JP3552043B2 - ベルト&ホイール式連続鋳造圧延法による無酸素銅線材の製造方法および銅合金線材の製造方法 - Google Patents

ベルト&ホイール式連続鋳造圧延法による無酸素銅線材の製造方法および銅合金線材の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、生産性に優れるベルト&ホイール式連続鋳造圧延法により無酸素銅線材または銅合金線材を低コストで製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、モーターや発電機などに用いられる銅導体は、性能と信頼性の向上を目的に溶接により接続されるようになり、それに伴い、銅導体には溶接部にガスボイドが生じない無酸素銅が使用されるようになってきた。また電子機器の小型化が進む中で銅導体には細線化が求められ、この点からも延性や加工性に優れる無酸素銅が注目されてきている。
【0003】
無酸素銅線材の製造方法には、(1)コアロッドの外周に無酸素溶銅を固化させ、これを連続的に圧延するディップフォーミング法、(2)無酸素溶銅上に鋳型を垂直に配置し、前記鋳型内で冷却固化した鋳塊を連続的に引き上げるアップキャスト法、(3)無酸素溶銅が保持された鋳造炉側壁に鋳型を水平に取付け、前記鋳型内で冷却固化した鋳塊を連続的に引出す横型連続鋳造法などがある。
これらの製造方法はいずれも設備が小型なため溶銅周囲を無酸化雰囲気とすることが容易であるが、生産能力が(1)の場合で最大11ton/hr、他は1〜2ton/hr程度と小さい。
【0004】
この他に、(4)連続溶解炉から製出する無酸素溶銅を連続鋳造機で大径鋳塊に鋳造し、これを短く切断し、再加熱して線材に押出す方法がある。この方法でも、生産能力は、再加熱を要する押出工程に律速されるため、やはり5〜7ton/hrと小さい。
以上に述べたように、従来の無酸素銅線材の製造方法はいずれも、製造能力が1〜11ton/hrと小さく、このため製造コストが高くなった。
【0005】
なお、前記(4)の方法での脱酸方法としては、移送中の溶銅に水素ガスを含む還元性ガスを接触またはバブリングさせて脱酸し、その後不活性ガス雰囲気に曝して残留水素を除去する方法(特開平2−141540号公報)、移送中の溶銅を還元性雰囲気に曝し、前記雰囲気の還元力を溶銅中の酸素量に応じて制御する方法(特開平5−337615号公報)、溶銅を蛇行移送して溶銅と還元性ガスの接触面積を広げる方法(特開平11−757号公報)などが知られている。
【0006】
ところで、酸素を350ppm程度含むタフピッチ銅線材の製造には、生産能力が30ton/hr以上のベルト&ホイール式連続鋳造圧延方法(例えばSCR法)が用いられている。
この方法は、図5に示すように、縦型連続溶解炉(シャフト炉)14から出湯する溶銅を、保持炉15内に滞留させ、保持炉15内の溶銅を樋2を通してタンディッシュ6内に連続的に導き、タンディッシュ6内の溶銅をタンディッシュ6に取付けた注湯ノズル7から、ベルト17とホイール18により構成される回転移動鋳型(以下適宜、鋳型と略記する)10内に注入し、注入された溶銅を冷却固化させて鋳塊16とし、この鋳塊16を鋳型10から連続的に引出してそのまま連続圧延(図示せず)し線材とする方法である。図5で20はガイドロールである。
【0007】
この製造方法では、縦型連続溶解炉14から製出される溶銅中の酸素量は約100ppm、保持炉15出口で約150ppm、タンディッシュ6出口で約300ppm、鋳型10内では、溶銅4が、注湯ノズル7先端から約200mm下の鋳型10内の溶銅4面に落下して注入されるため、落下中に酸素が侵入して鋳塊16には約350ppmの酸素が含まれる。
