JP2002098179A - 電動アクチュエータの遠隔操作装置及び車両用駐車ブレーキ装置 - Google Patents

電動アクチュエータの遠隔操作装置及び車両用駐車ブレーキ装置

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JP2002098179A
JP2002098179A JP2000287264A JP2000287264A JP2002098179A JP 2002098179 A JP2002098179 A JP 2002098179A JP 2000287264 A JP2000287264 A JP 2000287264A JP 2000287264 A JP2000287264 A JP 2000287264A JP 2002098179 A JP2002098179 A JP 2002098179A
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electric actuator
state
electric motor
control device
cable
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JP2000287264A
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Takehiro Yanaka
壮弘 谷中
Shoichi Shono
彰一 庄野
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両用駐車ブレーキ装置の電動モータの作動
不能時に同モータを遠隔操作で簡単に作動させる。 【解決手段】 ケーブル巻き上げ機構20は、電動モー
タ21の駆動によりケーブル13を介して駐車ブレーキ
ユニット11,12を作動させて左右後輪RW1、RW
2に制動力を付与する。電気系統の異常により電動モー
タ21の回転が不能となった場合には、同モータ21を
手動で回転させる。ケーブル巻き上げ機構20は操作ノ
ブ31を備えており、同ノブ31はケーブル33を介し
て、チャック36を備えた切替機構34に接続されてい
る。チャック36は、操作ノブ31の押し込み操作によ
って電動モータ21の回転軸22の他端部22bに嵌合
されて、同ノブ31の回転操作により同他端部22bを
回転させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電動アクチュエー
タを遠隔操作することが可能な電動アクチュエータの遠
隔操作装置及び同装置を適用した車両用駐車ブレーキ装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、例えば、特開平7−1446
23号公報に示されているような車両用駐車ブレーキ装
置が知られている。この装置では、フットペダルでブレ
ーキユニットを作動させるとともに、レバーで同作動を
解除する機械式ブレーキ装置に、ブレーキユニットの作
動及び解除を電動モータの回転により行うようにした電
気式ブレーキ装置を併設して、フットペダル及びレバー
により車輪に対して制動力の付与及び解除を可能とする
とともに、電気的にも車輪に対する制動力の付与及び解
除を可能とするようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の装置に
おいては、電動モータ及び同モータの制御装置に異常が
発生してブレーキユニットの作動及び作動解除が不能に
なった状態でも、機械式のフットペダル及びレバーを操
作することにより、ブレーキユニットを作動及び作動解
除することは可能である。しかしながら、この従来の装
置は、あくまで機械式ブレーキ装置と電気式ブレーキ装
置を併設するもので装置全体が大きくなる。また、この
機械式ブレーキ装置は、電動モータ及び制動装置の異常
時に対応するものではなく、電動モータ等の電気式ブレ
ーキ装置自体の不具合を修正できるものではない。
【0004】
【発明の概略】本発明は、上記した問題に対処するため
になされたもので、その目的は、電動モータの異常によ
る不適正な停止を簡単な構成及び方法で修正する電動ア
クチュエータの遠隔操作装置を提供することにある。ま
た、この遠隔操作装置を備えた電動アクチュエータを車
