JP3557499B2 - 車椅子 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、主車輪(駆動輪)と、該主車輪の軸受けパイプに保持され前端部下方に前足車が取り付けられた椅子フレームとを備えた車椅子に関する。特に、屋内平坦面における敷居等の段差部の乗り越えが容易にできる車椅子に係る発明である。
【0002】
【従来の技術・発明が解決しようとする課題】
従来の、上記タイプの車椅子は、段差部の乗り換えは、利用者自身が操作して走行させる自操タイプの場合、前足車が小車であるため屋内における敷居等の段差の乗り越えが極めて困難であった。この際、介護者が車椅子全体を後傾させて前足車を段差より上に上げて前進させればよい。
【0003】
しかし、介護者自身が力の弱い女子・老人等であると、車椅子を後傾させて支持するのが困難であり、やはり、車椅子の段差乗り越えが困難であった。介護タイプの車椅子でも同様のことが言える。
【0004】
本発明は、上記にかんがみて、利用者及び介護者の双方に段差乗り越えが容易となる車椅子を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
(1) 本発明の請求項1に係る車椅子は、上記課題を、下記構成により解決するものである。
【0006】
主車輪(駆動輪)と、該主車輪の軸受けパイプに保持され前端部下方に前足車が取り付けられた椅子フレームとを備えた車椅子において、
椅子フレームが軸受けパイプに回動自在に保持されるとともに、軸受けパイプから後方へ伸びて後端に後足車を備えた後足車フレームが形成され、
該後足車フレームの後端と椅子フレームとの間に、垂直方向の伸縮支持ロッドが上下端で軸支され、
該伸縮支持ロッドは、遠隔操作可能なロック機構を備えていることを特徴とする。
【0007】
(2) 本発明の請求項2に係る車椅子は、上記課題を、下記構成により、より簡単な操作で容易に解決するものである。
【0008】
請求項1において、伸縮支持ロッドが伸び方向に付勢する戻しばねを備えていることを特徴とする。
【0009】
(3) 本発明の請求項3に係る車椅子は、上記課題のより楽に解決できるとともに、車椅子の機動性も増大させるものである。
【0010】
請求項1において、椅子フレームが軸受けパイプに対して前後調整移動可能とされていることを特徴とする。
【0011】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図例に基づいて説明する。ここでは自走タイプ・非折畳み式を例に採り説明するが、介護タイプ・折畳みタイプの場合でも同様である。
【0012】
(1) 本実施例の車椅子は、主車輪(駆動輪)11と、該主車輪11の軸受けパイプ13に保持され前端部下方に前足車15が取り付けられた椅子フレーム17とを備えていることを前提的構成とする。主車輪11には、通常、操作輪(ハンドリム)(図示せず)が取り付けられている。ここで、主車輪を脱着可能としておくことが、乗用車トランクへの積み込み等の見地から望ましい。
【0013】
また、椅子フレーム17は、通常、曲げ加工したアルミパイプ等を連結して形成されている。具体的には、下記の通りである。
【0014】
▲1▼夫々略水平方向に突出し上端が手押しハンドル部21、下端が軸受けパイプ取付部23とされた左右一対の手押し操舵パイプ25と、▲2▼該操舵パイプ25の中間下側に連結され前端部は下方へ屈曲している座部パイプ29と、▲3▼一対の操舵パイプ25を後ろ側で連結し前端が下側へ屈曲されて座部パイプ29を前端側で連結し、背もたれ部31及びひじ掛け部33を形成する平面形状コ字形のひじ掛けパイプ35と、▲4▼座部パイプ29の下端と水平部中間位置とが連結されたL字形で、水平部前端側に前足車15が取り付けられ、垂直部中間位置に手押し操舵パイプ25の前端と連結される前足車パイプ37と、▲5▼該前足車パイプ37の水平部位置と垂直部位置で夫々連結する2本の横桟パイプ39、41と、を主構成とするものである。図例中、42はステップ、43、45は夫々、補強パイプである。
