JP3555103B2 - コネクタ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、互いに少なくとも一つの端子を収容して嵌合しあう一方及び他方から成る一対のコネクタに関し、特に、一方のコネクタに設けた弾性部材の付勢力によって他方のコネクタへの反発力及び吸引力を生じさせ、嵌合を確実なものとしたコネクタに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、例えば自動車等の車両には、各種制御のための多くの電子機器等が搭載されており、ワイヤハーネスやフラットケーブル等を介して電気的に接続がなされている。そして、そのワイヤーハーネス等は、冠水など厳しい環境下でも使用できるように防水機能を有するとともに、組み立て工程やメンテナンス時を考慮して、前記電子機器等の接続の取り外しを簡便にすることができるような様々な形態のコネクタが使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記電子機器等に設けられるコネクタと上記ワイヤハーネス等に設けられるコネクタとの嵌合操作を含むコネクタ嵌合操作全般にわたり、対をなすコネクタ同士を嵌合させると、例えばその操作の不手際で、途中嵌合状態になってしまうことがある。
【0004】
即ち、外見上恰も嵌合しているかのように見えるが、実際には端子間で不完全な導通状態となっており、このような途中嵌合状態を組み立て及び検査工程やメンテナンス時に見逃すと、上記電子機器等の動作不良を引き起こしてしまうことになる。
【0005】
この対策としては、互いに嵌合する一対のコネクタのうちの一方のコネクタにスプリングを内蔵し、そのスプリングの反発力を利用して、途中嵌合状態の際には前記一方に対する他方のコネクタを押し出すように構成した、いわゆる途中嵌合検知機構と呼ばれるものを有するコネクタが種々提案されている。
【0006】
しかし、上記途中嵌合検知機構では、途中嵌合状態の上記他方のコネクタを押し出すために、端子挿脱力よりも大きな反発力を有するスプリングを設定して一方のコネクタに内蔵することとなり、その結果、コネクタの嵌合操作におけるコネクタの挿入(嵌合)力は、場合によって端子挿脱力の二倍以上になってしまうこともあり、作業性が非常に悪いと言った問題点を有している。
【0007】
また、上記挿入(嵌合)力が大きくなることから、多くの端子を挿着した多極コネクタには、上記途中嵌合検知機構を展開することが困難であると言える。
【0008】
従って、途中嵌合を防止し、多極コネクタであってもコネクタ同士の嵌合を容易に成し得ようとするためには、上述の問題点等を解消する必要がある。
【0009】
本発明は、上述した事情に鑑み、途中嵌合状態では一方に対する他方を押し出すような反発力を生じさせて途中嵌合を防止し、嵌合が進むと逆に互いを引き寄せあうような吸引力を生じさせて、確実な嵌合と、作業性の向上を図ることが可能なコネクタを提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためなされた請求項1記載の本発明のコネクタは、互いに少なくとも一つの端子を収容して嵌合しあう一方及び他方から成る一対のコネクタであって、前記一方のコネクタは、軸部を介して回動可能に設けられる被駆動部材と、前記一方及び前記他方のコネクタの嵌合操作・離脱操作の際において、前記被駆動部材に前記他方のコネクタへの反発力又は吸引力を生じさせる弾性部材とを備え、前記他方のコネクタは、前記嵌合操作において、前記被駆動部材に当接して該被駆動部材を所定の回動方向へ駆動させつつ前記弾性部材に付勢力を生じさせることが可能な駆動部を有し、前記嵌合操作・前記離脱操作の際の前記被駆動部材の回動する範囲によって、前記被駆動部材に生じる前記他方のコネクタへの反発力又は吸引力がいずれかに変化するように構成し、
前記弾性部材の一端は前記一方のコネクタに形成された支持部に回動可能に支持され、前記被駆動部材は前記弾性部材の前記一端に対する他端をスライド可能に支持するスライド部を有し、前記被駆動部材の回動する過程において、前記弾性部材の前記他端が前記スライド部の両端部間をスライドすることにより前記他方のコネクタへの前記反発力及び前記吸引力を切り替えられるよう前記スライド部を前記軸部を挟んだ前記被駆動部材の一端側と該一端に対する他端側とにわたって配置形成したことを特徴としている。
【0011】
上記構成において、互いに少なくとも一つの端子を収容して嵌合しあう一方及び他方から成る一対のコネクタであって、一方のコネクタは被駆動部材と弾性部材とを備えており、他方のコネクタは駆動部を有するようになっている。
被駆動部材は、軸部を介して回動可能に設けられおり、弾性部材は、一方及び他方のコネクタの嵌合操作・離脱操作の際において、被駆動部材に他方のコネクタへの反発力又は吸引力を生じさせるようになっている。また、駆動部は、嵌合操作において、被駆動部材に当接し、その被駆動部材を所定の回動方向へ駆動させつつ弾性部材に付勢力を生じさせることが可能となっている。そして、コネクタに対する嵌合操作・離脱操作の際の被駆動部材の回動する範囲によって、被駆動部材に生じる他方のコネクタへの反発力又は吸引力がいずれかに変化するように構成されている。
このようにコネクタを構成することによって、例えばコネクタの嵌合操作の際、一方のコネクタに他方のコネクタを嵌合させると、先ず、他方のコネクタの駆動部が一方のコネクタに設けられた被駆動部材に当接してその被駆動部材を所定の回動方向へ駆動することになる。この時、被駆動部材の回動によって弾性部材が付勢され、弾性部材に付勢力が生じることになる。そして、この付勢力は被駆動部材に作用することから、この付勢力を利用して被駆動部材に他方のコネクタに対する反発力又は吸引力を生じさせることが可能になる。即ち、弾性部材に生じる付勢力は一方向のみにかかる直線的な力であるが、被駆動部材に作用した後に被駆動部材によって他方のコネクタに作用する方向を被駆動部材の回動する範囲によっていずれかに変化させれば、他方のコネクタを押し出したり引き寄せたりする反発力又は吸引力を得られることになる。
従って、コネクタ同士の途中嵌合状態では一方に対する他方のコネクタを押し出し、嵌合が進むと逆にコネクタ同士を引き寄せあうような被駆動部材の回動範囲を設定して被駆動部材を他方のコネクタに作用させれば、コネクタの途中嵌合を防止することができるのは勿論のこと、嵌合操作の際のコネクタ同士の嵌合力も小さくすることができて、確実なコネクタの嵌合と作業性の向上を図ることができる。
【0012】
上記構成において、被駆動部材はスライド部を有し、一方のコネクタの支持部に一端が回動可能に支持された弾性部材の他端がスライド可能に支持されるようになっている。そして、そのスライド部は、被駆動部材の回動する過程において、弾性部材の他端がスライド部の両端部間をスライドすることで他方のコネクタへの反発力及び吸引力を切り替えられるように、軸部を挟んだ被駆動部材の一端側と他端側とにわたってスライド部が配置形成されている。
即ち、このようなスライド部を形成することにより、スライド部が弾性部材に生じる付勢力の逃げ道となって弾性部材の他端をスライド部の両端部間でスライドさせることができるようになる。そして、スライド部は被駆動部材の一端側と他端側とにわたって配置形成されているので、弾性部材の他端のスライド部における位置によって被駆動部材の一端又は他端と他方のコネクタとの作用しあう方向を異なるようにすることが可能になる。
言い換えれば、被駆動部材の回動する範囲によって、弾性部材の他端の位置が異なることになるので、他方のコネクタへの反発力又は吸引力を変化させることが可能になる。
従って、途中嵌合状態では一方に対する他方のコネクタを押し出すような反発力を生じさせて途中嵌合を防止し、嵌合が進むと逆に互いを引き寄せあうような吸引力を生じさせて、確実な嵌合と、作業性の向上を図ることが可能なコネクタを提供することができる。
【0013】
請求項2記載の本発明のコネクタは、請求項1に記載のコネクタにおいて、前記被駆動部材は前記駆動部が係脱するとともに前記反発力又は前記吸引力を前記駆動部に作用させる切り欠き部を有することを特徴としている。
【0014】
上記構成において、被駆動部材は切り欠き部を有し、その切り欠き部は駆動部が係脱するとともに、被駆動部材に生じる他方のコネクタへの反発力又は吸引力を切り欠き部を介して駆動部に作用させるようになっている。
従って、上述の作用効果の他に、非常に簡単な構造で他方のコネクタへ反発力又は吸引力を作用させることができる。
【0015】
請求項3記載の本発明のコネクタは、請求項1又は請求項2記載のコネクタにおいて、前記弾性部材は引張型のバネであることを特徴としている。
【0016】
上記構成において、弾性部材は引張型のバネである。
従って、上述の作用効果の他に、簡単な構造であることから、コスト上昇を極力抑えることができるとともに、バネ定数の設定も非常に容易に成し得られる。
【0017】
請求項4記載の本発明のコネクタは、互いに少なくとも一つの端子を収容して嵌合しあう一方及び他方から成る一対のコネクタであって、前記一方のコネクタは、軸部を介して回動可能に設けられる被駆動部材と、前記一方及び前記他方のコネクタの嵌合操作・離脱操作の際において、前記被駆動部材に前記他方のコネクタへの反発力又は吸引力を生じさせる弾性部材とを備え、前記他方のコネクタは、前記嵌合操作において、前記被駆動部材に当接して該被駆動部材を所定の回動方向へ駆動させつつ前記弾性部材に付勢力を生じさせることが可能な駆動部を有し、前記嵌合操作・前記離脱操作の際の前記被駆動部材の回動する範囲によって、前記被駆動部材に生じる前記他方のコネクタへの反発力又は吸引力がいずれかに変化するように構成し、
記駆動部を、前記軸部を挟んだ前記被駆動部材の一端側に当接するよう配置形成し、さらには前記被駆動部材の前記一端に対する他端側が当接可能な被付勢部を前記他方のコネクタに形成し、前記嵌合操作において前記駆動部が前記被駆動部材の前記一端に当接している間は前記弾性部材が前記被駆動部材の回動により付勢されて前記他方のコネクタに対する前記反発力を前記被駆動部材に生じさせ、前記駆動部による前記被駆動部材の回動が解除されると、前記被駆動部材が前記弾性部材によって逆方向へ回動するとともに前記被駆動部材の前記他端側が前記被付勢部に当接し、前記他方のコネクタに対する前記吸引力を前記被付勢部に作用させるようにし、
前記弾性部材の一端は前記一方のコネクタに形成された支持部に支持され、前記弾性部材の前記一端に対する他端は前記被駆動部材の前記一端側に直接又は間接部材を介在させて当接し、前記嵌合操作において前記駆動部により前記被駆動部材が回動すると前記弾性部材が圧縮方向に縮められて付勢力を生じるようにしたことを特徴としている。
【0018】
上記構成において、駆動部を、軸部を挟んだ被駆動部材の一端側に当接するよう配置形成し、さらには被駆動部材の一端に対する他端側が当接可能な被付勢部を他方のコネクタに形成するようになっている。そして、嵌合操作において駆動部が被駆動部材の一端に当接している間は弾性部材が被駆動部材の回動により付勢されて他方のコネクタに対する反発力を被駆動部材に生じさせ、駆動部による被駆動部材の回動が解除されると、被駆動部材が弾性部材によって逆方向へ回動して被駆動部材の他端側が被付勢部に当接し、他方のコネクタに対する吸引力を被付勢部に作用させるようになっている。
即ち、このような駆動部と被付勢部を形成することで、他方のコネクタに作用する反発力又は吸引力を、被駆動部材の回動方向によって変化させることが可能になる。
言い換えれば、被駆動部材の回動する範囲を回動方向により決めることで、他方のコネクタへの反発力又は吸引力を変化させることが可能になる。
従って、途中嵌合状態では一方に対する他方のコネクタを押し出すような反発力を生じさせて途中嵌合を防止し、嵌合が進むと逆に互いを引き寄せあうような吸引力を生じさせて、確実な嵌合と、作業性の向上を図ることが可能なコネクタを提供することができる。
【0019】
上記構成において、弾性部材の一端は一方のコネクタに形成された支持部に支持されており、弾性部材の他端は被駆動部材の一端側に直接又は間接部材を介在させて当接するようになっている。そして、嵌合操作において駆動部により被駆動部材が回動すると弾性部材が圧縮方向に縮められて付勢力を生じるようになっている。
このように弾性部材を配置するとともに、弾性部材を圧縮方向に縮めて付勢力を生じさせるようにすることで、駆動部と被付勢部を形成した他方のコネクタへの反発力又は吸引力の作用を、被駆動部材の回動方向によって変化させることが可能になる。
従って、途中嵌合状態では一方に対する他方のコネクタを押し出すような反発力を生じさせて途中嵌合を防止し、嵌合が進むと逆に互いを引き寄せあうような吸引力を生じさせて、確実な嵌合と、作業性の向上を図ることが可能なコネクタを提供することができる。
【0020】
請求項5記載の本発明のコネクタは、請求項4に記載のコネクタにおいて、前記支持部は前記弾性部材に対する座屈防止機構を有することを特徴としている。
【0021】
上記構成において、一方のコネクタに形成された支持部は、弾性部材に対する座屈防止機構を有するようになっている。
一般的に弾性部材を圧縮すると座屈を引き起こすことがあり得るので、座屈防止機構を備えてその対策をすることが好ましい。
従って、コネクタの嵌合及び途中嵌合防止をより確実なものとすることができる。
【0022】
請求項6記載の本発明のコネクタは、請求項又は請求項5に記載のコネクタにおいて、前記間接部材は前記支持部に対して摺動可能であって、前記弾性部材の前記他端側を収容可能な有底の筒状に形成したことを特徴としている。