【0008】
一方、Snなどを微量含有する銅合金を、前記ベルト&ホイール式連続鋳造圧延法により鋳造すると、当然のことながら、合金元素が酸化して酸化物(ノロ)が多量に発生して製造が困難になる。このため前記銅合金は溶銅を保持炉内で脱酸し、その後、合金化してバッチ式に鋳造し、得られる鋳塊を線材に熱間で押出して製造されている。この方法も、押出工程で再加熱するため生産能力が低い。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者等は、前記の生産能力の高いベルト&ホイール式連続鋳造圧延法により無酸素銅線材を低コストで製造することを思い立ち、下記予備実験を行ってその可能性を探った。
即ち、シャフト炉、保持炉、樋、タンディッシュ、注湯ノズルなどの加熱または保温に用いられるガスバーナーの空気混合比を燃焼可能な範囲で絞ることにより、シャフト炉出口からタンディッシュ出口に至る間の溶銅中の酸素量を50ppm程度に低減できることを知見し、さらに樋内とタンディッシュ内の溶銅に固体還元剤を配することにより溶銅中の酸素量を10ppm以下に低減し得ることを見いだし、さらに研究を進めて本発明を完成させるに至った。
本発明は、生産性に優れるベルト&ホイール式連続鋳造圧延法により、無酸素銅線材または銅合金線材を低コストで製造することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、連続溶解炉から製出される溶銅を、保持炉内に滞留させ、前記保持炉内の溶銅を樋を通してタンディッシュ内に連続的に導き、前記タンディッシュ内の溶銅を前記タンディッシュに取付けた注湯ノズルから、ベルトとホイールにより構成される回転移動鋳型内に注入し、注入された溶銅を冷却固化させて鋳塊とし、この鋳塊を前記鋳型から連続的に引出してそのまま線材に連続圧延するベルト&ホイール式連続鋳造圧延法による無酸素銅線材の製造方法であって、前記樋およびタンディッシュ内に固体還元剤を配してこれらを脱酸槽となし、前記脱酸槽に内蓋を設け、該内蓋により前記固体還元剤を溶銅中に沈め、前記脱酸槽内で溶銅中に含まれる酸素を前記溶銅中に沈めた固体還元剤と反応させてガスとして除去し、さらに前記注湯ノズル先端部から前方の鋳型内空間(注湯部)を還元性ガス雰囲気にすることにより溶銅中の酸素を除去して無酸素銅線材とすることを特徴とするベルト&ホイール式連続鋳造圧延法による無酸素銅線材の製造方法である。
【0011】
請求項2記載の発明は、前記脱酸槽内に配する固体還元剤の量を、前記脱酸槽内の溶銅量の40〜80容量%にすることを特徴とする請求項1記載のベルト&ホイール式連続鋳造圧延法による無酸素銅線材の製造方法である。
【0012】
請求項3記載の発明は、前記脱酸槽の所要箇所に加熱手段を設け、前記脱酸槽の少なくとも入口と出口に多孔質材製堰を設け、前記脱酸槽に内蓋を設けることを特徴とする請求項1または2記載のベルト&ホイール式連続鋳造圧延法による無酸素銅線材の製造方法である。
【0013】
請求項4記載の発明は、前記注湯ノズル先端部から前方の鋳型内空間(注湯部)を一酸化炭素ガスを0.3容量%以上含む還元性ガス雰囲気にすることを特徴とする請求項1、2、3のいずれかに記載のベルト&ホイール式連続鋳造圧延法による無酸素銅線材の製造方法である。
【0014】
