JP3556361B2 - 照明器具 - Google Patents

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JP3556361B2 JP32150595A JP32150595A JP3556361B2 JP 3556361 B2 JP3556361 B2 JP 3556361B2 JP 32150595 A JP32150595 A JP 32150595A JP 32150595 A JP32150595 A JP 32150595A JP 3556361 B2 JP3556361 B2 JP 3556361B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、照明器具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
第1の従来例を図5に示す。すなわち、この照明器具は、外周が凹んだ筒状の開口部70を有するガラス製のグローブ71と、開口部70を嵌合する周壁72を有する壁面取付用の器具本体73と、壁面取付状態の上下方向の下部の周壁72に位置して開口部70の外周の凹みに引っ掛ける引掛具74と、上下方向の周壁72の上部に螺通して先端で開口部70を引掛具74に向けて押圧する押しねじ75とを備えている。この第1の従来例は、開口部70の下部を引掛具74に引掛け、上部の押しねじ75の先端でグローブ71を押し付けて、グローブ71を器具本体73に固定する。
【0003】
第2の従来例を図6に示す。すなわち、この照明器具は、筒状の開口部70aを有するガラス製のグローブ71と、開口部70aを嵌合する周壁72を有する壁面取付用の器具本体73と、この器具本体73内の壁面取付状態の上部に上下方向に摺動自在に設けられて先端が開口部70aの内方に進入する支持部74を有しグローブ71の外れを防止する係止片77を支持部76の先端に有する受け具78と、周壁72を貫通し受け具78に螺合したグローブ着脱用つまみねじ79と、器具本体73内の下部に設けられて開口部70a内に進入するとともに開口部70aが受け具78と周壁72との間に挟持された状態で開口部70a内に係合する押え片80とを備えている。この第2の従来例は、グローブ71の開口部70aを周壁72に嵌合し、つまみねじ79を回転することにより開口部70aを引上げて係合片77および押え片80に係止してグローブ71を器具本体73に固定する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
第1の従来例および第2の従来例ともに、ねじの回転によりグローブ71を固定するため、グローブ71の取付け操作が面倒で時間がかかり、また振動等によりねじが緩む欠点があった。
またねじの締付け過ぎによりグローブ71が割れる不安があった。さらにねじを回す操作のために必要なスペースのため、周壁の高さdを大きくする必要があり、器具本体が大型化した。
【0005】
さらに第1の従来例はねじ溝が外部に現れ外観が悪くなり、第2の従来例はつまみに滑り止めのためのローレットが必要であった。
またねじの不用意な操作によりグローブ71が落下する危険性があり、落下防止用の金具を設けるとコスト高になり、しかも落下防止金具の影がグローブ内に現れるという問題があった。
【0006】
したがって、この発明の目的は、従来のねじ締めによる欠点を解消し、つまみを回す操作が不要で、器具本体を小型化でき、着脱操作が簡単にでき、振動等によりグローブが緩む危険性がない照明器具を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の照明器具は、筒状の開口部を有するグローブと、前記開口部を嵌合する周壁を有する壁面取付用の器具本体と、この器具本体内の壁面取付状態の上部に上下方向に摺動自在に設けられて先端が前記開口部内に進入する支持部を有し前記筒状の開口部の内周に係止する係止片を前記支持部の先端に有する受け具と、この受け具を前記上下方向の前記上方に付勢して前記開口部を前記周壁との間に挟持するばねと、前記周壁を貫通し前記ばねに抗して前記受け具を下降するグローブ着脱用つまみと、前記器具本体内の前記上下方向の下部に設けられて前記開口部内に進入するとともに前記開口部が前記受け具と前記周壁との間に挟持された状態で前記開口部の内周に係合する押え片とを備えたものである。
【0008】