【0023】
上記構成において、間接部材は一方のコネクタの支持部に対して摺動可能であって、弾性部材の他端側を収容可能な有底の筒状に形成するようになっている。
従って、間接部材は支持部を摺動しながら、その筒状の形状によって弾性部材の座屈を防止することができ、コネクタの嵌合及び途中嵌合防止をより確実なものとすることができる。
【0024】
請求項7記載の本発明のコネクタは、請求項ないし請求項6いずれか記載のコネクタにおいて、前記弾性部材は圧縮型のバネであることを特徴としている。
【0025】
上記構成において、弾性部材は圧縮型のバネである。
従って、上述の作用効果の他に、簡単な構造であることから、コスト上昇を極力抑えることができるとともに、バネ定数の設定も非常に容易に成し得られる。
【0026】
請求項8記載の本発明のコネクタは、請求項1ないし請求項いずれか記載のコネクタにおいて、前記軸部に前記被駆動部材の少なくとも前記嵌合操作前の位置を規制する回動規制部を形成したことを特徴としている。
【0027】
上記構成において、軸部に、被駆動部材の少なくとも嵌合操作前の位置を規制する回動規制部を形成するようになっている。
このような回動規制部を形成することで、嵌合操作の際に、駆動部が被駆動部材に確実に当接することになる。
従って、安定した作業を維持することができる。
【0028】
請求項9記載の本発明のコネクタは、請求項1ないし請求項8いずれか記載のコネクタにおいて、前記嵌合操作前の状態で前記弾性部材に付勢力が生じるよう該弾性部材を配置したことを特徴としている。
【0029】
上記構成において、嵌合操作前の状態で弾性部材に付勢力が生じるように弾性部材を配置するようになっている。
このように弾性部材を配置することで、嵌合操作の際に、駆動部が被駆動部材に確実に当接することになる。また、被駆動部材のガタつきも防止することができる。
従って、上述同様、安定した作業を維持することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態を説明する。
図1ないし図3は本発明のコネクタの第一、第二の実施の形態に対する第一概念図である。そして、その第一概念図に基づき図4ないし図14を参照しながら第一の実施の形態を、図15ないし図24を参照しながら第二の実施の形態を説明する。
【0031】
先ず、本発明のコネクタの第一、第二の実施の形態に対する第一の概念は、次のようになっている。
図1は本発明のコネクタの嵌合操作時の要部縦断面図、図2は嵌合途中の状態の要部縦断面図、図3は完全嵌合時の状態の要部縦断面図を示している。
【0032】
図1において、引用符号1はコネクタを示しており、互いに対をなして嵌合しあう雌型コネクタ2(特許請求の範囲に記載した一方のコネクタに相当)、雄型コネクタ3(特許請求の範囲に記載した他方のコネクタに相当)とから構成されている。
【0033】
尚、説明を簡略化するために、雌型コネクタ2及び雄型コネクタ3に各々複数収容される既知構成の雄、雌の電線付端子や、同じく既知構成のロック機構等は省略してある。
【0034】
雌型コネクタ2は、雄型コネクタ3の嵌合側となる前端面4aを開放して形成された空間部4bを有する合成樹脂製のハウジング4と、軸部5を介してハウジング4の側壁4c内部に回動可能に設けられた被駆動部材6と、ハウジング4と被駆動部材6とに跨って設けられたスプリング7(特許請求の範囲に記載した弾性部材及び引張型のバネに相当)とを備えており、側壁4cには前端面4aからハウジング4の内方へ延在させたスリット8が形成されている。また、ハウジング4には、その後端面4dから前記内方へ略U字状に窪ませたスプリング7に対する支持部9が形成されている。
【0035】
被駆動部材6は平板略棒状に形成されており、中間部で上記軸部5により回動可能に支持されている。また、被駆動部材6には、軸部5を挟んだ被駆動部材6の一端6a側と他端6b側にわたって矩形スリット状の貫通したスライド部10が形成されており、軸部5と被駆動部材6の一側縁部との間に配置形成されている。さらにまた、被駆動部材6の一端6aには、略U字状に切り欠いた切り欠き部11が形成されている。
【0036】
スプリング7は、既知構成の引張型のバネであり、そのスプリング7の一端7aは上記支持部9に回動可能に支持されている。また、スプリング7の他端7bは上記スライド部10にスライド可能に支持されており、一端7a及び他端7b共に引っかけるような状態で支持されている。
【0037】
そして、スプリング7は、若干引っ張られて付勢力が生じるような状態で配置されており、その付勢力によって、図1に示される如く、スライド部10の端部、即ち被駆動部材6の他端6b側となるスライド部10の端部10aを引っ張り、被駆動部材6の一端6aを雄型コネクタ3側へ傾けるように時計回り方向(図1の符号を正規に見た場合)へ回動させている。
【0038】
被駆動部材6の一端6a側が上述の如く傾くことにより、切り欠き部11の一方の壁11aがスリット8を遮り、他方の壁11bはスリット8から外れて配置されることになる。
【0039】
尚、軸部5には、被駆動部材6の回動の際の位置を規制する図示しない回動規制部が形成されている。
【0040】
一方、雄型コネクタ3は、雌型コネクタ2のハウジング4を収容することが可能な中空の収容部12を有する合成樹脂製のハウジング13を備えており、収容部12の内壁12aには、雌型コネクタ2との嵌合の際に上記スリット8を摺動して上記切り欠き部11に係脱する略円柱状の駆動部14が突出形成されている。
【0041】
上記構成において、図1ないし図3を参照しながらコネクタ1の嵌合操作について説明する。
【0042】
図1に示される如く、雌型コネクタ2の上記前端面4aと雄型コネクタ3の収容部12とを対向させるように配置して、雄型コネクタ3を矢線P1方向へ移動させ、嵌合操作を開始する。
【0043】
この状態から、図2に示される如く、雄型コネクタ3の収容部12に雌型コネクタ2のハウジング4が収容されると、これに伴って、駆動部14がスリット8を摺動し、切り欠き部11の一方の壁11aに当接する。
【0044】
そして、さらに矢線P1方向に雄型コネクタ3を押し込むと、駆動部14が切り欠き部11に係入し、一方の壁11aを支持しながら被駆動部材6を反時計回り(図2の符号を正規に見た場合)に回動させる。
【0045】
この時、スプリング7が引っ張られて付勢力を増す。そして、回動に伴い、その付勢力を逃がすかのように、スプリング7の他端7bがスライド部10を摺動して移動する。
【0046】
スプリング7の他端7bの位置が、図1で示されるスライド部10の端部10aの位置から図2で示される軸部5近傍の位置までとなる間は、スプリング7に生じる付勢力によって、被駆動部材6を上記時計回り方向に回動させるような力が作用し、これに伴って被駆動部材6の一端6a側には、雄型コネクタ3を押し出すような反発力が生じることになる。
【0047】
従って、図2で示されるような途中嵌合状態では、被駆動部材6の一端6a側に生じた反発力が駆動部14に作用して、雄型コネクタ3を押し出してしまうので、途中嵌合を防止することができることになる。
【0048】
一方、さらに雄型コネクタ3を矢線P1方向に押し込み、図3に示される如く、完全嵌合状態にすると、スプリング7の他端7bがスライド部10の端部10bまで一気に摺動する。
【0049】
この時、スプリング7が元の状態に戻ろうとして被駆動部材6の一端6a側を引き寄せるため、その一端6aに吸引力が生じることになる。そして、その吸引力は切り欠き部11を介して駆動部14に作用し、雄型コネクタ3を引き寄せることになる。
【0050】
従って、嵌合操作の際の嵌合力が軽減され、いわゆる低挿入力コネクタを実現し、作業性を向上させることができる。
【0051】
コネクタ1の離脱操作は、上述の動作の逆となり、図3に示される矢線P1の逆方向に雄型コネクタ3を離脱させようとすると、駆動部14が切り欠き部11の他方の壁11bを支持し、被駆動部材6を前記時計回り方向へ回動させる。
【0052】
この時、スプリング7が引っ張られて付勢力を増すとともに被駆動部材6に雄型コネクタ3に対する吸引力が生じる。
そして、被駆動部材6の回動に伴って、上述同様、スプリング7の付勢力を逃がすかのように、スプリング7の他端7bがスライド部10を摺動し、図2に示される位置まで移動する。
【0053】
さらに雄型コネクタ3を矢線P1の逆方向に離脱させようとすると、スプリング7の他端7bが図1に示される如く、スライド部10の端部10aまで一気に摺動する。
【0054】
この時、スプリング7が元の状態に戻ろうとして被駆動部材6の他端6b側を引き寄せるため、一端6aに雄型コネクタ3に対する反発力が生じることになる。
そして、その反発力は切り欠き部11を介して駆動部14に作用することになり、低い力で雄型コネクタ3を離脱させることが可能になる。
【0055】
以上、図1ないし図3までを参照しながら説明したように、被駆動部材6はスライド部10を有し、雌型コネクタ2の支持部9に一端7aが回動可能に支持された弾性部材としてのスプリング7の他端7bがスライド可能に支持されるようになっている。
【0056】
そして、そのスライド部10は、被駆動部材6の回動する過程において、スプリング7の他端7bがスライド部10の両端部10a、10b間をスライドすることで、雄型コネクタ3への反発力及び吸引力を切り替えられるように、軸部5を挟んだ被駆動部材6の一端6a側と他端6b側とにわたりスライド部10が配置形成されている。
【0057】
即ち、このようなスライド部10を形成することにより、スライド部10がスプリング7に生じる付勢力の逃げ道となって、スプリング7の他端7bをスライド部10の両端部10a、10b間でスライドさせることができるようになる。
【0058】
そして、スライド部10は、被駆動部材6の一端6a側と他端6b側とにわたって配置形成されているので、スプリング7の他端7bのスライド部10における位置によって被駆動部材6の一端6a又は他端6bと雄型コネクタ3との作用しあう方向を異なるようにすることが可能になる。
【0059】
言い換えれば、被駆動部材6の回動する範囲によって、スプリング7の他端7bの位置が異なることになるので、雄型コネクタ3への反発力又は吸引力を変化させることが可能になる。
【0060】
従って、途中嵌合状態では雄型コネクタ3を押し出すような反発力を生じさせて途中嵌合を防止し、嵌合が進むと逆に互いを引き寄せあうような吸引力を生じさせて、確実な嵌合と、作業性の向上を図ることができる。
【0061】
次に、図4ないし図14を参照しながら本発明のコネクタの第一の実施の形態を説明する。
図4は第一の実施の形態にかかるコネクタの分解斜視図、図5は図4のコネクタの要部縦断面図、図6は図5の要部に対する横断面図を示している。尚、図4は説明の都合上、他の図に対して天地逆にして図示してある。
【0062】
図4において、引用符号21はコネクタを示しており、互いに対をなして嵌合しあう雌型コネクタ22(特許請求の範囲に記載した一方のコネクタに相当)、雄型コネクタ23(特許請求の範囲に記載した他方のコネクタに相当)とから構成されている。また、雌型コネクタ22は、軸部24を有する被駆動部材25と、スプリング26(特許請求の範囲に記載した弾性部材及び引張型のバネに相当)とを備えおり、雄型コネクタ23には、そのハウジング27に駆動部28が形成されている。
【0063】
上記雌型コネクタ22には、上記雄型コネクタ23のハウジング27を収容することが可能な前端面29aを開放した矩形状の収容部29が形成されており、その後部には、既知構成の雄型端子30(図5参照)を横一列に複数(図5においては一つのみ図示)収容した端子収容部31が連成されている。
【0064】
また、雌型コネクタ22には、収容部29の空間に連通し、雌型コネクタ22の内部で端子収容部31により区画される空間部32(図5参照)が形成されており、端子収容部31の後端面31aに連続する空間部32(図5参照)の壁32aの内側には、略三角柱状に形成された支持部33が一体に設けられている。
【0065】
そして、収容部29、端子収容部31、及び空間部32によって雌型コネクタ22のハウジング34(合成樹脂製)が構成されている。
【0066】
上記収容部29の一壁29bには、軸部24に対する軸孔29cが形成されており、その軸孔29cの縁部には、後述する軸部24の一対の回動規制部24b、24bに係合して被駆動部材25の回動を規制する凹部29d、29dが形成されている。
【0067】
また、上記一壁29bに対向する他壁29eには、上記前端面29aから内方へ段付凹状に切り欠いた凹部29fが形成されており、その凹部29fよりも前記内方側には、矩形状のロック孔29gが貫通形成されている。
【0068】
上記支持部33には、スプリング26の一端26aを引っかけることが可能な通孔33aが穿設されている。
【0069】
尚、引用符号32bは、スプリング26を組み付ける際の作業窓である。
【0070】
一方、上記被駆動部材25は、合成樹脂により成形された略三角形状の板部材であって、上記軸部24を有するとともに、切り欠き部35とスライド部36とが形成されており、軸部24を上記軸孔29cに挿着嵌合することによって、その被駆動部材25が収容部29の空間内で回動可能に支持されるようになっている。
【0071】
その軸部24は、略円柱状に形成されており、先端部から被駆動部材25に向けて断面視略U字状のスリット24aを有するとともに、そのスリット24aを挟んだ前記先端部の両側には、一対の回動規制部24b、24bが突出形成されている。
