JP3393680B2 - 光ピックアップ - Google Patents

光ピックアップ

Info

Publication number
JP3393680B2
JP3393680B2 JP18778293A JP18778293A JP3393680B2 JP 3393680 B2 JP3393680 B2 JP 3393680B2 JP 18778293 A JP18778293 A JP 18778293A JP 18778293 A JP18778293 A JP 18778293A JP 3393680 B2 JP3393680 B2 JP 3393680B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
optical
coupler
waveguide
incident
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP18778293A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0765405A (ja
Inventor
成嘉 三澤
清 横森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP18778293A priority Critical patent/JP3393680B2/ja
Publication of JPH0765405A publication Critical patent/JPH0765405A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3393680B2 publication Critical patent/JP3393680B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光ディスクドライブ、
光メモリシステム、光カード、光テープ記録再生システ
ム等に適用可能な導波路素子を用いた集積型の光ピック
アップに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、光ディスク装置用の光ピックアッ
プは、1枚の基板上に集積化することで、光ディスク装
置の小型・低価格化を図る研究が各方面でなされてい
る。このような従来例として、例えば図14に示すよう
な光ピックアップ1がある。これは、「International
Symposium on Optical Memory 1991,1c-5,P29〜3
0」により報告されているものである。まず、レーザダ
イオード2から出射された光は、コリメーションレンズ
3により平行光束化されてプリズム4に入射する。そし
て、このプリズム4の端面で上方に反射され対物レンズ
5を通して光ディスク6面に集光照射される。また、こ
の光ディスク6から反射される戻り光は、再び、対物レ
ンズ5を通り、前記プリズム4の端面に形成された直線
グレーティングビームスプリッタ7により一部が回折さ
れる。回折された光はこのプリズム4の底部に設けられ
た直線グレーティングカプラ8よりシリコンチップ9上
の光導波路10に結合される。
【0003】ここに、直線グレーティングカプラ8はそ
のピッチを変えるこによりTEモード光及びTMモード
光を各々光導波路10に励起させることができる。光導
波路10により3分割されて結合した光は、放物・直線
導波路ミラー11によりモード変換フォトディテクタ1
2の近くに集光される。これらにより、シグナルプロセ
ッサ13を介してフォーカス誤差信号、トラッキング誤
差信号、光磁気情報信号等のRF信号が得られ、光ピッ
クアップとして機能するものとなる。
【0004】また、別のものとして、図15に示すよう
な光ピックアップ15もある。これは、「集積型光ピッ
クアップによる実ディスクからの信号読み出し」(光メ
モリシンポジウム’92論文集)中で、図14に示したよ
うなものを含めて報告されているものである。まず、レ
ーザダイオード16から出射された光は、1/2波長板
17を通り、偏光ビームスプリッタ18を経て、さら
に、1/4波長板19を通して円偏光とされて、対物レ
ンズ20により光ディスク21の記録面上に集光照射さ
れる。この光ディスク21から反射される戻り光は、再
び1/4波長板19を通り、その偏波面が入射時と90
°回転され、今度は偏光ビームスプリッタ18でシリン
ドリカルレンズ22の方向に反射される。このシリンド
リカルレンズ22により集束されて光集積ピックアップ
23に集光される。この光集積ピックアップ23におけ
る各信号の検出原理は、図14に示したようなものと同
様である。また、この光集積ピックアップ23の構造と
しては図14に示したシリコンチップ9と同様とされて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前者の光ピ
ックアップ1の場合、直線グレーティングビームスプリ
ッタ7及び直線グレーティングカプラ8を用いて、3回
の回折により光ビームを光導波路10に結合させている
ものであり、光源(レーザダイオード2)の波長変動に
対しては安定であるが、光ビームの光導波路10への結
合効率が、そのビーム径をかなり小さくしても、高くす
ることができず、光利用効率の低いものとなってしま
う。この点、後者の光ピックアップ15の場合、戻り光
のみを2回の回折で光導波路に結合させており、かつ、
シリンドリカルレンズ22で絞っているため、光ピック
アップ1の場合よりは、光の利用効率が高いものの、依
然として利用効率の低いものである。
【0006】また、前者の光ピックアップ1の場合、プ
リズム4の反射面には直線グレーティングビームスプリ
ッタ7、シリコンチップ9上には直線グレーティングカ
プラ8を、1nm精度といった高精度なグレーティング
として作製しなければならず、作製がやや難しく、コス
ト高となる。
【0007】一方、後者の光ピックアップ15の場合、
光ディスク21からの戻り光を光集積ピックアップ23
の光導波路に結合する際に、シリンドリカルレンズ22
を用いているため、光集積ピックアップ23に入射する
光ビームの一方向が集束気味となる。このため、予め集
束された細い平行光ビームを入射する場合に比べ、光導
波路への結合効率が低いものとなってしまう。また、こ
のようにシリンドリカルレンズ22を用いているため、
入射ビームの波面収差が大きくなりやすく、光導波路へ
結合した光ビームも波面収差が大きくなってしまう。よ
って、フォーカス誤差信号検出や光磁気信号検出におい
て、オフセットを生じたり、感度の低下を招くものとな
る。
【0008】結局、これらの点を考慮すると、 1.光情報記録媒体からの戻り光を導波路素子の光導波
路に結合させる際の結合効率が高く、かつ、波面収差の
小さい光ピックアップ 2.光利用効率が高く、かつ、感度の低下が起こらず、
作製が容易で低コストな光ピックアップ を提供することが要望されているといえる。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明で
は、光情報記録媒体からの戻り光を光導波路に結合させ
るカプラを備えた光ピックアップにおいて、前記カプラ
に対する前記戻り光の入射光路上に、前記カプラに対向
する底面で光源側からの光を反射させるとともに光情報
記録媒体側からの戻り光の一部を透過させるウェッジプ
リズムを設け、このウェッジプリズムの底面を透過した
戻り光を前記カプラにより光導波路に結合させた
【0010】請求項2記載の発明では、光源と、この光
源から出射された光をビームスプリッタを介して光情報
記録媒体上に集光照射させる集光光学系と、前記光情報
記録媒体からの戻り光に基づきフォーカス誤差信号、
トラッキング誤差信号及び情報再生信号の各信号を検出
するために光導波路、検出光学系及び光検出器を有する
導波路素子と、前記戻り光の一部をこの導波路素子の前
記光導波路に結合させるカプラと、このカプラに対する
