JP3561153B2 - 窒化珪素質放熱部材及びその製造方法 - Google Patents

窒化珪素質放熱部材及びその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、回路基板や半導体素子収納用パッケージの絶縁基板等に適用され優れた放熱性を有する窒化珪素質放熱部材とその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体素子の高集積化に伴い、半導体装置から発生する熱も増加しており、該半導体装置の誤動作をなくす為には、このような熱を装置外に速やかに放出する基板が必要となっている。
【0003】
しかしながら、 従来から用いられてきた各種絶縁基板や半導体素子収納用パッケージ等のアルミナ材料は、熱伝導率が約20W/m・Kと低い事からそれに代わるものとして高い熱伝導率を有する窒化アルミニウムが注目され始めた。しかし、窒化アルミニウムは強度や破壊靭性値が低く高応力のかかる部品や高信頼性の要求される分野には適用できない事が分かってきている。そこで高熱伝導率と高強度、高信頼性の要求に応える材料として、最近、窒化珪素質焼結体が注目されてきている。
【0004】
従来、窒化珪素質焼結体は、ガスタービンなどの高温構造材料として盛んに研究され、一部実用化されている。このような窒化珪素質焼結体は、室温から高温までの強度特性を高めるために希土類元素酸化物を添加し1800〜2000℃という非常に高い温度で焼成する必要があり、また、その場合、窒化珪素の高温での分解反応を抑えるために数十〜100気圧の窒素雰囲気中で焼成することが必要である。
【0005】
一方、高温での特性を必要としない場合は、焼結助剤としてアルミナやマグネシアを添加することにより1700〜1800℃の比較的低温で焼成することにより作製されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、窒化珪素はその構成元素や結晶構造から高熱伝導性を有すると予測されながら、構造用材料としての研究に比べ放熱用部材としての研究はあまりなされていなかった。最近になって、高温構造材料としての窒化珪素質焼結体の熱伝導率がかなり高いことが見出され、この焼結体の放熱部材への検討が始まっている。
【0007】
このような経緯から放熱部材としての研究も高温での焼結を前提としたものがほとんどである。例えば、特開平6−135771号、特開平7−149588号では、助剤として主に希土類元素酸化物を含み1800〜2000℃にて窒素加圧雰囲気中で焼成することにより60W/m・K以上の熱伝導率を有する窒化珪素焼結体が得られるとしている。また、特開平4−219731号には90重量%以上の窒化珪素を含み、Al,Oをともに3.5重量%以下とし、密度3.15g/cmとする事により、熱伝導率40W/m・K以上の窒化珪素焼結体を得ることが記載されている。
【0008】
このような高温での焼成には、窒素加圧焼成という特殊な焼成方法を採用する必要があるために焼成コストの増加を招く。また、窒化珪素自身の分解を完全に抑制することは難しく、製品の焼き肌面は非常に荒れやすくなり、そのような材料を実際に使うには表面研磨などの加工処理が必要となってくるため、手間がかかり、コスト上昇の一因となっていた。
【0009】
さらに最近では特開平8−319187号、特開平9−30866号などには、120W/m・K以上という窒化アルミニウム並みの高熱伝導率を有する窒化珪素質焼結体も提案されている。しかしながら、これらはいずれも1800℃を超える高温にて焼成し、あるいは比較的低温で緻密化した後の熱処理により、窒化珪素焼結体中の結晶粒子径を大きく粒成長させることにより、高熱伝導化を図るものである。ところが、このように大きな結晶粒子を存在させると、その粗大粒子が破壊源となり、焼結体としての強度を極端に低下させてしまうという問題があった。
