JPH07272312A - 光集積回路及び光ピックアップ - Google Patents

光集積回路及び光ピックアップ

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JPH07272312A
JPH07272312A JP6079793A JP7979394A JPH07272312A JP H07272312 A JPH07272312 A JP H07272312A JP 6079793 A JP6079793 A JP 6079793A JP 7979394 A JP7979394 A JP 7979394A JP H07272312 A JPH07272312 A JP H07272312A
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JP
Japan
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light
waveguide
optical
integrated circuit
grating
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JP6079793A
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English (en)
Inventor
Minoru Oyama
実 大山
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Victor Company of Japan Ltd
Original Assignee
Victor Company of Japan Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光集積回路の集積度や生産性の向上を図り、
光ピックアップの小型,軽量,薄型化を図る。 【構成】 半導体レーザ26から出力された楕円形のレ
ーザ光は、コリメートレンズ28による平行光化の後、
光集積回路24の半透過反射型グレーティング22に入
射し、略円形に整形されて略90゜の方向に反射され
る。整形,反射後のレーザ光は、対物レンズ30の作用
によってディスク32に集光される。ディスク32の磁
気記録部32Aでカー効果による偏光面の回転を受けて
反射されたレーザ光は、対物レンズ30,半透過反射型
グレーティング22を透過したレーザ光は、集光グレー
ティングカップラ18A,18Bに入射し、これによっ
て導波層16内に導入されて、光検出器12A,12B
で光電変換される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光ディスク,光磁気デ
ィスクなどの記録媒体の再生装置や光計測装置にかか
り、更に具体的には、それらの光検出に好適な光集積回
路及び光ピックアップの改良に関するものである。
【0002】
【先行技術】近年、光ディスクなどの分野において,光
導波路上に受光素子,集光素子,反射素子などを集積化
した,いわゆる光集積回路の技術を用いて、光ピックア
ップに応用する試みがなされており、学会発表や特許出
願も多く行われている。特に最近は、MO,MDなどと
称される光磁気ディスクの普及に伴い、光磁気ディスク
用のピックアップについても,光集積回路の技術を応用
しようと試みられている。
【0003】例えば特開平5−47030号公報に開示
された光ピックアップは、図16に示す構成となってい
る。同図において、半導体レーザ950は、Si基板9
52上に形成された導波路954の端部位置に設けられ
ている。導波路954における半導体レーザ950のレ
ーザ光出力側であって導波路954の反対側の端部位置
には、グレーティングビームスプリッタ956,3焦点
の集光グレーティングカップラ958が各々設けられて
いる。
【0004】集光グレーティングカップラ958は、中
心領域958Aと2つの側部領域958B,958Cに
よって構成されている。これらのうち、中心領域958
Aは、グレーティングビームスプリッタ956から入射
したレーザ光を導波路954から空間に導いて光磁気デ
ィスク912に集光するとともに、光磁気ディスク91
2からの0次反射光を導波路954内に導くためのもの
である。また、側部領域958B,958Cは、光磁気
ディスク912からの±1次回折光を導波路954中に
導くためのものである。
【0005】集光グレーティングカップラ958の側部
領域958B,958Cの導波光出力側には、反射型導
波路レンズ960,962が各々設けられている。そし
て、グレーティングビームスプリッタ956の導波光出
力側には、フォトディテクタQB,QC,QD,QEが
各々設けられており、反射型導波路レンズ960,96
2の導波光出力側には、フォトディテクタQA,QFが
各々設けられている。これらのフォトディテクタQA〜
QFの各出力側は、演算部964の入力側に各々接続さ
れている。
【0006】半導体レーザ950から出力されたレーザ
光は、導波路954内をわずかに広がりながら伝搬し、
グレーティングビームスプリッタ956を透過して集光
グレーティングカップラ958の中心領域958Aに至
る。この集光グレーティングカップラ958の作用によ
って導波光は空間光となり、光磁気ディスク912の盤
面上に集光される。ここで、導波光は、導波路954中
でTE又はTMのいずれかの直線偏光モードしか取り得
ない。このため、たとえばTEモードの導波光を用いた
場合、集光されたレーザ光は、ディスク面内におけるト
ラッキング動作用のトラックないしプリグルーブ(案内
溝)912Aに直交する方向の直線偏光となっている。
【0007】光磁気ディスク912では、このプリグル
