JP3554982B2 - ミラー旋回装置とミラー旋回装置を備えている自動車 - Google Patents
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Description
本発明は、ミラー旋回装置に関する。詳しく云うと、自動車に対して固着されるようになっている第1支板、旋回しうるミラーハウジングに接続されるようになっており、第1支板と旋回しうるように結合されている第2支板、電動モーターとそれと連係しているトランスミッション装置を備え、作動器が第1支板と結合されている第1作動部、及び第2支板と結合されている第2作動部を有し、第2支板を第1支板に対し、旋回運動できるようになっている作動器、及び第1、第2作動部の1つと、第1、第2支板の各1つとの間に設けられている第1クランプカプリングを備えている自動車に対して、バックミラーのミラーハウジングに旋回しうるように接続されているミラー旋回装置に関する。
このようなミラー旋回装置は公知であり、自動車の側面に取り付けられるバックミラーのミラーハウジングとミラー基部の組合体の内部に取り付けられるようになっている。見た所、ミラーハウジングとミラー基部の組合体は一体をなし、ミラー基部は、自動車に取り付けられバックミラーを内臓しているミラーハウジングは、ミラー基部に対して旋回しうるようになっている。
ミラー表面が、自動車の側面と約90度の角度をなすミラーハウジングの使用位置では、自動車の運転手は、ミラーを通して自動車の後方と側方を見ることができる。ミラーハウジングは、自動車の側面に対して突き出ており、旋回運動が可能で、ミラーハウジングを後方折りたたみ位置へ折り曲げ、そのような突起物を除去するか縮小させて、自動車とミラーハウジングの組合体の全幅を減らすことができ、例えば、パーキングスペースの狭い所で駐車する時や、通過する自動車による損傷を防止する効果がある。
旋回運動は、手動操作でできる。
通常高級車の場合であるが、自動車が、上記のようなミラー旋回装置を備えていると、運転手は、座席から電動操作でミラーハウジングを後方へ折りたたむことができる。しかし、手動操作の選択は残っており、ミラーハウジングに外力をかけることにより、使用位置から後方折りたたみ位置へ、またその逆へ、ミラーハウジングを手で動かすことができる。
一方、このことは電気的故障の場合、ミラーハウジングを内外へ折りたたむことができ、他方、ミラーハウジングは、破損するより譲歩する方が良いので、損害の発生から守ることができる。
公知の装置、例えば、オランダ国特許出願第89.02300号の明細書に記載されたトランスミッション装置は、入力ギアがモーターの出力軸に取り付けられており、出力軸は、摩擦カプリングを介して、第1支板と結合されているギア減速装置を備えている。モーターは、第2支板と固着されている。
電動モーターを作動すると、摩擦カプリングは、ギア減速装置の出力軸を第1支板に対して固着させ続け、モーターとミラーハウジングは、第1支板に対して固着されている出力軸まわりに回転する。
外的偶力が、ミラーハウジングにかかると、トランスミッション装置は止まり、出力軸はミラーハウジングと固着されているものとみなしうる。前記外的偶力が所定値を越えると、摩擦カプリングはスリップしてミラーハウジングを旋回させる。
この公知の装置は、満足するものであるが、欠点もある。
第1の欠点は、ミラーハウジングにかかる外的偶力の点で、トランスミッション装置を停止する部品に比較的重い負荷がかかる。
また、トランスミッション装置が、妨害物として機能する前に、ミラーハウジングの使用位置であそびと感じられる前記部品間の避けがたいあそびを乗り越えねばならない。それに関連する欠点は、運転中、空気が自動車に沿って流れ、ミラーハウジングに偶然にいろいろな外的偶力をかけることである。
上記あそびにより、ミラーハウジングは、振動するようになる。
他の欠点は、ミラーハウジングが手動操作である時、使用位置はカチッと音がして段階的に固定する方式の確定的なものではない。これは、手動操作でミラーハウジングを旋回した後、運転手はミラーを再調整しなければならないことを意味する。
公知の装置を電動操作する場合のみ、ミラーハウジングを元の位置に戻せる。
また、公知の装置でミラーハウジングを使用位置から移動するのに必要な外的偶力は、ミラーハウジングをさらに旋回するのに要する外的偶力と等しく、所要偶力の大きさは、摩擦カプリングがスリップしないで出せる偶力の最大値で決まる。
本発明の目的は、これら欠点を有しないミラー旋回装置を提供することである。
特に、本発明の目的は、少なくとも使用位置で、第1支板と第2支板が互いに対してあそびがないミラー旋回装置を提供することである。これは、ミラーハウジングに偶然かかる外的偶力、例えば運転中自動車に沿って流れる空気によって、ミラー旋回装置が振動したり、または使用位置から旋回するのを防げる。
詳しく云うと、本発明の目的は、使用位置で第1支板と第2支板がある程度互いに対して固着され、ミラーハウジングの使用位置は、外的調節に関して、適切に感じられ、再現できるミラー旋回装置を提供することである。
「ある程度固着され」と言うことは、所定のしきい値までなら外的偶力は、第1支板と第2支板の相関位置を変えようとしないことを意味する。
すなわち、前記しきい値を越えれば、第1支板と第2支板は互いに対して旋回する。しかし、前記しきい値は、正確に定める必要はない。
上記目的は、ミラーハウジングを使用位置から旋回するのに要する外的偶力は比較的大きいことを意味する。詳しく云うと、本発明の目的は、比較的大きな外的偶力が、少なくとも完全にではなく、トランスミッション装置へ伝達されず、トランスミッション装置の部品は、殆ど全く負荷されず、作動器によって、ミラーハウジングを使用位置から後方折りたたみ位置へ、またはその逆へ旋回することによりかかる外的偶力は、比較的僅かであるようなミラー旋回装置を提供することである。
その利点は、前記部品を比較的軽く小さくすることができ、かつ摩損することなく合成材で作れることである。合成材を使えば、装置を比較的低ノイズで操作できる効果がある。また電動モーターも比較的低出力のものでよいので、比較的安価で、小さいものでよいという利点がある。
本発明の他の目的は、手動操作と電動操作で得られる旋回停止端位置(使用位置と後方折りたたみ位置)は同じであるミラー旋回装置を提供することである。
本発明の他の目的は、各種形式の自動車に用いることができ、左側でも右側でもサイドミラー装置として使えるミラー旋回装置を提供することである。
使用位置と後方折りたたみ位置との間の旋回角度は、ミラー旋回装置が意図する自動車の形式による。しかし公知のミラー旋回装置は、自動車の形式ごとに別構成にしなければならなかった。1つのタイプが全自動車に適合できれば、製造も在庫も安上がりになる。
前記目的を実現するため、上記形式のミラー旋回装置は、本発明によれば、第1と第2支板に対して、第1、第2作動部の1つか、第1、第2支板の各1つを締めるように、装置の使用位置にて機能するようになっている第2カプリングが設けられ、かつ第1と第2支板に対して固着されている端位置停止手段が、少なくとも後方折りたたみ位置を定めるために設けられており、かつ第1と第2支板の間に第3クランプカプリングが使用位置を定めるために設けられ、使用位置から後方折りたたみ位置への旋回方向で、前記第3クランプカプリングのしきい値が、反対の旋回方向におけるよりも小さく、かつモーター用励起回路に含まれているスイッチ手段が、第1、第2支板の各1つに対して固着されており、第1、第2作動部の前記1つと結合されているスイッチ操作手段は、スイッチ手段を作動するために設けられていることを特徴とする。
装置が使用位置にあり、前方折りたたみ位置の旋回方向にある時、第3クランプカプリングが締めつけ力を働かせるのがよい。
好ましい実施例では、第3クランプカプリングは、第1と第2支板の1つに設けられた突出路、及びそれと協動し、第1と第2支板の他と結合されている突出部によって設けられている。
突出路は、突出部が第1突出路に触れずに、使用位置と後方折りたたみ位置との間をそれに沿って移動する第1突出路、使用位置を定めるため突出部の停止手段となる突出路停止部、及び突出部が使用位置と前方折りたたみ位置との間をそれに沿って移動する第2突出路を備えており、かつ突出部は、弾性部によって突出路の方向に加圧されており、前記弾性部のバネの力に抗して、突出路停止部から第2突出路へ行くため移動しなければならないことを特徴とする。
従って効果は、正常状態で、手動操作でも電動操作でも、使用位置は確定的に再現し得るように置くことができ、使用位置を離れたい時は、モーターはそれほど大きな出力を要しない。
本発明の上記及び他の様相、効果、特徴は、図面に基づく、下記の本発明による実施例の説明で明らかになると思う。
図1Aは、自動車に接続されているミラーハウジングの使用位置における部分平面図である。
図1Bは、自動車に接続されているミラーハウジングの後方折りたたみ位置における部分平面図である。
図2は、本発明の要点を示す自動車に接続されているミラーハウジングの概略図である。
図3は、本発明によるミラー旋回装置の実施例の平面図である。
図4は、図3に示す実施例の側面図である。
図5は、図3の切断線V−Vにおける断面図である。
図6は、図5に示す実施例の詳細を示す概略図である。
図7は、図2と対比する公知の装置の概略図である。
図8Aは、図4と対比する変形例の側面図である。
図8Bは、図5と対比する変形例の側面図である。
次の用語は、以後次のように用いられる。
1)クランプカプリングのしきい値:
それら部品にかかる外的偶力が所定値、しきい値を越えない限り2つの部品間のクランプカプリングは一緒になっている。そのしきい値以上であると、クランプカプリングは、クランプの働きを失う。このようなクランプカプリングの例は、クランプの働きを摩擦で得る摩擦カプリングである。
2)摩擦カプリングのスリップ値:
それらの部品にかかる外的偶力が、しきい値より大きい時、摩擦カプリングはスリップする。その過程で、摩擦カプリングはスリップする動きの方向と反対方向に摩擦力、スリップ値が働く。スリップ値は、しきい値より通常低いが、同じこともある。
図1Aは、自動車1に接続されているサイドミラー装置2の実施例の平面図である。サイドミラー装置2は、自動車1に取り付けられているミラー基部3、それに付着されている第1支板(分かり易くするため図示せず)と、ミラーハウジング5に接続されている第2支板104を備えている。
ミラーハウジング5には、ミラー6が、調節手段7を介して、調節しうるように取り付けられている。調節手段7は、公知の調節手段で、その取扱方法や構造は主題ではないので、詳述しない。
第2支板104は、第1支板103と旋回軸8まわりに旋回しうるように結合されており、ミラーハウジング5は、自動車1に対して旋回軸8まわりに旋回できる。
図1Aは、ミラーハウジング5が使用位置にある場合を示し、ミラー6の表面は、自動車1の縦軸とおおむね90度の角度をなし、自動車1の運転手は、いかなる角度でもミラー6を介して、自動車1の後方を見ることができる。
前記角度の正確な値は、運転手の座高、自動車に対するミラーの取付一位置や自動車の形式による。
図1Aでは、ミラーハウジング5の使用位置は、自動車1の縦軸と直交する旋回軸8を貫通する面V1と、ミラーハウジング5の選択位置9(図1に示した実施例では、ミラーハウジング5の先端)とを結んだ面V2との間の角度αによることを特徴とする。
図1Bは、ミラーハウジング5が後方折りたたみ位置にあることを示し、ミラー6の表面は、自動車1の縦軸と平行である。
図1Bでは、ミラーハウジング5の後方折りたたみ位置は、前記面V1とV2間の角度βによることを特徴とする。
ミラーハウジング5の旋回角度γは、ミラーハウジング5が使用位置から後方折りたたみ位置へ、またはその逆を旋回する角度であり、従って、旋回角度γ=β−αで表わせる。
図7は、オランダ国特許出願第89.02300号の明細書に記載された構成のサイドミラー装置102の正面図で、作動原理を示す。
サイドミラー装置102は、自動車1のミラー基部3に接続されるようになっている第1支板3と、ミラーハウジング105に接続されるようになっている第2支板104とを備えている。
第1支板103と第2支板104は、旋回軸108まわりに互いに対して旋回できる。
このため、第1作動部111と第2作動部112を備えている作動器110が設けられている。
