JP3558686B2 - リード検査方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、電子部品から延出するリードの形状の良否を検査するリード検査方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
QFP,SOPなどの電子部品の各辺から複数のリードが延出し、電子部品を基板に実装するに先立ち、これらのリードの形状の検査が行われる。
【0003】
ここで従来のリード検査方法では、電子部品のリードを代表する3本のリードの高さを求め、この3点が存在する仮想平面を求め、この仮想平面に対する各リードの浮きを算出し、この浮きと所定の許容値とを比較し、許容値を越える浮きが存在したならば不良、存在しなければ良としていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら従来のリード検査方法では、仮想平面に対して各リードの浮き(距離)を求めるものであり、計算が複雑で処理時間が長いという問題点があった。ここでリード検査方法は、電子部品の実装工程の途中で行われるものであり、処理時間が長いと、実装工程全体のタクトタイムが伸びてしまい、一定時間内に基板に実装できる電子部品の個数が減るという問題点があった。
【0005】
そこで本発明は、シンプルな計算によりリード形状の良否を判定できるリード検査方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明のリード検査方法は、電子部品を吸着した移載ヘッドをレーザセンサに対してXY方向に移動させながら、電子部品の各辺から延出する各リードの下面にレーザセンサからレーザ光を照射し、その反射光を受光して各リードの下面の高さを検出し、次に検出した各リードの下面の高さから各辺における隣りあうリードの下面の高さについてリード高差を求め、このリード高差をしきい値と比較して形状の良否を判定する。
【0007】
【作用】
上記構成により、リード高の引き算を行うことのみにより、良否判定を行うことができ、簡単な計算により迅速な検査が行える。
【0008】
【実施例】
次に図面を参照しながら、本発明の実施例を説明する。図1は本発明の一実施例におけるリード検査方法を実施するための検査装置のブロック図である。図1中、1は図3、図4のフローチャートに沿った制御プログラムを記憶しているROM(リードオンリーメモリ)、2は他の要素を制御するCPU(中央処理装置)、3は図5(本発明の一実施例におけるデータ構成図)に示した記憶領域が設けられているRAM(ランダムアクセスメモリ)、4は検査結果を作業者に表示するためのCRT(カソードレイチューブ)、5はCPU2に接続されるインターフェイス、6は各種アクチュエータを備えメカニカルな電子部品搬送部7により移動する移載ヘッド8のXY方向の位置を検出するXY位置検出部、8aは電子部品9を吸着する移載ヘッド8のノズル、10は電子部品9から延出するリードである。なお本実施例では、電子部品9としてQFPを取扱うものであるから、リード10は電子部品9の4辺全部から延出している。また11はリード10にレーザ光Lを照射し、その反射光を受光してリード10の高さZを検出するレーザセンサ、12はレーザセンサ11の出力をディジタル変換してインターフェイス5に出力するA/D変換器である。本実施例の検査装置は上記のような構成よりなりその動作を説明すると、レーザセンサ11は定位置においてレーザ光Lを照射し、電子部品搬送部7は移載ヘッド8(即ちリード10)をレーザセンサ11に対する一定高さのXY平面内において、XY方向に移動させる。その結果、各辺のリード10のXYZ座標がRAM3内に格納される。
【0009】
図2は本発明の一実施例における電子部品とレーザセンサの拡大斜視図である。さて以下レーザ光Lを照射する軌跡は、図2にあらわれている第1辺(幅W1)、第2辺(幅W2)、第1辺に対向する第3辺(幅W1)、第2辺に対向する第4辺(幅W2)からなる長方形(水平面内)とし、第3辺と第4辺とが交わる点を原点0、原点0から第4辺と平行にY軸、原点0から第3辺と平行にX軸、原点0から垂直上方にZ軸をとるものとする。なお幅W1,W2は既知データである。
【0010】