前記戻り光の入射光路上に配設させて、前記カプラに対
向する傾斜させた底面を有し、前記ビームスプリッタと
は別に設けたウェッジプリズムと、よりなり、前記ビー
ムスプリッタにより入射光と分離された戻り光を前記ウ
ェッジプリズムの斜面で透過屈折させた
【0011】この際、請求項3記載の発明では、カプラ
に対向する底面で光源側からの光を反射させるとともに
光情報記録媒体側からの戻り光の一部を透過させるウェ
ッジプリズムとし、このウェッジプリズムの底面を透過
した戻り光を前記カプラにより光導波路に結合させた。
【0012】また、請求項4記載の発明では、カプラに
対して入射する戻り光の偏波面の回転方向を検知する回
転方向検知手段を有する導波路素子とした。
【0013】これらの発明において、請求項5記載の発
明では、ウェッジプリズムの底面又はビームスプリッタ
の反射面に偏光ビームスプリッタを設けた。
【0014】請求項6記載の発明では、請求項2,3又
は4記載の発明に関し、ウェッジプリズムの底面又はビ
ームスプリッタの反射面に透明単層、多層膜又は金属ハ
ーフミラーけた
【0015】請求項7記載の発明では、請求項4,5又
は6の発明に関し、回転方向検知手段をTE/TMモー
ドスプリッタとした。
【0016】請求項8記載の発明では、光源と、この光
源から出射された光を光情報記録媒体上に集光照射させ
る集光光学系と、前記光情報記録媒体からの戻り光に
基づきフォーカス誤差信号、トラッキング誤差信号及び
情報再生信号の各信号を検出するために光導波路、検出
光学系及び光検出器を有する導波路素子と、前記戻り光
の一部をこの導波路素子の前記光導波路に結合させるカ
プラと、前記光源から出射された光をそのビーム径を狭
めて前記導波路素子上の前記カプラに入射させる第1ウ
ェッジプリズムと、前記カプラに対する前記戻り光の入
射光路上に配設されて前記導波路素子で反射され前記カ
プラから前記集光光学系に向けて出射される光のビーム
径を広げる第2ウェッジプリズムととにより構成し
た。
【0017】これらの発明において、請求項9記載の発
明では、光情報記録媒体に対する光路上に1/4波長板
を介在させた。
【0018】請求項10記載の発明では、請求項8記載
の発明に関し、カプラに対して入射する戻り光の偏波面
の回転方向を検知する回転方向検知手段を有する導波路
素子とした。
【0019】これらの発明において、請求項11記載の
発明では、ウェッジプリズム又はビームスプリッタにお
ける入射光の反射面又は透過面での透過光又は反射光を
受光する受光素子を設けた。
【0020】これらの発明において、請求項12記載の
発明では、光源から出射される光の光路上に1/2波長
板を介在させた。
【0021】これらの発明において、請求項13記載の
発明では、導波路素子における検出光学系を導波路ミラ
ーを有するものとした。
【0022】これらの発明において、請求項14記載の
発明では、導波路素子における検出光学系中のフォーカ
ス誤差信号検出系を導波路プリズムを有するものとし
た。
【0023】これらの発明において、請求項15記載の
発明では、カプラとウェッジプリズムと導波路素子とを
一体化した。
【0024】これらの発明において、請求項16記載の
発明では、カプラをプリズムカプラとした。
【0025】請求項17記載の発明では、請求項16記
載の発明に関し、プリズムカプラの入射面を円筒面状と
した。
【0026】
【作用】請求項1記載の発明においては、光情報記録媒
体からの戻り光をウェッジプリズムを通してカプラによ
り光導波路に結合させているので、光導波路に入射する
光ビームの導波モードの進行方向におけるビーム径をウ
ェッジプリズムで小さくできるものとなり、光導波路へ
の結合効率が高いものとなる。同時に、入射ビームの波
面収差を大きくさせることなく結合させることも可能と
なる。この際、光情報記録媒体からの戻り光をウェッジ
プリズムで透過させ屈折させることで光導波路に結合さ
せているので、グレーティングビームスプリッタを用い
るものと異なり、この戻り光を光導波路に効率よく結合
させることができる。また、ウェッジプリズムの底面に
よる屈折の効果で、導波路素子上での光軸方向の入射ビ
ーム径を小さくすることができるため、結合効率を一層
向上させ得るものとなる。よって、信号のC/N比が向
上し、かつ、光源の波長変動に対して強いものとなる。
さらには、導波路素子に対する入射ビームがほぼ平行な
ビームとなるため、シリンドリカルレンズを用いるもの
に比べ、ビームの波面収差による信号検出感度の低下や
ジッターの生じにくいものとなる。
【0027】請求項2記載の発明においては、光情報記
録媒体からの戻り光はビームスプリッタで入射光と分岐
された後、ウェッジプリズムを経ることで導波路素子上
の光軸方向のビーム径を小さくしてカプラに入射させて
光導波路に結合させているので、より効率よく光を分岐
させつつ、導波路素子上での光軸方向のビーム径が小さ
くできるため、光の利用効率の高いものとなり、信号の
C/N比が向上することになる。同時に、光導波路へカ
プラによる結合効率が、光源の波長変動に対して、より
強く安定したものとなる。また、導波路素子に対する入
射ビームがほぼ平行なビームとなるため、シリンドリカ
ルレンズを用いるものに比べ、ビームの波面収差による
信号検出感度の低下やジッターの生じにくいものとな
る。
【0028】請求項3記載の発明においては、光情報記
録媒体からの戻り光をウェッジプリズムで透過させ屈折
させることで光導波路に結合させているので、グレーテ
ィングビームスプリッタを用いるものと異なり、この戻
り光を光導波路に効率よく結合させることができる。ま
た、ウェッジプリズムの底面による屈折の効果で、導波
路素子上での光軸方向の入射ビーム径を小さくすること
ができるため、結合効率を一層向上させ得るものとな
る。よって、信号のC/N比が向上し、かつ、光源の波
長変動に対して強いものとなる。さらには、導波路素子
に対する入射ビームがほぼ平行なビームとなるため、シ
リンドリカルレンズを用いるものに比べ、ビームの波面
収差による信号検出感度の低下やジッターの生じにくい
ものとなる。
【0029】請求項4記載の発明においては、導波路素
子中に戻り光の偏波面の回転方向を検知する回転方向検
知手段を有するので、光情報記録媒体が光磁気ディスク
の場合でも適用可能となる。
【0030】請求項5記載の発明においては、ウェッジ
プリズムの底面又はビームスプリッタの反射面に偏光ビ
ームスプリッタを有するので、光源の偏波方向を変化さ
せることにより底面又は反射面の反射率の調節が可能
で、往復ビームの導波路素子への分離効率を高めること
ができ、よって、記録信号のC/N比が向上するものと
なる。また、光磁気ディスクからの光磁気記録信号の検
出時には、戻り光の偏波面の成分を変化させ、見掛け上
の偏波面の回転角を増大させることができ、記録信号の
C/N比が向上するものとなる。
【0031】請求項6記載の発明においては、ウェッジ
プリズムの底面又はビームスプリッタの反射面に透明単
層、多層膜又は金属ハーフミラーをけた構成により、
反射率と透過率との割合を調整することができ、この割
合を最適化することにより、光ピックアップ全体の光利
用効率を向上させ得るものとなり、記録信号のC/N比
が向上する。
【0032】請求項7記載の発明においては、回転方向
検知手段をTE/TMモードスプリッタとしたので、カ
プラへの入射ビームの偏波面の回転方向を検知し得るも
のとなる。この場合、TE/TMモードスプリッタは導
波路型のため、小型で作製も容易な上に、TE/TMモ
ードの消光比も20数dB程度と大きくとれるため、検
出感度を高め得るものとなり、記録信号のC/N比を向
上させることができる。
【0033】請求項8記載の発明においては、2つのウ
ェッジプリズムを用い、光源から出射された光を第1ウ
ェッジプリズムによりそのビーム径を狭めカプラを通し
て導波路素子に入射させ、その反射光を今度は第2ウェ
ッジプリズムを通してビーム径を広げて光情報記録媒体
