JP3560354B2 - 押し出し成形機における金型 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は溶融樹脂材料を筒状、異形状など所望の断面形状に押し出す成形機において一般に、内ダイ(トーピード、スパイダー、マンドレルからなるダイ)の形状に関するものでインフレ、パイプ、チューブ、発泡、異形などの押し出し成形にも応用が可能である。。
【0002】
【従来の技術】
溶融樹脂材料を筒状、異形状など所望の断面形状に押し出し成形するための内ダイは、これを保持するために外ダイとの間に支持腕と呼ばれるスパイダーが複数の箇所に設置されている。その一例を図1に示す。
【0003】
このスパイダーは溶融樹脂材料の流れに対して平行に薄板状の物が配置されている。この為、溶融樹脂材料の流れに対する抵抗は比較的小さい。
【0004】
しかし、スパイダーを通過する溶融樹脂材料はこのスパイダーで流れ方向に対して複数に分割される為、スパイダーマークと呼ばれるラインマークが発生する。このラインマークを解消させるために種々の対策が提案され、実施されている。
【0005】
その一例として、インフレーションダイスの場合、スパイラル形状の内ダイが採用されている。この一例を図2に示す。
【0006】
このダイ形状により、ここでの溶融樹脂材料の流れ方は、スパイラル形状を乗り越えてダイ中心軸に対して平行に出口方向へ押し出される樹脂と、スパイラル形状に沿って螺線上に出口方向へ押し出される樹脂との混練によりラインマークの発生を防止しようとしている。
【0007】
しかしながら、このダイの場合、溶融樹脂材料の流れはダイ中央部をダイ中心軸と平行に一塊で押し出されてきたものが、スパイラル形状の内ダイ入口でダイ中心軸に対して60度〜90度の角度で内ダイ外周方向へむかって数本放射線状に変更、かつ分割される。
【0008】
その後、さらに外ダイの内壁面に達した溶融樹脂材料は60度〜90度の角度で方向が再度変更され、溶融樹脂材料の1部は外ダイの内壁面に沿って、1部はスパイラル形状に沿ってダイ出口へと押し出されていく。
【0009】
この様に、溶融樹脂材料がスパイラル部に達するまでに溶融樹脂材料の流れに非常に無理があり圧力損失が増大するという新たな問題点が生じている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した内ダイのスパイダーによるラインマーク発生の防止と圧力損失の低減が同時解決可能なダイを提供するにある。
【0011】
また、このダイ使用により品質の向上、生産量の増加、設備費の低減などが可能である。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、以下に説明される構造を採用した。
【0013】
即ち、溶融樹脂材料を筒状、異形状など所望の断面形状に押し出し成形する成形機において内ダイを保持するスパイダーとスパイラル形状を有する内ダイの凸部とを連続一体化させたことを特徴とする。この構造により、スパイダーによるスパイダーマ−クが発生しなくなる。
【0014】
また、圧力低減のために、当該スパイダー及びスパイラル形状を有する内ダイの凸部の前に弾頭形状のトーピードを設置することも本願発明の金型の特徴とする。
【0015】
これらの構造は、例えば図3で示される。
【0016】
【作用】
押出機よりダイ中央底部に一塊で押し出されてきた溶融樹脂材料は、弾頭形状のトーピードによって滑らかに外ダイ内壁方向へ流れ方向が変更され、その後、スパイラル形状を有する内ダイの凸部と連続一体化されているスパイダーへと押し出されていく。このスパイラル状の内ダイ、外ダイ、スパイダー及び樹脂流入口との関係を図4に示す。
【0017】
金型の材質はセラミックス(ジルコニア等)やメタル等いかなる構造材料でもよい。
【0018】
ここで、溶融樹脂材料はスパイラル形状を有する内ダイの凸部と連続一体化されているスパイダーによって一旦分割されるが、スパイラル形状に沿って押し出される流れとオーバーフローによって押し出される流れにより、一旦分割された溶融樹脂材料は充分に混練され、しかも均一な流量を確保しつつ、順次押し出されていく。その後はほぼ直線状の流れとなり、ダイリップから押し出されて所望の断面形状に成形される。
【0019】
その樹脂成形品は、傷が付かない等の品質の優れた製品となりうる。
【0020】
以下、本発明を実施例によって具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0021】
【実施例】
実施例1
以下の条件により管状ポリエチレンフィルムの成形を実施した。
【0022】
この結果、スパイダーマ−クのない品質の良好なポリエチレンフィルムが製造できた。
【0023】
又、圧力損失はスパイラル形状の内ダイに比べて大幅に低減でき、生産量の増加が期待される。
【0024】
実施例2
以下の条件により塩化ビニール製パイプの成形を実施した。
【0025】
