JPH11267011A - 炊飯器 - Google Patents

炊飯器

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JPH11267011A
JPH11267011A JP7721998A JP7721998A JPH11267011A JP H11267011 A JPH11267011 A JP H11267011A JP 7721998 A JP7721998 A JP 7721998A JP 7721998 A JP7721998 A JP 7721998A JP H11267011 A JPH11267011 A JP H11267011A
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JP
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pot
heating
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rice
rice cooker
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JP7721998A
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Hiroshi Morota
博 諸田
Koji Shimomura
康二 下村
Nobuaki Morimichi
信昭 守道
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Toshiba Corp
Toshiba Home Technology Corp
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Toshiba Corp
Toshiba Home Technology Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】加熱量を上げることなく、簡単な構造で沸騰初
期から鍋内の湯の全体の対流を促進して加熱むらを抑
え、炊きむらの少ないふっくらとした美味しいご飯を炊
き上げることができ、またその鍋内のご飯をしゃもじで
容易によそえ、かつ清掃も容易に行なうことができる炊
飯器を提供する。 【解決手段】磁性金属材料からなる発熱層部材8を外面
に備える鍋5と、前記発熱層部材8を電磁誘導で発熱さ
せて鍋5を加熱する加熱コイルとを具備する炊飯器にお
いて、前記発熱層部材8の外面に、鍋5の底面から側面
に向かって渦状に延びる複数の凹溝11を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、炊飯時における
ご飯の炊き上がりの改善を図った炊飯器に関する。
【0002】
【従来の技術】炊飯器を用いて炊飯するときには、鍋内
に所定量の米と水を収容し、この鍋を炊飯器本体内に収
納して加熱し、この加熱で鍋内の水を沸騰させる行程を
経てご飯を炊き上げるわけであるが、その炊き上げの善
し悪しを決める大きな要因として、沸騰初期における加
熱むらがある。
【0003】沸騰初期に鍋に加える加熱量が充分であれ
ば、鍋内の湯の対流で加熱むらを小さく抑えてふっくら
とした美味しいご飯を炊き上げることができる。しか
し、炊飯量が多くなると、加熱が不足し対流がスムーズ
に起こらず、加熱むらが生じやすくなる。そしてこの加
熱むらにより加熱源に近い鍋底部や鍋側面下部において
は、ご飯が柔らかくなりすぎ、加熱源から遠ざかるご飯
の上層部や中層部(特に中層部の中心)はご飯が硬くな
るという炊きむらが生じ、炊き上がりが悪くなる。
【0004】近年においては、蓋体の内側に鍋の開口部
に嵌合する独立した脱着式の内蓋をもたないいわゆる内
蓋レス構造の炊飯器が主流となっているが、この内蓋レ