【0072】
上記切り欠き部35は、先端にテーパ35a、35aを有する略U字状に形成されており、被駆動部材25の第一側縁部25aから被駆動部材25の第二側縁部25bに対して平行となるように切り欠かれている。
【0073】
上記スライド部36は、被駆動部材25の第三側縁部25cに沿って延在し、一端部36aと他端部36bとを有するとともに、切り欠き部35よりも十分に幅狭のスリット状に形成されている。
【0074】
尚、切り欠き部35の図示しない軸線上には、上記軸部24が形成されている。また、スライド部36は、スプリング26の他端26bを引っかけるために、切り欠き部35よりも肉厚方向に一段下がって形成されている。
本形態において、スライド部36の一端部36aが特許請求の範囲に記載した被駆動部材の一端に、他端部36bが被駆動部材の他端に相当するものとする。
【0075】
上記雄型コネクタ23は、略矩形状の外観に形成されたハウジング27を有し、そのハウジング27の中間部には、既知構成の雌型端子37(図5参照)を横一列に複数(図5においては一つのみ図示)収容した略矩形状の端子収容部38が設けられている。また、ハウジング27には、端子収容部38の一方側に上記駆動部28を有して上記空間部32に対応する駆動部用空間区画部39が形成されており、端子収容部38の他方側には、ロッキングアーム40が設けられている。
【0076】
上記駆動部用空間区画部39は、ハウジング27の図示しない軸方向に沿う両側縁部27a、27aに壁39a、39aを立設して空間を区画形成した部分であり、上記雌型コネクタ22との嵌合の際、上記駆動部28を上記切り欠き部35に当接収容される位置に配設して構成されている。
【0077】
その駆動部28は、環状の座部28aを有し、略円柱状のピン部28bを座部28aに立設して構成されている。
【0078】
上記ロッキングアーム40は既知構造のロック部材であって、ここでは詳細な説明を省略するが、上記ロック孔29gに嵌合する略爪状の係止突起40aが形成されている。
【0079】
上記構成において、図5及び図6を参照しながら雌型コネクタ22及び雄型コネクタ23のアッセンブリ状態について説明する。
【0080】
先ず、雌型コネクタ22について説明する。
図5に示される如く、端子収容部31には、電線付の雄型端子30が収容されており、ランス31bによって抜けが防止されている。また、雄型端子30の電気接触部30aは、端子収容部31を貫通して収容部29内に突出している。
【0081】
収容部29の上記一壁29bの内側には、軸孔29cに軸部24を嵌合させた被駆動部材25が取り付けられており、また、スライド部36の一端部36a(図6参照)には、支持部33に一端26aが支持されたスプリング26の他端26bが空間部32内を介して支持されている。スプリング26は若干引き伸ばされて付勢力を生じている。
【0082】
軸部24と支持部33は、図6に示される如く、雌型コネクタ22の図示しない同一の軸線上に配置されている。また、被駆動部材25の切り欠き部35が雄型コネクタ23側に向くように配置されている。
【0083】
従って、被駆動部材25の第一〜第三側縁部25a〜25cが上記図示しない軸線に対し傾いた状態で被駆動部材25が配置されることになる。
【0084】
尚、回動規制部24b、24bによって被駆動部材25の回動が規制されているので、スプリング26が図6に示されるような状態、即ち、上記図示しない軸線に対して傾いた状態で配置されることになる。
【0085】
次に、雄型コネクタ23について説明する。
図5に示される如く、端子収容部38には、電線付の雌型端子37が収容されており、ランス38aによって抜けが防止されている。
【0086】
駆動部28は、上述の如く、上記切り欠き部35に当接収容される位置に配設されており、図6に示されるように雄型コネクタ23の図示しない軸線から離れた位置に設けられている。
【0087】
続いて、図5ないし図14までを参照しながら雌型コネクタ22及び雄型コネクタ23の嵌合操作における動作を説明する。
尚、奇数の図番は縦断面図を示しており、偶数の図番は奇数の図番に対する要部の横断面図を示している。また、図5及び図6のように二つの図面がペアとなっている。
【0088】
図5及び図6に示されるように、雌型コネクタ22と雄型コネクタ23とを嵌合可能に対向配置し、雄型コネクタ23を矢線P2方向へ移動させて嵌合操作を開始する。
【0089】
この状態から、図7及び図8に示される如く、雌型コネクタ22の収容部29に雄型コネクタ23のハウジング27が収容部29の約半分まで収容されると、駆動部28が切り欠き部35のテーパ部35a、35a(図8参照)近傍に当接する。
【0090】
この時、雄型端子30と雌型端子37は接触していない(図7参照)。
【0091】
そして、さらに矢線P2方向へ雄型コネクタ23を押し込むと、図9及び図10に示される如く、駆動部28が係入し、切り欠き部35を摺動しながらその切り欠き部35を支持して被駆動部材25を時計回り(図面の符号を正規に見た場合)に回動させる。
【0092】
この時、スプリング26が被駆動部材25の回動に伴って引っ張られ、付勢力を増す。
【0093】
そして、図10に示されるように、スライド部36の延在方向が雌コネクタ22の前記図示しない軸線に直交する位置まで被駆動部材25が回動すると、スプリング26に生じた付勢力を逃がすかのように、スプリング26の他端26bが前記図示しない軸線付近までスライドする。
【0094】
この時、雄型端子30と雌型端子37は、雄型端子30の電気接触部30aが先端部分で接触するか否かの状態である(図9参照)。
【0095】
スプリング26の他端26bの位置が図10に示される位置まで摺動する間は、スプリング26に生じる付勢力によって、被駆動部材25を反時計回り方向に回動させるような力が作用し、これに伴って被駆動部材25の切り欠き部35には、雄型コネクタ23を押し出すような反発力が生じることになる。
【0096】
従って、図9及び図10で示されるような途中嵌合状態では、被駆動部材25の切り欠き部35に生じた反発力が駆動部28に作用して、雄型コネクタ23を押し出してしまうので、途中嵌合を防止することができることになる。
【0097】
一方、さらに雄型コネクタ23を矢線P2方向に押し込み、嵌合操作を進めると、図11及び図12に示される如く、駆動部28が更に切り欠き部35を摺動し、引き続き被駆動部材25を時計回りに回動させる。
【0098】
そして、スライド部36の傾きが変わるので(図11参照)、スプリング26の他端26bは、スライド部36の他端部36bへ向けて一気に移動する(図12参照)。
【0099】
この時、雄型端子30と雌型端子37との接続が開始される(図11参照)。 また、スプリング26が元の状態に戻ろうとしてスライド部36の他端部36bを引き寄せるため、切り欠き部35に雄型コネクタ23に対する吸引力が生じることになる。そして、その吸引力は駆動部28に作用し、雄型コネクタ23を引き寄せることになる。
【0100】
その際、嵌合操作における嵌合力が軽減されることになる。
【0101】
さらに雄型コネクタ23を矢線P2方向に押し込み、嵌合操作を進めると、図13及び図14に示される如く、駆動部28が切り欠き部35の奥部に当接(図14参照)するまで摺動し、引き続き被駆動部材25を時計回りに回動させる。切り欠き部35には、吸引力が生じている。
【0102】
そして、図14に示される位置まで被駆動部材25が回動し、雄型端子30と雌型端子37との接続も十分になされ(図13参照)、低挿入力でコネクタ21の完全嵌合が完了する。
【0103】
コネクタ21の離脱操作は、上述の動作の逆となり、図14に示される矢線P2の逆方向に雄型コネクタ23を離脱させようとすると、駆動部28が切り欠き部35を支持し、被駆動部材25を前記反時計回り方向へ回動させる。
【0104】
この時、スプリング26が引っ張られて付勢力を増すとともに被駆動部材25に雄型コネクタ23に対する吸引力が生じる。
【0105】
そして、被駆動部材25の回動に伴って、上述同様、スプリング26の付勢力を逃がすかのように、スプリング26の他端26bがスライド部36を摺動し、図10に示される位置まで移動する。
【0106】
さらに雄型コネクタ23を矢線P2の逆方向に離脱させようとすると、スプリング26の他端26bが、図8に示される如く、スライド部36の一端部36aまで一気に摺動する。
【0107】
この時、スプリング26が元の状態に戻ろうとしてスライド部36の一端部36aを引き寄せるため、切り欠き部35に雄型コネクタ23に対する反発力が生じることになる。
【0108】
そして、その反発力は切り欠き部35を介して駆動部28に作用することになり、低い力で雄型コネクタ23を離脱させることが可能になる。
【0109】
以上、図4ないし図14までを参照しながら説明したように、被駆動部材25はスライド部36を有し、そのスライド部36に、雌型コネクタ22の支持部33に一端26aが回動可能に支持された弾性部材としてのスプリング26の他端26bがスライド可能に支持されるようになっている。
【0110】
そして、そのスライド部36は、被駆動部材25の回動する過程において、スプリング26の他端26bがスライド部36の両端部36a、36b間をスライドすることで、雄型コネクタ23への反発力及び吸引力を切り替えられるように配置形成されている。
【0111】
即ち、このようなスライド部36を形成することにより、スライド部36がスプリング26に生じる付勢力の逃げ道となって、スプリング26の他端26bをスライド部36の両端部36a、36b間でスライドさせることができるようになる。
【0112】
そして、スライド部36は、スプリング26の他端26bのスライド部36における位置によって、雄型コネクタ23との作用しあう方向を異なるようにすることが可能になる。
【0113】
言い換えれば、被駆動部材25の回動する範囲によって、スプリング26の他端26bの位置が異なることになるので、雄型コネクタ23への反発力又は吸引力を変化させることが可能になる。
【0114】
従って、途中嵌合状態では雄型コネクタ23を押し出すような反発力を生じさせて途中嵌合を防止し、嵌合が進むと逆に互いを引き寄せあうような吸引力を生じさせて、確実な嵌合と、作業性の向上を図ることができる。
【0115】
続いて、図15ないし図24を参照しながら本発明のコネクタの第二の実施の形態を説明する。
図15は第二の実施の形態にかかるコネクタの要部縦断面図、図16は図15の要部に対する横断面図を示している。
【0116】
図15及び図16において、引用符号51はコネクタを示しており、互いに対をなして嵌合しあう雌型コネクタ52(特許請求の範囲に記載した一方のコネクタに相当)、雄型コネクタ53(特許請求の範囲に記載した他方のコネクタに相当)とから構成されている。また、雌型コネクタ52は、軸部54を有する被駆動部材55と、スプリング56(特許請求の範囲に記載した弾性部材及び引張型のバネに相当)とを備えおり、雄型コネクタ53には、そのハウジング57に駆動部58が形成されている。
【0117】
上記雌型コネクタ52には、上記雄型コネクタ53のハウジング57を収容することが可能な前端面59aを開放した矩形状の収容部59が形成されており、その後部には、既知構成の雄型端子60(図15参照)を横一列に複数(図15においては一つのみ図示)収容した端子収容部61が連成されている。
【0118】
また、雌型コネクタ52には、収容部59の空間に連通し、雌型コネクタ52の内部で端子収容部61により区画される空間部62が形成されており、端子収容部61の後端面61aに連続する空間部62の壁62aの内側には、略三角柱状に形成された支持部63が一体に設けられている。
【0119】
そして、収容部59、端子収容部61、及び空間部62によって雌型コネクタ52のハウジング64(合成樹脂製)が構成されている。
【0120】
上記収容部59の一壁59b(図15参照)には、軸部54に対する軸孔59c(図15参照)が形成されており、その軸孔59cの縁部には、後述する軸部54の一対の回動規制部54b、54bに係合して被駆動部材55の回動を規制する凹部59d、59d(図15参照)が形成されている。
【0121】
また、上記一壁59b(図15参照)に対向する他壁59e(図15参照)には、上記前端面59aから内方へ段付凹状に切り欠いた凹部59f(図15参照)が形成されており、その凹部59fよりも前記内方側には、矩形状のロック孔59g(図15参照)が貫通形成されている。
【0122】
上記支持部63には、スプリング56の一端56aを引っかけることが可能な通孔63aが穿設されている。
【0123】
尚、引用符号62b(図15参照)は、スプリング56を組み付ける際の作業窓である。
【0124】
一方、上記被駆動部材55は、合成樹脂により成形された略三角形状の板部材であって、上記軸部54を有するとともに、切り欠き部65とスライド部66とが形成されており、軸部54を上記軸孔59c(図15参照)に挿着嵌合することによって、その被駆動部材55が収容部59の空間内で回動可能に支持されるようになっている。
【0125】
その軸部54は、略円柱状(図15参照)に形成されており、先端部から被駆動部材55に向けて断面視略U字状のスリット54a(図15参照)を有するとともに、そのスリット54aを挟んだ前記先端部の両側には、一対の回動規制部54b、54bが突出形成されている。
【0126】