請求項5記載の発明は、連続溶解炉から製出される溶銅を、保持炉内に滞留させ、前記保持炉内の溶銅を樋を通してタンディッシュ内に連続的に導き、前記タンディッシュ内の溶銅を前記タンディッシュに取付けた注湯ノズルから、ベルトとホイールにより構成される回転移動鋳型内に注入し、注入された溶銅を冷却固化させて鋳塊とし、この鋳塊を前記鋳型から連続的に引出してそのまま線材に連続圧延するベルト&ホイール式連続鋳造圧延法による銅合金線材の製造方法であって、前記樋およびタンディッシュ内に固体還元剤を配してこれらを脱酸槽となし、前記脱酸槽に内蓋を設け、該内蓋により前記固体還元剤を溶銅中に沈め、前記脱酸槽内で溶銅中に含まれる酸素を前記溶銅中に沈めた固体還元剤と反応させてガスとして除去し、酸素除去後の溶銅に合金元素を連続的に添加し、さらに前記注湯ノズル先端部から前方の前記鋳型内空間を還元性ガス雰囲気にすることにより銅合金溶銅中の酸素を除去して銅合金線材とすることを特徴とするベルト&ホイール式連続鋳造圧延法による銅合金線材の製造方法である。
【0015】
請求項6記載の発明は、前記注湯ノズル先端部から前方の鋳型内空間(注湯部)を一酸化炭素ガスを0.3容量%以上含む還元性ガス雰囲気にすることを特徴とする請求項5記載のベルト&ホイール式連続鋳造圧延法による銅合金線材の製造方法である。
【0016】
【発明の実施の形態】
請求項1記載の発明では、溶銅中の酸素は、溶銅が樋からタンディッシュまでの脱酸槽内を通過する間に、前記脱酸槽内の溶銅中沈めて配された固体還元剤と反応して炭酸ガスとなり溶銅中を浮上して溶銅外へ放出される。またこの脱酸後の溶銅は、注湯ノズル先端部から前方の還元性ガス雰囲気に保たれた鋳型内空間(注湯部)を進む(落下する)ので、注湯ノズルから落下する溶銅および鋳型内溶銅は、さらに脱酸が促進される。還元性雰囲気を空燃比を制御した可燃性ガスの燃焼炎とすることで鋳造温度の低下も防止される。
【0017】
この発明において、前記固体還元剤には、通常の市販品を始めとする任意の木炭(ナラ木炭、備長炭など)が使用できる。また等方性黒鉛も使用可能である。その形状は、任意であるが、粒状のものは、溶銅との接触面積が大きく、脱酸が迅速になされ望ましい。
溶銅に対する固体還元剤の配合率は、40容量%未満では溶銅と固体還元剤との接触面積が少ないため十分な脱酸効果が得られず、80容量%を超えると溶銅の流れが悪くなり十分な鋳造速度を確保できなくなる。従って40〜80容量%が望ましい。なお、前記固体還元剤の配合率(容量%)は、粒状固体還元剤の平均粒径が30mmの場合であり、粒径の異なる粒状固体還元剤を用いる場合は表面積が同じになるように配合率を換算する。
【0018】
この発明では、脱酸槽に加熱手段を設けることにより次の利点が得られる。
(1)脱酸槽を予熱することにより初期通過溶銅の固化が防止される。
(2)固体還元剤を予め赤熱化しておくことにより鋳造初期から良好に脱酸できる。
(3)操業中の溶銅温度および脱酸効果を適正に維持できる。
前記加熱手段は脱酸槽の長さ方向に均等に設けるのが加熱が効率良くなされ望ましい。加熱にはガスバーナー、電熱など任意の手段が適用できる。ガスバーナーは空気混合比を極力絞って燃焼させるのが溶銅の酸化が防止され望ましい。
【0019】
この発明では、多孔質材製堰を脱酸槽の少なくとも入口と出口に設けることにより、異物混入の少ない高品質の溶銅が得られる。つまり入口の堰は溶解炉や保持炉内で混入したノロなどの異物の脱酸槽内への侵入を阻止し、出口の堰は脱酸槽内の固体還元剤から発生する灰分の流出を阻止すると共に、脱酸槽内を通過する溶銅の整流効果をも有し、部分的に留まることなく流動し、固体還元剤との十分な反応が実現する。前記堰は線材の要求品質に応じて、脱酸槽の入口および出口(タンディッシュの出口)以外の任意の箇所に設けることができる。多孔質材製堰には通常の市販品を始めとして任意の材質品が使用できる。
