JP4594833B2 - 欠陥検査装置 - Google Patents

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Description

この発明は、半導体ウエハに回路パターンを焼き付けるために用いられるレティクル又はマスク、あるいは回路パターンが形成された製品ウエハ、さらには液晶用基板などの検査対象基板の表面に、欠陥があるか否か及びその大きさや付着場所を特定することができる欠陥検査装置に関するものである。
この欠陥検査装置は、特許文献1に示すように、半導体ウエハなどの検査対象物の被検面に検査光を走査させて照射し、被検面からの反射散乱光を検出することにより被検面内の欠陥を検出するものである。
そして、この欠陥検査装置は、検査能力を超えるサンプル(検査対象物)の欠陥を検査する場合において多くの場合に、被検面に存在する回路パターンなどを誤検出してしまい、実際に検出すべき欠陥の有無及び位置を捉えることが難しく、著しい場合には、光強度信号数の多さによって、装置の記憶容量を超えてしまい、被検面全面を検査できないという問題がある。
また、細かい回路パターンが存在すると、光強度信号が集中してしまい、誤検出を誘発してしまう。これを防ぐために検査光を細くして緻密に検査することが考えられるが、検査に時間がかかってしまうなど問題がある。
このような状況を打開すべく近年では、1つの被検面を回路パターン等を考慮して複数の領域に分割し、それら領域ごとに検査能力の異なる欠陥検査装置を用いて検査するようになってきている。
しかしながら、所定の欠陥検査装置の検査能力に応じた領域を設定するためには、被検面の詳細な仕様を把握する必要がある上に、前処理として、検査能力を超えていると思われる部分を、オペレータが手動で勘や経験に基づいて試行錯誤しながら除外しなければならないという問題がある。このため、わざわざ1つ1つ検査対象領域を限定して、複数回に分けて測定する等の必要があり、手間が非常にかかるという問題もある。
特開2004−177284号公報
そこで本発明は、上記問題点を一挙に解決するためになされたものであり、検査対象物の被検面の詳細な仕様を事前に把握する必要なく、被検面から検査能力に適さない部分を設定する手間を軽減すること、さらには誤検出を少なくすることをその主たる所期課題とするものである。
すなわち本発明に係る欠陥検査装置は、検査光が照射された検査対象物の被検面から生じる反射散乱光を検出して、前記被検面の欠陥を検査する欠陥検査装置であって、前記反射散乱光を用いて、所定の検査能力により検査できる領域である検査対象領域と、前記所定の検査能力により検出できない領域である検査除外領域とを設定する検査領域設定部を備え、前記検査領域設定部により設定された検査対象領域を、前記所定の検査能力により検査するとともに、前記検査領域設定部により設定された検査除外領域を検査しないものであり、前記検査領域設定部が、予め前記被検面に検査光を照射して得られた反射散乱光の強度を示す光強度信号と、前記所定の検査能力に基づき定められる閾値とを比較して、前記光強度信号が前記閾値よりも大きい場合には、その光強度信号に係る反射散乱光が生じたときの光照射位置を検査除外領域に設定し、前記光強度信号が前記閾値よりも小さい場合には、その光強度信号に係る反射散乱光が生じたときの光照射位置を検査対象領域に設定するものであることを特徴とする。
このようなものであれば、検査対象物の被検面の詳細な仕様を事前に把握する必要がなくなり、被検面から装置の検査能力に適さない部分を設定する手間を軽減することができる。さらに、装置の検査能力に適した部分を検査するので誤検出を少なくすることができる。
また、本発明に係る欠陥検査装置は、検査光が照射された検査対象物の被検面から生じる反射散乱光を検出して、前記被検面の欠陥を検査する欠陥検査装置であって、前記反射散乱光を用いて、所定の検査能力により検査できる領域である検査対象領域と、前記所定の検査能力により検出できない領域である検査除外領域とを設定する検査領域設定部を備え、前記検査領域設定部により設定された検査対象領域を、前記所定の検査能力により検査するものであり、前記被検面の単位領域あたりの光強度信号の信号密度を算出する密度算出部をさらに備え、前記検査領域設定部が、予め前記被検面に検査光を照射して得られた光強度信号に基づいて前記密度算出部が算出した信号密度と、前記所定の検査能力に基づき定められる閾値とを比較して、前記信号密度が前記閾値よりも大きい場合には、その信号密度の領域を検査除外領域に設定し、前記信号密度が前記所定の閾値よりも小さい場合には、その信号密度の領域を検査対象領域に設定するものであることを特徴とする。
