JP3551506B2 - 光ディスク装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は情報メモリとしての光ディスクの信号を記録、または再生する光ディスク装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の技術について、例えば応用光エレクトロニクスハンドブック(監修:野口健一、大越孝敬、昭晃堂発行、1989年初版)p.589に記載の光磁気ヘッドに基づいて説明する。図13は従来の光磁気ヘッドの原理構成図を示す。半導体レーザー1から出射する光はコリメートレンズ33によって平行光となり、ハーフミラー34に入射し、入射光の70%が透過して、直線偏光の状態で対物レンズ35により光ディスク12の磁気信号面12Aに集光する。信号面12Aを反射する光は対物レンズ35を経てその30%がハーフミラー34を反射した後、1/2波長板36により偏光面を一定角だけ回転させて偏光ビームスプリッター37に入射し、この入射光はほぼ同光量の光に分離されて、それぞれ透過成分は光検出器38aに、反射成分は光検出器38bに入射して光量が検出され、それらの差動信号39が差分回路40により検出される。
【0003】
信号面12Aを反射する光は、信号面の磁化方向によって偏光面がεまたは−εだけ回転するので、信号の有無(磁化方向の差)によって偏光面は合計2εだけ回転し、この差は差動信号39の変動として現れる。
【0004】
対物レンズ35を透過する戻り光量を1、ハーフミラー34の反射率をβ、偏光ビームスプリッター37の透過軸と入射光偏光面のなす角をθとすると、光検出器38aで検出される透過成分の光量はβcos(θ−ε)からβcos(θ+ε)に変動するのに対し、光検出器38bで検出される反射成分の光量はβsin(θ−ε)からβsin(θ+ε)に変動し、光検出器38a、38bの差動信号はβ{cos(θ−ε)−sin(θ−ε)}からβ{cos(θ+ε)−sin(θ+ε)}に変化する。無信号時には透過成分と反射成分とが同光量であることからsinθ=cosθがなりたつので、差動信号振幅ΔSは(数1)で与えられる。
【0005】
【数1】
Figure 0003551506
【0006】
この(数1)におけるεの大きさは非常に小さいので、(数1)は(数2)に近似できる。一般には、β=0.3程度(30%)であるので、戻り光量で標準化された信号振幅はΔS=1.2εとなる。
【0007】
【数2】
Figure 0003551506
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の光磁気ヘッドに於て以下の問題点があった。すなわち、ハーフミラー34、偏光ビームスプリッター37は、高精度に研磨されたプリズムにTiO等の高屈折率の膜とSiO等の低屈折率の膜とを決められた膜厚で交互に積層して作製するのでコストが高く、1/2波長板36も水晶などの結晶を厚み管理しながら研磨し張り合わせて作製するのでコストが高い。また、多数の光学素子を組み合わせるために、調整コストも高く、光ヘッドの大きさも大きくなる。
【0009】
本発明はかかる問題点に鑑み、コストが安く、大きさが小さく、光磁気信号の再生も可能な光ディスク装置を提供することを目的する。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために本発明の光ディスク装置は、レーザー光源と、前記レーザー光源から出射するレーザー光の光軸を入射光軸としたとき前記入射光軸と直交する透明基板上に構成された導波層と、前記導波層上または下あるいは前記導波層内の何れかに形成された前記入射光軸を中心とする同心円状周期構造を持つ第1の光結合手段と、前記第1の光結合手段と同心してこれを取り囲む前記導波層上または下あるいは前記道は層内の何れかの領域に前記入射光軸を中心とし径方向にピッチの変調された同心円状周期構造を持つ第2の光結合手段とからなり、前記導波層にほぼ垂直に入射する前記レーザー光は、前記第1の光結合手段により導波層内で中心から外周側に伝搬する導波光を励起し、この導波光は、前記第2の光結合手段より放射して集光する光となり、この集光点近傍に配置された信号面を反射する光が、前記第2の光結合手段に入力して中心方向に伝搬する導波光を励起し、この帰還導波光を前記第1の光結合手段より放射して、その放射方向に配置された光検出器により光量を検出し、前記信号面上の信号を再生する装置において、導波層に入射するレーザー光の偏光状態が直線偏光であり、信号面が磁性材料で形成され、光検出器が前記入射光軸を中心とする輪帯の形状をなし、前記直線偏光の方向にほぼ平行な直線とこれに直交する直線で4等分され、その対角位置領域から検出される信号を和算して2組の和信号を得、これらの差分を再生信号とする。
