JP3554462B2 - 電気加熱調理器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はホットプレートの特に調理プレートの形状及び調理面の処理加工を有する電気加熱調理器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の電気加熱調理器は発熱体とこれを支持する本体と発熱体上に載置される調理プレートを備え、その調理プレートの表面はフッ素加工等の非粘着塗装をして焼き物調理としていた。また最近の技術動向では、発熱部と調理部が分離できる電気加熱調理器が発売され、プレートが分離して洗えるタイプが増えてきた。さらに金属へらを付属して調理プレートに金属へらが使用できるような電気加熱調理器もでてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の技術では、調理プレートが分離しているため、発熱体の接触面と非接触面では熱膨脹が異なり、プレートが変形する場合がある。実際調理する場合に、まず調理面に調理油をしいて調理するが、調理面がソリを生じていると調理油が調理プレート面に均一になじまなかった。
【0004】
また、金属へらを使用すると、調理面のフッ素塗膜が削れて非粘着性が劣化していた。本発明は、調理用プレートの油なじみの良い、かつ耐久性の良い、調理面に凹部を設けたことにより調理粕が凹部にたまりにくく簡単に取れる電気加熱調理器を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、発熱体を有する調理器本体と該調理器本体に設けられた調理プレートを備えた電気加熱調理器において、調理プレートの調理表面に凹部の深さが0.05mm〜0.3mmまでであるディンプル形状を前記凹部と全調理表面との面積比率を23%〜33%に構成して全面に配置し、その上にフッ素加工等の非粘着塗装処理を施すとともに、前記調理プレートの金型表面エッチング加工処理をして、前記金型にアルミ等の合金を流し込むことにより前記凹部を略半円球状に構成したことを特徴とした電気加熱調理器とすることにより、油をこの凹部に溜め、油を被調理物との間に適度に介在させるとともに、多少プレートがそっていたり、本体が傾いていても調理面の凹部に流れにくくし、油を介在させて調理加熱効率を向上し、かつ耐久性の良い、調理粕が凹部にたまりにくく簡単に取れる電気加熱調理器が提供できるものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、発熱体を有する調理器本体と該調理器本体に設けられた調理プレートを備えた電気加熱調理器において、前記調理プレートの調理表面に凹部の深さが0.05mm〜0.3mmまでであるディンプル形状を前記凹部と全調理表面との面積比率を23%〜33%に構成して全面に配置し、その上にフッ素加工等の非粘着塗装処理を施すとともに、前記調理プレートの金型表面にエッチング加工処理をして、前記金型にアルミ等の合金を流し込むことにより前記凹部を略半円球状に構成したことにより、油をこの凹部に溜め、油を被調理物との間に適度に介在させるとともに、多少プレートがそっていたり、本体が傾いていても調理面の凹部に流れにくくし、油を介在させて調理加熱効率を向上し、調理プレートの調理面のディンプル形状の凹部の処理は金型表面をエッチング加工により略半円球状にしたことにより、調理後の凹部への調理粕を取り除きやすくできるという効果が得られるものである。
【0007】
【実施例】
(実施例1)
図1には本発明の実施例1における電気加熱調理器の組立斜視図を示す。図1において、1は調理器本体で脚部と外郭部を備えている。調理器本体1の上には遮熱板2を載置しており、3は発熱体で端部は電源供給部を有した端子部を備えている。4は発熱体3の上に着脱自在に載置された調理プレートで、アルミまたはアルミ合金からできている。この調理プレート4の表面には調理面4aを、裏面には発熱体3の当接面を備えている。5は、調理プレート4上に載置される蓋である。また、6は電気を供給するコントローラーである。このコントローラー6は、発熱体3のON/OFFのコントロールをし、調理プレート4の温度コントロールする。また、焼肉プレート7が付属されており、1台で調理プレート4を2枚有しており、両方のプレートが使用できるように構成されている。
【0008】
この調理プレート4の調理面4aの全面には、ディンプル形状の凹部を設けている。これは、調理プレート4の金型表面をエッチングすることにより、ディンプル形状の凹部を金型側によって形成し、その金型にアルミ等の合金を流し込むことにより、調理プレート4の調理表面にディンプル形状の凹部が形成されるわけである。
【0009】
本実施例では、このエッチングの処理を、その凹部の深さが0.05mm〜0.3mmまでとなるようにし、さらにその調理表面に平均粗さ7〜13μmの凹凸処理をし、その上にフッ素加工等の非粘着塗装処理5をしたものである。
【0010】
このようにして作成された調理プレート4の実施例1における電気加熱調理器の調理プレートの要部拡大図断面形状を図2に示す。調理プレート4の調理面の凹凸の処理をエッチング加工により、図2のように半円球状4bに構成にした。この構成により、調理粕が凹部にたまりにくく簡単に取れるものである。このエッチング加工は金型で実施し、2〜3回処理することにより図2ような形状にできるものである。