【0015】
(2) 本実施例では、上記構成において、下記特徴的構成を有する。
【0016】
(i) 椅子フレーム17が軸受けパイプ13に回動自在に保持されるとともに、軸受けパイプ13から後方へ伸びて後端に後足車47を備えた後足車フレーム49が形成されている。
【0017】
ここで、後足車フレーム49は、軸受けパイプ13の中央部に連結され先端が下方へ湾曲している一対の中央角パイプ51と、該中央角パイプ51の先端に連結され両端が前方へ湾曲して先端に後足車47が取り付けられるアーチ状の後足車保持パイプ55と、該中央角パイプ51と後足車保持パイプ55との間を連結する補強パイプ59とで形成される。
【0018】
また、椅子フレーム17は、軸受パイプを直接保持してもよいが、本実施例では、利用者(座者)の重心調整が可能なように、椅子フレーム17が軸受けパイプ13に対して前後調整移動可能とされている。
【0019】
具体的には、軸受けパイプ13に固定された重心調整ブロック61に、椅子フレーム17の操舵パイプ25の下側水平部を介して、前後調整移動可能に保持されている。
【0020】
(ii)そして、後足車フレーム49の後端と椅子フレーム17との間に、垂直方向の伸縮支持ロッド63が上下端で軸支され、該伸縮支持ロッド63は、遠隔操作可能なロック機構を備えている。
【0021】
具体的には、後足車フレーム49の中央角パイプ51間に軸支された回動ブロック65に下端が螺着され、ひじ掛けパイプ35の後端に連結されたコ字ブラケット67に上端が軸支されて、伸縮支持ロッド63が取り付けられている。
【0022】
そして、伸縮支持ロッド63は、上方小径部に介そうされた戻しばね(圧縮コイルばね)71により伸び方向に付勢されている。
【0023】
ロック機構は、本実施例では、内装されたコイルばねの締付け力で、任意長さ位置でロック可能とされた、メカニカルロックを採用しているが、他のメカニカルロックまたは、シリンダ式の油圧・エアロック機構を使用してもよい。
【0024】
そして、上記ロック機構は、コイルばねの締付けをワイヤー73を介して行うようになっており、ワイヤー73は、ひじ掛け部33に取り付けられたグリップレバー75で引張り・戻し可能とされている。
【0025】
更に、必然的でないが、伸縮支持ロッド63の下端をねじ込む回動ブロック65の取り付け位置を調整可能に、複数のばね圧調整孔77が形成されている。
【0026】
また、伸縮支持ロッド65の下端は、伸縮支持ロッド65のストロークを調整するストローク調整ねじ78が取り付けられている。
【0027】
(3) 次に、上記実施例の使用態様を説明する。
【0028】
(i) まず、利用者(座者)の常態の座位置の重心を軸受けパイプ13位置に来るように、椅子フレーム17を前後させて、調整しておく。また、同時に、伸縮支持ロッド63のストローク及びばね圧も利用者に合わせて最適なものにストローク調整ねじ79及びばね圧調整孔77により合わせておく。この状態では、後足車47は通常2〜3cm浮いた状態にあるようにしておくことが望ましい。また、通常走行時は、伸縮支持ロッド63のロック状態(伸縮不能状態)にある。
【0029】
(ii)次に、利用者が車椅子に座って、車椅子を走行していて、室内に敷居T等の段差がある場合は、グリップレバー75を把持して伸縮支持ロッド63のロックを解除した状態で、利用者が後に反って重心を移動させる。すると、椅子フレーム17は後傾して前足車15は上方へ上がると同時に、伸縮支持ロッド63はロックを解除されて戻しばね71により伸びる。そして、この状態でグリップレバー75の把持をやめると、伸縮支持ロット63はロックされる。従って、フレーム17は後傾していても、後足車47で車椅子の後ろ側が支持された状態となり、車椅子が後転することはない。