に照射させ、この光情報記録媒体からの戻り光を第2ウ
ェッジプリズムを経てカプラにより光導波路に結合させ
ているので、グレーティングビームスプリッタを用いて
おらず、かつ、カプラへの入射ビームの導波路素子の光
軸方向のビーム径を小さくし導波路素子中での光ビーム
の反射或いは光導波路に一旦結合した後で再びカプラか
ら外への再結合を用いているため、往路ではビームの分
岐による損失をかなり小さくでき、同時に、戻り光の光
導波路への結合効率を高めることもできる。これによ
り、光ピックアップの光利用効率が高くなり、信号のC
/N比が向上する。特に、光磁気ディスクからの信号検
出においても、光の利用効率が低下しないものとなる。
また、カプラへの入射ビームの導波路素子の光軸方向の
ビーム径を小さくし得るため、カプラでの入出射光が平
行ビームとなり、このビームの波面収差を小さくでき、
信号検出感度の低下やジッターの生じにくいものとな
る。
【0034】請求項9記載の発明においては、光情報記
録媒体側の光路上に1/4波長板を介在させているの
で、光情報記録媒体に向かう光とその戻り光との偏波面
が90°回転されるものとなり、この偏波面の違いによ
る反射率の違いを利用することで、ウェッジプリズム等
の各反射面で、往路では反射率が高くなり、戻り光に対
しては透過率が高くなるようにすることが可能となり、
光結合効率を一層高め得るものとなる。
【0035】請求項10記載の発明においては、導波路
素子中に戻り光の偏波面の回転方向を検知する回転方向
検知手段を有するので、光情報記録媒体が光磁気ディス
クの場合でも適用可能となる。
【0036】請求項11記載の発明においては、ウェッ
ジプリズム又はビームスプリッタにおける入射光の反射
面又は透過面での透過光又は反射光を受光する受光素子
を有するので、光源の光出力状態を常にモニタでき、よ
って、この光源の光出力の安定化を図ることで安定した
記録信号検出が可能となる。
【0037】請求項12記載の発明においては、光源か
ら出射される光の光路上に1/2波長板を介在させたの
で、光源から出射される光の偏光度を向上させたり、光
源を動かすことなくその偏波面を光軸中心に任意に回転
させることが可能となり、よって、各種光学素子の偏光
依存性を考慮して光利用効率を向上させたり光情報記録
媒体上での光ビームの偏波方向を調節することができ、
よって、記録信号のC/N比を向上させ得るものとな
る。
【0038】請求項13記載の発明においては、導波路
素子における検出光学系を導波路ミラーを有するものと
したので、光源の波長変動に強い検出光学系となり、か
つ、作製容易であるため、低コスト化を図れるものとな
る。
【0039】請求項14記載の発明においては、導波路
素子における検出光学系中のフォーカス誤差信号検出系
を導波路プリズムを有するものとしたので、臨界角法に
よるフォーカス誤差信号検出系となり、光導波路中に集
光光学系を設ける必要がなくなり、比較的小面積に作製
できるものとなり、導波路素子を小型化し得る。
【0040】請求項15記載の発明においては、カプラ
とウェッジプリズムと導波路素子とを一体化したので、
光学的に高い位置精度や角度精度が安定して確保され、
振動や経時変化等に対してより強固なものとなる。
【0041】請求項16記載の発明においては、カプラ
をプリズムカプラとしたので、グレーティングカプラに
比べ、光源の波長変動に対して結合効率の変化の少ない
ものとなる。
【0042】請求項17記載の発明においては、請求項
16記載の発明に関し、プリズムカプラの入射面を円筒
面状としたので、導波路素子上の導波方向のビーム径を
より小さくすることができ、入射ビームの光導波路への
結合効率がさらに向上し、各種信号のC/N比が向上す
るものとなる。
【0043】
【実施例】本発明の第一の実施例を図1ないし図4に基
づいて説明する。本実施例は、基本的には、請求項1な
いし3記載の発明に相当するもので、まず、図1に示す
ように、光源31から出射された光を集束平行化するコ
リメートレンズ32が設けられ、このコリメートレンズ
32からの入射ビームを光情報記録媒体33に向けて反
射偏向させる反射面(底面)34aを有するウェッジプ
リズム34が設けられている。このウェッジプリズム3
4と光情報記録媒体33との光路上には1/4波長板3
5(請求項9記載の発明に相当する)及び集光光学系を
構成する対物レンズ36が設けられている。また、前記
光情報記録媒体33からの戻り光が前記対物レンズ3
6、1/4波長板35を経た後、前記ウェッジプリズム
34の反射面34aを透過屈折する光路上には断面略三
角形状のプリズムカプラ(カプラ)37が設けられ(請
求項16記載の発明に相当する)、前記戻り光を導波路
素子38上に結合させ得るように構成されている。ここ
に、前記プリズムカプラ37の入射面は円筒面状に形成
されている(請求項17記載の発明に相当する)。さら
に、前記光源31側からのウェッジプリズム34に対す
る入射ビームの内、反射面34aを透過屈折した光を受
光する受光素子39が設けられている(請求項11記載
の発明に相当する)。
【0044】このような構成において、光源31から出
射された光はコリメートレンズ32により集束されてウ
ェッジプリズム34に入射し、その反射面34aで反射
され、1/4波長板35を経て円偏光とされた後、対物
レンズ36により光情報記録媒体33の記録面上に集光
照射される。そして、この光情報記録媒体33から反射
された戻り光は、再び対物レンズ36を通った後、1/
4波長板35を経ることにより偏波面が入射ビームに対
して90°回転した直線偏波とされ、ウェッジプリズム
34に入射する。
【0045】ここに、光源31から出射される光の偏波
方向を図1中にAで示すように紙面表裏方向、即ち、導
波路素子38に平行な方向に設定すると、ウェッジプリ
ズム34の反射面34aにおいて、光源31側からの入
射ビームはS偏光、光情報記録媒体33側からの戻り光
はP偏光となる。これに対応して、これらの往復ビーム
の入射角をウェッジプリズム34の臨界角よりもやや小
さめに設定しておくものとする。この時、一般に、S偏
光の反射率はP偏光の反射率よりも大きくなる。このた
め、光源31側からの入射ビームは反射面34aにおい
て対物レンズ36(光情報記録媒体33)側への反射光
と、受光素子39側への透過光とに2分されるが、対物
レンズ36側への反射光量が多くなる。また、この対物
レンズ36側からの戻り光は、P偏光であるため、反射
面34aにおいて透過光量のほうが多くなるため、コリ
メートレンズ32(光源31)側への反射光よりもプリ
ズムカプラ37側への透過光の光量が多くなる。このよ
うにして、光情報記録媒体33からの戻り光がウェッジ
プリズム34及びプリズムカプラ37を介して導波路素
子38に結合されることになる。
【0046】図4はこのような関係を満足するウェッジ
プリズム34の数値例を示すもので、このウェッジプリ
ズム34の屈折率をnp =1.51とすると、臨界角θ
c は、θc =sin~1(1/np )=41.48°とな
る。ここで、ウェッジプリズム34の反射面34aに対
する戻り光の入射角θI をθI =40°とした様子を示
すのが図4であり、出射角θO は、θO =sin~1(np s
inθI )=76.07°となる。この時の入射ビームの
ビーム径の比は、0.314程度と極めて小さくなる。
【0047】ついで、このような戻り光を受光する導波
路素子38について図2及び図3を参照して説明する。
この導波路素子38は基板40上にバッファ層41を介
して光導波層(光導波路)42を積層し、さらにその表
面にギャップ層43を積層形成したものである。ここ
に、ギャップ層43と前記プリズムカプラ37との間に
は部分的な高屈折率接着層44が段差45を有する状態
で形成されている。これにより、ウェッジプリズム34
とプリズムカプラ37と導波路素子38とは一体化構成
されている(請求項15記載の発明に相当する)。さら