【0011】
また、第2の光結合手段の位置における導波層の膜厚を厚くするか、導波層または透明基板を形成する媒質に複屈折性を持つものを採用することで、第2の光結合手段の位置において導波光のTEモードに対する等価屈折率とTMモードに対する等価屈折率の差を0.0004以下に収まっている。
【0012】
また、第1の光結合手段と第2の光結合手段の間で前記透明基板上に段差構造があってもよい。
【0013】
さらに、第2の光結合手段の平均的な半径位置(すなわち第2の光結合手段を外側と内側で等面積に分割する半径位置)において、放射に関わるTEモード導波光及びTMモード導波光の位相が揃っており、第2の結合手段の内、入射光軸に直交する直線に対し40±5゜から50±5゜の角をなす領域からは、信号面へ集光する光を放射しなくてもよい。
【0014】
さらに、第2の光結合手段の位置において透明基板と導波層の間には第1の金属反射層と第1の透明誘電体層がこの順に積層されていてもよく、第1の光結合手段の位置に相当する導波層の上には第2の透明誘電体層と第2の金属反射層がこの順に積層されていても良い。
【0015】
また、導波層が第1の高屈折率透明膜と低屈折率透明膜と第2の高屈折率透明膜をこの順に積層されることで構成されていてもよく、この時第1の光結合手段における周期構造は前記低屈折率透明膜上(又は内、又は下)に形成されている。
【0016】
また、レーザー光源と透明基板との間に1/2波長板を配置してもよく、この1/2波長板によりレーザー光源から出射するレーザー光の電気ベクトルの方向は90゜だけ回転しており、第1の光結合手段の最外周の形状は楕円状であってもよく、この時第1の光結合手段への入射光の電気ベクトルの方向と楕円形状の長軸方向は一致している。
【0017】
【作用】
本発明は上記した構成によって、信号面における磁性材料の磁化方向の差が帰還導波光の強度分布(すなわち光検出器上の放射光強度分布)の変化として現れ、対角位置領域の和信号を差分することで、信号面上の磁気信号を電気信号として読みとることができる。
【0018】
また、TEモードとTMモードの等価屈折率の差が小く、TEモード導波光及びTMモード導波光の位相も揃っているので、第2の光結合手段が収差の少ない集光素子として機能する。
【0019】
また、段差構造により導波層が折れ曲がるので、導波光がこの段差部を通過することで導波モードが変化し、第1の光結合手段より帰還導波光を入射光軸方向とは違った方向に放射できる。
【0020】
また、40±5゜から50±5゜の角度をなす領域からの収束光がないことで、集光スポットのサイドローブが分散し、信号トラック上でのサイドローブ振幅が小さいスポットが得られる。
【0021】
さらに、第2の光結合手段(または第1の光結合手段)より第1の金属反射層(または第2の金属反射層)側に放射する光はこれを反射し、反対側に放射される成分と重なり互いに干渉するので、第1の透明誘電体層(または第2の透明誘電体層)の膜厚を調整することで、放射に関わるTEモード導波光の放射損失係数をTMモード導波光の放射損失係数の2倍以上、または1/2以下、または等しくなるように設定することができ、磁気信号の再生感度を高めたり、光学系の伝達効率を高める作用をなす。
【0022】
同じく、第1の透明誘電体層の厚さは、導波層を伝搬するTEモードの光は通すがTMモードの光はその数割が金属反射層により吸収されるようにも設定でき、この構成でも磁気信号の再生感度を向上させることができる。
【0023】
さらに、導波層を多層構造にし、その中間層に周期構造を形成することで、放射損失係数設定の自由度を広げることができる。また、第1の光結合手段への入射光の電気ベクトルの方向と楕円形状の長軸方向とは一致しているので、放射損失係数の小さいTMモード導波光は長軸に沿った長い結合長で励起され、放射損失係数の大きいTEモード導波光は短軸に沿った短い結合長で励起され、ともに高い結合効率での励起がなされる。
【0024】
【実施例】
以下本発明の第1実施例の光ディスク装置について、図1から図6までを参照しながら説明する。なお従来例と同一の部材には同一番号を付し、詳しい説明は省略する。
【0025】
図1は、本発明の第1実施例における光ディスク装置の断面構成図、図2はその多層膜構造の断面構成図、図3は光の伝送経路を示す説明図を示している。
【0026】
図2に於いて、例えば石英などの透明基板3上にはAlやCrなどの金属層4が成膜され、軸Lを中心とする円形の領域でエッチングされている。金属層4上にはSiOなどの透明層5が成膜され、透明層5の表面は同心円状のグレーティング5A、5Bが形成されている。透明層5上にはSiN,SiONやTaなどの高屈折率の膜で導波層6が形成されており、この導波層6の存在でグレーティング5A、5Bはカプラとして機能する。導波層6は、軸Lを中心とする円6T内の領域でエッチングされてこの位置での膜厚が薄い。