【0011】
調理プレート4の表面はエッチングの方法により、丸形状の凹部4bやダイヤカット形状にも加工可能である。また、この表面処理の仕方として金型表面に処理する場合の他に、後からブラスト処理する方法があり、どちらでも良い。
【0012】
図3に示す他の実施例における電気加熱調理器の調理プレートの要部拡大図の調理器の調理プレート4の断面図では、調理プレート4の調理面4aの凹部4cの径Dをφ1mm〜φ4mmとしたものを示している。
【0013】
上記構成によれば、凹部4cに油を溜め、被調理物と調理面4aに油が介在し、調理が早くなり加熱効率がアップするものである。また、調理プレート4の凹部4bと凸部の面積の比率を、30%〜50%の構成にすること、すなわち、調理プレート4の凹部4bと全面(凹部と凸部)との面積の比率を、23%〜33%の構成にすることにより、金属へらなどを使用される場合、接触面を確保できことにより耐久性を向上できるものである。
【0014】
(参考例1)
図4のように、調理プレート4を半面を凹凸処理4Aをし、半面を凹凸処理なし4Bとする構成とした。この構成により、凹部の調理あとなどつけたくない調理には、凹凸処理のない部分で調理することで、ホットケーキなど跡のつけたくない調理をすればよい。すなわち、半面で焼肉など油をためて油により調理スピードを早くしたいものに、凹凸処理をした部分を使用する。したがって、どちらの調理にも1枚のプレートで調理できるものである。
【0015】
また、図5は、図1に示す溝つき焼肉プレート7を有する電気加熱調理器において、調理面7の凸部分7bに凹凸処理をして、凹部分7cを形成し、油だめを作り油を介在し、被調理物の加熱効率を向上するようにしたものである。この構成により、被調理物の調理面の間に油が介在することにより調理が早く出来るものである。
【0016】
(参考例2)
参考例2としては、図6に示すように、発熱体3と調理プレート4との垂直方向の距離を広くすることによって、調理プレート4と発熱体3からの距離を離すことにより、調理プレートの一部を温度を下げ、保温部8を設けた構成とすることにより、調理プレート4で調理したあと出来上がったものを、調理プレート4の一部に設けた保温部8に置くことにより、調理の焦げ付きを防止するもので、調理中に温度コントロール5を保温温度に設定しなくても、調理しながら焼き上がったら保温部8に置いて一時保温できるものである。
【0017】
発熱体3と調理プレート4との垂直方向の距離を広くする方法としては、調理プレート4の裏面(保温部8の裏面に相当する位置)を一部切り欠いた形状にしたり、逆に発熱体の形状を下側に凸になるように変形させること等が具体的手段として上げられる。
【0018】
また、図6に示すように、発熱体3を調理プレート4の約2/3ぐらいまでカバーする位置に配置することによって発熱体が調理プレートの直下にない保温部8を設けているものである。
【0019】
また、図7に示すように溝つき焼肉プレート7の調理面の一部に少なくとも調理物のおけるスペースを溝なしの平面の調理面7aを設けた構成とすることにより、通常は焼肉(ステーキ)などは溝つき焼肉プレート7の凸部分7bで焼き、焼き終わった調理物は溝のないプレート部分に置くものである。この場合、平面部7aは端に設けて保温ゾーンにも使用する出来るものである。また他の参考例では、例えば約半面を平面にすると平面プレートにも使用できる。
【0020】
【発明の効果】
本発明によれば、油をこの凹部に溜め、油を被調理物との間に適度に介在させるとともに、多少プレートがそっていたり、本体が傾いていても調理面の凹部に流れにくくし、油を介在させて調理加熱効率を向上しかつ耐久性の良い、調理粕が凹部にたまりにくく簡単に取れる電気加熱調理器が提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における電気加熱調理器の組立斜視図
【図2】本発明の実施例1における電気加熱調理器の調理プレートの要部拡大図
【図3】本発明の他の実施例における電気加熱調理器の調理プレートの要部拡大図
【図4】本発明の参考例1における電気加熱調理器の調理プレートの斜視図
【図5】本発明の参考例1の電気加熱調理器の調理プレートの断面図
【図6】本発明の参考例2における電気加熱調理器の平面図
【図7】本発明の参考例2における電気加熱調理器の調理プレートの斜視図
【符号の説明】
1 調理器本体
2 遮熱板
3 発熱体
4 調理プレート
4a 調理面
4b 凹部
4c 半円球状
4d 凸部
5 コントローラ
6 非粘着処理

Claims (1)

  1. 発熱体を有する調理器本体と該調理器本体に設けられた調理プレートを備えた電気加熱調理器において、前記調理プレートの調理表面に凹部の深さが0.05mm〜0.3mmまでであるディンプル形状を前記凹部と全調理表面との面積比率を23%〜33%に構成して全面に配置し、その上にフッ素加工等の非粘着塗装処理を施すとともに、前記調理プレートの金型表面エッチング加工処理をして、前記金型にアルミ等の合金を流し込むことにより前記凹部を略半円球状に構成したことを特徴とした電気加熱調理器。
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