上記切り欠き部65は、先端にテーパ65a、65a(図16参照)を有する略U字状に形成されており、被駆動部材55の第一側縁部55aから被駆動部材55の第二側縁部55bに対して平行となるように切り欠かれている。
【0127】
上記スライド部66は、図16に示される如く、被駆動部材55の略く字状に屈曲した第三側縁部55cに沿って延在し、一端部66aと他端部66bとを有するとともに、切り欠き部65よりも十分に幅狭のスリット状に形成されている。また、略く字状に屈曲したスライド部66の一端部66a側が第一摺動部66c、他端部66b側が第二摺動部66dを構成している。
【0128】
尚、切り欠き部65の図示しない軸線上には、上記軸部54が形成されている。また、スライド部66は、スプリング56の他端56bを引っかけるために、切り欠き部65よりも肉厚方向に一段下がって形成されている(図15参照)。 本形態において、スライド部66の一端部66aが特許請求の範囲に記載した被駆動部材の一端に、他端部66bが被駆動部材の他端に相当するものとする。
【0129】
上記雄型コネクタ53は、図15に示される如く、略矩形状の外観に形成されたハウジング57を有し、そのハウジング57の中間部には、既知構成の雌型端子67を横一列に複数(図15においては一つのみ図示)収容した略矩形状の端子収容部68が設けられている。また、ハウジング57には、端子収容部68の一方側に上記駆動部58を有して上記空間部62に対応する駆動部用空間区画部69が形成されており、端子収容部68の他方側には、ロッキングアーム70が設けられている。
【0130】
上記駆動部用空間区画部69は、図16に示される如く、ハウジング57の図示しない軸方向に沿う両側縁部57a、57aに壁69a、69aを立設して空間を区画形成した部分であり、上記雌型コネクタ52との嵌合の際、上記駆動部58を上記切り欠き部65に当接収容される位置に配設して構成されている。
【0131】
その駆動部58は、環状の座部58aを有し、略円柱状のピン部58bを座部58aに立設して構成されている。
【0132】
上記ロッキングアーム70は既知構造のロック部材であって、ここでは詳細な説明を省略するが、上記ロック孔59gに嵌合する略爪状の係止突起70aが形成されている。
【0133】
上記構成において、図15及び図16を参照しながら雌型コネクタ52及び雄型コネクタ53のアッセンブリ状態について説明する。
【0134】
先ず、雌型コネクタ52について説明する。
図15に示される如く、端子収容部61には、電線付の雄型端子60が収容されており、ランス61bによって抜けが防止されている。また、雄型端子60の電気接触部60aは、端子収容部61を貫通して収容部59内に突出している。
【0135】
収容部59の上記一壁59bの内側には、軸孔59cに軸部54を嵌合させた被駆動部材55が取り付けられており、また、スライド部66の一端部66a(図16参照)には、支持部63に一端56aが支持されたスプリング56の他端56bが空間部62内を介して支持されている。スプリング56は若干引き伸ばされて付勢力を生じている。
【0136】
軸部54と支持部63は、図16に示される如く、雌型コネクタ52の図示しない同一の軸線上に配置されている。また、被駆動部材55の切り欠き部65が雄型コネクタ53側に向くように配置されている。
【0137】
従って、被駆動部材55の第一〜第三側縁部55a〜55cが上記図示しない軸線に対し傾いた状態で被駆動部材55が配置されることになる。
【0138】
尚、回動規制部54b、54bによって被駆動部材55の回動が規制されているので、スプリング56が図16に示されるような状態、即ち、上記図示しない軸線に対して傾いた状態で配置されることになる。
【0139】
次に、雄型コネクタ53について説明する。
図15に示される如く、端子収容部68には、電線付の雌型端子67が収容されており、ランス68aによって抜けが防止されている。
【0140】
駆動部58は、上述の如く、上記切り欠き部65に当接収容される位置に配設されており、図16に示されるように雄型コネクタ53の図示しない軸線から離れた位置に設けられている。
【0141】
続いて、図15ないし図24までを参照しながら雌型コネクタ52及び雄型コネクタ53の嵌合操作における動作を説明する。
尚、奇数の図番は縦断面図を示しており、偶数の図番は奇数の図番に対する要部の横断面図を示している。また、図15及び図16のように二つの図面がペアとなっている。
【0142】
図15及び図16に示されるように、雌型コネクタ52と雄型コネクタ53とを嵌合可能に対向配置し、雄型コネクタ53を矢線P3方向へ移動させて嵌合操作を開始する。
【0143】
この状態から、図17及び図18に示される如く、雌型コネクタ52の収容部59に雄型コネクタ53のハウジング57が収容部59の約半分まで収容されると、駆動部58が切り欠き部65のテーパ部65a、65a(図18参照)近傍に当接する。
【0144】
この時、雄型端子60と雌型端子67は接触していない(図17参照)。
【0145】
そして、さらに矢線P3方向へ雄型コネクタ53を押し込むと、図19及び図20に示される如く、駆動部58が係入し、切り欠き部65を摺動しながらその切り欠き部65を支持して被駆動部材55を時計回り(図面の符号を正規に見た場合)に回動させる。
【0146】
この時、スプリング56が被駆動部材55の回動に伴って引っ張られ、付勢力を増す。
【0147】
そして、図20に示されるように、スライド部66の第一摺動部66cが雌コネクタ52の前記図示しない軸線に直交する位置まで被駆動部材55が回動すると、スプリング56に生じた付勢力を逃がすかのように、スプリング56の他端56bが前記図示しない軸線付近(又は第一摺動部66cと第二摺動部66dの交点付近)までスライドする。
【0148】
この時、雄型端子60と雌型端子67は、雄型端子60の電気接触部60aが先端部分で接触するか否かの状態である(図19参照)。
【0149】
スプリング56の他端56bの位置が図20に示される位置まで摺動する間は、スプリング56に生じる付勢力によって、被駆動部材55を反時計回り方向に回動させるような力が作用し、これに伴って被駆動部材55の切り欠き部65には、雄型コネクタ53を押し出すような反発力が生じることになる。
【0150】
従って、図19及び図20で示されるような途中嵌合状態では、被駆動部材55の切り欠き部65に生じた反発力が駆動部58に作用して、雄型コネクタ53を押し出してしまうので、途中嵌合を防止することができることになる。
【0151】
一方、さらに雄型コネクタ53を矢線P3方向に押し込み、嵌合操作を進めると、図21及び図22に示される如く、駆動部58が更に切り欠き部65を摺動し、引き続き被駆動部材55を時計回りに回動させる。
【0152】
そして、スライド部66の傾きが大きく変わる(第二摺動部66dのため)ので、スプリング56の他端56bは、スライド部66の他端部66bへ向けて一気に移動する(図22参照)。
【0153】
この時、雄型端子60と雌型端子67との接続が開始される(図21参照)。 また、スプリング56が元の状態に戻ろうとしてスライド部66の他端部66bを引き寄せるため、切り欠き部65に雄型コネクタ53に対する吸引力が生じることになる。そして、その吸引力は駆動部58に作用し、雄型コネクタ53を引き寄せることになる。
【0154】
その際、嵌合操作における嵌合力が軽減されることになる。
【0155】
さらに雄型コネクタ53を矢線P3方向に押し込み、嵌合操作を進めると、図23及び図24に示される如く、駆動部58が切り欠き部65の奥部に当接するまで摺動し、引き続き被駆動部材55を時計回りに回動させる。切り欠き部65には、吸引力が生じている。
【0156】
そして、図24に示される位置まで被駆動部材55が回動し、雄型端子60と雌型端子67との接続も十分になされ(図23参照)、低挿入力でコネクタ51の完全嵌合が完了する。
【0157】
コネクタ51の離脱操作は、上述の動作の逆となり、図24に示される矢線P3の逆方向に雄型コネクタ53を離脱させようとすると、駆動部58が切り欠き部65を支持し、被駆動部材55を前記反時計回り方向へ回動させる。
【0158】
この時、スプリング56が引っ張られて付勢力を増すとともに被駆動部材55に雄型コネクタ53に対する吸引力が生じる。
【0159】
そして、被駆動部材55の回動に伴って、上述同様、スプリング56の付勢力を逃がすかのように、スプリング56の他端56bがスライド部66を摺動し、図20に示される位置まで移動する。
【0160】
さらに雄型コネクタ53を矢線P3の逆方向に離脱させようとすると、スプリング56の他端56bが、図18に示される如く、スライド部66の一端部66aまで一気に摺動する(第一摺動部66cによって前記図示しない軸線に対して大きく傾くため)。
【0161】
この時、スプリング56が元の状態に戻ろうとしてスライド部66の一端部66aを引き寄せるため、切り欠き部65に雄型コネクタ53に対する反発力が生じることになる。
【0162】
そして、その反発力は切り欠き部65を介して駆動部58に作用することになり、低い力で雄型コネクタ53を離脱させることが可能になる。
【0163】
以上、図15ないし図24までを参照しながら説明したように、被駆動部材55は屈曲したスライド部66を有し、そのスライド部66に、雌型コネクタ52の支持部63に一端56aが回動可能に支持された弾性部材としてのスプリング56の他端56bがスライド可能に支持されるようになっている。
【0164】
そして、そのスライド部66は、被駆動部材55の回動する過程において、スプリング56の他端56bがスライド部66の両端部66a、66b間(又は第一摺動部66cと第二摺動部66d)をスライドすることで、雄型コネクタ53への反発力及び吸引力を切り替えられるように配置形成されている。
【0165】
即ち、このようなスライド部66を形成することにより、スライド部66がスプリング56に生じる付勢力の逃げ道となって、スプリング56の他端56bをスライド部66の両端部66a、66b間でスライドさせることができるようになる。
【0166】
そして、スライド部66は、スプリング56の他端56bのスライド部66における位置によって、雄型コネクタ53との作用しあう方向を異なるようにすることが可能になる。
【0167】
言い換えれば、被駆動部材55の回動する範囲によって、スプリング56の他端56bの位置が異なることになるので、雄型コネクタ53への反発力又は吸引力を変化させることが可能になる。
【0168】
従って、途中嵌合状態では雄型コネクタ53を押し出すような反発力を生じさせて途中嵌合を防止し、嵌合が進むと逆に互いを引き寄せあうような吸引力を生じさせて、確実な嵌合と、作業性の向上を図ることができる。
【0169】
図25ないし図30は本発明のコネクタの第三の実施の形態に対する第二概念図である。そして、その第二概念図に基づき図31ないし図41を参照しながら第三の実施の形態を説明する。
【0170】
先ず、本発明のコネクタの第三の実施の形態に対する第二の概念は、次のようになっている。
【0171】
図25は本発明のコネクタの嵌合操作開始時の要部縦断面図、図26は嵌合途中の状態で反発力が作用している時の要部縦断面図、図27は駆動部と被駆動部材との当接が解除された際の要部縦断面図、図28は吸引力が作用し始める際の要部縦断面図、図29は吸引力が作用している時の要部縦断面図、図30は完全嵌合時の状態の要部縦断面図を示している。
【0172】
図25において、引用符号81はコネクタを示しており、互いに対をなして嵌合しあう雌型コネクタ82(特許請求の範囲に記載した一方のコネクタに相当)、雄型コネクタ83(特許請求の範囲に記載した他方のコネクタに相当)とから構成されている。
【0173】
尚、説明を簡略化するために、雌型コネクタ82及び雄型コネクタ83に各々複数収容される既知構成の雄、雌の電線付端子や、同じく既知構成のロック機構等は省略してある。
【0174】
雌型コネクタ82は、雄型コネクタ83の嵌合側となる前端面84aを開放して形成された収容部84bを有する合成樹脂製のハウジング84と、軸部85を介してハウジング84の側壁84c内部に回動可能に設けられた被駆動部材86と、ハウジング84と被駆動部材86とに跨って設けられたスプリング87(特許請求の範囲に記載した弾性部材及び圧縮型のバネに相当)とを備えており、収容部84bには、スプリング87に対する支持部89が形成されている。
【0175】
被駆動部材86は略棒状に形成されており、一端86aと他端86bとの中間で、上記軸部85により回動可能に支持されている。
【0176】
スプリング87は、既知構成の圧縮型のバネであり、そのスプリング87の一端87aは上記支持部89に回動可能又は固定状態で支持されている。また、スプリング87の他端87bも被駆動部材86の一端86aに回動可能又は固定状態で支持されている。
【0177】
尚、軸部85には、被駆動部材86の回動の際の位置を規制する図示しない回動規制部が形成されている。
【0178】
一方、雄型コネクタ83は、雌型コネクタ82の収容部84bに収容される合成樹脂製のハウジング93を備えており、そのハウジング93には、雌型コネクタ82との嵌合の際に上記被駆動部材86の一端86aを当接支持する略円柱状の駆動部94が突出形成されている。また、ハウジング93には、嵌合操作の際に、上記被駆動部材86の他端86bを介して付勢される略円柱状の被付勢部95が突出形成されている。
【0179】
上記構成において、図25ないし図30を参照しながらコネクタ81の嵌合操作について説明する。
【0180】
