JP3559459B2 - 磁界センサ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、磁性体を利用した磁界センサに関するもので、特に、周波数変調(変化)型に分類される磁界センサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、地磁気異常にもとづいた資源探査、自動車用ナビゲーションシステム(たとえば、方位センサ型)、および、生体磁気計測などのさまざまな分野で磁界センサが使用されている。
【0003】
磁界センサとしては、古くは、磁性体の非線形磁気特性を利用したフラックスゲート型や磁気マルチバイブレータ型が多く用いられていた。また、最近では、磁性体を用いた磁気センサとして、磁性体の、表皮効果による高周波抵抗が外部磁界によって変化することを利用した磁気インピーダンス効果型、あるいは、外部磁界による高周波透磁率の変化を検知する高周波キャリア型が開発されている。
【0004】
一方、半導体を用いた磁界センサの代表的な例としてはホール素子がある。また、医療診断の最先端技術として、SQUID(Super conducting QUantun Interference Device)磁束計を脳磁図診断装置に用いる試みも実用化されつつある。
【0005】
これら最新の磁界センサについては、日本応用磁気学会、電気学会、日本生体磁気学会などにおいて、活発に研究・発表されている。
【0006】
上述した多様な磁界センサは、磁界の検出限界、コスト、あるいは、具体的な応用技術との整合性を鑑みて、適宜、利用されている。特に、民生用途の場合には、低コスト化、小型化、高感度化を併せて満足させる必要がある。
【0007】
磁性体を利用した磁界センサのうち、非線形磁気特性を利用する方式は、磁性体それ自身を高周波大振幅で励磁する必要があり、鉄損や銅損の問題のため、高周波化には限界があった。また、センサとしての消費電力も大きいという重大な欠点があった。
【0008】
磁気インピーダンス効果型や高周波キャリア型の磁界センサは、それ自身に通電された高周波電流による小振幅励磁が利用されるので、高周波化による小型化と高感度化の両立が可能であり、同時に、消費電力も小さくできる。
【0009】
しかしながら、従来の磁性体を利用した磁界センサは、いずれの場合も外部磁界を電圧に変換する方式が主流であり、たとえ、磁気インピーダンス効果型や高周波キャリア型の磁界センサであっても、センサ部以外の、周辺のアナログ電子回路の規模が大きくなる欠点があり、また、磁界検出限界を決めるノイズの影響を受けやすい。
【0010】
図12は、従来の、磁気インピーダンス効果型の磁界センサ(センサ回路)の一構成例を示すものである。
【0011】
すなわち、この磁界センサは、たとえば、発振部101、フィルタ部102、バッファ部103、センサ部104、検出部105、アンプ部106、および、負帰還抵抗107により構成されている。
【0012】
発振部101は、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)インバータと水晶振動子とを有して構成される、パルス発振回路である。
【0013】
フィルタ部102は、上記発振部101からのパルス繰り返し波形の中から基本周波数成分を取り出すための、LCフィルタである。
【0014】
バッファ部103は、上記センサ部104の磁界素子MIに、上記フィルタ部102からの基本周波数成分に応じた正弦波高周波電流を供給するためのドライバアンプからなっている。
【0015】
センサ部104は、上記磁界素子MIのインピーダンスよりも十分に大きい抵抗(この場合、30Ω)を有し、上記ドライバアンプによって該磁界素子MIが定電流駆動されるように構成されている。磁界素子MIは、その両端部に、外部磁界の印加によるインピーダンスの変化に比例した電圧を発生するようになっている。
【0016】
なお、磁界素子MIには、磁性体として、アモルファス磁性線が用いられている。
【0017】