第1作動部111と第2作動部112は、旋回軸108で照準が合わせられる遊星歯車装置の一部をなしており、その詳細については、前記オランダ国特許出願第89.02300号の明細書を参照されたい。
この遊星歯車装置は、遊星歯車装置の入力ギアがモーター(図示せず)によって回転すると、第1作動部111と第2作動部112が旋回軸108まわりに互いに対して回転する特性を有している。
前記オランダ国特許出願第89.02300号の明細書に記載された構成では、モーターは、ミラーハウジング105内に設けられ、第2作動部112は、第2支板104に固着されており、第1作動部111は、第1支板103と摩擦カプリング113を介して、結合されている。
公知の装置の作動は、次のとおりである。
電動操作
モーターは始動し、第1作動部111と第2作動部112を互いに対して回転させる。摩擦カプリング113は、第1作動部111を第1支板103に対して保持する。従って、第2支板104は、第1支板103に対して回転し、ミラーハウジング105は、自動車に対して旋回する。
後方折りたたみ位置か使用位置かの調節は、第2支板104と第1支板103との間に結合されているマイクロスイッチによって感知され、そこでモーターのスイッチがきれ、旋回運動は停止する。
手動操作
ミラーハウジング105は、自動車に対してミラーハウジング105を旋回するように、例えば第1支板103に対して第2支板104を回転するように結合されている。第1作動部111と第2作動部112は互いに対して回転できない。なぜなら、そのような回転は、遊星歯車装置によって妨げられるからである。第1作動部111と第2作動部112は、第2支板104と固着されるものとしてもよい。
第1支板103に対して、第2支板104、第1作動部111及び第2作動部112の連結体を旋回しようとすると、摩擦カプリング113で妨げられる。
外的偶力が摩擦カプリング113のしきい値より大きい時、ミラーハウジング105、第2支板104、第1作動部111及び第2作動部112は、第1支板103に対して、及び自動車に対して旋回する。
図2は、本発明によるサイドミラー装置(ミラー旋回装置)202の構成と操作を示す。サイドミラー装置202は、自動車1のミラー基部3に接続されるようになっている第1支板203と、ミラーハウジング205に接続されるようになっている第2支板204を備えている。
第1支板203と第2支板204は、旋回軸208まわりに互いに対して旋回できる。サイドミラー装置202は、第2支板204で、第1作動部211及び第2作動部212を備える作動器210を備えている。
第1作動部211及び第2作動部212は、モーター(図示せず)で駆動されると、旋回軸208まわりに互いに対して回転するようになっている。
第1作動部211及び第2作動部212は、遊星歯車装置の2つの出力歯によって形成されている。
第2作動部212は、第2支板204と固着されているが、一体成形してもよい。第1作動部211は、第1支板203と摩擦カプリング213を介して結合されている。摩擦カプリング213のしきい値は、約4Nmがよい。
第1支板203と第2支板204との間に摩擦カプリング(第2クランプカプリング)214が備えられ、摩擦カプリング214のしきい値は、摩擦カプリング(第1クランプカプリング)213のそれより少なく、約2Nm相当がよい。
図2では、摩擦カプリング214は、第1支板203と第2支板204との間に直接結合されているように示されているが、摩擦カプリング214が第1作動部211と第2支板204との間に結合されるようにしてもよい。
第1支板203と第2支板204との間に、クランプカプリング215がある。クランプカプリング215は、その作用位置で、第1支板203と第2支板204との間を結合し、その解除位置で解除し、自由に互いに対して回転させることができる。このようなロック手段の一例は、バネ手段により、凹所に押し込むボールか歯止めである。
クランプカプリング215は一方向のみに作用するのがよい。
モーター(図示せず)のスイッチ手段217は、第1支板203に取り付けられている。スイッチ手段217は、スイッチ操作手段216により、第1作動部211によって作動する。
また図2に示す端位置停止手段220は、ミラーハウジング205の旋回を端位置で機械的に停止するようになっている。この端位置停止手段220は、当業者なら思いつくような適当な構造を有する。端位置停止手段220は、例えば第1支板203と第2支板204の上の突起としてもよい。
その結果、自動車メーカーは、ミラーハウジングの旋回停止端位置を、ミラー旋回装置のメーカーと相談することなく、またミラー旋回装置を取り付ける義務なしに、確定することができる。またミラー旋回装置のメーカーは、旋回停止端位置に関する自動車の仕様を考慮しないでミラー旋回装置を作れる利点がある。
その結果、ミラー旋回装置を標準品とすることができ、ミラー基部3に対してミラーハウジング205の自動車仕様上の使用位置を、ミラー旋回装置がミラー基部3及びミラーハウジング205に取り付けられる旋回位置を選ぶことによって、定めることができる。
特に、図1A,図1Bにおいて、旋回角度βは、旋回停止端位置によって定まり、かつ角度αは、ミラー旋回装置がミラーハウジングとミラー基部3の組合体に組み込まれる正確な旋回位置によって定まり、旋回角度γは、変形例の必要なしに変えることができる。
この装置の操作は図2で次のように示される。
手動操作
ミラーハウジング205で、外的偶力によって、自動車に対してミラーハウジングを旋回する、第1支板203に対して第2支板204を回転する。しかし、このような回転は、第1摩擦カプリング213、第2摩擦カプリング214及びクランプカプリング215の組合体によって妨げられる。
クランプカプリング215は、外的力と第1摩擦カプリング213、第2摩擦カプリング214のスリップ値との間の差が、クランプカプリング215のしきい値より少ない限り、第1支板203と第2支板204を互いに結合している。
そのスリップ値としきい値の和は、例えば、通行人のように同時発生的または故意でない負荷によって越えないように選ばれる。
適当な構成では、第1摩擦カプリング213は、4Nmのスリップ値を有し、摩擦カプリング214は、2Nmのスリップ値を有し、クランプカプリング215のしきい値は、3Nmであろう。
外的偶力が、クランプカプリング215がそのロック力を失うほど大きい時は、ミラーハウジング205、第2支板204、第2作動部212及び第1作動部211の組合体は、第1支板203に対して回転することができる。
しかしそのため、摩擦カプリング213の摩擦、また図2に示す形では、摩擦カプリング214の摩擦を克服する必要がある。
摩擦カプリング213のしきい値を4Nmと選ぶ時、摩擦カプリング214のしきい値は、2Nmに選ばれ、クランプカプリング215のしきい値は、3Nmに選ばれる。従って、9Nmの外的偶力がかかることによってのみ、ミラーハウジング205を外的力で回転させることができる。
旋回運動が始まると、クランプカプリング215は、摩擦力がおおむね働かない。さらにミラーハウジングを回転させることを必要とする外的偶力は、摩擦カプリング213と214のしきい値の和、すなわち6Nmと等しい。
従って、作動装置が被る最大負荷は、摩擦カプリング213のスリップ値で、この実施例では4Nmである。
また、第1支板203に対する第2支板204、すなわち自動車に対するミラーハウジング205のロックは、おおむね自由に働く。
端位置停止手段220が互いにぶつかると、後方旋回運動は止まる。ミラーハウジングが後方折りたたみ位置から使用位置へ戻る時は、上記の比較方法で、所要偶力が、6Nmに等しく維持され、作動装置は最大4Nmに負荷される。
使用位置に来ると、突然クランプカプリング215は、再び機能し、さらに旋回運動をするのに必要な偶力は急増し、それははっきり感知できる。
電動操作
モーターは駆動され、第1作動部211と第2作動部212は互いに対して回転する。一方向に作動するクランプカプリング215が作動しない方向でこれが生じると、第1支板203と第2支板204は互いに対して回転することができる。
第1支板203に対して第2支板204の回転を妨げる唯一の要素は、摩擦カプリング214のしきい値が摩擦カプリング213のそれより少ない場合の摩擦カプリング214である。
第1作動部211は、摩擦カプリング213を介して、第1支板203と固着されているとみなすことができるので、ミラーハウジングは、自動車に対して旋回する。
後方旋回運動は、端位置停止手段220が、互いにぶつかると停止する。第1支板203に対する第2支板204の回転は、もはやできない。しかし、モーターはさらに回転し、第1作動部211は第2作動部212と第1支板203に対して回転させられ、摩擦カプリング213はスリップする。
これは、第1支板203に取り付けられたスイッチ手段217が、モーターをスイッチオフするスイッチ操作手段216を介して、第1作動部211によって操作されるまで続く。
この位置で、スイッチ手段217は、モーターの回転を逆方向にすることができる。従って、もしミラーハウジングに、再び使用位置に戻れと指令があれば、モーターは反対方向に回転する。使用位置にくると、突然クランプカプリング215は再び活動的になり、さらに旋回運動を必要とする外的偶力は、大幅に増加する。
クランプカプリング215のその方向におけるしきい値が、2Nm以上であるように選ばれると、さらに旋回運動を必要とする外的偶力は、4Nm以上であり、摩擦カプリング213のスリップ値が4Nmしかないので、モーターによって伝えることはできない。
しかし、モーターはさらに回転し、第1作動部211は第2作動部212に対して、また第1支板203に対して回転させられ、摩擦カプリング213はスリップする。
これは、第1支板203に取り付けられたスイッチ手段217が、モーターをスイッチオフするスイッチ操作手段216を介して、第1作動部211によって操作されるまで続く。
前記の本発明による構成で達成されるものは、手動操作で得られる位置(使用位置、後方折りたたみ位置)は、電動操作で得られる位置と同じであるということである。
第1作動部211が第1支板203と固着され、摩擦カップリング213は第2作動部212と第2支板204の間に設けられる時、前記と比較できる操作が得られる。
次に、本発明によるミラー旋回装置の実施例を、図3〜図5に基づき述べる。
図5は、本発明によるミラー旋回装置の一部の詳細断面図である。
第1支板10は、自動車(図示せず)のミラー基部3に、例えばネジ孔11を介して、固着されるようになっている。
また第2支板20は、ミラーハウジング(図示せず)に、例えば孔21を介して固着されるようになっている。
支板10、20は、旋回軸8まわりに互いに対して回転することができる。
第1支板10は、通常旋回軸8と同軸の中空管の形をしている。第1支板10は、旋回軸8と直交する仕切り14と中央の孔15を備えている。仕切り14の上の管部は、円筒状の外面16を有している。
第2支板20は同様に、その上端に設けられた端壁24を有する管部を備え、第1支板10の円筒状の外面16の場所に対応する円筒状の内面がある。
端壁24から下方へ同軸に中央杆22が伸びており、それはその下端に外ネジ23を有し、この実施例では、それは中空で、その中にモーター30用の接続線31が通っており、モーター30は第2支板20内に設けられ、それに接続されており、接続線31は自動車内に設けられたスイッチと接続されるようになっている。
またミラー旋回装置は、作動器(トランスミッション装置)40を備え、この実施例では、それは2つの出力歯41,42を有する遊星歯車装置を備えている。第1出力歯(第1作動部)41は、第1摩擦カプリング(第1クランプカプリング)44を介して、第1支板10と結合されている円盤(円錐形部)43と結合されるか、その一部をなしている。
第1摩擦カプリング44は、円盤43の円錐形の外面45と第1支板10のマッチする円錐形の内面12によって設けられ、この実施例では4Nmのしきい値を有する。第1摩擦カプリング44の操作は、前記第1摩擦カプリング213のそれと類似している。
第2出力歯(第2作動部)42は、第2支板20に取り付けられる緩い部分とすることができるか、図に示すように、第2支板20の一体部分とするのがよい。
