JP3595260B2 - 調理機器の調理面構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、調理機器の調理面構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
調理機器、例えば、ホットプレート、電気鍋、フライパン、炊飯器内釜などの調理面に非粘着性トップコートを施すために、従来はアルミニウム合金ダイキャスト成形品の調理面をサンドブラスト等で面荒しを行ない、凹凸をつけ、プラズマ溶射でアルミナ系のセラミックを調理面に付着させ、フッ素樹脂塗料の上塗りで仕上げて、焼き付けていた。
【0003】
図7は、例えば特許第2763833号公報に示された従来の調理機器の調理面構造の断面図である。図において、21はアルミニウムからなる母材、22は母材21の凹凸面、23、24はそれぞれ凹凸面22の山、谷、25は母材21上に溶射されたセラミック溶射層、26はセラミック溶射層25上に塗られたフッ素樹脂層である。
【0004】
次に、調理面構造の形成について説明する。
まず、母材21の表面に凹凸のある山23と谷24を形成する必要がある。このような凹凸は、シボ加工を施した金型を用いて母材21を形成する。これにより、砂型鋳物肌の凹凸に近い模様が形成される。さらに、#10〜20の粒度のブラストで凹凸を加工することにより、溶射皮膜の密着性を確保した粗面が得ることができる。
【0005】
次に、プラズマ溶射装置を用いて、Al−TiOのセラミック溶射材で、ガンキョリ80〜100mm、流量30〜40g/min,使用ガスにアルゴンと水素を用いた条件で、膜厚が80±40μmになるように仕上げられたセラミック溶射層25を形成する。セラミック溶射層25の表面粗さは、Ra=20±10μm(中心線平均粗さ)になるようにされる。次に、粗面を有するセラミック溶射層25の上に、フッ素樹脂層26を形成する。フッ素樹脂層26は、厚みAが10〜30μm好ましくは10〜15μmに仕上がるように、ディスパージョン型の四フッ化エチレン樹脂塗料(公知の市販塗料)を吹き付けて、380〜420℃、20分の焼成で硬化させることにより、形成される。
【0006】
このように構成された母材21の粗面、厚み80±40μmのセラミック溶射層25とその粗面、および厚み10〜30μmのフッ素樹脂層26とその粗面とを含む調理面構造をホットプレートの調理面にした。このホットプレートは、金属ヘラに対する摩耗耐久性が向上しており、調理工程において、食品の調理時の手捌きとカット作業で、切れのよい、素早い作業が可能となり、おいしい調理ができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来の調理機器の調理面構造では、金属ヘラに対する摩耗耐久性が向上するように改良されたにもかかわらず、依然として調理面の金属ヘラと接触する部分はフッ素樹脂層26であるため、先端が丸みを帯びず尖った形状の金属ヘラまたは包丁のような鋭利な金属性の調理器具ではフッ素樹脂層26に傷が付いてしまうという問題点があった。
また、母材21がアルミニウムから成るため、熱伝導性は高いが、蓄熱性は低く、例えばステーキ等の蓄熱性を必要とする調理には不向きであるという問題点があった。
【0008】
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、先端が尖った形状の金属ヘラまたは包丁のような鋭利な金属性の調理器具を使用してもフッ素樹脂層に傷がつかず、調理物のこびり付きが無く、また熱伝導性と蓄熱性の両特性を兼ね備えた調理機器の調理面構造を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る調理機器の調理面構造は、調理物と接触する調理機器の調理面側に、金属線を3次元の網目状に組み込み、この網目間に空孔を有する金属多孔体と、この金属多孔体の空孔中に充填されたアルミニウム層とを形成し、加熱源から金属多孔体に蓄積された熱エネルギーを、加熱源からの熱エネルギーの供給を停止した場合でも、アルミニウム層を介して調理物に伝え、調理物を加熱できるようにしたことを特徴とする。
【0010】