検出部105は、上記センサ部104のコンデンサにより直流分がカットされた、上記磁界素子MIによる発生電圧の、正の半周期と負の半周期とを、それぞれ、ダイオードによる検波および平滑化により直流電圧に変換するものである。
【0018】
アンプ部106は、直流差動増幅器からなり、一方の入力端には、上記磁界素子MIによる発生電圧の、正の半周期の振幅に比例する直流電圧が、他方の入力端には、負の半周期の振幅に比例する直流電圧が、それぞれ供給されるようになっている。
【0019】
このアンプ部106では、外部磁界が零のとき、差動増幅器の出力が零になるように調整しておくことにより、外部磁界が印加されると片方の入力電圧のみが変化し、その変化に応じた電圧出力(OUT )を発生するようになっている。
【0020】
負帰還抵抗107は、上記磁界素子MIに巻回されたコイルに直流電流(コイル電流)を流すための電流値調整用の素子である。この場合、コイル電流によって発生する直流磁界は外部磁界と同じ方向であり、磁界と電圧出力との線形性や感度を増大させるためのバイアスとして使用されるようになっている。
【0021】
このように、上記した磁界センサはアナログ出力を発生するものであるため、センサ部104以外の、周辺のアナログ電子回路の規模が大きい。また、実際の装置では、磁界センサはマイクロプロセッサなどと組み合わされてシステム化される場合が多く、たとえば、磁界に比例した電圧出力(OUT )をA/D変換器によりディジタル量に変換した後、マイクロプロセッサによる演算処理(ディジタル処理)を行って、処理の結果を表示したり、各種の制御などに利用されることになる。
【0022】
磁界センサの周辺回路として、ノイズの影響を受け難いアナログ電子回路を実現するための最良の方法は、周波数帯域幅を狭くすれば良い。しかし、この方法では、高速に変化する磁界を検出することは困難である。
【0023】
また、最終的にディジタル処理されることを考えると、磁界センサのアナログ出力(電圧出力(OUT ))には周辺のアナログ電子回路のノイズに加えて、量子化ノイズまでもが含まれることになる。
【0024】
以上のように、磁性体を利用した磁界センサの多くはアナログ出力であるため、ノイズの影響を受けやすく、また、周辺のアナログ電子回路の規模が大きいため、システム化した際には、システム全体としての小型化、低コスト化が困難であるなど、解決すべき課題が多いのが実状であった。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】
上記したように、従来においては、磁性体を利用した磁界センサはノイズの影響を受けやすく、システム化した際には、システム全体としての小型化、低コスト化が困難であるなどの問題があった。
【0026】
そこで、この発明は、最小限のアナログ電子回路で周辺回路を構成でき、小型化・低コスト化とともに、ノイズの影響をも極めて小さくすることが可能な磁界センサを提供することを目的としている。
【0027】
【課題を解決するための手段】
本願発明の一態様によれば、位相シフト型発振回路の帰還回路に、導体層、誘電体層、および、磁性体層からなり、前記磁性体層の上下にそれぞれ前記誘電体層を介して前記導体層が積層された積層構造を有する4端子伝送線路素子を挿入したことを特徴とする磁界センサが提供される。
【0028】
上記の構成により、センサ出力を、外部磁界の強さに比例した周波数の変化として検出できるようになる。これにより、周辺回路を含めた、全体構成を極めて単純化することが可能となるものである。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
(第一の実施形態)
図1は、本発明の第一の実施形態にかかる磁界センサ(センサ回路)の概略構成を示すものである。なお、同図(a)は回路構成図であり、同図(b)は特性図である。
【0030】
この磁界センサは、たとえば図1(a)に示すように、開ループオペアンプ(演算増幅器)OPを増幅器とする位相シフト型発振回路の、その帰還回路に、伝送線路素子(詳細については後述する)11を挿入してなる構成とされている。
【0031】