【0027】
この導波層6上にはSiOなどの透明層7が成膜され、その上にAlやCrなどの金属層8が成膜され、金属層8は軸Lを中心とする円形の領域を残してそれ以外の領域がエッチングされている。金属層8の上はSiOなどの透明層9が成膜され保護層として作用する。なお、導波層6や透明層5、7には屈折率異方性(複屈折)があっても良い。
【0028】
図1、図2に示すように、半導体レーザー1を出射する光は、1/2波長板16を透過することで電気ベクトルが90゜回転し、光軸と軸Lが一致した状態で、軸Lに沿って透明基板3を通過し、グレーティングカプラ5Aに入射する。入射光2は直線偏光の状態であり、光軸法平面上での等強度線が楕円状をなしており、その長軸方向に電気ベクトル2bの方向が一致する(図3参照)。
【0029】
グレーティングカプラ5Aの最外周の形状は、前述の等強度線と相似した楕円状をなしており、方位に応じて結合長が異なっている。カプラ5Aに入射する光は、全体として中心O(軸Lと導波層6の交点)から外周側に向かう1次モード導波光10aを励起する。
【0030】
また、入射光の内、導波層6を透過する成分は金属層8で反射し、再び導波層6に入射して1次モード導波光10aの励起を強める。
【0031】
透明層5の表面は金属層4のエッチング部の存在により、軸Lを中心とする円形の領域で階段構造をなし、導波層6もこの位置で折れ曲がった構造(段差構造6S)をなす。この段差構造6Sを通過することで、1次モード導波光10aは、そのほとんどがより安定したモードである0次モード導波光10bに変化し、円6Tを境にした導波層の厚膜構造部に移って、0次モード導波光10cの状態でグレーティングカプラ5Bより放射される。
【0032】
放射光の内、金属層4側に放射する成分はこれを反射し、反対側(光ディスク基板12側)に放射される成分と重なり、互いに干渉して放射光11aとなる。カプラ5Bのグレーティングピッチは径方向に変調されており、この効果で放射光11aは光ディスク基板12の裏面側にある信号面12A上の点Fに集光する。信号面12Aを反射する光11bは、グレーティングカプラ5Bに入射して中心Oの方向に伝搬する0次モード導波光13cを励起し、入射光の内で導波層6を透過する成分は金属層4を反射して再び導波層6に入射し、導波光13cの励起を強める。導波光13cは円6Tを境にした導波層の薄膜構造部、及び段差構造6Sに移っても0次モードを維持し(13b、13a)、0次モード13aの状態でグレーティングカプラ5Aより放射される。この放射光の内、金属層8側に放射する成分はこれを反射し、反対側(光検出器15側)に放射される成分と重なり、互いに干渉して放射光14となる。
【0033】
1次モード導波光10aを励起する入射光2が軸Lに沿っているのに対し、放射光14は0次モード導波光からの放射であるので、軸Lに対しある角度(sin−1(N−N)、ただしN,Nは0次、1次モードの等価屈折率)をなす方位に出力する。光検出器15は、その放射方向に配置されており、軸Lを中心とする輪帯の形状をなしている。
【0034】
図3で示すように、点Oを原点としx軸を入射光電気ベクトル2bの方向、y軸をこれに直交する方向にとると、x軸方向に励起され伝搬する導波光はTMモードであり、y軸方向に励起され伝搬する導波光はTEモードである。また、x,y軸の間の方位には、TE,TMモードが合わさった状態で伝搬する(以下、x,y軸に沿った伝搬光について説明をするが、TE,TMに関する議論はそれ以外の方位についても同様である)。
【0035】
入射光のTMモード導波光への結合の強さは、TEモード導波光への結合の強さに比べ弱いので、結合効率(入力効率)を高めるには、TMモード励起側の結合長をTEモード励起側のそれより大きくする必要がある。この条件は、グレーティングカプラ5Aの最外周の形状を楕円にすることで満足され、TE,TMモードともそれぞれの最適の結合条件で励起される。
【0036】
グレーティングカプラ5Aで励起され、外周側に伝搬するTMモード導波光17a、TEモード導波光18aは、輪帯状のグレーティングカプラ5Bから放射されるが、入力の時と同様、放射光への結合の強さはTMモードの方が弱く、結合長の均一なカプラ5Bからほとんど全てのTEモード光18aが放射される場合でも、TMモード光17aはその一部17cが放射されずにカプラの領域をすり抜けてしまう。すなわち、カプラ5Bからの出力効率はTEモードで大きく、TMモードで小さい(例えばTEモードで100%、TMモードで50%)。
【0037】
