JP3555249B2 - 光ディスク用ブランクマスタ,光ディスク用スタンパーの製造方法,光ディスクの製造方法 - Google Patents

光ディスク用ブランクマスタ,光ディスク用スタンパーの製造方法,光ディスクの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、CD(Compact Disc)などの光ディスクの製造技術にかかり、更に具体的には、段差のあるピットなどの形状を得る場合に好適な光ディスク用ブランクマスタ,光ディスク用スタンパーの製造方法,光ディスクの製造方法に関するものである。
【0002】
【背景技術】
光ディスク、例えばCDにおいては、そのピット形状が再生信号の特性に大きく影響する。このピット形状に関して、特開昭61−153850号公報には、ディスク成形工程における樹脂の流れを改良するために、ピット形状を2段階以上の矩形状または台形状とした光ディスクが提案されている。また、特開平5−120734号公報には、再生信号の変調度、トラッキングエラー信号の双方を高いレベルで検出できるようにするために、ピット側面の深さ方向に段差を形成した光ディスクが提案されている。
【0003】
これらの従来技術では、ガラス基板上に感度の異なるレジスト層を積層するとともに、このレジスト層に対してレーザ光を照射,露光し、現像処理を施すことによって段差パターンを形成する方法がとられている。例えば特開平5−120734号の光ディスクでは、レジスト層を2層に形成し、このレジスト層に対してマスタリングの処理を行うことによって段差パターンを形成する方法(以下「第1の方法」という)と、ガラス基板に対してドライエッチングの処理を行うことによって段差パターンを形成する方法(以下「第2の方法」という)が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、以上のような背景技術には、次のような不都合がある。
(1)第1の方法のようにレジスト層を2層に重ね塗りすると、2つの層が互いに溶け合ってしまい、上下間の感度差がほとんどなくなってしまう。すなわち、レジストは有機溶剤に薄めて塗布するが、光ディスクで必要な膜厚,例えば50〜300nmという領域では、溶剤濃度が90%以上(固定分濃度10%以下)となるため、第1層の塗布は良好でも、第2層の塗布時に第1層が同時に溶け出してしまうからである。これでは、コントラストの良い段差パターンを安定して形成することは難しくなる。なお、レジストは有機溶剤に薄めて塗布するが、第1層と第2層にそれぞれ別の有機溶剤を使用した場合でも、この現象は回避することはできない。
【0005】
(2)上記(1)の不都合を解決するため、第1層,第2層ともに相溶性のない水溶性有機物層を第1層と第2層の間に形成する方法が考えられる。このように2つのレジスト層の間に中間層を形成すると、第1,第2層はきれいに分離し、溶け合うことはない。しかし、この方法で作成された3層の積層には、製造過程で表面にうねりを生じるという別の問題が発生する。この表面のうねりは、マスタリング時のレーザビームフォーカシングに負担を与えるだけでなく、ディスクにもその形状が転写されるため、記録再生のビームフォーカシングにも負担をかけることになり、フォーカスがはずれて再生動作が途中で停止してしまうおそれもある。
【0006】
なお、第2の方法では、第1の方法のような問題は発生しないが、ガラスに直接段差を刻むために、第1の方法よりコストが高くなり、量産には適さない。
この発明は、これらの点に着目したもので、その目的は、表面にうねりを生じることなしに、良好な段差パターンを形成することである。
【0007】
【課題を解決するための手段と作用】
前記目的を達成するため、本発明の光ディスク用ブランクマスタは、基板上に、ポジ型レジストによって形成された第1レジスト層と、この第1レジスト層上に形成されており、ポリビニルアルコールによる厚さが15〜50nmの中間層と、この中間層上に形成されており、前記第1レジスト層と同一組成のポジ型レジストによって形成された第2レジスト層とを含むことを特徴とする。
