、たとえばスリットを形成するようにしてもよい。
【0031】
しかしながら、上記画成板5の材質によっては、波板状部9や透孔12を穿設しなくても、十分な振動を確保できることが実験により判明している。したがって、上記波板状部9や透孔12は、上記画成板5の材質に応じて適宜設けるようにすることが好ましい。
【0032】
また、図2に示すように、上記二つの半割りケース2,3の外周縁部には、比較的高い剛性を有するフランジ部2a,3aがそれぞれ一体形成されており、この両フランジ部2a,3a間に上記画成板5の外周縁部を挟持させた状態で、両フランジ部2a,3a間がビスやリベットあるいは接着剤等を用いて固定されるようになっている。そして、上記二つの半割りケース2,3の各フランジ部2a,3aには、それぞれ四箇所に外方に突出する膨出部2b,3bが一体的に形成されており、この各膨出部2b,3bに穿設されたベルト装着孔2c,3cに上記各肩ベルト15およびわき腹ベルト16が挿通固定されるようになっている(図4参照)。
【0033】
この場合、図5に示すように、上記表側のカバー部材7aと裏側のカバー部材7bとを一体化させることにより保持ケース7を形成し、その内部に上記容器本体4を収納するようにしてもよい。このような構造にした場合には、同図にも示すように、上記保持ケース7の両側に、上記各肩ベルト15およびわき腹ベルト16が連結あるいは一体化される。そして、上記保持ケース7の一部分(たとえば裏面)にファスナー等で開閉可能な開口部を形成しておけば、保持ケース7の内部に対する容器本体4の収納および取り出しが容易に行えることになり、保守点検作業等が簡易になる。
【0034】
また、上記保持ケース7の材質としては、ゴムや樹脂等の比較的軟質な特性を備えたものが使用される。そして、この保持ケース7は、身体への装着時に上記各ベルト15,16による引っ張り力が作用することにより、その内部空間が偏平状になるように撓み変形し、これによりその内部に収納されてる容器本体4がガタツキなく保持されることになる。また、この保持ケース7の内部に上記容器本体4を収納することにより、表側半割りケース2と保持ケース7の表面壁(カバー部材7a)との間に補助空間13が介在される。なお、この補助空間13は、上記引っ張り力により保持ケース7が偏平状に撓み変形しても、その表側のカバー部材7aの内方への突出部7sの存在により常に確保される。この補助空間13の存在により、容器本体4からの微妙な音の漏出が防止されるようになっている。また、この保持ケース7の内部に収納される容器本体としては、既述のように裏側の半割りケース3と画成板5とから構成されるものであってもよく、この場合には、上記表側の半割りケース2を廃止するようにしてもよい。
【0035】
一方、図1および図4に示すように、上記各肩ベルト15および各わき腹ベルト16は、容器本体4への連結部周辺が、ゴム等の伸縮性を有する弾性伸縮帯状体15a,16aで構成されているのに対して、その他の部分は、布や革あるいは樹脂等の非伸縮性材料でなる非伸縮帯状体15b,16bで構成されている。そして、上記弾性伸縮帯状体15a,16aには、通気性を確保するための多数の貫通孔15x,16xが穿設されている。なお、上記各ベルト15,16を全長にわたって非伸縮帯状体で構成することも可能である。
【0036】
この場合、図8に示すように、上記各わき腹ベルト16の非伸縮帯状体16bの他端部は、利用者の腹部の中央部で金具16wにより相互に連結されており、これにより腹部周辺を締め付けるようになっている。また、上記各肩ベルト15の非伸縮帯状体15bの他端部は、利用者の肩に巻き掛けられて腹部まで垂下した状態で上記わき腹ベルト16の所定寸法離間した位置にそれぞれ金具15wを介して連結されている。
【0037】
図1ないし図5に示す上記二つの半割りケース2,3の材質は、表側の半割りケース2が硬質または半硬質の特性を備えているのに対して、裏側の半割りケース3が軟質の特性を備えている。具体的には、たとえば上記表側の半割りケース2は、ポリプロピレンやポリエチレンなどの材料により相対的に厚肉に形成されており、裏側の半割りケース3はポリプロピレンやポリエチレンなどの材料により相対的に薄肉に形成される。この場合、上記裏側の半割りケース3の底面部3xは、利用者の身体に接触する部位であるので、上記湾曲状に形成したことに加えて、この部位については薄肉にして僅かながらも撓み変形が生じるように形成することが好ましい。
