JP3561440B2 - 管継手 - Google Patents
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- Quick-Acting Or Multi-Walled Pipe Joints (AREA)
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、流体圧機器に装着する管継手に関するものであり、さらに詳しくは、流体圧機器への着脱を容易にした管継手に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
概して、流体圧機器に管継手を装着する場合には、例えば、特公平６−８６９１６号公報等に記載されているように、流体圧機器５３側に設けた管用ねじ５５に管継手５１のスタッド６１に形成した螺着部６２を螺着させることにより装着するのが一般的である（図８参照）。
しかしながら、かかる従来の管継手５１は、流体圧機器５３への装着に際し、スタッド６１を所要の回数だけ回転させて上記流体圧機器５３における管用ねじ５５にねじ込む必要があるため、作業工程が幾多で且つ複雑になってしまい、また、その着脱に際してはスパナ等の工具が必要不可欠であった。
そのうえ、上記流体圧機器５３における管用ねじ５５と、管継手５１のスタッド６１における螺着部６２との間のシール性を保持するために、該螺着部６２にシールテープを巻くか、あるいはシール剤を塗布する等の配慮が必要であり、作業工程をさらに複雑にする要因となっていた。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の技術的課題は、流体圧機器にスパナ等の工具を使用する必要無しに容易に着脱することができ、それにより、流体圧機器への着脱に際しての作業工程が簡単化された管継手を提供することにある。
【０００４】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明の管継手は、流体圧機器に配設される略筒状のソケットと；流体用流路を有し、該ソケットにシール部材を介して気密に嵌入装着する略筒状のスタッドと；該スタッドにおける流路の一端にシール部材を介して気密に嵌着固定する継手ボディと；上記スタッドをソケットに抜止状態に保持させるクリップと；を備え、上記ソケットには、外周面の対向位置に上記クリップの対片を弾性的に円筒内まで収容可能にするクリップ収容溝を設け、上記スタッドには、ソケットへの嵌入に伴って上記クリップの対片を拡開する方向に弾性的に変形させるテーパー面を設けると共に、該テーパー面の拡開側端部に隣接し且つ上記ソケットにおけるクリップ収容溝に対応する位置に、上記クリップが嵌入して当該スタッドを抜止状態に保持する抜止用溝部を設け、上記クリップには、ソケットのクリップ収容溝を通してスタットの抜止用溝部に嵌入させるための弾性挟持力が付与された一対の対片を設けると共に、該一対の対片に連結し該クリップを上記クリップ収容溝に沿って回転させることにより該クリップの対片間を拡開可能にする操作部を設け、上記ソケットの外周面におけるクリップ収容溝に連接して、上記スタッドをソケットから離脱する際における上記クリップの回転時に、該クリップがソケットから抜脱するのを抑止するためのクリップ抜止用溝を形成したことを特徴とするものである。
【０００５】
上記管継手においては、上記ソケットとスタッドとの間に、相互の接面によりスタッドの回転を抑止する当り面を設けるのが適切である。
【０００６】
上記構成を有する本発明の管継手は、流体圧機器に配設されたソケットにスタッドを装着するに際しては、該スタッドを略筒状のソケット内に嵌入し、上記クリップの対片を、スタッドにおけるテーパー面上を摺動させて、それらが拡開する方向に弾性的に変形させ、それらの対片がスタッドにおける抜止用溝部内に嵌入する位置までスタッドを押入する。
一方、上記ソケットからスタッドを離脱させる場合には、上記クリップにおける操作部を操作して該クリップを上記クリップ収容溝に沿って回転させることにより、該クリップの対片間が拡開し、それらの対片間から上記スタッドを離脱可能とする。
【０００７】