両用駐車ブレーキ装置に適用して同電動アクチュエータ
の異常に簡単な構成及び方法により対処することが可能
な車両用駐車ブレーキ装置を提供することにもある。
【0005】本発明の構成上の特徴は、電気的に作動制
御されて回転軸の回転により被駆動装置を作動させる電
動アクチュエータと、直線操作可能かつ回転操作可能な
手動操作手段と、前記手動操作手段に接続されて同手動
操作手段の直線操作及び回転操作を伝達する操作力伝達
手段と、前記操作力伝達手段によって伝達される前記手
動操作手段の回転操作を前記電動アクチュエータの回転
軸に伝達することを禁止する第1状態及び同回転操作を
前記電動アクチュエータの回転軸に伝達することを許容
する第2状態を有し、前記操作力伝達手段によって伝達
される前記手動操作手段の直線操作によって第1状態か
ら第2状態に切替えられる切替手段とを備えたことにあ
る。
【0006】これによれば、手動操作手段の直線操作を
行うことにより、切替手段を第1状態から第2状態へ切
替えることができる。また、切替手段を第2状態とする
ことにより、手動操作手段の回転操作は、操作力伝達手
段と切替手段を介して電動アクチュエータの回転軸に伝
達される。したがって、電気的な異常の発生により電動
アクチュエータが作動不能になっても、これに簡単に対
処できる。
【0007】また、本発明の他の構成上の特徴は、前記
切替手段を第1及び第2状態にそれぞれ付勢する第1及
び第2付勢手段を設けるとともに、前記第1付勢手段に
よる付勢力を前記第2付勢手段による付勢力よりも大き
く設定したことにある。
【0008】これによれば、切替手段は常に第1状態に
保持される。また、切替手段を第2状態にするために、
手動操作手段の直線操作を、第2付勢手段の付勢力によ
り、容易に行うことができる。また、第1付勢手段と第
2付勢手段の付勢方向が逆であるために、操作力伝達手
段には張力のみが作用し、操作時における操作力伝達手
段が撓まず、操作性が良好となる。
【0009】また、本発明の他の構成上の特徴は、前記
手動操作手段を、軸線方向に直線的操作を可能とすると
ともに、軸線回りに回転操作を可能とする操作ノブで構
成し、前記操作力伝達手段を、前記操作ノブの直線操作
及び回転操作を伝達するケーブルで構成したことにあ
る。
【0010】これによれば、操作ノブを軸線方向に直線
操作することにより、切替手段を第1状態から第2状態
へ切替えることができる。また、切替手段が第2状態に
あるとき、操作ノブの回転操作に連動して、ケーブルが
回転し、電動アクチュエータの回転軸を回転させること
ができる。また、操作力伝達手段をケーブルで構成する
ことで、同ケーブルを配索する自由度が増すことによ
り、手動操作手段を配置する自由度も増すことになる。
【0011】更に、本発明の他の構成上の特徴は、前記
請求項1乃至請求項3のうちのいずれか一つに記載した
電動アクチュエータの遠隔操作装置を適用して、車輪に
対する制動力の付与及び制動力の解除を制御するための
ブレーキユニットを前記電動アクチュエータの回転によ
り駆動制御して、車輪に対して制動力を付与するととも
に同制動力を解除するようにしたことを特徴とする車両
用駐車ブレーキ装置にある。
【0012】これによれば、本発明の遠隔操作装置を用
いて切替手段を第2状態とすることにより、電動アクチ
ュエータの回転軸を手動操作手段により回転操作するこ
とができる。このため、電気的な異常が発生して電動ア
クチュエータの作動不能によって車両用駐車ブレーキの
作動及び作動解除が不能となっても、手動操作により車
両用駐車ブレーキの作動及び作動解除を行うことができ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の各実施形態を図
面に基づいて説明する。図1は、本発明の第1実施形態
である車両用駐車ブレーキ装置100の全体を概略的に
示している。
【0014】車両用駐車ブレーキ装置100は、左右後
輪RW1、RW2にそれぞれ組み付けられた駐車ブレー
キユニット11、12を備えている。この駐車ブレーキ
ユニット11、12は、ケーブル13の巻き上げによっ
て左右後輪RW1、RW2に制動力を付与し、同ケーブ
ル13の巻き戻しによって前記制動力を解除する。この
ケーブル13は、車体に組み付けたケーブル巻き上げ機
構20によって巻き上げられるとともに巻き戻されるよ
