JP3493408B2 - スピーカ - Google Patents

スピーカ

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JP3493408B2
JP3493408B2 JP02699598A JP2699598A JP3493408B2 JP 3493408 B2 JP3493408 B2 JP 3493408B2 JP 02699598 A JP02699598 A JP 02699598A JP 2699598 A JP2699598 A JP 2699598A JP 3493408 B2 JP3493408 B2 JP 3493408B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はスピーカに関し、よ
り詳細には自動車のドア、インナーパネル内等に設置さ
れ、スピーカユニットと、このスピーカユニットから生
じた音を車室内に誘導・放射する中空状の筐体またはス
ピーカグリルとを備えたスピーカに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、スピーカユニットが発生する音の
指向性を広げるため、あるいはドアやインナーパネルへ
の前記スピーカユニットの取り付け性を改善するため、
スピーカユニットの前部に略筒形状の筐体が取り付けら
れたスピーカが提案されている。
【0003】図12は従来のこの種音の指向性を広げる
ための筐体を備えたスピーカを概略的に示した摸式図で
あり、(a)は部分断面側面図、(b)は(a)におけ
るB−B線断面図である。略円板形状をしたヨークプレ
ート11a中央部の前側には略円柱形状のポールピース
11bが取り付けられ、ポールピース11bの周囲には
これと同心円状に磁石11cが配設されている。磁石1
1c前部にはトッププレート11dを介してフレーム1
1eが取り付けられ、フレーム11e前部には略リング
板形状のフランジ部11fが一体的に形成されている。
一方、ポールピース11bの周囲には略円筒形状のボイ
スコイル11gが配設されており、ボイスコイル11g
はダンパ11hを介し、フレーム11e後部に前後方向
振動可能に支持されている。またボイスコイル11g前
部には略中空逆円錐台形状をした振動板11iの一端部
が取り付けられ、振動板11iの他端部はエッジ11
j、ガスケット11kを介してフランジ部11fに取り
付けられており、また振動板11iの根元部には略半球
面形状のキャップ11nが冠着されている。これらヨー
クプレート11a、ポールピース11b、磁石11c、
フレーム11e、フランジ部11f、ボイスコイル11
g、振動板11i等を含んでスピーカユニット11が構
成されている。
【0004】スピーカユニット11の前方には略長方形
形状をした後板部92が配設され、後板部92の中央に
は略円形状の孔部92aが形成されている。後板部92
の対向する端部92bからは略台形状をした2個の側壁
部93が略平行に延設され、他の対向する端部92cか
らは略長方形板形状をした2個の側壁部94が前方へゆ
くにしたがって相互に接近する態様で延設されている。
これら側壁部93、94の側端部は一体的に結合されて
おり、側壁部93、94の前端部には細長い略長方形形
状の開口部95が形成されている。これら後板部92、
側壁部93、94、開口部95等を含んで筐体91が構
成されている。
【0005】筐体91前部は例えば自動車のドア内板1
2bに取り付けられる一方、筐体91の孔部92aには
スピーカユニット11のガスケット11k、エッジ11
jが挿入され、また筐体91の後板部92にスピーカユ
ニット11のフランジ部11fが取り付けられている。
そしてスピーカユニット11の中心軸11mと、筐体9
1の長さ方向軸96とは、略一直線(中心軸11mと長
さ方向軸96とのなす角度が0°)となるように設定さ
れている。これらスピーカユニット11、筐体91を含
んでスピーカ90が構成されている。
【0006】このように構成されたスピーカ90では、
メインアンプ(図示せず)からの駆動電流がボイスコイ
ル11gに流されると、ボイスコイル11gが前記駆動
電流の変化と同一周波数で駆動されて振動し、この振動
が振動板11iに伝播して振動板11i前面の空気が振
動させられ、音が発生する。するとこの音は次第に狭め
られた側壁部94間に誘導されつつ筐体91内を伝播し
てゆき、指向性の広い音が細長い開口部95より車室内
に放射させられる。
【0007】しかし、上記したスピーカ90において
は、ドア内板12bよりスピーカ90の後端部までの距
離L1 、開口部95の位置よりスピーカ90の上端部ま
での高さH1 、及び筐体91の幅W1 が比較的に大きい
ので、自動車のドア内板12b等に取り付けた際、下降
してくるウインドガラス等に当接し易い。またガラス昇
降手段等をドア(共に図示せず)内等に配置する際に邪
魔になり易く、設計上の制約が多くなり、取り付け性に
劣るという問題があった。
【0008】図13は従来のこの種取り付け性を改善し
たスピーカを概略的に示した摸式図であり、(a)は部
分断面側面図、(b)は平面図である。後板部102は
略長方形板形状に形成され、後板部102の対向する端
部102bからは略台形状をした2個の側壁部103、
104が略平行に延設されており、この側壁部103の
所定箇所には略円形状をした孔部103aが形成されて
いる。また後板部102の他の対向する端部102cか
らは、略長方形板形状をした2個の側壁部105が前方
へゆくにしたがって相互に広がる態様で延設されてい
る。これら側壁部103〜105の側端部は一体的に結
合されており、また側壁部103〜105の前端部には
細長い略長方形形状の開口部106が形成されている。
これら後板部102、側壁部103〜105、開口部1
06等を含んで筐体101が構成されている。
【0009】筐体101の前部はドア内板12bに取り
付けられる一方、筐体101の孔部103aにはスピー
カユニット11のガスケット、エッジ(図示せず)が挿
入され、また筐体101の側壁部103にスピーカユニ
ット11のフランジ部11fが取り付けられている。そ