【0010】
これに対して、窒化珪素の焼成を1800℃以下の比較的低温にて行う場合には、常圧(大気圧)の非酸化性雰囲気中にて焼成できるために、微細な組織からなり焼き肌面の荒れが少ない製品を得ることができる。しかしながら、これまでの1800℃以下の低温焼成によって作製された窒化珪素質焼結体は、熱伝導率が20〜30W/m・Kと極端に低下するという問題があった。これは主に希土類酸化物(RE)−Al系の複合助剤を用いて行われているため、窒化珪素結晶粒子中へのAl原子の固溶およびサイアロンの形成によって窒化珪素結晶自体の熱伝導率が低下するためであると考えられる。
【0011】
従って、本発明は、前記課題を解消するためになされたもので、その目的は1800℃以下の低温で焼成可能であって、且つ高熱伝導性および高強度を有する窒化珪素質放熱部材とその製造方法を提供するにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記課題に対して鋭意検討を重ねた結果、焼結助剤として希土類元素化合物とマグネシウム化合物とを共に添加するとともに、焼結体中の窒化珪素結晶粒子を所定の大きさに制御することにより、高熱伝導性と、高強度を合わせ持つ焼結体を得るに至ったものである。
【0013】
即ち、本発明の窒化珪素質放熱部材は、β−窒化珪素(Si)を主成分とし、希土類元素およびMgを酸化物換算による合量で4〜30モル%、希土類金属(RE)とMgを酸化物換算のモル比(RE/MgO)が0.1〜15となる比率で含有するとともに、Alの酸化物換算量が1モル%以下、相対密度が90%以上であり、且つ切断面における窒化珪素結晶の平均長軸径が0.5〜3μmの焼結体からなることを特徴とするものである。
【0014】
また、そのような窒化珪素質放熱部材を製造する方法としては、βが10%以下、残部がαで不純物酸素量が0.5〜3.0重量%の窒化珪素粉末、希土類元素酸化物、Mg化合物を所定量混合した混合物を成形して、窒化珪素(Si)を主成分とし、希土類元素およびMgを酸化物換算による合量で4〜30モル%、希土類金属(RE)とMgを酸化物換算のモル比(RE/MgO)が0.1〜15となる比率で含有する相対密度が48〜56%の成形体を作製した後、この成形体を1500〜1800℃の非酸化性雰囲気中で焼成して、切断面における窒化珪素結晶の平均長軸径が0.5〜3μmのβ−窒化珪素(Si )を形成するとともに、相対密度90%以上に緻密化することを特徴とするものである。
【0015】
【作用】
本発明の窒化珪素質放熱部材及びその製造方法によれば、焼結助剤として希土類元素化合物およびMg化合物を選択し、これを上記特定組成範囲で配合することにより、窒化珪素原料中の不純物酸素と反応し液相を生成することにより焼結が促進され、1800℃以下の低温焼成での緻密化を実現できる。
【0016】
また、液相中に希土類元素(RE)が存在することにより、粒界相の結晶化が促進され、粒界に残留する低熱伝導性のガラス相を減少させることにより焼結体の熱伝導率を向上させることができる。
【0017】
また、Alも同様に他の助剤と反応して低温での液相生成に役立つが、多量に存在すると窒化珪素粒内に固溶したり、サイアロンを形成するなどして熱伝導率を低下させる原因となるために、Al量を1.0モル%以下とすることによって、低温焼結性と高熱伝導性を同時に付与することができる。
【0018】
また、1800℃以下の温度で焼成して、窒化珪素結晶粒子の粒成長を抑制し、特に焼成前の成形体の密度によって粒成長を制御することができ、その成形体密度を48〜56%の範囲に制御することにより、切断面における窒化珪素焼結粒子の平均長軸径を0.5〜3.0μmに制御することができ、これにより粗大粒子の存在による強度の低下を抑制するとともに高熱伝導化を実現できる。
【0019】