すなわち、オペアンプOPの非反転(+)入力端は接地電位に接続されている。また、オペアンプOPの反転(−)入力端は抵抗Rfを介して接地電位に接続されるとともに、該オペアンプOPの出力端が上記伝送線路素子11を介してフィードバック接続されて、位相シフト型発振回路が構成されている。
【0032】
このような構成により、この磁界センサでは、たとえば図1(b)に示すように、外部磁界Hext.の強さに依存する発振周波数fcの変化・変調を、センサ出力(OUT )として検出するようになっている。
【0033】
図2は、上記した磁界センサで用いられる伝送線路素子11の概略構成を示すものである。なお、同図(a)は平面図であり、同図(b)はIIb−IIb線に沿う断面の拡大図である。
【0034】
この伝送線路素子11は、たとえば、略長方形状を有する2つの軟磁性金属層(磁性体層)11aの上下に、それぞれ、誘電体層11b,11bを介して、渦巻き状の平面パターンを有する導体層としての導体ライン(スパイラルコイル)11c,11cが共通に配設された積層構造を有して構成されている。
【0035】
上下の導体ライン11c,11cは、コンタクト部(点c)12にて相互に接続されるとともに、上下の導体ライン11c,11cの一端は交流電源13を介して接地され、他端は抵抗RL を介して接地されている。
【0036】
この場合、上記軟磁性金属層11aは、約3μm厚のCo系アモルファス膜(金属材料を用いた、軟磁性薄帯あるいは軟磁性薄膜)により構成されるとともに、接地電位とされている。
【0037】
また、軟磁性金属層11aは、その長手方向に一軸性の磁気異方性が付与されている。そして、その磁化容易軸14が、上記導体ライン11c,11cの長手方向に対して略平行とされている。
【0038】
誘電体層11b,11bとしては、たとえば、約3μm厚のポリイミド膜が用いられている。
【0039】
上下の導体ライン11c,11cは、たとえば、略長方形状を有する約10μm厚のCuにより構成され、発振周波数fcに一致する周波数の交流磁界が、上記軟磁性金属層11aの短手方向(図示矢印15)に加えられるように配置されている。
【0040】
なお、この伝送線路素子11の素子サイズは、約3.65×10.10mmである。また、この伝送線路素子11の、外部磁界Hext.が零のときの、線路長Lcが定在波波長の1/4になる周波数(無磁界時の1/4波長同調周波数)fcoは略50MHzであった。
【0041】
このように、上記した構成の伝送線路素子11を、位相シフト型発振回路の帰還回路に用いた場合、磁界センサのセンサ出力として、外部磁界Hext.による軟磁性金属層11aの透磁率の変化にともなう、伝送線路素子11の伝送特性(利得,位相)の変化に応じた、位相シフト型発振回路の発振周波数fcを取り出すことが可能となる(図1(b)参照)。
【0042】
ここで、上記した伝送線路素子11を構成するための基礎となる、伝送線路素子の基本構造について説明する。
【0043】
図3は、磁界センサにおける、位相シフト型発振回路の帰還回路に用いられる伝送線路素子の基本構造を示すものである。
【0044】
たとえば、同図(a),(b)において、伝送線路素子11A,11Bは、磁性体層11a’と誘電体層11b’とを交互に積み重ねた積層構造を有し、その上下端の各誘電体層11b’,11b’の表面に、導体層11c’,11c’がそれぞれ設けられてなる構成とされている。
【0045】
上記磁性体層11a’は、略長方形状を有する軟磁性薄帯あるいは軟磁性薄膜からなり、かつ、その長手方向に一軸性の磁気異方性が付与されている。また、上記磁性体層11a’は、その磁化容易軸が、上記導体層11c’の長手方向に対して略平行とされている。
【0046】
上記導体層11c’は、たとえば、略長方形状の平面パターンを有して形成され、位相シフト型発振回路の発振周波数に一致する周波数の交流磁界が、上記磁性体層11a’の短手方向に加えられるように配置されている。
【0047】
伝送線路素子11Aの場合、たとえば同図(a)に示すように、上下の導体層11c’,11c’の一端は交流電源13を介して、また、他端は抵抗RL を介して、それぞれ接続されている。