ーブ912Aによる回折作用のため、入射レーザ光に対
して、元の光路を逆に進行する0次反射光とともに、±
1次回折光も生じることになる。これらのうち、まず0
次反射光は、ディスク入射時の光路を逆に進んで集光グ
レーティングカップラ958の中央領域958Aに戻
り、半導体レーザ950の発光点に向けて集束する導波
光となる。ところが、グレーティングビームスプリッタ
956の作用によってその光路が変換され、各々独立し
た4個のフォトディテクタQB〜QEに集光するように
なる。各フォトディテクタQB〜QEでは、入射光が電
気信号に変換されて演算部964に供給される。
【0008】次に、±1次回折光は、集光グレーティン
グカップラ958の側部領域958B,958Cにそれ
ぞれ入射する。集光グレーティングカップラ958の側
部領域は、中心光軸と45゜の角度をなす互いに直交す
る偏光方向となっている。このため、光磁気ディスク9
12の記録情報によってレーザ光に与えられたカー効果
による偏光面の回転は、側部領域958B,958Cに
よって導波路954に導かれる各導波光に逆相の強度変
化を与えることになる。両者の差を取れば、光磁気ディ
スク912の信号検出,すなわち情報の読出しが行われ
ることになる。
【0009】このようにして導波路954内に導入され
た±1次回折光は、反射型導波路レンズ960,962
の作用によってフォトディテクタQA,QFに各々集光
入射し、各々電気信号に変換される。演算部964で
は、フォトディテクタQA〜QFからの各入力信号A〜
Fに基づいて、次のような演算が行われ、フォーカスエ
ラー信号FE,トラッキングエラー信号TE,再生信号
RFが各々出力される。
【0010】FE=(B+E)−(C+D) TE=(A+B+C)−(D+E+F) RF=A−F なお、これらの演算は、フーコー法,プッシュプル法な
どとして知られているものである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】以上のような例では、
導波路面内で光軸が直交する同一モード(例えばTEの
み,もしくはTMのみ)の2つ(もしくはそれ以上)の
導波光を励振し、これらの強度の差から信号を検出する
方式となっているため、両者の光路や伝搬損失,反射率
や透過率を基本的に同一とすることができ、異なる導波
モードの光を検出する場合と比較して非常に有利とな
る。
【0012】しかし、この先行技術では、発光や集光な
ど、光磁気ディスクに対する往路の光学系も全て一体に
集積化した構成となっているため、出射用グレーティン
グカップラのパターン精度や導波路の実効屈折率、半導
体レーザの波長など、多くのパラメータの精度が同時に
良好に達成されないと、十分な特性が得られにくいとい
う不都合がある。また、集積度が高く、各要素をいずれ
も高い精度で形成しなければならないため、歩留りが悪
く高度の作製技術を必要とするといった不都合がある。
【0013】この発明は、これらの点に着目したもの
で、第1の目的は、精度を必要とすることなく集積度の
向上を図ることである。第2の目的は、格別な工程を必
要とすることなく、集積度や生産性の向上を図ることで
ある。第3の目的は、同一の導波モードで精度よく効率
的に光を検出し、生産性の向上を図ることである。第4
の目的は、効率の低下を招くことなく、光ピックアップ
の小型,軽量,薄型化を図ることである。
【0014】
【課題を解決するための手段と作用】前記目的を達成す
るため、本発明は、半透過反射型のグレーティングやホ
ログラムを用いることを特徴とする。本発明によれば、
半透過反射型グレーティングによるビーム整形や、半透
過反射型ホログラムによる波面変換により、小型化,軽
量化,薄型化が実現される。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例について添付図面を参
照しながら詳細に説明する。 <実施例1>この実施例は、特開平1−224933
号,同5−151606号,同5−135400号公報
に開示されたビーム整型機能を持つグレーティングミラ
ーを利用したものである。この実施例の理解を容易にす
るため、特開平5−151606号公報の光ヘッド装置
について図17を参照しながら説明すると、レーザ光源
970から出射された楕円形のレーザ光は、コリメート
レンズ972で平行光化されてビームスプリッタ974
に入射する。ビームスプリッタ974を透過した光は、
ホログラム976でビーム形状が略円形化されるととも
に反射される。ビーム整形後の光は、対物レンズ978
で集光されてディスク912に入射する。
【0016】このようなビーム整形機能を有するミラー
を利用すると、ビーム径を、整形前は細く(=DA)整
形後は大きく(=DB)することができ,またホログラ
ム976の角度θを45゜以下とすることができる。こ
のため、全体として、光ヘッド装置の小型・薄型化を図
ることができる。他の公報に開示されたものもほぼ同様
である。
【0017】次に、図1〜図6を参照しながら実施例1
について説明する。図1には斜視図,図2には主要部の
分解図,図3には側断面図が示されている。これら図1
〜3において、基板10には光検出器12A,12Bが
形成されており、その上にバッファ層14が形成されて
いる。このバッファ層14上には検出対象の光の波長程
度の厚さを持つ薄膜によって導波層16が形成されてお
り、これに集光グレーティングカップラ18A,18B
が設けられている。導波層16上には、更にバッファ層
20が形成されており、これには半透過反射型グレーテ
ィング22が設けられている。
【0018】このような光集積回路24の半透過反射型
グレーティング22の一方の入射側には、半導体レーザ
26がコリメートレンズ28を介して配置されており、