してスピーカユニット11の中心軸11mと、筐体10
1の長さ方向軸107とのなす角度αは約90°となっ
ている。これらスピーカユニット11、筐体101を含
んでスピーカ100が構成されている。このように構成
されたスピーカ100では、スピーカ90の場合に比べ
てドア内板12bよりスピーカ100後端部までの距離
2 、開口部910の位置よりスピーカ100上端部ま
での高さH2 、及び筐体101の幅W2 が比較的小さい
ので、設計上の制約が少なくなり、取り付け性が改善さ
れる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来のスピー
カ90においては、上述したように幅W1 、高さH1
距離L1 が比較的に大きいので、自動車のドアやインナ
ーパネル内に取り付けた際、ウインドガラス、ガラス昇
降手段、スイッチ・計器類等の設置に邪魔となり易く、
設計上の制約が多くなり、かつ取り付け性に劣る。また
筐体91の長さL0 を自由に変更することが困難である
ため、長さL0 の調整によりスピーカユニット11が保
有する特定周波数における音圧低下を修正・回復させる
ことが難しいという課題があった。
【0011】またスピーカ100においては、取り付け
性は改善される一方、スピーカユニット11の中心軸1
1mと、筐体101の長さ方向軸107とのなす角度α
が約90°と大きいため、開口部106から放射される
音の内、高域周波数の音圧が低下し易いという課題があ
った。
【0012】またスピーカ90、100においては、対
向する側壁部93や側壁部103、104がそれぞれ平
行面となっており、対向する側壁部93間、側壁部10
3、104間で反射された音どうしが干渉し合い、定在
波が発生し易い。この際、スピーカユニット11の近傍
において定在波の腹部が生じると、振動板11iが共振
してこの振幅が異常に大きくなる一方、定在波の節部が
生じると、振動板11iの振動が抑えられてしまうの
で、音圧周波数特性に山谷が生じ易いという課題があっ
た。
【0013】本発明は上記課題に鑑みなされたものであ
り、設計の自由度を高め、取り付け性の向上を図ること
ができると共に、定在波の発生を抑制し、特定周波数の
音圧低下を防止して音響特性を優れたものにすることが
でき、かつコストを削減することができるスピーカを提
供することを目的としている。
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【課題を解決するための手段及びその効果】 上記目的を
達成するために本発明に係るスピーカは、スピーカユニ
ットの前部に中空状の筐体が密着して取り付けられ、該
筐体の前部に第1の開口部が形成されたスピーカであっ
て、前記スピーカユニットの中心軸と前記筐体の長さ方
向軸とのなす角度αが、0°<α<90°の範囲に設定
され、 前記第1の開口部のほかに、該第1の開口部近傍
の一側壁部に前記第1の開口部と同様の第2の開口部が
形成されると共に、前記各開口部のいずれかを塞ぐ蓋部
が配設されていることを特徴としている()。
【0021】上記したスピーカ()によれば、前記ス
ピーカユニットの中心軸と前記筐体の長さ方向軸とのな
す角度αが、0°<α<90°の範囲に設定されている
ので、自動車のドア内板やインナーパネル内等に取り付
けた際、前記ドア内板やインナーパネル等から前記スピ
ーカ(1)のフランジ端部までの距離を比較的短く、ま
たは前記第1の開口部の中心軸から前記フランジ端部ま
での距離を比較的長く設定して前記ドア内板や前記イン
ナーパネルに接近させることができ、この結果、設計上
の制約を少なくすることができると共に、ウインドガラ
ス、ガラス昇降手段、計器類等の設置が容易となり、取
り付け性を改善することができる。また同時に高域周波
数における音圧低下を抑制すると共に、指向性を広げる
ことができ、音響特性に優れた音を前記第1の開口部よ
り確実に放射させることができる。また、自動車のドア
やインナーパネルにおける内部構造や部品位置が変化し
た場合においても、前記第1の開口部、前記第2の開口
部のいずれか一方を前記蓋部により塞ぐと、適正な方向
に確実に音を取り出すことができる。この結果、筐体の
種類を少なくしても対応することができ、コストを削減
することができる。
【0022】
【0023】
【0024】また本発明に係るスピ−カは、スピ−カ
(1)において、前記スピーカユニットにおける音圧周
波数特性の音圧が低い周波数と、前記筐体内の空気が共
振する共振周波数とが一致するように、前記筐体の長さ
方向軸の長さが設定されていることを特徴としている
)。
【0025】上記したスピーカ()によれば、前記筐
体内の空気が共振する共振周波数をf、音速をc、前記
筐体の長さ方向軸の長さをL、n=1、2、3、・・・
とすると、f=c・(2n−1)/4Lの関係があり、
前記スピーカユニットにおける音圧周波数特性の音圧が
低い周波数と、前記筐体内の空気が共振する共振周波数
fとが一致するように、前記筐体の長さ方向軸の長さL
が設定されているので、前記特定周波数における音圧低
下を前記筐体内の空気の共振により回復させることがで
き、音圧周波数特性の平坦化を確実に図ることができ
る。
【0026】また本発明に係るスピーカは、スピーカ
(1)又は)において、前記筐体が少なくとも2分
割され、前記分割された一方の筐体部に他方の筐体部が
摺動可能に挿入されると共に、前記筐体部どうしが固定
部材を介して固定されるようになっていることを特徴と
している()。
【0027】上記したスピーカ()によれば、前記筐
体の長さ方向軸の長さを正確かつ簡単に調整することが
でき、音圧周波数特性の平坦化をより一層確実に図るこ
とができる。
【0028】また本発明に係るスピーカは、スピーカ
(1)〜()のいずれかにおいて、前記筐体の一側壁
部に開口部が形成され、該開口部内に所定重量の振動板
が所定の弾性係数を有する弾性部材を介して支持されて
いることを特徴としている()。
【0029】前記筐体内を伝播する音によって共振する
周波数をf、前記振動板の重量をM、弾性係数をCと
すると、f=(1/M・C)1/2/2πの関係があ
