JP2002199984A - 調理機器の調理面構造 - Google Patents

調理機器の調理面構造

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JP2002199984A JP2000401733A JP2000401733A JP2002199984A JP 2002199984 A JP2002199984 A JP 2002199984A JP 2000401733 A JP2000401733 A JP 2000401733A JP 2000401733 A JP2000401733 A JP 2000401733A JP 2002199984 A JP2002199984 A JP 2002199984A
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弘司 菱山
Masao Shimoda
政雄 霜田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鋭利な金属性の調理器具を使用してもフッ素
樹脂層に傷がつかず、調理物のこびり付きが無く、また
熱伝導性と蓄熱性の両特性を兼ね備えた調理機器の調理
面構造を提供する。 【解決手段】 母材3はアルミニウム層2の上面14が
ステンレスの金属多孔体1の上面13よりも下位面にな
るように、アルミニウム層2の上面14をエッジング処
理等で削る。さらに、金属多孔体1の上面13とアルミ
ニウム層2の上面14との段差の間に、少なくとも金属
多孔体1の空孔中に充填され、アルミニウム層2の上面
14を覆うようにフッ素樹脂層15を設け、フッ素樹脂
層15は金属多孔体1の上面13の同一面以下に設け
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、調理機器の調理
面構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】調理機器、例えば、ホットプレート、電
気鍋、フライパン、炊飯器内釜などの調理面に非粘着性
トップコートを施すために、従来はアルミニウム合金ダ
イキャスト成形品の調理面をサンドブラスト等で面荒し
を行ない、凹凸をつけ、プラズマ溶射でアルミナ系のセ
ラミックを調理面に付着させ、フッ素樹脂塗料の上塗り
で仕上げて、焼き付けていた。
【0003】図7は、例えば特許第2763833号公
報に示された従来の調理機器の調理面構造の断面図であ
る。図において、21はアルミニウムからなる母材、2
2は母材21の凹凸面、23、24はそれぞれ凹凸面2
2の山、谷、25は母材21上に溶射されたセラミック
溶射層、26はセラミック溶射層25上に塗られたフッ
素樹脂層である。
【0004】次に、調理面構造の形成について説明す
る。まず、母材21の表面に凹凸のある山23と谷24
を形成する必要がある。このような凹凸は、シボ加工を
施した金型を用いて母材21を形成する。これにより、
砂型鋳物肌の凹凸に近い模様が形成される。さらに、#
10〜20の粒度のブラストで凹凸を加工することによ
り、溶射皮膜の密着性を確保した粗面が得ることができ
る。
【0005】次に、プラズマ溶射装置を用いて、Al2
3−TiO2のセラミック溶射材で、ガンキョリ80〜
100mm、流量30〜40g/min,使用ガスにア
ルゴンと水素を用いた条件で、膜厚が80±40μmに
なるように仕上げられたセラミック溶射層25を形成す
る。セラミック溶射層25の表面粗さは、Ra=20±
10μm(中心線平均粗さ)になるようにされる。次
に、粗面を有するセラミック溶射層25の上に、フッ素
樹脂層26を形成する。フッ素樹脂層26は、厚みAが
10〜30μm好ましくは10〜15μmに仕上がるよ
うに、ディスパージョン型の四フッ化エチレン樹脂塗料
(公知の市販塗料)を吹き付けて、380〜420℃、
20分の焼成で硬化させることにより、形成される。
【0006】このように構成された母材21の粗面、厚
