JP3557610B2 - 車両用部品の取付構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ブラケットを用いた車両用部品の取付構造に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
車両には各種の部品がブラケットにより取付けられ、例えば特開平6−165277号公報には、自動車のドア等にオーディオ機器のスピーカを取り付ける場合、当該スピーカの外周縁を保持可能なブラケット(公報第0002段)を使用し、ドアのインナーパネルには、略円形の孔が穿設され、この孔には、スピーカ用ブラケットが一部挿通されてインナーパネルに固定され、このスピーカ用ブラケットにスピーカが固定されるようになっている(公報第0003段)。前記インナーパネルにおける孔の周方向外側位置にはねじ孔が4箇所に設けられている。一方、前記スピーカ用ブラケットの外周部には、前記ねじ孔に対応したねじ孔がそれぞれ形成され、これらねじ孔を相互に対応させてねじによってスピーカ用ブラケットの固定が行われるようになっている(公報第0004段)。そして、前記パネルに孔を形成し、この孔にグロメットを挿入し、ねじをスピーカとブラケットに挿通し、このねじを前記グロメットに螺合することにより、スピーカを取付ける構造が知られている。
【0003】
しかし、上記の取付構造では、スピーカとブラケットとグロメットの3つの部材が別体で構成されているため、孔やブラケットの寸法誤差により、車両走行振動を繰り返し受けると、取付部分にがたつきが発生する虞がある。また、複数の小型のグロメットを使用するから、その管理と取付作業が煩雑になる問題がある。
【0004】
また、上記取付構造では、パネルの背面側はドアの内部と連通するから、ドア内部に雨水などが進入すると、内装機器に悪影響を与える虞もある。
【0005】
本発明は、このような問題点を解決しようとするもので、取付作業性に優れた車両用機器の取付構造を提供することを目的とし、また、機器への水の浸入を防止する車両用機器の取付構造を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、被固定部に部品をブラケットにより取付け、前記ブラケットにグロメットを一体に設け、前記被固定部の周囲にグロメット嵌合孔を設け、このグロメット嵌合孔に前記グロメットを嵌着した車両用部品の取付構造において、前記グロメットは、スリットの両側に設けられた嵌合部を有し、前記スリットは前記嵌合部の先端に向って縮小し、前記スリットにはスクリュー捩込み孔が形成され、前記嵌合孔に前記嵌合部を挿入して前記スクリュー捩込み孔にスクリューねじをねじ込むと、前記嵌合部が基端を支点にして両側に開き、前記嵌合部の基端と離れた位置の該嵌合部の先端側が前記嵌合孔に圧着するものである。
【0007】
この請求項1の構成によれば、グロメットがブラケットに一体に設けられているから、取付工数及びコストの削減が可能となる。具体的には、ブラケットに対してグロメットが正確な位置に設けられるから、誤差が少ない状態で取り付けることができ、グロメットという複数の小部品の管理及び嵌合孔に合わせる手間などもなくなる。また、嵌合部はスクリューねじにより開く力を受ける位置と嵌合孔に圧着する位置とが離れているから、嵌合孔位置において、広がり代を大きく設定することができる。
【0008】
また、請求項2の発明は、前記被固定部がパネルに形成した取付孔であり、前記部品がスピーカである。
【0009】
この請求項2の構成によれば、車両用スピーカの取り付けを簡便に行うことができる。
【0010】
また、請求項3の発明は、前記ブラケットは前記取付孔の周囲に当接するフランジ部と前記スピーカの背面側上部を覆うカバー部とを有し、前記スピーカは背面側の下部に電気的接続部を有し、前記カバー部の背面には中央側から左右方向両側に向って低くなる中央傾斜案内部を設けたものである。
【0011】
この請求項3の構成によれば、ドア内部に水が侵入し、カバー部の背面を伝わっても、電気的接続部の上で、その水が中央傾斜案内部を伝わって左右に落下する。