次に図3を参照しながら、本実施例の検査装置における処理の概要を説明する。図3は本発明の一実施例における検査装置の動作フローチャートである。まずステップ1にて第1辺〜第4辺の各辺に存在するリードの下面(基板に着地する面)のXYZ座標の計測データを取得し、図5に示すような構成でRAM3に格納する。次にCPU2は、後に詳述するリード浮き検出処理を行い(ステップ2)、不良がなければ、作業(電子部品9の移載工程)を行い(ステップ4)、不良があれば、ノズル8aに吸着した電子部品9を廃棄する(ステップ5)。以上の処理を終了するまでくり返す(ステップ6)。
【0011】
図6は本発明の一実施例におけるリードの拡大図、図4は本発明の一実施例におけるリード検査方法を示すフローチャートである。図6において、Xi−3〜Xi+2は各リード10のX座標、Zi−3〜Zi+2は同Z座標である。なお図6に示すリード10は、第1辺又は第3辺のものであり、第1辺ではY座標は全てW2、第2辺では全て0である。なお、第2辺、第4辺では、上記したところにおいて、X→Y,W2→W1とした関係にある。またこれらのXYZ座標は、ステップ1において既に得られている。
【0012】
次に図4に沿って、本発明の一実施例におけるリード検査方法の各過程を説明する。まず、ステップ10において第1辺〜第4辺の辺数を示す辺数カウンタjに1を代入する。なお辺数カウンタj=1ならば第1辺を取扱うことを意味する。次にステップ11にて第1辺において隣りあうリード10の下面の高さについてリード高差Kを算出する(ステップ11)。図6に示すように、リード高差Ki=|Zi−Zi+1|の引き算により簡単に求めることができる。そしてリード高差Kiと予め設定されたしきい値とを比較する。この比較は、リード高差Kiがしきい値以下であれば適、そうでなければ不適としてもよいし、リード高差Kiがしきい値未満であれば適、そうでなければ不適としてもよい。いずれにしても、引き算により得たリード高差Kiとしきい値を比較するだけで良否を判定するものであるので、迅速に判定を行うことができ、電子部品実装工程のタクトタイムを短縮することができる。
【0013】
さてステップ12の判定において不適が1つでもあれば、不良判定を行い(ステップ17)、結果をCRT4に表示する(ステップ16)。一方、第1辺について不適が全くなければ、辺数カウンタjをインクリメントしながら(ステップ14)、第4辺まで上記処理をくり返す。そして第4辺まで不適がなければ、CPU2は良と判定し(ステップ15)その旨CRT4(ステップ16)に表示する。
【0014】
【発明の効果】
本発明のリード検査方法は、隣りあうリード高差を求め、このリード高差をしきい値と比較して形状の良否を判定するので、簡単な演算により迅速にリード形状の検査を行うことができ、電子部品実装工程のタクトタイムを短縮できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例におけるリード検査方法を実施するための検査装置のブロック図
【図2】本発明の一実施例における電子部品とレーザセンサの拡大斜視図
【図3】本発明の一実施例における検査装置の動作フローチャート
【図4】本発明の一実施例におけるリード検査方法を示すフローチャート
【図5】本発明の一実施例におけるデータ構成図
【図6】本発明の一実施例におけるリードの拡大図
【符号の説明】
9 電子部品
10 リード
K リード高差

Claims (3)

  1. 移載ヘッドのノズルに吸着された電子部品の辺から延出するリードにレーザセンサからレーザ光を照射してリードの形状の良否を検査するリード検査方法であって、
    電子部品を吸着した移載ヘッドをレーザセンサに対してXY方向に移動させながら、電子部品の各辺から延出する各リードの下面にレーザセンサからレーザ光を照射し、その反射光を受光して各リードの下面の高さを検出し、次に検出した各リードの下面の高さから各辺における隣りあうリードの下面の高さについてリード高差を求め、このリード高差をしきい値と比較して形状の良否を判定することを特徴とするリード検査方法。
  2. 前記判定は、リード高差がしきい値以下であるときに良とすることを特徴とする請求項1記載のリード検査方法。
  3. 前記判定は、リード高差がしきい値未満であるときに良とすることを特徴とする請求項1記載のリード検査方法。
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