また、低温焼結性によって焼結体の表面(焼肌面)の荒れを低レベルに抑え焼肌面強度の低下を防ぐことが出来るため、焼成後の研磨工程等の後加工が必ずしも必要とせず、製造コストの低下を図ることができる。
【0020】
また切断面における窒化珪素焼結粒子の平均長軸径を0.5〜3.0μmに制御することにより、熱伝導率を50W/m・K、抗折強度600MPa以上の高熱伝導性と高強度を兼ね備えた放熱部材を得ることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の放熱部材およびその製造方法について、詳細に述べる。
本発明の放熱部材用窒化珪素焼結体は、β−窒化珪素相を主体とするものであり、この焼結体中には希土類元素、及びMgを必須の成分として含有する。希土類元素としてはY、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luの何れの元素でも好適に用いることができるが、これらの中でもY、Ce、Sm、Dy、Er、Yb、Lu、とりわけY、Erが特性およびコストの面で望ましい。
【0022】
また前記希土類元素とMgは酸化物換算による合量で4〜30モル%に特定され、より望ましくは5〜20モル%の範囲で含有されることが望ましい。また、希土類元素とMgは酸化物換算のモル比(RE/MgO)が0.1〜15の範囲となるようにする必要があり、より望ましくは0.5〜13の範囲となるように含有される。
【0023】
これは、前記合量が4モル%より少量では焼結性が不足し、30モル%を越えると、焼結体中での窒化珪素の占める割合が少なくなり熱伝導率が低下するためである。また、前記RE/MgOのモル比率が15を越えたり、0.1より小さいと1800℃以下の温度での緻密化は不十分となり、熱伝導率は低下する。
【0024】
また、Al等のAl化合物の配合は焼結性の向上に寄与するが、Si結晶中に固溶してフォノンの拡散を阻害する結果、焼結体の熱伝導率が著しく低下するため、高熱伝導率化の為には存在しないことが最も望ましく、具体的には、酸化物換算で1.0モル%以下にする必要があり、望ましくは0.5モル%以下、より望ましくは0.1モル%以下、更には0.05モル%以下にすることが望ましい。
【0025】
なおこの焼結体中には着色成分としてTi,V,Nb,W,Moなど周期律表第4a、5a、6a属金属のうち少なくとも1種を酸化物換算で0.05〜1重量%の割合で含んでいてもよい。
【0026】
また、本発明の窒化珪素質放熱部材は、相対密度が90%以上、特に95%以上、さらには97%以上であることが高熱伝導化及び高強度を図る上で重要であり、相対密度が90%よりも低いと50W/m・K以上の熱伝導化は困難となるとともに、強度も極端に劣化する。
【0027】
また、本発明によれば、焼結体の切断面における窒化珪素結晶粒子の平均長軸径が0.5〜3.0μm、望ましくは0.5〜2.0μmであることが重要である。これは、この長軸径が3.0μmよりも大きいと、焼結体中の粗大粒子が破壊源となり焼結体の強度を低下させてしまうためである。また、平均長軸径が0.5μmよりも小さいと熱伝導率が極端に低下してしまう。なお、平均アスペクト比は1.2〜4、特に1.5〜3.5であることが焼結体の高強度と高熱伝導化を同時に高める上で望ましい。
【0028】
本発明の放熱部材用窒化珪素焼結体を製造するには、窒化珪素粉末に対して、焼結助剤として、希土類元素化合物、Mg化合物、場合によってはAl化合物を用いて成形体組成が、前述したように希土類元素とMgは酸化物換算による合量で4〜30モル%、特に5〜20モル%であり、希土類元素とMgの酸化物換算のモル比(RE/MgO)が0.1〜15、特に0.5〜13の範囲となるように含有され、また、Al量が酸化物換算で1.0モル%以下、特に0.5モル%以下、より望ましくは0.1モル%以下、更には0.05モル%以下に調製する。
