JP2000275033A - 表面欠陥検査装置 - Google Patents

表面欠陥検査装置

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JP2000275033A
JP2000275033A JP2000010864A JP2000010864A JP2000275033A JP 2000275033 A JP2000275033 A JP 2000275033A JP 2000010864 A JP2000010864 A JP 2000010864A JP 2000010864 A JP2000010864 A JP 2000010864A JP 2000275033 A JP2000275033 A JP 2000275033A
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Kiyoshi Yoshida
田 清 吉
Noritaka Usui
井 徳 貴 臼
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Nissan Motor Co Ltd
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Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 被検査体の被検査面に汚れやしみ、埃などの
異物などを欠陥として誤検出することなく、プレスによ
る微小な凹凸や突起などの表面欠陥のみを高い検出精度
で自動抽出することができる表面欠陥検査装置を提供す
る。 【解決手段】 画像処理手段の欠陥候補抽出手段10に
より抽出された欠陥候補情報を欠陥候補識別手段12に
おいて時間的に異なる他の時系列の欠陥候補情報と比較
し、検査領域で検出された欠陥候補情報のうち、非検査
領域においても検出されている欠陥候補を汚れや埃によ
る誤情報と判定して欠陥候補から排除し、さらに欠陥候
補識別手段12により得られた欠陥情報を欠陥信頼度判
定手段13において他の車体パネルPについて得られた
欠陥情報と照合し、他の車体パネルPの欠陥情報と位置
あるいは面積が一致する欠陥候補を表面欠陥と判定する
一方、一致しない欠陥候補を油の付着むらによる誤情報
として欠陥候補から排除する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被検査体の表面欠
陥、例えば自動車の車体パネル表面の傾斜角度の緩やか
な凹凸や突起などのような表面欠陥を検査するのに使用
する表面欠陥検査装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】上記のような表面欠陥の検査装置として
は、例えば特開平8−5573号公報に記載されたもの
がある。同公報に記載された検査装置は、ワーク表面
(被検査面)の異物や突起などの有無を高精度に、しか
もワーク表面の全面について均一で安定した精度で検出
できるものであり、ワーク表面を照明する光源と、ワー
ク表面を撮像する撮像手段を備え、光源がワークの一方
側斜め上方からワーク表面に対して浅い照射角度で照明
光を照射する位置に配置され、撮像手段がワークの他方
側斜め上方において、ワーク表面に対して照明光の照射
角度にほぼ等しい浅い撮像角度で撮像する位置に配置さ
れた構成のものである。
【0003】したがって、光源からワーク表面に照射さ
れた照明光の正反射光が撮像手段によって捕らえられる
ことから、撮像画像としては欠陥部以外の平坦部は照明
光の正反射によって高輝度領域となり、欠陥部のみが影
として撮像されることになる。なお、このとき、ワーク
表面に埃などの異物、汚れやしみなどが付着している
と、これらも影(明中の暗点)として同時に撮像される
ことになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一般に、プレス直後の
パネル表面には、プレスによる欠陥だけでなく、汚れや
しみ、埃などの異物の付着や、洗浄油の付着むらなどが
ある。
【0005】したがって、上記のような従来の検査装置
を現状の車体プレスラインなどに設置した場合には、防
錆油や洗浄油などが不均一に付着した部分では、表面光
沢度の違いによって付着境界部にライン状あるいは点状
の影が発生して誤検出の原因となると共に、洗浄後のラ
イン搬送時にワーク表面に汚れやしみが付着した部分
や、工場内の埃がワーク表面に付着した部分では、これ
らの影を欠陥として誤検出する可能性がある。すなわ
ち、従来の検査装置では、防錆油,洗浄油が混在するプ
レスラインにおけるパネル表面の汚れやしみ、埃、さら
には洗浄油などの付着むらをも併せて検出されてしまう
ことから、ワーク表面の微小な凹凸や突起などのような
表面欠陥のみを高い精度で検出することが難しく、この
ような問題を解決することが従来の表面欠陥検査装置に
おける課題となっていた。
【0006】
【発明の目的】本発明は、従来の表面欠陥検査装置にお
ける上記課題に着目してなされたものであって、被検査
体の表面に付着した汚れやしみ、埃、さらには油の付着
むらなどに基づく誤検出を防止し、微小な凹凸や突起な
どの表面欠陥を識別して高い精度で表面欠陥を検出する
ことができる表面欠陥検査装置を提供することを目的と
している。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係わる表面欠陥
検査装置は、請求項1として、相対的に移動する被検査
体の被検査面に対して被検査面の一方側斜め上方から所
定の入射角度で照明光を照射する照明手段と、被検査面
の他方側斜め上方において前記照明光の入射角度よりも
小さい反射角度で反射される乱反射光を受光する所定の
撮像角度に配置されて被検査面からの反射光に基づいて
受光画像を形成する撮像手段と、前記撮像手段により得
られる受光画像から欠陥候補を抽出して欠陥候補情報と
して出力する欠陥候補抽出手段と、前記欠陥候補抽出手
段により得られる時間的に異なる時系列の欠陥候補情報
から被検査面上の汚れや埃などの異物に基づく誤情報と
欠陥候補とを識別する欠陥候補識別手段と、前記欠陥候
補識別手段により得られる異なる被検査体表面の欠陥情
報から被検査面上の洗浄油や防錆油などの油に基づく誤
情報と欠陥との判別および信頼度判定を行う欠陥信頼度
判定手段を備えている構成とし、請求項2として、相対
的に移動する被検査体の被検査面に対して被検査面の一
方側斜め上方から所定の入射角度で照明光を照射する照
明手段と、被検査面の他方側斜め上方において前記照明
光の入射角度よりも小さい反射角度で反射される乱反射
光を受光する所定の撮像角度に配置されて被検査面から
の反射光に基づいて受光画像を形成する撮像手段と、前
記撮像手段により得られる受光画像から欠陥候補を抽出
して欠陥候補情報として出力する欠陥候補抽出手段と、
前記欠陥候補抽出手段により得られる時間的に異なる時
系列の欠陥候補情報と前記撮像手段により得られる受光
画像に基づいて算出した検査領域および非検査領域情報
から被検査面上の汚れや埃などの異物に基づく誤情報と
欠陥候補とを識別する欠陥候補識別手段と、前記欠陥候
補識別手段により得られる異なる被検査体表面の欠陥情
報から被検査面上の洗浄油や防錆油などの油に基づく誤
情報と欠陥との判別および信頼度判定を行う欠陥信頼度
判定手段を備えている構成としており、上記構成をもっ
て従来の課題を解決するための手段としている。
【0008】また、本発明に係わる表面欠陥検査装置
は、請求項3として、欠陥候補識別手段が、欠陥候補抽
出手段により得られる欠陥候補情報と撮像手段により得
られる受光画像の輝度レベルに基づいて算出した検査領
域および非検査領域情報から欠陥候補が検査領域にある
か非検査領域にあるかを判定する検査域判定手段と、前
記検査域判定手段からの時間的に異なる時系列の欠陥情
報から欠陥候補の移動量および移動方向が所定の条件内
で一致する照合回数を検査領域および非検査領域ごとに
算出する検出域追跡処理手段を備えている構成とし、請
求項4として、欠陥候補識別手段が、欠陥候補抽出手段