うになっている。このケーブル巻き上げ機構20には、
コントローラCが接続されており、同コントローラCは
張力センサTによって検出されたケーブル13の張力に
応じて前記ケーブル巻き上げ機構20によるケーブル1
3の巻き上げ及び巻き戻しを制御する。
【0015】ケーブル巻き上げ機構20は、図1及び図
2に示すように、コントローラCにより電気的に作動制
御される電動アクチュエータとしての電動モータ21を
備えている。電動モータ21の回転軸22の一端部22
aには、駆動ギヤ23が組み付けられており、その他端
部22bは、横断面を多角形(本実施形態では4角形)
に形成して、後述する切替機構34と動力伝達可能に連
結されるようになっている。駆動ギヤ23は、減速用の
大ギヤ24と歯合している。大ギヤ24と一体的に回転
する回転軸25の外周にはウォームギヤ26が形成され
ている。ウォームギヤ26は、ケーブル13を巻き上げ
又は巻き戻しするための扇形の巻き上げギヤ27と歯合
している。巻き上げギヤ27には、ケーブル13の一端
が固定されている。
【0016】また、ケーブル巻き上げ機構20は、軸線
方向の直線操作や、軸線回りの回転操作を手動で行う手
動操作手段としての操作ノブ31を備えている。操作ノ
ブ31は、円筒状に形成された操作ツマミ31aと、操
作ツマミ31aに固着された小径で円筒形状のスライド
部31bを有している。スライド部31bは、車室内の
一部に設けた組み付けパネルAに設けられた円筒状の凹
部A1内に回転可能かつ軸線方向に変位可能に組み付け
られている。また、スライド部31bの内部には、第1
付勢手段として機能するスプリング32が組み込まれて
いる。スプリング32は、凹部A1の内底面A2と操作
ツマミ31aとの間で圧縮状態で保持されており、操作
ノブ31を車室内の方向に付勢している。
【0017】操作ノブ31は、操作力伝達手段としての
ケーブル33の他端に接続されている。ケーブル33
は、アウターチューブ33aと同チューブ33a内に組
み込まれて、内周面に対して軸線回りに回転可能かつ軸
線方向に変位可能なインナーワイヤ33bから成る。ア
ウターチューブ33aの一端部は、組み付けパネルAに
設けられた円筒部A3の内周面上に固着されている。イ
ンナーワイヤ33bは、一端部にて操作ツマミ31aと
固着されており、他端部は、角柱状に成形されたストッ
パ33cとされて、電動モータ21に固着された切替機
構34内に進入している。
【0018】切替機構34は、電動モータ21の他端面
21aに固着されたケース35を有する。ケース35
は、円筒状に設けられた組み付け部35aにてアウター
チューブ33aの他端部を固定しており、チャック36
とスプリング37を収容している。チャック36は、図
3に示すように、円柱状に形成されて中心部に軸線方向
に沿って電動モータ21の他端部22bが選択的に嵌合
する角穴36aが設けられており、ケース35の内周面
に対して回転可能かつ軸線方向に変位可能に組み込まれ
ている。
【0019】また、チャック36は、インナーワイヤ3
3bのストッパ33cが前記角穴36a内に進入し、脱
落不能に組み込まれている。スプリング37は、第2付
勢手段として機能するもので、ケース35の小径部35
bとチャック36の間に圧縮状態で組み込まれて、チャ
ック36を回転軸22の方向に付勢している。このスプ
リング37の付勢力は操作ノブ31に組み込まれたスプ
リング32の付勢力よりも小さく設定されており、操作
ノブ31を操作しない状態では、チャック36は、イン
ナーワイヤ33bによって操作ノブ31側に引張られ
て、電動モータ21の回転軸22との非嵌合状態にあ
る。
【0020】上記のように構成した第1実施形態におい
ては、操作ノブ31に対する操作力を伝達する操作力伝
達手段として、ケーブル33を用いるようにしたため、
同ケーブル33の配索上の自由度が増し、操作ノブ31
を車室内のいずれの箇所のパネルにも配置できる。例え
ば車両シートの下側等に操作ノブ31を配置しておくこ
とで、目に付くことがなく、美観的にも良好とすること
もできる。
【0021】上記のように構成した第1実施形態の車両
用駐車ブレーキ装置100においては、通常は、ケーブ
ル13の張力を張力センサTによって検出し、検出され
た張力に基づいてコントローラCにより電動モータ21
を電気的に制御する。このため、左右後輪RW1、RW