【0012】
また、請求項4の発明は、前記カバー部の左右側面には、正面側から背面側に向って低くなる側面傾斜案内部を設けたものである。
【0013】
この請求項4の構成によれば、ドア内部に水が侵入し、カバー部の側面を伝わっても、電気的接続部の上で、その水が側面傾斜案内部を伝わって背面側に落下する。
【0014】
また、請求項5の発明は、前記取付孔の周囲で前記フランジ部と前記パネルの間にクッション材を配置したものである。
【0015】
この請求項5の構成によれば、クッション材により取付孔の正面側への水の回り込みを防止できると共に、パネルとブラケット間のがたつき及び共振などを防止できる。
【0016】
また、請求項6の発明は、前記グロメット嵌合孔の周囲で前記フランジ部と前記パネルの間にクッション材を配置したものである。
【0017】
この請求項6の構成によれば、クッション材により嵌合孔の正面側への水の回り込みを防止できると共に、パネルとブラケット間のがたつき及び共振などを防止できる。
【0018】
【発明の実施形態】
以下、本発明の実施例を添付図面を参照して説明する。図1ないし図6は本発明の一実施例を示し、同図は車両用電気機器としてスピーカ1を示し、このスピーカ1は、その正面側にフランジ2を有し、その背面側にコーン3及び電気音響変換器4を有すると共に、この電気音響機器4の下部に電気的接続部たる接続用カプラー5を有し、この接続用カプラー5に、車両側ハーネス(図示せず)のカプラー6が着脱可能に接続される。前記スピーカ1はブラケット7により被固定部に固定され、この例の被固定部は車両側のドアパネル8に形成された取付孔9である。前記ブラケット7は前記取付孔9の正面側に当接するフランジ部10と前記スピーカ1の背面側上部を覆うカバー部11とを一体に有し、このカバー部11の下部には、前記接続用カプラー5に背面側から前記カプラー5を接続する開口部12が設けられ、この開口部12はブラケット7の正面側と背面側とを連通する。また、前記ブラケット7には、前記開口部12の下部に、湾曲した底板部13が設けられ、この底板部13は前記リング部10Aの内周側から背面側に向って突設されている。
【0019】
前記ブラケット7は合成樹脂からなり、そのフランジ部10は中空なリング部10Aとこのリング部10Aの下部左右に設けた板状の張出し部10B,10Bを有し、前記リング部10Aの上部中央と、前記左右の張出し部10B,10Bにはグロメット21が一体成形により設けられている。図2に示すように、グロメット21は、スリット22の両側に設けられた嵌合部23,23を有し、この嵌合部23はスリット22の長さ方向に長い板片状をなし、その先端は前記フランジ部10の背面10Hより背面側に突出し、また、フランジ部10との隙間24により該嵌合部23の基端は前記背面10Hより正面側に位置する。前記スリット22は、図2の断面図に示すように、テーパ部22Aを有し、このテーパ部22Aより基端側が先端側より幅広に形成され、テーパ部22Aの先端22S位置が嵌合部23の支点であって、該支点は嵌合部23のほぼ基端位置にある。尚、後述する嵌合孔と前記支点の間は例えば6〜10ミリ程度であり、また、スリット22は先端22Sから背面側に向って緩やかに縮小している。また、前記嵌合部23の先端が先細りになるように傾斜面25が形成されている。また、図3に示すように、下部左右のグロメット21においては、嵌合部23の長さ方向端部(図3中上下)の先端角部に該先端が先細りになるように傾斜面25Aが形成されている。前記スリット22の中央にはスクリュー捩込み孔26が形成され、この捩込み孔26にスクリューねじ27が捩じ込まれる。従って、図2(B)に示すように、前記グロメット21の部分は正面側と背面側とから型抜きすることができ、成形が容易である。尚、左右下部のグロメット21,21は、後述する嵌合孔にその嵌合部23の基端まで挿入される。
【0020】