に、このような導波路素子38は平面的に見ると、前記
光導波層42の一部を所定形状に除去することにより検
出光学系を構成する凹面鏡46a,46b、凸面鏡46
c,46dなる導波路ミラーが形成されている(請求項
13記載の発明に相当する)。さらに、凸面鏡46c,
46dによる集光位置付近に位置させて前記基板40上
には2つずつの光検出器47a〜47dが形成されてい
る。ここに、光情報記録媒体33に対する合焦状態で、
凸面鏡46cによる光ビームは光検出器47a,47b
の中間位置に集光し、同様に、凸面鏡46dによる光ビ
ームは光検出器47c,47dの中間位置に集光するよ
うに設定されている。
【0048】このような構成において、プリズムカプラ
37に入射する戻り光は、ウェッジプリズム34の反射
面34aにおいて透過屈折されることにより、そのビー
ム断面形状が扁平な状態に変換されたものとなってい
る。このような光ビームがプリズムカプラ37に入射し
た後、導波路素子38の高屈折率接着層44を通り、ギ
ャップ層43との界面で全反射することになる。この時
に生ずるエバネッセント波が光導波層42の導波モード
と結合して伝搬していくことになる。このように伝搬す
る光ビームは、図3に示すように、凹面鏡46a,46
bにより2分割された後、凸面鏡46c,46dにより
光検出器47a〜47d側に向けて集束されることにな
る。ここに、合焦位置では光検出器47a,47bの中
間、光検出器47c,47dの中間に各々集光するよう
に位置設定されているので、光情報記録媒体33が対物
レンズ36に対して遠ざかった場合、光導波層42に結
合した光は集束気味となる。よって、各光検出器47a
〜47dの光出力を各々a〜dとした場合、a<b、か
つ、c>dとなる。また、逆に、光情報記録媒体33が
対物レンズ36に対して近づいた場合、光導波層42に
結合した光は発散気味となる。よって、各光検出器47
a〜47dの光出力は、a>b、かつ、c<dとなる。
これにより、フォーカス誤差信号ΔFをΔF=(a+
d)−(b+c)とする時、光情報記録媒体33が合焦
位置よりも近づいた場合にはΔF>0となり、逆に、遠
ざかった場合にはΔF<0となる。よって、このΔFが
ΔF=0となるようにフォーカスアクチュエータ(図示
せず)で対物レンズ36の位置又は光ピックアップ全体
の位置を調整することにより、オートフォーカシングが
可能となる。
【0049】また、光情報記録媒体33において図1中
に矢印Bで示す方向に溝(グルーブ)が平行に形成され
ているものとすると、プッシュプル法を利用したトラッ
キング誤差信号検出が可能である。即ち、集光スポット
が溝中心位置より外れた場合、±1次の回折光の強度が
変化することを利用するものである。トラッキング誤差
信号ΔTをΔT=(a+b)+(c+d)とすると、集
光スポットが溝中心位置より外れると、光導波層42中
を伝搬する2つの光ビームの強度が変化するため、ΔT
>0又はΔT<0となる。よって、このΔTがΔT=0
となるようにトラッキングアクチュエータ(図示せず)
で対物レンズ36の位置又は光ピックアップ全体の位置
を調整することにより、オートトラッキングが可能とな
る。
【0050】さらに、光情報記録媒体33に記録された
情報に関する情報再生信号Sは、S=a+b+c+dに
より得られる。
【0051】ところで、ウェッジプリズム34の反射面
34a外面に対して、図2に示すように、誘電体単層薄
膜や多層膜を真空蒸着法、スパッタリング法などにより
形成することで偏光ビームスプリッタ48を付加するよ
うにすれば(請求項5記載の発明に相当する)、光源3
1側から反射面34aに向かう光ビーム(S偏光)の反
射率をさらに増加させつつ、光情報記録媒体33側から
の戻り光(P偏光)の反射面34aでの透過率をさらに
向上させることができる。また、1/4波長板35がな
い構成においては、特定の偏光における反射面34aの
反射率を膜の構成を変えることにより変化させられるた
め、反射面34aを透過する戻り光の光量を増加させる
ことができる(請求項6記載の発明に相当する)。さら
に、誘電体単層膜や多層膜に限らず、透明有機薄膜等を
塗布や蒸着等で形成することもできる。
【0052】また、光源31としては、コヒーレンシー
のよいものが好ましく、本実施例では半導体レーザを用
いるものとした。もっとも、気体レーザ、固体レーザ等
の他、SHG発生素子、アップコンバージョン素子等を
用いることも可能である。コリメートレンズ32として
は、通常の球面レンズ及びそれらの組合せに限らず、非
球面レンズ、分布屈折率レンズ、フレネルレンズやそれ
らの組合せであってもよい。さらに、基板40として本
実施例では光検出器47a〜47dを接合型フォトダイ
オードとして形成し得るように、SiやGaAs等の半
導体基板を用いたが、このような半導体基板に限らず、
金属、ガラス、各種の誘電体結晶、セラミックス、プラ
スチックス等による基板としてもよい。これらの基板材
料による場合、光検出器47a〜47dは、アモルファ
スSiフォトダイオード等を導波路素子38表面や基板
40表面に形成するようにすればよい。
【0053】一方、導波路素子38において、高屈折率
接着層44は導波路素子38とプリズムカプラ37との
間を接着しており、少なくとも光導波層42より屈折率
が高いことが必要とされる。これに対し、バッファ層4
1やギャップ層43は光導波層42より屈折率が低いこ
とが必要とされる。このような条件を満たすバッファ層
41、光導波層42及びギャップ層43は、SiO2
SiN,SiONその他の誘電体材料を真空蒸着、スパ
ッタリング、CVD、熱酸化等の各種方法により基板4
0上に積層装荷し、或いは、有機材料等を基板40上に
塗布、蒸着等の方法で形成するようにすればよい。さら
に、凹面鏡46a,46bや凸面鏡46c,46dは光
導波層42をウェットエッチング又はドライエッチン
グ、或いは、イオンミーリングやリフトオフ法によりそ
の一部を所定形状に除去したり、より低屈折率材料に置
換えたり、又は、除去した端面に金属を装荷する等の方
法で形成すればよい。このような光導波層42における
導波路ミラー部の端面は、基板40に対して直角であっ
ても、角度が付けられ斜め状態となっていてもよい。さ
らに、本実施例では、凹面鏡46a,46bと凸面鏡4
6c,46dとの組合せとしたが、要は、前後何れかに
凹面鏡を含めば、他方は凸面鏡でも平面鏡であってもよ
い。
【0054】さらに、受光素子39はSiやGaSa等
を用いたフォトダイオード構成のもので、光源31から
出射されウェッジプリズム34の反射面34aを透過屈
折した光の受光位置に設けられ、光源31の光出力のモ
ニタ用として用いられる。即ち、この受光素子39の検
出出力が光源31の光出力に関するフィードバックに供
され、光源31の光出力が常に安定したものとなるよう
に制御される。
【0055】また、段差45に注目した場合、ギャップ
層43の層厚がプリズムカプラ37の下部領域のみ薄く
し、入射ビームの光導波層42への結合効率が高くなる
ように設定されている。本実施例の場合、結合領域が限
定されているが、ギャップ層43の層厚を全体的に薄く
しておけば、段差45は必ずしも必要ではない。同様
に、基板40が光源波長に対して透明材料で形成されて
いる場合、バッファ層41は必ずしも必要ではない。さ
らに、本実施例ではより良好なる結果を得るために1/
4波長板35を用いているが、光源31の偏波方向を適
当な角度に設定すれば、前述したように必ずしも1/4
波長板35を用いなくても、プリズムカプラ37への入
射光は減少するものの、前述した各信号ΔF,ΔT,S
を検出することは可能となる。
【0056】本発明の第二の実施例を図5及び図6によ
り説明する。前記実施例で示した部分と同一部分は同一
符号を用いて示す(以下の実施例でも同様とする)。本
実施例は、導波路素子38において、凹面鏡46a,4
6b及び凸面鏡46c,46dに代えて、光導波層42
を2分割するように形成された導波路レンズ50a,5