このように、本発明の管継手によれば、流体圧機器にスパナ等の工具を使用する必要無しに、スタッドを容易に、短時間でソケットに着脱することができ、それにより、流体圧機器への着脱に際しての作業工程が簡単化され、作業性を向上させることができる。
【０００８】
上記管継手においては、ソケットの外周面におけるクリップ収容溝に連接してクリップ抜止用溝を形成することにより、上記スタッドをソケットから離脱する際における上記クリップの回転時に、該クリップがソケットから抜脱するのを抑止することができ、また、ソケットとスタッドとの間に当り面を設けることにより、該スタッドがソケットに対して回転するのを抑止することができる。
【０００９】
【発明の実施の形態】
図１ないし図６は、本発明に係る管継手の一実施例を示している。
この管継手１は、図１ないし図３に詳細に示すように、流体圧機器３に配設される略筒状のソケット５と；流体用流路７を有し、該ソケット５にシール部材を構成するＯリング９を介して気密に嵌入装着する略筒状のスタッド１１と；該スタッド１１における流路７の一端にシール部材を構成するＯリング１３を介して気密に嵌着固定する継手ボディ１５と；上記スタッド１１をソケット５に抜止状態に保持させるクリップ１７と；を備えている。
【００１０】
上記ソケット５は、流体圧機器３２に溶接等の適宜手段により固定されるもので、その外周面の対向位置に、上記クリップ１７の対片１７ａ，１７ａを弾性的に円筒内まで収容可能にするクリップ収容溝１９を備え、また、該クリップ収容溝１９に連接して、上記スタッド１１をソケット５から離脱する際における上記クリップ１７の回転時に、該クリップ１７がソケット５から抜脱するのを抑止するためのクリップ抜止用溝２０（図６参照）を形成している。そして、当該ソケット５における上記スタッド１１の装着側の端部には、スタッド１１の装着時において、後述するスタッド１１における６角状部２８の外面２８ａ，２８ａと対峙して、当該ソケット５に対するスタッド１１の回転を抑止する当り面２１が形設されている。
【００１１】
上記スタッド１１は、継手ボディ１５の開口に圧入される圧入部２２の外周に、継手ボディ１５の開口内周面にそれを係止する係止部２３と、上記Ｏリング１３を嵌着する溝２４を有し、一方、その他端側には、上記ソケット５の内周面との間を気密にシールするＯリング９を嵌着する溝２５を設けると共に、上記ソケット５への嵌入に伴って上記クリップ１７の対片１７ａ，１７ａを拡開する方向に弾性的に変形させるテーパー面２６、及び該テーパー面２６の拡開側端部に隣接し且つ上記ソケット５におけるクリップ収容溝１９に対応する位置に、上記クリップ１７が嵌入して当該スタッド１１を抜止状態に保持する抜止用溝部２７を形設している。
また、上記スタッド１１における圧入部２２を突設した側の端部には６角状部２８を形成しており、当該スタッド１１の上記ソケット５内への嵌入時において、該６角状部２８の外面２８ａ，２８ａを上記ソケット５における当り面２１，２１に対峙させることにより、該ソケット５に対するスタッド１１の回転を抑止している。
【００１２】
上記継手ボディ１５は、上記スタッド１１への接続側と反対側の端部におけるチューブ接続部２９が、シール材と、チュ−ブＣの外壁に喰い込んでそれを係止する係止部と（いずれも図示省略）、チューブ接続部２９への押入により係止部の係止を解除してチューブＣの抜き取りを可能にするリリース部材３１とを有するワンタッチ継手付エルボとして構成されている。しかしながら、この管継手１は、継手ボディ１５にチューブＣを接続可能なものであれば良く、また、エルボに限定されるものでもなく、ハーフまたはチーズ等を適用することもできる。
【００１３】
上記クリップ１７は、上記ソケット５からのスタッド１１の抜脱を制限するためのもので、上記ソケット５におけるクリップ収容溝１９を通して上記スタッド１１の抜止用溝部２７に嵌入させるための弾性挟持力が付与された一対の対片１７ａ，１７ａを設けると共に、該対片１７ａ，１７ａ間を連結している側を上方に側面視鉤形に折曲することにより、当該クリップ１７の回転操作により該クリップ１７の対片１７ａ，１７ａ間を拡開可能にする操作部１７ｂを形成している。
【００１４】
上記構成を有する管継手１は、流体圧機器３に配設されたソケット５にスタッド１１を装着するに際しては、図４のＡ，Ｂに示すように、該スタッド１１を略筒状のソケット５内に嵌入し、上記クリップ１７の対片１７ａ，１７ａを、スタッド１１におけるテーパー面２６上を摺動させて、それらが拡開する方向に弾性的に変形させ、さらにそれらの対片１７ａ，１７ａが上記スタッド１１における抜止用溝部２７内に嵌入する位置までスタッド１１を押入する（ず５のＡ，Ｂ参照）。