他方の入射側には対物レンズ30を介してディスク32
が配置されている。
【0019】以上の各部のうち、光集積回路24の基板
10は、例えばSi結晶が用いられており、その上に表
面熱酸化によりSiO2のバッファ層14を形成する。
そして、その上に、例えばコーニング#7059ガラス
による導波層16をスパッタリングにより製膜する。グ
レーティングカップラ18A,18Bは、Si−NをP
−CVDによって製膜した後、所定パターンにドライエ
ッチングすることで形成される。そして、導波層16上
に更に薄膜プロセスを用いてバッファ層20,半透過反
射型グレーティング22を形成する。グレーティングカ
ップラ18A,18Bと、半透過反射型グレーティング
22とは、パターンは異なるものの同一の工程を繰り返
すことで作製でき、安価,効率的に一体に集積回路素子
を作製することができる。
【0020】ここで、基板10として導電型がn型のS
i結晶を使用し、部分的にボロンなどのp型不純物をド
ーブしてpn接合を形成することで、光検出器12A,
12Bを構成することができる。また、光検出器12
A,12Bをそれぞれ2分割して合計4個とすること
で、光磁気ディスクのピックアップとして応用する際に
フォーカスやトラッキングのエラー信号も得られる構成
とすることができる。なお、これらの光集積回路素子の
作製方法については、例えば「光集積回路」(昭和60
年,オーム社)の第4,6,7,9章に詳述されてい
る。
【0021】次に、このような実施例1の動作を説明す
ると、半導体レーザ26から出力された楕円形のレーザ
光は、コリメートレンズ28による平行光化の後、光集
積回路24の半透過反射型グレーティング22に入射す
る。楕円形のレーザ光は、半透過反射型グレーティング
22によって楕円形が略円形に整形されるとともに、略
90゜の方向に反射される。
【0022】整形,反射後のレーザ光は、対物レンズ3
0の作用によってディスク32に集光される。レーザ光
がディスク32の磁気記録部32Aに入射すると、カー
効果による偏光面の回転を受けて反射される。反射レー
ザ光は、対物レンズ30を透過して、半透過反射型グレ
ーティング22に入射する。そして、この半透過反射型
グレーティング22を透過したレーザ光は、集光グレー
ティングカップラ18A,18Bに入射し、これによっ
て導波層16内に導入され、導波光34A,34Bとな
る。
【0023】これら導波光34A,34Bは、導波路1
6中を導波集光し、光検出器12A,12Bに入射して
光電変換され、それぞれ電気信号となる。これら電気信
号については、前記先行技術と同様の処理が行われ、R
F信号やエラー信号が検出される。
【0024】この場合に、縦:横=1:3のレーザビー
ムを縦:横=1:1に整形するような半透過反射型グレ
ーティング22を用いる場合、光集積回路24の傾き
(デバイス入射角)θは約20゜程度となる。これに対
し、前記図16の先行技術ではθ=45゜となってお
り、このような違いが下層の集光グレーティングカップ
ラ18A,18Bにおいても、以下のように有効に作用
する。
【0025】入射光軸に垂直な面と導波路面が平行に
近くなるため、導波路16に導波光として結合するレー
ザ光成分が増加し、効率が向上する。 導波路面内における2光束34A,34Bの光軸がな
す角が大きくなり、光集積回路素子24の小型化が容易
となる。 集光グレーティングカップラ18A,18Bに結合す
る回折光の次数が−1次,−2次のみとなる。ここで、
偶数次の回折光は無視できるので、結局有効な次数は−
1次のみとなり、この点からも効率が向上する。なお、
前記先行技術のようなθ=45゜の場合では、−3次以
上の回折光も生ずる。
【0026】更に、本実施例によれば、レーザ光の波長
変動による信号強度の劣化をキャンセルできる。グレー
ティングミラーやグレーティングカップラなどの周期構
造を持つ回折素子は、光の波長によって最適入射角や出
射角が変化する、いわゆる波長依存性を有する。これ
は、『グレーティングの周期と光の波長λの間で幾何学
的に位相整合を取る』という原理に起因しており、一般
的に波長が長くなると回折による曲げ角も大きくなると
いう現象として現われる。この現象がグレーティングや
ホログラムなどの周期構造素子の宿命であり、この影響
をいかに軽減するかが重要な課題である。
【0027】図4にはそのようすが示されている。同図
(A)のように、グレーティング34に対して矢印F1
で示す方向が、波長λ1の光の最適入射角に相当するも
のとする。他方、波長λ2の光の最適入射角は、矢印F2
の方向であるとする。同図(B)には、このような最適
入射角からの角度ズレと、導波路36に対する結合効率
の関係が示されている。
【0028】同図に示すように、最適入射角で結合効率
が最大となり、角度が最適入射角からずれると結合効率
は低下する。従って、同図(A)で矢印F1方向からグ
レーティング34に光が入射しているときに、波長がλ
1からλ2に変動したとすると、最適入射角からΔθCの
角度ズレが生ずることになり、同図(B)に示すように
結合効率が低下することになる。このように、導波路+
グレーティングカップラの構造では、波長の変動が最適
入射角の変化となり、結合効率の低下,ひいては信号強
度の劣化となる。
【0029】これに対し、本実施例のように2つのグレ
ーティング部を有する場合は、両者による波長変動に伴
うズレ方向がキャンセルされるようになり、波長変動に
よる結合効率の低下が回避される。
【0030】図5(A)には、半透過反射型グレーティ
ング22における光反射のようすが示されている。波長
λ1の光は、同図の左方から矢印F11のように入射し、
矢印F12の方向に反射される。そして、矢印F12と逆方
向から半透過反射型グレーティング22に入射した光
は、矢印F13方向に透過する。
