JP3148424U - 内底面に粗面が形成された金属製調理器 - Google Patents

内底面に粗面が形成された金属製調理器 Download PDF

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【課題】手軽に製造できて食材がこびりつき難い金属製の調理器を提供するものである。【解決手段】金属製調理器の内底面にショットブラストを行い、その後に金属たわしで研磨して粗面を形成させた。内底面が滑らかな凸凹状であるため、食材がこの内底面で加熱され調理されたあと、取り出す際に、食材と内底面との接触面積が少なく、凹部の空気が膨張しているため、食材は金属調理器にこびりつかず、容易に取り出すことができる。この内底面の凸凹が使用により失ってきても、再度ショットブラストや金属たわしで繰り返し加工することができるため容易に再生することができる。【選択図】図5

Description

本考案は、調理に供する食材がこびりつき難い金属調理器に関する。
卵焼き等の調理の際には、食材と調理器とがこびり付かないようにするため、予め、油を引いた後で食材を調理器に投入している。ここで調理器とは、食材が直接投入される鍋や鉄板等をいうものとする。文献によっては食器とする場合もある。またガスや電磁誘導により調理器に熱を与える機器はガス加熱器、電磁誘導加熱器と表現する。
食材が調理器にこびり付かないようにするため、テフロン(デュポン社の登録商標)加工した調理器もある。テフロン加工とは、ポリテトラフルオロエチレンをコーティングしたものであるが、摩擦係数が小さく、ある程度まで耐熱性があることで知られている。しかし、テフロン加工の調理器を使用した場合、テフロンコーティングは約260℃から劣化が始まるため、空焚きや強火での使用により、あるいは鋭利なヘラの使用によりテフロン加工が剥がれる場合もある。剥がれたテフロン樹脂が体内に入っても影響はないといわれているが、鉄製の鍋の鉄分が食材に溶け込み、ミネラルとして体内にはいった場合と比べ心理的な違和感はある。
同様に、食材が調理器こびり付かないようにするため、金属製の調理器の内面にセラミックスの溶射層あるいはセラミックス塗料で被膜を形成する調理器も紹介されている(特許文献1)。また、セラミック陶磁器またはガラス製食器容器の容器本体の外面に発熱体として亜鉛等の軽合金又はその合金を溶射法により薄くコーティング層を形成させた食器も提案されている(特許文献2)。しかし、前者のセラミックスの溶射層や塗膜及び後者の合金コーティング層も剥がれる場合もある。そして、これらのテフロン加工、セラミックコーティング方法等は、いずれもその製造コストは高価である。
また、生魚をガスコンロの上で、手軽に焼くために、フライパン形状の底面を三角の山波形に形成した三角波板魚焼き(特許文献3)や、ご飯粒が接触する多数の突起を形成し、ご飯粒が食器にこびりつかないようにした陶磁器製食器も提案されている(特許文献4)
特許公開平7−148063 特許公開2000−150125 特許公開2006−181330 特許公開2002−125828
さて、本考案は、研磨業を営む本考案者が偶然に見出したものである。考案者は、金属製の鍋のこびりついた食材の焦げ付きを除去しようとして、鍋の焦げ付き部にショットブラストを打った。ショットブラストにより、焦げ付きは除去されたが、その鍋を使用したところ、以前よりまして食材が鍋底こびりつくようになってしまった。その鍋のショットブラストをした表面を手で撫でてみると、ザラザラした感じがした。そこで、本考案者は、金属たわしでショットブラストをした表面を軽く磨き、そのザラザラした感じを取り除いた。そして、この鍋を再度使用してみると、食材のこびりつきは、購入した当初の鍋の状態と比べ、極めて少なくなり、卵焼き等の焦げ部が少なくなり、さらに短時間で調理できる効果があることに気付いた。このショットブラストと金属たわしでの磨きによる効果は、鍋の使用を続けていくと低下するが、毎日調理に使用しても、約3か月はその効果があることが経験上分かった。効果が低減されるのは、鍋の使用によりショットブラストにより生じた凸凹が少なくなるためと考えられる。しかし、効果が低減したその金属製の鍋を再度ショットブラストを打ち、金属たわしで研磨することにより、同様の効果を再生することができた。
本考案の解決しようとする問題点は、上記の体験を基にしたものであって、食材がこびりつき難い金属製の調理器を手軽に製造し、この調理器を提供するものである
すなわち、第1の考案は、金属製調理器の内底面にショットブラストを打ち、さらにショットブラストを打った面を金属たわしで研磨して内底面に粗面が形成された金属製調理器である。
金属製とは、鉄、ステンレス、アルミ等の金属製あるいは各種の合金製のものをいう。
内底面とは、食材を投入し、調理器の食材と接する面をいい、平らな底面だけでなく側面(壁面)も含まれる。中華鍋のように底面、側面の区別がなく食材と接する面が球状になっていることも考慮して内底面と表現した。平たい鉄板状のものであれば、上面の食材と接する部分が内底面となる。
ショットブラストとは、投射材と呼ばれる粒体をワークにあてて加工等を行う手段であり、対象となるワークは、金属、セラミック等の硬質材料が主である。この手段は、バリの除去、表面研磨、梨地加工のような模様付けなど広く表面の研削に用いられる。
内底面の全部または一部にショットブラストを打ち、さらにショットブラストを打った面を金属たわしで研磨して粗面を形成させるものである。ショットブラストを打っただけの面には、凸凹はできているが、バリ等が生じている。そこでショットブラストを打った後、金属たわしで研磨してバリ等を除去して、平滑な粗面を形成するものである。なお、粗面とは、このように表面が凸凹を有する面をいう。ショットブラストの粒径をどうするかは、任意であるが、経験的には0.3〜0.7mmが好ましい。また金属たわしでの研磨は、調理器を洗う程度の力で一様に研磨すれば足りる。