り、上記したスピーカ()によれば、前記開口部内に
重量Mの前記振動板が弾性係数Cの前記弾性部材を介し
て支持されているので、前記重量Mと前記弾性係数Cと
を調整し、例えばスピーカの再生限界よりも低くなるよ
うに前記共振周波数fを設定すると、低音域の音圧を
確実に増強することができる。
【0030】また本発明に係るスピーカは、スピーカ
(1)〜()のいずれかにおいて、前記筐体の内部に
通気性がある仕切り部材が取り付けられていることを特
徴としている()。
【0031】上記したスピーカ()によれば、前記筐
体の内部に通気性がある仕切り部材が取り付けられてい
るので、該仕切り部材を通して音を外方に放射させるこ
とができる一方、前記仕切り部材により、異物が前記筐
体の内部に侵入してスピーカユニットの振動板等を傷つ
けるのを阻止することができる。また前記筐体内部にチ
ケット等を収納することもできる。また本発明に係るス
ピ−カは、スピーカユニットの前部に中空状の筐体が密
着して取り付けられ、該筐体の前部に第1の開口部が形
成されたスピーカであって、前記スピーカユニットの中
心軸と前記筐体の長さ方向軸とのなす角度αが、0°<
α<90°の範囲に設定され、前記スピーカユニットに
おける音圧周波数特性の音圧が低い周波数と、前記筐体
内の空気が共振する共振周波数とが一致するように、前
記筐体の長さ方向軸の長さが設定されていることを特徴
としている(6)。 上記したスピーカ(6)によれば、
前記スピーカユニットの中心軸と前記筐体の長さ方向軸
とのなす角度αが、0°<α<90°の範囲に設定され
ているので、自動車のドア内板やインナーパネル内等に
取り付けた際、前記ドア内板やインナーパネル等から前
記スピーカ(6)のフランジ端部までの距離を比較的短
く、または前記第1の開口部の中心軸から前記フランジ
端部までの距離を比較的長く設定して前記ドア内板や前
記インナーパネルに接近させることができ、この結果、
設計上の制約を少なくすることができると共に、ウイン
ドガラス、ガラス昇降手段、計器類等の設置が容易とな
り、取り付け性を改善することができる。また同時に高
域周波数における音圧低下を抑制すると共に、指向性を
広げることができ、音響特性に優れた音を前記第1の開
口部より確実に放射させることができる。また、上記し
たスピ−カ(2)と略同様の効果を得ることができる。
また本発明に係るスピ−カは、スピ−カ(6)におい
て、前記筐体が少なくとも2分割され、前記分割された
一方の筐体部に他方の筐体部が摺動可能に挿入されると
共に、前記筐体部どうしが固定部材を介して固定される
ようになっていることを特徴としている(7)。 上記し
たスピ−カ(7)によれば、上記したスピ−カ(3)と
略同様の効果を 得ることができる。 また本発明に係るス
ピ−カは、スピ−カ(6)〜(7)において、前記筐体
の一側壁部に開口部が形成され、該開口部内に所定重量
の振動板が所定の弾性係数を有する弾性部材を介して支
持されていることを特徴としている(8)。 上記したス
ピ−カ(8)によれば、上記したスピ−カ(4)と略同
様の効果を得ることができる。 また本発明に係るスピ−
カは、スピ−カ(6)〜(8)において、前記筐体の内
部に通気性がある仕切り部材が取り付けられていること
を特徴としている(9)。 上記したスピ−カ(9)によ
れば、上記したスピ−カ(5)と略同様の効果を得るこ
とができる。 また本発明に係るスピ−カは、スピーカユ
ニットの前部に中空状の筐体が密着して取り付けられ、
該筐体の前部に第1の開口部が形成されたスピーカであ
って、前記スピーカユニットの中心軸と前記筐体の長さ
方向軸とのなす角度αが、0°<α<90°の範囲に設
定され、前記筐体が少なくとも2分割され、前記分割さ
れた一方の筐体部に他方の筐体部が摺動可能に挿入され
ると共に、前記筐体部どうしが固定部材を介して固定さ
れるようになっていることを特徴としている(10)。
上記したスピーカ(10)によれば、前記スピーカユニ
ットの中心軸と前記筐体の長さ方向軸とのなす角度α
が、0°<α<90°の範囲に設定されているので、自
動車のドア内板やインナーパネル内等に取り付けた際、
前記ドア内板やインナーパネル等から前記スピーカ(1
0)のフランジ端部までの距離を比較的短く、または前
記第1の開口部の中心軸から前記フランジ端部までの距
離を比較的長く設定して前記ドア内板や前記インナーパ
ネルに接近させることができ、この結果、設計上の制約
を少なくすることができると共に、ウインドガラス、ガ
ラス昇降手段、計器類等の設置が容易となり、取り付け
性を改善することができる。また同時に高域周波数にお
ける音圧低下を抑制すると共に、指向性を広げることが
でき、音響特性に優れた音を前記第1の開口部より確実
に放射させることができる。また、上記したスピ−カ
(3)と略同様の効果を得ることができる。 また本発明
に係るスピ−カは、スピ−カ(10)において、前記筐
体の一側壁部に開口部が形成され、該開口部内に所定重
量の振動板が所定の弾性係数を有する弾性部材を介して
支持されていることを特徴としている(11)。 上記し
たスピ−カ(11)によれば、上記したスピ−カ(4)
と略同様の効果を得ることができる。 また本発明に係る
スピ−カは、スピ−カ(10)又は(11)において、
前記筐体の内部に通気性がある仕切り部材が取り付けら
れていることを特徴としている(12)。 上記したスピ
−カ(12)によれば、上記したスピ−カ(5)と略同
様の効果を得ることができる。 また本発明に係るスピ−
カは、スピーカユニットの前部に中空状の筐体が密着し
て取り付けられ、該筐体の前部に第1の開口部が形成さ
れたスピーカであって、前記スピーカユニットの中心軸
と前記筐体の長さ方向軸とのなす角度αが、0°<α<
90°の範囲に設定され、前記筐体の一側壁部に開口部
が形成され、該開口部内に所定重量の振動板が所定の弾
性係数を有する弾性部材を介して支持されていることを
特徴としている(13)。 上記したスピーカ(13)に
よれば、前記スピーカユニットの中心軸と前記筐体の長
さ方向軸とのなす角度αが、0°<α<90°の範囲に
設定されているので、自動車のドア内板やインナーパネ