また、アルミニウム層の上面を前記金属多孔体の上面よりも下方に設け、少なくとも金属多孔体の空孔中に充填され、アルミニウム層の上面を覆い、金属多孔体の上面の同一面以下に設けられたフッ素樹脂層とを備えたものである。
【0011】
また、この発明に係る調理機器の調理面構造は、調理物と接触する調理機器の調理面側に、突起を有し、金属からなる複数のプレス品と、このプレス品を充填したアルミニウム層とを備え、前記アルミニウム層の上面を前記プレス品の突起上面よりも下方に設けた調理機器の調理面構造であって、少なくとも前記プレス品の突起を含むように前記アルミニウム層の上面を覆い、前記突起上面の同一面以下に設けられたフッ素樹脂層とを備えたことを特徴とする。
【0012】
さらに、金属多孔体またはプレス品の素材はステンレスから成るものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1を示す調理機器の調理面構造の断面図、図2はこの調理機器の調理面構造の金属多孔体の断面図、図3はこの調理機器の調理面構造が用いられたホットプレートの断面図、図4はこの調理機器の調理面構造が用いられた炊飯器内釜の断面図、である。
【0014】
図において、1は骨格が海綿のように3次元の網目状になっている金属多孔体であり、金属多孔体1の網目の間の空孔は全て連通している。2は金属多孔体1の網目中に充填されたアルミニウム層であり、金属多孔体1を所定の金型にセットした後、金属多孔体1の空孔の全てにアルミニウム層2を充填する。この金属多孔体1およびアルミニウム層2は、母材3としてホットプレート、電気鍋、フライパン、炊飯器内釜などの調理面に使用する。
【0015】
5は母材3を調理面構造4として形成したホットプレートであり、6はプレート側面、7はプレート底面である。
8は母材3を調理面構造4として形成した炊飯器内釜であり、9は内釜側面、10は内釜底面、11は調理面底面、12は調理面側面である。
【0016】
なお、金属多孔体1は、図2に示すように線径がφ0.1〜φ1.0mmの金属線1aが組み込まれたメッシュ状から成り、その開口率は10〜99%の間で可変可能であるため、大きな多孔率を持ち、高比表面積を有するものである。このため、アルミニウム層2は十分に金属多孔体1内に充填でき、金属多孔体1とアルミニウム層2とは確実に固定される。また、金属多孔体1の素材は、ステンレス等の蓄熱性が高くかつ硬度の高い素材を使用する。
【0017】
次に、動作について説明する。
調理を行う場合には、調理面上に調理物を載置し、調理面である母材3をヒータ(図示せず)等の加熱源で加熱する。そこで、加熱源からの熱エネルギーは、熱伝導率の高いアルミニウム層2を介して直ちに調理物に伝えられ、調理物が加熱される。同時に、この熱エネルギーは金属多孔体1にも伝えられ、金属多孔体1が加熱される。これにより、金属多孔体1には熱エネルギーが蓄積され、加熱源を取り去ったり、熱エネルギーの供給を停止した場合でも、金属多孔体1の熱エネルギーがアルミニウム層2を介して調理物に伝えられ、調理物が加熱される。よって、熱伝導性と蓄熱性の高い調理面を得ることができる。
【0018】
この調理面構造を調理機器に用いた具体例として、図3にホットプレートに用いた場合を示す。ホットプレート5の調理面4には、金属多孔体1にアルミニウム層2を充填した調理面構造が形成されている。そこで、調理面4に魚、肉等の調理物(被加熱物)を載せ、電気ヒータ(図示せず)の通電によりホットプレート5が加熱され、熱伝導率の高いアルミニウム層2を介して直ちに調理物に伝えられ、調理物が加熱調理される。また、電気ヒータの通電を停止した場合でも、金属多孔体1に加熱エネルギーが蓄積されているため、金属多孔体1の熱エネルギーがアルミニウム層2を介して調理物に伝えられ、調理物が加熱されたり、保温される。
【0019】
また、この調理面構造を調理機器に用いた別の具体例として、図4に炊飯器内釜に用いた場合を示す。炊飯器内釜8の内釜側面9や内釜底面10には、金属多孔体1にアルミニウム層2を充填した調理面構造が形成されている。そこで、炊飯器内釜8に米と水を収納し、調理面底面11や調理面側面12近傍に設けられた電気ヒータの通電により炊飯器内釜8が加熱され、熱伝導率の高いアルミニウム層2を介して直ちに米と水に伝えられ、炊飯が行われる。また、金属多孔体1には熱エネルギーが蓄積されるため、この蓄熱も炊飯に用いられる。
【0020】
実施の形態2.