請求項1記載の照明器具によれば、グローブ着脱用つまみをばねに抗して押して、グローブの開口部を器具本体の周壁に嵌合し、グローブ着脱用つまみを離すと、ばねの復元作用により受け具と周壁との間にグローブの開口部の上部を挟持し、開口部の下部が押え片に係合して取付けられる。この状態でグローブ着脱用つまみを再度押すと受け具による押し付けから開放されるので開口部を器具本体から外すことができる。
【0009】
この場合、グローブ着脱用つまみをばねに抗して押圧することによりグローブを着脱するため、操作が簡単で時間がかからず、ねじを用いる場合の締めすぎがなく、振動等による緩みがなく、また回す操作のために周壁の高さを大きくする必要がないので小型化が図れる。さらにつまみにローレットを必要とせずねじ部も見えないのでデザインを良好にできる。
【0010】
請求項2記載の照明器具は、請求項1において、前記グローブの前記開口部の内周に凹部を有し、前記ばねに付勢された前記受け具に前記グローブが支持された状態で、前記凹部の縁部に摺接する傾斜面を前記係止片および前記押え片に有するものである。
請求項2記載の照明器具によれば、請求項1の効果のほか、係止片および押え片の傾斜面で凹部の縁部を軸方向にも押圧するため、グローブの開口部の外周側の表面が器具本体に密着することができる。
【0011】
請求項3記載の照明器具は、請求項1または請求項2において、前記グローブの前記開口部の内周に凹部を有し、前記グローブ着脱用つまみを前記ばねに抗して押しかつ前記開口部の前記上下方向の下部が前記周壁に係止した状態で、前記係止片の先端が前記凹部に係合するものである。
【0012】
請求項3記載の照明器具によれば、請求項1または請求項2の効果ほか、不用意にグローブ着脱用つまみを押しても係止片が凹部に係合しているので、グローブが落下する危険性を回避でき、安全性を図れる。
【0013】
【発明の実施の形態】
この発明の一実施の形態を図1ないし図4により説明する。すなわち、この照明器具は、グローブ1と、器具本体2と、受け具3と、ばね4と、グローブ着脱用つまみ5と、押え片6とを有する。
グローブ1は、筒状の開口部7を有するものである。実施の形態では断面略C形ないし球状のガラス製であり、正面からみて略逆三角形をなしている。開口部7はグローブ1の形状の最も大きい部分よりも小さい略相似の略逆三角形をなしてくびれるように形成され、開口部7の内周面の内端に径方向に拡がる凹部7aを形成している。
【0014】
器具本体2は壁面38の取付用であり、開口部7を嵌合する周壁8を有する。実施の形態では、開口部7に外嵌するように略逆三角形をなし、その周縁部に周壁8を形成し、周壁8の先端につば40を形成している。周壁8の上面の中央にはつまみ挿通孔13を形成している。また器具本体2の中心に電線挿通穴14を有し、その上下に取付け用のだるま孔15と水平に向いた長孔16を形成している。さらにだるま孔15の両側に断面L字形の一対のガイド17を対向するように切起している。18は電線挿通孔13の両側に形成されたねじ孔、35は器具本体2に取付けられたねじ孔である。
【0015】
受け具3は、器具本体2内の壁面取付状態の上部に上下方向に摺動自在に設けられて、先端が開口部7内に進入する支持部9を有し、筒状の開口部7の内周に係止する係止片10を支持部9の先端に有する。実施の形態では、金属板をL字形に折曲して水平姿勢の支持部9と垂直片19を形成し、垂直片19の両側をガイド17に摺動自在に通すものとし、垂直片19の両側の下端部にガイド17の下端部に係止するストッパ20を設けている。また支持部9は中心にねじ挿通孔22を形成し、両側にガイド17を逃げる切欠23を形成するとともに、両側にばね受け21を垂下している。さらに、後述のようにばね4に付勢された受け具3にグローブ1が支持された状態で、筒状の開口部7の凹部7aの縁部に摺接する傾斜面11を係止片10を傾斜姿勢に折曲することにより形成している。
【0016】
ばね4は、受け具3を上下方向の上方に付勢して開口部7を周壁8との間に挟持する。実施の形態では圧縮型のコイルばねを用い、ばね4の上端をばね受け21に嵌合している。ばね4の下端部はソケット台24に設けたばね受け25に嵌合している。ソケット台24は金属板を略コ字形に折曲してなり、その両側片の端部より外方に延出した取付片26の孔にねじ27を通してねじ孔18にねじ込められて取付けられている。ソケット台24の中間部の下端部に水平片28を形成し、水平片28にねじ29によりランプソケット30を取付け、ランプソケット30にランプ31が装着され、こうしてランプソケット30およびランプ31が器具本体2に取付けられる。またばね4によりソケット台24の支持のもとに受け具3が上方に付勢され、ストッパ20がガイド17の下端部に係止する。