ル内等に取り付けた際、前記ドア内板やインナーパネル
等から前記スピーカ(13)のフランジ端部までの距離
を比較的短く、または前記第1の開口部の中心軸から前
記フランジ端部までの距離を比較的長く設定して前記ド
ア内板や前記インナーパネルに接近させることができ、
この結果、設計上の制約を少なくすることができると共
に、ウインドガラス、ガラス昇降手段、計器類等の設置
が容易となり、取り付け性を改善することができる。ま
た同時に高域周波数における音圧低下を抑制すると共
に、指向性を広げることができ、音響特性に優れた音を
前記第1の開口部より確実に放射させることができる。
また、上記したスピ−カ(4)と略同様の効果を得るこ
とができる。 また本発明に係るスピ−カは、上記したス
ピ−カ(13)において、前記筐体の内部に通気性があ
る仕切り部材が取り付けられていることを特徴としてい
る( 14)。 上記したスピ−カ(14)によれば、上記
したスピ−カ(5)と略同様の効果を得ることができ
る。 また本発明に係るスピ−カは、スピーカユニットの
前部に中空状の筐体が密着して取り付けられ、該筐体の
前部に第1の開口部が形成されたスピーカであって、前
記スピーカユニットの中心軸と前記筐体の長さ方向軸と
のなす角度αが、0°<α<90°の範囲に設定され、
前記筐体の内部に通気性がある仕切り部材が取り付けら
れていることを特徴としている(15)。 上記したスピ
ーカ(15)によれば、前記スピーカユニットの中心軸
と前記筐体の長さ方向軸とのなす角度αが、0°<α<
90°の範囲に設定されているので、自動車のドア内板
やインナーパネル内等に取り付けた際、前記ドア内板や
インナーパネル等から前記スピーカ(15)のフランジ
端部までの距離を比較的短く、または前記第1の開口部
の中心軸から前記フランジ端部までの距離を比較的長く
設定して前記ドア内板や前記インナーパネルに接近させ
ることができ、この結果、設計上の制約を少なくするこ
とができると共に、ウインドガラス、ガラス昇降手段、
計器類等の設置が容易となり、取り付け性を改善するこ
とができる。また同時に高域周波数における音圧低下を
抑制すると共に、指向性を広げることができ、音響特性
に優れた音を前記第1の開口部より確実に放射させるこ
とができる。また、上記したスピ−カ(5)と略同様の
効果を得ることができる。 また本発明に係るスピーカ
は、スピーカ(1)〜(15)のいずれかにおいて、前
記筐体が平面状の側壁部を含んで構成されると共に、前
記第1の開口部の形状が長方形形状であることを特徴と
している(16)。 上記したスピーカ(16)によれ
ば、前記筐体が平面状の側壁部を含んで構成されると共
に、前記第1の開口部の形状が長方形形状であるので、
構造が比較的簡単となり、前記筐体における前記長さ方
向軸の長さや前記角度αを適切な値に正確に設定するこ
とができると共に、製造コストを削減することができ
る。 また本発明に係るスピーカは、スピーカ(16)に
おいて、前記筐体を構成する前記側壁部どうしが平行的
に対向していないことを特徴としている(17)。 上記
したスピーカ(17)によれば、前記筐体を構成する前
記側壁部どうしが 平行的に対向していないので、前記側
壁部間で音がくり返し反射され、かつ該反射音が相互に
干渉し合って定在波が発生するのを抑制することがで
き、この結果、音圧周波数特性に山谷が生じるのを確実
に防止することができる。
【0032】
【0033】
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るスピーカの実
施の形態を図面に基づいて説明する。なお、従来例と同
一機能を有する構成部品には同一の符号を付すこととす
る。図1は実施の形態(1)に係るスピーカを概略的に
示した摸式図であり、(a)は部分断面側面図、(b)
は(a)におけるB−B線断面図である。また図2は実
施の形態(1)に係るスピーカの筐体を概略的に示した
斜視図である。スピーカユニット11は図13に示した
ものと同様に構成されており、スピーカユニット11の
前方には略長方形形状をした後板部22が配設され、後
板部22の略中央部には口径Dが約100〜160mm
の孔部22aが形成されている。後板部22の対向する
端部22bからは略台形形状をした2個の側壁部23が
略平行に延設され、他の対向する端部22cからは略長
方形板形状をした2個の側壁部24が前方へゆくにした
がって相互に接近する態様で延設されている。側壁部2
3、24の側端部は一体的に結合されており、また側壁
部23、24の前端部にはスリット間隔tが約20〜3
0mmの略長方形形状をした開口部25が形成されてい
る。これら後板部22、側壁部23、24、開口部25
等を含んで筐体21が構成されており、筐体21は射出
成形法等により例えばポリプロピレン、ABS等の樹脂
材料を用いて形成されている。
【0035】筐体21の孔部22aにはスピーカユニッ
ト11のガスケット11k、エッジ11j(図12)が
挿入され、また筐体21の後板部22にスピーカユニッ
ト11のフランジ部11fが密着して取り付けられてい
る。そしてスピーカユニット11の中心軸11mと、筐
体21の長さ方向軸26とのなす角度αは、0°<α<
90°の範囲の所定角度に設定されている。これらスピ
ーカユニット11、筐体21を含んでスピーカ20が構
成されている。
【0036】図3は実施の形態(1)に係るスピーカが
取り付けられた自動車のドア部分を概略的に示した断面
図であり、図中12aはドア外板を示している。ドア外
板12aの内側にはドア内板12bが取り付けられ、ド
ア外板12a上部とドア内板12b上部との間にはウイ
ンドガラス12dが上下方向摺動可能に配設されてお
り、ウインドウガラス12dはガラス昇降手段12eを
介して上下方向に駆動されるようになっている。ドア内
板12bにはドアトリム12cが図中矢印方向に取り付
けられるようになっており、これらドア外板12a、ド
ア内板12b、ドアとリム12c、ウインドガラス12
d、ガラス昇降手段12e等を含んでドア12が構成さ
れている。このように構成されたドア12内にスピーカ
20を取り付ける場合、ドア内板12bの所定箇所に形