光ディスク信号面12Aは集光点Fに位置し、この面を反射する光はカプラ5Bに入射し、中心O方向に向かう導波光を励起する。例えば、放射光17bに対する反射光19bはTMモードの導波光19aを、放射光18bに対する反射光20bはTEモードの導波光20aを励起する。カプラ5Bに於けるこれらの戻り光の入力効率は出力効率と等しく、TEモード励起で大きく、TMモード励起で小さくなる(例えばTEモードで100%、TMモードで50%)。
【0038】
なお、TEモード光18aからの放射光18bの集光点FBは、TMモード光17aからの放射光17bの集光点FAとは異なり、TEモード光18aの等価屈折率をNTE、、TMモード光17aの等価屈折率をNTM、収束光の焦点距離をf(=OF)とすると、軸L上で(数3)で示すδの距離をなす。
【0039】
【数3】
Figure 0003551506
【0040】
但し、(数3)の係数Kは開口により決まり、一般には2.5程度の値をなすので、f=2mmとするとδ=5000(NTE−NTM)μmである。すなわち、一般にはカプラ5Bによる収束光は2重焦点となり、集光性をよくするには少なくても|δ|≦2.5λの条件が必要である(ただし、λはレーザーの波長)。この条件はλ=0.8μmとして(数4)で表される。
【0041】
【数4】
Figure 0003551506
【0042】
また、カプラ5Bの位置で(数4)が満たされても、中心Oから段差構造6Sの間、および段差構造6Sから円6Tの間では、TE/TMの等価屈折率差は大きく異なる。このため段差構造6Sの径、円6Tの径を最適化して、カプラ5Bの平均的な半径位置(厳密にはカプラ5Bを外側と内側で等面積に分割する半径位置)において、放射に関わるTEモード導波光とTMモード導波光との位相を揃える必要がある。この時、収束光の最良像点Fは集光点FAとFBの間に存在し、(数4)の最悪条件(|NTE−NTM|=0.0004)でも、Strehl強度は1割程度の劣化に収まる。最適な6S、6Tの半径r,rは、カプラ5Bの平均的な半径をrとして(数5)を満たす。
【0043】
【数5】
Figure 0003551506
【0044】
但し、(数5)は厳密に満たされる必要はなく、右辺が2(m−0.1)πλから2(m+0.1)πλの範囲に収まればよい。従ってΔ、Δが0.01程度の大きさとすればr,rの精度は±20πλの誤差が許容でき、半導体プロセスに於けるパターニング精度がサブミクロンのオーダーにあることを考えれば、段差構造6S、円6Tの径の設定は難しい工程ではない。
【0045】
図4は、本発明の第1実施例における導波層の膜厚と等価屈折率の関係(分散特性)を示す説明図である。同図(a)は導波層6の屈折率を1.90、透明層5および7の屈折率を1.45とした場合、同図(b)は導波層6に屈折率異方性(複屈折)があり、膜面法線方向の屈折率1.905、膜面方向の屈折率1.900とした場合である。
【0046】
図4(a)のごとく、導波層6に異方性がない場合は、導波層の膜厚2〜3μm程度で、TE0モードとTM0モードとの等価屈折率差を0.0004以下に抑えることができる。第1実施例で導波層6の中心部は、軸Lを中心とする円6T内の領域をエッチングして膜厚を薄くしたが、カプラ5Bを含む円6T外の領域での膜厚を厚いまま残したのは、この厚膜によるTE/TMモード等価屈折率の近接効果を狙ったためである。
【0047】
また、図4(b)のごとく異方性がある場合は、導波層の膜厚1μm前後で、TE0モードとTM0モードとの等価屈折率差を0.0004以下に抑えられ、図4(a)の方式に比べ円6T前後での導波層膜厚差を小さくできるので、この位置での導波損失を小さくできる。異方性がもっと大きい場合は、円6T内の領域をエッチングして膜厚を薄くする必要がなくなり、作製プロセスをより簡素化できる。
【0048】
図5は、本発明の第1実施例における伝搬光の強度分布の変化を表す説明図である。縦軸は伝搬光の強度、横軸は伝搬方位(xy座標に於ける偏角φ)を表す(図3参照)。グレーティングカプラ5Aで励起される導波光10aの強度は、入射光2の等強度線の径に比例するので、曲線21に示すようにφ=0゜、180゜で極大、90゜、270゜で極小となる。
【0049】
グレーティングカプラ5Bから放射される光の強度は、出力効率がTEモードで大きくTMモードで小さいので、曲線22に示すようなほぼ均一な分布にすることができる。
【0050】
従って、TEモードからの放射光とTMモードからの放射光とは強度が等しく、電気ベクトルの位相差もないので、放射光の偏光はx,y軸以外の出力位置においても直線偏光となる。
【0051】
光ディスク信号面12Aからの反射光が励起する帰還導波光の強度は、カプラ5Bに於ける入力効率がTEモードで大きくTMモードで小さいので、曲線23に示すようにφ=0゜、180゜で極小、90゜、270゜で極大となる(αはTM/TEの入力効率比)。
【0052】