【0020】
この発明では、脱酸槽に内蓋を設け、この内蓋により固体還元剤の浮上を抑え固体還元剤を溶銅中に沈めて脱酸効率を高める。内蓋は脱酸槽の長手方向全長にわたり設けるのが、脱酸が効率良くなされ、また外気の侵入が防止できて望ましい。鋳造中に固体還元剤を補給する場合は、脱酸槽内への外気の侵入を抑えるため迅速に行う必要がある。
【0021】
多孔質材製堰の内蓋と接する上部を全幅に渡って孔埋めして(多孔質性を失わせて)、脱酸槽内の内蓋の下側に脱酸反応後のガス(炭酸ガス)が層状に滞留するようにすると、外気の侵入がさらに防止できる。
【0022】
この発明においては、脱酸槽内の溶銅は直線的に流動させても十分な脱酸効果が得られるが、脱酸槽の深さの1/3程度の堰を、樋の底部に設けることにより、溶銅を蛇行(乱流化)させて、固体還元剤と溶銅中酸素との反応を促進させ、脱酸効率を高めることが可能である。
【0023】
無酸素銅とは、通常、酸素量が10ppm以下の銅を指すが、この発明では、酸素量が60ppm以下10ppm超の低酸素銅も含むものとする。
【0024】
請求項記載の発明において、合金元素は、酸素が所定量以下に除去されたあとの任意の箇所で添加できるが、タンディッシュ出口近傍で添加するのが良い。添加する合金元素の形状は、粒状、線状など任意である。この発明は、SnまたはAgなどを微量含有する銅合金の製造に適している。
【0025】
【実施例】
以下に、本発明を実施例により詳細に説明する。
(実施例1)
図1に示したベルト&ホイール式連続鋳造圧延法により、酸素量が10ppm以下の無酸素銅線材(8mmφの荒引線)を製造した。
即ち、縦型連続溶解炉(シャフト炉)14から製出される溶銅を、保持炉15内に滞留させ、保持炉15内の溶銅4を樋2を通してタンディッシュ6内に連続的に導き、タンディッシュ6内の溶銅をタンディッシュ6に取付けた注湯ノズル7から、ベルト17とホイール18により構成される鋳型10内に注入し、注入された溶銅4を冷却固化させて鋳塊16とし、この鋳塊16を鋳型10から連続的に引出してそのまま線材(図示せず)に連続圧延した。
【0026】
樋は、図2(イ)、(ロ)に示すように、複数のガスバーナー1が樋2の長さ方向に均等な間隔で設置され、樋2の入口側と出口側に多孔質材製堰3が配置され、溶銅4上部に内蓋5が配置されている。
樋2内の溶銅4は、樋2の出口側の下部に取付けた出湯筒13を経て図3に示すタンディッシュ6内に供給される。
タンディッシュ6は、図3に示すように、複数のガスバーナー(1個のみ図示)が所要箇所に均等な間隔で設置され、入口側と出口側に多孔質材製堰3が配置され、溶銅4上部に内蓋5が配置されている。タンディッシュ6内の溶銅4は、タンディッシュ6の下部に取付けられた注湯ノズル7から鋳型10内へ注湯される。
注湯ノズル7は、図4(イ)に示すように、その先端部分の外周に複数のガスバーナー1が配置されており、これらのガスバーナー1から噴射される空燃比制御炎8により、還元性ガス雰囲気となり、注湯ノズル7から出湯する溶銅4および鋳型10内溶銅4を覆い外気の侵入を防止する。
【0027】
鋳造を開始するにあたり、予め、脱酸槽(樋2およびタンディッシュ6)11内に粒状木炭12を所定量配し、内蓋5を被せ、脱酸槽11の長さ方向に設置したガスバーナー1を点火して脱酸槽11および粒状木炭12を予熱し、脱酸槽11内面および粒状木炭12が赤熱化したところで、保持炉15から溶銅4を出湯した。粒状木炭には平均粒径が30mmのものを用いた。