成された孔部12fに開口部25を挿入した後、取り付
け部品27を介してスピーカ20をドア内板12bに固
定する。次に孔部12gにスピーカグリル28を取り付
けた後、ドアトリム12cをドア内板12bに固定する
と、スピーカ20の取り付けが完了する。
【0037】上記説明から明らかなように、実施の形態
(1)に係るスピーカ20では、スピーカユニット11
の中心軸11mと筐体21の長さ方向軸26とのなす角
度αが、0°<α<90°の範囲に設定されているの
で、自動車のドア内板12bに取り付けた際、ドア内板
12bからスピーカ20のフランジ部11f端部までの
距離LA を比較的短く設定してドア内板12bに接近さ
せることができ、この結果、設計上の制約を少なくする
ことができると共に、ウインドガラス12d、ガラス昇
降手段12e等の設置が容易となり、取り付け性を改善
することができる。また同時に高域周波数における音圧
低下を抑制すると共に、指向性を広げることができ、音
響特性に優れた音を開口部25より確実に放射させるこ
とができる。
【0038】また、筐体21が平面状の側壁部23、2
4を含んで構成されると共に、開口部25の形状が長方
形形状であるので、構造が比較的簡単となり、筐体21
における長さ方向軸26の長さLB や角度αを適切な値
に正確に設定することができると共に、製造コストを削
減することができる。
【0039】また、スピーカユニット11における音圧
周波数特性の音圧が低い周波数と、筐体21内の空気が
共振する共振周波数fとが一致するように、筐体21の
長さ方向軸26の長さLB が設定されているので、特定
周波数における音圧低下を筐体21内の空気の共振によ
り回復させることができ、音圧周波数特性の平坦化を確
実に図ることができる。
【0040】図4は実施の形態(2)に係るスピーカを
概略的に示した摸式図であり、(a)は部分断面側面
図、(b)は(a)におけるB−B線断面図である。ス
ピーカユニット11の前方には略正方形形状の後板部3
2が配設され、後板部32の中央部には口径がDの孔部
32aが形成されている。後板部32の両端部32bか
らは略台形状をした2個の側壁部33が前方へゆくにし
たがって次第に離れる態様で延設される一方、他の両端
部32cからは略逆台形状をした2個の側壁部34が前
方へゆくにしたがって相互に接近する態様で延設されて
いる。側壁部33、34の側端部は一体的に結合されて
おり、また側壁部33、34の前端部にはスリット間隔
がtの略長方形形状をした開口部35が形成されてい
る。これら後板部32、側壁部33、34、開口部35
等を含んで筐体31が構成されており、筐体31は図1
に示したものと同様、射出成形法等により樹脂材料を用
いて形成されている。また筐体31内部の所定箇所に
は、複数個の孔部37aが形成されたパンチングネット
等の仕切り部材37が取り付けられており、孔部37a
により、仕切り部材37を挟む筐体31間の通気性が確
保されるようになっている。
【0041】図1に示したものと同様、筐体31はスピ
ーカユニット11のフランジ部11fに密着して取り付
けられており、スピーカユニット11の中心軸11m
と、筐体31の長さ方向軸36とのなす角度αは、0°
<α<90°の範囲の所定角度に設定されている。これ
らスピーカユニット11、筐体31、仕切り部材37を
含んでスピーカ30が構成されている。
【0042】図5は実施の形態(2)に係るスピーカが
取り付けられた自動車のインナーパネル近傍を概略的に
示した断面図であり、図中14はカウルを示している。
カウル14には曲面状のインナーパネル13が取り付け
られており、インナーパネル13の上端部にはフロント
ガラス15が取り付けられ、インナーパネル13の後方
にはハンドル16が配設されている。インナーパネル1
3の内部にはスイッチ・計器類17等が装備され、フロ
ントガラス15近傍のインナーパネル13上部にはエア
コン吹き出し等に使用される孔部13aが形成されてい
る。このように構成されたインナーパネル13内部にス
ピーカ30を取り付ける場合、孔部13aを利用してこ
れに開口部35を挿入すると共に、取り付け部品38を
介してスピーカ30を固定すると、インナーパネル13
内にスピーカ30が設置される。
【0043】上記説明から明らかなように、実施の形態
(2)に係るスピーカ30では、スピーカユニット11
の中心軸11mと筐体31の長さ方向軸36とのなす角
度αが、0°<α<90°の範囲に設定されているの
で、自動車のインナーパネル13内に取り付けた際、開
口部35の中心軸からスピーカ30のフランジ部11f
端部までの距離LC を比較的長く設定してインナーパネ
ル13に接近させることができ、この結果、設計上の制
約を少なくすることができると共に、スイッチ・計器類
17等の設置が容易となり、取り付け性を改善すること
ができる。また同時に高域周波数における音圧低下を抑
制すると共に、指向性を広げることができ、音響特性に
優れた音を開口部35より確実に放射させることができ
る。
【0044】また、筐体31を構成する側壁部33、3
4どうしが平行的に対向していないので、側壁部33、
34間で音がくり返し反射され、かつこの反射音が相互
に干渉し合って定在波が発生するのを抑制することがで
き、この結果、音圧周波数特性に山谷が生じるのを確実
に防止することができる。
【0045】また、筐体31の内部に通気性がある仕切
り部材37が取り付けられているので、仕切り部材37
を通して音を外方に放射させることができる一方、仕切
り部材37により、異物が筐体31の内部に侵入してス
ピーカユニット11の振動板11i等を傷つけるのを阻
止することができる。また筐体31内部にチケット39
(図5)等を収納することもできる。
【0046】図6は実施の形態(3)に係るスピーカの
筐体を概略的に示した斜視図であり、図中22は後板部
を示している。図1に示したものと同様、後板部22の
両端部22bからは略台形形状をした2個の側壁部43
が略平行に延設され、他の両端部22cからは略長方形
板形状をした2個の側壁部44が前方へゆくにしたがっ
て相互に接近する態様で延設されている。側壁部43、