により得られる欠陥候補情報と撮像手段により得られる
受光画像の光照射方向と同一方向に対して変化する輝度
の濃度投影演算値に基づいて算出した検査領域および非
検査領域情報から欠陥候補が検査領域にあるか非検査領
域にあるかを判定する検査域判定手段と、前記検査域判
定手段からの時間的に異なる時系列の欠陥情報から欠陥
候補の移動量および移動方向が所定の条件内で一致する
照合回数を検査領域および非検査領域ごとに算出する検
出域追跡処理手段を備えている構成とし、請求項5とし
て、欠陥候補識別手段が、欠陥候補抽出手段により得ら
れる欠陥候補情報と撮像手段により得られる受光画像の
光照射方向と同一方向に対して変化する輝度の濃度投影
演算値ならびに光照射方向に直交する方向に対して変化
する輝度の濃度投影演算値に基づいて算出した検査領域
および非検査領域情報から欠陥候補が検査領域にあるか
非検査領域にあるかを判定する検査域判定手段と、前記
検査域判定手段からの時間的に異なる時系列の欠陥情報
から欠陥候補の移動量および移動方向が所定の条件内で
一致する照合回数を検査領域および非検査領域ごとに算
出する検出域追跡処理手段を備えた構成としており、上
記構成をもって従来の課題を解決するための手段として
いる。
【0009】さらに、本発明に係わる表面欠陥検査装置
は、請求項6として、相対的に移動する被検査体の被検
査面に対して被検査面の一方側斜め上方から所定の入射
角度で照明光を照射する照明手段と、被検査面の他方側
斜め上方において照明光の入射角度よりも小さい反射角
度で反射される乱反射光を受光する所定の撮像角度に配
置されて被検査面からの反射光に基づいて受光画像を形
成する撮像手段と、撮像手段により得られる受光画像か
ら検査領域および非検査領域を判定する検査域判定手段
と、撮像手段により得られる受光画像と検査域判定手段
により得られる検査領域および非検査領域情報から欠陥
候補を抽出して欠陥候補情報として出力する欠陥候補抽
出手段と、欠陥候補抽出手段により得られる時間的に異
なる時系列の欠陥候補情報と検査域判定手段により得ら
れる検査領域および非検査領域情報から被検査面上の汚
れや埃などの異物に基づく誤情報と欠陥候補とを識別す
る欠陥候補識別手段と、欠陥候補識別手段により得られ
る異なる被検査体表面の欠陥情報から被検査面上の洗浄
油や防錆油などの油に基づく誤情報と欠陥との判別およ
び信頼度判定を行う欠陥信頼度判定手段を備えている構
成とし、請求項7として、検査域判定手段が、撮像手段
により得られる受光画像の輝度レベルに基づいて検査領
域および非検査領域を判定する手段である構成とし、請
求項8として、検査域判定手段が、撮像手段により得ら
れる受光画像の光照射方向と同一方向に対して変化する
輝度の濃度投影演算値に基づいて検査領域および非検査
領域を判定する手段である構成とし、請求項9として、
検査域判定手段が、撮像手段により得られる受光画像の
光照射方向と同一方向に対して変化する輝度の濃度投影
演算値ならびに光照射方向に直交する方向に対して変化
する輝度の濃度投影演算値に基づいて検査領域および非
検査領域を判定する手段である構成とし、請求項10と
して、欠陥候補識別手段が、欠陥候補抽出手段により得
られる時間的に異なる時系列の欠陥候補情報と検査域判
定手段により得られる検査領域および非検査領域情報か
ら欠陥候補の移動量および移動方向が所定の条件で一致
する照合回数を検査領域および非検査領域ごとに算出す
る検出域追跡処理手段を備えている構成としており、上
記構成をもって従来の課題を解決するための手段として
いる。
【0010】そしてさらに、本発明に係わる表面欠陥検
査装置は、請求項11として、検査域判定手段が、撮像
手段により得られる受光画像からノイズを除去するため
の平滑化処理を行った後に検査領域および非検査領域を
判定する手段である構成とし、請求項12として、欠陥
候補識別手段が、欠陥候補抽出手段により得られる時間
的に異なる時系列の欠陥候補情報の最大面積および平均
面積が所定の条件内であれば欠陥候補であると判定する
面積判定手段を備えている構成とし、請求項13とし
て、欠陥信頼度判定手段が、欠陥候補識別手段により得
られる異なる被検査体の連続的な欠陥情報から異なる被
検査体の欠陥位置が所定の条件内で一致する照合回数を
算出する被検査体追跡照合判定手段と、前記被検査体追
跡照合判定手段からの欠陥情報を所定の被検査体照合回
数条件と比較することにより欠陥判定および欠陥信頼度
判定を行う信頼性判定手段を備えている構成とし、請求
項14として、欠陥信頼度判定手段が、欠陥候補識別手
段により得られる異なる被検査体の連続的な欠陥情報か
ら異なる被検査体の欠陥位置が所定の条件内で一致する
照合回数を算出する被検査体追跡照合判定手段と、前記
被検査体追跡照合判定手段からの欠陥情報を所定の被検
査体照合回数条件、所定の非検査域照合回数条件、所定
の検査域照合回数条件および所定の面積条件と比較する
ことにより欠陥判定および欠陥信頼度判定を行う信頼性
判定手段を備えている構成としており、上記構成をもっ
て従来の課題を解決するための手段としている。
【0011】なお、本発明に係わる表面欠陥検査装置に
おいて、照明手段による照明光の入射角度については、
反射光分布の指向性が高まり、高い反射率が得られるこ
とから、被検査面に立てた法線に対して80°以上90
°未満の角度、すなわち被検査面に対して10°以下の
低角度照射(サイドライティング)が望ましく、撮像手
段による撮像角度については、照明光の入射角度よりも
小さい50°〜75°の範囲の反射角度で被検査面から
反射する乱反射光を受光するように、被検査面に対して
15°〜40°の範囲とすることが望ましい。
【0012】
【発明の作用】本発明の請求項1に係わる表面欠陥検査
装置では、相対的に、例えばベルトコンベアなどの搬送
手段によって順次移動する被検査体の被検査面に対し
て、照明手段により入射角度αで照射され、被検査面か
ら入射角度αよりも小さい反射角度βで反射される乱反
射光を受光すべく、被検査体に対して照明手段の反対側
に、撮像角度が被検査面に対して90°−βとなるよう
に配設された撮像手段によって被検査面を撮像するよう
になっている。したがって、入射角度αで照射された照
明光のうち、被検査面の欠陥等のない平坦部に当たった
光は、反射角度αで正反射するために撮像手段には受光
されず、表面欠陥や被検査面に付着した埃などの異物に
当たって反射角度βで乱反射された光のみが撮像手段に
受光されることから、これらの欠陥あるいは異物を高輝
度で捕えた受光画像が形成される。
【0013】このようにして得られた受光画像は、画像
処理手段に取り込まれ、まず画像処理手段の欠陥候補抽
出手段において、エッジ抽出のための微分処理、ノイズ
除去のための平滑化処理、欠陥を孤立点として検出する
ための二値化処理などが施される。
【0014】一般に、プレス直後のパネルなどの被検査
面においては、プレス欠陥などの欠陥だけでなく、パネ
ル表面の汚れやしみ、埃などの異物、さらに洗浄油など
の付着むらがある場合には表面光沢度の違いによって、
これらが同時に撮像されることになる。したがって、と
くに照明手段による照明光の入射角度αを大きくした低
角度照射(サイドライティング)の場合には、図3に示
すような光舌部(照明光の照射部先端における照明境界
部分)付近の検査領域内に位置する欠陥や異物などの検
出感度が高くなるため、欠陥候補抽出手段では、上記異
物や油の付着むらなどの欠陥ではないものと表面欠陥と
をほとんど区別することはできない。そこで、欠陥候補
抽出手段では、異物や油の付着むらなどによる孤立点を
も含む検出されたすべての孤立点、すなわち欠陥かも知
れない欠陥候補の位置,面積などの情報を欠陥候補情報
として出力する。
【0015】一方、撮像手段によって得られる受光画像
は、図3に示したように、照明手段からの照明光の当た
る部分によって、照明光の光舌付近(輝度傾斜部)に相
当する検出感度の高い前記検査領域と、原画輝度の飽和
領域であって検出感度の低い非検査領域とに区分され
る。
【0016】図4は、撮像手段によって捕らえられた被
検査面上の緩やかな傾斜角度を有する突起状をなす表面