第2の考案は、金属製調理器の内底面に粗面が形成され、その粗面の平均表面粗さ(Ra)が、0.5〜20μmであることを特徴とする金属製調理器である。
表面粗さの指標であるRaとは、粗さ曲線から、基準長さの部分を抜き取り、その抜き取り部分の平均線をX軸、縦倍率の方向をZ軸として粗さ曲線をZ=f(x)で表したときに、次式(1)で示される値をいい、図1において粗さ曲線と中心線とによって囲まれる部分の面積を基準長で除した値である。
式(1)
なお、表面粗さの指標としてRyとRzもあるが後述する。
第3の考案は、金属製調理器の内底面にショットブラストを打ち、さらにショットブラストを打った面を金属たわしで研磨して内底面に粗面が形成され、その粗面の平均表面粗さ(Ra)が、0.5〜20μmであることを特徴とする金属製調理器である。
ショットブラストを打ち、さらにショットブラストを打った面を金属たわしで研磨することにより、平均表面粗さ(Ra)が、0.5〜20μmである粗面が形成される。こうして内底面に粗面が形成された金属調理器を権利範囲とするものである。
第4の考案は、底面が平面である金属製調理器の内底面にショットブラストを打ち、さらにショットブラストを打った面を金属たわしで研磨して、内底面に粗面が形成され、その粗面の平均表面粗さ(Ra)が、0.5〜20μmであることを特徴とする、鉄、あるいはステンレス製の金属製調理器である。
底面が平面である鉄、あるいはステンレス製の金属製調理器具は、卵焼きや焼きそば等食材が特にこびりつきやすいものに使用される。こうした調理器の内底面にショットブラストを打ち、その後、金属たわしで研磨して、粗面を形成することにより、食材がこびりつくことをより防止できるためである。なお、焼きそばの調理に使用される鉄板も底面が平面である金属製調理器具に含まれ、上記のような加工をすることにより食材がこびりつくことをより防止できる。
第4の考案は、電磁誘導加熱器に使用する請求項4の金属製調理器である。
鉄あるいはステンレス製の調理器であって、底面が平面な形状の調理器は、電磁誘導加熱器での使用に適している。内底面にショットブラストを打ち、その後、金属たわしで研磨して粗面を形成させることは、鉄あるいはステンレス製の調理器であれば、繰り返し作業できることである。上記の加工をした鉄あるいはステンレス製の調理器は、電気抵抗が比較的高いため、電磁誘導加熱器に使用することが好ましい。そこで、第5の考案では、電磁誘導加熱に使用する金属製調理器を対象にしたものである。
第1の考案の効果は、金属製の調理器の内底面にショットブラストを打ち、その面を金属たわしで研磨して、内底面に粗面が形成された調理器を提供するものであり、容易にかつ安価に食材が調理器にこびりつき難くする調理器の提供をすることができる。第2の考案は、平均粗面の粗さを限定して、食材が調理器にこびりつき難くする調理器を提供するものである。第3の考案は、内底面にショットブラスト打ち、その後、ショットブラストを打った面を金属たわしで研磨し、その平均粗面の粗さを限定して、金属調理器を提供するものである。第4の考案は、底面が平面である鉄、あるいはステンレス製であって、上記加工を施した金属製調理器具を提供するものであり、第5の考案は、電磁誘導加熱器に適した上記の加工を施した金属製調理器を提供するものである。
本考案の実施例を以下に示す。
図2は、鉄板の左半分はショットブラストのみを行った面であり、右半分は、ショットブラストを行い、その後に金属たわしで研磨した面である。右半分の方が光沢がある。また手で触ると当然のことながら、左半分の方がざらざらしている。右半分の面は金属たわしの研磨により表面が平滑な粗面となっている。試験片である鉄板状の数字は、後述する図3、4及び表1で示す表面粗さ試験した個所である。ショットブラストは、0.7mmの投射材を用いた。また投射材の材料としては、鉄を用いた。
図3は、上記の条件でショットブラストのみを行った面の上記1,2の測定箇所での表面粗さの測定結果である。図4はショットブラストを打った後、金属たわしで研磨した面の上記3,4での表面粗さの試験結果である。
表1に上記の試験結果である表面粗さの指標を示す。
図3、図4及び表1より明らかなように、ショットブラストした後金属たわしで一様に擦っただけで各粗さの数値は低減されている。
上記の表1において、Ryは、表面の粗さ曲線の最も高い山頂の標高と最も低い谷底の標高との差、すなわち振幅の最大値を示している。また、Rzは、最も高い山頂から5番目までの山頂の標高の高さの平均値と、最も低い谷底から5番目までの谷底の標高の絶対値の平均値との和の値である。
図5にショットブラストした中華鍋と金属たわしを示す
図6にフライパンにショットブラストをしているところ、図7にショットブラストした後金属たわしで研磨したフライパン等を示す。この加工をしないフライパン等とこの加工をしたフライパン等を、これらのフライパン等の違いは全く知らせず、10人に試験してもらった。その結果、10人ともに、ショットブラストした後金属たわしで研磨したフライパン等は、何も加工していないフライパン等に比較し、食材がこびりつき難いと判断され、また7人は卵焼き等の調理時間が短縮できるとの見解が示された。
金属製調理器の内底面にショットブラストした後、金属たわしで研磨して、粗面を形成させることにより、食材が調理器にこびりつき難くすることができる。使用により粗面が失われても、再度ショットブラストした後、金属たわしで研磨することにより、その効果は再生することができる。以上のように手軽に食材がこびりつき難い金属製調理器を製造することができるため、需要が期待できる。
表面粗さRaの説明図 ショットブラスト及びショットブラストと金属たわしで研磨した鉄板 ショットブラストのみによる表面粗さ測定結果 ショットブラストと金属たわしで研磨した表面粗さ測定結果 ショットブラストした中華鍋と使用した金属たわし ショットブラスト作業 ショットブラストと金属たわしで研磨したフライパン等
符号の説明
1,2,3,4は粗さ試験箇所のため符号は5からとする。
5 ショットブラスト機
6 金属たわし
7 内底面