0bを検出光学系として設けたものである。この導波路
レンズ50a,50bは図6に示すようにバッファ層4
1と光導波層42との間に、入出端面双方がテーパ状と
なるようにして形成されたものである。また、この導波
路レンズ50a,50bの領域の屈折率は光導波層42
の屈折率と同じかそれ以上であることが望ましい。もっ
とも、材料自体はバッファ層41、光導波層42、ギャ
ップ層43等と同様のものを用い得る。さらに、本実施
例では、プリズムカプラ37に代えて、ギャップ層43
表面に形成されたグレーティングカプラ51が用いられ
ている(なお、以下の実施例では、カプラとしプリズム
カプラ37を用いた例を示すが、何れも、本実施例と同
様にグレーティングカプラ51で代用し得るものであ
る)。
【0057】本実施例による場合も、前記実施例と同様
の効果が得られる。
【0058】また、本発明の第三の実施例を図7により
説明する。本実施例は、導波路素子38における検出光
学系に関し、そのフォーカス誤差信号検出系の構成を変
えたものである。まず、プリズムカプラ37を経て導波
路素子38に結合される光は、段差45部分で光導波層
42に結合することになるが、本実施例では、図6に示
した導波路レンズ50a,50bと同様な断面構成で導
波路プリズムとなる第2光導波層52を図7中に斜線を
施して示すような所定平面形状で形成したものである
(請求項14記載の発明に相当する)。即ち、この第2
光導波層52の入出端面も、導波路レンズ50a,50
bの入出端面と同様にテーパ状に傾斜形成され、かつ、
その屈折率が光導波層42よりも高く設定されている。
さらに詳細には、このような第2光導波層52の出射側
は出射傾斜面52a,52bを持つように2つの櫛歯状
に分岐形成されて、各々の出射端面がテーパ状に傾斜形
成されている。これに対応して、出射傾斜面52aでの
反射光を受ける位置に光検出器47a、透過屈折光を受
ける位置に光検出器47bが各々配設され、同様に、出
射傾斜面52bでの反射光を受ける位置に光検出器47
c、透過屈折光を受ける位置に光検出器47dが各々配
設されている。
【0059】このような構成において、段差45部分を
経て光導波層42に結合した戻り光は、第2光導波層5
2のテーパ状の入射端面で導波モードの光ビームの中心
が、光導波層42からこの第2光導波層52に移る。こ
の第2光導波層52を伝搬する光は、その出射側におい
て、出射傾斜面52a,52bに対してある入射角で入
射する。この時の入射角が、第2光導波層52端面での
臨界角θc 付近であると、入射ビームの一部は出射傾斜
面52a,52bで反射され、各々光検出器47a,4
7cに入射し受光される。残りの一部は、これらの出射
傾斜面52a,52bを透過して屈折し、各々光検出器
47b,47dに入射し受光される。
【0060】ここに、出射傾斜面52a,52bに入射
する入射角を臨界角θc 付近に設定すると、対物レンズ
36が合焦位置にある時、各光検出器47a〜47dの
出力関係として、a+d=b+cとなるように設定する
ことができる。そして、フォーカス誤差信号ΔFをΔF
=(a+d)−(b+c)とする時、対物レンズ36が
光情報記録媒体33から遠ざかった場合には入射ビーム
が集束気味となって、出力a,dが減少し、出力b,c
が増加するため、ΔF<0となる。逆に、対物レンズ3
6が光情報記録媒体33に近づいた場合には入射ビーム
が発散気味となって、出力a,dが増加し、出力b,c
が減少するため、ΔF>0となる。よって、このΔFが
ΔF=0となるようにフォーカスアクチュエータ(図示
せず)で対物レンズ36の位置又は光ピックアップ全体
の位置を調整することにより、オートフォーカシングが
可能となる。
【0061】また、トラッキング誤差信号ΔTは、ΔT
=(a+b)−(c+d)、情報再生信号Sは、S=a
+b+c+dとして、前述した実施例の場合と同様に検
出される。
【0062】また、本発明の第四の実施例を図8ないし
図10により説明する。本実施例は、特に光情報記録媒
体として光磁気ディスク53に適用したもので、光ピッ
クアップにあっては、1/4波長板35に代えて1/2
波長板54がウェッジプリズム34より光源31側の光
路上に配設されている(請求項12記載の発明に相当す
る)。さらに、偏光ビームスプリッタ48に代えて、ウ
ェッジプリズム34の反射面34aの外面には金属ハー
フミラー、無偏光多層膜ハーフミラー、或いは、多層膜
及び金属ハーフミラー組合せ構成による偏光無依存ミラ
ー又はハーフミラーなるミラー55が形成されている
(請求項6記載の発明に相当する)。
【0063】さらに、本実施例では、平面的構成を示す
図10のように、凹面鏡46a,46b間が開口を介し
て分離形成され、光導波層42に導波した光の一部(中
心部)が凹面鏡46a,46bを経ることなくそのまま
直進的に光導波層42中を導波するように設定されてい
る。このような直進的な導波光の光路上には回転方向検
出手段を構成するTE/TMモードスプリッタ56が形
成され(請求項4,7記載の発明に相当する)、その出
射側には光検出器47e,47fが設けられている。つ
まり、光導波層42に結合した光は3分割されるものと
なる。
【0064】なお、本実施例の光導波層42はギャップ
層43やバッファ層41との屈折率差が小さく、かつ、
層厚が厚くされ、TEモード光とTMモード光とが縮退
し、同じ入射角で同時に励起し得るように設定されてい
る。
【0065】このような構成において、光源31から出
射された光はコリメートレンズ32を経た後、1/2波
長板54により偏波面が導波路素子38に対して傾きを
持つ適当な角度に回転される。もっとも、1/2波長板
54を用いずに、光源31自身を回転させることで出射
光の偏波面を回転させてもよいが、半導体レーザのよう
な光源のように、そのビーム断面形状が真円でなく扁平
な場合には、光源自身を回転させるとビーム断面形状が
導波路素子38に対して傾いてしまう問題がある。とこ
ろで、前述した実施例と同様に、プリズムカプラ37を
経て導波路素子38に結合される光磁気ディスク53か
らの戻り光は、段差45の個所で光導波層42に結合す
る。この時、入射ビームの偏波面の向きは、図10中に
矢印Dで示すように、光軸方向に対して角度を持つよう
にして入射させる必要がある。
【0066】ここに、光磁気ディスク53の場合、反射
される戻り光の偏波面は、光磁気ディスク53における
ピットのスピンの向きにより磁気カー効果により±Δθ
だけ偏波面が入射ビームに比べて回転することになる。
このため、図10中に矢印Dで示すような方向の偏波面
も±Δθ′だけ回転することになる。そこで、図10中
に示す矢印D方向からプリズムカプラ37への入射ビー
ムの偏波面が左にΔθ′だけ回転すると、光導波層42
に励起されるTEモード光とTMモード光との内で、T
Eモード光側の光量が増加しTMモード光側の光量が減
少する。逆に、偏波面が右にΔθ′だけ回転すると、光
導波層42に励起されるTEモード光とTMモード光と
の内で、TMモード光側の光量が増加しTEモード光側
の光量が減少する。
【0067】このようにして光導波層42中を伝搬して
いくTEモード光及びTMモード光は、TE/TMモー
ドスプリッタ56に入射する。このTE/TMモードス
プリッタ56の入出端面もテーパ状に傾斜形成されてお
り、TE/TMモードスプリッタ56領域中ではTEモ
ード光とTMモード光との縮退が解け、等価屈折率が異
なるようにするため、このTE/TMモードスプリッタ
56は光導波層42より高屈折率で層厚が薄めのものと
されている。この結果、TE/TMモードスプリッタ5
6の出射端面での臨界角θc は、TEモード光とTMモ
ード光とで異なり、θc TE<θc TMとなるように設定さ
れている。従って、光ビームのTE/TMモードスプリ
ッタ56の出射端面に対する入射角θI を、これらの臨
界角の中間値、即ち、 θc TE<θI <θc TM となるように設定すれば、TEモード光は光検出器47