図25に示される如く、雌型コネクタ82と雄型コネクタ83とを嵌合可能に対向配置し、雄型コネクタ83を矢線P4方向へ移動させて嵌合操作を開始する。
【0181】
この状態から、図26に示される如く、雄型コネクタ83の駆動部94が被駆動部材86に当接すると、被駆動部材86がスプリング87を圧縮しつつ、反時計回り(図面の符号を正規に見た場合)に回動する。
【0182】
この時、スプリング87には、被駆動部材86の回動に伴う圧縮方向の付勢力が生じ、その付勢力が被駆動部材86の一端86aに作用することによって、雄型コネクタ83への反発力となる。
【0183】
従って、図26に示されるような途中嵌合状態では、被駆動部材86の一端86a側に生じた反発力が駆動部94に作用して、雄型コネクタ83を押し出してしまうので、途中嵌合を防止することができることになる。
【0184】
一方、さらに雄型コネクタ83を矢線P4方向に押し込むと、図27に示される如く、駆動部94による被駆動部材86の前記反時計回り方向の回動が解除され、被駆動部材86は、図28に示される如く、スプリング87の付勢力によって時計回り方向へ回動することになる。
【0185】
この時、被駆動部材86の他端86bには、雄型コネクタ83を引き寄せる方向の力となる吸引力が生じることになる。
【0186】
そして、図29に示される如く、被駆動部材86の他端86bが被付勢部95に当接すると、被駆動部材86の他端86bに生じた吸引力が被付勢部95に作用し、雄型コネクタ83が引き寄せられる。
【0187】
そして、雄型コネクタ83は上記吸引力を受けながら矢線P4方向へ押し込まれ、図30に示される如く、コネクタ81の完全嵌合がなされる。
【0188】
この時、いわゆる低挿入力コネクタと同様に、嵌合力が軽減されるので、コネクタ81の作業性を向上させることができる。
【0189】
コネクタ81の離脱操作は、上述の動作の逆となり、図30で示される矢線P4の逆方向に雄型コネクタ83を離脱させようとすると、被付勢部95が被駆動部材86を前記反時計回りに回動させる。
【0190】
この時、スプリング87が圧縮されて付勢力を増すとともに、被駆動部材86の他端86bに雄型コネクタ83に対する吸引力が生じることになる。
【0191】
さらに雄型コネクタ83を矢線P4の逆方向に離脱させようとすると、図27に示される如く、被付勢部95による被駆動部材86の前記反時計回り方向の回動が解除され、被駆動部材86は、図26に示される如く、スプリング87の付勢力によって前記時計回り方向へ回動し、駆動部94に当接するとともに、その駆動部94に被駆動部材86の一端86aに生じた反発力を作用させる。
【0192】
これにより、図25に示される如く、雄型コネクタ83を雌型コネクタ82から低い力で離脱させることができる。
【0193】
以上、図25ないし図30までを参照しながら説明したように、駆動部94を軸部85を挟んだ被駆動部材86の一端86a側に当接するよう配置形成し、さらには被駆動部材86の一端86aに対する他端86b側が当接可能な被付勢部95を雄型コネクタ83に形成するようになっている。
【0194】
そして、嵌合操作において駆動部94が被駆動部材86の一端86aに当接している間は、スプリング87が被駆動部材86の回動により付勢されて、雄型コネクタ83に対する反発力を被駆動部材86に生じさせ、駆動部94による被駆動部材86の回動が解除されると、被駆動部材86がスプリング87によって逆方向へ回動して被駆動部材86の他端86b側が被付勢部95に当接し、雄型コネクタ83に対する吸引力を被付勢部95に作用させるようになっている。
【0195】
即ち、このような駆動部94と被付勢部95を形成することで、雄型コネクタ83に作用する反発力又は吸引力を、被駆動部材86の回動方向によって変化させることが可能になる。
【0196】
言い換えれば、被駆動部材86の回動する範囲を回動方向により決めることで、雄型コネクタ83への反発力又は吸引力を変化させることが可能になる。
【0197】
従って、途中嵌合状態では雄型コネクタ83を押し出すような反発力を生じさせて途中嵌合を防止し、嵌合が進むと逆に互いを引き寄せあうような吸引力を生じさせて、確実な嵌合と、作業性の向上を図ることができる。
【0198】
次に、図31ないし図41を参照しながら本発明のコネクタの第三の実施の形態を説明する。
図31は第三の実施の形態にかかるコネクタの分解斜視図、図32は図31のコネクタの要部縦断面図、図33は図32の要部に対する横断面図を示している。尚、図31は説明の都合上、他の図に対して天地逆にして図示してある。
【0199】
図31において、引用符号101はコネクタを示しており、互いに対をなして嵌合しあう雌型コネクタ102(特許請求の範囲に記載した一方のコネクタに相当)、雄型コネクタ103(特許請求の範囲に記載した他方のコネクタに相当)とから構成されている。また、雌型コネクタ102は、軸部104を有する被駆動部材105と、スプリング106(特許請求の範囲に記載した弾性部材及び引張型のバネに相当)と、間接部材112とを備えおり、雄型コネクタ103には、そのハウジング107に駆動部108と被付勢部115とが形成されている。
【0200】
上記雌型コネクタ102には、上記雄型コネクタ103のハウジング107を収容することが可能な前端面109aを開放した矩形状の収容部109が形成されており、その後部には、既知構成の雄型端子110(図32参照)を横一列に複数(図32においては一つのみ図示)収容した端子収容部111と、間接部材112が内部において摺動可能であって、スリット113a、113a(図33参照)を有する略矩形状の支持部113とが一体に形成されている。
【0201】
そして、収容部109、端子収容部111、及び支持部113によって雌型コネクタ102のハウジング114(合成樹脂製)が構成されている。
【0202】
上記収容部109の一壁109bには、軸部104に対する軸孔109cが形成されており、その軸孔109cの縁部には、後述する軸部104の一対の回動規制部104b、104bに係合して被駆動部材105の回動を規制する凹部109d、109dが形成されている。
【0203】
また、上記一壁109bに対向する他壁109eには、上記前端面109aから内方へ段付凹状に切り欠いた凹部109fが形成されており、その凹部109fよりも前記内方側には、矩形状のロック孔109gが貫通形成されている。
【0204】
上記支持部113は、有底の略筒状に形成されており、上記スリット113a、113aを有するとともに、支持部113の底部となる壁113bには、スプリング106の内部を貫通する丸ピン状の棒部材113c(特許請求の範囲に記載した座屈防止機構に相当、図33参照)が一体に設けられている。
【0205】
上記間接部材112は、スプリング106の他端106bを収容可能な有底の略円筒状に形成されており、その周壁には、上記スリット113a、113a(図33参照)を摺動する突起112a、112aが突設されている。また、間接部材112の底部となる壁112bは、上記被駆動部材105に当接可能なフラット面を有している。
【0206】
上記被駆動部材105は、合成樹脂により成形されたカム状の板部材であって、上記駆動部108に対する第一当接支持部105a(特許請求の範囲に記載した被駆動部材の一端に相当)と、上記被付勢部115に対する第二当接支持部105b(特許請求の範囲に記載した被駆動部材の他端に相当)と、上記間接部材112に対するカム部105cと、上記軸部104とを有し、その軸部104を上記軸孔109cに挿着嵌合することによって、その被駆動部材105が収容部109の空間内で回動可能に支持されるようになっている。
【0207】
上記軸部104は、略円柱状に形成されており、先端部から被駆動部材105に向けて断面視略U字状のスリット104aを有するとともに、そのスリット104aを挟んだ前記先端部の両側には、一対の回動規制部104b、104bが突出形成されている。
【0208】
上記雄型コネクタ103は、略矩形状の外観に形成されたハウジング107を有し、そのハウジング107の中間部には、既知構成の雌型端子117(図32参照)を横一列に複数(図32においては一つのみ図示)収容した略矩形状の端子収容部118が設けられている。また、ハウジング107には、端子収容部118の一方側に上記駆動部108と上記被付勢部115とを有して駆動部用空間区画部119が形成されており、端子収容部118の他方側には、ロッキングアーム120が設けられている。
【0209】
上記駆動部用空間区画部119は、ハウジング107の図示しない軸方向に沿う両側縁部107a、107aに壁119a、119aを立設して空間を区画形成した部分であり、上記雌型コネクタ102との嵌合の際、上記被駆動部材105の第一当接支持部105aに駆動部108が、また、被駆動部材105の第二当接支持部105bに被付勢部115が当接可能となるよう構成されている。
【0210】
上記駆動部108は、環状の座部108aを有し、略円柱状のピン部108bを座部108aに立設して構成されている。また、上記被付勢部115は、略U字状の断面形状を有し、上記壁119aに接するよう設けられたピン部材である。
【0211】
上記ロッキングアーム120は既知構造のロック部材であって、ここでは詳細な説明を省略するが、上記ロック孔109gに嵌合する略爪状の係止突起120aが形成されている。
【0212】
上記構成において、図32及び図33を参照しながら雌型コネクタ102及び雄型コネクタ103のアッセンブリ状態について説明する。
【0213】
先ず、雌型コネクタ102について説明する。
図32に示される如く、端子収容部111には、電線付の雄型端子110が収容されており、ランス111bによって抜けが防止されている。また、雄型端子110の電気接触部110aは、端子収容部111を貫通して収容部109内に突出している。
【0214】
収容部109の上記一壁109bの内側には、軸孔109cに軸部104を嵌合させた被駆動部材105が取り付けられている。また、図33に示される如く、支持部113には、壁113bに設けられた棒部材113cにスプリング106が挿し通され、スプリング106の他端106b側が収容された間接部材112が挿着されている。
【0215】
軸部104と支持部113は、図33に示される如く、雌型コネクタ102の図示しない軸線に不一致となっている。また、被駆動部材105の第一当接支持部105aが雄型コネクタ103側となるように配置されている。
【0216】
次に、雄型コネクタ103について説明する。
図32に示される如く、端子収容部118には、電線付の雌型端子117が収容されており、ランス118aによって抜けが防止されている。
【0217】
駆動部108と被付勢部115は、上述の如く、駆動部108が被駆動部材105の第一当接支持部105aに、また、被付勢部115が被駆動部材105の第二当接支持部105bに当接するよう雄型コネクタ103の図示しない軸線を挟んだ両側に配置形成されている。
【0218】
続いて、図32ないし図41までを参照しながら雌型コネクタ102及び雄型コネクタ103の嵌合操作における動作を説明する。
尚、偶数の図番は縦断面図を示しており、奇数の図番は偶数の図番に対する要部の横断面図を示している。また、図32及び図33のように二つの図面がペアとなっている。
【0219】
図32及び図33に示されるように、雌型コネクタ102と雄型コネクタ103とを嵌合可能に対向配置し、雄型コネクタ103を矢線P5方向へ移動させて嵌合操作を開始する。
【0220】
この状態から、図34及び図35に示される如く、雄型コネクタ103の駆動部108が被駆動部材105の第一当接支持部105aに当接すると、被駆動部材105が間接部材112を介してスプリング106を圧縮し、時計回り(図面の符号を正規に見た場合)に回動する。
【0221】
この時、雄型端子110と雌型端子117は接触していない(図34参照)。 また、スプリング106には、被駆動部材105の回動に伴う圧縮方向の付勢力が生じ、その付勢力が被駆動部材105の第一当接支持部105aに作用することによって、雄型コネクタ103への反発力となる。
【0222】
従って、図34及び図35に示されるような途中嵌合状態では、被駆動部材105の第一当接支持部105aに生じた反発力が駆動部108に作用して、雄型コネクタ103を押し出してしまうので、途中嵌合を防止することができることになる。
【0223】
一方、さらに雄型コネクタ103を矢線P5方向に押し込むと、図36及び図37に示される如く、駆動部108による被駆動部材105の前記時計回り方向の回動が解除され、被駆動部材105は、図38に示される如く、スプリング106の付勢力によって反時計回り方向へ回動することになる。
【0224】
この時、図38及び図39に示される如く、被駆動部材105の第二当接支持部105bには、雄型コネクタ103を引き寄せる方向の力となる吸引力が生じることになる。
【0225】
そして、被駆動部材105の第二当接支持部105bが被付勢部115に当接すると、第二当接支持部105bに生じた吸引力が被付勢部115に作用し、雄型コネクタ103が引き寄せられる。この時、雄型端子110と雌型端子117との接続が開始される(図38参照)。
【0226】
そして、雄型コネクタ103は上記吸引力を受けながら矢線P5方向へ押し込まれ、図40及び図41に示される如く、コネクタ101の完全嵌合がなされる。
【0227】
この時、いわゆる低挿入力コネクタと同様に、嵌合力が軽減されるので、コネクタ101の作業性を向上させることができる。
【0228】