【0031】この場合に、波長がλ1からλ2に変動した
とすると、矢印F21方向から半透過反射型グレーティン
グ22に入射した光は矢印F22方向に、つまり最適出射
角の方向に反射されるようになる。そして、矢印F22と
逆方向から半透過反射型グレーティング22に入射した
光は、矢印F23方向に透過する。
【0032】他方、集光グレーティングカップラ18に
対する最適入射角は、同図(B)に示すように、波長が
λ1の場合矢印F14,波長がλ2の場合矢印F24となる。
つまり、図5(A),(B)を比較すれば明らかなよう
に、半透過反射型グレーティング22の波長変動に伴う
最適出射角の変動方向と、集光グレーティングカップラ
18の波長変動に伴う最適入射角の変動方向とが、点線
矢印のように一致する。ここで、最適出射角の角度ズレ
ΔθMと、最適入射角の角度ズレΔθCとの差をΔθ=Δ
θM−ΔθCとすると、このΔθにおける結合効率は図4
(B)に示すようになり、最大結合効率と比較してもさ
ほど低下せず、結合効率の低下は良好に回避される。
【0033】図6は、本実施例と、従来の光ピックアッ
プとを比較したものである。同図中点線で示した部分が
光集積回路24に対応する。集光グレーティングカップ
ラ18A,18Bは、偏光ビームスプリッタ40,λ/
2板42(グレーティング22に含めてもよい),検出
レンズ44A,44B,シリンドリカルレンズ46に対
応する。光検出器12A,12Bは、光検出器48A,
48Bに対応する。半透過反射型グレーティング22
は、ビームスプリッタ50,ビーム整形プリズム52,
立ち上げミラー54に対応する。
【0034】以上のように、実施例1によれば次のよう
な効果がある。 (1)ビーム整型プリズムや立ち上げミラーの機能も集
積化できる。 (2)ビーム整型プリズムや立ち上げミラーを、検光子
である集光グレーティングカップラ18A,18Bと同
様のグレーティング作製プロセスで形成することがで
き、格別な製造工程を必要としない。 (3)光集積回路の角度を小さくできるので、ピックア
ップ全体の薄型化を図ることができる。 (4)光の波長変動に伴うグレーティング部の結合効率
の低下が低減される。
【0035】<実施例2>次に、図7及び図8を参照し
ながら実施例2について説明する。図7には斜視図、図
8には分解図が示されている。この実施例では、半導体
レーザ60,コリメートレンズ62,半透過反射型グレ
ーティング64(一部破断して示している),対物レン
ズ66,ディスク68については、前記実施例1に対応
する構成となっている。しかし、光集積回路80のうち
のバッファ層63の半透過反射型グレーティング64を
除く部分の構成が異なっている。
【0036】詳述すると、基板82上にバッファ層84
を介して形成された導波層86には、グレーティングカ
ップラ88A,88Bが形成されている。これらグレー
ティングカップラ88A,88Bは、平行光束を平行導
波光に結合させる構成となっており、その光学的パター
ン(例えば表面の凹凸)は平行,等間隔な直線群となっ
ている。すなわち、グレーティングカップラ88A,8
8Bは、いわゆるリニアグレーティングカップラとなっ
ている。
【0037】また、グレーティングカップラ88A,8
8Bの導波光の光軸は、入射光光軸に直交する面内で見
たときに、入射光の偏光方向に対してほぼ45゜の角度
となるとともに、互いにほぼ直交するように設定されて
いる。これらグレーティングカップラ88A,88Bの
出射光軸上には、反射型レンズによる導波路レンズ90
A,90Bが連続して形成されており、これらによって
折返し型の光学系が構成されている。そして、導波路レ
ンズ90A,90Bの出射光軸上に光検出器92A,9
2Bがそれぞれ設けられている。
【0038】反射型の導波路レンズ90A,90Bは、
平行光を一点に収束させるために放物線状となってお
り、導波路平面内における光線追跡的手法で、比較的容
易に設計することができ、導波層86をテーパー状にエ
ッチングすることでミラーを形成することができる。こ
のとき、テーパーの導波路面に対する角度を約10゜程
度に緩くし、テーパー面の荒れを抑えるような製造プロ
セスを選択することで、ミラー面による散乱損失を低減
することができる。光検出器92A,92Bは、入射す
る各導波光に対し2分割された構成となっている。この
ように、光検出器92A,92Bをそれぞれ2分割して
合計4個とすることで、光磁気ディスクのピックアップ
として応用する際にフォーカスやトラッキングのエラー
信号も得られる。
【0039】これら光検出器92A,92Bの出力側
は、それらと同様にモノリシックに形成された演算部9
4に接続されている。演算部94には、光検出器92
A,92Bの出力電流を電圧に変換する電流・電圧変換
手段,信号増幅手段,演算増幅手段を含んでいる。演算
部94の製造プロセスは、前記光検出器92A,92B
の製造プロセスを応用すればよい。
【0040】なお、このように本実施例は、光ディスク
プレーヤにおけるRFアンプやエラー信号生成用のマト
リクス回路までを一部品に集積した、いわゆる光電子集
積回路(OEIC)に構成としているが、もちろん演算
部94を集積化しないようにすることもできる。しか
し、光電子集積化することで、小型化の効果を高めるこ
とが可能であり、また,軽量化,低コスト化も図ること
ができる。
【0041】次に、以上のように構成された実施例2の
作用を説明すると、半導体レーザ60から出力された楕
円形のレーザ光は、コリメートレンズ62による平行光
化の後、光集積回路80の半透過反射型グレーティング
64に入射する。楕円形のレーザ光は、半透過反射型グ
レーティング64によって楕円形が略円形に整形される
とともに、略90゜の方向に反射される。
【0042】整形,反射後のレーザ光は、対物レンズ6