また、オペレータの検査領域設定の試行錯誤を軽減するとともに検査除外領域をオペレータにより設定することができるためには、前記検査領域設定部が、閾値よりも大きい前記光強度信号に係る反射散乱光が生じたときの光照射位置を検査除外候補領域に設定し、オペレータがその検査除外候補領域に基づいて入力する除外領域選択信号により検査除外領域を設定するものであること、あるいは閾値よりも大きい前記信号密度の領域を検査除外候補領域として設定し、オペレータがその検査除外候補領域に基づいて入力する除外領域選択信号により検査除外領域を設定するものであることが望ましい。
検査除外領域を検査能力の異なる欠陥検査装置によって測定することができるためには、前記被検面に対する検査除外領域を示す検査除外領域データを格納する検査除外領域データ格納部を備えており、前記検査除外領域データ格納部に格納されている検査除外領域データを、他の、特に検査能力の異なる欠陥検査装置に出力可能にしていることが好ましい。
このように本発明によれば、検査対象物の被検面の詳細な仕様を事前に把握する必要がなくなり、被検面から装置の検査能力に適さない部分を除外する手間を軽減することができる。さらに、装置の検査能力に適した部分を検査するので誤検出を少なくすることができる。
<第1実施形態>
次に、本発明の欠陥検査装置の第1実施形態に係る異物検査装置1について図面を参照して説明する。
本実施形態に係る欠陥検査装置1は、欠陥の中でも異物Sの有無、大きさ及びその付着場所を検査する異物検査装置1であり、図1及び図2に示すように、検査ステージ2と、その検査ステージ2に載せた検査対象物Wの被検面W1に検査光Lを走査しながら照射する光照射部3と、検査光Lが照射された被検面W1からの反射散乱光LSを検出する光検出部4と、光検出部4からの光強度信号を受信し、被検面W1内の異物Sを検出する情報処理装置5とからなる。
各部2〜5を説明する。
検査ステージ2は、X軸、Y軸及びZ軸方向に移動可能なものであり、後述する情報処理装置5の制御部51によって制御され、検査中はY方向に一定速度で移動するように制御される。そして、その上面に検査対象物であるレティクルWなどが水平に載置されるものである。
光照射部3は、検査ステージ2に載置された検査対象物たるレティクルWに検査光Lを走査しながら照射するためのものであり、レーザ光Lを発する光源31と、矢印U−V方向に回動してレーザ光をスキャニングする走査ミラ32と、集光光学系33とを備え、光源31からのレーザ光を検査対象物Wの所定角度斜め上方から、X方向において所定角度範囲内(検査対象物Wの被検面W1のX方向の幅)で、直線的に往復走査しながら照射するように構成するようにしている。本実施形態では、光源31としてHeNeレーザなどのレーザ管を用いている。また、走査ミラ32は後述する情報処理装置5の制御部51によって制御されている。
光検出部4は、被検面W1からの反射散乱光LSを検出するためのものであり、本実施形態では2つの光検出部4が、検査対象物WのX方向における両側斜め上方に図示しない保持部材によって配置されており、それぞれ集光レンズ、反射散乱光LSに対する入射光制限用スリットを有する固定スリット板(いずれも図示しない)及び光検出器41(例えば光電子増倍管)などからなる。また、信号処理器42も有している。
情報処理装置5は、検査ステージ2及び光照射部3を制御するとともに、光検出部4からの光強度信号を受信して、被検面W1内の異物Sを検出するものである。その機器構成は図3に示すように、CPU501、内部メモリ502、外部メモリ503、入出力インタフェース504、AD変換器505等からなる汎用又は専用のコンピュータであり、前記内部メモリ502又は外部メモリ503の所定領域に格納してあるプログラムに基づいてCPU501やその周辺機器等が作動することにより、図4に示すように、制御部51、照射位置算出部52、検査領域設定部53、検査除外領域データ格納部D1、画面表示部54、異物算出部55等として機能する。