前記フランジ部10の上部中央のスクリュー捩込み孔26に対応して、前記スピーカ1のフランジ2に透孔31を穿設し、また、そのフランジ2の下部左右に透孔31A,31Aを穿設し、この透孔31Aに挿通した固定ねじ32をリング部10Aの固定孔33に螺着する。尚、この固定孔33には予め雌螺子部を形成しておくようにしても良く、あるいは固定ねじ32を捩じ込んで雌螺子部を形成するようにしてもよい。また、前記ドアパネル8は車両用ドア内の内側(室内側)に設けられるものであって、このドアパネル8には、前記グロメット21に対応して、グロメット嵌合孔34が穿設されている。前記グロメット21は、前記スリット22を中心として嵌合部23,23が対称でかつスリット方向に長く形成されているから、このグロメット21が嵌合する前記嵌合孔34は方形をなす。尚、図中35は前記固定ねじ32位置に対応してパネル8に穿設された孔である。
【0021】
図3に示すように、フランジ部10の背面10Hには、前記カバー部11と底板部13を囲むクッション材36を設けると共に、上部のグロメット21の周囲を囲むクッション材37と左右のグロメット21,21の周囲を囲むクッション材38を設けており、この例では予めフランジ部10にクッション材36,37,38を貼設している。そして、前記クッション材36は、前記取付孔9の正面周囲に当設し、前記クッション材37は嵌合孔34の正面周囲に当設し、前記クッション材38は嵌合孔34の周囲に当設すると共に前記固定孔33の背面側及び前記孔35を塞ぐ。尚、前記クッション材36は帯状のクッション材を前記カバー部11と底板部13の周囲に沿って引き回し接着したものであり、上部に突合せ個所36Aがある。この突合せ箇所36Aは取付孔9の正面上部に位置するから、水が上って回り込むことはない。また、他のクッション材37,38は一体もので、予めグロメット21を挿通する孔及び後述する嵌入突起51を挿通する孔を穿設している。
【0022】
前記カバー部11の外周面は湾曲状に形成され、その背面開口には通気枠部41が設けられ、この通気枠部41は、中央にほぼ垂直方向の縦桟42を有すると共に、この縦桟42の下部に下部横桟43を有し、前記縦桟42から水平方向両側に複数の横桟44を上下に間隔を置いて設け、それら複数の横桟44及び下部横桟43の背面は背面側に向って下向きの傾斜面45に形成されている。尚、横桟44及び下部横桟43の正面も背面側に向って下向きの傾斜面である。前記通気枠部41の下部には、図5などに示すように、中央側から左右方向に向って低くなる山型の中央傾斜案内部46が設けられ、この中央傾斜案内部46は、前記通気枠部41の背面より背面に突き出した段部であって、通気枠部41を伝わって落下してきた水は、前記中央傾斜案内部46を伝わって左右に案内される。また、前記カバー体11の左右側面下部には、図6に示すように、該カバー体11の正面側から背面側に向って低くなるように傾斜した側面傾斜案内部47,47が設けられ、この側面傾斜案内部47は前記カバー体11の側面から側方に突出した段部であって、カバー体11の側面を伝わって落下してきた水は、前記側面傾斜案内部47を伝わってカバー体11の背面側に案内される。そして、それら側面傾斜案内部47,47の背面は前記中央傾斜案内部46の左右と交叉部48にて交叉している。また、この交叉部48の下方において、前記底面部13の左右背面側角部には切欠き49,49が形成されている。尚、図中50は、前記底面部13の中央に形成されたハーネス挿通溝である。
【0023】
前記上部中央の嵌合孔34は、対応するグロメット21より左右方向に長く形成されており、このグロメット21の左右で、前記中央の嵌合孔34の左右縁に嵌入する嵌入突起51,51がフランジ部10の背面10Hから突設されている。従って、ブラケット7の上部は1個のグロメット21により取付固定される構造であるが、嵌合孔34の左右の縁に、グロメット21と別体の嵌合突起51,51が嵌合することにより、ブラケット7の上部における左右方向の位置決めが確実になされると共に、この部分においてのがたつきの発生を防止できる。
【0024】