欠陥、表面の汚れ,埃などの異物、および洗浄油の付着
むらによる孤立点が非検査体の移動に伴って画面上を移
動する状況を所定の時間ごとに撮像することによって時
系列的に処理した二値化検出画像を示すものであるが、
被検査面上の緩やかな角度を有する表面欠陥は、原画輝
度の飽和領域である非検査領域では検出されず、検出感
度の高い照明光の光舌付近の検査領域でのみ検出され
る。これに対し、このような表面欠陥に較べて高さのあ
る埃や、コントラストの強いしみ、光沢度の高い洗浄油
の付着むら部については、検出感度の高い検査領域のみ
ならず、検出感度の低い非検査領域においても孤立点と
して検出される。
【0017】したがって欠陥候補識別手段においては、
前記欠陥候補抽出手段から出力された欠陥候補情報を時
間的に異なる他の時系列データ(欠陥候補情報)と比較
し、検査領域と非検査領域とに存在する孤立点を照合す
ることによって、汚れや埃などに基づく孤立点による誤
情報が欠陥候補から識別される。
【0018】また一般に、プレス成形パネルの表面欠陥
は、プレス型内に入り込んだばりやごみなどによって発
生し、パネルの生産ラインにおいては、このような表面
欠陥が一度発生すると、次のパネルにも同じ場所にほぼ
同じ大きさで連続的に発生することが知られている。
【0019】そこで、欠陥信頼度判定手段では、上記欠
陥候補識別手段で得られた欠陥情報を当該欠陥候補識別
手段により異なる被検査体表面(被検査面)について得
られた欠陥情報と照合することによって欠陥候補の最終
的な絞り込みを行い、欠陥候補識別手段では欠陥と完全
に識別できない欠陥候補、例えば光沢度が比較的低い洗
浄油の付着むら部などによる誤情報を欠陥候補から除外
することによって、欠陥検査の信頼性を向上させるよう
にしている。すなわち、欠陥候補識別手段で得られた欠
陥情報における孤立点と他の被検査体における欠陥情報
の孤立点とが位置,面積などにおいて一致する場合に
は、この孤立点を表面欠陥によるものと判定して、例え
ばCRT,プリンタなどの表示手段に表示し、一致しな
い孤立点については、光沢度の低い油の付着むら部など
による誤情報と判定して表示情報から除外するようにし
ているので、誤検出の確率が極めて低いものとなり、欠
陥検出の精度,信頼性が向上することになる。
【0020】本発明の請求項2に係わる表面欠陥検査装
置では、上記欠陥候補識別手段において、欠陥候補抽出
手段により検出された欠陥候補情報を同じく欠陥候補抽
出手段により得られる時間的に異なる他の時系列の欠陥
候補情報と比較することによって被検査面上の汚れや埃
などの異物に起因する誤情報を識別するに際して、撮像
手段により得られる受光画像に基づいて算出した検査領
域か非検査領域かの情報を参照するようにしている。し
たがって、欠陥候補抽出手段により得られる欠陥候補情
報中の各欠陥候補が検査領域にあるのか、非検査領域に
あるのかの判定がより確実なものとなる。
【0021】本発明の請求項3に係わる表面欠陥検査装
置では、前記欠陥候補識別手段が検査域判定手段および
検出域追跡処理手段を備えており、検査域判定手段が撮
像手段により得られる受光画像の照明光の照射方向と同
一方向の輝度レベルに基づいて検査領域か非検査領域か
の情報を算出し、この情報によって欠陥候補抽出手段で
検出した欠陥候補の検査領域判定を行うと共に、検出域
追跡処理手段が検査域判定手段からの時間的に異なる時
系列の欠陥情報を用いて追跡照合するので、汚れや埃な
どに基づく誤情報の欠陥候補からの精度の高い識別判定
が行われることになる。
【0022】本発明の請求項4に係わる表面欠陥検査装
置では、前記欠陥候補識別手段が同様に検査域判定手段
および検出域追跡処理手段を備え、検査域判定手段が、
図5に示すように撮像手段により得られる受光画像の照
明光の照射方向と同一方向に対して変化する輝度の濃度
投影演算値(積算値)に基づいて検査領域か非検査領域
かの情報を算出し、欠陥候補抽出手段で検出した欠陥候
補の検査領域判定を行うようになっているので、濃度投
影処理、すなわち輝度値の加算処理という比較的簡単な
手法によって、欠陥候補が検査領域にあるのか非検査領
域にあるのかの判定が容易かつ正確に行われることにな
る。
【0023】本発明の請求項5に係わる表面欠陥検査装
置では、前記欠陥候補識別手段が同様に検査域判定手段
および検出域追跡処理手段を備え、検査域判定手段が、
撮像手段により得られる受光画像の照明光の照射方向と
同一方向に対して変化する輝度の濃度投影演算値(積算
値)ならびに照射方向に直交する方向に対して変化する
輝度の濃度投影演算値に基づいて検査領域か非検査領域
かの情報を算出し、欠陥候補抽出手段で検出した欠陥候
補の検査領域判定を行うようになっているので、濃度投
影処理、すなわち輝度値の加算処理という比較的簡単な
手法によって、欠陥候補が検査領域にあるのか非検査領
域にあるのかの判定が容易かつ正確に行われることにな
ると共に、検査領域が必要最小限の範囲に絞り込まれる
こととなって、欠陥検出処理がより迅速に行われる。
【0024】本発明の請求項6に係わる表面欠陥検査装
置では、撮像手段により得られる受光画像から検査領域
および非検査領域を判定する検査域判定手段を備え、欠
陥候補抽出手段において、撮像手段により得られる受光
画像と検査域判定手段により得られる検査領域および非
検査領域情報から欠陥候補を抽出しており、また、欠陥
候補識別手段においては、欠陥候補抽出手段により得ら
れる時間的に異なる時系列の欠陥候補情報と検査域判定
手段により得られる検査領域および非検査領域情報から
被検査面上の汚れや埃などの異物に基づく誤情報と欠陥
候補とを識別するようにしている。したがって、欠陥候
補抽出手段により得られる欠陥候補情報中の各欠陥候補
が検査領域にあるのか、非検査領域にあるのかの判定が
より確実で且つ迅速に行われる。
【0025】本発明の請求項7に係わる表面欠陥検査装
置では、検査域判定手段が、撮像手段により得られる受
光画像の輝度レベルに基づいて検査領域および非検査領
域を判定するので、欠陥候補抽出手段における欠陥候補
の検出が確実に且つ迅速に行われる。
【0026】本発明の請求項8に係わる表面欠陥検査装
置では、検査域判定手段が、撮像手段により得られる受
光画像の光照射方向と同一方向に対して変化する輝度の
濃度投影演算値に基づいて検査領域および非検査領域を
判定するので、欠陥候補抽出手段における欠陥候補の検
出がより確実に且つ迅速に行われる。
【0027】本発明の請求項9に係わる表面欠陥検査装
置では、検査域判定手段が、撮像手段により得られる受
光画像の光照射方向と同一方向に対して変化する輝度の
濃度投影演算値ならびに光照射方向に直交する方向に対
して変化する輝度の濃度投影演算値に基づいて検査領域
および非検査領域を判定するので、欠陥候補抽出手段に
おける欠陥候補の検出がより確実に行われると共に、検
査領域が必要最小限の範囲に絞り込まれることとなっ
て、欠陥検出処理がより一層迅速に行われる。
【0028】本発明の請求項10に係わる表面欠陥検査
装置では、欠陥候補識別手段が検出域追跡処理手段を備
えており、この検出域追跡処理手段において、欠陥候補
抽出手段により得られる時間的に異なる時系列の欠陥候
補情報と検査域判定手段により得られる検査領域および
非検査領域情報とを用いて追跡照合するので、汚れや埃
などに基づく誤情報の欠陥候補からの精度の高い識別判
定が行われる。
【0029】本発明の請求項11に係わる表面欠陥検査
装置では、検査域判定手段が、撮像手段により得られる
受光画像からノイズを除去するための平滑化処理を行っ
た後に検査領域および非検査領域を判定するので、検査
域判定手段から得られる検査領域および非検査領域の情
報がより正確なものとなる。
【0030】本発明の請求項12に係わる表面欠陥検査
装置では、上記欠陥候補識別手段がさらに面積判定手段
を備え、欠陥候補抽出手段によって得られた時間的に異
なる時系列の欠陥候補情報の最大面積および平均面積が
所定の条件内であるときに欠陥候補であると判定するよ
うになっているので、欠陥候補識別手段による欠陥候補
の識別精度がさらに向上することになる。
【0031】本発明の請求項13に係わる表面欠陥検査