【0017】
グローブ着脱用つまみ5は、周壁8を貫通しばね4に抗して受け具3を下降する。実施の形態では指でつまむ大径部32と、大径部32の端部より突出してつまみ挿通孔13を貫通する小径部33からなるプッシュボタンを用い、先端面にねじ孔を形成している。そして、小径部33の先端が支持部9に当接し、支持部9のねじ挿通孔22に下面側から通されたねじ34が小径部33のねじ孔にねじ込められて、ねじ34の頭部と小径部33との間に支持部9が挟持され、グローブ着脱用つまみ5が受け具3に固定されている。
【0018】
押え片6は、器具本体2内の上下方向の下部に設けられて開口部7内に進入するとともに開口部7が受け具3と周壁8との間に挟持された状態で開口部7の内周に係合する。実施の形態では、金属板をL字形に折曲し、その一側片に形成したねじ挿通孔にねじ36を通し、ねじ孔35に螺着して器具本体2に取付けている。また他側片の先端を約45度に下向きに傾斜して、ばね4に付勢された受け具3にグローブ1が支持された状態で、筒状の開口部7の凹部7aの縁部に摺接する傾斜面12を形成している。
【0019】
またこの実施の形態は図3に示すように、グローブ着脱用つまみ5をばね4に抗して押しかつ開口部7の上下方向の下部が周壁8に係止した状態で、係止片10が開口部7の凹部7aに係合可能となるように、グローブ1,器具本体2および受け具3の大きさ,配置および移動範囲等を寸法設定している。
図1はグローブ1を器具本体1に取付けた状態であり、図2(a)はグローブ1の取付け前の状態であり、グローブ着脱用つまみ5を押す。このとき、ばね4は圧縮され、受け具3はガイド17に沿って下方に移動し、切欠23をガイド17が通って支持具9がガイド17の上端より下方に移動し、グローブ着脱用つまみ5の大径部32が図3に示すように周壁8に当たって係止する。この結果、周壁8と受け具3の支持部9との間に大きなすき間が形成される。この状態で図3に示すようにグローブ1の開口部7を周壁8に嵌合し、グローブ着脱用つまみ5を離すと、図2(b)および図1に示すようになる。これによりばね4の復元作用で、受け具3がガイド17に沿って上方に移動し、支持部9がグローブ1の開口部7を押し上げると同時に傾斜面11で凹部7aの縁部を軸方向の器具本体2側に引き寄せ、周壁8のつば40にグローブ1の開口部7の外周側の表面が密着し、またグローブ着脱用つまみ5が上昇する。グローブ1の上昇により開口部7の下部が周壁8から離れるが、開口部7の下部が押え片6に押圧され、その傾斜面12が凹部7aの縁部に係合して開口部7が軸方向に引き寄せられ、図1に示すように周壁8の端面のつば40にグローブ1の表面が密着する。一方、図3に示すようにグローブ着脱用つまみ5を押すと、受け具3がグローブ1の開口部7から離れグローブ1が開放されるので、グローブ1を器具本体2から外すことができる。またグローブ1を外した状態でグローブ着脱用つまみ5を離したときは、受け具3はばね4に付勢されてストッパ20がガイド17に係止するか、または支持具9が周壁8に係止する。
【0020】
この実施の形態によれば、グローブ着脱用つまみ5をばね4に抗して押して、グローブ1の開口部7を器具本体2の周壁8に嵌合し、グローブ着脱用つまみ5を離すと、ばね4の復元作用により受け具3と周壁8との間にグローブ1の開口部7の上部を挟持し、開口部7の下部が押え片6に係合して取付けられる。この状態でグローブ着脱用つまみ5を再度押すと受け具3による押し付けから開放されるので開口部7を器具本体1から外すことができる。
【0021】
この場合、グローブ着脱用つまみ5をばね4に抗して押圧することによりグローブ1を着脱するため、操作が簡単で時間がかからず、ランプ交換等の保守が簡単になる。またねじ4を用いる場合の締めすぎがなく、振動等による緩みがなく、また回す操作のために周壁8の高さd(図3)を大きくする必要がないので小型化が図れる。さらにグローブ着脱用つまみ5にローレットを必要とせずねじ部も見えないのでデザインを良好にでき、たとえばグローブ着脱用つまみ5のデザインを優先して決めることができる。
【0022】
またグローブ1の開口部7の内周に凹部7aを有し、ばね4に付勢された受け具3にグローブ1が支持された状態で、凹部7aの縁部に摺接する傾斜面11,12を係止片10および押え片6に有するため、係止片10および押え片6の傾斜面11,12で凹部7aの縁部を軸方向にも押圧するため、グローブ1の開口部7の外周側の表面が器具本体2に密着することができる。