み80±40μmのセラミック溶射層25とその粗面、
および厚み10〜30μmのフッ素樹脂層26とその粗
面とを含む調理面構造をホットプレートの調理面にし
た。このホットプレートは、金属ヘラに対する摩耗耐久
性が向上しており、調理工程において、食品の調理時の
手捌きとカット作業で、切れのよい、素早い作業が可能
となり、おいしい調理ができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の調
理機器の調理面構造では、金属ヘラに対する摩耗耐久性
が向上するように改良されたにもかかわらず、依然とし
て調理面の金属ヘラと接触する部分はフッ素樹脂層26
であるため、先端が丸みを帯びず尖った形状の金属ヘラ
または包丁のような鋭利な金属性の調理器具ではフッ素
樹脂層26に傷が付いてしまうという問題点があった。
また、母材21がアルミニウムから成るため、熱伝導性
は高いが、蓄熱性は低く、例えばステーキ等の蓄熱性を
必要とする調理には不向きであるという問題点があっ
た。
【0008】この発明は、上述のような課題を解決する
ためになされたもので、先端が尖った形状の金属ヘラま
たは包丁のような鋭利な金属性の調理器具を使用しても
フッ素樹脂層に傷がつかず、調理物のこびり付きが無
く、また熱伝導性と蓄熱性の両特性を兼ね備えた調理機
器の調理面構造を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明に係る調理機器
の調理面構造は、金属線を網目状に組み込み、この網目
間に空孔を有する金属多孔体と、この金属多孔体の空孔
中に充填されたアルミニウム層とを備えたものである。
【0010】また、アルミニウム層の上面を前記金属多
孔体の上面よりも下方に設け、少なくとも金属多孔体の
空孔中に充填され、アルミニウム層の上面を覆い、金属
多孔体の上面の同一面以下に設けられたフッ素樹脂層と
を備えたものである。
【0011】さらに、突起を有し、金属からなる複数の
プレス品と、このプレス品を充填したアルミニウム層と
を備え、アルミニウム層の上面をプレス品の突起上面よ
りも下方に設け、少なくともプレス品の突起を含むよう
にアルミニウム層の上面を覆い、突起上面の同一面以下
に設けられたフッ素樹脂層とを備えたものである。
【0012】さらに、金属多孔体またはプレス品の素材
はステンレスから成るものである。
【0013】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1はこの発明の
実施の形態1を示す調理機器の調理面構造の断面図、図
2はこの調理機器の調理面構造の金属多孔体の断面図、
図3はこの調理機器の調理面構造が用いられたホットプ
レートの断面図、図4はこの調理機器の調理面構造が用
いられた炊飯器内釜の断面図、である。
【0014】図において、1は骨格が海綿のように3次
元の網目状になっている金属多孔体であり、金属多孔体
1の網目の間の空孔は全て連通している。2は金属多孔
体1の網目中に充填されたアルミニウム層であり、金属
多孔体1を所定の金型にセットした後、金属多孔体1の
空孔の全てにアルミニウム層2を充填する。この金属多
孔体1およびアルミニウム層2は、母材3としてホット
プレート、電気鍋、フライパン、炊飯器内釜などの調理
面に使用する。
【0015】5は母材3を調理面構造4として形成した
ホットプレートであり、6はプレート側面、7はプレー
ト底面である。8は母材3を調理面構造4として形成し
た炊飯器内釜であり、9は内釜側面、10は内釜底面、
11は調理面底面、12は調理面側面である。
【0016】なお、金属多孔体1は、図2に示すように
線径がφ0.1〜φ1.0mmの金属線1aが組み込ま
れたメッシュ状から成り、その開口率は10〜99%の
間で可変可能であるため、大きな多孔率を持ち、高比表
面積を有するものである。このため、アルミニウム層2
は十分に金属多孔体1内に充填でき、金属多孔体1とア
ルミニウム層2とは確実に固定される。また、金属多孔