【0030】
この状態で、操作輪19を回して車椅子を前進させる。このとき、前足車15は段差Tより上に上昇しているため、干渉せず前進でき、更に、主車輪11は大径であるため乗り越えに問題はない。
【0031】
(iii) 続いて、主車輪11が段差を乗り越えた後、グリップレバー75を把持すると伸縮支持ロッド63のロックが解除され、圧縮コイルばね71の戻し作用により椅子フレーム17が水平状態に戻る。その後、グリップレバー75を離すと再び、伸縮支持ロッド63がロックされて、水平状態が維持される。この状態では、後足車47が浮いているため、前進しても若干の衝撃を受けるのみでほとんど問題とならない。
【0032】
【発明の作用・効果】
本発明の車椅子は、上記の如く、椅子フレームが軸受けパイプに回動自在に保持されるとともに、軸受けパイプから後方へ伸びて後端に後足車を備えた後足車フレームが形成され、後足車フレームの後端と椅子フレームとの間に、垂直方向の伸縮支持ロッドが上下端で軸支され、該伸縮支持ロッドは、遠隔操作で操作可能なロック機能を備えている構成により、下記のような作用効果を奏するものである。
【0033】
(i) 段差乗り越え時には、利用者(座者)が反って重心を後に移動することにより椅子フレームが後傾して前足車が上がりその状態で前進でき、主車輪で乗り越えが容易にできる。主車輪で乗り越えを終了した後は、勢いがついているため、後足車は、小径でも通常、段差を乗り越えることができる。
【0034】
なお、この際、後足車を浮かした状態となるようにしておくと、利用者が段差から受ける衝撃が小さいか、ほとんどなくなるため望ましい。
【0035】
従って、本発明の車椅子は、利用者及び介護者の双方に段差乗り越えが容易となる。
【0036】
(ii)また、請求項2の如く、伸縮支持ロッドが伸び方向に付勢する戻しばねを備えていることにより、椅子フレームの平常姿勢への戻しがロックを解除することにより自動的にでき、より簡単な操作で本発明の効果を奏し得る。
【0037】
(iii) 更に、請求項3の如く、椅子フレームが軸受けパイプに対して前後調整移動可能とすることにより、椅子フレームを後傾させる場合の重心移動が、より容易となり、上記作用・効果をより確実に解決することが可能となる。また、利用者(座者)の重心を軸受パイプ上にもって来ると、主車輪の回転軸と重心が一致することとなり、車椅子の方向転換(回転)が容易となり、車椅子の機動性が増大する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車椅子における平常走行時の車輪・足車を取りつけた車椅子フレームの側面図
【図2】同じく段差乗り越え直前時の車輪・足車を取りつけた車椅子フレームの側面図
【図3】後足車フレームの平面図
【符号の説明】
11 主車輪
13 軸受パイプ
15 前足車
17 椅子フレーム
47 後足車
49 後足車フレーム
63 伸縮支持ロッド
71 戻しばね
Claims (3)
- 主車輪(駆動輪)と、該主車輪の軸受けパイプに保持され前端部下方に前足車が取り付けられた椅子フレームとを備えた車椅子において、
前記椅子フレームが前記軸受けパイプに回動自在に保持されるとともに、前記軸受けパイプから後方へ伸びて後端に後足車を備えた後足車フレームが形成され、
該後足車フレームと前記椅子フレームとの間に、垂直方向の伸縮支持ロッドが上下端で軸支され、
該伸縮支持ロッドは、遠隔操作可能なロック機構を備えていることを特徴とする車椅子。 - 請求項1において、前記伸縮支持ロッドが伸び方向に付勢する戻しばねを備えていることを特徴とする車椅子。
- 請求項1において、前記椅子フレームが前記軸受けパイプに対して前後調整移動可能とされていることを特徴とする車椅子。
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