コネクタ101の離脱操作は、上述の動作の逆となり、図41で示される矢線P5の逆方向に雄型コネクタ103を離脱させようとすると、被付勢部115が被駆動部材105を前記時計回りに回動させる。
【0229】
この時、スプリング106が圧縮されて付勢力を増すとともに、被駆動部材105の第二当接支持部105bに雄型コネクタ103に対する吸引力が生じることになる。
【0230】
さらに雄型コネクタ103を矢線P5の逆方向に離脱させようとすると、図37に示される如く、被付勢部115による被駆動部材105の前記時計回り方向の回動が解除され、被駆動部材105は、図35に示される如く、スプリング106の付勢力によって前記反時計回り方向へ回動し、第一当接支持部105aが駆動部108に当接するとともに、その駆動部108に第一当接支持部105aに生じた反発力を作用させる。
【0231】
これにより、図33に示される如く、雄型コネクタ103を雌型コネクタ102から低い力で離脱させることができる。
【0232】
以上、図31ないし図41までを参照しながら説明したように、駆動部108を軸部104を挟んだ被駆動部材105の第一当接支持部105aに当接するよう配置形成し、さらには被駆動部材105の第二当接支持部105bが当接可能な被付勢部115を雄型コネクタ103に形成するようになっている。
【0233】
そして、嵌合操作において駆動部108が第一当接支持部105aに当接している間は、スプリング106が被駆動部材105の回動により付勢されて、雄型コネクタ103に対する反発力を被駆動部材105に生じさせ、駆動部108による被駆動部材105の回動が解除されると、被駆動部材105がスプリング106によって逆方向へ回動して被駆動部材105の第二当接支持部105bが被付勢部115に当接し、雄型コネクタ103に対する吸引力を被付勢部115に作用させるようになっている。
【0234】
即ち、このような駆動部108と被付勢部115を形成することで、雄型コネクタ103に作用する反発力又は吸引力を、被駆動部材105の回動方向によって変化させることが可能になる。
【0235】
言い換えれば、被駆動部材105の回動する範囲を回動方向により決めることで、雄型コネクタ103への反発力又は吸引力を変化させることが可能になる。
【0236】
従って、途中嵌合状態では雄型コネクタ103を押し出すような反発力を生じさせて途中嵌合を防止し、嵌合が進むと逆に互いを引き寄せあうような吸引力を生じさせて、確実な嵌合と、作業性の向上を図ることができる。
【0237】
図42ないし図47は本発明のコネクタの第四の実施の形態に対する第三概念図である。そして、その第三概念図に基づき図48ないし図58を参照しながら第四の実施の形態を説明する。
【0238】
先ず、本発明のコネクタの第四の実施の形態に対する第三の概念は、次のようになっている。
【0239】
図42は本発明のコネクタの嵌合操作開始時の要部縦断面図、図43は嵌合途中の状態で反発力が作用している時の要部縦断面図、図44は駆動部と被駆動部材との当接が解除された際の要部縦断面図、図45は吸引力が作用し始める際の要部縦断面図、図46は吸引力が作用している時の要部縦断面図、図47は完全嵌合時の状態の要部縦断面図を示している。
【0240】
図42において、引用符号131はコネクタを示しており、互いに対をなして嵌合しあう雌型コネクタ132(特許請求の範囲に記載した一方のコネクタに相当)、雄型コネクタ133(特許請求の範囲に記載した他方のコネクタに相当)とから構成されている。
【0241】
尚、説明を簡略化するために、雌型コネクタ132及び雄型コネクタ133に各々複数収容される既知構成の雄、雌の電線付端子や、同じく既知構成のロック機構等は省略してある。
【0242】
雌型コネクタ132は、雄型コネクタ133の嵌合側となる前端面134aを開放して形成された収容部134bを有する合成樹脂製のハウジング134と、軸部135を介してハウジング134の側壁134c内部に回動可能に設けられた被駆動部材136と、ハウジング134と被駆動部材136とに跨って設けられたスプリング137(特許請求の範囲に記載した弾性部材及び引張圧縮型のバネに相当)とを備えており、収容部134bには、スプリング137に対する支持部139が形成されている。
【0243】
被駆動部材136は略棒状に形成されており、一端136aと他端136bとの中間で、上記軸部135により回動可能に支持されている。
【0244】
スプリング137は、既知構成の引張型のバネであり、そのスプリング137の一端137aは上記支持部139に回動可能又は固定状態で支持されている。また、スプリング137の他端137bも被駆動部材136の他端136bに回動可能又は固定状態で支持されている。
【0245】
尚、軸部135には、被駆動部材136の回動の際の位置を規制する図示しない回動規制部が形成されている。
【0246】
一方、雄型コネクタ133は、雌型コネクタ132の収容部134bに収容される合成樹脂製のハウジング143を備えており、そのハウジング143には、雌型コネクタ132との嵌合の際に上記被駆動部材136の一端136aを当接支持する略円柱状の駆動部144が突出形成されている。また、ハウジング143には、嵌合操作の際に、上記被駆動部材136の他端136bを介して付勢される略円柱状の被付勢部145が突出形成されている。
【0247】
上記構成において、図42ないし図47を参照しながらコネクタ131の嵌合操作について説明する。
【0248】
図42に示される如く、雌型コネクタ132と雄型コネクタ133とを嵌合可能に対向配置し、雄型コネクタ133を矢線P6方向へ移動させて嵌合操作を開始する。
【0249】
この状態から、図43に示される如く、雄型コネクタ133の駆動部144が被駆動部材136に当接すると、被駆動部材136がスプリング137を引き延ばしつつ、反時計回り(図面の符号を正規に見た場合)に回動する。
【0250】
この時、スプリング137には、被駆動部材136の回動に伴う引張方向の付勢力が生じ、その付勢力が被駆動部材136の一端136aに作用することによって、雄型コネクタ133への反発力となる。
【0251】
従って、図43に示されるような途中嵌合状態では、被駆動部材136の一端136a側に生じた反発力が駆動部144に作用して、雄型コネクタ133を押し出してしまうので、途中嵌合を防止することができることになる。
【0252】
一方、さらに雄型コネクタ133を矢線P6方向に押し込むと、図44に示される如く、駆動部144による被駆動部材136の前記反時計回り方向の回動が解除され、被駆動部材136は、図45に示される如く、スプリング137の付勢力によって時計回り方向へ回動することになる。
【0253】
この時、被駆動部材136の他端136bには、雄型コネクタ133を引き寄せる方向の力となる吸引力が生じることになる。
【0254】
そして、図46に示される如く、被駆動部材136の他端136bが被付勢部145に当接すると、被駆動部材136の他端136bに生じた吸引力が被付勢部145に作用し、雄型コネクタ133が引き寄せられる。
【0255】
そして、雄型コネクタ133は上記吸引力を受けながら矢線P6方向へ押し込まれ、図47に示される如く、コネクタ131の完全嵌合がなされる。
【0256】
この時、いわゆる低挿入力コネクタと同様に、嵌合力が軽減されるので、コネクタ131の作業性を向上させることができる。
【0257】
コネクタ131の離脱操作は、上述の動作の逆となり、図47で示される矢線P6の逆方向に雄型コネクタ133を離脱させようとすると、被付勢部145が被駆動部材136を前記反時計回りに回動させる。
【0258】
この時、スプリング137が圧縮されて付勢力を増すとともに、被駆動部材136の他端136bに雄型コネクタ133に対する吸引力が生じることになる。
【0259】
さらに雄型コネクタ133を矢線P6の逆方向に離脱させようとすると、図44に示される如く、被付勢部145による被駆動部材136の前記反時計回り方向の回動が解除され、被駆動部材136は、図43に示される如く、スプリング137の付勢力によって前記時計回り方向へ回動し、駆動部144に当接するとともに、その駆動部144に被駆動部材136の一端136aに生じた反発力を作用させる。
【0260】
これにより、図42に示される如く、雄型コネクタ133を雌型コネクタ132から低い力で離脱させることができる。
【0261】
以上、図42ないし図47までを参照しながら説明したように、駆動部144を軸部135を挟んだ被駆動部材136の一端136a側に当接するよう配置形成し、さらには被駆動部材136の他端136b側が当接可能な被付勢部145を雄型コネクタ133に形成するようになっている。
【0262】
そして、嵌合操作において駆動部144が被駆動部材136の一端136aに当接している間は、スプリング137が被駆動部材136の回動により付勢されて、雄型コネクタ133に対する反発力を被駆動部材136に生じさせ、駆動部144による被駆動部材136の回動が解除されると、被駆動部材136がスプリング137によって逆方向へ回動して被駆動部材136の他端136b側が被付勢部145に当接し、雄型コネクタ133に対する吸引力を被付勢部145に作用させるようになっている。
【0263】
即ち、このような駆動部144と被付勢部145を形成することで、雄型コネクタ133に作用する反発力又は吸引力を、被駆動部材136の回動方向によって変化させることが可能になる。
【0264】
言い換えれば、被駆動部材136の回動する範囲を回動方向により決めることで、雄型コネクタ133への反発力又は吸引力を変化させることが可能になる。
【0265】
従って、途中嵌合状態では雄型コネクタ133を押し出すような反発力を生じさせて途中嵌合を防止し、嵌合が進むと逆に互いを引き寄せあうような吸引力を生じさせて、確実な嵌合と、作業性の向上を図ることができる。
【0266】
次に、図48ないし図58を参照しながら本発明のコネクタの第四の実施の形態を説明する。
図48は第四の実施の形態にかかるコネクタの分解斜視図、図49は図48のコネクタの要部縦断面図、図50は図49の要部に対する横断面図を示している。尚、図48は説明の都合上、他の図に対して天地逆にして図示してある。
【0267】
図48において、引用符号151はコネクタを示しており、互いに対をなして嵌合しあう雌型コネクタ152(特許請求の範囲に記載した一方のコネクタに相当)、雄型コネクタ153(特許請求の範囲に記載した他方のコネクタに相当)とから構成されている。また、雌型コネクタ152は、軸部154を有する被駆動部材155と、スプリング156(特許請求の範囲に記載した弾性部材及び引張型のバネに相当)とを備えおり、雄型コネクタ153には、そのハウジング157に駆動部158と被付勢部165とが形成されている。
【0268】
上記雌型コネクタ152には、上記雄型コネクタ153のハウジング157を収容することが可能な前端面159aを開放した矩形状の収容部159が形成されており、その後部には、既知構成の雄型端子160(図49参照)を横一列に複数(図49においては一つのみ図示)収容した端子収容部161が連成されている。
【0269】
また、雌型コネクタ152には、収容部159の空間に連通し、雌型コネクタ152の内部で端子収容部161により区画される空間部162(図49参照)が形成されており、端子収容部161の後端面161aに連続する空間部162(図49参照)の壁162aの内側には、略三角柱状に形成された支持部163が一体に設けられている。
【0270】
そして、収容部159、端子収容部161、及び空間部162によって雌型コネクタ152のハウジング164(合成樹脂製)が構成されている。
【0271】
上記収容部159の一壁159bには、軸部154に対する軸孔159cが形成されており、その軸孔159cの縁部には、後述する軸部154の一対の回動規制部154b、154bに係合して被駆動部材155の回動を規制する凹部159d、159dが形成されている。
【0272】
また、上記一壁159bに対向する他壁159eには、上記前端面159aから内方へ段付凹状に切り欠いた凹部159fが形成されており、その凹部159fよりも前記内方側には、矩形状のロック孔159gが貫通形成されている。
【0273】
上記支持部163には、スプリング156の一端156aを引っかけることが可能な通孔163aが穿設されている。
【0274】
尚、引用符号162bは、スプリング156を組み付ける際の作業窓である。
【0275】
上記被駆動部材155は、合成樹脂により成形されたカム状の棒部材であって、上記駆動部158に対する第一当接支持部155a(特許請求の範囲に記載した被駆動部材の一端に相当)と、上記被付勢部165に対する第二当接支持部155b(特許請求の範囲に記載した被駆動部材の他端に相当)と、上記軸部154とを有し、その軸部154を上記軸孔159cに挿着嵌合することによって、その被駆動部材155が収容部159の空間内で回動可能に支持されるようになっている。第二当接支持部155bには、スプリング156の他端156bが回動可能に支持されるようになっている。
【0276】
上記軸部154は、略円柱状に形成されており、先端部から被駆動部材155に向けて断面視略U字状のスリット154aを有するとともに、そのスリット154aを挟んだ前記先端部の両側には、一対の回動規制部154b、154bが突出形成されている。
【0277】