以下に各部について詳述する。
制御部51は、検査ステージ2をY方向に一定速度で移動するように制御し、走査ミラ32の振り角(U−V方向の角度)を制御するものであり、それらの制御信号を検査ステージ2及び走査ミラ32に出力するとともに照射位置算出部52に出力するものである。
照射位置算出部52は、制御部51からの制御信号から、検査ステージ2のY方向位置、走査ミラ32の振り角(U−V方向の角度)及びそれらから求まる被検面W1内での光照射位置Pを算出し、光照射位置Pのデータである照射位置データを検査領域設定部53、異物算出部55に出力するものである。
検査領域設定部53は、光検出部4から反射散乱光LSの強度を示す光強度信号を受け付けるとともに、照射位置算出部52から照射位置データを受け付けて、所定の検査能力により検査できる領域である検査対象領域W11と、前記所定の検査能力により検査できない領域である検査除外領域W12とを設定するものである。具体的には、光強度信号の値と、所定の検査能力に基づいて定められる閾値とを比較して、光強度信号値が閾値よりも大きい場合には、その光強度信号に係る反射散乱光LSが生じたときの光照射位置Pを照射位置データにより特定して検査除外領域W12に設定し、光強度信号値が閾値よりも小さい場合には、その光強度信号に係る反射散乱光LSが生じたときの光照射位置Pを照射位置データにより特定して検査対象領域W11に設定するものである。そして、このように設定した検査対象領域W11を示す検査対象領域データ及び検査除外領域W12を示す検査除外領域データを画面表示部54に出力し、検査除外領域データ格納部D1に出力するものである。なお、閾値とは、所定の検査能力に基づいて定められる光強度信号の値のことである。所定の検査能力とは、例えば、装置1の感度(最高感度)、異物Sからのサンプル光(S)と例えば回路パターン等からの迷光(N)との比、すなわちS/N比、又はその他走査再現性などの装置1の総合的な性能に基づいて定められるものである。
検査除外領域データ格納部D1は、検査領域設定部53からの検査除外領域データを格納するものであり、検査除外領域データ格納部D1に格納されている検査除外領域データは外部メモリ媒体503を用いて、図5に示すように、検査能力の異なる欠陥検査装置1にデータを出力可能にしている。
画面表示部54は、検査領域設定部53から検査対象領域データ及び検査除外領域データを受信して、ディスプレイの画面上に検査対象領域W11及び検査除外領域W12を表示するものである。さらに後述する異物算出部55からの算出結果データを受信し、算出結果を画面上に表示するものである。
異物算出部55は、検査領域設定部53が設定した検査対象領域W11に検査光Lを照射したときの光強度信号及びその照射位置データを受け付け、検査対象領域W11に異物Sの有無、大きさ及び位置を算出するものである。そして、算出結果を示し算出結果データを画面表示部54に出力するものである。
次にこのように構成した異物検査装置1を用いた異物検査手順について図6に示すフローチャートを参照して説明する。
まず、検査対象物であるレティクルWを検査ステージ2に載置して、装置1の最高感度で被検面W1全体を測定する(ステップS1)。そして、検査領域設定部53が、光強度信号の値と、閾値とを比較して、検査対象領域W11及び検査除外領域W12を設定して、その検査除外領域データ格納部D1に格納するとともに、検査対象領域データ及び検査除外領域データを画面表示部54に出力する(ステップS2)。画面表示部54は、検査対象領域W11及び検査除外領域W12を画面上に表示する(ステップS3)。
その後、被検面W1から検査除外領域W12を除いた領域、つまり検査対象領域W11を、再度検査光Lを照射することにより検査して、異物算出部55が検査対象領域W11内の異物Sの有無、大きさ及び位置を算出する(ステップS4)。