【００１５】
一方、上記ソケット５からスタッドを離脱させる場合には、図６のＡ，Ｂに示すように、上記クリップ１７における操作部１７ｂをを操作して、上記ソケット５におけるクリップ収容溝１９に沿ってクリップ１７を回転させることにより、該クリップ１７の対片１７ａ，１７ａ間が拡開するので、それらの対片１７ａ，１７ａ間から上記スタッド１１を容易に、且つ短時間で離脱することができる。この場合、ソケット５の外周面におけるクリップ収容溝１９に連接してクリップ抜止用溝２０を形成しているので、上記スタッド１１をソケット５から離脱する際における上記クリップ１７の回転時に、該クリップ１７がソケット５から抜脱するのを抑止することができる。
【００１６】
このように、本発明の管継手１によれば、流体圧機器３にスパナ等の工具を使用する必要無しに、容易に、且つ短時間で着脱することができ、それにより、流体圧機器への着脱に際しての作業工程が簡単化され、作業性を向上させることができる。
【００１７】
なお、本発明の管継手におけるクリップ１７の構造は、上述した実施例のものに限定されず、図７のＡ，Ｂに示すような構造とすることができる。
すなわち、このクリップ３７は、対片３７ａ，３７ａの開放側の端部を上記ソケット５の外周面に沿って延設して交差させ、その先端部をソケット５の外周面から離間する方向に鉤形に折曲することにより、手指で挟持するための操作部３７ｃを設けたものである。
このように構成すると、上記操作部３７ｃを挟持することによりクリップの対片３７ａ，３７ａ間が拡開するので、上記ソケット５からスタッド１１をより容易に離脱することができる。
なお、上記クリップ３７は、操作部３７ｃの操作のみでソケット５からスタッド１１を離脱することができるものであるが、操作部３７ｂとの協働でソケット５からスタッド１１を離脱しても良いのは言うまでもない。
【００１８】
【発明の効果】
以上に詳述した本発明の管継手によれば、流体圧機器にスパナ等の工具を使用する必要無しに、容易に、短時間で着脱することができ、それにより、流体圧機器への着脱に際しての作業工程が簡単化され、作業性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明にかかる管継手の一実施例を示す部分破断正断面図である。
【図２】同平面図である。
【図３】同右側面図である。
【図４】Ａは、本発明の管継手におけるソケットへのスタッドの嵌入時の状態を示すＡ−Ａ線における平断面図、Ｂは、同部分破断正断面図である。
【図５】Ａは、本発明の管継手の使用時の状態を示す図４のＡと同様の位置での平断面図、Ｂは、同部分破断正断面図である。
【図６】Ａは、ソケットからのスタッドの離脱時の状態を示す図４のＡと同様の位置での平断面図、Ｂは、同部分破断正断面図である。
【図７】Ａは、本発明の管継手の他の実施例におけるソケットへのスタッドの装着時の状態を示す図４のＡと同様の位置での平断面図、Ｂは、同ソケットからのスタッドの離脱時の状態を示す図４のＡと同様の位置での平断面図である。
【図８】従来の管継手の部分破断正断面図である。
【符号の説明】
１ 管継手
３ 流体圧機器
５ ソケット
７ 流体用流路
９，１３ Ｏリング
１１ スタッド
１５ 継手ボディ
１７，３７ クリップ
１７ａ，３７ａ 対片
１７ｂ，３７ｂ，３７ｃ 操作部
１９ クリップ収容溝
２０ クリップ抜止用溝
２１ 当り面
２６ テーパー面
２７ 抜止用溝部
２８ ６角状部
【発明の属する技術分野】
本発明は、流体圧機器に装着する管継手に関するものであり、さらに詳しくは、流体圧機器への着脱を容易にした管継手に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
概して、流体圧機器に管継手を装着する場合には、例えば、特公平６−８６９１６号公報等に記載されているように、流体圧機器５３側に設けた管用ねじ５５に管継手５１のスタッド６１に形成した螺着部６２を螺着させることにより装着するのが一般的である（図８参照）。