Claims (5)

  1. 金属製調理器の内底面にショットブラストを打ち、さらにショットブラストを打った面を金属たわしで研磨して内底面に粗面が形成された金属製調理器。
  2. 金属製調理器の内底面に粗面が形成され、その粗面の平均表面粗さ(Ra)が、0.5〜20μmであることを特徴とする金属製調理器。
  3. 金属製調理器の内底面にショットブラストを打ち、さらにショットブラストを打った面を金属たわしで研磨して内底面に粗面が形成され、その粗面の平均表面粗さ(Ra)が、0.5〜20μmであることを特徴とする金属製調理器。
  4. 底面が平面である金属製調理器の内底面にショットブラストを打ち、さらにショットブラストを打った面を金属たわしで研磨して、内底面に粗面が形成され、その粗面の平均表面粗さ(Ra)が、0.5〜20μmであることを特徴とする、鉄、あるいはステンレス製の金属製調理器。
  5. 電磁誘導加熱器に使用する請求項4の金属製調理器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016040068A (ja) * 2014-08-12 2016-03-24 敏夫 東海林 魚がくっつかない焼き網
WO2016078358A1 (zh) * 2014-11-20 2016-05-26 方成 一种不粘锅的加工工艺
JP2017209735A (ja) * 2016-05-23 2017-11-30 株式会社不二Wpc 処理器具

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