【0038】
次に、上記実施例の作用を説明する。
【0039】
図7に示すように、上記音響体感器1を利用者の背中に装着した場合には、上記裏側の半割りケース3の底面部3xが、背中の広い領域にわたって均一に接触した状態になる。
【0040】
このような状態で、スピーカ6に上記低周波領域の音響信号が入力されることにより、スピーカ6から音圧が発せられるともに、この音圧は圧力波となり、まず音圧発生空間11に空気振動を生じさせる。そして、この空気振動は、画成板5の透孔12(またはスリット等)を通過して背後空間10に伝播され、結果的には容器本体4の内部空間全体に空気振動が生じる。
【0041】
これと相まって、スピーカ6のコーン紙が振動することに起因して、スピーカ6自体も画成板5の波板状部9を撓み変形させながら振動する。これにより、スピーカ6の口径が小さくとも、あたかも、スピーカ6の口径が拡大したのと同様の音圧発生効果を奏することになり、十分なレベルの音圧を発生させることが可能になる。したがって、この音響体感器1に内蔵されているスピーカ6が、その設置スペース上の関係から小口径であるにも拘らず、十分な重低音を発生させることができる。
【0042】
また、上記画成板5の波板状部9の振動は、裏側の半割りケース3の底面部3xに直接的に伝播されることにもなるので、利用者の背中に対しては、この波板状部9からの直接的な伝播に伴う振動と、上記音圧による空気振動との総和が伝達されることになる。
【0043】
以上のようにして裏側の半割りケース3の底面部3xに生じた振動は、この底面部3xを湾曲状に形成したことにより全域にわたって均一に接触している背中に効率良く伝達される。また、これらの振動は、所定の低周波領域の音響信号に起因する振動であるため、利用者に対しては体感上好ましい周波数の振動が付与される。
【0044】
さらに、上記スピーカ6は、画成板5の波板状部9により弾性支持されていることから、音響の割れや歪みによる不快な反響音が発生しても、この反響音は上記波板状部9の撓み変形により適度に吸収されて、音響の鮮明度が向上することになる。加えて、上記空気振動が画成板5の透孔12(あるいはスリット等)を通過する際に生じる音の絞り込み効果により、音圧がさらに高められるという利点も得られる。
【0045】
そして、上記画成板5自体に弾性支持部である波板状部9を形成し、画成板5の外周縁部は容器本体4に直接的に固定される構造であるので、従来のように緩衝材を介して容器本体に取り付けていた場合と比較して、部品点数の削減が図られると同時に、画成板5の取り付けが容易になる。また、このような構造であると、画成板5は容器本体4に対して堅固に取り付けられた状態になり、頻繁な振動が生じても画成板5が脱落するおそれはなくなる。
【0046】
また、上記波板状部9を、スピーカ6装着用の開口部8と同心円の複数の円環状凹凸でなる波形状にしたことにより、波板状部9に弾性変形が生じ易くなり、したがって十分な振幅の振動が生じることになる。そして、画成板5に上記のような形状の波板状部9を形成しても、その部分の強度が不当に低下するものではないので、頻繁な振動に対しても十分に耐え得ることができる。
【0047】
なお、上記実施例は、遊戯者の背中に対して振動を付与するリュックサック型式の音響体感器1に本願発明を適用したものであるが、以下に示すような型式の音響体感器1についても同様に本願発明を適用できる。
【0048】
すなわち、図14に示すように、腰ベルト17を使用して利用者の腰周辺部に装着するポーチ型式の音響体感器1について、本願発明を適用するのである。
【0049】