本発明の光ディスク用スタンパーの製造方法は、基板上に、ポジ型レジストを塗布した後、所定温度及び時間のベークを行って第1レジスト層を形成する工程と、前記第1レジスト層上に、厚さが15〜50nmのポリビニルアルコールを塗布した後、前記第1レジスト層の形成時と同一の所定温度及び時間でベークを行って中間層を形成する工程と、前記中間層上に、前記ポジ型レジストと同一材料のレジストを塗布した後、前記第1レジスト層の形成時と同一の所定温度及び時間でベークを行って第2レジスト層を形成する工程と、から光ディスク用ブランクマスタを作製し、更に、前記光ディスク用ブランクマスタにレーザ光照射による露光・現像を行って、前記第1レジスト層のパターンの幅と前記第2レジスト層のパターンの幅の異なる断面形状を有する段差ピットパターン又はグルーブパターンを形成してガラスマスタを作製する工程と、前記ガラスマスタにメッキを行う工程と、からなることを特徴とする。
本発明の光ディスクの製造方法は、基板上に、ポジ型レジストを塗布した後、所定温度及び時間のベークを行って第1レジスト層を形成する工程と、前記第1レジスト層上に、厚さが15〜50nmのポリビニルアルコールを塗布した後、前記第1レジスト層の形成時と同一の所定温度及び時間のベークを行って中間層を形成する工程と、前記中間層上に、前記ポジ型レジストと同一材料のレジストを塗布した後、前記第1レジスト層の形成時と同一の所定温度及び時間のベークを行って第2レジスト層を形成する工程と、から光ディスク用ブランクマスタを作製し、更に、前記光ディスク用ブランクマスタにレーザ光照射による露光・現像を行って、前記第1レジスト層のパターンの幅と前記第2レジスト層のパターンの幅の異なる断面形状を有する段差ピットパターン又はグルーブパターンを形成してガラスマスタを作製する工程と、前記ガラスマスタにメッキを行う工程と、から光ディスク用スタンパーを作製し、前記光ディスク用スタンパーを用いてディスク基盤を成形する工程と、前記ディスク基盤上に反射膜、保護膜を順次形成する工程と、からなることを特徴とする。
【0008】
この発明によると、第1レジスト層と第2レジスト層は同一組成であるため、レーザ光が照射されると同一範囲で感光することになるが、現像による各層の溶解は第2レジスト層,中間層,第1レジスト層の順に進行することになる。ここで、中間層のポリビニルアルコールの溶解速度はレジスト露光部の溶解速度よりも遅いため、現像液と接する層から順に現像が開始されると、第1レジスト層は他の2層より現像のスタートが遅れることになる。すなわち、現像時には、先に第2レジスト層と中間層の現像が進み、その後に第1レジスト層の現像がスタートすることになるので、現像終了時には、幅の異なる2段階の断面形状を有する段差パターンが形成されることになる。
【0009】
また、第1,第2のレジスト層を同一組成のものとすると、上述した表面うねりの問題も解消される。種々のレジスト材料を用いて第1,第2のレジスト層を形成し、その表面形状を観察した結果、両レジスト層を異なる組成のレジストで形成する限り、程度の差はあるものの表面うねりは必ず発生した。このうねりの発生原因としては、上下に組成の異なるレジスト材料が配置されると、各々の線膨張係数の違いや比熱の違いによって、第2レジスト層の乾燥時に膜の収縮又は膨張が生ずるのものと考えられる。同一組成のレジスト材料を用いて第1,第2のレジスト層を形成する場合にのみ、うねりのない良好な表面が得られる。
この発明の前記及び他の目的,特徴,利点は、次の詳細な説明及び添付図面から明瞭になろう。
【0010】
【好ましい実施例の説明】
この発明には数多くの実施例が有り得るが、ここでは適切な数の実施例を示し、詳細に説明する。
【0011】
<段差パターンの製造手順>
最初に、図1および図2を参照しながら、段差パターンの製造手順について説明する。まず、表面が高精度に研磨されたガラス基板10上に、ポジ型のフォトレジストによる第1レジスト層12を形成し、続いて、この第1レジスト層12の上にポリビニルアルコール(以下「PVA」という)による中間層14を形成する。更に、この中間層14の上にポジ型のフォトレジストによる第2レジスト層16を形成する。これによって、基板上に3層のパターン形成膜が形成されたブランクマスタ18が出来上がる(図1(A)参照)。
【0012】
このブランクマスタ18では、第1レジスト層12,第2レジスト層16に、それぞれ同一組成のポジ型レジストが使用され、中間層14には膜厚が15nm〜50nmのPVAが使用されている。そして、この状態でレーザ光による照射,露光が行われ、更に現像処理が施される。
【0013】