eに向けて反射され、TMモード光は光検出器47fに
向けて透過屈折することになる。即ち、TEモード光と
TMモード光とに分離される。いま、これらの光検出器
47e,47fの検出出力をe,fとし、両者の差ΔR
=e−fを情報再生信号(光磁気記録信号)とした場合
において、偏波面の回転がない時にe=fとなるように
設定しておけば、プリズムカプラ37への入射ビームの
偏波面が左回転した時にはΔR>0、右回転した時には
ΔR<0となり、ΔRの正負により偏波面の回転方向、
従って、光磁気記録信号を検出し得るものとなる。
【0068】なお、フォーカス誤差信号ΔF、トラッキ
ング誤差信号ΔTに関しては、前述した実施例の場合と
同様、光検出器47a〜47dの出力を用いて検出され
る。さらに、本実施例では偏光無依存型のミラー55の
例を示したが、偏光ビームスプリッタ55を用いてもよ
い(請求項5記載の発明に相当する)。この場合、P偏
光とS偏光によりウェッジプリズム34の反射面34a
の透過率に違いが生ずる。この時、S偏光の反射率をP
偏光の反射率より大きくすれば、図10中の矢印Dで示
す方向の偏波面を持つ戻り光の反射面34aでの透過光
量は下がるものの、透過光のS成分の振幅が透過前の光
のS偏光の振幅より小さくなるため、相対的にP偏光成
分がS偏光成分に比べて増加したようにすることが可能
である。これにより、光磁気信号検出に適するように透
過光の各偏光成分の調節が可能となる。
【0069】さらに、本発明の第五の実施例を図11に
より説明する。本実施例も、前記実施例と同様に光磁気
ディスク53を対象とするものである。本実施例の導波
路素子38は平面的に見て幅方向に3分割された光導波
層42a〜42cが形成され、光導波層42a,42b
中に図5の場合と同様な導波路レンズ50a,50bが
形成され、光導波層42c中に導波路レンズ50cが形
成されている。また、導波路レンズ50cに対しては光
検出器47eのみが設けられている。この他は、前記実
施例と同様である。
【0070】このような構成において、フォーカス誤差
信号ΔF、トラッキング誤差信号ΔTは前述した実施例
と同様に検出できる。即ち、ΔF=(a+d)−(b+
c),ΔT=(a+b)−(c+d)とすればよい。一
方、光磁気ディスク53からの光磁気信号の検出は、プ
リズムカプラ37への入射光の偏波方向を図11中に示
す矢印D方向とし、光導波層42a,42bと光導波層
42cとの層厚又は屈折率を変化させ、同一入射角にお
いて、例えば、光導波層42a,42bにはTEモード
光、光導波層42cにはTMモード光が選択的に励起す
るように設定しておくことにより行われる。このような
設定状態で、光磁気信号ΔR=(a+b+c+d)−e
とする時、ΔR=0となるように、各光検出器47a〜
47eの出力を調節しておけば、偏波方向が左回転した
時にはTEモード光が増えTMモード光が減ることから
ΔR>0となり、逆に、偏波方向が右回転した時にはT
Mモード光が増えTEモード光が減ることからΔR<0
となるので、その正負によって検出し得るものとなる。
【0071】ついで、本発明の第六の実施例を図12に
より説明する。本実施例も、請求項1又は2記載の発明
に相当する基本構成例を示すもので、図1等に示した第
一の実施例との対比で説明すると、ウェッジプリズム3
4を設けた位置に入射光と戻り光とを分離する偏光ビー
ムスプリッタ57が設けられ、この偏光ビームスプリッ
タ57とプリズムカプラ37(導波路基板38)との間
にウェッジプリズム58が設けられている。即ち、光情
報記録媒体33から反射される戻り光を、偏光ビームス
プリッタ57で入射光と分離した後、ウェッジプリズム
58の斜面(底面)58aで透過屈折させることにより
ビーム径を大幅に絞ってプリズムカプラ37を経て導波
路素子38の光導波層42に結合させるようにしたもの
である。つまり、前述した実施例のウェッジプリズム3
4等の場合と異なり、本実施例のウェッジプリズム58
では斜面58aでの反射を利用しないものである。ま
た、誘電体単層、多層膜等からなる偏光ビームスプリッ
タ57は無偏光ビームスプリッタでもよい。また、金属
薄膜等からなるハーフミラー型のものでもよい。さら
に、前述した各実施例の場合と同じく、1/4波長板3
5はなくてもよい。なお、本実施例の受光素子39は光
源31からの光を、偏光ビームスプリッタ57の反射面
を透過した位置で受光し得るように配設されている。
【0072】なお、光磁気ディスク53を用いるものに
対しても、本実施例方式を前述した実施例に準じて適用
し得ることは容易に理解し得る。
【0073】さらに、本発明の第七の実施例を図13に
より説明する。本実施例は、請求項8記載の発明に相当
し、導波路素子38を入射光と戻り光との分岐点とする
ものであり、プリズムカプラ37の入出両側の光路上に
第1,2ウェッジプリズム59,60が設けられてい
る。即ち、光源31から出射されコリメートレンズ32
を経た入射光は第1ウェッジプリズム59の傾斜面59
aで透過屈折され、ビーム径が絞られた状態でプリズム
カプラ37へ入射し、導波路素子38表面で反射されて
このプリズムカプラ37の他面から再び出射されるよう
に光路設定されている。導波路素子38表面で反射され
プリズムカプラ37から出射される光は、ビーム径が絞
られたものであるが、今度は、第2ウェッジプリズム6
0の透過面(底面)60aを経てこの第2ウェッジプリ
ズム60中を透過屈折することによりビーム径が元通り
広げられて1/4波長板35、対物レンズ36を経て光
情報記録媒体33に集光照射されるように光路設定され
ている。なお、受光素子39は第2ウェッジプリズム6
0の透過面60aでの反射光を受光し得る位置に配設さ
れている。
【0074】一方、光情報記録媒体33から反射された
戻り光は、再び、対物レンズ36、1/4波長板35を
経て、第2ウェッジプリズム60に入射し、図12に示
した前記実施例の場合と同様に、その透過面60aの透
過屈折光としてビーム径の絞られた状態でプリズムカプ
ラ37に再び入射し、導波路素子38中の光導波層42
に結合するように光路設定されている。導波路素子38
としては、前述した各実施例のものが適用できる。
【0075】このような構成において、光導波層42が
TMモード光のみを導波するように入射角を設定して光
源31からS偏光を入射させると、光導波層42に対し
てTMモード光は導波できず反射されることになる。し
かし、光情報記録媒体33側からの戻り光は往復で1/
4波長板35を通りP偏光となってプリズムカプラ37
に入射するため、光導波層42中にTMモードを励起さ
せることが可能となる。もちろん、逆の設定としてもよ
い。さらには、光導波層42にTEモード光及びTMモ
ード光を同時に励起し得るように屈折率、層厚を設定す
れば、光情報記録媒体33として光磁気ディスク対応の
光ピックアップとすることも可能である。この場合に
は、1/4波長板35は不要である。また、TEモード
光とTMモード光との何れか一方のみを励起させる場合
でも、1/4波長板35は必ずしも必要ではなく、第1
ウェッジプリズム59からプリズムカプラ37へ入射す
る光を導波路素子38の表面で反射させ、かつ、第2ウ
ェッジプリズム60からの戻り光をプリズムカプラ37
により光導波層42に結合させることが、ビーム径が絞
られているために効率よく可能となる。
【0076】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、光情報記
録媒体からの戻り光をウェッジプリズムを通してカプラ
により光導波路に結合させるようにしたので、光導波路
に入射する光ビームの導波モードの進行方向におけるビ
ーム径をウェッジプリズムで小さくできるものとなり、
光導波路への結合効率を高くでき、同時に、入射ビーム
の波面収差を大きくさせることなく結合させることも可
能となる。この際、光情報記録媒体からの戻り光をウェ
ッジプリズムで透過させ屈折させることで光導波路に結