2に制動力の付与が必要な場合には、電動モータ21を
正転させて、電動モータ21の回転軸22の一端部22
aに組み付けられた駆動ギヤ23を回転させ、大ギヤ2
4を介して回転軸25を回転させる。そして、回転軸2
5に形成されたウォームギヤ26が回転することによ
り、扇形の巻き上げギヤ27が回転してケーブル13を
巻き上げる。これにより、ケーブル13に必要な張力を
付与し、駐車ブレーキユニット11、12を作動させ
る。逆に、制動力を解除する場合には、電動モータ21
を逆転させて、ケーブル13を巻き戻すことによりケー
ブル13の張力を解除して制動力を解除する。この作動
状態を通常使用状態とする。
【0022】また、通常使用状態においては、操作ノブ
31は、スプリング32の付勢力がスプリング37の付
勢力よりも大きいために、車室内方向に付勢されてお
り、操作ツマミ31aに固着されたインナーワイヤ33
bと、インナーワイヤ33bのストッパ33cと連結さ
れているチャック36も操作ノブ31に連動して、前記
車室内方向へ付勢されている。このため、チャック36
と電動モータ21の回転軸22の他端部22bは連結さ
れておらず、電動モータ21の回転は操作ノブ31に伝
達されない。また、逆に操作ノブ31を回転させても、
回転軸22を回転させることはできない。この状態を第
1状態とする。
【0023】ところで、上記通常使用状態において、電
気系統に異常が発生して電動モータ21が作動不能にな
った場合には、手動にて車両用駐車ブレーキ装置100
を作動させる必要がある。
【0024】この場合には、第1状態に保持されて、車
室内側に付勢されている操作ノブ31を、スプリング3
2に抗して軸線方向に押す操作を行うことにより、イン
ナーワイヤ33bがスプリング37により引っ張り込ま
れると同時にチャック36が回転軸22の他端部22b
の方向に移動する。
【0025】また、この状態で操作ノブ31を回転させ
ると、インナーワイヤ33bも回転し、チャック36は
インナーワイヤ33bの回転に連動して回転する。とこ
ろで、チャック36と電動モータ21の回転軸22の他
端部22bが当接すると、互いに角形状であるために、
チャック36と回転軸22の他端部22bの位相が一致
した場合のみ連結する。位相が一致していないときは、
スプリング37が圧縮状態で保持されることにより、チ
ャック36は、電動モータ21の回転軸22の他端部2
2bに当接した状態で保持される。操作ノブ31の回転
操作により位相が一致した際にスプリング37の付勢力
により嵌合される。このような、回転軸22を操作ノブ
31で操作できる状態を第2状態とする。
【0026】上記した第2状態においては、操作ノブ3
1の回転操作が電動モータ21の回転軸22に伝達可能
である。したがって、電動モータ21が作動不能になっ
た場合には、操作ノブ31を軸線方向に押した状態で回
転操作することにより、電動モータ21の回転軸22を
回転させることができる。そして、この場合も、電動モ
ータ21の回転軸22の回転は、駆動ギヤ23、大ギヤ
24、回転軸25及びウォームギヤ26を介して巻き上
げギヤ27に伝達され、巻き上げギヤ27がケーブル1
3の巻き上げ又は巻き戻す。これにより、電動モータ2
1が作動不能になっても、手動操作により車両用駐車ブ
レーキ装置100の駐車ブレーキユニット11、12を
作動させ、左右後輪RW1、RW2に制動力を付与する
ことができるとともに、同制動力の付与を解除すること
ができる。
【0027】上記作動説明からも解るように、本実施形
態の車両用駐車ブレーキ装置100によれば、操作ノブ
31の操作により、切替機構34を操作力の伝達を不能
とする第1状態と操作力の伝達を可能とする第2状態と
の間で相互に切替えることができて、第2状態とすれ
ば、操作ノブ31の回転操作で車両用駐車ブレーキ装置
100を動作させることが可能であり、電動モータ21
が電気的に作動不能となっても、簡単な操作で車両用駐
車ブレーキ装置100を動作させることができるように
なる。また、スプリング32とスプリング37の付勢力
が逆向きに作用するため、インナーワイヤ33bには張
力のみがかかることにより、操作ノブ31を操作する際
には、インナーワイヤ33bが撓むことなく操作するこ
とができて、操作性が良好となる。
【0028】次に上記第1実施形態の切替機構34を図
4に示すように変形した第2実施形態に係る車両用駐車