図2には、この現像時の様子が示されている。まず、図2(A)に示すように、現像液と最初に接する第2レジスト層16から現像が始まり、この第2レジスト層16の現像が進んで、現像液が同図(B)に示すように中間層14に達すると、中間層14の現像が始まる。更に、この中間層14の現像が進んで、現像液が同図(C)に示すように第1レジスト層12に達すると、同図(D)に示すように第1レジスト層12の現像が始まることになる。
【0014】
上述したように、第1レジスト層12と第2レジスト層16には同一組成のポジ型レジストを使用しているため、両層にレーザ光が照射されると同一範囲で感光することになる。しかし、現像は第2レジスト層16,中間層14,第1レジスト層12の順に進行するため、第1レジスト層12は他の2層より現像のスタートが遅れることになる。したがって、第1レジスト層12の現像がある程度進行したときには、第2レジスト層16と中間層14の現像は更に進行するため、現像が終了したときには、同図(E)に示すように、幅の異なる2段階の断面形状を有する段差パターンが形成されることになる。
【0015】
なお、ピット内の段差パターンは、レーザ光の光強度分布,レジスト層の感度などによって適宜設定することができる。また、ピット内における各段差面の深さは各レジスト層の膜厚によって適宜設定することができる。
【0016】
以上のような一連のマスタリングの処理によって、ガラス基板10上に段差パターンの形成されたガラスマスタ20ができ上がる(図1(B)参照)。この後、通常のニッケルスタンパ工程と同様にして、スタンパやディスクが製作される。まず、同図(C),(D)に示すように、メッキ工程によってメタルマスタ22が作られる。そして、このメタルマスタ22を利用して、同図(E),(F)に示すように、メッキ工程によって多数のメタルマザー24が作られる。
【0017】
次に、同図(G),(H)に示すように、メッキ工程によって多数のスタンパ26が作られる。なお、メタルマスタ22がスタンパとして用いられることもある。次に、同図(I),(J)に示すように、適宜のディスク材料を用いた圧縮成型、射出成型、あるいは2P成型などの加工方法により、ディスク基盤28が作られる。このディスク基盤28のピット形成面上には、図示せぬ反射膜が形成され、更に片面または両面に図示せぬ保護膜が各々形成される。
【0018】
<ディスクの製造例と断面形状の検査結果>
次に、上述した製造手順によるディスクの製造例と、その断面形状の観察結果を比較例とともに説明する。この実施例では、第1,第2レジスト層12,16に「TSMR−V3(東京応化工業製)」を使用し、中間層14には分子量1500のPVAを使用した。また、所定の膜厚を得るため、溶剤は各々エチルセロソルブアセテートと純水を使用した。
【0019】
(1)ブランクマスタの製造
表面を良く研磨した直径200ミリのガラス盤上に密着剤を介して第1レジストをスピン塗布する。膜厚はレジスト層の濃度とスピン回転数に依存するため、必要な膜厚に応じてレジスト層の濃度と回転数を決定する。スピン塗布の後、110℃で30分間ベーク炉に入れ、ベークを行う。室温に冷却後、続いて、この第1レジスト層12の上にPVA液を同様の手法で塗布し、同じく110℃で30分間ベークして中間層14を形成する。更に、この中間層14の上に第1レジスト層12と同じ手法で第2レジストを塗布,ベークして第2レジスト層16を形成する。このようにして、表面に第1レジスト層12,中間層14,第2レジスト層16の順にパターン形成膜が積層されたブランクマスタが完成する。
【0020】
(2)ガラスマスタの製造
ブランクマスタの表面に、λ=413nm(Krレーザ),NA(開口数)0.9の光学系を用いて照射,露光(記録)を行う。続いて、0.2NのKOH水溶液を用いて30秒間の現像を行う(一部の例を除く)。
【0021】
(3)成型後の評価
ガラスマスタに対して、例えば図1(C)〜(H)に示したような手法に従ってスタンパを作製し、更に射出成形によりポリカーボネート製のディスク基板を作製する。このディスク基板を半径方向にカットして、その断面を走査型電子顕微鏡(SEM)により観察し、図3に示すように、表面に形成されたピットの段差の幅W1,W2の測定と、断面形状の評価を行った。ピットに形成された段差は、図1(B)のガラスマスタ20に形成された段差に対応している。すなわち、幅W1は第1レジスト層12に形成された開口部の幅に、幅W2は第2レジスト層16に形成された開口部の幅にそれぞれ相当している。