なお、信号面が磁性膜で形成され、磁気信号が存在する場合には、カー効果またはファラデー効果により、光ディスク信号面12Aからの反射光の偏光方向が回転し、曲線24(破線)で示すように帰還導波光の強度分布が変化する。曲線24は曲線23に比べ信号面の磁化方向によってεだけ偏角φ方向にシフトした分布であり、磁化方向が反転すれば−εだけシフトした分布になる。
【0053】
この効果を利用し、帰還導波光の強度分布は、カプラ5Aより放射され光検出器15により受光される光の強度分布に等しいので、0゜≦φ≦90゜、180゜≦φ≦270゜の領域の光量和と、90゜≦φ≦180゜、270゜≦φ≦360゜の領域の光量和との差分をとることで、磁化方向の変化に対応する偏角φ方向へのシフトを認識でき、磁気信号の再生が可能になる。
【0054】
図6は、本発明の第1実施例における光検出器の分割例を示す説明図であり、x,y軸は図3に示したものに対応する。
【0055】
図6(a)のように、x軸、y軸に沿った分割(A,B,C,D)を光検出器15に加え、各対角位置の和信号(A+C、B+D)の差分(A+C−(B+D))を考える。図5の曲線23を関数f(φ)で表すと、磁化方向の反転によって帰還導波光の強度分布は、f(φ−ε)とf(φ+ε)との間を変動する。ここで図5で現れた係数α(TM/TEの入力効率比)を使ってf(φ)を(数6)で表す。
【0056】
カプラ5Bに入射する戻り光量(図5の曲線22に対応する光量)を1とし、カプラ5Bにより入力結合した光が全て光検出器15により受光されるとして、(A+C−(B+D))の差分信号による差動信号振幅ΔSは(数7)で与えられる。また、εの大きさは非常に小さいので、(数7)は次式に近似できる。
【0057】
【数6】
Figure 0003551506
【0058】
【数7】
Figure 0003551506
【0059】
【数8】
Figure 0003551506
【0060】
戻り光量で標準化された信号振幅は、α=0.5とするとΔS=0.7ε、α=1.0とするとΔS=1.4εとなり、従来例(ΔS=1.2ε)と同レベルの信号感度が得られる。当然、CD等の凹凸信号や相変化光ディスク等の濃淡信号の再生は全光検出器の和信号(A+B+C+D)で実現でき、従来通りの信号感度が得られる。この様に、光学系を変えることなく光検出器の信号処理方式を変えるだけで、記録原理の異なる光ディスクの信号を容易に再生できる。
【0061】
なお、図6(b)はTE(トラッキングエラー)信号検出に対応する光検出器の分割例、図6(c)はFE(フォーカシングエラー)信号検出に対応する光検出器の分割例を示す。光ディスクの回転はx軸方向に一致し、図6(b)に於いて差信号(A−B)によりいわゆるプッシュプル法の原理で、TE信号が検出できる。また、図6(c)に於いて和信号(A+C)は、図3におけるTEモード光による集光点FBからの反射による信号であり、和信号(B+D)はTMモード光による集光点FAからの反射による信号である。
【0062】
図3に於いて、信号面12Aが点Fから点FAに近づくと、反射光19bが入力の位相整合条件に近づき、反射光20bは外れるので、和信号(B+D)は大きく和信号(A+C)は小さくなる。反対に点Fから点FBに近づくと、和信号(B+D)は小さく和信号(A+C)は大きくなる。
【0063】
従って、(数4)で示した|NTE−NTM|の大きさがある一定値に精密に設定できる場合、差信号(A+C−m(B+D))によりFE信号が検出できる。なお、帰還光の強度分布は図5の曲線23に従うので、定数mの大きさは一般に1より大きい。また、(c)では中心Oを通る2直線でA,B,C,Dに等分割したが、m=1としてA,Cの交角を広く、B,Dの交角を狭くしても良い。
【0064】
この様に、本発明の第一実施例は、従来例に於ける多数のレンズ、プリズムの組合せを、透明基板上の多層膜構造に置き換えたものであり、部品点数を大幅に低減できる上、調整作業も少なく、大きな基板の上に膜やグレーティングを一括して形成した後、割断することで大きな量産効果が得られる。また、ミクロンサイズの導波層内で光の集光、分岐が可能となるので大きさの小さい光ヘッドが得られ、光磁気信号の再生も可能である。
【0065】
光磁気信号再生原理の基本は、TEモード導波光とTMモード導波光との差別化にある。図3で説明した実施例では、TE/TMの差別化がグレーティングカプラ5Bによる放射光への結合の強さが、TE/TMで異なる(TEモードの結合係数がTMモードの結合係数より大きい)ことで達成されている。
【0066】
これ以外にも、様々な差別化の方法が考えられる。図7は本発明の第2実施例における光磁気信号の再生原理を示す説明図であり、その構成は、透明層5の膜厚dの大きさを除いて第1実施例と同じである。
【0067】