合させるようにしたので、グレーティングビームスプリ
ッタを用いるものと異なり、この戻り光を光導波路に効
率よく結合させることができ、また、ウェッジプリズム
の底面による屈折の効果で、導波路素子上での光軸方向
の入射ビーム径を小さくすることができるため、結合効
率を一層向上させ得るものとなり、よって、信号のC/
N比を向上させ、かつ、光源の波長変動に対して強いも
のとすることができ、さらには、導波路素子に対する入
射ビームがほぼ平行なビームとなるため、従来のように
シリンドリカルレンズを用いるものに比べ、ビームの波
面収差による信号検出感度の低下やジッターの生じにく
いものとすることができる
【0077】請求項2記載の発明によれば、光情報記録
媒体からの戻り光をビームスプリッタで入射光と分岐さ
れた後、ウェッジプリズムを経ることで導波路素子上の
光軸方向のビーム径を小さくしてカプラに入射させて光
導波路に結合させるようにしたので、より効率よく光を
分岐させつつ、導波路素子上での光軸方向のビーム径が
小さくできるものとなり、光の利用効率の高いものとな
り、信号のC/N比を向上させることができ、同時に、
光導波路へカプラによる結合効率が、光源の波長変動に
対して、より強く安定したものとなり、さらには、導波
路素子に対する入射ビームがほぼ平行なビームとなるた
め、従来のようにシリンドリカルレンズを用いるものに
比べ、ビームの波面収差による信号検出感度の低下やジ
ッターの生じにくいものとすることもできる。
【0078】請求項3記載の発明によれば、光情報記録
媒体からの戻り光をウェッジプリズムで透過させ屈折さ
せることで光導波路に結合させるようにしたので、グレ
ーティングビームスプリッタを用いるものと異なり、こ
の戻り光を光導波路に効率よく結合させることができ、
また、ウェッジプリズムの底面による屈折の効果で、導
波路素子上での光軸方向の入射ビーム径を小さくするこ
とができるため、結合効率を一層向上させ得るものとな
り、よって、信号のC/N比を向上させ、かつ、光源の
波長変動に対して強いものとすることができ、さらに
は、導波路素子に対する入射ビームがほぼ平行なビーム
となるため、従来のようにシリンドリカルレンズを用い
るものに比べ、ビームの波面収差による信号検出感度の
低下やジッターの生じにくいものとすることができる。
【0079】請求項4記載の発明によれば、導波路素子
中に戻り光の偏波面の回転方向を検知する回転方向検知
手段を有するものとしたので、光情報記録媒体が光磁気
ディスクの場合でも適用することができる。
【0080】請求項5記載の発明によれば、ウェッジプ
リズムの底面又はビームスプリッタの反射面に偏光ビー
ムスプリッタを有するものとしたので、光源の偏波方向
を変化させることにより底面又は反射面の調節が可能
で、往復ビームの導波路素子への分離効率を高めること
ができ、よって、記録信号のC/N比を向上させること
ができ、また、光磁気信号の検出では、戻り光の偏波面
の成分を変化させ、見掛け上の偏波面の回転角を増大さ
せることができ、記録信号のC/N比をさらに向上させ
ることができる。
【0081】請求項6記載の発明によれば、ウェッジプ
リズムの底面又はビームスプリッタの反射面に透明単
層、多層膜又は金属ハーフミラーをけた構成により、
反射率と透過率との割合を調整することができ、また、
ミラー構成により反射率と透過率との割合を調整するこ
ともでき、この割合を最適化することにより、光ピック
アップ全体の光利用効率を向上させることができ、記録
信号のC/N比を向上させることができる。
【0082】請求項7記載の発明によれば、回転方向検
知手段をTE/TMモードスプリッタとしたので、カプ
ラへの入射ビームの偏波面の回転方向を検知できるもの
となり、この際、TE/TMモードスプリッタは導波路
型となるため、小型で作製も容易な上に、TE/TMモ
ードの消光比も20数dB程度と大きくとれるものとな
り、検出感度を高めることができ、よって、記録信号の
C/N比を向上させることができる。
【0083】請求項8記載の発明によれば、2つのウェ
ッジプリズムを用い、光源から出射された光を第1ウェ
ッジプリズムによりそのビーム径を狭めカプラを通して
導波路素子に入射させ、その反射光を今度は第2ウェッ
ジプリズムを通してビーム径を広げて光情報記録媒体に
照射させ、この光情報記録媒体からの戻り光を第2ウェ
ッジプリズムを経てカプラにより光導波路に結合させて
いるので、グレーティングビームスプリッタを用いてお
らず、かつ、カプラへの入射ビームの導波路素子の光軸
方向のビーム径を小さくし導波路素子中での光ビームの
反射或いは光導波路に一旦結合した後で再びカプラから
外への再結合を用いているため、往路ではビームの分岐
による損失をかなり小さくでき、同時に、戻り光の光導
波路への結合効率を高めることもでき、これにより、光
ピックアップの光利用効率を高くすることができ、信号
のC/N比を向上させることができ、特に、光磁気ディ
スクからの信号検出においても、光の利用効率が低下し
ないものとなり、また、カプラへの入射ビームの導波路
素子の光軸方向のビーム径を小さくし得るため、カプラ
での入出射光が平行ビームとなり、このビームの波面収
差を小さくでき、信号検出感度の低下やジッターの生じ
にくいものとすることができる。
【0084】請求項9記載の発明によれば、光情報記録
媒体側の光路上に1/4波長板を介在させたので、光情
報記録媒体に向かう光とその戻り光との偏波面が90°
回転されるものとなり、この偏波面の違いによる反射率
の違いを利用することで、ウェッジプリズム等の各反射
面で、往路では反射率が高くなり、戻り光に対しては透
過率が高くなるようにすることが可能となり、光結合効
率を一層高めることができる。
【0085】請求項10記載の発明によれば、導波路素
子中に戻り光の偏波面の回転方向を検知する回転方向検
知手段を有するものとしたので、光情報記録媒体が光磁
気ディスクの場合でも適用できるものとなる。
【0086】請求項11記載の発明によれば、ウェッジ
プリズム又はビームスプリッタにおける入射光の反射面
又は透過面での透過光又は反射光を受光する受光素子を
有するものとしたので、光源の光出力状態を常にモニタ
でき、よって、この光源の光出力の安定化を図ることで
安定した記録信号検出を行えるものとなる。
【0087】請求項12記載の発明によれば、光源から
出射される光の光路上に1/2波長板を介在させるよう
にしたので、光源から出射される光の偏光度を向上させ
たり、光源を動かすことなく、その偏波面を光軸中心に
任意に回転させることが可能となり、よって、各種光学
素子の偏光依存性を考慮して光利用効率を向上させたり
光情報記録媒体上での光ビームの偏波方向を調節するこ
とができ、よって、記録信号のC/N比を向上させるこ
とができる。
【0088】請求項13記載の発明によれば、導波路素
子における検出光学系を導波路ミラーを有するものとし
たので、光源の波長変動に強い検出光学系となり、か
つ、作製容易であるため、低コスト化を図ることができ
る。
【0089】請求項14記載の発明によれば、導波路素
子における検出光学系中のフォーカス誤差信号検出系を
導波路プリズムを有するものとしたので、臨界角法によ
るフォーカス誤差信号検出系となり、光導波路中に集光
光学系を設ける必要がなくなり、比較的小面積に作製で
きるものとなり、導波路素子を小型化することができ
る。
【0090】請求項15記載の発明によれば、カプラと
ウェッジプリズムと導波路素子とを一体化したので、光
学的に高い位置精度や角度精度が安定して確保され、振
動や経時変化等に対してより強固なものとすることがで
きる。
【0091】請求項16記載の発明によれば、カプラを
プリズムカプラとしたので、グレーティングカプラに比
べ、光源の波長変動に対して結合効率の変化の少ないも
のとなる。
【0092】請求項17記載の発明によれば、請求項1
6記載の発明に関し、プリズムカプラの入射面を円筒面