この音響体感器1は、図9にその外観を示すように、両側縁部が僅かに湾曲する長矩形状を呈している。そして、この音響体感器1に取り付けられる腰ベルト17が弾性伸縮帯状体17aを備えて貫通孔17xが形成されている点や、音響体感器1の内部構造は、図10および図11に示すように、既述の実施例と基本的に同一である。また、この実施例においても、二つのカバー部材7a,7bを一体化して保持ケース7を形成し、この保持ケース7の内部に容器本体4を収納するようにしてもよく(図12参照)、あるいは、表側半割りケース2を廃止して、裏側半割りケース3と画成板5とから容器本体を構成してもよい。したがって、図9ないし図14において、既述の実施例における音響体感器1と共通の構成要件については同一符号を付し、その説明を省略する。
【0050】
そして、特に、この音響体感器1においても、図10あるいは図12に示すように、裏側の半割りケース3の底面部3xが身体の腰周辺部の形状に沿うように湾曲状に形成されており、身体への装着時に上記底面部3xの全域が腰周辺部に均一に接触した状態を維持できるようになっている。
【0051】
さらに、図13に示すように、画成板5の開口部8の外周部分には、開口部8と同心円である複数の部分円弧状凹凸9aから構成される波板状部9が形成されている。そして、スピーカ6は、この画成板5に対して上記波板状部9の存在により弾性支持される。
【0052】
なお、この音響体感器1は、既述の実施例の音響体感器よりも小型であるため、同一のスピーカ6を使用したならば、この音響体感器1の方が狭い面積の振動伝達面を通じて腰部周辺に振動が集中して伝達されるので、局部的に強い振動が得られることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明に係る音響体感器の一実施例を示す外観斜視図である。
【図2】上記一実施例に係る音響体感器の部品分解配列斜視図である。
【図3】図1のA−A線に沿って切断した拡大縦断側面図である。
【図4】図1のB−B線に沿って切断した拡大縦断背面図である。
【図5】上記一実施例に係る音響体感器の身体装着ベルトの他の取り付け例を示す縦断面図であって、図4に対応する図である。
【図6】上記一実施例に係る音響体感器の構成要件である画成板を示す単体平面図である。
【図7】上記一実施例に係る音響体感器の使用状態を示す概略図である。
【図8】上記一実施例に係る音響体感器の使用状態を示す概略図である。
【図9】本願発明に係る音響体感器の他の実施例を示す外観斜視図である。
【図10】図9のC−C線に沿って切断した拡大縦断側面図である。
【図11】図9のD−D線に沿って切断した拡大縦断背面図である。
【図12】上記他の実施例に係る音響体感器の身体装着ベルトの他の取り付け例を示す縦断面図であって、図10に対応する図である。
【図13】上記他の実施例に係る音響体感器の構成要件である画成板を示す単体平面図である。
【図14】上記他の実施例に係る音響体感器の使用状態を示す概略図である。
【符号の説明】
1 音響体感器
2 表側の半割りケース
3 裏側の半割りケース(容器部分)
3x 底面部
4 容器本体
5 画成板
6 スピーカ
8 開口部
9 波板状部

Claims (3)

  1. 少なくとも、身体に対する接触側の底面部を有する容器部分と、スピーカが装着されて上記容器部分との間に音響発生空間を画成する画成板とから容器本体を構成するとともに、上記スピーカを容器本体に対して弾性支持し、かつ上記スピーカから発せられる音響に基づいて上記容器部分の底面部に振動を生じさせるように構成した音響体感器において、
    上記容器部分の底面部は、少なくともその身体への接触箇所に相当する部分が、身体の接触部分の形状に沿うように湾曲状に形成されており、かつ、
    上記画成板の少なくとも一部に、上記スピーカに連動して撓み振動する波板状部を形成したことを特徴とする、音響体感器。
  2. 上記画成板は、その周縁部が上記容器部分に直接的に固定されている、請求項に記載の音響体感器。
  3. 上記波板状部は、上記画成板に穿設されたスピーカ装着用の開口部と同心円の複数の円環状凹凸からなる波形状を呈している、請求項またはに記載の音響体感器。
JP11932794A 1994-05-31 1994-05-31 音響体感器 Expired - Lifetime JP3561530B2 (ja)

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