装置では、前記欠陥信頼度判定手段が被検査体追跡照合
判定手段および信頼性判定手段を備え、被検査体追跡照
合判定手段が複数の異なる被検査体の連続的な欠陥情報
に対して欠陥候補識別手段により検出された欠陥候補の
位置が所定の条件内で一致する照合回数を算出すると共
に、信頼性判定手段が被検査体追跡照合判定手段からの
欠陥情報、すなわち当該被検査体追跡照合判定手段によ
り算出された照合回数を比較し、該照合回数があらかじ
め定められた所定の照合回数条件に一致した欠陥候補に
ついては、これを欠陥と判定するようになっているの
で、欠陥信頼度判定手段における最終的な欠陥判定、す
なわち欠陥候補識別手段では完全に識別できなかった、
例えば光沢度の低い油の付着むらなどによる誤情報の判
別が高い精度のもとに行われることになる。
【0032】本発明の請求項14に係わる表面欠陥検査
装置では、前記欠陥信頼度判定手段が同様に被検査体追
跡照合判定手段および信頼性判定手段を備え、信頼性判
定手段が被検査体追跡照合判定手段によって得られた欠
陥情報、すなわち被検査体の照合回数、非検査域照合回
数、検査域照合回数および面積を比較し、これらがあら
かじめ定められた所定の被検査体照合回数条件、非検査
域照合回数条件、検査域照合回数条件および面積条件に
それぞれ一致した場合には、当該欠陥候補を欠陥と判定
するようにしているので、例えば光沢度の低い油の付着
むらなどによる誤情報が欠陥候補からより確実に除去さ
れ、欠陥信頼度判定手段における最終的な欠陥判定の信
頼度がさらに向上することになる。
【0033】
【発明の効果】本発明の請求項1に係わる表面欠陥検査
装置によれば、照明手段と、撮像手段と、欠陥候補抽出
手段と、欠陥候補識別手段と、欠陥信頼度判定手段とを
備えた構成のものであって、欠陥候補抽出手段が撮像手
段により得られた受光画像から表面欠陥による孤立点と
共に、汚れや埃などの異物や、油の付着むらなどによる
孤立点に基づく誤情報をも含む欠陥候補情報を出力し、
欠陥候補識別手段がこの欠陥候補情報を同じく欠陥候補
抽出手段により得られた時間的に異なる他の時系列の欠
陥候補情報と比較し、検出感度の高い検査領域と検出感
度の低い非検査領域とにある孤立点を照合するようにし
ており、検査領域と非検査領域の両方に存在する孤立点
を汚れや埃などの異物に基づく誤情報と判定することが
できる。そして、欠陥信頼度判定手段においては欠陥候
補識別手段によって得られた欠陥情報を同じく欠陥候補
識別手段によって得られた他の被検査体における欠陥情
報と比較し、他の被検査体に検出された欠陥候補と位
置、面積などが一致する場合に、この欠陥候補を欠陥と
して最終判定しているので、表面欠陥検査における誤検
出の可能性を極めて少なくすることができ、欠陥検出の
精度,信頼性の大幅な向上が可能になるという極めて優
れた効果がもたらされる。
【0034】本発明の請求項2に係わる表面欠陥検査装
置によれば、同様の構成を備え、欠陥候補識別手段にお
いて、欠陥候補抽出手段により検出された欠陥候補情報
を時間的に異なる他の時系列の欠陥候補情報と比較して
被検査面上の汚れや埃などの異物に起因する誤情報を欠
陥候補と識別するに際して、撮像手段から得られる受光
画像に基づいて算出した検査領域か非検査領域かの情報
を参照するようにしているので、欠陥候補抽出手段によ
り得られる欠陥候補情報中の各欠陥候補が検査領域にあ
るのか、非検査領域にあるのかの判定をより確実に行う
ことができ、欠陥検出の精度,信頼性のさらなる向上が
可能になるという極めて優れた効果がもたらされる。
【0035】本発明の請求項3に係わる表面欠陥検査装
置によれば、請求項2と同様の効果を得ることができる
うえに、欠陥候補識別手段が検査域判定手段および検出
域追跡処理手段を備え、検査域判定手段が受光画像の輝
度レベルに基づいて算出した検査領域か非検査領域かの
情報によって欠陥候補抽出手段で検出した欠陥候補の検
査領域判定を行う一方、検出域追跡処理手段が検査域判
定手段からの時間的に異なる時系列の欠陥情報を用いて
追跡照合するので、汚れや埃などに基づく誤情報の欠陥
候補からの精度の高い識別判定が可能になる。
【0036】本発明の請求項4に係わる表面欠陥検査装
置によれば、請求項2と同様の効果を得ることができる
うえに、検査域判定手段が受光画像の輝度の濃度投影演
算値の変化に基づいて算出した検査領域か非検査領域か
の情報によって、欠陥候補抽出手段で検出した欠陥候補
の検査領域判定を行うようになっているので、欠陥候補
が検査領域にあるのか非検査領域にあるのかの判定を容
易かつ正確に行うことができるという効果がもたらされ
る。
【0037】本発明の請求項5に係わる表面欠陥検査装
置によれば、請求項2と同様の効果を得ることができる
うえに、検査域判定手段が受光画像において直交する2
方向に対して変化する輝度の濃度投影演算値に基づいて
算出した検査領域か非検査領域かの情報によって、欠陥
候補抽出手段で検出した欠陥候補の検査領域判定を行う
ようになっているので、欠陥候補が検査領域にあるのか
非検査領域にあるのかの判定を容易かつ正確に行うこと
ができると共に、複雑な欠陥検出処理においても処理時
間の大幅な短縮化を実現することができる。このような
処理時間の短縮化により、生産タクトが数秒単位である
プレスラインへの適用により好ましいものとなり、イン
ラインにおいてリアルタイムで欠陥検査を正確に行うこ
とができる。
【0038】本発明の請求項6に係わる表面欠陥検査装
置によれば、欠陥候補抽出手段で欠陥候補を検出する
際、および欠陥候補識別手段で被検査面上の汚れや埃な
どの異物に起因する誤情報を欠陥候補と識別する際に、
検査域判定手段により得られる検査領域および非検査領
域情報を参照することから、複雑な欠陥検出処理におい
ても、欠陥候補の検出や、欠陥候補抽出手段により得ら
れる欠陥候補情報中の各欠陥候補が検査領域にあるか否
かの判定をより確実に且つ迅速に行うことができ、欠陥
検出の精度向上や高速化,信頼性のさらなる向上が可能
になるという極めて優れた効果がもたらされる。また、
欠陥検出の高速化により、生産タクトが数秒単位である
プレスラインへの適用により好ましいものとなり、イン
ラインにおいてリアルタイムで欠陥検査を正確に行うこ
とができる。
【0039】本発明の請求項7に係わる表面欠陥検査装
置によれば、検査域判定手段において、撮像手段により
得られる受光画像の輝度レベルに基づいて検査領域およ
び非検査領域を判定することにより、請求項6と同様
に、欠陥候補抽出手段における欠陥候補の検出をより確
実に且つ迅速に行うことができる。
【0040】本発明の請求項8に係わる表面欠陥検査装
置によれば、検査域判定手段において、撮像手段により
得られる受光画像の光照射方向と同一方向に対して変化
する輝度の濃度投影演算値に基づいて検査領域および非
検査領域を判定することにより、請求項6と同様に、欠
陥候補抽出手段における欠陥候補の検出がより確実に且
つ迅速に行うことができる。
【0041】本発明の請求項9に係わる表面欠陥検査装
置によれば、請求項6と同様の効果を得ることができる
うえに、検査域判定手段において、撮像手段により得ら
れる受光画像の光照射方向と同一方向に対して変化する
輝度の濃度投影演算値ならびに光照射方向に直交する方
向似たいして変化する輝度の濃度投影演算値に基づいて
検査領域および非検査領域を判定することから、検査領
域を必要最小限の範囲に絞り込むことで欠陥検出処理の
さらなる高速化を実現することができる。
【0042】本発明の請求項10に係わる表面欠陥検査
装置によれば、請求項6〜9と同様の効果を得ることが
できるうえに、検出域追跡処理手段において、欠陥候補
抽出手段により得られる時間的に異なる時系列の欠陥候
補情報と検査域判定手段により得られる検査領域および
非検査領域情報とを用いて追跡照合することから、汚れ
や埃などに基づく誤情報の欠陥候補からの精度の高い識
別判定を行うことができる。
【0043】本発明の請求項11に係わる表面欠陥検査
装置によれば、請求項3〜10と同様の効果を得ること
ができるうえに、検査域判定手段において、撮像手段に
より得られる受光画像からノイズを除去するための平滑