保持炉15から出湯する溶銅4は、入口側の多孔質材製堰3を経て樋2内に入り、樋2内を通り、出口側の多孔質材製堰3を経てタンディッシュ6へ導かれ、タンディッシュ6の入口側と出口側の多孔質材製堰3を経て、タンディッシュ6の下部に取付けた注湯ノズル7から鋳型10内に注湯された。脱酸槽(樋2およびタンディッシュ6)11内では、粒状木炭12は内蓋5に押されて溶銅4中に没し、溶銅4は脱酸槽11内を通り抜ける間に粒状木炭(炭素)12と反応して炭酸ガスとなり溶銅4中を浮上し放出された。脱酸槽11内の溶銅4温度はガスバーナー1により適温に保持された。
縦型連続溶解炉14、保持炉15、樋2、タンディッシュ6などの加熱または保温に用いられるガスバーナー1の空気混合比は燃焼可能な範囲で絞った。
【0028】
注湯ノズル7から出湯される溶銅4は、注湯ノズル7先端部の外周に配置した複数のガスバーナー1から噴射する空燃比制御炎8により外気と遮断し、還元を促した。また注湯ノズル7から出湯する溶銅4は適温に保持された。
鋳型10内に注入された溶銅4は鋳型10内で冷却固化して鋳塊16となり、連続的に引出され、そのまま鋳型10前方に設置された連続圧延機(図示せず)により線材に熱間圧延された。
【0029】
脱酸槽11内に配した粒状木炭12の、脱酸槽11内の溶銅4に対する比率は30〜80容量%の範囲内で種々に変化させた。また注湯ノズル7先端部から前方の鋳型空間部(注湯部)は、ブタンガス、アセチレンガス、一酸化炭素、プロパンガスまたは水素ガスの各燃焼炎で還元性ガス雰囲気を形成した。
【0030】
(比較例1)
シャフト炉、保持炉、樋、タンディッシュ、注湯ノズルなどの加熱または保温に用いられるガスバーナーの空気混合比を燃焼可能な範囲で絞り、樋、タンディッシュ、注湯ノズルには従来のものを用いた。その他は実施例1と同じ方法により銅線材を製造した。
【0031】
実施例1および比較例1の製造過程における溶銅4中の酸素量を酸素測定センサー19により連続測定し記録した。測定箇所は、樋2の入口側、出口側およびタンディッシュ6の出口側の3箇所とした(図1参照)。また鋳塊の酸素量をLECO社製の酸素分析計により測定した。また、タンディッシュ出口の溶銅4の水素量aと鋳塊の水素量bを水素分析計により測定し、その差(b−a)を求めた。結果を表1に示す。
【0032】
【表1】
Figure 0003552043
【0033】
表1から明らかなように、本発明例のNo.1〜20は、いずれも脱酸槽(樋およびタンディッシュ)内で脱酸が良好に行われたため、溶銅中の酸素量はタンディッシュ出口で10ppm以下となり、特に木炭配合率が40容量%以上においては6ppm以下と極めて少なくなり、無酸素銅鋳塊および線材が得られた。また多孔質材製堰により異物が除去されて鋳塊および線材とも高品質であった。線材の製造速度は30ton/hrであり、製造コストも安価であった。
これに対し、空気混合比を絞っただけで木炭を用いない比較例では、樋およびタンディッシュにおいて脱酸されず、鋳造時に酸素が侵入して鋳塊(線材)中の酸素量はいずれも100ppmを超えた。
一方、タンディッシュ出口の溶銅中の水素量aと鋳塊の水素量bとの差(b−a)は、水素ガス燃焼炎としたとき0.07〜0.11ppm増加し、他のガス燃焼炎では±0.02ppmと略一定となり、酸素ガスと水素ガスの両方を考慮した場合、注湯部の雰囲気はブタンガス、アセチレンガス、一酸化炭素ガスまたはプロパンガスの燃焼炎が良いことが分かる。
【0034】
一般に、溶銅中では酸素が少なくなると水素が増加して鋳塊に水素ガス泡が残存し、線材の品質が低下する。この水素の除去には、溶銅に不活性ガスを吹込む方法、溶銅を真空中で還流させる方法などが知られている。脱水素は、脱酸処理後に行っても、脱酸処理と同時に行っても良い。