ブレーキ装置について説明する。なお、操作ノブ31、
ケーブル33、ケーブル巻き上げ機構20などの他の部
分に関しては、上記第1実施形態と同じ構成とされてい
る。
【0029】この第2実施形態においては、図4及び図
5に示すように、インナーワイヤ33bの一端が底面に
て固着されたホルダー38がケース35内に収容されて
いる。ホルダー38は、円柱状に形成されてケース35
の内周面上に軸線回りに回転可能かつ軸線方向に変位可
能に収容されている。また、ホルダー38の中心部に
は、軸線方向に沿って断面四角形状の角穴38aが設け
られている。同角穴38aは前記他端部22bに向けて
開口している。
【0030】このホルダー38の角穴38aには、同角
穴38aと同一の断面形状の四角柱状に形成したチャッ
ク39が、軸線方向に変位可能かつ軸線回りに回転不能
に収容されている。チャック39の底面部とホルダー3
8の内底面との間にはスプリング40が圧縮状態で組み
込まれており、同スプリング40は、チャック39をホ
ルダー38の開口部側(電動モータ21の回転軸22
側)に付勢している。ホルダー38の開口端部側には、
全周にわたって径方向内側に張り出した凸部38bがチ
ャック39を収容した状態で形成されており、チャック
39が脱落しないようになっている。また、チャック3
9の中心部には、軸線方向に沿って電動モータ21の回
転軸22の他端部22bと同一断面形状(四角形状)に
形成した角穴39aが形成されており、同角穴39aが
前記回転軸22の他端部22bに向けて開口している。
【0031】このように構成した第2実施形態の作動を
説明すると、第1状態から第2状態に切替えるために、
操作ノブ31を軸線方向に押す操作をした場合は、イン
ナーワイヤ33bには圧縮力が作用しながら、ホルダー
38を電動モータ21の回転軸22の方向に移動させて
切替機構34を第2状態とする。ところで、チャック3
9と電動モータの回転軸22の他端部22bが当接した
際に、それぞれの角部の位相が一致していないときに
は、スプリング40が圧縮されることにより、チャック
39は、回転軸22の他端部22bと当接した状態で保
持される。この状態で、操作ノブ31を回転させると、
インナーワイヤ33bが連動して回転し、固着されたホ
ルダー38も回転され、チャック39と回転軸22の他
端部22bの位相が一致した場合に、スプリング40の
付勢力により嵌合される。
【0032】このため、本実施形態においても、操作ノ
ブ31を直線操作することにより、切替機構34を第1
状態から第2状態へ切替えることができて、第2状態に
おいて、操作ノブ31の回転操作により、電動モータ2
1の回転軸22を回転することができる。このため、車
両用駐車ブレーキ装置100を手動にて操作することが
可能である。
【0033】なお、上記第1及び第2実施形態において
は、電動モータ21の回転軸22の他端部22b及びチ
ャック36、39の角穴36a、39aの断面形状を四
角形としたが、チャック36、39の軸線回りの回転に
より回転軸22を回転させることが可能であれば、回転
軸22の他端部22b及びチャック36、39の角穴3
6a、39aの断面形状を他の形状、例えば六角形状、
八角形状にすることも可能である。
【0034】また、上記第1及び第2実施形態において
は、ケーブル13に付与される張力を張力センサTによ
って検出して、同検出した張力に応じて電動モータ21
の回転を制御し、左右後輪RW1、RW2に対して制動
力の付与及び同制動力の解除を制御するようにした。し
かし、これに限らず、ケーブル13に付与される張力を
推定するために、電動モータ21に流れる電流を検出し
て、同検出した電流に応じて電動モータ21の回転を制
御するようにしても良い。また、電動モータ21の回転
角を検出する回転角センサを設け、同回転角センサによ
って検出された回転角に応じて、電動モータ21を制御
するようにしても良い。さらに、電動モータ21に、所
定時間だけ所定の電圧を付与し、または同モータ21に
所定時間だけ所定の電流を流すことにより、電動モータ
21を所定量だけ正転及び逆転させて、左右後輪RW
1、RW2に対する制動力の付与及び同制動力の解除を
制御するようにしても良い。
【0035】また、上記第1及び第2実施形態において
は、操作ノブ31を車室内の一部に設けた組み付けパネ