体1の素材は、ステンレス等の蓄熱性が高くかつ硬度の
高い素材を使用する。
【0017】次に、動作について説明する。調理を行う
場合には、調理面上に調理物を載置し、調理面である母
材3をヒータ(図示せず)等の加熱源で加熱する。そこ
で、加熱源からの熱エネルギーは、熱伝導率の高いアル
ミニウム層2を介して直ちに調理物に伝えられ、調理物
が加熱される。同時に、この熱エネルギーは金属多孔体
1にも伝えられ、金属多孔体1が加熱される。これによ
り、金属多孔体1には熱エネルギーが蓄積され、加熱源
を取り去ったり、熱エネルギーの供給を停止した場合で
も、金属多孔体1の熱エネルギーがアルミニウム層2を
介して調理物に伝えられ、調理物が加熱される。よっ
て、熱伝導性と蓄熱性の高い調理面を得ることができ
る。
【0018】この調理面構造を調理機器に用いた具体例
として、図3にホットプレートに用いた場合を示す。ホ
ットプレート5の調理面4には、金属多孔体1にアルミ
ニウム層2を充填した調理面構造が形成されている。そ
こで、調理面4に魚、肉等の調理物(被加熱物)を載
せ、電気ヒータ(図示せず)の通電によりホットプレー
ト5が加熱され、熱伝導率の高いアルミニウム層2を介
して直ちに調理物に伝えられ、調理物が加熱調理され
る。また、電気ヒータの通電を停止した場合でも、金属
多孔体1に加熱エネルギーが蓄積されているため、金属
多孔体1の熱エネルギーがアルミニウム層2を介して調
理物に伝えられ、調理物が加熱されたり、保温される。
【0019】また、この調理面構造を調理機器に用いた
別の具体例として、図4に炊飯器内釜に用いた場合を示
す。炊飯器内釜8の内釜側面9や内釜底面10には、金
属多孔体1にアルミニウム層2を充填した調理面構造が
形成されている。そこで、炊飯器内釜8に米と水を収納
し、調理面底面11や調理面側面12近傍に設けられた
電気ヒータの通電により炊飯器内釜8が加熱され、熱伝
導率の高いアルミニウム層2を介して直ちに米と水に伝
えられ、炊飯が行われる。また、金属多孔体1には熱エ
ネルギーが蓄積されるため、この蓄熱も炊飯に用いられ
る。
【0020】実施の形態2.図5はこの発明の実施の形
態2を示す調理機器の調理面構造の断面図である。な
お、この調理機器の調理面構造が用られたホットプレー
トおよび炊飯器内釜の断面図は、それぞれ図3および図
4を用いる。
【0021】図において、上記実施の形態1と同一又は
相当部分には同一符号を付ける。母材3は金属多孔体1
の上面13とアルミニウム層2の上面14は同一面とせ
ず、アルミニウム層2の上面14が金属多孔体1の上面
13よりも下位面になるように、アルミニウム層2の上
面14をエッジング処理等で削る。さらに、金属多孔体
1の上面13とアルミニウム層2の上面14との段差の
間に、少なくとも金属多孔体1の空孔中に充填され、ア
ルミニウム層2の上面14を覆うようにフッ素樹脂層1
5を設け、フッ素樹脂層15は金属多孔体1の上面13
の同一面以下に設けられている。従って、金属多孔体1
の上面13およびフッ素樹脂層15の表面が調理面16
となる。
【0022】なお、フッ素樹脂層15は、金属多孔体1
の上面13とアルミニウム層2の上面14にディスパー
ジョン型の四フッ化エチレン樹脂塗料(公知の市販塗
料)を吹き付け、高温で焼き付けた後、乾燥させること
により形成する。また、フッ素樹脂層15の厚さは20
〜100μmである。
【0023】次に、動作について説明する。上記のよう
に構成された調理器の調理面構造において、調理面16
に調理物を載置して加熱調理したり、金属ヘラ、包丁等
の鋭利な金属物からなる調理用具が用いられる。調理時
の加熱による熱伝導性と蓄熱性については、上記実施の
形態1と同様である。また、調理面16上に調理物を載
せて調理するが、調理面16にはフッ素樹脂層15の非
粘着性物質が施されているため、調理物のこびりつきを
防止できる。さらに、調理面16はフッ素樹脂層15が
金属多孔体1の上面13の同一面以下に形成されている
ため、調理中に調理面16上で鋭利な金属物からなる調