化処理を行った後に検査領域および非検査領域を判定す
ることから、検査域判定手段から得られる検査領域およ
び非検査領域の情報をより正確なものにして、欠陥検出
精度のさらなる向上に貢献することができる。
【0044】本発明の請求項12に係わる表面欠陥検査
装置によれば、請求項3〜11と同様の効果を得ること
ができるうえに、欠陥候補識別手段が検査域判定手段お
よび検出域追跡処理手段に加えて、面積判定手段を備
え、欠陥候補抽出手段によって得られた時間的に異なる
時系列の欠陥候補情報の最大面積および平均面積が所定
の条件内であるときに欠陥候補であると判定するように
なっているので、欠陥候補識別手段による欠陥候補の識
別精度をさらに向上させることが可能になる。
【0045】本発明の請求項13に係わる表面欠陥検査
装置によれば、請求項1〜12と同様の効果を得ること
ができるうえに、欠陥信頼度判定手段が被検査体追跡照
合判定手段および信頼性判定手段を備え、被検査体追跡
照合判定手段が他の被検査体の欠陥情報に対して検出さ
れた欠陥候補の位置が所定の条件内で一致する照合回数
を算出し、信頼性判定手段が被検査体追跡照合判定手段
により算出された照合回数を比較し、照合回数があらか
じめ定められた所定の照合回数条件に一致した欠陥候補
を欠陥と判定することから、欠陥信頼度判定手段におけ
る最終的な欠陥判定を高い精度のもとに行うことができ
る。
【0046】本発明の請求項14に係わる表面欠陥検査
装置によれば、請求項12と同様の効果を得ることがで
きるうえに、信頼性判定手段が被検査体追跡照合判定手
段によって得られた欠陥情報、すなわち被検査体の照合
回数、非検査域照合回数、検査域照合回数および面積を
比較し、これらがあらかじめ定められた所定の条件にそ
れぞれ一致した欠陥候補について、これを欠陥と判定す
るようにしているので、欠陥候補識別手段では完全に識
別できなかった光沢度の低い油の付着むらなどによる誤
情報を欠陥候補から確実に除去することができ、欠陥信
頼度判定手段における最終的な欠陥判定の信頼度をより
一層向上させることができるという効果がもたらされ
る。
【0047】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいてさらに具体
的に説明する。
【0048】図1および図2は、本発明に係わる表面欠
陥検査装置の一実施例を示すものであって、この実施例
においては、プレス成形されたのち、ベルトコンベアな
どの搬送手段によって連続的に移送される自動車の車体
パネルの表面欠陥(プレス欠陥)をインライン検査する
場合について説明する。
【0049】図1に示す表面欠陥検査装置は、被検査体
としてベルトコンベアなどの搬送手段Cによって図中に
示す矢印L方向に移送される車体パネルP(被検査体)
の表面(被検査面)に移送方向後方側斜め上方から線状
の照明光を照射する光照射部1aと、この光照射部1a
に光ファイバーを介して光を送る照明光源1bからなる
照明手段1と、移送方向前方側斜め上方に配置され、前
記照明手段1による照明光のパネル表面からの反射光を
受光して受光画像を形成する撮像手段としてのCCDカ
メラ2と、前記搬送手段Cによって移送される車体パネ
ルPの位置情報を検出するパネル位置検出センサ3を備
えている。
【0050】なお、照明手段1の照明光源1bとして
は、ハロゲンランプ,メタルハライドランプあるいはキ
セノンメタルハライドランプなどを使用することがで
き、光源1bからの光を上記したように光ファイバーな
どを介して、あるいは直接光照射部1aに導き、線状に
集光して車体パネルPに照射することができる。また、
撮像手段としては、上記したようなCCDカメラのみに
限らず、その他各種の撮像装置を用いることができる。
【0051】上記照明手段1の光照射部1aおよびCC
Dカメラ2は、それぞれ照明駆動手段4およびカメラ駆
動手段5を備えており、光照射部1aの照射起点の高さ
位置と照射方向、およびCCDカメラ2の撮像方向と受
光点の高さ位置を調節して、照射光のパネル表面への入
射角度αが常に80°以上90°未満(パネル表面に対
する照射角度θs としては10°以下)の範囲となると
共に、CCDカメラ2については、入射角度αで照射さ
れた照明光のうち、上記範囲の入射角度αよりも小さい
50°〜75°の範囲の反射角度βでパネル表面から反
射される前記照明光の乱反射光を受光するために、パネ
ル表面に対する撮像角度θc が常に15°〜40°の範
囲となるように制御されている。
【0052】すなわち、本発明に係わる表面欠陥検査装
置は、前記パネル位置検出センサ3と共に、パネル種入
力手段6と、パネル面情報出力手段7と、照射・撮像角
度位置調整手段8から構成される位置制御手段を備えて
おり、パネル種入力手段6に入力されたパネル種情報と
パネル位置検出センサ3により得られる車体パネルPの
位置情報に基づいてパネル面情報出力手段7が車体パネ
ルPの移動に伴う被検査面の曲面形状および傾斜角度情
報を照射・撮像角度位置調整手段8に出力し、照射・撮
像角度位置調整手段8では、この車体パネルPの傾斜角
度情報とパネル位置検出センサ3からの位置情報に応じ
た駆動指令信号を照明駆動手段4およびカメラ駆動手段
5に出力する。この駆動信号に基づいて、図2に示すよ
うに照明駆動手段4およびカメラ駆動手段5がそれぞれ
作動することから、光照射部1aの高さ位置と照射方
向、およびCCDカメラ2の高さ位置と撮像方向が調整
され、車体パネルPの連続移動に伴って常に角度および
高さ位置が変動する被検査面に対する照明光の入射角度
α(光照射部1aの照射角度θs )およびCCDカメラ
2の撮像角度θc が常に上記した一定の値となるように
制御されるようになっている。なお、上記したパネル面
情報出力手段7および照射・撮像角度位置調整手段8は
ホストコンピュータに組み込まれている。
【0053】当該表面欠陥検査装置は、さらに、CCD
カメラ2によって形成された受光画像の画像処理手段へ
の入力を制御する画像入力手段9、画像処理手段の一部
を構成し、画像入力手段9を介して入力された受光画像
を欠陥候補をエッジ抽出処理して欠陥候補情報として出
力する欠陥候補抽出手段10、平滑化処理によってノイ
ズを除去するノイズ除去手段11、検査域判定手段12
a、検出域追跡処理手段12bおよび面積判定手段12
cを備え、欠陥候補抽出手段10から得られた欠陥候補
情報を時間的に異なる他の時系列の欠陥候補情報と比較
することにより、パネル表面の汚れや埃などの異物に基
づく誤情報と欠陥候補とを識別する欠陥候補識別手段1
2と、被検査体追跡照合判定手段としてのパネル追跡照
合判定手段13aおよび信頼性判定手段13bからな
り、欠陥候補識別手段12によって得られた欠陥情報を
他のパネルにおける欠陥情報と照合することにより、パ
ネル表面の洗浄油などの油に基づく誤情報と欠陥との最
終判定を行う欠陥信頼度判定手段13を備えていると共
に、さらに上記欠陥候補抽出手段10により抽出された
欠陥候補のうち、欠陥候補識別手段12により識別さ
れ、欠陥信頼度判定手段13によって最終的に欠陥と判
定された表面欠陥を表示するCRTやプリンタなどの表
示手段と、最終的に表面欠陥が検出された車体パネルを
不合格パネルとしてライン外に選別するように、例えば
ロボットのようなパネル選別装置に指示するための信号
出力を行うパネル選別指示手段15を備えている。
【0054】以下に、上記構成を備えた表面欠陥検査装
置による欠陥検出手順について順を追って説明する。
【0055】表面欠陥検査装置の光照射部1aは、搬送
手段Cによって矢印L方向に一定の速度で移動する車体
パネルPの表面に、80°以上90°未満の所定の入射
角度αで照明光を照射し、15°〜40°の所定の撮像
角度θc に配置されたCCDカメラ2は、照明光の入射
角度αよりも小さい50°〜75°の反射角度βでパネ
ル表面から反射される照明光の乱反射光による受光画像
を撮像する。
【0056】車体パネルPの表面に緩やかな凹凸や突起
などプレス成形による表面欠陥があると、光照射部1a
から入射角度αで照射された照明光のうち、被検査面の
欠陥等のない平坦部に当たった光は、反射角度αで正反