図5はこの発明の実施の形態2を示す調理機器の調理面構造の断面図である。なお、この調理機器の調理面構造が用られたホットプレートおよび炊飯器内釜の断面図は、それぞれ図3および図4を用いる。
【0021】
図において、上記実施の形態1と同一又は相当部分には同一符号を付ける。母材3は金属多孔体1の上面13とアルミニウム層2の上面14は同一面とせず、アルミニウム層2の上面14が金属多孔体1の上面13よりも下位面になるように、アルミニウム層2の上面14をエッジング処理等で削る。さらに、金属多孔体1の上面13とアルミニウム層2の上面14との段差の間に、少なくとも金属多孔体1の空孔中に充填され、アルミニウム層2の上面14を覆うようにフッ素樹脂層15を設け、フッ素樹脂層15は金属多孔体1の上面13の同一面以下に設けられている。従って、金属多孔体1の上面13およびフッ素樹脂層15の表面が調理面16となる。
【0022】
なお、フッ素樹脂層15は、金属多孔体1の上面13とアルミニウム層2の上面14にディスパージョン型の四フッ化エチレン樹脂塗料(公知の市販塗料)を吹き付け、高温で焼き付けた後、乾燥させることにより形成する。また、フッ素樹脂層15の厚さは20〜100μmである。
【0023】
次に、動作について説明する。
上記のように構成された調理器の調理面構造において、調理面16に調理物を載置して加熱調理したり、金属ヘラ、包丁等の鋭利な金属物からなる調理用具が用いられる。
調理時の加熱による熱伝導性と蓄熱性については、上記実施の形態1と同様である。
また、調理面16上に調理物を載せて調理するが、調理面16にはフッ素樹脂層15の非粘着性物質が施されているため、調理物のこびりつきを防止できる。さらに、調理面16はフッ素樹脂層15が金属多孔体1の上面13の同一面以下に形成されているため、調理中に調理面16上で鋭利な金属物からなる調理用具を用いたり、調理後、上記調理用具で調理面16を掃除しても、調理用具は硬度の高い金属多孔体1の上面13に触れるだけであるため、フッ素樹脂層15を傷つけたり、剥したりする恐れは無い。
【0024】
この調理面構造を調理機器に用いた具体例として、図3にホットプレートに用いた場合を示す。ホットプレート5の調理面4には、金属多孔体1にアルミニウム層2を充填し、アルミニウム層2の上面14にフッ素樹脂層15を施した調理面構造が形成されている。そこで、調理面4に魚、肉等の調理物(被加熱物)を載せ、電気ヒータ(図示せず)の通電によりホットプレート5が加熱され、熱伝導率の高いアルミニウム層2、フッ素樹脂層15を介して直ちに調理物に伝えられ、調理物が加熱調理される。また、電気ヒータの通電を停止した場合でも、金属多孔体1に加熱エネルギーが蓄積されているため、金属多孔体1の熱エネルギーがアルミニウム層2、フッ素樹脂層15を介して調理物に伝えられ、調理物が加熱されたり、保温される。
【0025】
さらに、ホットプレート5の調理面4において、鋭利な金属物からなる調理用具を使用した場合には、金属物が金属多孔体1に接触することにより、フッ素樹脂層15の面が傷付かず、また、調理物は非粘着性物質のフッ素樹脂層15によりこびりつくことは無い。
よって、鋭利な金属物からなる調理用具を用いても傷が付いたり、剥がれたりすることなく、磨耗性が大幅に向上する。
【0026】
また、この調理面構造を調理機器に用いた別の具体例として、図4に炊飯器内釜に用いた場合を示す。炊飯器内釜8の内釜側面9や内釜底面10には、金属多孔体1にアルミニウム層2を充填し、アルミニウム層2の上面14にフッ素樹脂層15を施した調理面構造が形成されている。そこで、炊飯器内釜8に米と水を収納して、調理面底面11や調理面側面12近傍に設けられた電気ヒータの通電により炊飯器内釜8が加熱され、熱伝導率の高いアルミニウム層2、フッ素樹脂層15を介して直ちに米と水に伝えられ、炊飯が行われる。また、金属多孔体1には熱エネルギーが蓄積されるため、この蓄熱も炊飯に用いられる。
【0027】
さらに、炊飯器内釜8では、内釜内に収容されたご飯は加熱されて炊きあがった後、内釜内に放置される。この時、炊飯器内釜8の調理面底面11や調理面側面12のフッ素樹脂層15により、しゃもじによりご飯を取り出す時のこびりつきをなくすことができる。
また、フッ素樹脂層15は金属多孔体1の少なくとも空孔部に設けられ、フッ素樹脂層15内に金属多孔体1が縦横無尽に存在するため、ご飯の粘着力や温度、湿度、塩分等の環境変化に対しても強く、剥がれたりすることがない。
よって、ご飯のこびりつきが無く、かつ、フッ素樹脂層15の密着性を大幅に向上させた炊飯器内釜8を提供できる。