遊星歯車装置はまた複数の遊星ギア46,47を備え、上部ギア47と同軸に接続されている下部ギア46からなる。下部ギア46は、第1出力歯41とかみあい、下部ギア46の歯数と異なる歯数の上部ギア47は、第2出力歯42とかみあっており、入力ギア51によって駆動される。
遊星歯車装置の入力ギア51は、トランスミッションギア52,53,54,55を介してモーター30と連結されており、トランスミッションギア55は、モーター30の出力軸32に取り付けられている。
詳しく云うと、入力ギア51は、トランスミッションギア53とかみあっているトランスミッション52と同軸に接続されている。トランスミッションギア53は、トランスミッションギア55とかみあっているトランスミッション54と同軸に接続されている。
第1支板10と第2支板20は、ねじ山23にねじ込まれているナット61、段付きリング62及び第1弾性部63の組合体により結合されている。
一方で、第1弾性部63は、第1支板10の仕切り14押圧している上端を有し、上方に向かう力が働き、他方で、段付きリング62を押圧している下端を有し、従って、段付きリング62とナット61を介して、第2支板20の杆22に下方への力が働く。杆22にかかる力は、ナット61を回して強弱に調節できる。
第1支板10と第2支板20は、円盤43と、円盤43と第2支板20との間に挿入されている環状摩擦リング64を介して、軸方向に互いに押圧しており、この摩擦リング(第2クランプカプリング)64は、第2摩擦カプリングを備えており、そのしきい値は約2Nm相当がよく、その操作は前記摩擦カプリング214のそれと類似している。
第1摩擦カプリング44のしきい値と第2摩擦カプリング(第2クランプカプリング)64のしきい値は、前記圧力を調節することにより調節できる。第1支板10と第2支板20との間に、ロック部(第3クランプカプリング)70がある。ロック部70は、リング71を備えており、それは仕切り14の下の第1支板10内に設けられており、第1支板10の外壁の窓13を介して伸びている少なくとも径方向外側に伸びている突出部72を備えている。
突出部72の端に、上方を向いている突出部73がある。
リング71は、第2弾性部74の上端を押圧している下側部を有しており、第2弾性部74は、前記段付きリング62を押圧している下端を有しており、上方に向かう力は、リング71に働くことができる。
それにより、突出部73は、第2支板20の円筒状壁の下端に設けられた突出路75に押圧するように力が加えられている。
ミラー旋回装置は、2つの方法で操作できる。
I)手動操作
図4は、使用位置に対応する位置のミラー旋回装置を示す。手動操作でミラーハウジングに外的力を加えて、使用位置から後方折りたたみ位置へもたらすことができ、外的偶力が第2支板20にかかる。
モーター30が回転しないと、減速カプリング(トランスミッション装置)40は止まったままである。
第2支板20は、突出部73を有する第1支板10に対して遊星歯車装置と円盤43と組合体をなす。
外的偶力が大きく働く時、第2支板20は、第1支板10に対して回転し、摩擦カプリング44はスリップする。
突出部73は、突出路75に沿って、すなわち第1突出路76に沿って動く。
この実施例では、この第1突出路76は、リング71が第1支板10の仕切り14を押圧している限り引っ込み、突出部73は、第1突出路76に触らない。
その結果、突出部73は、その装置が使用位置と後方折りたたみ位置との間、またはその逆を旋回する時摩損しない。
前記のように、後方折りたたみ位置は、第1支板10と第2支板20に、及び/またはミラーハウジングとミラー基部3に設けることができる端位置停止手段220によって定められる。端位置停止手段220は、何か適当な形を有してもよいが、ここではこれ以上述べない。
端位置停止手段220がミラーハウジングとミラー基部3に設けられる時は、ミラー基部3に対するミラーハウジングの後方折りたたみ位置は、ミラー旋回装置を変形することなく、定められる。しかし、端位置停止手段220を、第1支板10、第2支板20に設けるのが望ましい。
それはもし端位置停止手段220がミラーハウジングに設けられていてミラー基部3が故障して正常に働かない場合、ミラーハウジングとミラー基部3が端位置停止手段220を備えていない自動車でミラー旋回装置が用いられていない場合、ミラーハウジングが自動車にぶつかる可能性を防ぐものとしてのみ役立つ。
端位置停止手段220が互いにぶつかる時か、勿論外的偶力がなくなった時、ミラー基部3に対するミラーハウジングの旋回運動は終わる。
手動操作または前記方向と反対方向へミラーハウジングに外的偶力を加えることにより、後方折りたたみ位置から使用位置へミラーハウジングを戻すことができる。ここでは後方折りたたみ位置へ達するのが、手動操作か電動操作かは問題ではない。これは本発明による構成の重要な効果である。
突出部73は、反対方向へ第1突出路76に沿って動く。
突出部73が、突出路75の突出路停止部77と接触すると、ミラー基部3に対するミラーハウジングの旋回運動が終わる。ミラー基部3に対するミラーハウジングのそれ以上の旋回運動は妨げられ、突出部73が、弾性部74の力で押圧される時のみ可能である。
そのような押圧に必要とする外的偶力は、1つには弾性部74による力の大きさにより、他は、突出部73及び突出路停止部77の正確な形による。
突出部73が突出路停止部77にぶつかるのがユーザーにはっきり感じられ、また使用位置に、いくら繰り返しても、確実に達することができる。これは、本発明の重要な効果である。
従って、この実施例では、ユーザーは、ミラーハウジングを後方に折りたたむのに、4Nmの外的偶力をかけるべきである。
しかし、第2摩擦カプリング64が、第1摩擦カプリング44と直列に並んでおり、遊星歯車装置と平行であるので、この過程で、遊星歯車装置は、約2Nmを越える負荷は受けない。
この実施例では、第1摩擦カプリング44のスリップ値は、4Nmであり、第2摩擦カプリング64のしきい値は、この実施例では、2Nmである。外的偶力は遊星歯車装置に転ずる。
このようになっている使用位置は、あそびはごく僅かである。使用位置では、第1支板10は、摩擦カプリング44と64を介して、第2支板20と結合されており、遊星歯車装置の干渉がない。
第2摩擦カプリング64のしきい値より少ない外的偶力が、(故意か偶然か)ミラーハウジングにかかると、この外的偶力は、摩擦カプリング44と64によって完全に吸収される。
その場合、遊星歯車装置は全く負荷されず、遊星歯車装置のいかなるあそびも感じられない。
さらに、自動車の運転または移動中、風から生じる外的力の場合、そのようなあそびがあっても、ミラーハウジングの振動を生じない。これは本発明の重要な効果である。
この実施例では、クランプカプリング70は、使用位置から後方折りたたみ位置の方向で動く時、押付け力を生じさせない。なぜなら、第1突出路76は、突出部73がそこから取り除かれるかぎり引っ込むので。
もし望むなら、第1突出路76は、突出部73が少し第1突出路76に入るように押圧される形にすることができ、その場合に、クランプカプリング70が少ししかクランプ締めをしないようにする。
その結果、旋回運動を手で始めるのは、より力を要し、手動操作で継続して旋回運動しなければ、より力を要し、遊星歯車装置がなければより負荷される。
しかしその場合、旋回運動が電動操作の場合、遊星歯車装置はより多くの力を要す。
この実施例では、ミラーハウジングを前方へ折りたたむ、すなわちミラーハウジングを、使用位置から後方折りたたみ位置の方向と反対方向へ旋回することもできる。そのため、ミラーハウジングを後方へ折りたたむのに要する力よりも大きな力を必要とする。
突出部73を内側へ押すことにより、突出路停止部77に対する突出部73のロック作用を取り除くのに十分な外力が必要とされる。これが生じると突出部73は、第2突出路78に沿って動き、突出部73は第2突出路78と接触する。
これによって生じるスリップ偶力の寄与は僅かであるが、突出部73に摩擦負荷が生じ、摩損に至る。しかし実際には、前方折りたたみ運動は殆ど全く行われないので、反対はない。
事実この選択は、例えば通行人がミラーハウジングの中に入り込むか、逆行駐車中にミラーハウジングが障害物にぶつかって破損するよりは、むしろミラーハウジングを問題の方向へ力を働かせることができるかということである。
遊星歯車装置の最大負荷は、2Nmのみであるということも、この前方折りたたみ運動を抑止している。前方折りたたみ運動は、端位置停止手段220が互いに接触すると、後方折りたたみ位置につき前述したのと同様に終了する。
第2突出路78が僅かに突出路停止部77から遠のくので、突出部73は、外力が益々かかるように、益々押圧されねばならないことがこの実施例を抑えている。突出部73が突出路停止部77に達すると、突出部73は、急に第1突出路76にジャンプし、バネ(弾性部)74に蓄えられた潜在エネルギーは、それによって解除される。
突出部73と突出路停止部77の釣り合った斜面のため、突出部73は第1突出路76の方向へ押され、ユーザーにより与えられる力はジャンプで減少する。
突出部73が第1突出路76に達すると、突出路停止部77は、もはや突出部73に協同の力を働かせず、ユーザーにより与えられる力は、再びジャンプで増加する。
ユーザーは、カチッと音がすると、使用位置に達したことが分る。
II)作動器の操作
図4に示した使用位置から電動で前方折りたたみ位置へ行くことはできる。
スイッチ(図示せず)を押すと、モーター30は始動し、トランスミッションギア52,53,54,55と遊星歯車装置を介して、互いに対して歯41,42を回転する。
このために必要な外的偶力は、歯41,42の間にある第2摩擦カプリング64の、この実施例では2Nmである、スリップ値と等しい。
前述のごとく、歯42は、第2支板20に固着されており、歯41は、第1摩擦カプリング44を介して、第1支板10と結合されている円盤43に固着されている。第1摩擦カプリング44はスリップせず、歯41、円盤43、及び第1支板10は、1つの固体とみなしうる。
従って、モーター30の回転を介して、ミラーハウジングを取り付けた第2支板20は、ミラー基部3を取り付けた第1支板10に対して後方折りたたみ位置へ旋回され、突出部73は第1突出路76に沿って移動する。
前記スイッチを手で点けると、モーター30は始動する。その場合、後方折りたたみ位置に達する前に、スイッチを切ることにより、使用位置と後方折りたたみ位置との間の位置がモーター30の利用で得られる。
しかし、通常の人に分るようなリレーか、それに相当するようなスイッチでモーターを、励起状態にさせておくようにスイッチ回路を設けるのがよく、モーター30はスイッチが作動した後でも一時回転し続ける。
ミラー基部3に対してミラーハウジングの旋回運動は、手動操作に対する前記方法と同様の方法で端位置停止手段220が互いにぶつかると終了する。
しかしモーター30は、さらに回転し、歯41,42は互いに対して回転し、第1支板10と第2支板20は、互いに対して回転できない。歯41,42間のあそびは、それによって移動する。ちなみに、歯42、第2支板20、及び第1支板10は、歯42と円盤43の回転に対し、固体とみなしうる。
その過程で、第1摩擦カプリング44と第2摩擦カプリング64の両方はスリップし、この実施例の所要偶力は6Nmと等しくなる。
図5に示すように、円盤43の隣にある第1支板10は、電気絶縁板81を有し、円盤43に取り付けられたスライド接点83、すなわちスライドブラシ用のスライドトラック(スイッチ手段)82を備えている。
モーター30への電源は、スライドトラック82とスライド接点83を介して生じ、接続線31、スライドトラック82、スライド接点83及びモーター30間の正確な電気カプリングは、当業者なら分る適当なカプリングでよいので、簡略化のため詳述しない。
簡略化のため図5は、1つのスライドトラック82と対応するスライド接点83のみしか示していない。スライドトラック82の実施例は、図6に示す。
第1支板10に固着されている電気絶縁板81に、それぞれ接続接点841,842,843,844を備えている。
4つの互いに同心の環状スライドトラック821,822,823,824が設けられている。スライドトラック821,822は、Bで示す位置まで、それぞれ接続接点841,842から時計方向へ伸び、またスライドトラック823,824は、B'で示す位置まで、それそれ接続接点843,844から時計の針と反対方向へ伸びている。
この実施例では、円盤43に接続されているスライド接点831,832は、互いに対して径方向に位置しており、またそれぞれスライドトラック821,822,及び823,824と接続している。