【0022】
断面形状は図4に示すように、未貫通の同図(C)を含めて同図(B),(D)のような明瞭な段差の認められない形状を全て「×」とし、同図(A)の形状のみを「○」と表現している。また、第2レジスト層16の上方から見た表面形状についてもSEMで観察し、ピットが正規にできていれば「○」と表現し、歪んでいたり,流れてしまっているものは「×」と表現した。
【0023】
a,総膜厚140nmの場合の評価結果
第1及び第2レジスト層12,16及び中間層14の総膜厚140nmは、λ=830nmのレーザ光を用いて光ディスクを再生するときに、変調度が最大となる膜厚である。この膜厚で段差を形成した場合の評価結果を表1に示す。なお、P1,P2,P3は、それぞれ第1レジスト層12,中間層14,第2レジスト層16の膜厚である(図3参照)。
【0024】
【表1】
Figure 0003555249
【0025】
この表1では、比較例としてレジスト層を単層、2層に形成したもの(中間層なし)と、3層構造ではあるが、中間層の膜厚をこの発明の範囲から外れた10nmに設定したものを示している。また、実施例としては中間層の膜厚をこの発明の範囲15nm〜50nmに設定したものを示している。なお、2層以上の例では、第1層の膜厚を70nmとしたときに、総膜厚が140nmとなるように第2層の膜厚を設定している。
【0026】
評価の結果、比較例の単層では段差は形成されず、2層でも明瞭な段差は形成されない。また、3層であっても、中間層の膜厚が10nmであるときは段差は形成されなかった。明瞭な段差パターンは、中間層の膜厚が15nm〜50nmの範囲にあるときに形成された。また、段差のコントラストを示す指標W2/W1は、中間層の膜厚が増加するとともに大きくなる。これは中間層の膜厚が厚いほど第1層の現像開始が遅れるからである。また、表面形状は同一のレジストを使用しているために、全ての例で良好な結果が得られた。
【0027】
b,総膜厚300nmの場合の評価結果
総膜厚を300nmとして同様の評価を行った。評価結果を表2に示す。
【0028】
【表2】
Figure 0003555249
【0029】
この表2では、実施例,比較例ともに3層構造とし、中間層の膜厚を40nm〜70nmの間に設定したものを示している。ここでは、第1層の膜厚を150nmとしたときに、総膜厚が300nmとなるように第2層の膜厚を設定している。
【0030】
評価の結果、実施例の2サンプルに示すように、中間層の膜厚をこの発明の範囲である50nm以下としたときに明瞭な段差パターンを得ることができた。一方、比較例の2サンプルに示すように、中間層の膜厚を60nm以上としたときは現像の開始が著しく遅れるため、第1層が図4(C)に示すように先すぼみの形状となり、明瞭な段差パターンは認められなかった。
【0031】
そこで、P2=60nm,P3=90nmの条件で現像時間を長くして同様の評価を行った。評価結果を表3に示す。
【0032】
【表3】
Figure 0003555249
【0033】
この表3では、先の実施例と同じく現像時間を30秒としたものを含めて、現像時間Tを45秒〜75秒までの間に設定したものを示している。
【0034】
評価の結果、先の実施例と同じく現像時間Tを30秒としたものでは明瞭な段差パターンは認められなかった。一方、現像時間を長くしたものでは、第1層の現像が進行し、明瞭な段差パターンを得ることができた。しかしながら、長い現像時間は中間層の現像を必要以上に進めてしまい、図5に示すように、中間層がくびれた形状となってしまう。このように中間層がくびれていると第2層が安定に支えられないため、ピットの端が欠けたり、著しい場合は第2層が部分的に剥離することもあり、実用には適さない。また、表面形状は同一のレジストを使用しているにもかかわらず、好ましい結果は得られなかった。
【0035】
以上説明した検討結果から明らかなように、中間層の膜厚を15nm〜50nmとした場合に断面形状,表面形状ともに良好な結果を得ることができた。より好ましくは、中間層の膜厚を15nm〜40nmとした場合に最も良い結果を得ることができる。例えば、中間層の膜厚を50nmとした場合、プロセスのもつ種々の変動要素(例えばレーザの光量変動や現像液の温度変動)によって図4(C)に示すような先細りの形状となってしまうことがある。このような点を考慮すると、中間層の膜厚は、15〜40nmが好ましい。