なお、検査除外領域W12については、検査能力の異なる別の異物検査装置1を用いて異物検査を行うが、このとき、図5に示すように、検査対象物Wを異なる異物検査装置1にロボットなどにより搬送するとともに、検査除外領域データを格納した外部メモリ媒体503や通信手段(図示しない)などを介して、その異なる異物検査装置1に検査除外領域データを移す(ステップS5)。そして、検査除外領域W12について同様に異物検査を行う(ステップS6)。被検面W1全体の検査が完了したならば検査を終了し、そうでないならば、検査をしていない検査除外領域W12を別の異物検査装置1を用いて検査する(ステップS7)。
このように構成した本実施形態の異物検査装置1によれば、測定対象物Wの被検面W1から装置1の検査能力に適さない部分W12を自動的に除外することができ、予め検査除外領域W12を設定すること及び検査対象物Wの詳細な仕様を事前に把握する必要なく、装置1の検査能力に適した部分W11だけを検査することができる。さらに、装置1の検査能力に適した部分W11を検査するので誤検出を少なくすることができる。
<第2実施形態>
次に、本発明の欠陥検査装置の第2実施形態に係る異物検査装置1について図面(特に図7)を参照して説明する。
本実施形態に係る異物検査装置1は、検査領域設定部53が検査除外候補領域W13を設定して、その検査除外候補領域W13を画面表示部55が画面上に表示することができ、その検査除外候補領域W13に基づいてオペレータが検査除外領域W12を決定することができる点が前記第1実施形態とは大きく異なる。その情報処理装置5の機能構成は図7に示す通りである。
検査領域設定部53は、光検出部4からの反射散乱光LSの強度を示す光強度信号と、所定の検査能力に基づいて定められる閾値とを比較して、光強度信号値が閾値よりも大きい場合には、その光強度信号に係る反射散乱光LSが生じたときの光照射位置Pを照射位置データにより特定して検査除外候補領域W13に設定し、その検査除外候補領域データを画面表示部54に出力するものである。そして、画面上の検査除外候補領域W13を基にオペレータが入力する除外領域選択信号により検査除外領域W12を設定して、検査除外領域データを検査除外領域データ格納部D1に出力する。このように設定した検査除外領域W12を被検面W1から除いた領域を検査対象領域W11に設定する。
検査除外領域W12の選択の方法としては、例えば、図8に示すように、ポインティングデバイスなどの入力手段7により選択画面61上で検査除外候補領域W13を含むように対角位置を指定することにより検査除外候補領域W13を含めた領域を検査除外領域W12に設定する方法、あるいは、図9に示すように、入力手段7によって選択画面61上で座標を入力することにより検査除外候補領域W13を含むように対角位置を指定することにより検査除外候補領域W13を含めた領域を検査除外領域W12に設定する方法がある。
このように構成した異物検査装置1によれば、検査対象物Wの詳細な仕様を事前に把握する必要なく、オペレータが検査対象領域W11及び検査除外領域W12を試行錯誤無しに設定することができる。
<第3実施形態>
次に、本発明の欠陥検査装置の第3実施形態に係る異物検査装置1について図面を参照して説明する。
本実施形態に係る異物検査装置1は、前記第1、第2実施形態とは異なり、図10に示すように、情報処理装置5が密度算出部56としても機能するものである。
密度算出部56は、光検出部4から反射散乱光LSの強度を示す光強度信号を受け付けるとともに、照射位置算出部52から照射位置データを受け付けて、光強度信号の被検面W1の単位領域あたりの信号密度を算出するものであり、その信号密度を示す信号密度データを検査領域設定部53に出力するものである。
検査領域設定部53は、密度算出部56からの信号密度データを受け付け、密度算出部56が算出した信号密度の値と、所定の検査能力に基づき定められる閾値とを比較して、信号密度の値が前記閾値よりも大きい場合には、その信号密度を示す領域を検査除外領域W12に設定し、前記信号密度の値が前記所定の閾値よりも小さい場合には、その信号密度を示す領域を検査対象領域W11に設定するものである。
以下に、本実施形態の密度算出部56の密度算出方法、閾値の設定方法、及び検査除外領域W12の設定方法について詳述する。