この結果、スパイダーマークがない為、圧壊強度の強い品質良好なパイプが製造できた。
【0026】
【発明の効果】
本発明の押し出し成形機における金型を使用すると、スパイダーによるスパイダーマークの発生が防止されると共に、スパイラル方式による圧損を低減することが可能となった。この効果により、従来技術におけるスパイダーマークの介在に起因する成形品の耐圧強度不足、ラインマークが生じる等の欠点が排除されることが期待される。また、樹脂流路をスムーズにしたため、均一で、品質の優れた成形品を製作することも期待される。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のスパイダー方式の形状の1例を示す断面図である。
【図2】従来のスパイラル方式の形状の1例を示し断面図である。
【図3】本発明の金型の一例を示し、外ダイ、内ダイ、スパイダーの関係を示す断面図である。
【図4】本発明による低圧損型のスパイダー・スパイラル形状連続一体型の内ダイの1例を示す模式図である。
【産業上の利用分野】
この発明は溶融樹脂材料を筒状、異形状など所望の断面形状に押し出す成形機において一般に、内ダイ(トーピード、スパイダー、マンドレルからなるダイ)の形状に関するものでインフレ、パイプ、チューブ、発泡、異形などの押し出し成形にも応用が可能である。。
【0002】
【従来の技術】
溶融樹脂材料を筒状、異形状など所望の断面形状に押し出し成形するための内ダイは、これを保持するために外ダイとの間に支持腕と呼ばれるスパイダーが複数の箇所に設置されている。その一例を図1に示す。
【0003】
このスパイダーは溶融樹脂材料の流れに対して平行に薄板状の物が配置されている。この為、溶融樹脂材料の流れに対する抵抗は比較的小さい。
【0004】
しかし、スパイダーを通過する溶融樹脂材料はこのスパイダーで流れ方向に対して複数に分割される為、スパイダーマークと呼ばれるラインマークが発生する。このラインマークを解消させるために種々の対策が提案され、実施されている。
【0005】
その一例として、インフレーションダイスの場合、スパイラル形状の内ダイが採用されている。この一例を図2に示す。
【0006】
このダイ形状により、ここでの溶融樹脂材料の流れ方は、スパイラル形状を乗り越えてダイ中心軸に対して平行に出口方向へ押し出される樹脂と、スパイラル形状に沿って螺線上に出口方向へ押し出される樹脂との混練によりラインマークの発生を防止しようとしている。
【0007】
しかしながら、このダイの場合、溶融樹脂材料の流れはダイ中央部をダイ中心軸と平行に一塊で押し出されてきたものが、スパイラル形状の内ダイ入口でダイ中心軸に対して60度〜90度の角度で内ダイ外周方向へむかって数本放射線状に変更、かつ分割される。
【0008】
その後、さらに外ダイの内壁面に達した溶融樹脂材料は60度〜90度の角度で方向が再度変更され、溶融樹脂材料の1部は外ダイの内壁面に沿って、1部はスパイラル形状に沿ってダイ出口へと押し出されていく。
【0009】
この様に、溶融樹脂材料がスパイラル部に達するまでに溶融樹脂材料の流れに非常に無理があり圧力損失が増大するという新たな問題点が生じている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した内ダイのスパイダーによるラインマーク発生の防止と圧力損失の低減が同時解決可能なダイを提供するにある。
【0011】
また、このダイ使用により品質の向上、生産量の増加、設備費の低減などが可能である。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、以下に説明される構造を採用した。
【0013】
即ち、溶融樹脂材料を筒状、異形状など所望の断面形状に押し出し成形する成形機において内ダイを保持するスパイダーとスパイラル形状を有する内ダイの凸部とを連続一体化させたことを特徴とする。この構造により、スパイダーによるスパイダーマ−クが発生しなくなる。
【0014】
また、圧力低減のために、当該スパイダー及びスパイラル形状を有する内ダイの凸部の前に弾頭形状のトーピードを設置することも本願発明の金型の特徴とする。
【0015】
これらの構造は、例えば図3で示される。
【0016】
【作用】
押出機よりダイ中央底部に一塊で押し出されてきた溶融樹脂材料は、弾頭形状のトーピードによって滑らかに外ダイ内壁方向へ流れ方向が変更され、その後、スパイラル形状を有する内ダイの凸部と連続一体化されているスパイダーへと押し出されていく。このスパイラル状の内ダイ、外ダイ、スパイダー及び樹脂流入口との関係を図4に示す。
【0017】
金型の材質はセラミックス(ジルコニア等)やメタル等いかなる構造材料でもよい。
【0018】
ここで、溶融樹脂材料はスパイラル形状を有する内ダイの凸部と連続一体化されているスパイダーによって一旦分割されるが、スパイラル形状に沿って押し出される流れとオーバーフローによって押し出される流れにより、一旦分割された溶融樹脂材料は充分に混練され、しかも均一な流量を確保しつつ、順次押し出されていく。その後はほぼ直線状の流れとなり、ダイリップから押し出されて所望の断面形状に成形される。