6の作用によって光磁気ディスク68に集光される。レ
ーザ光が光磁気ディスク68の磁気記録部68Aに入射
すると、カー効果による偏光面の回転を受けて反射され
る。反射レーザ光は、対物レンズ66を透過して、半透
過反射型グレーティング64に入射する。そして、この
半透過反射型グレーティング64を透過したレーザ光
は、グレーティングカップラ88A,88Bに入射し、
これによって導波層86内に導入される。
【0043】グレーティングカップラ88A,88Bの
導波光光軸は、上述したように入射光の偏光方向に対し
てほぼ45゜の角度となっている。このため、例えばと
もにTEモードの導波光が励振されたとすると、導波路
面内において導波光光軸に直交する偏光成分のみが、つ
まり図8に示す入射光Qの直交成分QA,QBが導波光
として取り出されたことになる。
【0044】すなわち、結果として、グレーティングカ
ップラ88A,88Bは、入射光束Qの偏光方向に対し
てほぼ45゜の偏光角度をそれぞれ有しており、互いに
ほぼ直交する検光子として作用する。このため、入射光
束Qの偏光方向の直交成分QA,QBがそれぞれ得られ
ることになる。これら同一モードの導波光は、導波路レ
ンズ90A,90Bによって反射されるとともに、光検
出器92A,92Bにそれぞれ集光される。各光検出器
92A,92Bでは、入射光が2分割されて光電変換さ
れ、変換後の電気信号が演算部94にそれぞれ供給され
る。
【0045】演算部94では、一般的に知られているフ
ーコー法によってフォーカスエラー信号FEが求めら
れ、一般的に知られているプッシュプル法によってトラ
ッキングエラー信号TEが求められる。また、各信号を
加算することでRFSUMが求められ、光検出器92A,
92Bの信号の差からRFDEFが求められる。
【0046】この実施例2によれば、実施例1の効果の
他に次のような効果が得られる。 (1)TE/TMの2つの導波モードによる偏光分離で
はなく、同一の導波モードだけを使用している。このた
め、同一の定数で各素子を設計でき、精度の向上を図る
ことができ、導波光検出効率の低下が避けられる。ま
た、直交する偏光成分の検出系を対称に構成できるた
め、各検出系の信号レベルを容易に統一して良好にバラ
ンスをとることができ、差動検出による同相雑音を除去
して、S/NあるいはC/Nの高い良好な信号検出が可
能となる。 (2)光検出器や演算部も含めて集積化を実現でき、ま
た、導波路レンズに反射型レンズを用いて折返し光学系
としたため、集積回路の小型化も可能となる。
【0047】<実施例3>次に、図9を参照しながら実
施例3について説明する。この実施例は、前記実施例2
の光集積回路80の代わりに、図9に示す光集積回路1
00を用いたものである。なお、図7又は図8に示した
バッファ層63上の半透過反射型グレーティング64
は、実施例3と実施例2で同様であり、図9では省略さ
れている。
【0048】同図において、基板100上には導波層1
02が形成されており、この導波層102上にはグレー
ティングカップラ104A,104Bが形成されてお
り、それらの出射光路上に、導波路レンズ106A,1
06Bがそれぞれ形成されている。また、導波路レンズ
106A,106Bの集光位置であって基板100の端
面100A,100Bに、光検出器108A,108B
が端面結合されている。これら光検出器108A,10
8Bの信号出力側は、演算部110に接続されている。
【0049】これらのうち、グレーティングカップラ1
04A,104Bは、前記実施例2と同様である。導波
路レンズ106A,106Bは、フレネルゾーンレンズ
となっている。
【0050】次に、このような光集積回路の各部の使用
材料と作製方法について説明すると、基板100として
は誘電体材料が用いられる。導波層102は、この誘電
体材料よりわずかに屈折率nの高い薄膜を基板100上
に形成することで作製される。例えば、基板100とし
てパイレックスガラス基板(n=1.47)が用いら
れ、その上にコーニング#7059ガラス(n=1.5
4)をRFスパッタ法で0.8μm製膜することで、導
波層102を作製できる。もちろん、他の材料や膜厚で
も可能である。
【0051】グレーティングカップラ104A,104
Bや導波路レンズ106A,106Bは、導波層102
上に、例えばSi−N薄膜をプラズマCVD法で製膜す
るとともに、所定のパターンを電子ビーム描画とドライ
エッチングで形成することで作製される。基板100,
導波層102の集光部端面100A,100Bは、微細
砥粒による研磨によって形成されている。このようにす
ることで、光検出器108A,108Bの端面結合時の
損失が低減できる。光検出器108A,108Bは、こ
の研磨端面に使用光波長における透過率の高い接着剤を
用いて直接接着される。
【0052】次に、本実施例の作用を説明すると、ほぼ
コリメートされた入射光は、グレーティングカップラ1
04A,104Bによって導波層102内に導入され
る。これらの偏光分離された2つの導波光は、それぞれ
導波路レンズ106A,106Bによって導波路端面に
集光され、光検出器108A,108Bによって光電変
換されて、それぞれ電気信号となる。ここで、光磁気デ
ィスクにおけるカー効果により入射光の偏光方向が回転
すると、偏光方向が直交するために導波光の強度が逆相
で変化する。このため、光検出器108A,108Bの
出力信号も逆相で変化することになる。
【0053】従って、演算部110で両者の差信号RF
DEFを求めるようにすれば、入射光の偏光回転を電気信
号として良好に検出することができる。また、両者の和
信号RFSUMを求めるようにすれば、入射光の大きさを
検出することができる。
【0054】<実施例4>次に、図10を参照しながら