しかしながら、かかる従来の管継手５１は、流体圧機器５３への装着に際し、スタッド６１を所要の回数だけ回転させて上記流体圧機器５３における管用ねじ５５にねじ込む必要があるため、作業工程が幾多で且つ複雑になってしまい、また、その着脱に際してはスパナ等の工具が必要不可欠であった。
そのうえ、上記流体圧機器５３における管用ねじ５５と、管継手５１のスタッド６１における螺着部６２との間のシール性を保持するために、該螺着部６２にシールテープを巻くか、あるいはシール剤を塗布する等の配慮が必要であり、作業工程をさらに複雑にする要因となっていた。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の技術的課題は、流体圧機器にスパナ等の工具を使用する必要無しに容易に着脱することができ、それにより、流体圧機器への着脱に際しての作業工程が簡単化された管継手を提供することにある。
【０００４】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明の管継手は、流体圧機器に配設される略筒状のソケットと；流体用流路を有し、該ソケットにシール部材を介して気密に嵌入装着する略筒状のスタッドと；該スタッドにおける流路の一端にシール部材を介して気密に嵌着固定する継手ボディと；上記スタッドをソケットに抜止状態に保持させるクリップと；を備え、上記ソケットには、外周面の対向位置に上記クリップの対片を弾性的に円筒内まで収容可能にするクリップ収容溝を設け、上記スタッドには、ソケットへの嵌入に伴って上記クリップの対片を拡開する方向に弾性的に変形させるテーパー面を設けると共に、該テーパー面の拡開側端部に隣接し且つ上記ソケットにおけるクリップ収容溝に対応する位置に、上記クリップが嵌入して当該スタッドを抜止状態に保持する抜止用溝部を設け、上記クリップには、ソケットのクリップ収容溝を通してスタットの抜止用溝部に嵌入させるための弾性挟持力が付与された一対の対片を設けると共に、該一対の対片に連結し該クリップを上記クリップ収容溝に沿って回転させることにより該クリップの対片間を拡開可能にする操作部を設け、上記ソケットの外周面におけるクリップ収容溝に連接して、上記スタッドをソケットから離脱する際における上記クリップの回転時に、該クリップがソケットから抜脱するのを抑止するためのクリップ抜止用溝を形成したことを特徴とするものである。
【０００５】
上記管継手においては、上記ソケットとスタッドとの間に、相互の接面によりスタッドの回転を抑止する当り面を設けるのが適切である。
【０００６】
上記構成を有する本発明の管継手は、流体圧機器に配設されたソケットにスタッドを装着するに際しては、該スタッドを略筒状のソケット内に嵌入し、上記クリップの対片を、スタッドにおけるテーパー面上を摺動させて、それらが拡開する方向に弾性的に変形させ、それらの対片がスタッドにおける抜止用溝部内に嵌入する位置までスタッドを押入する。
一方、上記ソケットからスタッドを離脱させる場合には、上記クリップにおける操作部を操作して該クリップを上記クリップ収容溝に沿って回転させることにより、該クリップの対片間が拡開し、それらの対片間から上記スタッドを離脱可能とする。
【０００７】
このように、本発明の管継手によれば、流体圧機器にスパナ等の工具を使用する必要無しに、スタッドを容易に、短時間でソケットに着脱することができ、それにより、流体圧機器への着脱に際しての作業工程が簡単化され、作業性を向上させることができる。
【０００８】
上記管継手においては、ソケットの外周面におけるクリップ収容溝に連接してクリップ抜止用溝を形成することにより、上記スタッドをソケットから離脱する際における上記クリップの回転時に、該クリップがソケットから抜脱するのを抑止することができ、また、ソケットとスタッドとの間に当り面を設けることにより、該スタッドがソケットに対して回転するのを抑止することができる。
【０００９】
【発明の実施の形態】
図１ないし図６は、本発明に係る管継手の一実施例を示している。
この管継手１は、図１ないし図３に詳細に示すように、流体圧機器３に配設される略筒状のソケット５と；流体用流路７を有し、該ソケット５にシール部材を構成するＯリング９を介して気密に嵌入装着する略筒状のスタッド１１と；該スタッド１１における流路７の一端にシール部材を構成するＯリング１３を介して気密に嵌着固定する継手ボディ１５と；上記スタッド１１をソケット５に抜止状態に保持させるクリップ１７と；を備えている。