【0029】
用いる窒化珪素原料としては不純物酸素量が0.5〜3.0重量%のものが好ましい。これは不純物酸素量が3.0重量%よりも多いと焼結体表面が荒れ強度劣化を招く恐れがあり、0.5重量%より少ないと焼結性が悪くなるためである。また平均粒径は0.1〜1.5μmであり、α率が90%以上、特に95%以上であることが焼結性を高める上で望ましい。なお、焼結助剤となる希土類元素およびMgは、いずれも平均粒径が1μm以下、純度99%以上の酸化物粉末の他に、炭酸塩、酢酸塩など焼成によって酸化物を形成しうる化合物として添加される。
【0030】
上記のように配合された窒化珪素粉末および焼結助剤粉末からなる混合粉末に対して有機バインダーと溶媒とを添加して調製した成形用原料を用いて、例えばプレス成形法や、CIP成形法、テープ成形法、押し出し成形法、射出成形法等の公知の成形方法で成形体を得ることができる。
【0031】
この時、成形体の相対密度が48〜56%であることが、最終焼結体における相対密度および窒化珪素結晶の長軸径を0.5〜3μmの範囲に制御する上で重要である。即ち、この成形体密度が48%よりも小さいと、最終的に相対密度90%以上の緻密な焼結体を得にくく、熱伝導率、強度が低下し、56%よりも大きいと粒成長が阻害され、平均長軸径が0.5μmよりも小さくなる結果、熱伝導率が低下するためである。望ましくは、成形体の相対密度は49〜54%の範囲がよい。この成形体の密度は、成形圧力などによって容易に制御することができる。
【0032】
次に、上記のようにして得られた成形体を弱酸化性雰囲気中で脱バインダー処理してから、窒素を含有する非酸化性雰囲気中、1500〜1800℃、特に1600〜1750℃の温度で焼成して相対密度90%以上の焼結体を作製することができる。
【0033】
なお、本発明の窒化珪素質放熱部材は、例えば、半導体素子を搭載したパッケージにおけるヒートシンク部材に用いることができる他、半導体素子を搭載する配線基板の絶縁基板としても用いることができる。その場合、絶縁基板の表面あるいは内部に配線層を形成する場合がある。そのような場合には、焼結後の放熱部材の表面に、Cu、W、Mo−Mn、Mo、Pd−Agなどを焼き付け処理するか、あるいは放熱部材との焼成前の成形体表面にW、Moなどの高融点金属からなる導電性ペーストを印刷塗布した後、非酸化性雰囲気中で同時焼成することにより作製することができる。
【0034】
【実施例】
平均粒径が1.2μm、酸素量が1.0重量%、β含有量が0〜15%(残部はα−窒化珪素)の直接窒化法により製造された窒化珪素原料粉末に、表1、2に示すような組成で各焼結助剤を添加混合し、その混合粉末に対して成形用バインダーとしてパラフィンワックスをイソプロピルアルコールを溶媒として添加し、混練乾燥後、篩を通して成形用顆粒を得、該顆粒を成形圧0.2〜2ton/cmで金型プレスにより、直径12mm、厚さ5mmの円板状に成形した。また強度測定用に、60×6×4mmの直方体状に成形した。この時の成形体の密度をアルキメデス法によって求め相対密度を算出した。
【0035】
かくして得られた成形体を弱酸化性雰囲気中、所定温度で脱バインダーした後、常圧窒素雰囲気中、表1、2に示す焼成条件で焼成して窒化珪素質焼結体を作製し、評価用の試料とした。
【0036】
前記評価試料を用いて、まずアルキメデス法により窒化珪素質焼結体の密度を測定し、理論密度に対する比率(相対密度)を算出した。ついでレーザーフラッシュ法により熱伝導率(試料厚み3mm)を測定した。さらにJISR1601に従い焼肌面の室温における3点曲げ強度を測定した。
【0037】
また、窒化珪素結晶粒子径の測定方法は、得られた焼結体の任意の切断面を鏡面出し、HF+HNOの混酸中で粒界相をエッチングした後、SEM写真を撮影して、ルーゼックスによる画像解析処理により算出した。