【0028】
実施の形態3
上記実施の形態2では、調理機器の調理面構造に金属多孔体1を用いたものを示したが、突起を有する複数のプレス品を用いてもよい。
図6はこの発明の実施の形態3を示す別の調理機器の調理面構造の断面図であり、図において、上記実施の形態1、2と同一又は相当部分には同一符号を付ける。17は金属からなり、突起を有し、金属からなる複数のプレス品、18はプレス品17の突起、19は突起18の上面19であり、また、プレス品17の素材は、ステンレス等の蓄熱性が高くかつ硬度の高い素材を使用する。20はプレス品17の開口部である。
プレス品17を所定の金型にセットした後、開口部20の全てにアルミニウム層2を充填する。この金属多孔体1およびアルミニウム層2は、母材3としてホットプレート、電気鍋、フライパン、炊飯器内釜などの調理面に使用する。
【0029】
母材3はプレス品17の突起上面19とアルミニウム層2の上面14は同一面とせず、アルミニウム層2の上面14がプレス品17の突起上面19よりも下位面になるように、アルミニウム層2の上面14をエッジング処理等で削る。さらに、プレス品17の突起上面19とアルミニウム層2の上面14との段差の間に、少なくとも各プレス品17中に充填され、アルミニウム層2の上面14を覆うようにフッ素樹脂層15を設け、フッ素樹脂層15はプレス品17の突起上面19の同一面以下に設けられている。従って、プレス品17の突起上面19およびフッ素樹脂層15の表面が調理面16となる。
【0030】
なお、フッ素樹脂層15は、プレス品17の突起上面19とアルミニウム層2の上面14にディスパージョン型の四フッ化エチレン樹脂塗料(公知の市販塗料)を吹き付け、高温で焼き付けた後、乾燥させることにより形成する。また、フッ素樹脂層15の厚さは20〜100μmである。
【0031】
次に、動作について説明する。
上記のように構成された調理器の調理面構造において、調理面16に調理物を載置して加熱調理したり、金属ヘラ、包丁等の鋭利な金属物からなる調理用具が用いられる。
調理を行う場合には、調理面上に調理物を載置し、調理面である母材3をヒータ(図示せず)等の加熱源で加熱する。そこで、加熱源からの熱エネルギーは、熱伝導率の高いアルミニウム層2を介して直ちに調理物に伝えられ、調理物が加熱される。同時に、この熱エネルギーはプレス品17にも伝えられ、プレス品17が加熱される。これにより、プレス品17には熱エネルギーが蓄積され、加熱源を取り去ったり、熱エネルギーの供給を停止した場合でも、プレス品17の熱エネルギーがアルミニウム層2を介して調理物に伝えられ、調理物が加熱される。よって、熱伝導性と蓄熱性の高い調理面を得ることができる。
また、調理面16上に調理物を載せて調理するが、調理面16にはフッ素樹脂層15の非粘着性物質が施されているため、調理物のこびりつきを防止できる。
【0032】
さらに、調理面16はフッ素樹脂層15がプレス品17の突起上面19の同一面以下に形成されているため、調理中に調理面16上で鋭利な金属物からなる調理用具を用いたり、調理後、上記調理用具で調理面16を掃除しても、調理用具は硬度の高いプレス品17の突起上面19に触れるだけであるため、フッ素樹脂層15を傷つけたり、剥したりする恐れは無い。
【0033】
この調理面構造をホットプレートや炊飯器内釜等の調理機器に用いた具体例は、上記実施形態2における金属多孔体1およびその上面13がプレス品17およびその突起上面19に代わるだけであり、動作や作用効果は同様であるため、説明を省略する。
なお、この調理面構造を炊飯器内釜に用いた場合において、フッ素樹脂層15は複数のプレス品17の突起18を含むように設けられ、フッ素樹脂層15内にプレス品17の突起18が複数存在するため、ご飯の粘着力や温度、湿度、塩分等の環境変化に対しても強く、剥がれたりすることがない。
【0034】
【発明の効果】
この発明は、以上説明したように構成されているので、以下に示すような効果を奏する。
【0035】
調理物と接触する調理機器の調理面側に、金属線を3次元の網目状に組み込み、この網目間に空孔を有する金属多孔体と、この金属多孔体の空孔中に充填されたアルミニウム層とを形成し、加熱源から金属多孔体に蓄積された熱エネルギーを、加熱源からの熱エネルギーの供給を停止した場合でも、アルミニウム層を介して調理物に伝え、調理物を加熱できるようにしたので、熱伝送特性に優れた調理機器の調理面構造を提供できる。
【0036】