射するため、15°〜40°の範囲の撮像角度θc に配
置されたCCDカメラ2には受光されず、表面欠陥に当
たって反射角度βで乱反射された光のみがCCDカメラ
2に受光されるので、表面欠陥を高輝度で捕えた受光画
像が形成される。このとき、車体パネルPの表面に汚れ
や埃などの異物、洗浄油や防錆油などの油の付着むらが
あると、これらに当たって反射角度βで乱反射された光
がCCDカメラ2に同様に捕らえられ、同時に撮像され
る。
【0057】このようにして得られた表面欠陥による像
と異物や油の付着むらなどによる像とを捕らえた受光画
像は、画像入力手段9を介して画像処理手段に取り込ま
れ、画像処理手段の一部を構成する欠陥候補抽出手段1
0およびノイズ除去手段11においてエッジ抽出を行う
ための微分処理や、パネル表面のノイズ除去のための平
滑化処理、表面欠陥などを孤立点として検出するための
二値化処理などが行われ、抽出された欠陥候補の位置や
面積などが、欠陥候補情報として欠陥候補識別手段12
に出力される。なお、これら処理によっては、処理画像
中の表面欠陥による孤立点と、汚れや埃などの異物や油
の付着むらなど表面欠陥以外のものによる孤立点とを区
別することができず、前記欠陥候補情報には異物や油の
付着むらなどによる誤情報も含まれていることになる。
【0058】欠陥候補抽出手段10により得られた欠陥
候補情報は、欠陥候補識別手段12に入力され、欠陥候
補識別手段12の検査域判定手段12aにおいて、撮像
手段、すなわちCCDカメラ2により得られた受光画像
における照明光の照射方向と同一方向の輝度レベル、あ
るいは照明光の照射方向と同一方向に対して変化する輝
度の濃度投影演算値(照射方向に直交する方向に輝度積
分した値)、あるいは照明光の照射方向と同一方向に対
して変化する輝度の濃度投影演算値ならびに照射方向に
直交する方向に対して変化する輝度の濃度投影演算値
(照射方向と同一方向に輝度積分した値)に基づいて算
出した検査領域情報および非検査領域情報から上記欠陥
候補情報における各欠陥候補が検査領域にあるか、非検
査領域にあるかが判定される。
【0059】さらに、欠陥候補識別手段12の検出域追
跡処理手段12bでは、上記検査域判定手段12aによ
り判定された欠陥情報における時間的に異なる時系列の
欠陥情報を用いることにより、欠陥候補の移動量および
移動方向が所定の条件内で一致した場合の追跡照合回数
を非検査領域および検査領域ごとにそれぞれ算出され
る。
【0060】また、欠陥候補識別手段12の面積判定手
段12cでは、前記欠陥候補抽出手段10により得られ
る時間的に異なる時系列の欠陥候補情報の最大面積およ
び平均面積が所定の条件内であれば欠陥候補であるとの
判定を行うことにより、前記欠陥候補抽出手段10によ
り得られた欠陥候補とパネル表面の汚れ、しみ、埃、洗
浄油付着むらなどによる誤検出との識別判定が行われ
る。
【0061】そして、欠陥信頼度判定手段13では、パ
ネル追跡照合判定手段13aにおいて、上記欠陥候補識
別手段12により得られた異なる車体パネルPの連続的
な欠陥情報に基づいて、異なる車体パネルPの欠陥位置
が所定の条件内で一致する照合回数の算出が行われ、さ
らに信頼性判定手段13bにおいて、上記パネル追跡照
合判定手段13aからの欠陥情報、すなわちパネル照合
回数が所定のパネル照合回数条件に一致するかどうかの
判定が行われ、一致した欠陥情報を表面欠陥であると最
終的に判定される。
【0062】このようにして、欠陥信頼度判定手段13
の信頼性判定手段13bによって最終判定された欠陥検
出結果は、表示手段14に表示されると共に、パネル選
別指示手段15を介して、車体パネルPの補修のための
選別がライン検査員に指示される。
【0063】図6は、本発明に係わる表面欠陥検査装置
の他の実施例を示すブロック図であって、欠陥候補識別
手段12が検出域追跡処理手段12bと面積判定手段1
2cとにより構成されている点を除いて、図1に示した
表面欠陥検査装置と基本的に同様の構造のものである。
【0064】図4に示したように、パネル表面の緩やか
な傾斜角度の凹凸欠陥は、原画輝度の飽和領域である非
検査領域では一般的に検出されず、検出感度の高い光舌
付近(輝度傾斜部)で検出される。しかし、高さのある
埃やコントラストの強いしみ、光沢度の高い洗浄油の付
着むら部については、感度の高い光舌付近、すなわち検
査領域だけでなく、飽和領域である非検査領域でも検出
されるため、パネル表面の汚れ,しみ,埃などの異物
は、欠陥候補識別手段12の検出域追跡処理手段12b
において複数回の追跡照合がなされる。したがって、図
4に示すように、欠陥候補抽出手段10で検出された欠
陥候補の異なる時系列情報を用いて、欠陥候補識別手段
12の検出域追跡処理手段12bおよび面積判定手段1
2cにより追跡照合および面積判定をすることにより、
欠陥候補の識別判定を高い精度で行うことができる。
【0065】図7は、本発明に係わる表面欠陥検査装置
の実施例として、当該表面欠陥検査装置を自動車の車体
プレス検査ラインに適用した場合の全体構成を示すもの
である。
【0066】この場合、欠陥信頼度判定手段13により
最終判定された欠陥検出情報、すなわち欠陥の有無、修
正欠陥個数、欠陥位置などの情報は、例えばモニターな
どの表示手段14によりパネル補修のための選別指示と
してライン検査員に表示されると共に、パネル選別指示
手段15を介してラインのパネル選別手段16に送られ
る。パネル選別手段16では、ロボットアームを用い、
前記パネル選別指示手段15からの各車体パネルPごと
の欠陥検出情報に基づいて、搬送手段Cによって次々と
搬送されて来る車体パネルPをOKパレット16aまた
はNGパレット16bに自動選別する。
【0067】図8は、本発明に係わる表面欠陥検査装置
のさらに他の実施例を示すブロック図である。
【0068】この実施例における表面欠陥検査装置は、
図6に示す先の実施例とほぼ同様の構成を備えると共
に、撮像手段であるCCDカメラ2により得られる受光
画像から検査領域および非検査領域を判定する検査域判
定手段50を独立した状態で備えている。
【0069】また、欠陥候補抽出手段10は、CCDカ
メラ2により得られる受光画像と検査域判定手段50に
より得られる検査領域および非検査領域情報から欠陥候
補を抽出して欠陥候補情報として出力する。
【0070】さらに、欠陥候補識別手段12は、欠陥候
補抽出手段10により得られる時間的に異なる時系列の
欠陥候補情報と検査域判定手段50により得られる検査
領域および非検査領域情報から被検査面上の汚れや埃な
どの異物に基づく誤情報と欠陥候補とを識別するものと
なっており、とくに、欠陥候補抽出手段10により得ら
れる時間的に異なる時系列の欠陥候補情報と検査域判定
手段50により得られる検査領域および非検査領域情報
から欠陥候補の移動量および移動方向が所定の条件で一
致する照合回数を検査領域および非検査領域ごとに算出
する検出域追跡処理手段12bを備えている。
【0071】なお、検査域判定手段50は、受光画像か
らノイズを除去するための平滑化処理を行う機能を有
し、この平滑化処理を行った後に検査領域および非検査
領域を判定するようにしており、これにより、欠陥候補
抽出手段10および欠陥候補識別手段12の検出域追跡
処理手段12bに対する検査領域および非検査領域情報
をより正確なものにしている。このような平滑化処理の
機能は、図1に示す先の実施例の検査域判定手段(12
a)にも採用することが可能である。
【0072】上記表面欠陥検査装置では、欠陥候補抽出
手段10で欠陥候補を検出する際、および欠陥候補識別
手段12で被検査面上の汚れや埃などの異物に起因する
誤情報を欠陥候補と識別する際に、検査域判定手段50
により得られる検査領域および非検査領域情報を参照す
るので、複雑な欠陥検出処理においても、欠陥候補の検
出や、欠陥候補抽出手段10により得られる欠陥候補情
報中の各欠陥候補が検査領域にあるのか、非検査領域に
あるのかの判定がより確実に且つ迅速に行われる。ま
た、検出域追跡処理手段12bにおいては、欠陥候補抽
出手段10により得られる時間的に異なる時系列の欠陥