図6のスライドトラック821,822に対してスライド接点831の時計方向の回転と対応する方向にモーター30を回転させる励起回路に、スライドトラック821,822接続接点841,842及びスライド接点831を備えるようになっている。
以後、この回転方向は、使用位置から後方折りたたみ位置へミラー旋回装置の旋回運動と対応するものとみなすことにする。スライドトラック823,824、接続接点843,844、及びスライド接点832は、モーター30を反対方向に回転させる励起回路に備えられるようになっている。
ミラー旋回装置が使用位置にあり、スライド接点831,832は、BとB'による範囲内のAによる任意の点に設けられていると仮定する。このA位置で、スライド接点831,832は、それそれのスライドトラック821,822及び823,824と接触し、ミラー旋回装置の使用位置で、モーター30は、両方向に回転できる。
前記のごとく、使用位置から後方折りたたみ位置へ旋回運動中、円盤43は第1支板10に対して固着され、スライド接点831,832は、A位置にあり続ける。端位置停止手段220によって定まる後方折りたたみ位置に達した後、モーター30は、さらに回転し、円盤43は第1支板10に対し回転し、スライド接点831,832は、それそれのスライドトラック821,822及び823,824に対し、A位置から時計方向に移動する。
スライド接点831,832が、B位置に達すると、スライド接点831は、スライドトラック821,822と接触を失い、モーター30の励起は止まる。
電動操作の後方折りたたみは、その時終了する。
前方折りたたみ式自動車用スイッチが再び作動すると、モーター30用の励起回路は、その方向で干渉されるので、このような結果にはならない。
他方、その方向では、モーター30用励起回路は干渉されないので、後方折りたたみ位置から使用位置へ電動操作でミラー旋回装置を旋回できる。
B位置では、スライド接点832はまだ、スライドトラック823,824と接触している。後方折りたたみ位置から使用位置へ電動操作で逆旋回運動中、使用位置から後方折りたたみ位置への電動操作の旋回運動に対して前記のそれと同じ方法で、スライド接点831,832は、それぞれのスライドトラック821,822,823,824に対し固着されており、スライド接点831,832は、B位置にあり続ける。
突出部73は、第1突出路76に沿って使用位置に達し、突出部73が突出路停止部77とぶつかるまで移動する。
前記のごとく、第1支板10に対する第2支板20の旋回運動は、突出部73を押圧するのに十分な外的偶力を必要とする。
この外的偶力は、すでにより小さな外的偶力で円盤43が、再び固体とみなされる第1支板10と第2支板20に対して回転し、第1摩擦カプリング44、第2摩擦カプリング64はスリップする。
モーター30は、さらに回転し、それによりスライド接点831,832は、B位置からB'位置の、それぞれのスライドトラック821,822,823,824に対して、B位置から時計の針と反対方向へ移動する。
スライド接点831,832がB'位置に達すると、スライド接点832は、スライドトラック823,824と接触を失い、モーター30の励起回路は止まる。その時、電動操作の逆行折りたたみ操作は終わる。
逆行折りたたみ操作用自動車用スイッチが再び操作されると、モーター30用励起回路は、その方向に干渉されるので、こにような結果にはならない。
ミラー旋回装置が手動操作で後方折りたたみ位置へもたらされ、後方折りたたみ操作のための自動車用スイッチが再び操作されると、スライド接点831,832は、B位置へ移動する結果になり、それでモーター30は前記の方法で再びスイッチオフされる。
ミラー旋回装置が手動操作で使用位置にもたらされ、逆行折りたたみ操作用自動車用スイッチが再び操作されると、スライド接点831,832は、B'位置へ移動し、そこでモーター30は、前記の方法で再びスイッチオフされる結果になる。
スライド接点831,832がB'位置にあり、ミラー旋回装置が手動操作で後方折りたたみ位置へもたらされる時、後方折りたたみ位置から使用位置へ、電動操作でミラー旋回装置を旋回して戻すこともできる。
スライド接点831,832がB位置へ移動する結果になり後方折りたたみ位置用自動車用スイッチがまず操作される。それから逆行折りたたみ操作用自動車用スイッチが操作され、そこで前記のように、逆行旋回操作が達成される。
ミラー旋回装置が手動操作でしよう位置へもたらされ、まず逆行折りたたみ操作用自動車用スイッチの作動により、それから後方折りたたみ位置自動車用スイッチの作動により、スライド接点831,832がB位置にある時、同様に使用位置から後方折りたたみ位置への電動操作を介して、ミラー旋回装置を旋回することもできる。故意か偶然か、ミラー旋回装置が手動操作で前方折りたたみ位置にもたらされると、電動操作で2〜3の手順で簡単に使用位置へ戻すことができる。
所要手順数は、スライド接点831,832の位置による。B位置では、最も不都合な状態に置かれる。その場合、第1手順で逆行折りたたみ操作用自動車用スイッチが作動されると、ミラー旋回装置の旋回位置に変化はないが、円盤43は、スライド接点831,832がB'位置へ行くように回転する。
最初からスライド接点831,832がすでにB'位置にある時は、この第1手順は当然省略される。第2手順では、後方折りたたみ位置用自動車用スイッチは作動され、それによりミラー旋回装置は、使用位置から後方折りたたみ位置へ旋回し、スライド接点831,832は、B位置へ行く。
第3手順では、逆行折りたたみ操作用自動車用スイッチは作動され、それによりミラー旋回装置は使用位置へ旋回され、スライド接点831,832は、B'位置へ行く。上記操作は、運転手がスイッチを2〜3回操作すればよい。
高級な構成では、一方でスイッチと、他方で接続接点841,842,843,844、及びモーター30と結合されている制御装置があり、この制御装置は、当業者なら分るように、スイッチ1つを1回操作すると、前記手順を行うようになっている。
この実施例では、特に電気的故障について信頼性がある。仮令ミラーハウジングが使用位置から後方折りたたみ位置へ電動操作で旋回した後、または旋回中に、電気的故障が生じたとしても、旋回運動の不十分なミラーハウジングは手動操作で戻せる。
図6に示したBとB'間の位置の距離角度は、誇張されている。それは例えば5度程度の小さな角度で十分である。
図5に示した実施例の変形例を図8A,図8Bで示す。この図では、簡略化のため、同じ部品に同符号を用いてある。この実施例はよく制御されているので、この変形例では、第1摩擦カプリングは、歯41と第1支板10との間の摩擦板308,309を有する摩擦板束310として構成されている。
この実施例では、摩擦板束310は、装置の下端に設けられており、T形中空管301を挿入し、歯41に結合されている。また第2摩擦カプリング306は、第1支板10と第2支板20との間に直接設けられており、そのスリップ値は、電気的調整中に乗り越えられる必要がない利点がある。
歯41と第2支板20との間にベアリングリング307が設けられている。
組立中、スイッチ手段82,83を上手に移動するため、それらは装置の下端に移動される。
中央の杆313は、別個体として構成されているので、ミラーハウジングは、より簡単に安く作ることができる。
圧力板62は、取り付けダイヤフラムリング311によってT形中空管301を押圧し、下端で装置は、取り付けリング312によって閉じられる。従って、より簡単に安く作ることができる。さらなる固着手段は不要であるが、振動によって弛むのを防げるようにナットで閉める構造がよい。
埃やゴミの侵入を防ぐ密閉を良くするため、突出部73と突出路を装置の内側へ移動する。また突出路は、第2支板20に代わり、第1支板10に組み込まれている。簡単な製作、組立のため、第2支板20は枠部302と、カチッと音がする接続によって、第2支板20と枠部302にそれぞれ取り付けられているカバーハウジング部303を備えている。
カバーハウジング部303は、合成材で作られており、その垂直側壁は、一体成形された旋回軸を介して、上部に旋回しうるように接続されている。
また遊星ギア46,47の位置を互いに対して固定するように、支持部304と遊星支持部305が設けられている。
当業者であれば、本発明の概念、すなわちその範囲から離れることなく、本発明による装置の前述の実施例をさらに変形できるであろう。従って例えば前述のスライドトラックや、スライド接点を介して行う代わりに、モーターへの電源は、第1支板10に対して固定位置に取り付けられるマイクロスイッチを介して生じることができ、それは円盤43に設けられた1つ以上の引き金で作動される。
支板を一緒に留めるため、異なる構造を用いることができる。また摩擦偶力のため他の適当なしきい値やスリップ値を選ぶことができる。
このようなミラー旋回装置は公知であり、自動車の側面に取り付けられるバックミラーのミラーハウジングとミラー基部の組合体の内部に取り付けられるようになっている。見た所、ミラーハウジングとミラー基部の組合体は一体をなし、ミラー基部は、自動車に取り付けられバックミラーを内臓しているミラーハウジングは、ミラー基部に対して旋回しうるようになっている。
ミラー表面が、自動車の側面と約90度の角度をなすミラーハウジングの使用位置では、自動車の運転手は、ミラーを通して自動車の後方と側方を見ることができる。ミラーハウジングは、自動車の側面に対して突き出ており、旋回運動が可能で、ミラーハウジングを後方折りたたみ位置へ折り曲げ、そのような突起物を除去するか縮小させて、自動車とミラーハウジングの組合体の全幅を減らすことができ、例えば、パーキングスペースの狭い所で駐車する時や、通過する自動車による損傷を防止する効果がある。
旋回運動は、手動操作でできる。
通常高級車の場合であるが、自動車が、上記のようなミラー旋回装置を備えていると、運転手は、座席から電動操作でミラーハウジングを後方へ折りたたむことができる。しかし、手動操作の選択は残っており、ミラーハウジングに外力をかけることにより、使用位置から後方折りたたみ位置へ、またその逆へ、ミラーハウジングを手で動かすことができる。
一方、このことは電気的故障の場合、ミラーハウジングを内外へ折りたたむことができ、他方、ミラーハウジングは、破損するより譲歩する方が良いので、損害の発生から守ることができる。
公知の装置、例えば、オランダ国特許出願第89.02300号の明細書に記載されたトランスミッション装置は、入力ギアがモーターの出力軸に取り付けられており、出力軸は、摩擦カプリングを介して、第1支板と結合されているギア減速装置を備えている。モーターは、第2支板と固着されている。
電動モーターを作動すると、摩擦カプリングは、ギア減速装置の出力軸を第1支板に対して固着させ続け、モーターとミラーハウジングは、第1支板に対して固着されている出力軸まわりに回転する。
外的偶力が、ミラーハウジングにかかると、トランスミッション装置は止まり、出力軸はミラーハウジングと固着されているものとみなしうる。前記外的偶力が所定値を越えると、摩擦カプリングはスリップしてミラーハウジングを旋回させる。
この公知の装置は、満足するものであるが、欠点もある。
第1の欠点は、ミラーハウジングにかかる外的偶力の点で、トランスミッション装置を停止する部品に比較的重い負荷がかかる。
また、トランスミッション装置が、妨害物として機能する前に、ミラーハウジングの使用位置であそびと感じられる前記部品間の避けがたいあそびを乗り越えねばならない。それに関連する欠点は、運転中、空気が自動車に沿って流れ、ミラーハウジングに偶然にいろいろな外的偶力をかけることである。
上記あそびにより、ミラーハウジングは、振動するようになる。
他の欠点は、ミラーハウジングが手動操作である時、使用位置はカチッと音がして段階的に固定する方式の確定的なものではない。これは、手動操作でミラーハウジングを旋回した後、運転手はミラーを再調整しなければならないことを意味する。
公知の装置を電動操作する場合のみ、ミラーハウジングを元の位置に戻せる。
また、公知の装置でミラーハウジングを使用位置から移動するのに必要な外的偶力は、ミラーハウジングをさらに旋回するのに要する外的偶力と等しく、所要偶力の大きさは、摩擦カプリングがスリップしないで出せる偶力の最大値で決まる。