【0048】
また、上記磁性体層11a’に金属材料を用いた場合には、その金属からなる磁性体層11a’が浮遊電位となるようにしているため、1層当たりの誘電体層11b’による静電容量が直列に接続された形で、伝送線路素子11Aの分布容量が決まる。
【0049】
一方、伝送線路素子11Bの場合は、たとえば同図(b)に示すように、上下の導体層11c’,11c’の相互が接続され、その一端は交流電源13を介して、また、他端は抵抗RL を介して、それぞれ接地されている。
【0050】
また、上記磁性体層11a’に金属材料を用いた場合には、上下の導体層11c’,11c’に最も近い磁性体層11a’,11a’のそれぞれが接地電位となるようにしているため、上下の導体層11c’,11c’に最も近い磁性体層11a’,11a’による静電容量によって、伝送線路素子11Bの分布容量が決まる。
【0051】
伝送線路素子11Bの場合、分布容量が伝送線路素子11Aに比べて非常に大きくなるため、たとえば、伝送線路素子11A,11Bの分布インダクタンスが同程度の場合には、磁性体層11a’を接地した方が、線路の定在波波長の短縮効果が期待でき、素子を小型化する上では都合が良い。
【0052】
因みに、前述した図2の伝送線路素子11は、この伝送線路素子11Bの基本構造にもとづいて作製されたものである。
【0053】
図4は、磁界センサにおける、位相シフト型発振回路の帰還回路に用いられる伝送線路素子の他の基本構造を示すものである。
【0054】
この伝送線路素子21は、たとえば、導体層21aの周囲を誘電体層21bによって覆うような構造を有し、その誘電体層21bの上面および下面には磁性体層21cがそれぞれ設けられている。
【0055】
また、上記誘電体層21bは電気的に接地されるとともに、上記導体層21aの一端は交流電源23を介して、また、他端は抵抗ZL を介して、それぞれ接地されている。
【0056】
この伝送線路素子21の分布容量は、導電体21aの、上下の誘電体層21bによる静電容量が並列に接続された形となっている。
【0057】
なお、位相シフト型発振回路の帰還回路に用いられる伝送線路素子11の基本構造としては、上記した伝送線路素子11A,11B,21以外にも多様な素子構造が考えられ、作製の容易さ、コスト、性能などを鑑みて、適宜、適当なものを選択するのが良い。
【0058】
たとえば、上記導体層11c’,21aとしては、長方形状の平面パターンに限らず、たとえば、正方形状、長円形状などの平面パターン、あるいは、渦巻き状の平面パターン、または、つづら折れ状の平面パターンを有して形成するようにしても良い。
【0059】
次に、本発明の磁界センサの原理について説明する。
図5は、磁界センサの基本原理を説明するために示す、帰還増幅回路(位相シフト型発振回路)の概略構成図である。
【0060】
この帰還増幅回路は、増幅器31と帰還回路32とを有し、増幅器31の出力Vout を、帰還回路32を介して、増幅器31の入力Vinにフィードバックするように構成されている。
【0061】
この帰還増幅回路の入出力伝達関数Gは、後掲する数1の式(1)のように表される。
【0062】
【数1】
【0063】
この場合、増幅器31の利得Aおよび帰還回路32の帰還率Bを、それぞれ、後掲する数2の式(2),(3)のように置けば、後掲する数3の式(4),(5)のとき、この帰還増幅回路は発振する。
【0064】
【数2】
【0065】
【数3】
【0066】
位相シフト型発振回路とは、帰還回路32で増幅器31の出力Vout の位相をシフトし、上記式(4)の位相条件と上記式(5)の利得条件とを満足させることによって発振を持続させるものであり、帰還回路32にはCR回路を用いるのが一般的となっている。
【0067】
なお、上記式(5)の左辺Ao・Boをループ利得と呼んでいる。
【0068】