理用具を用いたり、調理後、上記調理用具で調理面16
を掃除しても、調理用具は硬度の高い金属多孔体1の上
面13に触れるだけであるため、フッ素樹脂層15を傷
つけたり、剥したりする恐れは無い。
【0024】この調理面構造を調理機器に用いた具体例
として、図3にホットプレートに用いた場合を示す。ホ
ットプレート5の調理面4には、金属多孔体1にアルミ
ニウム層2を充填し、アルミニウム層2の上面14にフ
ッ素樹脂層15を施した調理面構造が形成されている。
そこで、調理面4に魚、肉等の調理物(被加熱物)を載
せ、電気ヒータ(図示せず)の通電によりホットプレー
ト5が加熱され、熱伝導率の高いアルミニウム層2、フ
ッ素樹脂層15を介して直ちに調理物に伝えられ、調理
物が加熱調理される。また、電気ヒータの通電を停止し
た場合でも、金属多孔体1に加熱エネルギーが蓄積され
ているため、金属多孔体1の熱エネルギーがアルミニウ
ム層2、フッ素樹脂層15を介して調理物に伝えられ、
調理物が加熱されたり、保温される。
【0025】さらに、ホットプレート5の調理面4にお
いて、鋭利な金属物からなる調理用具を使用した場合に
は、金属物が金属多孔体1に接触することにより、フッ
素樹脂層15の面が傷付かず、また、調理物は非粘着性
物質のフッ素樹脂層15によりこびりつくことは無い。
よって、鋭利な金属物からなる調理用具を用いても傷が
付いたり、剥がれたりすることなく、磨耗性が大幅に向
上する。
【0026】また、この調理面構造を調理機器に用いた
別の具体例として、図4に炊飯器内釜に用いた場合を示
す。炊飯器内釜8の内釜側面9や内釜底面10には、金
属多孔体1にアルミニウム層2を充填し、アルミニウム
層2の上面14にフッ素樹脂層15を施した調理面構造
が形成されている。そこで、炊飯器内釜8に米と水を収
納して、調理面底面11や調理面側面12近傍に設けら
れた電気ヒータの通電により炊飯器内釜8が加熱され、
熱伝導率の高いアルミニウム層2、フッ素樹脂層15を
介して直ちに米と水に伝えられ、炊飯が行われる。ま
た、金属多孔体1には熱エネルギーが蓄積されるため、
この蓄熱も炊飯に用いられる。
【0027】さらに、炊飯器内釜8では、内釜内に収容
されたご飯は加熱されて炊きあがった後、内釜内に放置
される。この時、炊飯器内釜8の調理面底面11や調理
面側面12のフッ素樹脂層15により、しゃもじにより
ご飯を取り出す時のこびりつきをなくすことができる。
また、フッ素樹脂層15は金属多孔体1の少なくとも空
孔部に設けられ、フッ素樹脂層15内に金属多孔体1が
縦横無尽に存在するため、ご飯の粘着力や温度、湿度、
塩分等の環境変化に対しても強く、剥がれたりすること
がない。よって、ご飯のこびりつきが無く、かつ、フッ
素樹脂層15の密着性を大幅に向上させた炊飯器内釜8
を提供できる。
【0028】実施の形態3 上記実施の形態2では、調理機器の調理面構造に金属多
孔体1を用いたものを示したが、突起を有する複数のプ
レス品を用いてもよい。図6はこの発明の実施の形態3
を示す別の調理機器の調理面構造の断面図であり、図に
おいて、上記実施の形態1、2と同一又は相当部分には
同一符号を付ける。17は金属からなり、突起を有し、
金属からなる複数のプレス品、18はプレス品17の突
起、19は突起18の上面19であり、また、プレス品
17の素材は、ステンレス等の蓄熱性が高くかつ硬度の
高い素材を使用する。20はプレス品17の開口部であ
る。プレス品17を所定の金型にセットした後、開口部
20の全てにアルミニウム層2を充填する。この金属多
孔体1およびアルミニウム層2は、母材3としてホット
プレート、電気鍋、フライパン、炊飯器内釜などの調理
面に使用する。
【0029】母材3はプレス品17の突起上面19とア
ルミニウム層2の上面14は同一面とせず、アルミニウ
ム層2の上面14がプレス品17の突起上面19よりも
下位面になるように、アルミニウム層2の上面14をエ
ッジング処理等で削る。さらに、プレス品17の突起上
面19とアルミニウム層2の上面14との段差の間に、