【００１０】
上記ソケット５は、流体圧機器３２に溶接等の適宜手段により固定されるもので、その外周面の対向位置に、上記クリップ１７の対片１７ａ，１７ａを弾性的に円筒内まで収容可能にするクリップ収容溝１９を備え、また、該クリップ収容溝１９に連接して、上記スタッド１１をソケット５から離脱する際における上記クリップ１７の回転時に、該クリップ１７がソケット５から抜脱するのを抑止するためのクリップ抜止用溝２０（図６参照）を形成している。そして、当該ソケット５における上記スタッド１１の装着側の端部には、スタッド１１の装着時において、後述するスタッド１１における６角状部２８の外面２８ａ，２８ａと対峙して、当該ソケット５に対するスタッド１１の回転を抑止する当り面２１が形設されている。
【００１１】
上記スタッド１１は、継手ボディ１５の開口に圧入される圧入部２２の外周に、継手ボディ１５の開口内周面にそれを係止する係止部２３と、上記Ｏリング１３を嵌着する溝２４を有し、一方、その他端側には、上記ソケット５の内周面との間を気密にシールするＯリング９を嵌着する溝２５を設けると共に、上記ソケット５への嵌入に伴って上記クリップ１７の対片１７ａ，１７ａを拡開する方向に弾性的に変形させるテーパー面２６、及び該テーパー面２６の拡開側端部に隣接し且つ上記ソケット５におけるクリップ収容溝１９に対応する位置に、上記クリップ１７が嵌入して当該スタッド１１を抜止状態に保持する抜止用溝部２７を形設している。
また、上記スタッド１１における圧入部２２を突設した側の端部には６角状部２８を形成しており、当該スタッド１１の上記ソケット５内への嵌入時において、該６角状部２８の外面２８ａ，２８ａを上記ソケット５における当り面２１，２１に対峙させることにより、該ソケット５に対するスタッド１１の回転を抑止している。
【００１２】
上記継手ボディ１５は、上記スタッド１１への接続側と反対側の端部におけるチューブ接続部２９が、シール材と、チュ−ブＣの外壁に喰い込んでそれを係止する係止部と（いずれも図示省略）、チューブ接続部２９への押入により係止部の係止を解除してチューブＣの抜き取りを可能にするリリース部材３１とを有するワンタッチ継手付エルボとして構成されている。しかしながら、この管継手１は、継手ボディ１５にチューブＣを接続可能なものであれば良く、また、エルボに限定されるものでもなく、ハーフまたはチーズ等を適用することもできる。
【００１３】
上記クリップ１７は、上記ソケット５からのスタッド１１の抜脱を制限するためのもので、上記ソケット５におけるクリップ収容溝１９を通して上記スタッド１１の抜止用溝部２７に嵌入させるための弾性挟持力が付与された一対の対片１７ａ，１７ａを設けると共に、該対片１７ａ，１７ａ間を連結している側を上方に側面視鉤形に折曲することにより、当該クリップ１７の回転操作により該クリップ１７の対片１７ａ，１７ａ間を拡開可能にする操作部１７ｂを形成している。
【００１４】
上記構成を有する管継手１は、流体圧機器３に配設されたソケット５にスタッド１１を装着するに際しては、図４のＡ，Ｂに示すように、該スタッド１１を略筒状のソケット５内に嵌入し、上記クリップ１７の対片１７ａ，１７ａを、スタッド１１におけるテーパー面２６上を摺動させて、それらが拡開する方向に弾性的に変形させ、さらにそれらの対片１７ａ，１７ａが上記スタッド１１における抜止用溝部２７内に嵌入する位置までスタッド１１を押入する（ず５のＡ，Ｂ参照）。
【００１５】
一方、上記ソケット５からスタッドを離脱させる場合には、図６のＡ，Ｂに示すように、上記クリップ１７における操作部１７ｂをを操作して、上記ソケット５におけるクリップ収容溝１９に沿ってクリップ１７を回転させることにより、該クリップ１７の対片１７ａ，１７ａ間が拡開するので、それらの対片１７ａ，１７ａ間から上記スタッド１１を容易に、且つ短時間で離脱することができる。この場合、ソケット５の外周面におけるクリップ収容溝１９に連接してクリップ抜止用溝２０を形成しているので、上記スタッド１１をソケット５から離脱する際における上記クリップ１７の回転時に、該クリップ１７がソケット５から抜脱するのを抑止することができる。
【００１６】