本発明では、位相シフト型発振回路の帰還回路に磁性体を含んだ伝送線路素子を用い、外部磁界によって磁性体の透磁率が変化すると、伝送線路素子の伝送特性(利得、位相)が変わり、それに応じて、位相シフト型発振回路の発振周波数が変化することを利用して、外部磁界の強さに依存した発振周波数の変化をセンサ出力として取り出すようにしている。よって、磁界の強さに比例した電圧をアナログ出力する従来型の磁界センサに比べ、耐ノイズ性に優れるのは言うまでもない。
【0069】
また、周辺回路は伝送線路素子を帰還回路に持つ位相シフト型発振回路のみであるので、部品点数が少なく、センサシステムとしての小型化、低コスト化、および、信頼性の向上が期待できる。
【0070】
図6は、位相シフト型発振回路の帰還回路に用いられる伝送線路素子(たとえば、図3参照)を、線路長Lcの分布定数線路として表現したものである。
【0071】
この場合、伝搬定数γ、特性インピーダンスZc、および、抵抗RL で終端させた場合の電圧利得Gvと入力インピーダンスZinは、それぞれ、後掲する数4の式(6),(7),(8),(9)のように表される。
【0072】
【数4】
【0073】
ただし、Roは分布抵抗、Loは分布インダクタンス、Goは分布コンダクタンス、Coは分布容量である。また、上記式(6)におけるαは減衰定数、βは位相定数である。
【0074】
特に、分布抵抗Roおよび分布コンダクタンスGoが小さく、線路損出が無視できる場合、線路長Lcが定在波波長の1/4になる周波数(1/4波長同調周波数)fcにおける電圧利得Gv,1/4 および入力インピーダンスZin,1/4 は、それぞれ、後掲する数5の式(10),(11)のように表される。
【0075】
【数5】
【0076】
したがって、このときの出力電圧は、入力電圧に対してπ/2(rad)だけ遅れることになる(θB =−π/2)。
【0077】
また、このときの周波数fcは、後掲する数6の式(12)のように表される。
【0078】
【数6】
【0079】
一方、線路長Lcが定在波波長の1/2になる周波数(1/2波長同調周波数)2fcにおける電圧利得Gv,1/2 および入力インピーダンスZin,1/2 は、後掲する数7の式(13),(14)のように表される。
【0080】
【数7】
【0081】
したがって、このときの出力電圧は、入力電圧に対してπ(rad)だけ遅れることになる(θB =π/2)。
【0082】
後掲する表1は、上述した伝送線路素子を、位相シフト型発振回路の帰還回路に用いた場合の、発振のための位相条件を示したものである。
【0083】
【表1】
【0084】
発振周波数を、1/4波長同調周波数fcにするためには、増幅器31の位相遅れθA をπ/2(rad)にすれば良い。また、発振周波数を、1/2波長同調周波数2fcにするためには、増幅器31の位相遅れθA を零にすれば良い。
【0085】
図7は、伝送線路素子の電圧利得Gvと位相φの、周波数特性の典型的な場合を示すものである。
【0086】
この図からも明らかなように、1/4波長同調時の周波数fcの近傍では位相の変化が急峻であるのに対し、1/2波長同調時の周波数2fcの近傍では位相の変化は緩やかである。したがって、位相シフト型発振回路の発振周波数の安定性という観点からは、発振周波数として、1/4波長同調周波数fcを選択した方が良いといえる。
【0087】
本発明における磁界センサは、外部磁界Hext.による磁性体層の透磁率の変化によって分布インダクタンスLoが変化し、発振周波数(1/4波長同調周波数fc)が外部磁界Hext.に応じて変化することにもとづいている。
【0088】
以下、外部磁界Hext.と位相シフト型発振回路の発振周波数との関係について詳細に説明する。
【0089】
伝送線路素子に用いられる磁性体層(たとえば、図2に示した軟磁性金属層11a)としては、反磁界効果を小さくすることと、高周波損失の抑制の利点から、専ら、軟磁性合金薄帯あるいは軟磁性合金薄膜が用いられている。これらは、既に確立された製造方法によって容易に作製することができる。たとえば、軟磁性アモルファス合金薄帯の作製には溶湯急冷法が、また、軟磁性合金薄膜の作製には真空蒸着法やスパッタ法などが用いられる。
【0090】
さらに、伝送線路素子に用いられる磁性体層は、正方形状あるいは長方形状に加工される場合が多い。
【0091】