スの炊飯器は内蓋をもつ炊飯器に比べ、蒸気口からのお
ねば粘液の吹きこぼれが生じやすく、特に沸騰初期に生
じやすく、このため加熱を抑える傾向が強く、より一
層、炊きむらが生じやすくなっている。
【0005】さらに近年では、省エネルギーの観点から
消費電力量の低減が叫ばれ、加熱量を必要最小限に抑え
る必要があり、この要因で炊きむらが生じやすくなって
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような点から、炊
飯中に鍋を回転させて内部の湯を強制的に旋回させ、こ
の旋回動作で加熱むらを小さく抑えるような提案がなさ
れているが、構造が複雑で、コストや技術上の問題があ
り、実用には至っていない。
【0007】また、鍋の内面にディンプル状や亀甲状の
凹凸模様を形成して加熱面積の拡大やその個々の凹凸面
部で小さな対流を発生させて加熱効率の向上を図るよう
にした炊飯器が提供されているが、しかしこのもので
は、鍋内のご飯をしゃもじでよそうときにその凹凸模様
でしゃもじの動きが阻害されてしまい、またその凹凸模
様の凹部にご飯の成分が詰まって清掃性の点で問題が生
じる。
【0008】この発明はこのような点に着目してなされ
たもので、その目的とするところは、加熱量を上げるこ
となく、簡単な構造で沸騰初期から鍋内の湯の全体の対
流を促進して加熱むらを抑え、炊きむらの少ないふっく
らとした美味しいご飯を炊き上げることができ、またそ
の鍋内のご飯をしゃもじで容易によそえ、かつ清掃も容
易に行なうことができる炊飯器を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明はこのような目
的を達成するために、磁性金属材料からなる発熱層部材
を外面に備える鍋と、前記発熱層部材を電磁誘導で発熱
させて鍋を加熱する加熱手段とを具備する炊飯器におい
て、前記発熱層部材の外面に、鍋の底面から側面に向か
って渦状に延びる複数の凹溝あるいは凸条を形成するよ
うにしたものである。
【0010】特に請求項2,5の発明では、複数の凹溝
あるいは凸状が、鍋を上から見たときに、鍋の底面から
側面に向かって反時計回りの渦状に延びるようにし、ま
た請求項3,6の発明では、各凹溝あるいは凸条におけ
る側縁が垂直線に対して2°以上の角度で傾斜するよう
にしてある。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて図面を参照して説明する。図1にはこの発明の第1
の実施形態に係る炊飯器の構造を示してあり、1が炊飯
器本体で、この炊飯器本体1は外枠2およびこの外枠2
の内側に設けられた有底筒状の内枠3を備えており、前
記内枠3により鍋収納部4が構成され、この鍋収納部4
内に鍋5が挿脱自在に収納されている。
【0012】鍋5の上部にはその外方に折曲するフラン
ジ6が形成され、このフランジ6が内枠3の上部周縁の
上に載置され、これにより鍋5が吊り下げ状態に安定し
て支持されている。
【0013】鍋5は、アルミニウム合金、マグネシウム
合金、ジュラルミン合金等の熱伝導性に優れる金属材料
からなる鍋本体7と、この鍋本体7の底面から側面下部
に亘る部分の外面に接合されたフェライト系ステンレス
等の磁性金属材料からなる発熱層部材8とで構成されて
いる。
【0014】この鍋5は例えば溶湯鍛造法により成形さ
れている。この溶湯鍛造法は、プレス加工で皿形状に成
形した発熱層部材8を下金型内にセットし、この状態で
前記下金型内に鍋本体7の材料を溶融した溶融金属を注
入し、かつこの溶融金属を上金型により高圧の圧力で加
圧して所定の形状に成形し、凝固させる方法である。
【0015】なお、鍋本体7の材料としてマグネシウム
合金やジュラルミン合金を用いると、熱伝導性の点に加
え、軽量化の点でも有利である。また、鍋5は、溶湯鍛
造法による場合のほか、ダイキャスト法により成形する
ことも可能である。
【0016】鍋5の形状としては、最大炊飯量のときの
