JP4910696B2 - データ伝送装置、データ伝送用線路及びデータ伝送方法 - Google Patents
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Description
図2及び図10に示すように、本発明の実施例に係る集積回路間データ伝送装置は、複数の集積回路102と、集積回路102のそれぞれの接続される伝送線路(集積回路間データ伝送用線路)101とから構成される。
図2乃至図5を参照し、本発明の第1の実施例に係る集積回路間データ伝送装置1及び伝送線路101について説明する。
図2に示すように、複数の集積回路102は入出力回路103を有しており、これらの入出力回路103が伝送線路101に接続されている。入出力回路103からディジタルパルスを送受信することによって、集積回路102の間でデータの授受を行なう。
プリント配線基板200には伝送線路101が形成されている。伝送線路101はストリップ線路であり、絶縁材料3と、絶縁材料3上に形成された接地導電体305と、絶縁材料3内に配置された信号線導電体201とから構成されている。絶縁材料3には貫通ビア210が形成されている。この貫通ビア210を介して、集積回路チップ102の入出力端子103が信号導電体201に接続されている。
C(V)=1/(aV+b) …(1)
T=[LC(V0){(aV0+b)/a}/A]1/2 …(2)
ここで、Aは、パルス振幅、V0は、信号電圧のオフセット値である。
V(x,t)=Asech2(kx−ωt) …(3)
ここで、kは式(4)を、ωは式(5)をそれぞれ満たす。
sinhk=[A/F(V0)]1/2 …(4)
ω=[A/{LC(V0)F(V0)]1/2 …(5)
但し、
F(V0)≡1/{aC(V0)}=a/b+V0 …(6)
と定義した。V0は、信号電圧のオフセット値である。
例えば、伝送線路101の単位長さ(cm)あたりの実効インダクタンス成分を信号電流に依存して例えば図9に示すような状態で変化(信号電流の増加にしたがい、実効インダクタンス成分を減少)させるように構成することによって、伝送線路101への電気パルス信号の入力に対し、非線形波を発生させることができる。したがって、集積回路102間のデータ伝送で幅の短いパルスを用いることができ、数Gビット/秒から10Gビット/秒以上の高速データ伝送が実現可能となる。
図10乃至図13を参照し、本発明の第2の実施例に係る集積回路間データ伝送装置1及び伝送線路101について説明する。
プリント配線基板200には伝送線路101が形成されている。伝送線路101はコプレーナ線路であり、信号線導電体501と、信号線導電体501の両側に信号線導電体501から離間して配置された接地導電体305と、信号線導電体501と接地導電体305との間に介在する絶縁材料3とから構成されている。
あるいは、プリント配線基板200は、少なくともその一部が上記した誘電体320又は磁性体330を含む絶縁材料3で構成されているものであってもよい。この場合には、プリント配線基板200の表面において信号線導電体501と接地導電体305との間に介在する絶縁材料3は、誘電体320又は磁性体330を含まない絶縁材料3であってもよい。
このシミュレーションに使用した回路は、図10に示したものと同様であり、全長90cmの伝送線路101に1cm間隔で複数個の非線形容量820及び複数個の集積回路102が接続されている。そして、伝送線路101のパラメータとして、単位長さ(1cm)あたりの容量C=1.1pF、インダクタンスL=2.9nH、抵抗R=4.8mΩとし、非線形容量820としては、バリキャップダイオード(容量可変ダイオード)を用いた。非線形容量820の特性は、図7に示したものと同様であり、信号電圧が増加すると、容量値が減少するモデルとした。
図10において、非線形容量820の最大値が、伝送線路101の単位長さあたりの容量値(信号電圧に依存しない固定値)に比べて同程度あるいはそれ以上であることもまた、好ましい条件の一つである。この条件を満たすことによって、非線形容量820の影響が顕著になり、伝送線路101に非線形波が発生し易くなる。
図15及び図16を参照し、本発明の第3の実施例に係る伝送線路101について説明する。
本実施例に係る伝送線路101は、第1及び第2の実施例とは異なり、プリント配線基板200とは別体に形成されるものである。個々の伝送線路101は複数個相互に並列的に配列され、適宜の外絶縁体600で被覆されたフレキシブル多芯ケーブル700を構成している。
Claims (23)
- それぞれ少なくとも1つの入出力回路を有する複数の集積回路と、
前記集積回路の入出力回路に接続された伝送線路であって、かつ単位長さあたりの実効リアクタンスを信号電圧及び信号電流の少なくとも一方に依存して変化させる要素を備える伝送線路と
を備え、
前記伝送線路は、信号電圧及び信号電流の少なくとも一方に依存して変化する単位長さあたりの実効リアクタンスにおける変化成分の最大値が、信号電圧及び信号電流に依存しない固定成分の値以上である