また、アルミニウム層の上面を金属多孔体の上面よりも下方に設け、少なくとも前記金属多孔体の空孔中に充填され、アルミニウム層の上面を覆い、金属多孔体の上面の同一面以下に設けられたフッ素樹脂層とを備えたので、鋭利な金属物からなる調理用具を使用しても、金属多孔体に鋭利な金属物が接触するため、フッ素樹脂層が傷付いたり、剥がれたりすることなく、信頼性の高い調理機器の調理面構造を提供できる。また、フッ素樹脂層は金属多孔体の空孔に設けられるので、調理面が温度、湿度、塩分等の環境変化に対しても強く、剥離することが無く、フッ素樹脂層の密着性能の高い調理機器の調理面構造を提供できる。
【0037】
さらに、調理物と接触する調理機器の調理面側に、突起を有し、金属からなる複数のプレス品と、このプレス品を充填したアルミニウム層とを備え、アルミニウム層の上面をプレス品の突起上面よりも下方に設け、少なくとも前記プレス品の突起を含むようにアルミニウム層の上面を覆い、突起上面の同一面以下に設けられたフッ素樹脂層とを備えたので、熱伝送特性に優れ、また、鋭利な金属物からなる調理用具を使用しても、プレス品の突起に鋭利な金属物が接触するため、フッ素樹脂層が傷付いたり、剥がれたりすることなく、信頼性の高い調理機器の調理面構造を提供できる。さらに、フッ素樹脂層は複数のプレス品の突起を含むように設けられるので、調理面が温度、湿度、塩分等の環境変化に対しても強く、剥離することが無く、フッ素樹脂層の密着性能の高い調理機器の調理面構造を提供できる。
【0038】
また、金属多孔体またはプレス品の素材はステンレスから成るので、熱伝送特性に加えて蓄熱特性にも優れるため、調理機器の調理面構造に幅広くを適用でき、また、鋭利な金属物からなる調理用具を使用しても、鋭利な金属物が硬度の高いステンレスに接触するだけであり、フッ素樹脂層が傷付いたり、剥がれたりすることなく、より信頼性の高い調理機器の調理面構造を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1を示す調理機器の調理面構造の断面図である。
【図2】この発明の実施の形態1を示す調理機器の調理面構造の金属多孔体の断面図である。
【図3】この発明の実施の形態1を示す調理機器の調理面構造が用いられたホットプレートの断面図である。
【図4】この発明の実施の形態1を示す調理機器の調理面構造が用いられた炊飯器内釜の断面図である。
【図5】この発明の実施の形態2を示す調理機器の調理面構造の断面図である。
【図6】この発明の実施の形態3を示す調理機器の調理面構造の断面図である。
【図7】従来の調理機器の調理面構造の断面図である。
【符号の説明】
1 金属多孔体、 2 アルミニウム層、 3 母材、 4 調理面構造、 13 金属多孔体の上面、 14 アルミニウム層の上面、 15 フッ素樹脂層、 16 調理面、 17 プレス品、 18 突起、 19 プレス品の突起上面。

Claims (4)

  1. 調理物と接触する調理機器の調理面側に、
    金属線を3次元の網目状に組み込み、この網目間に空孔を有する金属多孔体と、
    この金属多孔体の空孔中に充填されたアルミニウム層とを形成し、
    加熱源から前記金属多孔体に蓄積された熱エネルギーを、前記加熱源からの熱エネルギーの供給を停止した場合でも、前記アルミニウム層を介して前記調理物に伝え、前記調理物を加熱できるようにしたことを特徴とする調理機器の調理面構造。
  2. 前記アルミニウム層の上面を前記金属多孔体の上面よりも下方に設けた上記調理機器の調理面構造であって、
    少なくとも前記金属多孔体の空孔中に充填され、前記アルミニウム層の上面を覆い、前記金属多孔体の上面の同一面以下に設けられたフッ素樹脂層とを備えたことを特徴とする請求項1記載の調理機器の調理面構造。
  3. 調理物と接触する調理機器の調理面側に、
    突起を有し、金属からなる複数のプレス品と、
    このプレス品を充填したアルミニウム層とを備え、
    前記アルミニウム層の上面を前記プレス品の突起上面よりも下方に設けた調理機器の調理面構造であって、
    少なくとも前記プレス品の突起を含むように前記アルミニウム層の上面を覆い、前記突起上面の同一面以下に設けられたフッ素樹脂層とを備えたことを特徴とする調理機器の調理面構造。
  4. 前記金属多孔体または前記プレス品の素材は、ステンレスから成ることを特徴とする請求項1、2または3記載の調理機器の調理面構造。
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