次にブラケット7を用いたスピーカ1の取り付けについて説明する。まず、予めブラケット7のフランジ部10の背面10Hにはクッション材36,37,38を貼っておく。また、固定ねじ32により、スピーカ1のフランジ2をブラケット7のフランジ部10に固定し、ブラケット7とスピーカ1とを一体に組み立てる。そして、上中央と下左右のグロメット21,21,21をそれぞれの嵌合孔34,34,34に挿入し、捩込み孔26にスクリューねじ34を捩じ込むと、嵌合部23,23が両側に開き、嵌合孔34にグロメット21が固定される。この場合、グロメット21の嵌合部23は、その先端が先細りになるように傾斜面25が形成されているから、嵌合孔34にグロメット21をスムーズに挿入配置することができる。また、グロメット21の嵌合部23の基端を嵌合孔34と離れた位置に設け、嵌合部23の基端近傍にテーパ部22Aを設けることにより、スクリューねじ27を捩じ込むと、テーパ部22Aの先端側を支点として嵌合部23,23の間隔を広げる力が発生し、梃の原理により先端側が大きく開き、その支点から離れた嵌合部23の先端側が嵌合孔34に圧着し、確実な取付構造が得られる。また、このようにしてドアパネル8の正面側にフランジ部10が密着するようにブラケット7を固定すると、各クッション材36,37,38がパネル8とフランジ部10との間に押しつぶされ、両者間に押しつぶされたクッション材36,37,38が介在する。従って、両者を直接突き合わせた場合に比べて、がたつきの発生や共振を防止でき、さらに、両者間から音が漏れることも防止できる。また、仮にドア内部からドアパネル8の背面を伝わって、水が取付孔9及び嵌合孔34位置に達しても、取付孔9の正面側周囲にはクッション材36、嵌合孔34の正面側周囲にはクッション材37,38が位置するから、前記水が正面側に回り込むことがない。このようにドアパネル8の背面側の水が正面側に回り込むことがなく、さらに、この取付構造においては、図5に示すように、ドアパネル8の背面に沿って水が落下したとしても、この水はカバー部11の側面に沿って流れ落ち、さらに、側面傾斜案内部47を伝わって下方に落下し、電気的接続部が水の影響を受ることがない。特に、側面傾斜案内部47は背面側に向って低くなる傾斜であるから、カバー部11の側面を伝わった水が再びパネル8背面を伝わって落ちることを防止できる。また、カバー部11の背面側を伝わる水は、中央の縦桟42の背面を伝わり、中央傾斜案内部46に落下し、あるいは横桟44を伝わるものも、該横桟44の背面は背面側に向って下向きの傾斜面45であるから、正面側に落下することなく、中央傾斜案内部46に落下し、左右の交叉部48から下方に落下し、電気的接続部が水の影響を受けることがない。
【0025】
このように本実施例では、請求項1に対応して、被固定部たる取付孔9に部品たるスピーカ1をブラケット7により取付け、ブラケット7にグロメット21を一体に設け、被固定部の周囲にグロメット嵌合孔34を設け、このグロメット嵌合孔34にグロメット21を嵌着した車両用部品の取付構造において、グロメット 21 は、スリット 22 の両側に設けられた嵌合部 23 , 23 を有し、スリット 22 は嵌合部 23 の先端に向って縮小し、スリット 23 にはスクリュー捩込み孔 26 が形成され、嵌合孔 34 に嵌合部 23 を挿入してスクリュー捩込み孔 26 にスクリューねじ 27 をねじ込むと、嵌合部 23 が基端を支点にして両側に開き、嵌合部 23 の基端と離れた位置の該嵌合部 23 の先端側が嵌合孔 34 に圧着するから、取付工数及びコストの削減が可能となり、具体的には、ブラケット7に対してグロメット21が正確な位置に設けられるから、誤差が少ない状態で取り付けることができ、グロメット21という複数の小部品の管理及び嵌合孔に合わせる手間などもなくなり、従来に比べて大幅な作業性の向上が図れる。また、嵌合部23はスクリューねじ27により開く力を受ける位置と嵌合孔34に圧着する位置とが離れているから、嵌合孔34位置において、広がり代を大きく設定することができる。
【0026】
また、このように本実施例では、請求項2に対応して、前記被固定部がドアパネル8に形成した取付孔9であり、前記部品がスピーカ1であるから、車両用スピーカ1の取り付けを簡便に行うことができる。