ことを特徴とするデータ伝送装置。 - 前記伝送路線は、プリント配線基板内及びプリント配線基板上の少なくとも一方に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のデータ伝送装置。
- 前記集積回路と前記伝送線路とは、同一のプリント配線基板に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のデータ伝送装置。
- 前記伝送線路は、
接地された接地導電体と、
前記接地導電体との間に信号電圧が印加される信号導電体と、
前記要素を含みかつ前記信号導電体と前記接地導電体との間を絶縁する絶縁材料と
を備えることを特徴とする請求項1に記載のデータ伝送装置。 - 前記要素は、誘電体及び磁性体のいずれかであることを特徴とする請求項4に記載のデータ伝送装置。
- 前記誘電体は、前記誘電体中に発生する電界と誘電分極との関係が非線形となることを特徴とする請求項5に記載のデータ伝送装置。
- 前記誘電体は、チタン酸ジルコン酸鉛、タンタル酸ビスマスストロンチウム、強誘電体及び液晶の少なくとも1つであることを特徴とする請求項6に記載のデータ伝送装置。
- 前記磁性体は、前記磁性体中に発生する磁界と磁化との関係が非線形となることを特徴とする請求項5に記載のデータ伝送装置。
- 前記磁性体は、NiZnフェライト及びセンダストの少なくとも1つであることを特徴とする請求項8に記載のデータ伝送装置。
- 前記接地導電体は、それぞれ並列的に配列された複数の閉鎖導管を形成し、
前記絶縁材料は、前記閉鎖導管のそれぞれの内部に充填され、
前記信号導電体は、前記絶縁材料のそれぞれの内部に配置され、
前記閉鎖導管は、上下左右に壁面を有する筒状の導管である
ことを特徴とする請求項4に記載のデータ伝送装置。 - 単位長さあたりの実効リアクタンスを信号電圧及び信号電流の少なくとも一方に依存して変化させる要素を備え、
信号電圧及び信号電流の少なくとも一方に依存して変化する単位長さあたりの実効リアクタンスにおける変化成分の最大値が、信号電圧及び信号電流に依存しない固定成分の値以上である
ことを特徴とするデータ伝送用線路。 - 接地された接地導電体と、
前記接地導電体との間に信号電圧が印加される信号導電体と、
前記要素を含みかつ前記信号導電体と前記接地導電体との間を絶縁する絶縁材料と
を備えることを特徴とする請求項11に記載のデータ伝送用線路。 - 前記要素は、誘電体及び磁性体のいずれかであることを特徴とする請求項12に記載のデータ伝送用線路。
- 前記誘電体は、前記誘電体中に発生する電界と誘電分極との関係が非線形となることを特徴とする請求項13に記載のデータ伝送用線路。
- 前記誘電体は、チタン酸ジルコン酸鉛、タンタル酸ビスマスストロンチウム、強誘電体及び液晶の少なくとも1つであることを特徴とする請求項14に記載のデータ伝送用線路。
- 前記磁性体は、前記磁性体中に発生する磁界と磁化との関係が非線形となることを特徴とする請求項13に記載のデータ伝送用線路。
- 前記磁性体は、NiZnフェライト及びセンダストの少なくとも1つであることを特徴とする請求項16に記載のデータ伝送用線路。
- 前記接地導電体は、プリント配線基板上及びプリント配線基板内のいずれかに形成され、
前記絶縁材料は、前記プリント配線基板内に配置され、
前記信号導電体は、前記絶縁材料の内部に配置される
ことを特徴とする請求項12に記載のデータ伝送用線路。 - 前記接地導電体及び前記信号導電体は、プリント配線基板上に互いに離間して形成され、
前記絶縁材料は、前記プリント配線基板上における前記接地導電体と前記信号導電体との間に配置されかつ前記接地導電体及び前記信号導電体と接合されている
ことを特徴とする請求項11に記載のデータ伝送用線路。 - 複数個相互に並列的に配列されていることを特徴とする請求項11に記載のデータ伝送用線路。
- 前記接地導電体は、それぞれ並列的に配列された複数の閉鎖導管を形成し、
前記絶縁材料は、前記閉鎖導管のそれぞれの内部に充填され、
前記信号導電体は、前記絶縁材料のそれぞれの内部に配置され、
前記閉鎖導管は、上下左右に壁面を有する筒状の導管である
ことを特徴とする請求項12に記載のデータ伝送用線路。 - 単位長さあたりの実効リアクタンスが信号電圧及び信号電流の少なくとも一方に依存して変化する伝送線路を用意するステップと、
前記伝送路線を介して複数個の集積回路の間で信号の伝送を行うステップと
を備え、
信号電圧及び信号電流の少なくとも一方に依存して変化する単位長さあたりの実効リアクタンスにおける変化成分の最大値が、信号電圧及び信号電流に依存しない固定成分の値以上である
ことを特徴とするデータ伝送方法。 - 前記伝送を行うステップは、前記伝送線路内に前記信号に対応した非線形波を発生させるステップを備えることを特徴とする請求項22に記載のデータ伝送方法。
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