実施例4について説明する。上述した実施例1〜3は、
いずれも半透過反射型グレーティングを設けたものであ
るが、以下の実施例は、その代わりに反射型ホログラム
を設けることによって、レンズ(集光)機能を持つよう
にしたものである。反射型ホログラムを用いることで、
単純な集光だけでなく複雑な波面変換が自由にでき、更
に集積度を向上させることができる。
【0055】具体的には、前記図6に示した点線部分の
外に、コリメートレンズ28や対物レンズ30のいずれ
か一方,もしくは両方の機能も集積回路として一体化で
きる。両者を一体化した場合、半導体レーザと光集積回
路のみで光ピックアップを構成することができる。
【0056】なお、全反射型ホログラムを利用した先行
技術としては、「反射形回折格子レンズを用いたCD
光ピックアップ光学系」辰巳ら,MICROOPTICS NEWS 第6
巻第3号,1988年9月 P17〜22、「光ヘッド用ブレーズ
化ホログラム素子」金馬ら,光メモリシンポジウム'92
予稿,P107〜108がある。また、集光グレーティングカ
ップラと透過型ホログラムを一体化した先行技術として
は、特開平5−89545号特許公報に開示された
「光磁気媒体用ピックアップ」がある。
【0057】本実施例の理解を容易にするために、図1
8を参照しながらのピックアップを代表して説明する
と、半導体レーザ980からの射出光は、反射型ホログ
ラム982に直接入射し、その0次回折光は90゜光路
が曲げられて非球面レンズ984に入射する。この入射
光は、非球面レンズ984によってディスク986の面
にほぼ回折限界のスポットで集光される。
【0058】ディスク986の情報を得た反射光は、非
球面レンズ984を介して反射型ホログラム982に入
射する。このとき反射型ホログラム982で発生する回
折光のうち、1次回折光は、光路が曲げられて光検出器
988に集光する。この1次回折光は、その光路が半導
体レーザ980の射出光の光路とは重なることなく、光
検出器988に入射して光電変換される。
【0059】次に、図10に戻って実施例4を説明す
る。この実施例は、前記図7,図8に示した実施例2に
おけるコリメートレンズ62と半透過反射型グレーティ
ング22の代わりに、半透過反射型ホログラム200
(一部破断して示している)を用いたものである。ま
た、演算部94A,94Bが光検出器92A,92B毎
に設けられている(図11,図12参照)。前記半透過
反射型ホログラム200は、半導体レーザ60から出力
された発散光を略平行光に波面変換する光学パターンと
なっている。
【0060】実施例4によれば、半導体レーザ60から
出力された楕円形の発散光(図7参照)は、半透過反射
型ホログラム200に入射し、ここで略円形化,略平行
光化のビーム整形と光路の変換が行われる。他方、ディ
スク側からの反射光のうち、半透過反射型ホログラム2
00を透過した光が、グレーティングカップラ88A,
88Bに入射して導波される。他の動作は、前記実施例
2と同様である。
【0061】このように、実施例4によれば、上述した
特開平5−47030号に開示された先行技術にあるよ
うな往路における効率や集光性能の確保の難しさといっ
た不都合を回避しつつ、更に集積化,小型化を図ること
ができる。
【0062】次に、実施例4と前記先行技術とを比較す
ると、 (1)本実施例は半透過反射型ホログラムを用いてお
り、積層構造による機能複合化が可能である。しかし、
前記先行技術,は、いずれも全反射型ホログラムを
用いており、機能の複合化は困難である。また、先行技
術も、全透過型ホログラムを用いているため、反射光
を積極的に使うような機能の複合化は不可能である。
【0063】(2)先行技術では、往路に導波路を用
いているため、導波路への結合や伝搬中の導波損失など
で光が減衰しやすく、往路において高い効率が必要とさ
れる記録再生型光ディスクには適さない。その上、往路
にグレーティングカップラを用いているため、光の波長
や実効屈折率変動によって出射波面が影響を受けやす
く、十分に小さなスポットに集光しにくい。しかし、本
実施例では、このような不都合は生じない。
【0064】(3)先行技術,では、単なる反射型
ホログラムを用いているため、復路の光学系も3次元の
空間光となる。また、光検出器に向けて光軸をずらす必
要がある。この点からすると、必要とする占有空間が大
きくなってしまう。また、先行技術,は、ディスク
に対して集積回路を約45゜に傾ける必要があり、高さ
方向に関して小型化に寄与することができない。
【0065】これに対し本実施例では、復路の光学系が
全て集積回路素子内に集積化されており、空間光として
は往路の光束以外の領域を確保する必要がなく、全体と
して必要最小限の大きさにすることが可能である。更
に、往路に回折光を用いているためディスクに対する光
集積回路素子の角度を小さくでき、ピックアップの高さ
を大幅に小さくできる。
【0066】また、半透過反射型ホログラムがビーム整
形機能を有するため、効率向上も可能である。単なる反
射型ホログラムで往路の波面変換を行おうとすると、復
路の光束は再びレーザ発光点に戻ってしまう。このた
め、信号検出やエラー検出などの復路の光学系を分岐さ
せる素子を追加する必要が生ずる。本実施例では、半透
過反射型ホログラムにより、往路の波面変換と復路の光
学系の分岐とが効果的に実現されている。
【0067】<実施例5>次に、図11を参照しながら
実施例5について説明する。この実施例は、前記実施例
2における半透過反射型グレーティング22と対物レン
ズ66の代わりに、半透過反射型ホログラム202(一
部破断して示している)を用いたものである。また、グ
レーティングカップラ88A,88Bの代わりに、集光
グレーティングカップラ204A,204Bが設けられ