【0019】
その樹脂成形品は、傷が付かない等の品質の優れた製品となりうる。
【0020】
以下、本発明を実施例によって具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0021】
【実施例】
実施例1
以下の条件により管状ポリエチレンフィルムの成形を実施した。
【0022】
この結果、スパイダーマ−クのない品質の良好なポリエチレンフィルムが製造できた。
【0023】
又、圧力損失はスパイラル形状の内ダイに比べて大幅に低減でき、生産量の増加が期待される。
【0024】
実施例2
以下の条件により塩化ビニール製パイプの成形を実施した。
【0025】
この結果、スパイダーマークがない為、圧壊強度の強い品質良好なパイプが製造できた。
【0026】
【発明の効果】
本発明の押し出し成形機における金型を使用すると、スパイダーによるスパイダーマークの発生が防止されると共に、スパイラル方式による圧損を低減することが可能となった。この効果により、従来技術におけるスパイダーマークの介在に起因する成形品の耐圧強度不足、ラインマークが生じる等の欠点が排除されることが期待される。また、樹脂流路をスムーズにしたため、均一で、品質の優れた成形品を製作することも期待される。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のスパイダー方式の形状の1例を示す断面図である。
【図2】従来のスパイラル方式の形状の1例を示し断面図である。
【図3】本発明の金型の一例を示し、外ダイ、内ダイ、スパイダーの関係を示す断面図である。
【図4】本発明による低圧損型のスパイダー・スパイラル形状連続一体型の内ダイの1例を示す模式図である。
Claims (1)
- 溶融樹脂材料を筒状、異形状など所望の断面形状に押し出し成形する成形機の金型において、内ダイを保持するスパイダーとスパイラル形状を有する内ダイの凸部とを連続一体化させたこと、及び、当該スパイダーと当該内ダイの凸部の前に弾頭形状のトーピードを設置することを特徴とする押し出し成形機における金型。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27530393A JP3560354B2 (ja) | 1993-11-04 | 1993-11-04 | 押し出し成形機における金型 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27530393A JP3560354B2 (ja) | 1993-11-04 | 1993-11-04 | 押し出し成形機における金型 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07125043A JPH07125043A (ja) | 1995-05-16 |
JP3560354B2 true JP3560354B2 (ja) | 2004-09-02 |
Family
ID=17553562
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27530393A Expired - Fee Related JP3560354B2 (ja) | 1993-11-04 | 1993-11-04 | 押し出し成形機における金型 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3560354B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013014031A (ja) * | 2011-06-30 | 2013-01-24 | Mitsubishi Gas Chemical Co Inc | ダイレクトブロー容器の製造方法及び包装体 |
KR102376770B1 (ko) * | 2021-04-28 | 2022-03-21 | 주식회사 뉴보텍 | 배관 제조 장치 및 방법 |
-
1993
- 1993-11-04 JP JP27530393A patent/JP3560354B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07125043A (ja) | 1995-05-16 |
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Legal Events
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TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
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