図8は、伝送線路素子に用いられる磁性体層の構成を概略的に示すものである。
【0092】
たとえば、厚さtM 、幅W、長さDの略長方形状を有する磁性体層33において、一軸磁気異方性が長手(長さ)方向に誘導され、その実質的な異方性磁界をHkiとする。また、磁性体層33の短手(幅)方向に交流磁界Hacが加えられると仮定する。
【0093】
交流磁界Hacは、伝送線路素子の導体層(たとえば、図2の導体ライン11c)を流れる交流電流Iによって発生するもので、所望の交流磁界Hacを得るためには、磁性体層33の長手方向と導体ラインとが略平行になるように、素子を構成すれば良い。
【0094】
このような磁性体層33に対して、その長手方向に外部磁界Hext.を加えたとすると、短手方向の透磁率μwは、後掲する数8の式(15),(16)のように近似できる。
【0095】
【数8】
【0096】
ただし、NwおよびND は磁性体層33の短手方向および長手方向の反磁界係数、Isは飽和磁化、Hoは磁性体層33の長手方向に加わる有効磁界、μoは磁性材料の透磁率、ID は有効磁界Hoのときの長手方向の磁化の大きさであり、有効磁界Hoが増大すると長手方向の磁化の大きさID は飽和して飽和磁化Isとなる。
【0097】
このように、長方形状を有する磁性体層33の長手方向に外部磁界Hext.が加わると、短手方向の透磁率μwが低下していく。
【0098】
位相シフト型発振回路(磁界センサ)の発振周波数を、伝送線路素子の1/4波長同調周波数fcに一致させるような構成の場合、該1/4波長同調周波数fcは、後掲する数9の式(17)のようになる。
【0099】
【数9】
【0100】
ただし、Kは分布インダクタンスLoと磁性体層33の短手方向の透磁率μwとの間の比例定数(導体層の形状や磁性体層の寸法などに依存する)、fcoは外部磁界Hext.が零の場合の発振周波数、Lcは線路長であり、Xは、後掲する数10の式(18)によって与えられる。
【0101】
【数10】
【0102】
図9は、外部磁界Hext.と位相シフト型発振回路の発振周波数との関係を示すものである。
【0103】
同図において、低磁界側で不感帯に見える領域は、磁性体層33の長手方向の反磁界が外部磁界Hext.によって増大(ID →Is)するために、有効磁界Hoが小さいことによる。
【0104】
長手方向の磁化の大きさID が飽和磁化Isに飽和すれば、外部磁界Hext.の増分はそのまま有効磁界Hoの増分として寄与するので、発振周波数fcは大きく変化する。
【0105】
不感帯の領域を小さくするには、長手方向の反磁界を小さくするための磁性体層33の薄層化、アスペクト比(D/W)の増大が有効である。
【0106】
図10は、上述した構成の磁界センサを用いて、センサシステムを構築した場合の例を示すものである。
【0107】
このセンサシステムは、たとえば、磁界センサの正弦波出力をコンパレータ(場合によっては、ヒステリシス・コンパレータを用いる)44によって繰り返しパルスに変換し、そのパルスを周波数カウンタ(2進カウンタ)45によって計数したデータをCPU46に取り込むように構成されている。
【0108】
ここで、増幅器として、開ループオペアンプOPを用いた磁界センサ(図1(a)参照)の場合、開ループゲインの遮断周波数よりも十分に高い周波数では、該オペアンプOPの位相遅れθB は略π/2であるため、発振周波数fcは伝送線路素子11の1/4波長同調周波数fcに略一致することになる。
【0109】
このとき、オペアンプOPの入力インピーダンスが抵抗Rfよりも十分に大きく、かつ、出力インピーダンスが伝送線路素子11の入力インピーダンスZinよりも十分に小さければ、帰還ゲインBoは、後掲する数11の式(19)によって与えられる。
【0110】
【数11】
【0111】
Rf>Zcに選べば、Bo>1となるので、持続発振条件を満足するためのアンプゲインAoは高い必要はない。
【0112】
しかしながら、Rf>Zcとすると、伝送線路素子11の入力インピーダンスZinが特性インピーダンスZcよりも低くなるので、オペアンプOPのドライブ能力が限界に至る場合があるため、適宜、適正値を選択する。