ている。前記半透過反射型ホログラム202は、コリメ
ートレンズ62から出射された楕円形の略平行光を、略
円形にビーム整形するとともに、一点に集束する集束光
に波面変換する光学パターンとなっている。
【0068】実施例5によれば、半導体レーザ60から
出力された楕円形の発散光は、コリメートレンズ62に
よる略平行光化の後、半透過反射型ホログラム202に
入射し、ここで,略円形化,収束光化のビーム整形と光
路の変換が行われる。他方、ディスク側からの反射光の
うち、半透過反射型ホログラム202を透過した発散光
は、グレーティングカップラ204A,204Bに入射
して集光導波される。他の動作は、前記実施例2と同様
である。
【0069】<実施例6>次に、図12を参照しながら
実施例6について説明する。この実施例は、前記実施例
2におけるコリメートレンズ62,半透過反射型グレー
ティング22,及び対物レンズ66の代わりに、半透過
反射型ホログラム206(一部破断して示している)を
用いたものである。また、グレーティングカップラ88
A,88Bの代わりに、集光グレーティングカップラ2
08A,208Bが設けられている。
【0070】前記半透過反射型ホログラム206は、半
導体レーザ60から出力された発散光を、一点に集束す
る集束光に波面変換する光学パターンとなっている。実
施例6によれば、半導体レーザ60から出力された楕円
形の発散光は、半透過反射型ホログラム206に入射
し、ここで略円形化,収束光化のビーム整形と光路の変
換が行われる。他方、ディスク側からの反射光のうち、
半透過反射型ホログラム206を透過した発散光は、グ
レーティングカップラ208A,208Bに入射して集
光導波される。他の動作は、前記実施例2と同様であ
る。
【0071】<実施例7>次に、図13を参照しながら
実施例7について説明する。以下の実施例7〜9は、上
述した実施例4〜6の光集積回路を他の部品と一体駆動
するピックアップの実施例である。
【0072】実施例7は、図13に示すように、実施例
4の光集積回路300,半導体レーザ60,対物レンズ
66を点線で示すように一体駆動するようにしたもので
ある。これらの部分が一体となってアクチュエータ(図
示せず)に固定されている。
【0073】このような本実施例の一体駆動によれば、
次のような利点がある。 (1)半透過反射型ホログラム200を用いているの
で、従来のバルク系一体駆動形の光ピックアップより光
学系を薄くすることができ、可動部の小型化,軽量化が
可能となる。また、可動部の小型・軽量化によって、駆
動感度や共振特性の改善にも効果的である。
【0074】(2)半透過反射型ホログラム200に対
する発光点や集光点の位置関係が一体駆動により一定と
なるため、発光点などの位置ずれによる波面収差が低減
され、波面収差に起因する集光スポットプロファイルの
崩れやスポット径の増大などによる情報記録性能の劣化
が低減される。
【0075】(3)平行光束中で対物レンズのみを別途
駆動する場合は、対物レンズの移動範囲に応じてレンズ
入射前の光束径を大きくする必要がある。このため、対
物レンズに入射する光以外の光は捨てられることにな
り、効率が低下する。情報記録を行うときにレーザパワ
ーが限られていると、情報書込みパワーが十分にとれな
くなったりする。
【0076】また、同一の出射角をもつ半導体レーザを
光源に用いた場合、光束径を大きくするためには、半導
体レーザと光集積回路との距離を大きくする必要があ
り、ピックアップ自体が大型化する。しかし、本実施例
では対物レンズを一体駆動しているので、そのような不
都合は生じない。
【0077】このように、本実施例によれば、一体駆動
型の光ピックアップにおいて半透過反射型ホログラムを
用いることとしたので、部品点数削減による小型,軽
量,薄型化が可能となり、駆動特性の改善を図ることが
できる。
【0078】<実施例8>次に、図14を参照しながら
実施例8について説明する。実施例8は、同図に示すよ
うに、実施例5の光集積回路302,半導体レーザ6
0,コリメートレンズ62を点線で示すように一体駆動
するようにしたものである。これらの部分が一体となっ
てアクチュエータ(図示せず)に固定されている。
【0079】<実施例9>次に、図15を参照しながら
実施例9について説明する。実施例9は、同図に示すよ
うに、実施例6の光集積回路304及び半導体レーザ6
0を点線で示すように一体駆動するようにしたものであ
る。これらの部分が一体となってアクチュエータ(図示
せず)に固定されている。この実施例は、前記実施例
7,8と比較しても、最も部品点数の少ない実施例であ
り、最も小型,軽量,薄型化を図ることができる。
【0080】<他の実施例>なお、本発明は、何ら上記
実施例に限定されるものではなく、例えば次のようなも
のも含まれる。 (1)前記実施例では、グレーティングカップラを2つ
の領域に分割したが、グレーティングカップラを4つの
領域に分割し、対角位置にある2領域がそれぞれ同一の
偏光成分を検出できるように構成してもよい。また、演
算部をモノリシックに集積化するかどうかも、必要に応
じて適宜変更してよい。光検出器を2分割とするかどう
かも、必要に応じて適宜変更してよい。
【0081】(2)その他、導波,集光,反射,光電変
換などの各素子のいずれを用いるかやその組み合わせ
も、必要に応じて適宜変更してよい。特に、グレーティ
ングカップラについては、入射光の直交する偏光成分を
検出できれば、どのような光学パターンとしてもよい。
各部に使用する材料や製造方法も、必要に応じて適宜変
更してよい。 (3)前記実施例は、主としてMDなどのような光磁気
ディスクに本発明を適用した場合であるが、もちろんC
Dなどのような位相ピットディスクなど、各種の記録媒
体に適用可能である。