一般に、TMモード導波光は、TEモード導波光に比べ近接する金属層に吸収されやすく、図7に於いて透明層5の膜厚dを小さくしていくと、TEモード導波光25は減衰することなく導波層6を伝搬するが、TMモード導波光26は金属層4により吸収され、減衰の度合いが大きくなる。
【0068】
仮にカプラ5Aからカプラ5Bに伝搬する間に、TEモード導波光25は全く減衰しないが、TMモード導波光26は半分に減衰するとすると、図5の曲線21に示される強度分布の導波光は、カプラ5Bから放射されるときには曲線22の強度分布に、カプラ5Bからの帰還導波光がカプラ5Aに達したときには曲線23の強度分布となり、この分布は信号面の磁化方向により曲線24に変化するので、第1の実施例と同様に光磁気信号の再生が可能となる。
【0069】
図8は、本発明の第3実施例における光磁気信号の再生原理を示す説明図である。その構成は、導波層とグレーティングに関する構成の違い以外は第1実施例と同じである。第1実施例との相違点のみ説明を加えれば、導波層はSiOなどの低屈折率の膜6bをTaなどの高屈折率の膜6aと6cで挟んで構成されており、グレーティングカプラ6Aは高屈折率の膜6a上に成膜された低屈折率の膜6bをエッチングして同心円状の周期構造を形成し、この上に膜6cを成膜することで形成されている。
【0070】
この構成で、透明層7の膜厚dに対するグレーティングカプラ6Aの放射損失係数を計算したのが図9であり、波長0.82μm、グレーティングのピッチと深さを0.55及び0.06μm(グレーティングの形状は正弦波状)、透明層5、7の屈折率を1.45、導波層6a、6b,6cの屈折率をそれぞれ2.2、1.45、2.2、金属層8の光学定数を2.2+7.5iとした。
【0071】
図9より、d=1.09μmのとき、各導波モードの放射損失係数は、TE0で20(1/mm)、TM0で0(1/mm)、TE1で12(1/mm)、TM1で7(1/mm)となる。
【0072】
従って、カプラ5Aの最外周形状を長軸/短軸=12/7の楕円状し、入射光の偏光方向を長軸方向と一致させれば、長軸、短軸方向にそれぞれTM1、TE1モードの導波光を効率よく励起できる。
【0073】
一方、0次モードの帰還導波光はTE0モードは全て放射されるが、TM0モードはほとんど放射されずにカプラ5Aをすり抜ける。従って帰還導波光の強度分布が図5の曲線22に示されるものとすれば、カプラ5Aから放射される光は曲線23(ただしα=1)の強度分布となり、この分布は信号面の磁化方向により曲線24に変化するので、第1の実施例と同様に光磁気信号の再生が可能となる。さらにα=1の設定が可能なので、信号感度も第1実施例より大きい。
【0074】
第1実施例でも、透明層7の厚さdを調整することで、放射光と金属層8からの反射光との干渉の度合いを変えて、ある程度の放射損失係数の設定ができたが、本実施例では導波層を多層構造とし、その中間層にグレーティングを形成することで、放射損失係数の設定の自由度を大幅に広げたものである。
【0075】
なお、本実施例において、カプラ5Aの放射損失係数が透明層7の膜厚dの関数であったことと同様に、カプラ5Bの放射損失係数も透明層5の厚さdの関数であり、その大きさを適切に設定することで、TE0とTM0の放射損失係数を一致させ、TE0、TM0ともその全てをカプラ5Bから放射させることができる。従って、第1の実施例に比べ2倍程度、伝達効率を高めることができる。
【0076】
また、本実施例に於いて、導波層6a、6b,6cの仕様(屈折率、膜厚)及び厚さdを変更することで、TM1の放射損失係数をTE1モードの放射損失係数より大きくすることも可能で、このとき第1実施例で示した1/2波長板16は不要となる。
【0077】
図10はTE0モードとTM0モードとの等価屈折率差を0.0004以下に抑えるための、本発明の第4実施例における断面構成図である。その構成は外周部での導波層に関する構成の違い以外は、第1実施例と同じである。
【0078】
第1実施例との相違点のみ説明を加えれば、外周部(円6Tの外周側)での導波層は、SiOなどの低屈折率の膜6bをSiN,SiONやTaなどの高屈折率の膜6aと6cで挟んで構成されている。
【0079】
実際のプロセスでは、膜6a、6b,6cをこの順序で成膜した後、軸Lを中心とする中心の円径領域で膜6c、6b、及び6aの一部をエッチングして作製する。
【0080】
この構成で、外周部の3層の導波層構造部に於ける分散特性(膜6aの膜厚と等価屈折率の関係)を計算したのが図11であり、波長0.82μm、透明層5、7の屈折率を1.45、導波層6a、6b,6cの屈折率をそれぞれ1.9、1.45、2.1、膜6b、6cの膜厚を0.134、0.27μmとした。膜6aの膜厚が0.67〜1.07μmのときに、TM0とTE1の等価屈折率差が0.0004以下とすることができる。