【0113】
ところで、上記式(17)によれば、後掲する数12の式(20)の関係が成り立つ。
【0114】
【数12】
【0115】
これは、無磁界時の発振周波数をfco、外部磁界Hext.を加えたときの発振周波数をfcとすれば、fc2 −fco2 は外部磁界Hext.に直に比例するということであり、この式(20)による演算を行うことによって、演算結果と測定磁界との線形化が可能であることを意味する。
【0116】
したがって、CPU46によって、周波数カウンタ45で計数したデータをもとに、上記式(20)による演算を行うことにより、外部磁界の正確な検出が容易に可能となる。
【0117】
このように、外部磁界の強さに比例した発振周波数の変化にもとづいた、いわゆる周波数変調方式により外部磁界を検出するようにしている。このため、外来ノイズなどの影響を受け難く、しかも、伝送線路素子を用いた位相シフト型発振回路のみにより構成できるので、周辺のアナログ電子回路の規模が小さくて済み、システム化する際にも、極めて単純な構成により実現でき、小型化、低コスト化が容易であるとともに、信頼性の大幅な向上が期待できるものである。
【0118】
すなわち、従来型の磁界センサは、いわゆる振幅変調方式によって外部磁界を検出するものであったため、周辺のアナログ電子回路の規模が大きくて、ノイズにも弱いという弱点があった。これに対し、本発明の磁界センサによれば、周辺回路を最小限のアナログ電子回路で構成でき、外来ノイズによる影響も極めて小さくできる。
【0119】
上記したように、センサ出力を、外部磁界の強さに比例した周波数の変化として検出できるようにしている。
【0120】
すなわち、開ループオペアンプを増幅器とする位相シフト型発振回路の、その帰還回路に伝送線路素子を挿入し、外部磁界の強さに依存した周波数の変化をセンサ出力として取り出すようにしている。これにより、最小限のアナログ回路で周辺回路を構成でき、外来ノイズに対しても、その影響の少ない、周波数変調型の磁界センサを構成できる。したがって、周辺回路を含めた、全体構成を極めて単純化することが可能となり、センサシステムとしてのコストの大幅な削減などが期待できるものである。
【0121】
特に、発振周波数の自乗演算による結果(fc2 −fco2 )と外部磁界との関係は線形であり、その比例定数は無磁界時の発振周波数fcoの自乗に関係するので、伝送線路素子の小型化による1/4波長同調周波数の高周波化はセンサ感度の劇的な向上につながる。
【0122】
なお、上記した本発明の第一の実施形態においては、開ループオペアンプを増幅器とする位相シフト型発振回路に適用した場合を例に説明したが、これに限らず、たとえばFET(演算増幅器)による反転増幅器を用いた位相シフト型発振回路にも同様に適用できる。
(第二の実施形態)
図11は、本発明の第二の実施形態にかかる磁界センサ(センサ回路)として、位相シフト型発振回路の増幅器に、FETからなる反転増幅器を用いた場合の例を示すものである。
【0123】
この磁界センサは、たとえば、伝送線路素子11’の1/2波長同調周波数2fc付近で発振するように構成されている。
【0124】
この磁界センサの場合、発振周波数はやや不安定であるものの、前述の図1に示した磁界センサ(第一の実施形態)の場合と同様に、外部磁界は周波数によって変調される。
【0125】
また、センサ回路を構成する位相シフト型発振回路としては、上述の開ループオペアンプや反転増幅器(FET)を用いる場合に限らず、たとえば、バイポーラトランジスタを用いる方法、あるいは、オペアンプにマイナーループ(負帰還)を有して増幅器ゲインと位相遅れとを調整する方法など、各種の方法を用いて構成することができる。
【0126】
さらには、図10に示したように、磁界センサをシステム化する際において、周波数カウンタで発振周波数を計測するようにした場合、カウンタのサンプリング時間が磁界検出の精度を決めることになるため、直流から低周波(発振周波数よりも十分に低い周波数)までの磁界検出を精度良く行うことができる。
【0127】