一般に多くの異物Sが広い範囲に、均等に間断なく分布していることはなく、単独で存在するか、或いは極めて狭い範囲に密集している。一方、回路パターン/パターン信号は、回路パターンの分布が広く、繰り返して存在していることからほぼ同等の信号密度の領域が広がっていると考えられる。このため信号密度から、その信号が回路パターンの誤検出である可能性が高いか、検出異物Sで有る可能性が高いかを判断することができる。装置1の空間分解能をX方向にx、Y方向にyであるとして、これらを単位1であるとして考える(分解能単位という)。
予め定めた領域(信号密度を計算する範囲であり、以下、単位領域という。)を分解能単位でBx×Byとする。また、装置1で検出できる最大の異物Sの大きさを分解能単位でAx×Ayとする。なお、この大きさAx×Ayは、実際には存在しない、あるいは存在しても目視などで容易に見つけられるため、自動検査の対象としなくても良いと考えられる大きさである。
このとき、(Ax×Ay)/(Bx×By)が異物Sがあると判断する最大の信号密度であり、本実施形態ではこの値を閾値としている。これにより検査領域設定部53は、その閾値より高い信号密度の値を出力する領域を回路パターンなどと評価して、検査除外領域W12に設定する。実際には、図11に示すように、(A)単位領域の大部分が回路パターン領域の場合、(B)単位領域の一部が回路パターン領域の場合、(C)単位領域に異物Sだけが含まれている場合、が考えられ、(B)単位領域の一部が回路パターン領域の場合(単位領域の一部にのみパターン信号が多数存在する領域が含まれる場合)には、上記閾値(Ax×Ay)/(Bx×By)によって検査除外領域W12とは判断されない。このため、検査領域設定部53は、検査除外領域W12となる領域の外側に1単位領域分、検査除外領域W12を広げて設定する。
なお、1つの単位領域全てが、所定の検査能力を超えた回路パターン領域にあるとき、信号密度がα(Bx×By)(0<α<1)である場合を回路パターンと判別する閾値と仮定するとき、α(Bx×By)>(Ax×Ay)/(Bx×By)であることが必要である。すなわち、検出すべき最大異物領域Ax×Ayと除外すべき回路パターンの誤検出の係数αを設定することで単位領域の大きさが決まる。
このように構成した本実施形態の異物検査装置1によれば、測定対象物Wの被検面W1から装置1の検査能力に適さない部分W12を自動的に除外することができ、予め検査除外領域W12を設定すること及び検査対象物Wの詳細な仕様を事前に把握する必要なく、装置1の検査能力に合った部分W11だけを検査することができる。さらに、単位領域という概念を用いて検査除外領域W12を設定するようにしているので、検査除外領域W12を別の異物検査装置1を用いて検査する際に、一定の範囲を有した検査除外領域W12を測定可能となり検査がしやすいという利点も有する。
<第4実施形態>
次に、本発明の欠陥検査装置の第4実施形態に係る異物検査装置1について図面を参照して説明する。
本実施形態に係る異物検査装置1は、図12に示すように、前記第3実施形態とは異なり、検査領域設定部53が検査除外候補領域W13を設定して、その検査除外候補領域W13を画面上に表示することができ、その検査除外候補領域W13に基づいてオペレータが検査除外領域W12を決定することができる点が大きく異なる。
検査領域設定部53は、密度算出部56からの信号密度データを受け付け、密度算出部55が算出した信号密度と、所定の検査能力に基づき定められる閾値とを比較して、信号密度が閾値よりも大きい場合には、その信号密度を示す領域を検査除外候補領域W13に設定し、その検査除外候補領域データを画面表示部54に出力するものである。そして、画面上の検査除外候補領域W13を基にオペレータが入力する除外領域選択信号により検査除外領域W12を設定して、検査除外領域データを検査除外領域データ格納部D1に出力する。このように設定した検査除外領域W12を被検面W1から除いた領域を検査対象領域W11に設定する。
検査除外領域W12の選択の方法としては、画面上に表示された各検査除外候補領域W13を入力手段7を用いて選択する。
このように構成した異物検査装置1によれば、検査対象物Wの詳細な仕様を事前に把握する必要なく、オペレータが検査対象領域W11及び検査除外領域W12を試行錯誤無しに設定することができる。
<その他の変形実施形態>
なお、本発明は前記実施形態に限られるものではない。