【0081】
図12は光ヘッドの集光性能をよくするための、本発明の第5実施例における説明図であり、(a)はカプラ5Bの形状、(b)は光ディスク信号面での集光スポット等強度分布図を示し、x,y軸は図3のそれに対応する。本実施例はカプラ5Bの形状の違い以外は第1実施例と同じであり、同一部についての説明は省略する。
【0082】
図12(a)に示すように、カプラ5Bにおけるx軸から40±5゜から50±5゜の偏角をなす領域(5a)が遮光され(少なくとも点Fへの集光には寄与せず)、光の集光はその他の領域(5b)からの放射光によりなされている。
この様な開口形状を採用することで、図12(b)に示すように、集光スポットのメインローブ30を取り巻くサイドローブに強弱の分布が現れ、サイドローブが走査トラック32aと2つの隣接トラック32b,32cとの間に押し込まれた形になる。
【0083】
メインローブ30の形状は、5aの開口制限を行う前とほとんど変化せず、走査トラック32a上のサイドローブ強度は弱まっているので、第1実施例に比べ更に光ディスク信号の良好な再生(高感度、低クロストーク、低符号間干渉)が実現できる。なお、本実施例は従来例の如き一般の光学系にも適用できるものである。
【0084】
なお、以上の実施例で、半導体レーザー1とカプラ5Aとの間にコリメーターレンズを配置してもよく、また、透明層7、反射層8、保護層9のない構造であってもよい。さらに、各実施例を複合した構成も考えられるが、その効果も複合したものが得られる。
【0085】
【発明の効果】
以上本発明の光ディスク装置により、透明基板上の多層膜構造でほとんどの光学系を構成でき、部品点数が著しく少なく、光ヘッドの組立がプロセス技術で置き換えられる。量産効果の大きな半導体プロセスとの整合性もあるので、作製コストを安くでき、大きさが小さく、信号処理方式を変えるだけで光磁気信号の再生も可能な光ディスク装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例における光ディスク装置の断面構成図
【図2】本発明の第1実施例における光ディスク装置の多層膜構造の断面構成図
【図3】本発明の第1実施例における光ディスク装置の光の伝送経路を示す説明図
【図4】(a)は、本発明の第1実施例における導波層の膜厚と等価屈折率との関係を示し、導波層に屈折率異方性が無い場合の一例の説明図
(b)は、同実施例の導波層の膜厚と等価屈折率との関係を示し、導波層に屈折率異方性がある場合の一例の説明図
【図5】本発明の第1実施例における伝搬光の強度分布の変化を表す説明図
【図6】(a)は、本発明の第1実施例における光検出器の一分割例を示す説明図
(b)は、同実施例の光検出器の他の分割例の一例を示す説明図
(c)は、同実施例の光検出器の別の分割例の一例を示す説明図
【図7】本発明の第2実施例における光磁気信号の再生原理を示す説明図
【図8】本発明の第3実施例における光磁気信号の再生原理を示す説明図
【図9】本発明の第3実施例における膜厚dとカプラ6Aの放射損失係数の関係を示す説明図
【図10】本発明の第4実施例における断面構成図
【図11】本発明の第4実施例における膜6aの膜厚と等価屈折率の関係を示す説明図
【図12】(a)は、本発明の第5実施例におけるカプラ5Bの形状の一例を示す説明図
(b)は、同実施例の集光スポット等強度分布を示す一例の説明図
【図13】従来例に於ける光ディスク装置の原理構成図
【符号の説明】
1 半導体レーザー
2 入射光
3 透明基板
4、8 金属層
5、7、9 透明層
5A、5B 同心円状のグレーティングカプラ
6 導波層
10a、10b,10c 導波光
11a 放射光
11b 反射光
12 光ディスク基板
12A 信号面
13a、13b,13c 帰還導波光
14 帰還放射光
15 光検出器
16 1/2波長板

Claims (12)

  1. レーザー光源と、前記レーザー光源から出射するレーザー光の光軸を入射光軸としたとき前記入射光軸と直交する透明基板上に構成された導波層と、前記導波層上または下あるいは前記導波層内の何れかに形成された前記入射光軸を中心とする同心円状周期構造を持つ第1の光結合手段と、前記第1の光結合手段と同心してこれを取り囲む前記導波層上または下あるいは前記導波層内の何れかの領域に前記入射光軸を中心とし径方向にピッチの変調された同心円状周期構造を持つ第2の光結合手段とからなり、前記導波層にほぼ垂直に入射する前記レーザー光は、前記第1の光結合手段により導波層内で中心から外周側に伝搬する導波光を励起し、この導波光は、前記第2の光結合手段より放射して集光する光となり、この集光点近傍に配置された信号面を反射する光が、前記第2の光結合手段に入力して中心方向に伝搬する導波光を励起し、この帰還導波光を前記第1の光結合手段より放射して、その放射方向に配置された光検出器により光量を検出し、前記信号面上の信号を再生する装置において、前記導波層に入射するレーザー光の偏光状態が直線偏光であり、前記信号面が磁性材料で形成され、前記光検出器が前記入射光軸を中心とする輪帯の形状をなし、前記直線偏光の方向にほぼ平行な直線とこれに直交する直線とで4等分され、その対角位置領域から検出される信号を和算して2組の和信号を得、これらの差分を再生信号とすることを特徴とする光ディスク装置。