候補情報と検査域判定手段50により得られる検査領域
および非検査領域情報とを用いて追跡照合するので、汚
れや埃などに基づく誤情報の欠陥候補からの精度の高い
識別判定が行われる。
【0073】このように、表面欠陥検査装置は、とく
に、検査域判定手段50、欠陥候補抽出手段10、およ
び検出域追跡処理手段12bを備えた欠陥候補識別手段
12を採用したことで、高精度な欠陥検出を高速で行い
得るものとなっているので、生産タクトが数秒単位であ
るプレスラインへの適用により好ましいものとなり、イ
ンラインにおいてリアルタイムで欠陥検査を正確に行う
ことができる。
【0074】ここで、上記の検査域判定手段50は、受
光画像から検査領域および非検査領域を判定するにあた
り、次に述べる3つの機能のいずれかを備えた手段とす
ることができる。
【0075】第1の機能は、図9に示すように、受光画
像の輝度レベルに基づいて検査領域および非検査領域を
判定するものである。図9は、受光画像と、受光画像に
おける光照射方向(Y方向)に対して変化する輝度値を
示すグラフである。なお、グラフは、受光画像のほぼ中
央に設定したY0−Y1線上の輝度値の変化を示してい
る。このとき、検出可能な領域すなわち検査領域は、実
験的に求めた輝度値の上限値POと下限値P1の間の範
囲となる。
【0076】したがって、図8に示す表面欠陥検査装置
においては、欠陥候補抽出手段10により欠陥候補を抽
出する際、および欠陥候補識別手段12により被検査面
上の汚れや埃などの異物に基づく誤情報と欠陥候補とを
識別する際には、受光画像の全領域を対象とする必要は
なく、検査領域だけを対象とすればよいので、その分欠
陥検出処理が容易になり且つ迅速に行われる。
【0077】第2の機能は、図10に示すように、受光
画像の光照射方向と同一方向に対して変化する輝度の濃
度投影演算値に基づいて検査領域および非検査領域を判
定する手段とするものである。図10は、受光画像と、
受光画像の光照射方向と同一方向(Y方向)に対して変
化する輝度の濃度投影演算値(光照射方向に直交するX
方向に輝度積分した値)を示すグラフである。このと
き、検出可能な領域すなわち検査領域は、実験的に求め
たの上限値POと下限値P1の間の範囲となる。
【0078】このように、光照射方向と同一方向に対し
て変化する輝度の濃度投影演算値を用いた場合には、検
査領域と非検査領域との判定がより確実なものとなり、
欠陥検出の精度がより高められる。そして、図8に示す
表面欠陥検査装置においては、欠陥候補抽出手段10に
より欠陥候補を抽出する際、および欠陥候補識別手段1
2により被検査面上の汚れや埃などの異物に基づく誤情
報と欠陥候補とを識別する際には、受光画像の全領域を
対象とする必要はなく、検査領域だけを対象とすればよ
いので、その分欠陥検出処理が容易になり且つ迅速に行
われる。
【0079】第3の機能は、図11に示すように、受光
画像の光照射方向と同一方向に対して変化する輝度の濃
度投影演算値ならびに光照射方向に直交する方向に対し
て変化する輝度の濃度投影演算値に基づいて検査領域お
よび非検査領域を判定するものである。図11は、洗浄
油が表面に付着した状態の受光画像と、受光画像の光照
射方向と同一方向(Y方向)に対して変化する輝度の濃
度投影演算値(X方向に輝度積分した値)を示すグラフ
と、受光画像の光照射方向に直交する方向(X方向)に
対して変化する輝度の濃度投影演算値(Y方向に輝度積
分した値)を示すグラフである。このとき、検出可能な
領域すなわち検査領域は、X方向の濃度投影演算値にお
いては実験的に求めたの上限値POと下限値P1の間の
範囲となり、Y方向の濃度投影演算値においては実験的
に求めたの上限値P2と下限値P3の間の範囲となるの
で、結果として検査領域は、これらの上限値PO,P2
および下限値P1,P3に囲まれた範囲となる。
【0080】このように、光照射方向と同一方向に対し
て変化する輝度の濃度投影演算値ならびに光照射方向に
直交する方向に対して変化する輝度の濃度投影演算値を
用いた場合には、検査領域と非検査領域との判定がより
確実なものになると共に、検査領域が必要最小限の範囲
に絞り込まれることとなる。そして、図8に示す表面欠
陥検査装置においては、欠陥候補抽出手段10により欠
陥候補を抽出する際、および欠陥候補識別手段12によ
り被検査面上の汚れや埃などの異物に基づく誤情報と欠
陥候補とを識別する際には、受光画像の全領域を対象と
する必要はなく、上記の如く絞り込まれた検査領域だけ
を対象とすればよいので、その分欠陥検出処理がより容
易になり且つさらなる高速化が実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係わる表面欠陥検査装置の
構成を示すブロック図である。
【図2】本発明に係わる表面欠陥検査装置における照明
手段による照明光の入射角度および撮像手段による撮像
角度を一定に保持するための制御例を示す説明図であ
る。
【図3】本発明に係わる表面欠陥検査装置におけるサイ
ドライティング照明による撮像画像の検査領域および非
検査領域を示す説明図である。
【図4】本発明に係わる表面欠陥検査装置における時系
列的な追跡処理による二値化検出画像を示す説明図であ
る。
【図5】本発明に係わる表面欠陥検査装置における濃度
投影演算による検査領域の算出例を示す説明図である。
【図6】本発明の他の実施例に係わる表面欠陥検査装置
の構成を示すブロック図である。
【図7】本発明に係わる表面欠陥検査装置を自動車の車
体プレス検査ラインに適用した例を示す全体図である。
【図8】本発明のさらに他の実施例に係わる表面欠陥検
査装置の構成を示すブロック図である。
【図9】図8に示す検査域判定手段の一機能として、受
光画像と、受光画像における光照射方向(Y方向)の輝
度値の変化を示すグラフに基づいて検査領域を判定する
場合を示す説明図である。
【図10】図8に示す検査域判定手段の他の機能とし
て、受光画像と、受光画像の光照射方向と同一方向(Y
方向)に対して変化する輝度の濃度投影演算値を示すグ
ラフに基づいて検査領域を判定する場合を示す説明図で
ある。
【図11】図8に示す検査域判定手段のさらに他の機能
として、受光画像と、受光画像の光照射方向と同一方向
(Y方向)に対して変化する輝度の濃度投影演算値を示
すグラフと、受光画像の光照射方向に直交する方向(X
方向)に対して変化する輝度の濃度投影演算値を示すグ
ラフに基づいて検査領域を判定する場合を示す説明図で
ある。
【符号の説明】
P 車体パネル(被検査体) 1 照明手段 1a 光照射部 1b 照明光源 2 CCDカメラ(撮像手段) 10 欠陥候補抽出手段 12 欠陥候補識別手段 12a 検査域判定手段 12b 検出域追跡処理手段 12c 面積判定手段 13 欠陥信頼度判定手段 13a パネル追跡照合判定手段(被検査体追跡照合判
定手段) 13b 信頼性判定手段 50 検査域判定手段

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相対的に移動する被検査体の被検査面に
    対して被検査面の一方側斜め上方から所定の入射角度で
    照明光を照射する照明手段と、 被検査面の他方側斜め上方において前記照明光の入射角
    度よりも小さい反射角度で反射される乱反射光を受光す
    る所定の撮像角度に配置されて被検査面からの反射光に
    基づいて受光画像を形成する撮像手段と、 前記撮像手段により得られる受光画像から欠陥候補を抽
    出して欠陥候補情報として出力する欠陥候補抽出手段
    と、 前記欠陥候補抽出手段により得られる時間的に異なる時
    系列の欠陥候補情報から被検査面上の汚れや埃などの異
    物に基づく誤情報と欠陥候補とを識別する欠陥候補識別
    手段と、 前記欠陥候補識別手段により得られる異なる被検査体表
    面の欠陥情報から被検査面上の洗浄油や防錆油などの油
    に基づく誤情報と欠陥との判別および信頼度判定を行う
    欠陥信頼度判定手段を備えていることを特徴とする表面
    欠陥検査装置。
  2. 【請求項2】 相対的に移動する被検査体の被検査面に