本発明の目的は、これら欠点を有しないミラー旋回装置を提供することである。
特に、本発明の目的は、少なくとも使用位置で、第1支板と第2支板が互いに対してあそびがないミラー旋回装置を提供することである。これは、ミラーハウジングに偶然かかる外的偶力、例えば運転中自動車に沿って流れる空気によって、ミラー旋回装置が振動したり、または使用位置から旋回するのを防げる。
詳しく云うと、本発明の目的は、使用位置で第1支板と第2支板がある程度互いに対して固着され、ミラーハウジングの使用位置は、外的調節に関して、適切に感じられ、再現できるミラー旋回装置を提供することである。
「ある程度固着され」と言うことは、所定のしきい値までなら外的偶力は、第1支板と第2支板の相関位置を変えようとしないことを意味する。
すなわち、前記しきい値を越えれば、第1支板と第2支板は互いに対して旋回する。しかし、前記しきい値は、正確に定める必要はない。
上記目的は、ミラーハウジングを使用位置から旋回するのに要する外的偶力は比較的大きいことを意味する。詳しく云うと、本発明の目的は、比較的大きな外的偶力が、少なくとも完全にではなく、トランスミッション装置へ伝達されず、トランスミッション装置の部品は、殆ど全く負荷されず、作動器によって、ミラーハウジングを使用位置から後方折りたたみ位置へ、またはその逆へ旋回することによりかかる外的偶力は、比較的僅かであるようなミラー旋回装置を提供することである。
その利点は、前記部品を比較的軽く小さくすることができ、かつ摩損することなく合成材で作れることである。合成材を使えば、装置を比較的低ノイズで操作できる効果がある。また電動モーターも比較的低出力のものでよいので、比較的安価で、小さいものでよいという利点がある。
本発明の他の目的は、手動操作と電動操作で得られる旋回停止端位置(使用位置と後方折りたたみ位置)は同じであるミラー旋回装置を提供することである。
本発明の他の目的は、各種形式の自動車に用いることができ、左側でも右側でもサイドミラー装置として使えるミラー旋回装置を提供することである。
使用位置と後方折りたたみ位置との間の旋回角度は、ミラー旋回装置が意図する自動車の形式による。しかし公知のミラー旋回装置は、自動車の形式ごとに別構成にしなければならなかった。1つのタイプが全自動車に適合できれば、製造も在庫も安上がりになる。
前記目的を実現するため、上記形式のミラー旋回装置は、本発明によれば、第1と第2支板に対して、第1、第2作動部の1つか、第1、第2支板の各1つを締めるように、装置の使用位置にて機能するようになっている第2カプリングが設けられ、かつ第1と第2支板に対して固着されている端位置停止手段が、少なくとも後方折りたたみ位置を定めるために設けられており、かつ第1と第2支板の間に第3クランプカプリングが使用位置を定めるために設けられ、使用位置から後方折りたたみ位置への旋回方向で、前記第3クランプカプリングのしきい値が、反対の旋回方向におけるよりも小さく、かつモーター用励起回路に含まれているスイッチ手段が、第1、第2支板の各1つに対して固着されており、第1、第2作動部の前記1つと結合されているスイッチ操作手段は、スイッチ手段を作動するために設けられていることを特徴とする。
装置が使用位置にあり、前方折りたたみ位置の旋回方向にある時、第3クランプカプリングが締めつけ力を働かせるのがよい。
好ましい実施例では、第3クランプカプリングは、第1と第2支板の1つに設けられた突出路、及びそれと協動し、第1と第2支板の他と結合されている突出部によって設けられている。
突出路は、突出部が第1突出路に触れずに、使用位置と後方折りたたみ位置との間をそれに沿って移動する第1突出路、使用位置を定めるため突出部の停止手段となる突出路停止部、及び突出部が使用位置と前方折りたたみ位置との間をそれに沿って移動する第2突出路を備えており、かつ突出部は、弾性部によって突出路の方向に加圧されており、前記弾性部のバネの力に抗して、突出路停止部から第2突出路へ行くため移動しなければならないことを特徴とする。
従って効果は、正常状態で、手動操作でも電動操作でも、使用位置は確定的に再現し得るように置くことができ、使用位置を離れたい時は、モーターはそれほど大きな出力を要しない。
本発明の上記及び他の様相、効果、特徴は、図面に基づく、下記の本発明による実施例の説明で明らかになると思う。
図1Aは、自動車に接続されているミラーハウジングの使用位置における部分平面図である。
図1Bは、自動車に接続されているミラーハウジングの後方折りたたみ位置における部分平面図である。
図2は、本発明の要点を示す自動車に接続されているミラーハウジングの概略図である。
図3は、本発明によるミラー旋回装置の実施例の平面図である。
図4は、図3に示す実施例の側面図である。
図5は、図3の切断線V−Vにおける断面図である。
図6は、図5に示す実施例の詳細を示す概略図である。
図7は、図2と対比する公知の装置の概略図である。
図8Aは、図4と対比する変形例の側面図である。
図8Bは、図5と対比する変形例の側面図である。
次の用語は、以後次のように用いられる。
1)クランプカプリングのしきい値:
それら部品にかかる外的偶力が所定値、しきい値を越えない限り2つの部品間のクランプカプリングは一緒になっている。そのしきい値以上であると、クランプカプリングは、クランプの働きを失う。このようなクランプカプリングの例は、クランプの働きを摩擦で得る摩擦カプリングである。
2)摩擦カプリングのスリップ値:
それらの部品にかかる外的偶力が、しきい値より大きい時、摩擦カプリングはスリップする。その過程で、摩擦カプリングはスリップする動きの方向と反対方向に摩擦力、スリップ値が働く。スリップ値は、しきい値より通常低いが、同じこともある。
図1Aは、自動車1に接続されているサイドミラー装置2の実施例の平面図である。サイドミラー装置2は、自動車1に取り付けられているミラー基部3、それに付着されている第1支板(分かり易くするため図示せず)と、ミラーハウジング5に接続されている第2支板104を備えている。
ミラーハウジング5には、ミラー6が、調節手段7を介して、調節しうるように取り付けられている。調節手段7は、公知の調節手段で、その取扱方法や構造は主題ではないので、詳述しない。
第2支板104は、第1支板103と旋回軸8まわりに旋回しうるように結合されており、ミラーハウジング5は、自動車1に対して旋回軸8まわりに旋回できる。
図1Aは、ミラーハウジング5が使用位置にある場合を示し、ミラー6の表面は、自動車1の縦軸とおおむね90度の角度をなし、自動車1の運転手は、いかなる角度でもミラー6を介して、自動車1の後方を見ることができる。
前記角度の正確な値は、運転手の座高、自動車に対するミラーの取付一位置や自動車の形式による。
図1Aでは、ミラーハウジング5の使用位置は、自動車1の縦軸と直交する旋回軸8を貫通する面V1と、ミラーハウジング5の選択位置9(図1に示した実施例では、ミラーハウジング5の先端)とを結んだ面V2との間の角度αによることを特徴とする。
図1Bは、ミラーハウジング5が後方折りたたみ位置にあることを示し、ミラー6の表面は、自動車1の縦軸と平行である。
図1Bでは、ミラーハウジング5の後方折りたたみ位置は、前記面V1とV2間の角度βによることを特徴とする。
ミラーハウジング5の旋回角度γは、ミラーハウジング5が使用位置から後方折りたたみ位置へ、またはその逆を旋回する角度であり、従って、旋回角度γ=β−αで表わせる。
図7は、オランダ国特許出願第89.02300号の明細書に記載された構成のサイドミラー装置102の正面図で、作動原理を示す。
サイドミラー装置102は、自動車1のミラー基部3に接続されるようになっている第1支板3と、ミラーハウジング105に接続されるようになっている第2支板104とを備えている。
第1支板103と第2支板104は、旋回軸108まわりに互いに対して旋回できる。
このため、第1作動部111と第2作動部112を備えている作動器110が設けられている。
第1作動部111と第2作動部112は、旋回軸108で照準が合わせられる遊星歯車装置の一部をなしており、その詳細については、前記オランダ国特許出願第89.02300号の明細書を参照されたい。
この遊星歯車装置は、遊星歯車装置の入力ギアがモーター(図示せず)によって回転すると、第1作動部111と第2作動部112が旋回軸108まわりに互いに対して回転する特性を有している。
前記オランダ国特許出願第89.02300号の明細書に記載された構成では、モーターは、ミラーハウジング105内に設けられ、第2作動部112は、第2支板104に固着されており、第1作動部111は、第1支板103と摩擦カプリング113を介して、結合されている。
公知の装置の作動は、次のとおりである。
電動操作
モーターは始動し、第1作動部111と第2作動部112を互いに対して回転させる。摩擦カプリング113は、第1作動部111を第1支板103に対して保持する。従って、第2支板104は、第1支板103に対して回転し、ミラーハウジング105は、自動車に対して旋回する。
後方折りたたみ位置か使用位置かの調節は、第2支板104と第1支板103との間に結合されているマイクロスイッチによって感知され、そこでモーターのスイッチがきれ、旋回運動は停止する。
手動操作
ミラーハウジング105は、自動車に対してミラーハウジング105を旋回するように、例えば第1支板103に対して第2支板104を回転するように結合されている。第1作動部111と第2作動部112は互いに対して回転できない。なぜなら、そのような回転は、遊星歯車装置によって妨げられるからである。第1作動部111と第2作動部112は、第2支板104と固着されるものとしてもよい。
第1支板103に対して、第2支板104、第1作動部111及び第2作動部112の連結体を旋回しようとすると、摩擦カプリング113で妨げられる。
外的偶力が摩擦カプリング113のしきい値より大きい時、ミラーハウジング105、第2支板104、第1作動部111及び第2作動部112は、第1支板103に対して、及び自動車に対して旋回する。
図2は、本発明によるサイドミラー装置(ミラー旋回装置)202の構成と操作を示す。サイドミラー装置202は、自動車1のミラー基部3に接続されるようになっている第1支板203と、ミラーハウジング205に接続されるようになっている第2支板204を備えている。
第1支板203と第2支板204は、旋回軸208まわりに互いに対して旋回できる。サイドミラー装置202は、第2支板204で、第1作動部211及び第2作動部212を備える作動器210を備えている。
第1作動部211及び第2作動部212は、モーター(図示せず)で駆動されると、旋回軸208まわりに互いに対して回転するようになっている。
第1作動部211及び第2作動部212は、遊星歯車装置の2つの出力歯によって形成されている。
第2作動部212は、第2支板204と固着されているが、一体成形してもよい。第1作動部211は、第1支板203と摩擦カプリング213を介して結合されている。摩擦カプリング213のしきい値は、約4Nmがよい。
第1支板203と第2支板204との間に摩擦カプリング(第2クランプカプリング)214が備えられ、摩擦カプリング214のしきい値は、摩擦カプリング(第1クランプカプリング)213のそれより少なく、約2Nm相当がよい。
図2では、摩擦カプリング214は、第1支板203と第2支板204との間に直接結合されているように示されているが、摩擦カプリング214が第1作動部211と第2支板204との間に結合されるようにしてもよい。
第1支板203と第2支板204との間に、クランプカプリング215がある。クランプカプリング215は、その作用位置で、第1支板203と第2支板204との間を結合し、その解除位置で解除し、自由に互いに対して回転させることができる。このようなロック手段の一例は、バネ手段により、凹所に押し込むボールか歯止めである。
クランプカプリング215は一方向のみに作用するのがよい。
モーター(図示せず)のスイッチ手段217は、第1支板203に取り付けられている。スイッチ手段217は、スイッチ操作手段216により、第1作動部211によって作動する。
また図2に示す端位置停止手段220は、ミラーハウジング205の旋回を端位置で機械的に停止するようになっている。この端位置停止手段220は、当業者なら思いつくような適当な構造を有する。端位置停止手段220は、例えば第1支板203と第2支板204の上の突起としてもよい。