水面高さの位置と最小炊飯量のときの水面高さの位置と
の間の鍋5の外側面が、最小炊飯量のときの水面高さの
位置の部分の方が最大炊飯量のときの水面高さの位置の
部分の方より小さな直径となるように傾斜(10〜30
°)する曲面形状をなし、また鍋5の外側面が対向する
部分の内枠3の壁面は、鍋5の外側面よりも小さく傾斜
(5〜20°)し、鍋5の下方に向かうに従って鍋5の
傾斜との差が大きくなる形状となっている。鍋5の厚さ
は、上部の開口部で3mm、下部底面で5mmとなって
いる。
【0017】鍋5の発熱層部材8には、図2および図3
に示すように渦形パターン10が形成れている。この渦
形パターン10は、発熱層部材8の外面から鍋本体7の
材料内に凹む複数の凹溝11により構成されている。こ
れら凹溝11は、鍋5の底面から側面に向かって、鍋5
の上から見たときに反時計回りの方向に円弧を描きなが
ら延びるように渦状に形成されている。
【0018】この渦形パターン10を構成する凹溝11
は、深さが0.5 〜2mm、幅が5〜100mmであり、
本数が8〜64本となっている。各凹溝11は、互いに
均等的に配列して鍋5の下部から上方に向かって円弧状
に湾曲しながら延びることにより、その延び方向側が漸
次大きく水平方向に倒れて傾斜する状態となっている。
各凹溝11は各部を等幅とする場合であっても、あるい
は下から上に向かって漸次広くなる形状とする場合であ
ってもよい。
【0019】各凹溝11における側縁は、図4に示すよ
うに、垂直線Hに対して凹溝11の外側にθの角度だけ
開いて傾斜するテーパ面11′となっている。この開き
の角度θは2〜5°である。
【0020】このようなテーパ面11′により、発熱層
部材8をプレス加工して凹溝11を成形するときの型抜
きを容易に行なえ、したがって各凹溝11の加工を面倒
な切削機械加工によらずに、能率的なプレス加工で成形
することができる。
【0021】発熱層部材8をプレス加工で成形したのち
には、例えばこの発熱層部材8を脱脂し、内面にブラス
ト処理を施した後に、アルミ粉末を溶射し、焼結する。
そしてこの発熱層部材8を溶湯鍛造用の下金型内にセッ
トし、この状態で前記下金型内に鍋本体7の材料の溶融
金属を注入し、かつこの溶融金属を上金型により高圧の
圧力で加圧して所定の形状に成形し、凝固させて鍋5を
成形する。
【0022】鍋5のフランジ6の上面は機械加工により
平坦状に仕上げられており、また鍋5の外面には、50
〜100μm程度の膜厚のシリコーン樹脂やポリエーテ
ルサルフォン樹脂を主体とした樹脂によるコーティング
膜が形成され、また鍋5の内面には鍋5内に水を収容す
るときのその水量の計量に用いる水位目盛線がパッド印
刷により設けられている。
【0023】鍋5の外底面のほぼ中央部には、図1に示
すように、温度センサ15が弾性的に当接して接触し、
この温度センサ15により鍋5の温度が逐次検出される
ようになっている。
【0024】内枠3の下部にはコイルベース16が取り
付けられ、このコイルベイース16の外面に加熱手段と
して、ポリウレタン等の樹脂で絶縁された銅線を集合し
て捩じったリッツ線を螺旋状に巻いてなる加熱コイル1
7が鍋5の発熱層部材8に対応する位置、すなわち鍋5
の底面と側面下部に対向する位置に設けられている。加
熱コイル17はコイルカバー18で覆われ、このコイル
カバー18の外面側にフェライト19が取り付けられて
いる。
【0025】炊飯器本体1の内底部には、加熱制御基板
20が設けられ、この加熱制御基板20は加熱コイル1
7に24〜30KHz の高周波電流を供給するインバー
タ回路等の制御回路21やIGBTトランジスタ等のスイッ
チング素子22を有し、前記スイッチング素子22に放
熱器23が接続され、このスイッチング素子22の発熱
による熱を前記放熱器23を介して放熱するようになっ
ている。
【0026】加熱制御基板20を介して加熱コイル17
に高周波電流が供給されると、加熱コイル17に交番磁