上記雄型コネクタ153は、略矩形状の外観に形成されたハウジング157を有し、そのハウジング157の中間部には、既知構成の雌型端子167(図49参照)を横一列に複数(図49においては一つのみ図示)収容した略矩形状の端子収容部168が設けられている。また、ハウジング157には、端子収容部168の一方側に上記駆動部158と上記被付勢部165とを有して駆動部用空間区画部169が形成されており、端子収容部168の他方側には、ロッキングアーム170が設けられている。
【0278】
上記駆動部用空間区画部169は、ハウジング157の図示しない軸方向に沿う両側縁部157a、157aに壁169a、169aを立設して空間を区画形成した部分であり、上記雌型コネクタ152との嵌合の際、上記被駆動部材155の第一当接支持部155aに駆動部158が、また、被駆動部材155の第二当接支持部155bに被付勢部165が当接可能となるよう構成されている。
【0279】
上記駆動部158は、環状の座部158aを有し、略円柱状のピン部158bを座部158aに立設して構成されている。また、上記被付勢部165は、略U字状の断面形状を有し、上記壁169aに接するよう設けられたピン部材である。
【0280】
上記ロッキングアーム170は既知構造のロック部材であって、ここでは詳細な説明を省略するが、上記ロック孔159gに嵌合する略爪状の係止突起170aが形成されている。
【0281】
上記構成において、図49及び図50を参照しながら雌型コネクタ152及び雄型コネクタ153のアッセンブリ状態について説明する。
【0282】
先ず、雌型コネクタ152について説明する。
図49に示される如く、端子収容部161には、電線付の雄型端子160が収容されており、ランス161bによって抜けが防止されている。また、雄型端子160の電気接触部160aは、端子収容部161を貫通して収容部159内に突出している。
【0283】
収容部159の上記一壁159bの内側には、軸孔159cに軸部154を嵌合させた被駆動部材155が取り付けられている。また、被駆動部材155の第二当接支持部155bには、支持部163に一端156aが支持されたスプリング156の他端156bが空間部162内を介して支持されている。スプリング156は若干引き伸ばされて付勢力を生じている。
【0284】
軸部154と支持部163は、図50に示される如く、雌型コネクタ152の図示しない軸線に不一致となっている。また、被駆動部材155の第一当接支持部155aが雄型コネクタ153側となるように配置されている。
【0285】
次に、雄型コネクタ153について説明する。
図49に示される如く、端子収容部168には、電線付の雌型端子167が収容されており、ランス168aによって抜けが防止されている。
【0286】
駆動部158と被付勢部165は、上述の如く、駆動部158が被駆動部材155の第一当接支持部155aに、また、被付勢部165が被駆動部材155の第二当接支持部155bに当接するよう雄型コネクタ153の図示しない軸線を挟んだ両側に配置形成されている。
【0287】
続いて、図49ないし図58までを参照しながら雌型コネクタ152及び雄型コネクタ153の嵌合操作における動作を説明する。
尚、奇数の図番は縦断面図を示しており、偶数の図番は奇数の図番に対する要部の横断面図を示している。また、図49及び図50のように二つの図面がペアとなっている。
【0288】
図49及び図50に示されるように、雌型コネクタ152と雄型コネクタ153とを嵌合可能に対向配置し、雄型コネクタ153を矢線P7方向へ移動させて嵌合操作を開始する。
【0289】
この状態から、図51及び図52に示される如く、雄型コネクタ153の駆動部158が被駆動部材155の第一当接支持部155aに当接すると、被駆動部材155がスプリング156を引き伸ばし、時計回り(図面の符号を正規に見た場合)に回動する。
【0290】
この時、雄型端子160と雌型端子167は接触していない(図51参照)。 また、スプリング156には、被駆動部材155の回動に伴う引張方向の付勢力が生じ、その付勢力が被駆動部材155の第一当接支持部155aに作用することによって、雄型コネクタ153への反発力となる。
【0291】
従って、図51及び図52に示されるような途中嵌合状態では、被駆動部材155の第一当接支持部155aに生じた反発力が駆動部158に作用して、雄型コネクタ153を押し出してしまうので、途中嵌合を防止することができることになる。
【0292】
一方、さらに雄型コネクタ153を矢線P7方向に押し込むと、図53及び図54に示される如く、駆動部158による被駆動部材155の前記時計回り方向の回動が解除され、被駆動部材155は、図56に示される如く、スプリング156の付勢力によって反時計回り方向へ回動することになる。
【0293】
この時、図55及び図56に示される如く、被駆動部材155の第二当接支持部155bには、雄型コネクタ153を引き寄せる方向の力となる吸引力が生じることになる。
【0294】
そして、被駆動部材155の第二当接支持部155bが被付勢部165に当接すると、第二当接支持部155bに生じた吸引力が被付勢部165に作用し、雄型コネクタ153が引き寄せられる。この時、雄型端子160と雌型端子167との接続が開始される(図55参照)。
【0295】
そして、雄型コネクタ153は上記吸引力を受けながら矢線P7方向へ押し込まれ、図57及び図58に示される如く、コネクタ151の完全嵌合がなされる。
【0296】
この時、いわゆる低挿入力コネクタと同様に、嵌合力が軽減されるので、コネクタ151の作業性を向上させることができる。
【0297】
コネクタ151の離脱操作は、上述の動作の逆となり、図58で示される矢線P7の逆方向に雄型コネクタ153を離脱させようとすると、被付勢部165が被駆動部材155を前記時計回りに回動させる。
【0298】
この時、スプリング156が引き伸ばされて付勢力を増すとともに、被駆動部材155の第二当接支持部155bに雄型コネクタ153に対する吸引力が生じることになる。
【0299】
さらに雄型コネクタ153を矢線P7の逆方向に離脱させようとすると、図54に示される如く、被付勢部165による被駆動部材155の前記時計回り方向の回動が解除され、被駆動部材155は、図52に示される如く、スプリング156の付勢力によって前記反時計回り方向へ回動し、第一当接支持部155aが駆動部158に当接するとともに、その駆動部158に第一当接支持部155aに生じた反発力を作用させる。
【0300】
これにより、図50に示される如く、雄型コネクタ153を雌型コネクタ152から低い力で離脱させることができる。
【0301】
以上、図48ないし図58までを参照しながら説明したように、駆動部158を軸部154を挟んだ被駆動部材155の第一当接支持部155aに当接するよう配置形成し、さらには被駆動部材155の第二当接支持部155bが当接可能な被付勢部165を雄型コネクタ153に形成するようになっている。
【0302】
そして、嵌合操作において駆動部158が第一当接支持部155aに当接している間は、スプリング156が被駆動部材155の回動により付勢されて、雄型コネクタ153に対する反発力を被駆動部材155に生じさせ、駆動部158による被駆動部材155の回動が解除されると、被駆動部材155がスプリング156によって逆方向へ回動して被駆動部材155の第二当接支持部155bが被付勢部165に当接し、雄型コネクタ153に対する吸引力を被付勢部165に作用させるようになっている。
【0303】
即ち、このような駆動部158と被付勢部165を形成することで、雄型コネクタ153に作用する反発力又は吸引力を、被駆動部材155の回動方向によって変化させることが可能になる。
【0304】
言い換えれば、被駆動部材155の回動する範囲を回動方向により決めることで、雄型コネクタ153への反発力又は吸引力を変化させることが可能になる。
【0305】
従って、途中嵌合状態では雄型コネクタ153を押し出すような反発力を生じさせて途中嵌合を防止し、嵌合が進むと逆に互いを引き寄せあうような吸引力を生じさせて、確実な嵌合と、作業性の向上を図ることができる。
【0306】
その他、本発明は本発明の主旨を変えない範囲で種々変更実施可能なことは勿論である。
【0307】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載された本発明によれば、互いに少なくとも一つの端子を収容して嵌合しあう一方及び他方から成る一対のコネクタであって、一方のコネクタは被駆動部材と弾性部材とを備えており、他方のコネクタは駆動部を有するようになっている。
被駆動部材は、軸部を介して回動可能に設けられおり、弾性部材は、一方及び他方のコネクタの嵌合操作・離脱操作の際において、被駆動部材に他方のコネクタへの反発力又は吸引力を生じさせるようになっている。また、駆動部は、嵌合操作において、被駆動部材に当接し、その被駆動部材を所定の回動方向へ駆動させつつ弾性部材に付勢力を生じさせることが可能となっている。そして、コネクタに対する嵌合操作・離脱操作の際の被駆動部材の回動する範囲によって、被駆動部材に生じる他方のコネクタへの反発力又は吸引力がいずれかに変化するように構成されている。
このようにコネクタを構成することによって、例えばコネクタの嵌合操作の際、一方のコネクタに他方のコネクタを嵌合させると、先ず、他方のコネクタの駆動部が一方のコネクタに設けられた被駆動部材に当接してその被駆動部材を所定の回動方向へ駆動することになる。この時、被駆動部材の回動によって弾性部材が付勢され、弾性部材に付勢力が生じることになる。そして、この付勢力は被駆動部材に作用することから、この付勢力を利用して被駆動部材に他方のコネクタに対する反発力又は吸引力を生じさせることが可能になる。即ち、弾性部材に生じる付勢力は一方向のみにかかる直線的な力であるが、被駆動部材に作用した後に被駆動部材によって他方のコネクタに作用する方向を被駆動部材の回動する範囲によっていずれかに変化させれば、他方のコネクタを押し出したり引き寄せたりする反発力又は吸引力を得られることになる。
従って、コネクタ同士の途中嵌合状態では一方に対する他方のコネクタを押し出し、嵌合が進むと逆にコネクタ同士を引き寄せあうような被駆動部材の回動範囲を設定して被駆動部材を他方のコネクタに作用させれば、コネクタの途中嵌合を防止することができるのは勿論のこと、嵌合操作の際のコネクタ同士の嵌合力も小さくすることができて、確実なコネクタの嵌合と作業性の向上を図ることができるという効果を奏する。
【0308】
駆動部材はスライド部を有し、一方のコネクタの支持部に一端が回動可能に支持された弾性部材の他端がスライド可能に支持されるようになっている。そして、そのスライド部は、被駆動部材の回動する過程において、弾性部材の他端がスライド部の両端部間をスライドすることで他方のコネクタへの反発力及び吸引力を切り替えられるように、軸部を挟んだ被駆動部材の一端側と他端側とにわたってスライド部が配置形成されている。 即ち、このようなスライド部を形成することにより、スライド部が弾性部材に生じる付勢力の逃げ道となって弾性部材の他端をスライド部の両端部間でスライドさせることができるようになる。そして、スライド部は被駆動部材の一端側と他端側とにわたって配置形成されているので、弾性部材の他端のスライド部における位置によって被駆動部材の一端又は他端と他方のコネクタとの作用しあう方向を異なるようにすることが可能になる。
言い換えれば、被駆動部材の回動する範囲によって、弾性部材の他端の位置が異なることになるので、他方のコネクタへの反発力又は吸引力を変化させることが可能になる。
従って、途中嵌合状態では一方に対する他方のコネクタを押し出すような反発力を生じさせて途中嵌合を防止し、嵌合が進むと逆に互いを引き寄せあうような吸引力を生じさせて、確実な嵌合と、作業性の向上を図ることが可能なコネクタを提供することができるという効果を奏する。
【0309】
請求項2に記載された本発明によれば、被駆動部材は切り欠き部を有し、その切り欠き部は駆動部が係脱するとともに、被駆動部材に生じる他方のコネクタへの反発力又は吸引力を切り欠き部を介して駆動部に作用させるようになっている。
従って、上述の作用効果の他に、非常に簡単な構造で他方のコネクタへ反発力又は吸引力を作用させることができるという効果を奏する。
【0310】
請求項3に記載された本発明によれば、弾性部材は引張型のバネである。
従って、上述の作用効果の他に、簡単な構造であることから、コスト上昇を極力抑えることができるとともに、バネ定数の設定も非常に容易に成し得られるという効果を奏する。
【0311】
請求項4に記載された本発明によれば、駆動部を、軸部を挟んだ被駆動部材の一端側に当接するよう配置形成し、さらには被駆動部材の一端に対する他端側が当接可能な被付勢部を他方のコネクタに形成するようになっている。そして、嵌合操作において駆動部が被駆動部材の一端に当接している間は弾性部材が被駆動部材の回動により付勢されて他方のコネクタに対する反発力を被駆動部材に生じさせ、駆動部による被駆動部材の回動が解除されると、被駆動部材が弾性部材によって逆方向へ回動して被駆動部材の他端側が被付勢部に当接し、他方のコネクタに対する吸引力を被付勢部に作用させるようになっている。
即ち、このような駆動部と被付勢部を形成することで、他方のコネクタに作用する反発力又は吸引力を、被駆動部材の回動方向によって変化させることが可能になる。
言い換えれば、被駆動部材の回動する範囲を回動方向により決めることで、他方のコネクタへの反発力又は吸引力を変化させることが可能になる。
従って、途中嵌合状態では一方に対する他方のコネクタを押し出すような反発力を生じさせて途中嵌合を防止し、嵌合が進むと逆に互いを引き寄せあうような吸引力を生じさせて、確実な嵌合と、作業性の向上を図ることが可能なコネクタを提供することができるという効果を奏する。