44の側端部は一体的に結合されており、また側壁部4
3、44の前端部には、略長方形形状をしたそれぞれ開
口方向が異なる2個の開口部45a、45bが隣接して
形成されている。開口部45a、45bには1個の蓋部
45cが配設されており、この蓋部45cを図中矢印方
向に挿入すると、開口部45a、45bのいずれかが塞
がれるようになっている。その他の構成は図1に示した
ものと略同様であるので、ここではその構成の詳細な説
明は省略することとする。これら後板部22、側壁部4
3、44、開口部45a、45b、蓋部45c等を含ん
で筐体41が構成されている。
【0047】筐体41はスピーカユニット11のフラン
ジ部11f(共に図1)に密着して取り付けられるよう
になっており、スピーカユニット11の中心軸11m
(図1)と、筐体41の長さ方向軸とのなす角度α(共
に図示せず)は、0°<α<90°の範囲の所定角度に
設定されている。これらスピーカユニット11、筐体4
1を含んで実施の形態(3)に係るスピーカが構成され
ている。
【0048】上記説明から明らかなように、実施の形態
(3)に係るスピーカによれば、自動車のドアやインナ
ーパネルにおける内部構造や部品位置が変化した場合に
おいても、開口部45a、45bのいずれか一方を蓋部
45cにより塞ぐと、適正な方向に音を確実に取り出す
ことができる。この結果、筐体41の種類を少なくして
も対応することができ、コストを削減することができ
る。
【0049】なお、実施の形態(3)に係るスピーカで
は、側壁部43が平行的に対向している場合について説
明したが、別の実施の形態のものでは、図4に示したも
のと同様、側壁部43が平行的に対向していなくてもよ
い。
【0050】図7は参考例)に係るスピーカの筐体
を概略的に示した斜視図であり、図中52は後板部を示
している。後板部52は略円板形状をしており、後板部
52の中央部には口径がDの孔部52aが形成されてい
る。後板部52の周囲からは円筒形状の側壁部53が前
方へゆくにしたがって次第に押しつぶされる態様で延設
されており、側壁部53の前端部にはスリット間隔がt
の略長円形状をした開口部55が形成されている。これ
ら後板部52、側壁部53、開口部55等を含んで筐体
51が構成されており、筐体51は例えば射出成形法等
により、樹脂材料を用いて形成されている。
【0051】筐体51はスピーカユニット11のフラン
ジ部11f(共に図1)に密着して取り付けられるよう
になっており、スピーカユニット11の中心軸11m
(図1)と、筐体51の長さ方向軸56とのなす角度α
(図示せず)は、0°<α<90°の範囲の所定角度に
設定されている。これらスピーカユニット11、筐体5
1を含んで参考例)に係るスピーカが構成されてい
る。
【0052】上記説明から明らかなように、参考例
)に係るスピーカでは、筐体51が曲面状の側壁部
53を含んで構成されると共に、開口部55が長円形状
であるので、側壁部53内において音がくり返し反射す
るのを阻止することができ、図4、図5に示したスピー
カ30の場合と同様の効果を得ることができる。また筐
体51の占有容積を縮小することができ、取り付け性の
向上を一層図ることができる。
【0053】図8は実施の形態()に係るスピーカを
概略的に示した部分断面側面図であり、図中22は後板
部を示している。図1に示したものと同様の後板部22
には孔部22aが形成され、後板部22の端部からは略
四角筒形状の側壁部63が延設されており、これら側壁
部63、後板部22等を含んで筐体部61aが構成され
ている。側壁部63の周囲には略四角筒形状の側壁部6
4が摺動可能に配設され、側壁部64の前端部64aか
らは略台形状をした2個の側壁部65aが平行的に対向
して延設され、側壁部64の他の前端部64bからは略
長方形板形状をした2個の対向する側壁部65bが次第
に接近する態様で延設されており、側壁部65a、65
bの前端部には略長方形形状の開口部66が形成されて
いる。これら側壁部64、65a、65b、開口部66
等を含んで筐体部61bが構成されている。筐体部61
a、61bはねじ等の固定部材61cを介して固定され
るようになっており、これら筐体部61a、61b、固
定部材61cを含んで筐体61が構成されている。
【0054】筐体61はスピーカユニット11のフラン
ジ部11fに密着して取り付けられており、スピーカユ
ニット11の中心軸11mと、筐体61の長さ方向軸6
7とのなす角度αは、0°<α<90°の範囲内に設定
されている。これらスピーカユニット11、筐体61を
含んでスピーカ60が構成されている。
【0055】上記説明から明らかなように、実施の形態
)に係るスピーカ60では、筐体61の長さ方向軸
67の長さLを正確かつ簡単に調整することができ、
音圧周波数特性の平坦化をより一層確実に図ることがで
きる。
【0056】なお、実施の形態()に係るスピーカで
は、側壁部65aが平行的に対向している場合について
説明したが、一部に略四角筒形状の側壁部63、側壁部
64があれば、図4に示したものと同様、側壁部65a
が平行的に対向していなくてもよい。また図7に示した
曲面状の筐体51が前後方向に2分割され、これらの分
割部に円筒部がそれぞれ形成され、一方の円筒部に他方
の円筒部が摺動可能に挿入されるようになっていてもよ
い。
【0057】また、実施の形態()に係るスピーカで
は、開口部66が1個の場合について説明したが、別の
実施の形態のものでは、図6に示したものと同様、2個
の開口部45a、45bが形成されていてもよい。
【0058】図9は実施の形態()に係るスピーカを
概略的に示した部分断面側面図であり、図中22は後板
部を示している。後板部22の両端部22bからは略台
形状をした2個の側壁部73が略平行に延設され、他の
両端部22cからは略長方形板形状の側壁部74aと略
長方形板が折り曲げられた形状の側壁部74bとが前方
へゆくにしたがって相互に接近する態様で延設されてい
る。側壁部73、74a、74bの側端部は一体的に結
合されており、また側壁部73、74a、74bの前端
部には略長方形形状をした開口部75が形成されてい