したがって、高い周波数の磁界を検出する場合には、たとえば、復調回路によって、周波数変調された高周波磁界信号を振幅変調することにより、精度良く検出できるようになる。
【0128】
その他、この発明の要旨を変えない範囲において、種々変形実施可能なことは勿論である。
【0129】
【発明の効果】
以上、詳述したようにこの発明によれば、最小限のアナログ電子回路で周辺回路を構成でき、小型化・低コスト化とともに、ノイズの影響をも極めて小さくすることが可能な磁界センサを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第一の実施形態にかかる、磁界センサの一構成例を示す概略図。
【図2】同じく、磁界センサで用いられる伝送線路素子の概略を示す構成図。
【図3】伝送線路素子の基本構造を説明するために示す斜視図。
【図4】伝送線路素子の他の基本構造を説明するために示す斜視図。
【図5】磁界センサの基本原理を説明するために示す、帰還増幅回路の概略構成図。
【図6】伝送線路素子を、等価的な分布定数線路として示す回路構成図。
【図7】周波数特性の典型的な場合における、伝送線路素子の電圧利得Gvと位相φとの関係を説明するために示す特性図。
【図8】伝送線路素子に用いられる磁性体層の概略を説明するために示す斜視図。
【図9】外部磁界と位相シフト型発振回路の発振周波数との関係を説明するために示す特性図。
【図10】センサシステムの構成例を示す概略図。
【図11】本発明の第二の実施形態にかかる、磁界センサの他の構成例を示す概略図。
【図12】従来技術とその問題点を説明するために示す、磁界センサの概略構成図。
【符号の説明】
11,11’,11A,11B…伝送線路素子
11a…軟磁性金属層
11a’…磁性体層
11b,11b’…誘電体層
11c…導体ライン
11c’…導体層
12…コンタクト部
13…交流電源
14…磁化容易軸
15…短手方向
21…伝送線路素子
21a…導体層
21b…誘電体層
21c…磁性体層
23…交流電源
31…増幅器
32…帰還回路
33…磁性体層
44…コンパレータ
45…周波数カウンタ
46…CPU
Hac…交流磁界
Hext.…外部磁界
Lc…線路長
OP…オペアンプ
Rf,RL ,ZL …抵抗
Claims (11)
- 位相シフト型発振回路の帰還回路に、導体層、誘電体層、および、磁性体層からなり、前記磁性体層の上下にそれぞれ前記誘電体層を介して前記導体層が積層された積層構造を有する4端子伝送線路素子を挿入したことを特徴とする磁界センサ。
- 前記位相シフト型発振回路は増幅器を有し、該増幅器が、開ループ演算増幅器を用いて構成されることを特徴とする請求項1に記載の磁界センサ。
- 前記位相シフト型発振回路は増幅器を有し、該増幅器が、演算増幅器による反転増幅器を用いて構成されることを特徴とする請求項1に記載の磁界センサ。
- 前記位相シフト型発振回路は、バイポーラ型トランジスタを用いて構成されることを特徴とする請求項1に記載の磁界センサ。
- 前記位相シフト型発振回路は、電界効果型トランジスタを用いて構成されることを特徴とする請求項1に記載の磁界センサ。
- 前記磁性体層は軟磁性薄帯あるいは軟磁性薄膜からなる略長方形状を有し、かつ、その長手方向に一軸性の磁気異方性が付与されてなることを特徴とする請求項1に記載の磁界センサ。
- 前記磁性体層は、その磁化容易軸が、前記導体層に対して略平行とされることを特徴とする請求項1に記載の磁界センサ。
- 前記磁性体層は金属材料を用いて構成され、かつ、接地電位とされることを特徴とする請求項1に記載の磁界センサ。
- 前記導体層は、発振周波数に一致する周波数の交流磁界が略長方形状を有する前記磁性体層の短手方向に加えられるように配置されることを特徴とする請求項1に記載の磁界センサ。
- 前記導体層は、平面パターンを有して構成されることを特徴とする請求項1に記載の磁界センサ。
- 前記導体層は、渦巻き状の平面パターンを有することを特徴とする請求項10に記載の磁界センサ。
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