【0027】
また、このように本実施例では、請求項3に対応して、ブラケット7は取付孔9の周囲に当接するフランジ部10とスピーカ1の背面側上部を覆うカバー部11とを有し、スピーカ1は背面側の下部に電気的接続部たる接続用カプラー5を有し、カバー部11の背面には中央側から左右方向両側に向って低くなる中央傾斜案内部46を設けたから、ドア内部に水が侵入し、カバー部11の背面を伝わっても、接続用カプラー5の上で、その水が中央傾斜案内部を伝わって左右に落下し、カプラー5への水の侵入を防止できる。
【0028】
また、このように本実施例では、請求項4に対応して、前記カバー部10の左右側面には、正面側から背面側に向って低くなる側面傾斜案内部47を設けたから、ドア内部に水が侵入し、カバー部10の側面を伝わっても、カプラー5の上で、その水が側面傾斜案内部47を伝わって背面側に落下し、カプラー5への水の侵入を防止できる。
【0029】
また、このように本実施例では、請求項5に対応して、取付孔9の周囲でフランジ部10とドアパネル8の間にクッション材36を配置したから、クッション材36により取付孔9の正面側への水の回り込みを防止できると共に、パネル8とブラケット7間のがたつき及び共振などを防止できる。
【0030】
また、このように本実施例では、請求項6に対応して、グロメット嵌合孔34の周囲でフランジ部10とドアパネル8の間にクッション材37,38,38を配置したから、クッション材37,38,38により嵌合孔34の正面側への水の回り込みを防止できると共に、ドアパネル8とブラケット7間のがたつき及び共振などを防止できる。また、このようにクッション材36,37,38を必要最小限の取付孔9及び嵌合孔34位置に集中して配置することにより、その小型化とコスト抑制が可能となった。
【0031】
さらに、実施例上の効果として、上部の嵌合部23が横方向で下部左右の嵌合部23が上下方向であるから、ブラケット7に上下方向の力及び左右方向の力が加わってもこれらに対して効果的な取付強度を得ることができる。また、嵌合部23の先端は先細りであるから、嵌合孔34への位置合わせ挿入が容易である。また、中央傾斜案内部46と側面傾斜案内部47とが交叉部48,48において交叉しているから、再びパネル8を伝わることなく、そこから水を下方に落下せしめることができる。従って、ブラケット7の下方は、両側の交叉部48,48位置に対応して下方部位のみ水に関する影響を考慮すればよい。また、クッション材36は帯状のものを引き回したものであるから、打ち抜きものなどに比べて、コストダウンを図れる。
【0032】
なお、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、種々の変形実施が可能である。例えば、クッション材は、弾性を有するものであれば、各種の材質のものを用いることができ、ゴムなどでもよい。また、実施例では、捩じ込み孔の両側に嵌合部を有するグロメットを示したが、捩じ込み孔の周囲4箇所に嵌合部を有するものでもよく、グロメットも各種のものを用いることができる。
【0033】
【発明の効果】
請求項1の発明は、被固定部に部品をブラケットにより取付け、前記ブラケットにグロメットを一体に設け、前記被固定部の周囲にグロメット嵌合孔を設け、このグロメット嵌合孔に前記グロメットを嵌着した車両用部品の取付構造において、前記グロメットは、スリットの両側に設けられた嵌合部を有し、前記スリットは前記嵌合部の先端に向って縮小し、前記スリットにはスクリュー捩込み孔が形成され、前記嵌合孔に前記嵌合部を挿入して前記スクリュー捩込み孔にスクリューねじをねじ込むと、前記嵌合部が基端を支点にして両側に開き、前記嵌合部の基端と離れた位置の該嵌合部の先端側が前記嵌合孔に圧着するものであり、取付作業性に優れた車両用機器の取付構造を提供することができる。
【0034】
また、請求項2の発明は、前記被固定部がパネルに形成した取付孔であり、前記部品がスピーカであり、取付作業性に優れた車両用機器の取付構造を提供することができる。