界が発生し、その磁界中に配置する鍋5の発熱層部材8
に渦電流が流れ、この渦電流がジュール熱に変換されて
発熱層部材8が発熱し、この発熱で鍋5が加熱される。
【0027】炊飯器本体1の内部には操作基板24が設
けられ、この操作基板24に操作パネル25が設けら
れ、この操作パネル25が外枠2の側面からその外部に
露出している。
【0028】炊飯器本体1の上部には蓋体28が設けら
れ、この蓋体28は、外蓋29と、外蓋カバー30と、
内蓋31とで構成されている。外蓋29および外蓋カバ
ー30はそれぞれポリプロピレン等の樹脂からなる。そ
して外蓋カバー30は外蓋29の下面周縁部に取り付け
られている。また、内蓋31はアルミニウムやステンレ
ス等の金属からなり、外蓋カバー30の内側の外蓋29
の下面側に取り付けられている。
【0029】内蓋31の中央部には蒸気孔34が形成さ
れ、この蒸気孔34に対応して外蓋29に蒸気放出口3
5が形成され、この蒸気放出口35と内蓋31との間に
蒸気口ユニット36が装着されている。また、内蓋31
の上面には、内蓋31を加熱する蓋ヒータ37、および
内蓋31の温度を逐次検出する温度センサ38が設けら
れている。
【0030】蓋体28は、ヒンジ機構40を介して炊飯
器本体1の上部に上下方向に回動可能に取り付けられ、
その回動により蓋体28の内蓋31により鍋5の開口部
が開閉される。前記ヒンジ機構40の反対側において
は、蓋体28を炊飯器本体1に係脱可能に係止して蓋体
28の閉合状態を保持するクランプ機構41が設けられ
ている。
【0031】炊飯行程について説明すると、鍋5内に水
と米を収容し、加熱コイル17に基づく誘導加熱(IH
加熱)により鍋5内の水を60℃以下の温度に加熱して
米に対する吸水を促進するひたし炊きを15分間程度行
なう。このひたし炊きが終了した後には沸騰加熱に移行
する。なお、ひたし炊きは必ずしも必要ではなく、省略
してもよい。
【0032】沸騰加熱は、鍋5内の水を沸騰させる行程
である。本実施形態においては、鍋5の誘導加熱(IH
加熱)の出力は、1300W、1000W、 700W、 400Wの4
段階に分割してあり、ひたし炊きには 700Wを使用し、
沸騰加熱には1300Wの連続通電で加熱する構成となって
いる。
【0033】沸騰加熱中に、温度センサ15が90℃以
上となり、所定の温度に安定したときに沸騰継続加熱に
移行する。この沸騰継続加熱は、加熱の出力を1000Wに
低減し、かつ所定の断続通電に切り換えて鍋5内の水が
1〜7分間程度沸騰が継続するように制御する。
【0034】所定の行程時間が経過するか、あるいは温
度センサ15の温度が2〜5℃上昇したときには、炊き
上げ行程に移行する。この炊き上げ行程は、1300Wで断
続通電し、温度センサ15の温度が10〜15℃上昇し
たときに終了し、この終了後にむらし行程に移行する。
このむらし行程は、 700Wで温度センサ15の温度に応
じて加熱し、焦げが生じない程度に鍋5内を高温に保持
してむらし効果を確保する。そしてこのむらし行程の後
に保温行程に移行する。
【0035】保温行程においては、加熱コイル17の消
費電力を 400Wに低減し、断続通電により鍋5を加熱す
る。例えば1秒間の通電と7秒間の断電のサイクルを基
本とし、鍋5の温度が70℃以上の場合は1秒間の通電
を省略して7秒間の断電を続け、7秒間の断電の経過時
点で鍋5の温度が70℃未満の場合に1秒間の通電によ
る加熱を行なうように構成して鍋5を70〜76℃の温
度に保持する。なお、鍋5の保温温度は、70〜76℃
のほかに、この温度の範囲と64〜70℃との二種類に
切り換え可能としたり、あるいは一時的にご飯の温度を
80℃以上に再加熱する機能を付加するようにしてもよ
い。ただ、いずれの場合にも、鍋5の保温手段として
は、炊飯時に鍋5を加熱する加熱手段としての加熱コイ
ル17を共用して用いる。
【0036】炊飯および保温中には、蓋ヒータ37で蓋