少なくとも各プレス品17中に充填され、アルミニウム
層2の上面14を覆うようにフッ素樹脂層15を設け、
フッ素樹脂層15はプレス品17の突起上面19の同一
面以下に設けられている。従って、プレス品17の突起
上面19およびフッ素樹脂層15の表面が調理面16と
なる。
【0030】なお、フッ素樹脂層15は、プレス品17
の突起上面19とアルミニウム層2の上面14にディス
パージョン型の四フッ化エチレン樹脂塗料(公知の市販
塗料)を吹き付け、高温で焼き付けた後、乾燥させるこ
とにより形成する。また、フッ素樹脂層15の厚さは2
0〜100μmである。
【0031】次に、動作について説明する。上記のよう
に構成された調理器の調理面構造において、調理面16
に調理物を載置して加熱調理したり、金属ヘラ、包丁等
の鋭利な金属物からなる調理用具が用いられる。調理を
行う場合には、調理面上に調理物を載置し、調理面であ
る母材3をヒータ(図示せず)等の加熱源で加熱する。
そこで、加熱源からの熱エネルギーは、熱伝導率の高い
アルミニウム層2を介して直ちに調理物に伝えられ、調
理物が加熱される。同時に、この熱エネルギーはプレス
品17にも伝えられ、プレス品17が加熱される。これ
により、プレス品17には熱エネルギーが蓄積され、加
熱源を取り去ったり、熱エネルギーの供給を停止した場
合でも、プレス品17の熱エネルギーがアルミニウム層
2を介して調理物に伝えられ、調理物が加熱される。よ
って、熱伝導性と蓄熱性の高い調理面を得ることができ
る。また、調理面16上に調理物を載せて調理するが、
調理面16にはフッ素樹脂層15の非粘着性物質が施さ
れているため、調理物のこびりつきを防止できる。
【0032】さらに、調理面16はフッ素樹脂層15が
プレス品17の突起上面19の同一面以下に形成されて
いるため、調理中に調理面16上で鋭利な金属物からな
る調理用具を用いたり、調理後、上記調理用具で調理面
16を掃除しても、調理用具は硬度の高いプレス品17
の突起上面19に触れるだけであるため、フッ素樹脂層
15を傷つけたり、剥したりする恐れは無い。
【0033】この調理面構造をホットプレートや炊飯器
内釜等の調理機器に用いた具体例は、上記実施形態2に
おける金属多孔体1およびその上面13がプレス品17
およびその突起上面19に代わるだけであり、動作や作
用効果は同様であるため、説明を省略する。なお、この
調理面構造を炊飯器内釜に用いた場合において、フッ素
樹脂層15は複数のプレス品17の突起18を含むよう
に設けられ、フッ素樹脂層15内にプレス品17の突起
18が複数存在するため、ご飯の粘着力や温度、湿度、
塩分等の環境変化に対しても強く、剥がれたりすること
がない。
【0034】
【発明の効果】この発明は、以上説明したように構成さ
れているので、以下に示すような効果を奏する。
【0035】金属線を網目状に組み込み、この網目間に
空孔を有する金属多孔体と、この金属多孔体の空孔中に
充填されたアルミニウム層とを備えたので、熱伝送特性
に優れた調理機器の調理面構造を提供できる。
【0036】また、アルミニウム層の上面を金属多孔体
の上面よりも下方に設け、少なくとも前記金属多孔体の
空孔中に充填され、アルミニウム層の上面を覆い、金属
多孔体の上面の同一面以下に設けられたフッ素樹脂層と
を備えたので、鋭利な金属物からなる調理用具を使用し
ても、金属多孔体に鋭利な金属物が接触するため、フッ
素樹脂層が傷付いたり、剥がれたりすることなく、信頼
性の高い調理機器の調理面構造を提供できる。また、フ
ッ素樹脂層は金属多孔体の空孔に設けられるので、調理
面が温度、湿度、塩分等の環境変化に対しても強く、剥
離することが無く、フッ素樹脂層の密着性能の高い調理
機器の調理面構造を提供できる。
【0037】さらに、突起を有し、金属からなる複数の
プレス品と、このプレス品を充填したアルミニウム層と
を備え、アルミニウム層の上面をプレス品の突起上面よ
りも下方に設け、少なくともプレス品の突起を含むよう
にアルミニウム層の上面を覆い、突起上面の同一面以下