その結果、自動車メーカーは、ミラーハウジングの旋回停止端位置を、ミラー旋回装置のメーカーと相談することなく、またミラー旋回装置を取り付ける義務なしに、確定することができる。またミラー旋回装置のメーカーは、旋回停止端位置に関する自動車の仕様を考慮しないでミラー旋回装置を作れる利点がある。
その結果、ミラー旋回装置を標準品とすることができ、ミラー基部3に対してミラーハウジング205の自動車仕様上の使用位置を、ミラー旋回装置がミラー基部3及びミラーハウジング205に取り付けられる旋回位置を選ぶことによって、定めることができる。
特に、図1A,図1Bにおいて、旋回角度βは、旋回停止端位置によって定まり、かつ角度αは、ミラー旋回装置がミラーハウジングとミラー基部3の組合体に組み込まれる正確な旋回位置によって定まり、旋回角度γは、変形例の必要なしに変えることができる。
この装置の操作は図2で次のように示される。
手動操作
ミラーハウジング205で、外的偶力によって、自動車に対してミラーハウジングを旋回する、第1支板203に対して第2支板204を回転する。しかし、このような回転は、第1摩擦カプリング213、第2摩擦カプリング214及びクランプカプリング215の組合体によって妨げられる。
クランプカプリング215は、外的力と第1摩擦カプリング213、第2摩擦カプリング214のスリップ値との間の差が、クランプカプリング215のしきい値より少ない限り、第1支板203と第2支板204を互いに結合している。
そのスリップ値としきい値の和は、例えば、通行人のように同時発生的または故意でない負荷によって越えないように選ばれる。
適当な構成では、第1摩擦カプリング213は、4Nmのスリップ値を有し、摩擦カプリング214は、2Nmのスリップ値を有し、クランプカプリング215のしきい値は、3Nmであろう。
外的偶力が、クランプカプリング215がそのロック力を失うほど大きい時は、ミラーハウジング205、第2支板204、第2作動部212及び第1作動部211の組合体は、第1支板203に対して回転することができる。
しかしそのため、摩擦カプリング213の摩擦、また図2に示す形では、摩擦カプリング214の摩擦を克服する必要がある。
摩擦カプリング213のしきい値を4Nmと選ぶ時、摩擦カプリング214のしきい値は、2Nmに選ばれ、クランプカプリング215のしきい値は、3Nmに選ばれる。従って、9Nmの外的偶力がかかることによってのみ、ミラーハウジング205を外的力で回転させることができる。
旋回運動が始まると、クランプカプリング215は、摩擦力がおおむね働かない。さらにミラーハウジングを回転させることを必要とする外的偶力は、摩擦カプリング213と214のしきい値の和、すなわち6Nmと等しい。
従って、作動装置が被る最大負荷は、摩擦カプリング213のスリップ値で、この実施例では4Nmである。
また、第1支板203に対する第2支板204、すなわち自動車に対するミラーハウジング205のロックは、おおむね自由に働く。
端位置停止手段220が互いにぶつかると、後方旋回運動は止まる。ミラーハウジングが後方折りたたみ位置から使用位置へ戻る時は、上記の比較方法で、所要偶力が、6Nmに等しく維持され、作動装置は最大4Nmに負荷される。
使用位置に来ると、突然クランプカプリング215は、再び機能し、さらに旋回運動をするのに必要な偶力は急増し、それははっきり感知できる。
電動操作
モーターは駆動され、第1作動部211と第2作動部212は互いに対して回転する。一方向に作動するクランプカプリング215が作動しない方向でこれが生じると、第1支板203と第2支板204は互いに対して回転することができる。
第1支板203に対して第2支板204の回転を妨げる唯一の要素は、摩擦カプリング214のしきい値が摩擦カプリング213のそれより少ない場合の摩擦カプリング214である。
第1作動部211は、摩擦カプリング213を介して、第1支板203と固着されているとみなすことができるので、ミラーハウジングは、自動車に対して旋回する。
後方旋回運動は、端位置停止手段220が、互いにぶつかると停止する。第1支板203に対する第2支板204の回転は、もはやできない。しかし、モーターはさらに回転し、第1作動部211は第2作動部212と第1支板203に対して回転させられ、摩擦カプリング213はスリップする。
これは、第1支板203に取り付けられたスイッチ手段217が、モーターをスイッチオフするスイッチ操作手段216を介して、第1作動部211によって操作されるまで続く。
この位置で、スイッチ手段217は、モーターの回転を逆方向にすることができる。従って、もしミラーハウジングに、再び使用位置に戻れと指令があれば、モーターは反対方向に回転する。使用位置にくると、突然クランプカプリング215は再び活動的になり、さらに旋回運動を必要とする外的偶力は、大幅に増加する。
クランプカプリング215のその方向におけるしきい値が、2Nm以上であるように選ばれると、さらに旋回運動を必要とする外的偶力は、4Nm以上であり、摩擦カプリング213のスリップ値が4Nmしかないので、モーターによって伝えることはできない。
しかし、モーターはさらに回転し、第1作動部211は第2作動部212に対して、また第1支板203に対して回転させられ、摩擦カプリング213はスリップする。
これは、第1支板203に取り付けられたスイッチ手段217が、モーターをスイッチオフするスイッチ操作手段216を介して、第1作動部211によって操作されるまで続く。
前記の本発明による構成で達成されるものは、手動操作で得られる位置(使用位置、後方折りたたみ位置)は、電動操作で得られる位置と同じであるということである。
第1作動部211が第1支板203と固着され、摩擦カップリング213は第2作動部212と第2支板204の間に設けられる時、前記と比較できる操作が得られる。
次に、本発明によるミラー旋回装置の実施例を、図3〜図5に基づき述べる。
図5は、本発明によるミラー旋回装置の一部の詳細断面図である。
第1支板10は、自動車(図示せず)のミラー基部3に、例えばネジ孔11を介して、固着されるようになっている。
また第2支板20は、ミラーハウジング(図示せず)に、例えば孔21を介して固着されるようになっている。
支板10、20は、旋回軸8まわりに互いに対して回転することができる。
第1支板10は、通常旋回軸8と同軸の中空管の形をしている。第1支板10は、旋回軸8と直交する仕切り14と中央の孔15を備えている。仕切り14の上の管部は、円筒状の外面16を有している。
第2支板20は同様に、その上端に設けられた端壁24を有する管部を備え、第1支板10の円筒状の外面16の場所に対応する円筒状の内面がある。
端壁24から下方へ同軸に中央杆22が伸びており、それはその下端に外ネジ23を有し、この実施例では、それは中空で、その中にモーター30用の接続線31が通っており、モーター30は第2支板20内に設けられ、それに接続されており、接続線31は自動車内に設けられたスイッチと接続されるようになっている。
またミラー旋回装置は、作動器(トランスミッション装置)40を備え、この実施例では、それは2つの出力歯41,42を有する遊星歯車装置を備えている。第1出力歯(第1作動部)41は、第1摩擦カプリング(第1クランプカプリング)44を介して、第1支板10と結合されている円盤(円錐形部)43と結合されるか、その一部をなしている。
第1摩擦カプリング44は、円盤43の円錐形の外面45と第1支板10のマッチする円錐形の内面12によって設けられ、この実施例では4Nmのしきい値を有する。第1摩擦カプリング44の操作は、前記第1摩擦カプリング213のそれと類似している。
第2出力歯(第2作動部)42は、第2支板20に取り付けられる緩い部分とすることができるか、図に示すように、第2支板20の一体部分とするのがよい。
遊星歯車装置はまた複数の遊星ギア46,47を備え、上部ギア47と同軸に接続されている下部ギア46からなる。下部ギア46は、第1出力歯41とかみあい、下部ギア46の歯数と異なる歯数の上部ギア47は、第2出力歯42とかみあっており、入力ギア51によって駆動される。
遊星歯車装置の入力ギア51は、トランスミッションギア52,53,54,55を介してモーター30と連結されており、トランスミッションギア55は、モーター30の出力軸32に取り付けられている。
詳しく云うと、入力ギア51は、トランスミッションギア53とかみあっているトランスミッション52と同軸に接続されている。トランスミッションギア53は、トランスミッションギア55とかみあっているトランスミッション54と同軸に接続されている。
第1支板10と第2支板20は、ねじ山23にねじ込まれているナット61、段付きリング62及び第1弾性部63の組合体により結合されている。
一方で、第1弾性部63は、第1支板10の仕切り14押圧している上端を有し、上方に向かう力が働き、他方で、段付きリング62を押圧している下端を有し、従って、段付きリング62とナット61を介して、第2支板20の杆22に下方への力が働く。杆22にかかる力は、ナット61を回して強弱に調節できる。
第1支板10と第2支板20は、円盤43と、円盤43と第2支板20との間に挿入されている環状摩擦リング64を介して、軸方向に互いに押圧しており、この摩擦リング(第2クランプカプリング)64は、第2摩擦カプリングを備えており、そのしきい値は約2Nm相当がよく、その操作は前記摩擦カプリング214のそれと類似している。
第1摩擦カプリング44のしきい値と第2摩擦カプリング(第2クランプカプリング)64のしきい値は、前記圧力を調節することにより調節できる。第1支板10と第2支板20との間に、ロック部(第3クランプカプリング)70がある。ロック部70は、リング71を備えており、それは仕切り14の下の第1支板10内に設けられており、第1支板10の外壁の窓13を介して伸びている少なくとも径方向外側に伸びている突出部72を備えている。
突出部72の端に、上方を向いている突出部73がある。
リング71は、第2弾性部74の上端を押圧している下側部を有しており、第2弾性部74は、前記段付きリング62を押圧している下端を有しており、上方に向かう力は、リング71に働くことができる。
それにより、突出部73は、第2支板20の円筒状壁の下端に設けられた突出路75に押圧するように力が加えられている。
ミラー旋回装置は、2つの方法で操作できる。
I)手動操作
図4は、使用位置に対応する位置のミラー旋回装置を示す。手動操作でミラーハウジングに外的力を加えて、使用位置から後方折りたたみ位置へもたらすことができ、外的偶力が第2支板20にかかる。
モーター30が回転しないと、減速カプリング(トランスミッション装置)40は止まったままである。
第2支板20は、突出部73を有する第1支板10に対して遊星歯車装置と円盤43と組合体をなす。
外的偶力が大きく働く時、第2支板20は、第1支板10に対して回転し、摩擦カプリング44はスリップする。
突出部73は、突出路75に沿って、すなわち第1突出路76に沿って動く。
この実施例では、この第1突出路76は、リング71が第1支板10の仕切り14を押圧している限り引っ込み、突出部73は、第1突出路76に触らない。
その結果、突出部73は、その装置が使用位置と後方折りたたみ位置との間、またはその逆を旋回する時摩損しない。
前記のように、後方折りたたみ位置は、第1支板10と第2支板20に、及び/またはミラーハウジングとミラー基部3に設けることができる端位置停止手段220によって定められる。端位置停止手段220は、何か適当な形を有してもよいが、ここではこれ以上述べない。
端位置停止手段220がミラーハウジングとミラー基部3に設けられる時は、ミラー基部3に対するミラーハウジングの後方折りたたみ位置は、ミラー旋回装置を変形することなく、定められる。しかし、端位置停止手段220を、第1支板10、第2支板20に設けるのが望ましい。
それはもし端位置停止手段220がミラーハウジングに設けられていてミラー基部3が故障して正常に働かない場合、ミラーハウジングとミラー基部3が端位置停止手段220を備えていない自動車でミラー旋回装置が用いられていない場合、ミラーハウジングが自動車にぶつかる可能性を防ぐものとしてのみ役立つ。
端位置停止手段220が互いにぶつかる時か、勿論外的偶力がなくなった時、ミラー基部3に対するミラーハウジングの旋回運動は終わる。