【0035】
実施例1(No.3)で得られた鋳塊の水素量を分析したところ、0. 54ppmであった。
これに対し、前記実施例1(No.3)と同じ条件で脱酸し、タンディッシュ出口の溶銅にArガスを15リットル/分の流量でバブリングしたのち、鋳造した鋳塊の水素量は0. 45ppmに減少し、より高品質の鋳塊が得られた。
【0036】
(実施例2)
実施例1の方法で脱酸処理したタンディッシュ出口の溶銅に粒状の金属Snを連続的に添加してCu−0. 7mass%Sn合金を鋳造し、これを線材に連続圧延した。溶銅に対する木炭の配合率は40または60容量%とし、注湯部はブタンガス燃焼炎またはプロパンガス燃焼炎で覆った。
【0037】
(比較例2)
シャフト炉、保持炉、樋、タンディッシュ、注湯部などの加熱または保温用ガスバーナーの空気混合比は燃焼可能な範囲でできるだけ絞った。その他は、実施例2と同じ方法によりCu−0. 7mass%Sn合金線材を製造した。
【0038】
実施例2および比較例2における溶銅および鋳塊の酸素量を実施例1と同じ方法により測定した。またSnの酸化ロス量を測定した。Snの酸化ロス量は、鋳塊からSnの酸化物を採取して測定した。結果を表2に示す。
【0039】
【表2】
Figure 0003552043
【0040】
表2から明らかなように、本発明例のNo.22、23はいずれもSnの酸化ロスが少なく、高品質の銅合金を効率良く製造できた。また硬質の酸化Snの混入が少ないため、線材(荒引線)の加工工具の損耗も少なかった。
【0041】
【実施例3】
表1に示した本発明例の試料No.4、13、15、19では、タンディッシュ出口の溶銅より鋳塊の方が酸素含有量が低くなっており、このことから注湯部を可燃性ガスの空燃比制御炎とすることで還元効果が得られることが示唆され、さらにブタンガス燃焼炎とプロパンガス燃焼炎のガス分析を行って、還元効果には燃焼炎中のCO(一酸化炭素)ガスが強く影響することを見いだした。
そこで、還元効果の発現に必要な燃焼炎中のCOガス濃度を把握するための実験を行った。
即ち、脱酸槽内の粒状木炭の比率を80容量%にしてタンディッシュ出口部での溶銅中の酸素量を3ppm前後に調整し、この溶銅を実施例1と同様にして鋳塊に冷却固化した。この際、注湯部の燃焼炎中のCOガス濃度を0〜15容量%の範囲で種々に変化させた。前記COガス濃度と鋳塊中の酸素量との関係を表3に示す。
【0042】
【表3】
Figure 0003552043
【0043】
表3から明らかなように、注湯部の前記燃焼炎中のCOガス濃度が0容量%のときはタンディッシュ出口と鋳塊とで酸素量が同じで還元効果は認められないが、COガス濃度が0.3容量%以上になると還元効果が明瞭に現れた。これは注湯部や鋳型内湯面において溶銅中の酸素が燃焼炎中のCOガスと接触して還元されたためである。
【0044】
【発明の効果】
以上に述べたように、本発明は、ベルト&ホイール式連続鋳造圧延法における溶銅中の酸素をその移送過程で固体還元剤により脱酸して無酸素溶銅とし、または前記無酸素溶銅に合金元素を連続的に添加して銅合金とすることに特徴があり、無酸素銅線材または銅合金線材を容易に大量生産できる。依って、製造コストが安くなり、工業上顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で用いるベルト&ホイール式連続鋳造圧延法の実施形態を示す側面説明図である。
【図2】(イ)、(ロ)は本発明で用いる樋の実施形態を示すそれぞれ縦、横断面説明図である。
【図3】本発明で用いるタンディッシュの実施形態を示す縦断面説明図である。