【0036】
<他の実施例>
この発明は、以上の開示に基づいて多様に改変することが可能である。例えば、上記実施例では段差パターンをピットとした例について示したが、グルーブとする場合にも適用することができる。また、上述した実施例に示した数値,材料,製造条件などは一例であり、同様の作用を奏するように種々設計変更が可能である。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、次のような効果がある。
(1)PVAからなる中間層により第1層の現像開始を遅らせ、これにより第1層と第2層との間に段差を形成するようにしたため、同一のポジ型レジストを使用しているにもかかわらず、良好な段差パターンを得ることができる。
【0038】
(2)第1層と第2層に使用されるレジストの組成が同じであるため、表面にうねりを生じることがないので、マスタリング時や記録再生時のビームフォーカシングに負担を与えることがなくなり、光学的特性に優れた光ディスクを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例の製造方法を示す工程図である。
【図2】実施例における現像時のピットの様子を示す断面図である。
【図3】実施例におけるピットの形状を示す断面図である。
【図4】他のピット形状を示す断面図である。
【図5】他のピット形状を示す断面図である。
【符号の説明】
10…ガラス基板
12…第1レジスト層
14…中間層
16…第2レジスト層
18…ブランクマスタ
20…ガラスマスタ
22…メタルマスタ
24…メタルマザー
26…スタンパ
28…ディスク基盤

Claims (3)

  1. 基板上に、ポジ型レジストによって形成された第1レジスト層と、
    この第1レジスト層上に形成されており、ポリビニルアルコールによる厚さが15〜50nmの中間層と、
    この中間層上に形成されており、前記第1レジスト層と同一組成のポジ型レジストによって形成された第2レジスト層と、
    を含む光ディスク用ブランクマスタ。
  2. 基板上に、ポジ型レジストを塗布した後、所定温度及び時間のベークを行って第1レジスト層を形成する工程と、前記第1レジスト層上に、厚さが15〜50nmのポリビニルアルコールを塗布した後、前記第1レジスト層の形成時と同一の所定温度及び時間でベークを行って中間層を形成する工程と、前記中間層上に、前記ポジ型レジストと同一材料のレジストを塗布した後、前記第1レジスト層の形成時と同一の所定温度及び時間でベークを行って第2レジスト層を形成する工程と、から光ディスク用ブランクマスタを作製し、
    更に、前記光ディスク用ブランクマスタにレーザ光照射による露光・現像を行って、前記第1レジスト層のパターンの幅と前記第2レジスト層のパターンの幅の異なる断面形状を有する段差ピットパターン又はグルーブパターンを形成してガラスマスタを作製する工程と、前記ガラスマスタにメッキを行う工程と、からなることを特徴とする光ディスク用スタンパーの製造方法。
  3. 基板上に、ポジ型レジストを塗布した後、所定温度及び時間のベークを行って第1レジスト層を形成する工程と、前記第1レジスト層上に、厚さが15〜50nmのポリビニルアルコールを塗布した後、前記第1レジスト層の形成時と同一の所定温度及び時間のベークを行って中間層を形成する工程と、前記中間層上に、前記ポジ型レジストと同一材料のレジストを塗布した後、前記第1レジスト層の形成時と同一の所定温度及び時間のベークを行って第2レジスト層を形成する工程と、から光ディスク用ブランクマスタを作製し、
    更に、前記光ディスク用ブランクマスタにレーザ光照射による露光・現像を行って、前記第1レジスト層のパターンの幅と前記第2レジスト層のパターンの幅の異なる断面形状を有する段差ピットパターン又はグルーブパターンを形成してガラスマスタを作製する工程と、前記ガラスマスタにメッキを行う工程と、から光ディスク用スタンパーを作製し、
    前記光ディスク用スタンパーを用いてディスク基盤を成形する工程と、前記ディスク基盤上に反射膜、保護膜を順次形成する工程と、からなることを特徴とする光ディスクの製造方法。
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