【0312】
性部材の一端は一方のコネクタに形成された支持部に支持されており、弾性部材の他端は被駆動部材の一端側に直接又は間接部材を介在させて当接するようになっている。そして、嵌合操作において駆動部により被駆動部材が回動すると弾性部材が圧縮方向に縮められて付勢力を生じるようになっている。
このように弾性部材を配置するとともに、弾性部材を圧縮方向に縮めて付勢力を生じさせるようにすることで、駆動部と被付勢部を形成した他方のコネクタへの反発力又は吸引力の作用を、被駆動部材の回動方向によって変化させることが可能になる。
従って、途中嵌合状態では一方に対する他方のコネクタを押し出すような反発力を生じさせて途中嵌合を防止し、嵌合が進むと逆に互いを引き寄せあうような吸引力を生じさせて、確実な嵌合と、作業性の向上を図ることが可能なコネクタを提供することができるという効果を奏する。
【0313】
請求項5に記載された本発明によれば、一方のコネクタに形成された支持部は、弾性部材に対する座屈防止機構を有するようになっている。
一般的に弾性部材を圧縮すると座屈を引き起こすことがあり得るので、座屈防止機構を備えてその対策をすることが好ましい。
従って、コネクタの嵌合及び途中嵌合防止をより確実なものとすることができるという効果を奏する。
【0314】
請求項6に記載された本発明によれば、間接部材は一方のコネクタの支持部に対して摺動可能であって、弾性部材の他端側を収容可能な有底の筒状に形成するようになっている。
従って、間接部材は支持部を摺動しながら、その筒状の形状によって弾性部材の座屈を防止することができ、コネクタの嵌合及び途中嵌合防止をより確実なものとすることができるという効果を奏する。
【0315】
請求項7に記載された本発明によれば、弾性部材は圧縮型のバネである。
従って、上述の作用効果の他に、簡単な構造であることから、コスト上昇を極力抑えることができるとともに、バネ定数の設定も非常に容易に成し得られるという効果を奏する。
【0316】
請求項8に記載された本発明によれば、軸部に、被駆動部材の少なくとも嵌合操作前の位置を規制する回動規制部を形成するようになっている。
このような回動規制部を形成することで、嵌合操作の際に、駆動部が被駆動部材に確実に当接することになる。
従って、安定した作業を維持することができるという効果を奏する。
【0317】
請求項9に記載された本発明によれば、嵌合操作前の状態で弾性部材に付勢力が生じるように弾性部材を配置するようになっている。
このように弾性部材を配置することで、嵌合操作の際に、駆動部が被駆動部材に確実に当接することになる。また、被駆動部材のガタつきも防止することができる。
従って、上述同様、安定した作業を維持することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるコネクタの第一、第二の実施の形態に対する第一概念図であって、嵌合操作開始時の要部縦断面図である。
【図2】図1の状態から更に嵌合が進み、途中嵌合状態を示す要部縦断面図である。
【図3】図2の状態から更に嵌合が進み、完全嵌合した状態を示す要部縦断面図である。
【図4】本発明によるコネクタの第一の実施の形態を示す分解斜視図である。
【図5】図4のコネクタの要部縦断面図である。
【図6】図5の要部に対する横断面図である。
【図7】図5の状態から嵌合が進み、途中嵌合状態を示す要部縦断面図である。
【図8】図7の要部に対する横断面図である。
【図9】図7の状態から更に嵌合が進んだ状態を示す要部縦断面図である。
【図10】図9の要部に対する横断面図である。
【図11】図9の状態から更に嵌合が進んだ状態を示す要部縦断面図である。
【図12】図11の要部に対する横断面図である。
【図13】図11の状態から更に嵌合が進み、完全嵌合状態を示す要部縦断面図である。
【図14】図13の要部に対する横断面図である。
【図15】本発明によるコネクタの第二の実施の形態を示す要部縦断面図である。
【図16】図15の要部に対する横断面図である。
【図17】図15の状態から嵌合が進み、途中嵌合状態を示す要部縦断面図である。
【図18】図17の要部に対する横断面図である。
【図19】図17の状態から更に嵌合が進んだ状態を示す要部縦断面図である。
【図20】図19の要部に対する横断面図である。
【図21】図19の状態から更に嵌合が進んだ状態を示す要部縦断面図である。
【図22】図21の要部に対する横断面図である。
【図23】図21の状態から更に嵌合が進み、完全嵌合状態を示す要部縦断面図である。
【図24】図23の要部に対する横断面図である。
【図25】本発明によるコネクタの第三の実施の形態に対する第二概念図であって、嵌合操作開始時の要部縦断面図である。
【図26】図25の状態から嵌合が進み、途中嵌合状態で反発力が作用している時の要部縦断面図である。
【図27】図26の状態から更に嵌合が進み、駆動部と被駆動部材との当接が解除された際の要部縦断面図である。
【図28】図27の状態から更に嵌合が進み、吸引力が作用し始める際の要部縦断面図である。
【図29】図28の状態から更に嵌合が進み、吸引力が作用している時の要部縦断面図である。
【図30】図29の状態から更に嵌合が進み、完全嵌合時の状態の要部縦断面図である。
【図31】本発明によるコネクタの第三の実施の形態を示す分解斜視図である。
【図32】図31のコネクタの要部縦断面図である。
【図33】図32の要部に対する横断面図である。
【図34】図32の状態から嵌合が進み、途中嵌合状態を示す要部縦断面図である。
【図35】図34の要部に対する横断面図である。
【図36】図34の状態から更に嵌合が進んだ状態を示す要部縦断面図である。
【図37】図36の要部に対する横断面図である。
【図38】図36の状態から更に嵌合が進んだ状態を示す要部縦断面図である。
【図39】図38の要部に対する横断面図である。
【図40】図38の状態から更に嵌合が進み、完全嵌合状態を示す要部縦断面図である。
【図41】図40の要部に対する横断面図である。
【図42】本発明によるコネクタの第四の実施の形態に対する第三概念図であって、嵌合操作開始時の要部断面図である。
【図43】図42の状態から嵌合が進み、途中嵌合状態で反発力が作用している時の要部縦断面図である。
【図44】図43の状態から更に嵌合が進み、駆動部と被駆動部材との当接が解除された際の要部縦断面図である。
【図45】図44の状態から更に嵌合が進み、吸引力が作用し始める際の要部縦断面図である。
【図46】図45の状態から更に嵌合が進み、吸引力が作用している時の要部縦断面図である。
【図47】図46の状態から更に嵌合が進み、完全嵌合時の状態の要部縦断面図である。
【図48】本発明によるコネクタの第四の実施の形態を示す分解斜視図である。
【図49】図48のコネクタの要部縦断面図である。
【図50】図49の要部に対する横断面図である。
【図51】図49の状態から嵌合が進み、途中嵌合状態を示す要部縦断面図である。
【図52】図51の要部に対する横断面図である。
【図53】図51の状態から更に嵌合が進んだ状態を示す要部縦断面図である。
【図54】図53の要部に対する横断面図である。
【図55】図53の状態から更に嵌合が進んだ状態を示す要部縦断面図である。
【図56】図55の要部に対する横断面図である。
【図57】図55の状態から更に嵌合が進み、完全嵌合状態を示す要部縦断面図である。
【図58】図57の要部に対する横断面図である。
【符号の説明】
1 コネクタ
2 雌型コネクタ(一方のコネクタ)
3 雄型コネクタ(他方のコネクタ)
4 ハウジング
4a 前端面
4b 空間部
4c 側壁
4d 後端面
5 軸部
6 被駆動部材
6a 一端
6b 他端
7 スプリング(弾性部材)
7a 一端
7b 他端
8 スリット
9 支持部
10 スライド部
10a、10b 端部
11 切り欠き部
11a 一方の壁
11b 他方の壁
12 収容部
12a 内壁
13 ハウジング
14 駆動部
21 コネクタ
22 雌型コネクタ(一方のコネクタ)
23 雄型コネクタ(他方のコネクタ)
24 軸部
24a スリット
24b 回動規制部
25 被駆動部材
25a 第一側縁部(一端)
25b 第二側縁部(他端)
25c 第三側縁部
26 スプリング(弾性部材)
26a 一端
26b 他端
27 ハウジング
27a 側縁部
28 駆動部
28a 座部
28b ピン部
29 収容部
29a 前端面
29b 一壁
29c 軸孔
29d 凹部
29e 他壁
29f 凹部
29g ロック孔
30 雄型端子
30a 電気接触部
31 端子収容部
31a 後端面
31b ランス
32 空間部
32a 壁
32b 作業窓
33 支持部
33a 通孔
34 ハウジング
35 切り欠き部
35a テーパ
36 スライド部
36a 一端部
36b 他端部
37 雌型端子
38 端子収容部
39 駆動部用空間区画部
39a 壁
40 ロッキングアーム
40a 係止突起

Claims (9)

  1. 互いに少なくとも一つの端子を収容して嵌合しあう一方及び他方から成る一対のコネクタであって、
    前記一方のコネクタは、軸部を介して回動可能に設けられる被駆動部材と、前記一方及び前記他方のコネクタの嵌合操作・離脱操作の際において、前記被駆動部材に前記他方のコネクタへの反発力又は吸引力を生じさせる弾性部材とを備え、
    前記他方のコネクタは、前記嵌合操作において、前記被駆動部材に当接して該被駆動部材を所定の回動方向へ駆動させつつ前記弾性部材に付勢力を生じさせることが可能な駆動部を有し、
    前記嵌合操作・前記離脱操作の際の前記被駆動部材の回動する範囲によって、前記被駆動部材に生じる前記他方のコネクタへの反発力又は吸引力がいずれかに変化するように構成し、
    前記弾性部材の一端は前記一方のコネクタに形成された支持部に回動可能に支持され、前記被駆動部材は前記弾性部材の前記一端に対する他端をスライド可能に支持するスライド部を有し、前記被駆動部材の回動する過程において、前記弾性部材の前記他端が前記スライド部の両端部間をスライドすることにより前記他方のコネクタへの前記反発力及び前記吸引力を切り替えられるよう前記スライド部を前記軸部を挟んだ前記被駆動部材の一端側と該一端に対する他端側とにわたって配置形成したことを特徴とするコネクタ。
  2. 請求項1に記載のコネクタにおいて、
    前記被駆動部材は前記駆動部が係脱するとともに前記反発力又は前記吸引力を前記駆動部に作用させる切り欠き部を有することを特徴とするコネクタ。
  3. 請求項1又は請求項2記載のコネクタにおいて、 前記弾性部材は引張型のバネであることを特徴とするコネクタ。
  4. 互いに少なくとも一つの端子を収容して嵌合しあう一方及び他方から成る一対のコネクタであって、
    前記一方のコネクタは、軸部を介して回動可能に設けられる被駆動部材と、前記一方及び前記他方のコネクタの嵌合操作・離脱操作の際において、前記被駆動部材に前記他方のコネクタへの反発力又は吸引力を生じさせる弾性部材とを備え、
    前記他方のコネクタは、前記嵌合操作において、前記被駆動部材に当接して該被駆動部材を所定の回動方向へ駆動させつつ前記弾性部材に付勢力を生じさせることが可能な駆動部を有し、
    前記嵌合操作・前記離脱操作の際の前記被駆動部材の回動する範囲によって、前記被駆動部材に生じる前記他方のコネクタへの反発力又は吸引力がいずれかに変化するように構成し、
    前記駆動部を、前記軸部を挟んだ前記被駆動部材の一端側に当接するよう配置形成し、さらには前記被駆動部材の前記一端に対する他端側が当接可能な被付勢部を前記他方のコネクタに形成し、前記嵌合操作において前記駆動部材が前記被駆動部材の前記一端に当接している間は前記弾性部材が前記被駆動部材の回動により付勢されて前記他方のコネクタに対する前記反発力を前記被駆動部材に生じさせ、前記駆動部による前記被駆動部材の回動が解除されると、前記被駆動部が前記弾性部材によって逆方向へ回動するとともに前記被駆動部材の前記他端側が前記被付勢部に当接し、前記他方のコネクタに対する前記吸引力を前記被付勢部に作用させるようにし、
    前記弾性部材の一端は前記一方のコネクタに形成された支持部に支持され、前記弾性部材の前記一端に対する他端は前記被駆動部材の前記一端側に直接又は間接部材を介在させて当接し、前記嵌合操作において前記駆動部により前記被駆動部材が回動すると前記弾性部材が圧縮方向に縮められて付勢力を生じるようにしたことを特徴とするコネクタ。
  5. 請求項4に記載のコネクタにおいて、
    前記支持部は前記弾性部材に対する座屈防止機構を有することを特徴とするコネクタ。
  6. 請求項4又は請求項5に記載のコネクタにおいて、
    前記間接部材は前記支持部に対して摺動可能であって、前記弾性部材の前記他端側を収容可能な有底の筒状に形成したことを特徴とするコネクタ。
  7. 請求項4ないし請求項6いずれか記載のコネクタにおいて、 前記弾性部材は圧縮型のバネであることを特徴とするコネクタ。
  8. 請求項1ないし請求項いずれか記載のコネクタにおいて、
    前記軸部に前記被駆動部材の少なくとも前記嵌合操作前の位置を規制する回動規制部を形成したことを特徴とするコネクタ。
  9. 請求項1ないし請求項8いずれか記載のコネクタにおいて、
    前記嵌合操作前の状態で前記弾性部材に付勢力が生じるよう該弾性部材を配置したことを特徴とするコネクタ。
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