る。また側壁部74bの所定箇所には略円形、楕円形、
または長方形形状の開口部76aが形成され、開口部7
6a内にはポリプロピレン、ABS等の樹脂材料を用い
て形成された重量Mの振動板76bが配設されている。
振動板76bは弾性係数がCの弾性部材76cを介して
支持されており、この弾性部材76cは発泡ウレタン樹
脂材料等を用い、断面が略逆U字形をしたリング状に形
成されている。これら開口部76a、振動板76b、弾
性部材76cを含んでパッシブラジエータ76が構成さ
れている。その他の構成は図1に示したものと略同様で
あるので、ここではその構成の詳細な説明は省略するこ
ととする。これら後板部22、側壁部73、74a、7
4b、開口部75、パッシブラジエータ76等を含んで
筐体71が構成されている。
【0059】筐体71はスピーカユニット11のフラン
ジ部11fに密着して取り付けられており、スピーカユ
ニット11の中心軸11mと、筐体71の長さ方向軸7
7とのなす角度αは、0°<α<90°の範囲の所定角
度に設定されている。これらスピーカユニット11、筐
体71を含んでスピーカ70が構成されている。
【0060】上記説明から明らかなように、実施の形態
)に係るスピーカでは、筐体71内を伝播する音に
よって共振する周波数をfは、f=(1/M・C)
1/2/2πの関係があり、振動板76bの重量Mと弾性
部材76cの弾性係数Cとを調整し、例えばスピーカの
再生限界よりも低くなるように共振周波数fを設定す
ると、低音域の音圧を確実に増強することができる。
【0061】なお、実施の形態()に係るスピーカ7
0では、側壁部73が平行的に対向している場合につい
て説明したが、別の実施の形態のものでは、図4に示し
たものと同様、側壁部73が平行的に対向していなくて
もよい。また図7に示した曲面状の側壁部53にパッシ
ブラジエータ76が形成されていてもよい。
【0062】また、実施の形態()に係るスピーカ7
0では、開口部75が1個の場合について説明したが、
別の実施の形態のものでは、図6に示したものと同様、
2個の開口部45a、45bが形成されていてもよい。
【0063】図10は参考例)に係るスピーカを概
略的に示した部分断面斜視図であり、図中11はスピー
カユニットを示している。スピーカユニット11の前方
には略富士山の外形形状をした誘導部83が配設され、
誘導部83の前方にはこれを覆う態様で略ドーム形状の
外壁部84が配設されている。外壁部84及び誘導部8
3の内側端部は略長円形状に結合されており、この結合
部により開口部85が構成される一方、外壁部84及び
誘導部83の外側端部からは略リング形状のフランジ部
82が延設されている。これらフランジ部82、誘導部
83、外壁部84、開口部85を含んでスピーカグリル
81が構成されており、スピーカグリル81はポリプロ
ピレンやABS等の樹脂材料を用いて一体的に形成され
ている。
【0064】スピーカグリル81のフランジ部82は、
ドアトリム12c(図11)やインナーパネル、リヤト
レイのボード部(共に図示せず)等を挟んでスピーカユ
ニット11のフランジ部12fに取り付けられており、
これらスピーカユニット11、スピーカグリル81を含
んでスピーカ80が構成されている。
【0065】図11は参考例)に係るスピーカを自
動車のドアに取り付ける方法を説明するために概略的に
示した部分断面側面図であり、図中12b、12cはド
ア内板、ドアトリムをそれぞれ示している。このように
構成されたドア内にスピーカ80を取り付ける場合、ド
ア内板12bに形成された孔部12fにスピーカユニッ
ト11を挿入した後、ねじ等の取り付け部品86を介し
て固定する。次にドアトリム12cの孔部12g近傍に
ねじ等の取り付け部品87を介してスピーカグリル81
を取り付けた後、ドアトリム12cを図中矢印方向に押
し付けて固定すると、ドアにスピーカ80が設置され
る。
【0066】上記説明から明らかなように、参考例
)に係るスピーカ80では、スピーカユニット11
の前部に音の誘導部83及び長円形状の開口部85を有
するスピーカグリル81が取り付けられているので、ス
ピーカユニット11より発生した振動を誘導部83に沿
って誘導し、長円形状の開口部85から指向性が広い音
を放射させることができ、かつ外観的に優れたスピーカ
グリル81によりスピーカユニット11を保護すること
ができる。
【0067】なお、参考例)に係るスピーカ80で
は、開口部85が長円形状である場合について説明した
が、別の実施の形態のものでは、長方形状であってもよ
い。
【0068】また、参考例)に係るスピーカ80で
は、ドアに取り付けられている場合について説明した
が、別の実施の形態のものではインナーパネル等に取り
付けられてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るスピーカの実施の形態(1)を概
略的に示した摸式図であり、(a)は部分断面側面図、
(b)は(a)におけるB−B線断面図である。
【図2】実施の形態(1)に係るスピーカの筐体を概略
的に示した斜視図である。
【図3】実施の形態(1)に係るスピーカが取り付けら
れた自動車のドア部分を概略的に示した断面図である。
【図4】実施の形態(2)に係るスピーカを概略的に示
した摸式図であり、(a)は部分断面側面図、(b)は
(a)におけるB−B線断面図である。
【図5】実施の形態(2)に係るスピーカが取り付けら
れた自動車のインナーパネル近傍を概略的に示した断面
図である。
【図6】実施の形態(3)に係るスピーカの筐体を概略
的に示した斜視図である。
【図7】参考例)に係るスピーカの筐体を概略的に
示した斜視図である。
【図8】実施の形態()に係るスピーカを概略的に示
した部分断面側面図である。
【図9】実施の形態()に係るスピーカを概略的に示
した部分断面側面図である。
【図10】参考例)に係るスピーカを概略的に示し
た部分断面斜視図である。
【図11】参考例)に係るスピーカを自動車のドア
に取り付ける方法を説明するために概略的に示した部分
断面側面図である。
【図12】従来の音の指向性を広げるための筐体を備え
たスピーカを摸式的に示した概略図であり、(a)は部