例えば、前記各実施形態では、一度被検面全体に検査光を照射した後に、検査除外領域及び検査対象領域を設定して、検査対象領域についてのみ再検査するようにしているが、被検面に検査光を照射しながら、検査除外領域を設定するようにしても良い。
このようなものであれば、検査除外領域の設定と、検査対象領域内の異物の検査を同時に行うことができるので、検査時間の更なる短縮を図ることができる。
また、欠陥のうち異物を検出する装置であったが、異物のほかにも塗布のムラや、露光不良、傷などを検出する装置としても良い。
さらに、オペレータによる検査除外領域データは、例えば検査レシピや、サンプルのID登録情報などに付随させ、測定結果/サンプル情報と常に一緒に確認できるようにしてもよい。
前記閾値は、検査レシピの中に設定項目として設けても良い。
その上、前記実施形態においては、光照射部では走査ミラを用いた構成にしているがこれに限られることはなく、例えば、単に光を広げて照射し、ラインセンサや2次元のCCDセンサなどを用いる構成にすることも考えられる。
その他、前述した各実施形態や変形実施形態の一部又は全部を適宜組み合わせてよいし、本発明は前記各実施形態に限られず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であるのは言うまでもない。
本発明の欠陥検査装置の第1実施形態に係る異物検査装置の概略構成図。 同実施形態における異物検査装置の主として光学系を示す模式図。 同実施形態における情報処理装置の機器構成図。 同実施形態における情報処理装置の機能構成図。 本発明の異物検査手順を示す図。 同実施形態における異物検査装置の動作を示すフローチャート。 本発明の欠陥検査装置の第2実施形態に係る異物検査装置の概略構成図。 同実施形態における検査除外領域の選択の方法を示す図。 同実施形態における検査除外領域の選択の方法を示す図。 本発明の欠陥検査装置の第3実施形態に係る異物検査装置の概略構成図。 同実施形態における単位領域(単位領域)の種類を示す図。 本発明の欠陥検査装置の第4実施形態に係る異物検査装置の概略構成図。
L ・・・検査光
W ・・・検査対象物
W1 ・・・被検面
S ・・・異物(欠陥)
LS ・・・反射散乱光LS
1 ・・・欠陥検査装置(異物検査装置)
W11・・・検査対象領域
W12・・・検査除外領域
53 ・・・検査領域設定部
54 ・・・画面表示部
56 ・・・密度算出部
D1 ・・・検査除外領域データ格納部

Claims (3)

  1. 検査光が照射された検査対象物の被検面から生じる反射散乱光を検出して、前記被検面の欠陥を検査する欠陥検査装置であって、
    前記反射散乱光を用いて、所定の検査能力により検査できる領域である検査対象領域と、前記所定の検査能力により検出できない領域である検査除外領域とを設定する検査領域設定部を備え、
    前記検査領域設定部により設定された検査対象領域を、前記所定の検査能力により検査するものであり、
    前記被検面の単位領域あたりの光強度信号の信号密度を算出する密度算出部をさらに備え、
    前記検査領域設定部が、予め前記被検面に検査光を照射して得られた光強度信号に基づいて前記密度算出部が算出した信号密度と、前記所定の検査能力に基づき定められる閾値とを比較して、前記信号密度が前記閾値よりも大きい場合には、その信号密度の領域を検査除外領域に設定し、前記信号密度が前記所定の閾値よりも小さい場合には、その信号密度の領域を検査対象領域に設定するものである欠陥検査装置。
  2. 前記検査領域設定部が、閾値よりも大きい前記光強度信号に係る反射散乱光が生じたときの光照射位置又は前記信号密度の領域を検査除外候補領域に設定し、オペレータがその検査除外候補領域に基づいて入力する除外領域選択信号により検査除外領域を設定するものである請求項記載の欠陥検査装置。
  3. 前記被検面に対する検査除外領域を示す検査除外領域データを格納する検査除外領域データ格納部を備えており、
    前記検査除外領域データ格納部に格納されている検査除外領域データを、他の欠陥検査装置に出力可能にしている請求項1又は2記載の欠陥検査装置。
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