手動操作または前記方向と反対方向へミラーハウジングに外的偶力を加えることにより、後方折りたたみ位置から使用位置へミラーハウジングを戻すことができる。ここでは後方折りたたみ位置へ達するのが、手動操作か電動操作かは問題ではない。これは本発明による構成の重要な効果である。
突出部73は、反対方向へ第1突出路76に沿って動く。
突出部73が、突出路75の突出路停止部77と接触すると、ミラー基部3に対するミラーハウジングの旋回運動が終わる。ミラー基部3に対するミラーハウジングのそれ以上の旋回運動は妨げられ、突出部73が、弾性部74の力で押圧される時のみ可能である。
そのような押圧に必要とする外的偶力は、1つには弾性部74による力の大きさにより、他は、突出部73及び突出路停止部77の正確な形による。
突出部73が突出路停止部77にぶつかるのがユーザーにはっきり感じられ、また使用位置に、いくら繰り返しても、確実に達することができる。これは、本発明の重要な効果である。
従って、この実施例では、ユーザーは、ミラーハウジングを後方に折りたたむのに、4Nmの外的偶力をかけるべきである。
しかし、第2摩擦カプリング64が、第1摩擦カプリング44と直列に並んでおり、遊星歯車装置と平行であるので、この過程で、遊星歯車装置は、約2Nmを越える負荷は受けない。
この実施例では、第1摩擦カプリング44のスリップ値は、4Nmであり、第2摩擦カプリング64のしきい値は、この実施例では、2Nmである。外的偶力は遊星歯車装置に転ずる。
このようになっている使用位置は、あそびはごく僅かである。使用位置では、第1支板10は、摩擦カプリング44と64を介して、第2支板20と結合されており、遊星歯車装置の干渉がない。
第2摩擦カプリング64のしきい値より少ない外的偶力が、(故意か偶然か)ミラーハウジングにかかると、この外的偶力は、摩擦カプリング44と64によって完全に吸収される。
その場合、遊星歯車装置は全く負荷されず、遊星歯車装置のいかなるあそびも感じられない。
さらに、自動車の運転または移動中、風から生じる外的力の場合、そのようなあそびがあっても、ミラーハウジングの振動を生じない。これは本発明の重要な効果である。
この実施例では、クランプカプリング70は、使用位置から後方折りたたみ位置の方向で動く時、押付け力を生じさせない。なぜなら、第1突出路76は、突出部73がそこから取り除かれるかぎり引っ込むので。
もし望むなら、第1突出路76は、突出部73が少し第1突出路76に入るように押圧される形にすることができ、その場合に、クランプカプリング70が少ししかクランプ締めをしないようにする。
その結果、旋回運動を手で始めるのは、より力を要し、手動操作で継続して旋回運動しなければ、より力を要し、遊星歯車装置がなければより負荷される。
しかしその場合、旋回運動が電動操作の場合、遊星歯車装置はより多くの力を要す。
この実施例では、ミラーハウジングを前方へ折りたたむ、すなわちミラーハウジングを、使用位置から後方折りたたみ位置の方向と反対方向へ旋回することもできる。そのため、ミラーハウジングを後方へ折りたたむのに要する力よりも大きな力を必要とする。
突出部73を内側へ押すことにより、突出路停止部77に対する突出部73のロック作用を取り除くのに十分な外力が必要とされる。これが生じると突出部73は、第2突出路78に沿って動き、突出部73は第2突出路78と接触する。
これによって生じるスリップ偶力の寄与は僅かであるが、突出部73に摩擦負荷が生じ、摩損に至る。しかし実際には、前方折りたたみ運動は殆ど全く行われないので、反対はない。
事実この選択は、例えば通行人がミラーハウジングの中に入り込むか、逆行駐車中にミラーハウジングが障害物にぶつかって破損するよりは、むしろミラーハウジングを問題の方向へ力を働かせることができるかということである。
遊星歯車装置の最大負荷は、2Nmのみであるということも、この前方折りたたみ運動を抑止している。前方折りたたみ運動は、端位置停止手段220が互いに接触すると、後方折りたたみ位置につき前述したのと同様に終了する。
第2突出路78が僅かに突出路停止部77から遠のくので、突出部73は、外力が益々かかるように、益々押圧されねばならないことがこの実施例を抑えている。突出部73が突出路停止部77に達すると、突出部73は、急に第1突出路76にジャンプし、バネ(弾性部)74に蓄えられた潜在エネルギーは、それによって解除される。
突出部73と突出路停止部77の釣り合った斜面のため、突出部73は第1突出路76の方向へ押され、ユーザーにより与えられる力はジャンプで減少する。
突出部73が第1突出路76に達すると、突出路停止部77は、もはや突出部73に協同の力を働かせず、ユーザーにより与えられる力は、再びジャンプで増加する。
ユーザーは、カチッと音がすると、使用位置に達したことが分る。
II)作動器の操作
図4に示した使用位置から電動で前方折りたたみ位置へ行くことはできる。
スイッチ(図示せず)を押すと、モーター30は始動し、トランスミッションギア52,53,54,55と遊星歯車装置を介して、互いに対して歯41,42を回転する。
このために必要な外的偶力は、歯41,42の間にある第2摩擦カプリング64の、この実施例では2Nmである、スリップ値と等しい。
前述のごとく、歯42は、第2支板20に固着されており、歯41は、第1摩擦カプリング44を介して、第1支板10と結合されている円盤43に固着されている。第1摩擦カプリング44はスリップせず、歯41、円盤43、及び第1支板10は、1つの固体とみなしうる。
従って、モーター30の回転を介して、ミラーハウジングを取り付けた第2支板20は、ミラー基部3を取り付けた第1支板10に対して後方折りたたみ位置へ旋回され、突出部73は第1突出路76に沿って移動する。
前記スイッチを手で点けると、モーター30は始動する。その場合、後方折りたたみ位置に達する前に、スイッチを切ることにより、使用位置と後方折りたたみ位置との間の位置がモーター30の利用で得られる。
しかし、通常の人に分るようなリレーか、それに相当するようなスイッチでモーターを、励起状態にさせておくようにスイッチ回路を設けるのがよく、モーター30はスイッチが作動した後でも一時回転し続ける。
ミラー基部3に対してミラーハウジングの旋回運動は、手動操作に対する前記方法と同様の方法で端位置停止手段220が互いにぶつかると終了する。
しかしモーター30は、さらに回転し、歯41,42は互いに対して回転し、第1支板10と第2支板20は、互いに対して回転できない。歯41,42間のあそびは、それによって移動する。ちなみに、歯42、第2支板20、及び第1支板10は、歯42と円盤43の回転に対し、固体とみなしうる。
その過程で、第1摩擦カプリング44と第2摩擦カプリング64の両方はスリップし、この実施例の所要偶力は6Nmと等しくなる。
図5に示すように、円盤43の隣にある第1支板10は、電気絶縁板81を有し、円盤43に取り付けられたスライド接点83、すなわちスライドブラシ用のスライドトラック(スイッチ手段)82を備えている。
モーター30への電源は、スライドトラック82とスライド接点83を介して生じ、接続線31、スライドトラック82、スライド接点83及びモーター30間の正確な電気カプリングは、当業者なら分る適当なカプリングでよいので、簡略化のため詳述しない。
簡略化のため図5は、1つのスライドトラック82と対応するスライド接点83のみしか示していない。スライドトラック82の実施例は、図6に示す。
第1支板10に固着されている電気絶縁板81に、それぞれ接続接点841,842,843,844を備えている。
4つの互いに同心の環状スライドトラック821,822,823,824が設けられている。スライドトラック821,822は、Bで示す位置まで、それぞれ接続接点841,842から時計方向へ伸び、またスライドトラック823,824は、B'で示す位置まで、それそれ接続接点843,844から時計の針と反対方向へ伸びている。
この実施例では、円盤43に接続されているスライド接点831,832は、互いに対して径方向に位置しており、またそれぞれスライドトラック821,822,及び823,824と接続している。
図6のスライドトラック821,822に対してスライド接点831の時計方向の回転と対応する方向にモーター30を回転させる励起回路に、スライドトラック821,822接続接点841,842及びスライド接点831を備えるようになっている。
以後、この回転方向は、使用位置から後方折りたたみ位置へミラー旋回装置の旋回運動と対応するものとみなすことにする。スライドトラック823,824、接続接点843,844、及びスライド接点832は、モーター30を反対方向に回転させる励起回路に備えられるようになっている。
ミラー旋回装置が使用位置にあり、スライド接点831,832は、BとB'による範囲内のAによる任意の点に設けられていると仮定する。このA位置で、スライド接点831,832は、それそれのスライドトラック821,822及び823,824と接触し、ミラー旋回装置の使用位置で、モーター30は、両方向に回転できる。
前記のごとく、使用位置から後方折りたたみ位置へ旋回運動中、円盤43は第1支板10に対して固着され、スライド接点831,832は、A位置にあり続ける。端位置停止手段220によって定まる後方折りたたみ位置に達した後、モーター30は、さらに回転し、円盤43は第1支板10に対し回転し、スライド接点831,832は、それそれのスライドトラック821,822及び823,824に対し、A位置から時計方向に移動する。
スライド接点831,832が、B位置に達すると、スライド接点831は、スライドトラック821,822と接触を失い、モーター30の励起は止まる。
電動操作の後方折りたたみは、その時終了する。
前方折りたたみ式自動車用スイッチが再び作動すると、モーター30用の励起回路は、その方向で干渉されるので、このような結果にはならない。
他方、その方向では、モーター30用励起回路は干渉されないので、後方折りたたみ位置から使用位置へ電動操作でミラー旋回装置を旋回できる。
B位置では、スライド接点832はまだ、スライドトラック823,824と接触している。後方折りたたみ位置から使用位置へ電動操作で逆旋回運動中、使用位置から後方折りたたみ位置への電動操作の旋回運動に対して前記のそれと同じ方法で、スライド接点831,832は、それぞれのスライドトラック821,822,823,824に対し固着されており、スライド接点831,832は、B位置にあり続ける。
突出部73は、第1突出路76に沿って使用位置に達し、突出部73が突出路停止部77とぶつかるまで移動する。
前記のごとく、第1支板10に対する第2支板20の旋回運動は、突出部73を押圧するのに十分な外的偶力を必要とする。
この外的偶力は、すでにより小さな外的偶力で円盤43が、再び固体とみなされる第1支板10と第2支板20に対して回転し、第1摩擦カプリング44、第2摩擦カプリング64はスリップする。
モーター30は、さらに回転し、それによりスライド接点831,832は、B位置からB'位置の、それぞれのスライドトラック821,822,823,824に対して、B位置から時計の針と反対方向へ移動する。
スライド接点831,832がB'位置に達すると、スライド接点832は、スライドトラック823,824と接触を失い、モーター30の励起回路は止まる。その時、電動操作の逆行折りたたみ操作は終わる。
逆行折りたたみ操作用自動車用スイッチが再び操作されると、モーター30用励起回路は、その方向に干渉されるので、こにような結果にはならない。
ミラー旋回装置が手動操作で後方折りたたみ位置へもたらされ、後方折りたたみ操作のための自動車用スイッチが再び操作されると、スライド接点831,832は、B位置へ移動する結果になり、それでモーター30は前記の方法で再びスイッチオフされる。
ミラー旋回装置が手動操作で使用位置にもたらされ、逆行折りたたみ操作用自動車用スイッチが再び操作されると、スライド接点831,832は、B'位置へ移動し、そこでモーター30は、前記の方法で再びスイッチオフされる結果になる。
スライド接点831,832がB'位置にあり、ミラー旋回装置が手動操作で後方折りたたみ位置へもたらされる時、後方折りたたみ位置から使用位置へ、電動操作でミラー旋回装置を旋回して戻すこともできる。
スライド接点831,832がB位置へ移動する結果になり後方折りたたみ位置用自動車用スイッチがまず操作される。それから逆行折りたたみ操作用自動車用スイッチが操作され、そこで前記のように、逆行旋回操作が達成される。