体28の内蓋31を加熱し、この加熱により内蓋31の
下面での結露を少なくして、炊飯直後や保温中に蓋体2
8を開けたときにつゆが多量に流れ落ちないようにして
ある。
【0037】炊飯中には、発熱層部材8が加熱コイル1
7による電磁誘導で発熱するが、この発熱層部材8には
凹溝11が形成され、この凹溝11の部分が加熱コイル
17から他の部分よりも大きく離れており、このため凹
溝11の部分と他の部分とでは発熱量に差が生じる。す
なわち加熱コイル17から離れた凹溝11の部分では発
熱量が少なく、加熱コイル17に近い他の部分では発熱
量が多くなる。
【0038】このように発熱層部材8には凹溝11の配
列に応じる部分的な温度差が生じ、したがってこの発熱
層部材8により加熱される鍋本体7にもその凹溝11の
配列に応じる温度差が生じる。そして発熱層部材8の凹
溝11は、鍋5の底面から側面に向かって反時計回りの
方向に円弧を描きながら延びるように渦状に配列してお
り、このため鍋5内の沸騰中の湯は、鍋5の側面に沿っ
て反時計方向に旋回しながら上昇する。そして鍋5の上
部に上昇した湯は、反時計方向に旋回しながら水平移動
して鍋5の中心部へ向かって流れる。
【0039】水平移動する物体には、北半球では右向き
に向かおうとするコリオリの力が働く。すなわちこのコ
リオリの力は、慣性系に対して一定の角速度で回転する
座標系において運動する物体に働く慣性力であり、この
コリオリの力が働くことにより、鍋5の中心部に向かう
湯は右向きの力を受け、より反時計方向に旋回しようと
する。鍋5の中心部に集まった湯はその中心部から下方
に流れ、さらに鍋5の底面から側面に向かって流れて対
流を繰り返す。
【0040】このようにして鍋5内の湯は沸騰初期から
スムーズかつ活発に対流し、したがって従来と同様の加
熱量であっても加熱むらが小さくなり、炊きむらの少な
い全体がふっくらとした美味しいご飯を炊き上げること
ができる。そして加熱量を抑えることができることによ
り、吹きこぼれを防止でき、また電力の消費を低減して
省エネルギー化を図ることができる。
【0041】発熱層部材8には凹溝11が形成されてい
るから、この発熱層部材8と鍋本体7の材料との密着性
が高まり、溶湯鍛造時の前処理としての発熱層部材8へ
のアルミ溶射や焼結を簡素化することができる。
【0042】一方、鍋5の内面は平滑な状態にあり、し
たがって炊き上げたご飯をしゃもじで容易にスムーズに
よそうことができ、また清掃も容易に行なえ、さらに水
位目盛線を容易に印刷することができる。
【0043】なお、発熱層部材8に形成する凹溝11の
断面形状としては、図5に示すように円弧状とすること
も可能であり、この場合においてもその凹溝11を切削
機械加工によらずに、プレス加工で容易に能率よく成形
することができる。
【0044】前記第1の実施形態においては、発熱層部
材8の外面に複数の凹溝11を渦状に形成するようにし
たが、図6に第2の実施形態として示すように、その凹
溝11に替えて発熱層部材8の外面に、鍋5の底面から
側面に向かって渦状に延びる複数の凸条12を形成する
ようにしてもよい。
【0045】そしてこの場合、凸条12における側縁
は、図6に示すように、垂直線Hに対して凸条12の内
側にθの角度だけ傾斜するテーパ面12′となってい
る。この傾斜の角度θは2〜5°である。
【0046】このようなテーパ面12′により、発熱層
部材8をプレス加工して凸条12を成形するときの型抜
きを容易に行なえ、したがって各凸条12の加工を面倒
な切削機械加工によらずに、能率的なプレス加工で成形
することができる。
【0047】また、発熱層部材8に形成する凸条12の
断面形状としては、図7に示すように円弧状とすること
も可能であり、この場合においてもその凸条12を切削
機械加工によらずに、プレス加工で容易に能率よく成形
することができる。
【0048】この第2の実施形態においては、発熱層部
材8の凸条12の部分が加熱コイル17から他の部分よ