【0023】
さらにグローブ着脱用つまみ5をばね4に抗して押しかつ開口部7の上下方向の下部が周壁8に係止した状態で、係止片10の先端が凹部7aに係合可能となるように、グローブ1,器具本体2および受け具3の大きさ,配置および移動範囲等を設定したため、不用意にグローブ着脱用つまみ5を押しても係止片10が凹部7aに係合しているので、グローブ1が落下する危険性を回避でき、安全性を図れる。
【0024】
なお、この発明において、係止片10および押え片6の傾斜面11,12はなくてもよい。あるいは傾斜面11,12ではなく、凹部7aに係合可能な垂直面を形成してもよい。これらの場合、ばね4により、支持部9と周壁8との間に開口部7を挟持するとともに、開口部7を押え片6に押し付けるものとする。
【0025】
【発明の効果】
請求項1記載の照明器具によれば、グローブ着脱用つまみをばねに抗して押圧することによりグローブを着脱するため、操作が簡単で時間がかからず、ねじを用いる場合の締めすぎがなく、振動等による緩みがなく、また回す操作のために周壁の高さを大きくする必要がないので小型化が図れる。さらにつまみにローレットを必要とせずねじ部も見えないのでデザインを良好にできる。
【0026】
請求項2記載の照明器具によれば、請求項1において、前記グローブの前記開口部の内周に凹部を有し、前記ばねに付勢された前記受け具に前記グローブが支持された状態で、前記凹部の縁部に摺接する傾斜面を前記係止片および前記押え片に有するため、請求項1の効果のほか、係止片および押え片の傾斜面で凹部の縁部を軸方向にも押圧するため、グローブの開口部の外周側の表面が器具本体に密着することができる。
【0027】
請求項3記載の照明器具によれば、請求項1または請求項2において、前記グローブの前記開口部の内周に凹部を有し、前記グローブ着脱用つまみを前記ばねに抗して押しかつ前記開口部の前記上下方向の下部が前記周壁に係止した状態で、前記係止片の先端が前記凹部に係合可能となるように、前記グローブ,前記器具本体および前記受け具の大きさ,配置および移動範囲等を設定したため、請求項1または請求項2の効果ほか、不用意にグローブ着脱用つまみを押しても係止片が凹部に係合しているので、グローブが落下する危険性を回避でき、安全性を図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態のグローブ取付状態の要部断面図である。
【図2】グローブの装着過程を説明する部分断面図である。
【図3】グローブ着脱用つまみを押し込んだ状態のグローブ取外し直前の要部断面図である。
【図4】照明器具の分解斜視図である。
【図5】第1の従来例の概略断面図である。
【図6】第2の従来例の概略断面図である。
【符号の説明】
1 グローブ
2 器具本体
3 受け具
4 ばね
5 グローブ着脱用つまみ
6 押え片
7 開口部
7a 凹部
8 周壁
9 支持部
10 係止片
11 傾斜面
12 傾斜面

Claims (3)

  1. 筒状の開口部を有するグローブと、前記開口部を嵌合する周壁を有する壁面取付用の器具本体と、この器具本体内の壁面取付状態の上部に上下方向に摺動自在に設けられて先端が前記開口部内に進入する支持部を有し前記筒状の開口部の内周に係止する係止片を前記支持部の先端に有する受け具と、この受け具を前記上下方向の前記上方に付勢して前記開口部を前記周壁との間に挟持するばねと、前記周壁を貫通し前記ばねに抗して前記受け具を下降するグローブ着脱用つまみと、前記器具本体内の前記上下方向の下部に設けられて前記開口部内に進入するとともに前記開口部が前記受け具と前記周壁との間に挟持された状態で前記開口部の内周に係合する押え片とを備えた照明器具。
  2. 前記グローブの前記開口部の内周に凹部を有し、前記ばねに付勢された前記受け具に前記グローブが支持された状態で、前記凹部の縁部に摺接する傾斜面を前記係止片および前記押え片に有する請求項1記載の照明器具。
  3. 前記グローブの前記開口部の内周に凹部を有し、前記グローブ着脱用つまみを前記ばねに抗して押しかつ前記開口部の前記上下方向の下部が前記周壁に係止した状態で、前記係止片の先端が前記凹部に係合する請求項1または請求項2記載の照明器具。
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