ミラー旋回装置が手動操作でしよう位置へもたらされ、まず逆行折りたたみ操作用自動車用スイッチの作動により、それから後方折りたたみ位置自動車用スイッチの作動により、スライド接点831,832がB位置にある時、同様に使用位置から後方折りたたみ位置への電動操作を介して、ミラー旋回装置を旋回することもできる。故意か偶然か、ミラー旋回装置が手動操作で前方折りたたみ位置にもたらされると、電動操作で2〜3の手順で簡単に使用位置へ戻すことができる。
所要手順数は、スライド接点831,832の位置による。B位置では、最も不都合な状態に置かれる。その場合、第1手順で逆行折りたたみ操作用自動車用スイッチが作動されると、ミラー旋回装置の旋回位置に変化はないが、円盤43は、スライド接点831,832がB'位置へ行くように回転する。
最初からスライド接点831,832がすでにB'位置にある時は、この第1手順は当然省略される。第2手順では、後方折りたたみ位置用自動車用スイッチは作動され、それによりミラー旋回装置は、使用位置から後方折りたたみ位置へ旋回し、スライド接点831,832は、B位置へ行く。
第3手順では、逆行折りたたみ操作用自動車用スイッチは作動され、それによりミラー旋回装置は使用位置へ旋回され、スライド接点831,832は、B'位置へ行く。上記操作は、運転手がスイッチを2〜3回操作すればよい。
高級な構成では、一方でスイッチと、他方で接続接点841,842,843,844、及びモーター30と結合されている制御装置があり、この制御装置は、当業者なら分るように、スイッチ1つを1回操作すると、前記手順を行うようになっている。
この実施例では、特に電気的故障について信頼性がある。仮令ミラーハウジングが使用位置から後方折りたたみ位置へ電動操作で旋回した後、または旋回中に、電気的故障が生じたとしても、旋回運動の不十分なミラーハウジングは手動操作で戻せる。
図6に示したBとB'間の位置の距離角度は、誇張されている。それは例えば5度程度の小さな角度で十分である。
図5に示した実施例の変形例を図8A,図8Bで示す。この図では、簡略化のため、同じ部品に同符号を用いてある。この実施例はよく制御されているので、この変形例では、第1摩擦カプリングは、歯41と第1支板10との間の摩擦板308,309を有する摩擦板束310として構成されている。
この実施例では、摩擦板束310は、装置の下端に設けられており、T形中空管301を挿入し、歯41に結合されている。また第2摩擦カプリング306は、第1支板10と第2支板20との間に直接設けられており、そのスリップ値は、電気的調整中に乗り越えられる必要がない利点がある。
歯41と第2支板20との間にベアリングリング307が設けられている。
組立中、スイッチ手段82,83を上手に移動するため、それらは装置の下端に移動される。
中央の杆313は、別個体として構成されているので、ミラーハウジングは、より簡単に安く作ることができる。
圧力板62は、取り付けダイヤフラムリング311によってT形中空管301を押圧し、下端で装置は、取り付けリング312によって閉じられる。従って、より簡単に安く作ることができる。さらなる固着手段は不要であるが、振動によって弛むのを防げるようにナットで閉める構造がよい。
埃やゴミの侵入を防ぐ密閉を良くするため、突出部73と突出路を装置の内側へ移動する。また突出路は、第2支板20に代わり、第1支板10に組み込まれている。簡単な製作、組立のため、第2支板20は枠部302と、カチッと音がする接続によって、第2支板20と枠部302にそれぞれ取り付けられているカバーハウジング部303を備えている。
カバーハウジング部303は、合成材で作られており、その垂直側壁は、一体成形された旋回軸を介して、上部に旋回しうるように接続されている。
また遊星ギア46,47の位置を互いに対して固定するように、支持部304と遊星支持部305が設けられている。
当業者であれば、本発明の概念、すなわちその範囲から離れることなく、本発明による装置の前述の実施例をさらに変形できるであろう。従って例えば前述のスライドトラックや、スライド接点を介して行う代わりに、モーターへの電源は、第1支板10に対して固定位置に取り付けられるマイクロスイッチを介して生じることができ、それは円盤43に設けられた1つ以上の引き金で作動される。
支板を一緒に留めるため、異なる構造を用いることができる。また摩擦偶力のため他の適当なしきい値やスリップ値を選ぶことができる。
Claims (14)
- 第1支板(203;10)、第2支板(204;20)、作動器及び第1クランプカプリング(213;44)を備えて、バックミラーのミラーハウジング(205)を自動車(1)に対して旋回自在に接続するミラー旋回装置において、この際、前記第1支板(203;10)は前記自動車に対して固着され、前記第2支板(204;20)は前記旋回自在のミラーハウジング(205)に接続し、かつ前記第1支板(203;10)と旋回自在に結合され、前記作動器は電動モーター(30)とそれと連係するトランスミッション装置(40)を備え、さらに前記第1支板(203;10)と結合する第1作動部(211;41)、及び前記第2支板(204;20)と結合する第2作動部(212;42)を備えて、前記第2支板(204;20)を前記第1支板(203;10)に対して旋回運動自在に構成し、前記第1クランプカプリング(213;44)は前記第1作動部(211;41)と前記第1支板(203;10)の間、または前記第2作動部(212;42)と前記第2支板(204;20)の間のいずれかに設けられ、
さらに、
第2カプリング(214;64)を前記第1作動部(211;41)と前記第2支板(204;20)の間、前記第2作動部(212;42)と前記第1支板(203;10)の間、または前記第1支板(203;10)と前記第2支板(204;20)の間のいずれかに互いに対して締めることができるように、前記ミラー旋回装置の使用位置にて機能させるように設けて、
前記第1支板(203;10)と前記第2支板(204;20)に対して固着するように端位置停止手段(220)を設けて、少なくとも装置の後方折りたたみ位置を定め、
前記第1支板(203;10)と前記第2支板(204;20)との間で作動するように第3クランプカプリング(215;70)を備えて、装置の使用位置を定め、この際、前記第3クランプカプリング(215;70)の前記使用位置から前記後方折りたたみ位置までの旋回方向のしきい値は、この逆の旋回方向のしきい値と比較してより小さくなるように構成し、
モーター(30)用励起回路にスイッチ手段(217;82)を前記第1支板(203;10)と前記第2支板(204;20)の内の1つに対して固着させて備え、さらに前記第1作動部(211;41)と前記第2作動部(212;42)の内の1つと結合するようにスイッチ操作手段(216;83)を設けて、前記スイッチ手段(217;82)を操作させることを特徴とするミラー旋回装置。 - 前記第2作動部(212;42)は前記第2支板(204;20)に対して固着されており、かつ前記第1クランプカプリング(213;44)は、前記第1作動部(211;41)と前記第1支板(203;10)との間に設けられており、かつ前記第2クランプカプリング(214;64)は、前記第1作動部(211;41)と前記第2支板(204;20)、またはこれに固着されている前記第2作動部(212;42)との間に設けられていることを特徴とする請求項1記載のミラー旋回装置。
- さらに、前記第1支板(203;10)と前記第2支板(204;20)に対して端位置停止手段(220)を固着して設けて、前方折りたたみ位置を定めることを特徴とする請求項1又は2記載のミラー旋回装置。
- 装置が使用位置にある場合、前記第3クランプカプリング(215;70)は前方折りたたみ位置に向う旋回方向に締めつけ力を働かせることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のミラー旋回装置。
- 前記第1支板(203;10)と前記第2支板(204;20)の内の1方に設ける突出路(75)と、該突出路(75)と協動するように、前記第1支板(203;10)と前記第2支板(204;20)の内の他方に設ける突出部(73)によって、前記第3クランプカプリング(215;70)を構成することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のミラー旋回装置。
- 前記突出路(75)は第1突出路(76)、突出路停止部(77)及び第2突出路(78)を備え、この際、
前記第1突出路(76)では、前記突出部(73)が前記第1突出路(76)に触れずに、前記使用位置と前記後方折りたたみ位置との間を移動し、
前記突出路停止部(77)では、前記突出部(73)の停止手段を構成して前記使用位置を定め、
前記第2突出路(78)では、前記突出部(73)が前記使用位置と前記前方折りたたみ位置との間を移動し、
さらに、前記突出部(73)は、弾性部材(74)によって前記突出路(75)の方向に加圧されており、前記突出部(73)は前記突出路停止部(77)から前記第2突出路(78)へ移動するためには、前記弾性部材(74)のバネの力に抗して移動しなければならないことを特徴とする請求項5記載のミラー旋回装置。 - 前記スイッチ手段(217;82)は、前記第1支板(203;10)と前記第2支板(204;20)の内の1つに対して固着されているスライドトラック(821、822、823、824)を含み、かつ前記スイッチ操作手段(216;83)は、前記第1作動部(211;41)と前記第2作動部(212;42)の内の1つに対し固着されているスライド接点(831、832)を含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のミラー旋回装置。
- 前記スライドトラック(821、822、823、824)と前記スライド接点(831、832)のうち、スライドトラック(821、822)とスライド接点(831)は第1組を構成し、この際、前記第1作動部(211;41)と前記第2作動部(212;42)の内の1つが前記第1支板(203;10)と前記第2支板(204;20)の内の対応する1つに向って、前記使用位置から前記後方折りたたみ位置方向に向って旋回する際、接触を外すように構成し、さらにスライドトラック(823、824)とスライド接点(832)は第2組を構成し、この際、前記第1作動部(211;41)と前記第2作動部(212;42)のうちの前記1つが反対方向に回転する時、接触を外すように構成することを特徴とする請求項7記載のミラー旋回装置。
- 前記第1クランプカプリング(213、44)は、前記第1作動部(211;41)と前記第2作動部(212;42)の内の前記1つの円錐形部(43;12)と、前記第1支板(203;10)と前記第2支板(204;20)の内の前記1つとをかみあわせることによって形成されることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のミラー旋回装置。
- 前記第1クランプカプリング(213;44)は、前記第2クランプカプリング(214;64)よりも大きいしきい値を有することを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のミラー旋回装置。
- 前記第1クランプカプリング(213;44)は、約4Nmのしきい値を有し、かつ前記第2クランプカプリング(214;64)は、約2Nmのしきい値を有していることを特徴とする請求項10に記載のミラー旋回装置。
- 前記ミラー旋回装置は、ミラー基部(3)とミラーハウジング(205)に取り付けられており、回転方向で調節できるようになっていることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載のミラー旋回装置。
- 少なくとも1つのバックミラーを備えた自動車(1)であって、この際、前記少なくとも1つのバックミラーは、前記自動車に取付けるミラーハウジング(205)内に、請求項1〜12のいずれかに記載のミラー旋回装置(202)を用いて取付けられることを特徴とする自動車。
- 前記ミラーハウジング(205)と前記ミラー基部(3)に端位置停止手段(220)を形成することを特徴とする請求項13に記載の自動車。
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