【図4】本発明の注湯部の実施形態を示す側面説明図である。
【図5】従来のベルト&ホイール式連続鋳造圧延法の側面説明図である。
【符号の説明】
1ガスバーナー
2樋
3多孔質材製堰
4溶銅
5内蓋
6タンディッシュ
7注湯ノズル
8空然比制御炎
10回転移動鋳型
11脱酸槽
12粒状木炭
13出湯筒
14縦型連続溶解炉
15保持炉
16鋳塊
17ベルト
18ホイール
19酸素測定センサー
20ガイドロール

Claims (6)

  1. 連続溶解炉から製出される溶銅を、保持炉内に滞留させ、前記保持炉内の溶銅を樋を通してタンディッシュ内に連続的に導き、前記タンディッシュ内の溶銅を前記タンディッシュに取付けた注湯ノズルから、ベルトとホイールにより構成される回転移動鋳型内に注入し、注入された溶銅を冷却固化させて鋳塊とし、この鋳塊を前記鋳型から連続的に引出してそのまま線材に連続圧延するベルト&ホイール式連続鋳造圧延法による無酸素銅線材の製造方法であって、前記樋およびタンディッシュ内に固体還元剤を配してこれらを脱酸槽となし、前記脱酸槽に内蓋を設け、該内蓋により前記固体還元剤を溶銅中に沈め、前記脱酸槽内で溶銅中に含まれる酸素を前記溶銅中に沈めた固体還元剤と反応させてガスとして除去し、さらに前記注湯ノズル先端部から前方の鋳型内空間(注湯部)を還元性ガス雰囲気にすることにより溶銅中の酸素を除去して無酸素銅線材とすることを特徴とするベルト&ホイール式連続鋳造圧延法による無酸素銅線材の製造方法。
  2. 前記脱酸槽内に配する固体還元剤の量を、前記脱酸槽内の溶銅量の40〜80容量%にすることを特徴とする請求項1記載のベルト&ホイール式連続鋳造圧延法による無酸素銅線材の製造方法。
  3. 前記脱酸槽の所要箇所に加熱手段を設け、前記脱酸槽の少なくとも入口と出口に多孔質材製堰を設け、前記脱酸槽に内蓋を設けることを特徴とする請求項1または2記載のベルト&ホイール式連続鋳造圧延法による無酸素銅線材の製造方法。
  4. 前記注湯ノズル先端部から前方の鋳型内空間(注湯部)を一酸化炭素ガスを0.3容量%以上含む還元性ガス雰囲気にすることを特徴とする請求項1、2、3のいずれかに記載のベルト&ホイール式連続鋳造圧延法による無酸素銅線材の製造方法。
  5. 連続溶解炉から製出される溶銅を、保持炉内に滞留させ、前記保持炉内の溶銅を樋を通してタンディッシュ内に連続的に導き、前記タンディッシュ内の溶銅を前記タンディッシュに取付けた注湯ノズルから、ベルトとホイールにより構成される回転移動鋳型内に注入し、注入された溶銅を冷却固化させて鋳塊とし、この鋳塊を前記鋳型から連続的に引出してそのまま線材に連続圧延するベルト&ホイール式連続鋳造圧延法による銅合金線材の製造方法であって、前記樋およびタンディッシュ内に固体還元剤を配してこれらを脱酸槽となし、前記脱酸槽に内蓋を設け、該内蓋により前記固体還元剤を溶銅中に沈め、前記脱酸槽内で溶銅中に含まれる酸素を前記溶銅中に沈めた固体還元剤と反応させてガスとして除去し、酸素除去後の溶銅に合金元素を連続的に添加し、さらに前記注湯ノズル先端部から前方の前記鋳型内空間を還元性ガス雰囲気にすることにより銅合金溶銅中の酸素を除去して銅合金線材とすることを特徴とするベルト&ホイール式連続鋳造圧延法による銅合金線材の製造方法。
  6. 前記注湯ノズル先端部から前方の鋳型内空間(注湯部)を一酸化炭素ガスを0.3容量%以上含む還元性ガス雰囲気にすることを特徴とする請求項5記載のベルト&ホイール式連続鋳造圧延法による銅合金線材の製造方法。
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