  2. 前記第2の光結合手段の位置における導波層の膜厚を厚くし、TEモードに対する等価屈折率とTMモードに対する等価屈折率との差を0.0004以下に収めることを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置。
  3. 前記導波層または前記透明基板何れかを形成する媒質は複屈折性を持ち、この複屈折の作用で前記第2の光結合手段の位置において、導波光のTEモードに対する等価屈折率とTMモードに対する等価屈折率との差を0.0004以下に収めることを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置。
  4. 第1の光結合手段と第2の光結合手段との間で、透明基板上に段差構造があり、この段差構造により導波層が折れ曲がり、導波光がこの段差部を通過することで導波モードが変化し、前記第1の光結合手段より帰還導波光を前記入射光軸方向とは違った方向に放射することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の光ディスク装置。
  5. 第2の光結合手段を外側と内側で等面積に分割する平均的な半径位置において、放射に関わるTEモード導波光及びTMモード導波光の位相が揃っていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の光ディスク装置。
  6. 前記第2の結合手段の内、前記入射光軸に直交する直線に対し40±5゜から50±5゜の角をなす領域からは、前記信号面へ集光する光を放射しないこと特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置。
  7. 第2の光結合手段の位置において、透明基板と導波層との間には第1の金属反射層と第1の透明誘電体層とがこの順に積層されており、前記第2の光結合手段より集光点側に放射する光は、前記第1の金属反射層側に放射してこれを反射する光と干渉し、前記第1の透明誘電体層の膜厚を調整することで、放射に関わるTEモード導波光の放射損失係数を、TMモード導波光の放射損失係数の2倍以上、または1/2以下になるように設定することを特徴とする、請求項1〜4または6のいずれかに記載の光ディスク装置。
  8. 第1の光結合手段の位置に相当する導波層の上には、第2の透明誘電体層と第2の金属反射層とがこの順に積層されており、前記第1の光結合手段より光検出器側に放射する光は、前記第2の金属反射層側に放射してこれを反射する光と干渉し、前記第2の透明誘電体層の膜厚を調整することで、放射に関わるTEモード導波光の放射損失係数を、TMモード導波光の放射損失係数の2倍以上、または1/2以下になるように設定することを特徴とする請求項1〜4または6のいずれかに記載の光ディスク装置。
  9. 第2の光結合手段の位置において、透明基板と導波層との間には金属反射層と透明誘電体層とがこの順に積層されており、前記第2の光結合手段より集光点側に放射する光は、前記金属反射層側に放射してこれを反射する光と干渉し、前記透明誘電体層の膜厚を調整することで、放射に関わるTEモード導波光の放射損失係数をTMモード導波光の放射損失係数と等しくすることを特徴とする請求項1〜6または8のいずれかに記載の光ディスク装置。
  10. 導波層が、第1の高屈折率透明膜と低屈折率透明膜と第2の高屈折率透明膜とをこの順に積層されることで構成されており、第1の光結合手段における周期構造は前記低屈折率透明膜上(又は内、又は下)に形成されることを特徴とする、請求項1から6、または8のいずれかに記載の光ディスク装置。
  11. レーザー光源と透明基板との間に1/2波長板を配置し、この波長板によりレーザー光源から出射するレーザー光の電気ベクトルの方向を90゜だけ回転させること特徴とする、請求項1〜4または6のいずれかに記載の光ディスク装置。
  12. 第1の光結合手段の最外周の形状が楕円状であり、その長軸方向を入射光の電気ベクトルの方向と一致させること特徴とする、請求項1〜4または6のいずれかに記載の光ディスク装置。
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