に設けられたフッ素樹脂層とを備えたので、熱伝送特性
に優れ、また、鋭利な金属物からなる調理用具を使用し
ても、プレス品の突起に鋭利な金属物が接触するため、
フッ素樹脂層が傷付いたり、剥がれたりすることなく、
信頼性の高い調理機器の調理面構造を提供できる。さら
に、フッ素樹脂層は複数のプレス品の突起を含むように
設けられるので、調理面が温度、湿度、塩分等の環境変
化に対しても強く、剥離することが無く、フッ素樹脂層
の密着性能の高い調理機器の調理面構造を提供できる。
【0038】また、金属多孔体またはプレス品の素材は
ステンレスから成るので、熱伝送特性に加えて蓄熱特性
にも優れるため、調理機器の調理面構造に幅広くを適用
でき、また、鋭利な金属物からなる調理用具を使用して
も、鋭利な金属物が硬度の高いステンレスに接触するだ
けであり、フッ素樹脂層が傷付いたり、剥がれたりする
ことなく、より信頼性の高い調理機器の調理面構造を提
供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1を示す調理機器の調
理面構造の断面図である。
【図2】 この発明の実施の形態1を示す調理機器の調
理面構造の金属多孔体の断面図である。
【図3】 この発明の実施の形態1を示す調理機器の調
理面構造が用いられたホットプレートの断面図である。
【図4】 この発明の実施の形態1を示す調理機器の調
理面構造が用いられた炊飯器内釜の断面図である。
【図5】 この発明の実施の形態2を示す調理機器の調
理面構造の断面図である。
【図6】 この発明の実施の形態3を示す調理機器の調
理面構造の断面図である。
【図7】 従来の調理機器の調理面構造の断面図であ
る。
【符号の説明】
1 金属多孔体、 2 アルミニウム層、 3 母材、
4 調理面構造、13 金属多孔体の上面、 14
アルミニウム層の上面、 15 フッ素樹脂層、 16
調理面、 17 プレス品、 18 突起、 19
プレス品の突起上面。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 霜田 政雄 埼玉県大里郡花園町大字小前田1728番地1 三菱電機ホーム機器株式会社内 Fターム(参考) 4B040 AA02 AC03 EB01 JA03 JA12 JA18 JA19 JA20 4B055 AA02 BA13 BA15 BA22 CA02 CB01 CB16 CC55 FB02 FB05 FB36 FC08 FC12

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属線を網目状に組み込み、この網目間に
    空孔を有する金属多孔体と、 この金属多孔体の空孔中に充填されたアルミニウム層と
    を備えたことを特徴とする調理機器の調理面構造。
  2. 【請求項2】前記アルミニウム層の上面を前記金属多孔
    体の上面よりも下方に設けた上記調理機器の調理面構造
    であって、 少なくとも前記金属多孔体の空孔中に充填され、前記ア
    ルミニウム層の上面を覆い、前記金属多孔体の上面の同
    一面以下に設けられたフッ素樹脂層とを備えたことを特
    徴とする請求項1記載の調理機器の調理面構造。
  3. 【請求項3】突起を有し、金属からなる複数のプレス品
    と、 このプレス品を充填したアルミニウム層とを備え、 前記アルミニウム層の上面を前記プレス品の突起上面よ
    りも下方に設けた調理機器の調理面構造であって、 少なくとも前記プレス品の突起を含むように前記アルミ
    ニウム層の上面を覆い、前記突起上面の同一面以下に設
    けられたフッ素樹脂層とを備えたことを特徴とする調理
    機器の調理面構造。
  4. 【請求項4】前記金属多孔体または前記プレス品の素材
    は、ステンレスから成ることを特徴とする請求項1、2
    または3記載の調理機器の調理面構造。
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