ルAに組み付けるようにしたが、操作ノブ31を移動可
能なボックスに回転操作可能かつ直線操作可能に組み付
けて実施することも可能である。この場合、操作ノブ3
1を使用しないときは、乗員の目に付かない場所にボッ
クスを収納しておき、手動操作が必要となったときに、
同ボックスを引き出して使用することができる。
【0036】さらに、上記第1及び第2実施形態で説明
するとともに本発明に係る電動アクチュエータ(電動モ
ータ)の遠隔操作装置は、車両用駐車ブレーキ装置に限
定されることなく、電気的に回転制御される電動モータ
を備えた装置であれば、他の装置にも広く適用できるも
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の各実施形態に係る車両用駐車ブレー
キ装置を示す概略図である。
【図2】 図1の車両用駐車ブレーキ装置のケーブル巻
き上げ機構の詳細を示す縦断面図である。
【図3】 図2の3−3線に沿った切替機構の断面図で
ある。
【図4】 本発明の第2実施形態に係る切替機構の概略
的な縦断面図である。
【図5】 図4の5−5線に沿った切替機構の断面図で
ある。
【符号の説明】
11、12…駐車ブレーキユニット、13…ケーブル、
20…ケーブル巻き上げ機構、21…電動モータ、22
…回転軸、27…巻き上げギヤ、31…操作ノブ、31
a…操作ツマミ、32…スプリング、33…ケーブル、
34…切替機構、35…ケース、36、39…チャッ
ク、37、40…スプリング、38…ホルダー、38a
…角穴、100…車両用駐車ブレーキ装置、RW1、R
W2…左右後輪。
フロントページの続き Fターム(参考) 3D046 BB01 BB02 EE02 HH03 3D048 BB02 BB11 BB35 CC01 CC49 HH18 HH41 HH66 HH79 QQ12 RR11 RR25 3J058 AB39 BA12 BA13 BA60 CD24 CD27 DB23 DB27 FA01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電気的に作動制御されて回転軸の回転によ
    り被駆動装置を作動させる電動アクチュエータと、直線
    操作可能かつ回転操作可能な手動操作手段と、前記手動
    操作手段に接続されて同手動操作手段の直線操作及び回
    転操作を伝達する操作力伝達手段と、前記操作力伝達手
    段によって伝達される前記手動操作手段の回転操作を前
    記電動アクチュエータの回転軸に伝達することを禁止す
    る第1状態及び同回転操作を前記電動アクチュエータの
    回転軸に伝達することを許容する第2状態を有し、前記
    操作力伝達手段によって伝達される前記手動操作手段の
    直線操作によって第1状態から第2状態に切替えられる
    切替手段とを備えたことを特徴とする電動アクチュエー
    タの遠隔操作装置。
  2. 【請求項2】前記請求項1に記載した電動アクチュエー
    タの遠隔操作装置において、前記切替手段を第1及び第
    2状態にそれぞれ付勢する第1及び第2付勢手段を設け
    るとともに、前記第1付勢手段による付勢力を前記第2
    付勢手段による付勢力よりも大きく設定したことを特徴
    とする電動アクチュエータの遠隔操作装置。
  3. 【請求項3】前記請求項1又は請求項2に記載した電動
    アクチュエータの遠隔操作装置において、前記手動操作
    手段を、軸線方向に直線的操作を可能とするとともに、
    軸線回りに回転操作を可能とする操作ノブで構成し、前
    記操作力伝達手段を、前記操作ノブの直線操作及び回転
    操作を伝達するケーブルで構成したことを特徴とする電
    動アクチュエータの遠隔操作装置。
  4. 【請求項4】前記請求項1乃至請求項3のうちのいずれ
    か一つに記載した電動アクチュエータの遠隔操作装置を
    適用して、車輪に対する制動力の付与及び制動力の解除
    を制御するためのブレーキユニットを前記電動アクチュ
    エータの回転により駆動制御して、車輪に対して制動力
    を付与するとともに同制動力を解除するようにしたこと
    を特徴とする車両用駐車ブレーキ装置。
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