    対して被検査面の一方側斜め上方から所定の入射角度で
    照明光を照射する照明手段と、 被検査面の他方側斜め上方において前記照明光の入射角
    度よりも小さい反射角度で反射される乱反射光を受光す
    る所定の撮像角度に配置されて被検査面からの反射光に
    基づいて受光画像を形成する撮像手段と、 前記撮像手段により得られる受光画像から欠陥候補を抽
    出して欠陥候補情報として出力する欠陥候補抽出手段
    と、 前記欠陥候補抽出手段により得られる時間的に異なる時
    系列の欠陥候補情報と前記撮像手段により得られる受光
    画像に基づいて算出した検査領域および非検査領域情報
    から被検査面上の汚れや埃などの異物に基づく誤情報と
    欠陥候補とを識別する欠陥候補識別手段と、 前記欠陥候補識別手段により得られる異なる被検査体表
    面の欠陥情報から被検査面上の洗浄油や防錆油などの油
    に基づく誤情報と欠陥との判別および信頼度判定を行う
    欠陥信頼度判定手段を備えていることを特徴とする表面
    欠陥検査装置。
  3. 【請求項3】 欠陥候補識別手段が、欠陥候補抽出手段
    により得られる欠陥候補情報と撮像手段により得られる
    受光画像の輝度レベルに基づいて算出した検査領域およ
    び非検査領域情報から欠陥候補が検査領域にあるか非検
    査領域にあるかを判定する検査域判定手段と、 前記検査域判定手段からの時間的に異なる時系列の欠陥
    情報から欠陥候補の移動量および移動方向が所定の条件
    内で一致する照合回数を検査領域および非検査領域ごと
    に算出する検出域追跡処理手段を備えていることを特徴
    とする請求項2記載の表面欠陥検査装置。
  4. 【請求項4】 欠陥候補識別手段が、欠陥候補抽出手段
    により得られる欠陥候補情報と撮像手段により得られる
    受光画像の光照射方向と同一方向に対して変化する輝度
    の濃度投影演算値に基づいて算出した検査領域および非
    検査領域情報から欠陥候補が検査領域にあるか非検査領
    域にあるかを判定する検査域判定手段と、 前記検査域判定手段からの時間的に異なる時系列の欠陥
    情報から欠陥候補の移動量および移動方向が所定の条件
    内で一致する照合回数を検査領域および非検査領域ごと
    に算出する検出域追跡処理手段を備えていることを特徴
    とする請求項2記載の表面欠陥検査装置。
  5. 【請求項5】 欠陥候補識別手段が、欠陥候補抽出手段
    により得られる欠陥候補情報と撮像手段により得られる
    受光画像の光照射方向と同一方向に対して変化する輝度
    の濃度投影演算値ならびに光照射方向に直交する方向に
    対して変化する輝度の濃度投影演算値に基づいて算出し
    た検査領域および非検査領域情報から欠陥候補が検査領
    域にあるか非検査領域にあるかを判定する検査域判定手
    段と、 前記検査域判定手段からの時間的に異なる時系列の欠陥
    情報から欠陥候補の移動量および移動方向が所定の条件
    内で一致する照合回数を検査領域および非検査領域ごと
    に算出する検出域追跡処理手段を備えていることを特徴
    とする請求項2記載の表面欠陥検査装置。
  6. 【請求項6】 相対的に移動する被検査体の被検査面に
    対して被検査面の一方側斜め上方から所定の入射角度で
    照明光を照射する照明手段と、 被検査面の他方側斜め上方において照明光の入射角度よ
    りも小さい反射角度で反射される乱反射光を受光する所
    定の撮像角度に配置されて被検査面からの反射光に基づ
    いて受光画像を形成する撮像手段と、 撮像手段により得られる受光画像から検査領域および非
    検査領域を判定する検査域判定手段と、 撮像手段により得られる受光画像と検査域判定手段によ
    り得られる検査領域および非検査領域情報から欠陥候補
    を抽出して欠陥候補情報として出力する欠陥候補抽出手
    段と、 欠陥候補抽出手段により得られる時間的に異なる時系列
    の欠陥候補情報と検査域判定手段により得られる検査領
    域および非検査領域情報から被検査面上の汚れや埃など
    の異物に基づく誤情報と欠陥候補とを識別する欠陥候補
    識別手段と、 欠陥候補識別手段により得られる異なる被検査体表面の
    欠陥情報から被検査面上の洗浄油や防錆油などの油に基
    づく誤情報と欠陥との判別および信頼度判定を行う欠陥
    信頼度判定手段を備えていることを特徴とする表面欠陥
    検査装置。
  7. 【請求項7】 検査域判定手段が、撮像手段により得ら
    れる受光画像の輝度レベルに基づいて検査領域および非
    検査領域を判定する手段であることを特徴とする請求項
    6に記載の表面欠陥検査装置。
  8. 【請求項8】 検査域判定手段が、撮像手段により得ら
    れる受光画像の光照射方向と同一方向に対して変化する
    輝度の濃度投影演算値に基づいて検査領域および非検査
    領域を判定する手段であることを特徴とする請求項6に
    記載の表面欠陥検査装置。
  9. 【請求項9】 検査域判定手段が、撮像手段により得ら
    れる受光画像の光照射方向と同一方向に対して変化する
    輝度の濃度投影演算値ならびに光照射方向に直交する方
    向に対して変化する輝度の濃度投影演算値に基づいて検
    査領域および非検査領域を判定する手段であることを特
    徴とする請求項6に記載の表面欠陥検査装置。
  10. 【請求項10】 欠陥候補識別手段が、欠陥候補抽出手
    段により得られる時間的に異なる時系列の欠陥候補情報
    と検査域判定手段により得られる検査領域および非検査
    領域情報から欠陥候補の移動量および移動方向が所定の
    条件で一致する照合回数を検査領域および非検査領域ご
    とに算出する検出域追跡処理手段を備えていることを特
    徴とする請求項6〜9のいずれかに記載の表面欠陥検査
    装置。
  11. 【請求項11】 検査域判定手段が、撮像手段により得
    られる受光画像からノイズを除去するための平滑化処理
    を行った後に検査領域および非検査領域を判定する手段
    であることを特徴とする請求項3〜10のいずれかに記
    載の表面欠陥検査装置。
  12. 【請求項12】 欠陥候補識別手段が、欠陥候補抽出手
    段により得られる時間的に異なる時系列の欠陥候補情報
    の最大面積および平均面積が所定の条件内であれば欠陥
    候補であると判定する面積判定手段を備えていることを
    特徴とする請求項3〜11のいずれかに記載の表面欠陥
    検査装置。
  13. 【請求項13】 欠陥信頼度判定手段が、欠陥候補識別
    手段により得られる異なる被検査体の連続的な欠陥情報
    から異なる被検査体の欠陥位置が所定の条件内で一致す
    る照合回数を算出する被検査体追跡照合判定手段と、 前記被検査体追跡照合判定手段からの欠陥情報を所定の
    被検査体照合回数条件と比較することにより欠陥判定お
    よび欠陥信頼度判定を行う信頼性判定手段を備えている
    ことを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の表
    面欠陥検査装置。
  14. 【請求項14】 欠陥信頼度判定手段が、欠陥候補識別
    手段により得られる異なる被検査体の連続的な欠陥情報
    から異なる被検査体の欠陥位置が所定の条件内で一致す
    る照合回数を算出する被検査体追跡照合判定手段と、 前記被検査体追跡照合判定手段からの欠陥情報を所定の
    被検査体照合回数条件、所定の非検査域照合回数条件、
    所定の検査域照合回数条件および所定の面積条件と比較
    することにより欠陥判定および欠陥信頼度判定を行う信
    頼性判定手段を備えていることを特徴とする請求項12
    に記載の表面欠陥検査装置。
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