分断面側面図、(b)は(a)におけるB−B線断面図
である。
【図13】従来の取り付け性を改善したスピーカを概略
的に示した摸式図であり、(a)は部分断面側面図、
(b)は平面図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04R 1/02 102 H04R 1/28 310

Claims (17)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スピーカユニットの前部に中空状の筐体
    が密着して取り付けられ、該筐体の前部に第1の開口部
    が形成されたスピーカであって、前記スピーカユニット
    の中心軸と前記筐体の長さ方向軸とのなす角度αが、0
    °<α<90°の範囲に設定され、 前記第1の開口部のほかに、該第1の開口部近傍の一側
    壁部に前記第1の開口部と同様の第2の開口部が形成さ
    れると共に、前記各開口部のいずれかを塞ぐ蓋部が配設
    されていることを特徴とするスピーカ。
  2. 【請求項2】 前記スピーカユニットにおける音圧周波
    数特性の音圧が低い周波数と、前記筐体内の空気が共振
    する共振周波数とが一致するように、前記筐体の長さ方
    向軸の長さが設定されていることを特徴とする請求項1
    記載のスピーカ。
  3. 【請求項3】 前記筐体が少なくとも2分割され、前記
    分割された一方の筐体部に他方の筐体部が摺動可能に挿
    入されると共に、前記筐体部どうしが固定部材を介して
    固定されるようになっていることを特徴とする請求項1
    又は請求項2記載のスピーカ。
  4. 【請求項4】 前記筐体の一側壁部に開口部が形成さ
    れ、該開口部内に所定重量の振動板が所定の弾性係数を
    有する弾性部材を介して支持されていることを特徴とす
    る請求項1〜のいずれかの項に記載のスピーカ。
  5. 【請求項5】 前記筐体の内部に通気性がある仕切り部
    材が取り付けられていることを特徴とする請求項1〜
    のいずれかの項に記載のスピーカ。
  6. 【請求項6】 スピーカユニットの前部に中空状の筐体
    が密着して取り付けられ、該筐体の前部に第1の開口部
    が形成されたスピーカであって、前記スピーカユニット
    の中心軸と前記筐体の長さ方向軸とのなす角度αが、0
    °<α<90°の範囲に設定され、 前記スピーカユニットにおける音圧周波数特性の音圧が
    低い周波数と、前記筐体内の空気が共振する共振周波数
    とが一致するように、前記筐体の長さ方向軸の長さが設
    定されていることを特徴とするスピーカ。
  7. 【請求項7】 前記筐体が少なくとも2分割され、前記
    分割された一方の筐体部に他方の筐体部が摺動可能に挿
    入されると共に、前記筐体部どうしが固定部材を介して
    固定されるようになっていることを特徴とする請求項
    記載のスピーカ。
  8. 【請求項8】 前記筐体の一側壁部に開口部が形成さ
    れ、該開口部内に所定重量の振動板が所定の弾性係数を
    有する弾性部材を介して支持されていることを特徴とす
    る請求項6又は請求項7記載のスピーカ。
  9. 【請求項9】 前記筐体の内部に通気性がある仕切り部
    材が取り付けられていることを特徴とする請求項〜8
    のいずれかの項に記載のスピーカ。
  10. 【請求項10】 スピーカユニットの前部に中空状の筐
    体が密着して取り付けられ、該筐体の前部に第1の開口
    部が形成されたスピーカであって、前記スピーカユニッ
    トの中心軸と前記筐体の長さ方向軸とのなす角度αが、
    0°<α<90°の範囲に設定され、 前記筐体が少なくとも2分割され、前記分割された一方
    の筐体部に他方の筐体部が摺動可能に挿入されると共
    に、前記筐体部どうしが固定部材を介して固定されるよ
    うになっていることを特徴とするスピーカ。
  11. 【請求項11】 前記筐体の一側壁部に開口部が形成さ
    れ、該開口部内に所定重量の振動板が所定の弾性係数を
    有する弾性部材を介して支持されていることを特徴とす
    る請求項10記載のスピーカ。
  12. 【請求項12】 前記筐体の内部に通気性がある仕切り
    部材が取り付けられていることを特徴とする請求項10
    又は請求項11記載のスピーカ。
  13. 【請求項13】 スピーカユニットの前部に中空状の筐
    体が密着して取り付けられ、該筐体の前部に第1の開口
    部が形成されたスピーカであって、前記スピーカユニッ
    トの中心軸と前記筐体の長さ方向軸とのなす角度αが、
    0°<α<90°の範囲に設定され、 前記筐体の一側壁部に開口部が形成され、該開口部内に
    所定重量の振動板が所定の弾性係数を有する弾性部材を
    介して支持されていることを特徴とするスピーカ。
  14. 【請求項14】 前記筐体の内部に通気性がある仕切り
    部材が取り付けられていることを特徴とする請求項13
    記載のスピーカ。
  15. 【請求項15】 スピーカユニットの前部に中空状の筐
    体が密着して取り付けられ、該筐体の前部に第1の開口
    部が形成されたスピーカであって、前記スピーカユニッ
    トの中心軸と前記筐体の長さ方向軸とのなす角度αが、
    0°<α<90°の範囲に設定され、 前記筐体の内部に通気性がある仕切り部材が取り付けら
    れていることを特徴とするスピーカ。
  16. 【請求項16】 前記筐体が平面状の側壁部を含んで構
    成されると共に、前記第1の開口部の形状が長方形形状
    であることを特徴とする請求項1〜15のいずれかの項
    に記載のスピーカ。
  17. 【請求項17】 前記筐体を構成する前記側壁部どうし
    が平行的に対向していないことを特徴とする請求項16
    記載のスピーカ。
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