このように、本発明の管継手１によれば、流体圧機器３にスパナ等の工具を使用する必要無しに、容易に、且つ短時間で着脱することができ、それにより、流体圧機器への着脱に際しての作業工程が簡単化され、作業性を向上させることができる。
【００１７】
なお、本発明の管継手におけるクリップ１７の構造は、上述した実施例のものに限定されず、図７のＡ，Ｂに示すような構造とすることができる。
すなわち、このクリップ３７は、対片３７ａ，３７ａの開放側の端部を上記ソケット５の外周面に沿って延設して交差させ、その先端部をソケット５の外周面から離間する方向に鉤形に折曲することにより、手指で挟持するための操作部３７ｃを設けたものである。
このように構成すると、上記操作部３７ｃを挟持することによりクリップの対片３７ａ，３７ａ間が拡開するので、上記ソケット５からスタッド１１をより容易に離脱することができる。
なお、上記クリップ３７は、操作部３７ｃの操作のみでソケット５からスタッド１１を離脱することができるものであるが、操作部３７ｂとの協働でソケット５からスタッド１１を離脱しても良いのは言うまでもない。
【００１８】
【発明の効果】
以上に詳述した本発明の管継手によれば、流体圧機器にスパナ等の工具を使用する必要無しに、容易に、短時間で着脱することができ、それにより、流体圧機器への着脱に際しての作業工程が簡単化され、作業性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明にかかる管継手の一実施例を示す部分破断正断面図である。
【図２】同平面図である。
【図３】同右側面図である。
【図４】Ａは、本発明の管継手におけるソケットへのスタッドの嵌入時の状態を示すＡ−Ａ線における平断面図、Ｂは、同部分破断正断面図である。
【図５】Ａは、本発明の管継手の使用時の状態を示す図４のＡと同様の位置での平断面図、Ｂは、同部分破断正断面図である。
【図６】Ａは、ソケットからのスタッドの離脱時の状態を示す図４のＡと同様の位置での平断面図、Ｂは、同部分破断正断面図である。
【図７】Ａは、本発明の管継手の他の実施例におけるソケットへのスタッドの装着時の状態を示す図４のＡと同様の位置での平断面図、Ｂは、同ソケットからのスタッドの離脱時の状態を示す図４のＡと同様の位置での平断面図である。
【図８】従来の管継手の部分破断正断面図である。
【符号の説明】
１ 管継手
３ 流体圧機器
５ ソケット
７ 流体用流路
９，１３ Ｏリング
１１ スタッド
１５ 継手ボディ
１７，３７ クリップ
１７ａ，３７ａ 対片
１７ｂ，３７ｂ，３７ｃ 操作部
１９ クリップ収容溝
２０ クリップ抜止用溝
２１ 当り面
２６ テーパー面
２７ 抜止用溝部
２８ ６角状部
Claims (2)
- 流体圧機器に配設される略筒状のソケットと；流体用流路を有し、該ソケットにシール部材を介して気密に嵌入装着する略筒状のスタッドと；該スタッドにおける流路の一端にシール部材を介して気密に嵌着固定する継手ボディと；上記スタッドをソケットに抜止状態に保持させるクリップと；を備え、
上記ソケットには、外周面の対向位置に上記クリップの対片を弾性的に円筒内まで収容可能にするクリップ収容溝を設け、
上記スタッドには、ソケットへの嵌入に伴って上記クリップの対片を拡開する方向に弾性的に変形させるテーパー面を設けると共に、該テーパー面の拡開側端部に隣接し且つ上記ソケットにおけるクリップ収容溝に対応する位置に、上記クリップが嵌入して当該スタッドを抜止状態に保持する抜止用溝部を設け、
上記クリップには、ソケットのクリップ収容溝を通してスタットの抜止用溝部に嵌入させるための弾性挟持力が付与された一対の対片を設けると共に、該一対の対片に連結し該クリップを上記クリップ収容溝に沿って回転させることにより該クリップの対片間を拡開可能にする操作部を設け、
上記ソケットの外周面におけるクリップ収容溝に連接して、上記スタッドをソケットから離脱する際における上記クリップの回転時に、該クリップがソケットから抜脱するのを抑止するためのクリップ抜止用溝を形成した、
ことを特徴とする管継手。 - 請求項１に記載の管継手において、
上記ソケットとスタッドとの間に、相互の接面によりスタッドの回転を抑止する当り面を設けた、
ことを特徴とする管継手。
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