【0082】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば次
のような効果がある。 (1)半透過反射型グレーティングを用いることとした
ので、格別な工程を必要とすることなく、集積度や生産
性の向上を図ることができる。 (2)半透過反射型ホログラムを用いることとしたの
で、複雑な波面変換を自由に行うとともに、部品点数を
低減して集積度の向上を図ることができる。 (3)更に、光源などを一体駆動することとしたので、
光ピックアップの小型,軽量,薄型化を図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1を示す斜視図である。
【図2】実施例1の光集積回路の分解図である。
【図3】実施例1の側面図である。
【図4】グレーティングにおける光波長と最適入射角と
の関係を示す説明図である。
【図5】実施例1における光波長と最適入射角との関係
を示す説明図である。
【図6】実施例1と従来の光ピックアップとの対応を示
す説明図である。
【図7】実施例2を示す一部破断した斜視図である。
【図8】実施例2の光集積回路の分解図である。
【図9】実施例3の主要部分を示す斜視図である。
【図10】実施例4を示す一部破断した斜視図である。
【図11】実施例5を示す一部破断した斜視図である。
【図12】実施例6を示す一部破断した斜視図である。
【図13】実施例7を示す一部破断した斜視図である。
【図14】実施例8を示す一部破断した斜視図である。
【図15】実施例9を示す一部破断した斜視図である。
【図16】先行技術の光集積回路を示す斜視図である。
【図17】先行技術の光集積回路を示す側面図である。
【図18】先行技術の光集積回路を示す側面図である。
【符号の説明】
10…基板 12A,12B…光検出器 14…バッファ層 16…導波層 18A,18B…集光グレーティングカップラ 20…バッファ層 22…半透過反射型グレーティング 24…光集積回路 26…半導体レーザ 28…コリメートレンズ 30…対物レンズ 32…ディスク 32A…磁気記録部 60…半導体レーザ 62…コリメートレンズ 64…半透過反射型グレーティング 66…対物レンズ 68…ディスク 88A,88B…グレーティングカップラ 90A,90B…導波路レンズ 92A,92B…光検出器 94…演算部 104A,104B…グレーティングカップラ 106A,106B…導波路レンズ 108A,108B…光検出器 110…演算部 200,202…半透過反射型グレーティング 204A,204B…集光グレーティングカップラ 206…半透過反射型グレーティング 208A,208B…集光グレーティングカップラ 300,302,304…光集積回路 θ…角度 Δθ…角度ズレ λ…波長

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に薄膜によって形成された導波
    路、 入射光を、前記導波路の異なる光軸方向に分離導波する
    ための複数の結合領域を含み、前記導波路上に形成され
    たグレーティングカップラ、 これによって導波された光を検出するために、導波光軸
    上にそれぞれ設けられた複数の光検出器、 光源側からの光を整形して記録媒体側に出射するととも
    に、記録媒体側からの光を前記グレーティングカップラ
    側に透過する半透過反射型グレーティング、を備えたこ
    とを特徴とする光集積回路。
  2. 【請求項2】 前記グレーティングカップラは、入射光
    を、偏光方向が直交する同一導波モードの光として、前
    記導波路の異なる光軸方向に分離導波するための複数の
    結合領域を含むことを特徴とする請求項1記載の光集積
    回路。
  3. 【請求項3】 前記基板上に前記光検出器を集積化した
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の光集積回路。
  4. 【請求項4】 前記光検出器の検出出力に演算を行っ
    て、入射光の検出信号を得るための演算部を、前記基板
    に集積化したことを特徴とする請求項3記載の光集積回
    路。
  5. 【請求項5】 基板上に薄膜によって形成された導波
    路、 入射光を、前記導波路の異なる光軸方向に分離導波する
    ための複数の結合領域を含み、前記導波路上に形成され
    たグレーティングカップラ、 これによって導波された光を検出するために、導波光軸
    上にそれぞれ設けられた複数の光検出器、 光源側からの光を整形及び波面変換して記録媒体側に出
    射するとともに、記録媒体側からの光を前記グレーティ
    ングカップラ側に透過する半透過反射型ホログラム、を
    備えたことを特徴とする光集積回路。
  6. 【請求項6】 前記グレーティングカップラは、入射光
    を、偏光方向が直交する同一導波モードの光として、前
    記導波路の異なる光軸方向に分離導波するための複数の
    結合領域を含むことを特徴とする請求項5記載の光集積
    回路。
  7. 【請求項7】 前記基板上に前記光検出器を集積化した
    ことを特徴とする請求項5又は6記載の光集積回路。
  8. 【請求項8】 前記光検出器の検出出力に演算を行っ
    て、入射光の検出信号を得るための演算部を、前記基板
    に集積化したことを特徴とする請求項7記載の光集積回
    路。
  9. 【請求項9】 光の出射から記録媒体に対する集光に至
    る各部を、一体駆動できるように固定したことを特徴と
    する請求項5,6,7,又は8記載の光集積回路を用い
    た光ピックアップ。
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