りも接近し、このため加熱コイル17に接近した凸条1
2の部分では発熱量が多く、加熱コイル17から離れた
他の部分では発熱量が少なくなる部分的な温度差が生
じ、したがって第1の実施形態の場合と同様に、鍋5内
の沸騰中の湯が鍋5の側面に沿って反時計方向に旋回し
ながら上昇してその対流が促進され、従来と同様の加熱
量であっても加熱むらが小さくなり、炊きむらの少ない
全体がふっくらとした美味しいご飯を炊き上げることが
できる。
【0049】
【発明の効果】以上述べたようにこの発明によれば、加
熱量を上げることなく、簡単な構造で沸騰初期から鍋内
の湯の全体の対流を促進して加熱むらを抑え、炊きむら
の少ないふっくらとした美味しいご飯を炊き上げること
ができ、またその鍋内のご飯をしゃもじで容易によそ
え、かつ清掃も容易に行なうことができる。
【0050】そして特に、請求項2,5の発明では、凹
溝あるいは凸条を鍋を上から見たときに、鍋の底面から
側面に向かって反時計回りの渦状に延びるように形成し
てあるから、コリオリの力の作用で鍋内の湯の対流をよ
り一層促進させてご飯の炊き上がりの状態をより向上さ
せることができる。
【0051】また、請求項3,6の発明では、各凹溝あ
るいは各凸条における側縁を垂直線に対して2°以上の
角度で傾斜するテーパ面としてあるから、発熱層部材を
プレス加工する工程のみで、切削機械加工を要すること
なく、各凹溝あるいは各凸条を容易に能率よく成形する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の一実施形態に係る炊飯器の構
造を示す断面図。
【図2】その炊飯器における鍋の側面図。
【図3】その鍋の平面図。
【図4】その鍋の一部の断面図。
【図5】発熱層部材に形成する凹溝の断面形状の変形例
を示す断面図。
【図6】この発明の第2の実施形態に係る鍋の一部を示
す断面図。
【図7】発熱層部材に形成する凸条の断面形状の変形例
を示す断面図。
【符号の説明】
1…炊飯器本体 5…鍋 7…鍋本体 8…発熱層部材 10…渦形パターン 11…凹溝 12…凸条 17…加熱コイル(加熱手段)
フロントページの続き (72)発明者 守道 信昭 東京都港区芝浦一丁目1番1号 株式会社 東芝本社事務所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁性金属材料からなる発熱層部材を外面に
    備える鍋と、前記発熱層部材を電磁誘導で発熱させて鍋
    を加熱する加熱手段とを具備する炊飯器において、 前記発熱層部材の外面には、鍋の底面から側面に向かっ
    て渦状に延びる複数の凹溝が形成されていることを特徴
    とする炊飯器。
  2. 【請求項2】複数の凹溝は、鍋を上から見たときに、鍋
    の底面から側面に向かって反時計回りの渦状に延びてい
    ることを特徴とする請求項1に記載の炊飯器。
  3. 【請求項3】各凹溝における側縁は、垂直線に対して凹
    溝の外側に2°以上の開きの角度で傾斜していることを
    特徴とする請求項1または2に記載の炊飯器。
  4. 【請求項4】磁性金属材料からなる発熱層部材を外面に
    備える鍋と、前記発熱層部材を電磁誘導で発熱させて鍋
    を加熱する加熱手段とを具備する炊飯器において、 前記発熱層部材の外面には、鍋の底面から側面に向かっ
    て渦状に延びる複数の凸条が形成されていることを特徴
    とする炊飯器。
  5. 【請求項5】複数の凸条は、鍋を上から見たときに、鍋
    の底面から側面に向かって反時計回りの渦状に延びてい
    ることを特徴とする請求項4に記載の炊飯器。
  6. 【請求項6】各凸条における側縁は、垂直線に対して2
    °以上の角度で傾斜していることを特徴とする請求項4
    または5に記載の炊飯器。
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