【0035】
また、請求項3の発明は、前記ブラケットは前記取付孔の周囲に当接するフランジ部と前記スピーカの背面側上部を覆うカバー部とを有し、前記スピーカは背面側の下部に電気的接続部を有し、前記カバー部の背面には中央側から左右方向両側に向って低くなる中央傾斜案内部を設けたものであり、機器への水の浸入を防止でき、取付作業性に優れた車両用機器の取付構造を提供することができる。
【0036】
また、請求項4の発明は、前記カバー部の左右側面には、正面側から背面側に向って低くなる側面傾斜案内部を設けたものであり、機器への水の浸入を防止でき、取付作業性に優れた車両用機器の取付構造を提供することができる。
【0037】
また、請求項5の発明は、前記取付孔の周囲で前記フランジ部と前記パネルの間にクッション材を配置したものであり、機器への水の浸入を防止でき、取付作業性に優れた車両用機器の取付構造を提供することができる。
【0038】
また、請求項6の発明は、前記グロメット嵌合孔の周囲で前記フランジ部と前記パネルの間にクッション材を配置したものであり、機器への水の浸入を防止でき、取付作業性に優れた車両用機器の取付構造を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す分解斜視図である。
【図2】同グロメット回りの断面図であり、図2(A)は取付状態、図2(B)は取付前の状態を示す。
【図3】同上ブラケットの背面図である。
【図4】同上取付状態の背面側から見た斜視図であり、クッション材を鎖線で示している。
【図5】同上取付状態の背面側から見た斜視図であり、矢印により水の流れを示している。
【図6】同上取付状態の側面図である。
【符号の説明】
1 スピーカ(部品)
5 接続用カプラー(電気的接続部)
7 ブラケット
8 ドアパネル(パネル)
9 取付孔(被固定部)
11 カバー部
21 グロメット
22 スリット
23 嵌合部
26 スクリュー捩込み孔
27 スクリューねじ
34 グロメット嵌合孔
36,37,38 クッション材
46 中央傾斜案内部
47 側面傾斜案内部
Claims (6)
- 被固定部に部品をブラケットにより取付け、前記ブラケットにグロメットを一体に設け、前記被固定部の周囲にグロメット嵌合孔を設け、このグロメット嵌合孔に前記グロメットを嵌着した車両用部品の取付構造において、前記グロメットは、スリットの両側に設けられた嵌合部を有し、前記スリットは前記嵌合部の先端に向って縮小し、前記スリットにはスクリュー捩込み孔が形成され、前記嵌合孔に前記嵌合部を挿入して前記スクリュー捩込み孔にスクリューねじをねじ込むと、前記嵌合部が基端を支点にして両側に開き、前記嵌合部の基端と離れた位置の該嵌合部の先端側が前記嵌合孔に圧着することを特徴とする車両用部品の取付構造。
- 前記被固定部がパネルに形成した取付孔であり、前記部品がスピーカであることを特徴とする請求項1記載の車両用部品の取付構造。
- 前記ブラケットは前記取付孔の周囲に当接するフランジ部と前記スピーカの背面側上部を覆うカバー部とを有し、前記スピーカは背面側の下部に電気的接続部を有し、前記カバー部の背面には中央側から左右方向両側に向って低くなる中央傾斜案内部を設けたことを特徴とする請求項2記載の車両用部品の取付構造。
- 前記カバー部の左右側面には、正面側から背面側に向って低くなる側面傾斜案内部を設けたことを特徴とする請求項2又は3記載の車両用部品の取付構造。
- 前記取付孔の周囲で前記フランジ部と前記パネルの間にクッション材を配置したことを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の車両用部品の取付構造。
- 前記グロメット嵌合孔の周囲で前記フランジ部と前記パネルの間にクッション材を配置したことを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項に記載の車両用部品の取付構造。
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