【0038】
【表1】
Figure 0003561153
【0039】
【表2】
Figure 0003561153
【0040】
表1、2に示す通り、本発明の範囲内の試料は、熱伝導率50W/m・K以上、特に55W/m・K以上、強度600MPa以上、特に700MPa以上の優れた特性を具備するものであった。
【0041】
なお、試料No.1〜8の結果によれば、希土類元素とMgとの合量が4モル%よりも少ないと、相対密度90%以上まで緻密化できず熱伝導率も低下した。また、希土類元素とMgとの合量が30モル%を超えると、緻密化は起こるが熱伝導率が50W/m・Kよりも低くなった。
【0042】
試料No.9〜18の結果によれば、RE/MgOの比率(モル比)は0.1より小さい、あるいは15より大きいと、いずれも熱伝導率が50W/m・Kよりも低くなった。
【0043】
試料No.19〜23の結果によれば、Alの含有量が1モル%を超えると緻密化はするが、熱伝導率がは大きく低下した。
【0044】
試料No.24〜31の結果から、希土類元素として、Erのほか、Ce,Sm,Nd,Gd,Dy,Y,Yb,Luについて実施したが、モル比で同組成に調合すると、いずれの希土類元素でも同等の焼結性、熱伝導率の挙動を示すことが分かった。
試料No.32〜37の結果によれば、焼成温度の保持時間を変化させることにより切断面での平均長軸径が変化し、熱伝導率が変化する傾向が見られ、平均長軸径が3μmを超えると強度が大きく低下した。
【0045】
また、試料No.38〜42の結果によれば、成形体密度を変化させることによっても窒化珪素結晶粒子の成長が変化し、成形体密度が低すぎると緻密化が充分にできず、成形体相対密度が48%以上の場合に、相対密度90%以上に緻密化することができた。また、成形体密度が低いほど粒成長しやすく、熱伝導率も向上し、成形体密度が56%を超えると、平均長軸径が0.5μm未満となり熱伝導率は50W/m・Kよりも低くなった。
【0046】
試料No.43〜45の結果によれば、窒化珪素原料中におけるβ−窒化珪素量が増加すると粒子成長が促進され、窒化珪素焼結粒子の平均長軸径が増加し、熱伝導率が向上したが、β−窒化珪素量が10%を超えると緻密化が阻害され、相対密度90%未満となり、熱伝導率も低下した。
【0047】
【発明の効果】
以上詳述したとおり、本発明の窒化珪素質放熱部材は、焼結体組成および窒化珪素結晶粒子の長軸径を制御することにより、1800℃以下の焼結性とともに、高熱伝導化及び高強度化を実現することができるために、低コストで、且つ絶縁基板やヒートシンク等としての高信頼性を高めることができる。

Claims (2)

  1. β−窒化珪素(Si)を主成分とし、希土類元素およびMgを酸化物換算による合量で4〜30モル%、希土類金属(RE)とMgを酸化物換算のモル比(RE/MgO)が0.1〜15となる比率で含有するとともに、Alの酸化物換算量が1モル%以下、相対密度が90%以上であり、且つ切断面における窒化珪素結晶の平均長軸径が0.5〜3μmの焼結体からなることを特徴とする窒化珪素質放熱部材。
  2. βが10%以下、残部がαで不純物酸素量が0.5〜3.0重量%の窒化珪素(Si)を主成分とし、希土類元素およびMgを酸化物換算による合量で4〜30モル%、希土類金属(RE)とMgを酸化物換算のモル比(RE/MgO)が0.1〜15となる比率で含有するとともに、Alの酸化物換算量が1モル%以下の相対密度が48〜56%の成形体を、1500〜1800℃の非酸化性雰囲気中で焼成して、切断面における窒化珪素結晶の平均長軸径が0.5〜3μmのβ−窒化珪素(Si )を形成するとともに、相対密度90%以上に緻密化することを特徴とする窒化珪素質放熱部材の製造方法。
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