状としたので、導波路素子上の導波方向のビーム径をよ
り小さくすることができ、入射ビームの光導波路への結
合効率をさらに向上させ、各種信号のC/N比を向上さ
せることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施例の原理的構成を示す概略
側面図である。
【図2】より具体的な構成を示す概略縦断側面図であ
る。
【図3】概略平面図である。
【図4】ウェッジプリズムの具体的構造を示す側面図で
ある。
【図5】本発明の第二の実施例を示す概略平面図であ
る。
【図6】その概略縦断側面図である。
【図7】本発明の第三の実施例を示す概略平面図であ
る。
【図8】本発明の第四の実施例を示す概略側面図であ
る。
【図9】より具体的な構成を示す概略縦断側面図であ
る。
【図10】概略平面図である。
【図11】本発明の第五の実施例を示す概略平面図であ
る。
【図12】本発明の第六の実施例を示す概略側面図であ
る。
【図13】本発明の第七の実施例を示す概略側面図であ
る。
【図14】従来の一例を示す概略斜視図である。
【図15】従来の他例を示す概略側面図である。
【符号の説明】
31 光源 33 光情報記録媒体 34 ウェッジプリズム 34a 底面=反射面 35 1/4波長板 36 集光光学系 37 プリズムカプラ=カプラ 38 導波路素子 39 受光素子 42 光導波路 46a〜46d 導波路ミラー=検出光学系 47a〜47f 光検出器 48 偏光ビームスプリッタ 50a,50b 検出光学系 51 カプラ 52 導波路プリズム 53 光情報記録媒体 54 1/2波長板 55 ハーフミラー 56 TE/TMモードスプリッタ=回転
方向検知手段 57 ビームスプリッタ 58 ウェッジプリズム 58a 底面 59 第1ウェッジプリズム 60 第2ウェッジプリズム 60a 透過面=底面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−150425(JP,A) 特開 平4−205732(JP,A) 特開 平5−101476(JP,A) 特開 平5−89549(JP,A) 特開 平2−7238(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 7/12 - 7/22

Claims (17)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光情報記録媒体からの戻り光を光導波路
    に結合させるカプラを備えた光ピックアップにおいて、
    前記カプラに対する前記戻り光の入射光路上に、前記カ
    プラに対向する底面で光源側からの光を反射させるとと
    もに光情報記録媒体側からの戻り光の一部を透過させる
    ウェッジプリズムを設け、このウェッジプリズムの底面
    を透過した戻り光を前記カプラにより光導波路に結合さ
    せたことを特徴とする光ピックアップ。
  2. 【請求項2】 光源と、 この光源から出射された光をビームスプリッタを介して
    光情報記録媒体上に集光照射させる集光光学系と、 前記光情報記録媒体からの戻り光に基づきフォーカス
    誤差信号、トラッキング誤差信号及び情報再生信号の各
    信号を検出するために光導波路、検出光学系及び光検出
    器を有する導波路素子と、 前記戻り光の一部をこの導波路素子の前記光導波路に結
    合させるカプラと、 このカプラに対する前記戻り光の入射光路上に配設させ
    て、前記カプラに対向する傾斜させた底面を有し、前記
    ビームスプリッタとは別に設けたウェッジプリズムと、 よりなり、 前記ビームスプリッタにより入射光と分離された戻り光
    を前記ウェッジプリズムの底面で透過屈折させた ことを
    特徴とする光ピックアップ。
  3. 【請求項3】 カプラに対向する底面で光源側からの光
    を反射させるとともに光情報記録媒体側からの戻り光の
    一部を透過させるウェッジプリズムとし、このウェッジ
    プリズムの底面を透過した戻り光を前記カプラにより光
    導波路に結合させたことを特徴とする請求項2記載の光
    ピックアップ。
  4. 【請求項4】 カプラに対して入射する戻り光の偏波面
    の回転方向を検知する回転方向検知手段を有する導波路
    素子としたことを特徴とする請求項2又は3記載の光ピ
    ックアップ。
  5. 【請求項5】 ウェッジプリズムの底面又はビームスプ
    リッタの反射面に偏光ビームスプリッタを設けたことを
    特徴とする請求項2,3又は4記載の光ピックアップ。
  6. 【請求項6】 ウェッジプリズムの底面又はビームスプ
    リッタの反射面に透明単層、多層膜又は金属ハーフミラ
    けたことを特徴とする請求項2,3又は4記載の
    光ピックアップ。
  7. 【請求項7】 回転方向検知手段をTE/TMモードス
    プリッタとしたことを特徴とする請求項4,5又は6の
    光ピックアップ。
  8. 【請求項8】 光源と、 この光源から出射された光を光情報記録媒体上に集光照
    射させる集光光学系と、 前記光情報記録媒体からの戻り光に基づきフォーカス
    誤差信号、トラッキング誤差信号及び情報再生信号の各
    信号を検出するために光導波路、検出光学系及び光検出
    器を有する導波路素子と、 前記戻り光の一部をこの導波路素子の前記光導波路に結
    合させるカプラと、 前記光源から出射された光をそのビーム径を狭めて前記
    導波路素子上の前記カプラに入射させる第1ウェッジプ
    リズムと、 前記カプラに対する前記戻り光の入射光路上に配設され
    て前記導波路素子で反射され前記カプラから前記集光光
    学系に向けて出射される光のビーム径を広げる第2ウェ
    ッジプリズムと よりなることを特徴とする光ピックアップ。
  9. 【請求項9】 光情報記録媒体に対する光路上に1/4
    波長板を介在させたことを特徴とする請求項1,2,
    3,5,6又は8記載の光ピックアップ。
  10. 【請求項10】 カプラに対して入射する戻り光の偏波
    面の回転方向を検知する回転方向検知手段を有する導波
    路素子としたことを特徴とする請求項8記載の光ピック
    アップ。
  11. 【請求項11】 ウェッジプリズム又はビームスプリッ
    タにおける入射光の反射面又は透過面での透過光又は反
    射光を受光する受光素子を設けたことを特徴とする請求
    項3,4,5,6,7,8,9又は10記載の光ピック
    アップ。
  12. 【請求項12】 光源から出射される光の光路上に1/
    2波長板を介在させたことを特徴とする請求項1,2,
    3,4,5,6,7,8,9,10又は11記載の光ピ
    ックアップ。
  13. 【請求項13】 導波路素子における検出光学系を導波
    路ミラーを有するものとしたことを特徴とする請求項
    2,3,4,5,6,7,8,9,10,11又は12
    記載の光ピックアップ。
  14. 【請求項14】 導波路素子における検出光学系中のフ
    ォーカス誤差信号検出系を導波路プリズムを有するもの
    としたことを特徴とする請求項2,3,4,5,6,
    7,8,9,10,11,12又は13記載の光ピック
    アップ。
  15. 【請求項15】 カプラとウェッジプリズムと導波路素
    子とを一体化したことを特徴とする請求項2,3,4,
    5,6,7,8,9,10,11,12,13又は14
    記載の光ピックアップ。
  16. 【請求項16】 カプラをプリズムカプラとしたことを
    特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7,8,
    9,10,11,12,13,14又は15記載の光ピ
    ックアップ。
  17. 【請求項17】 プリズムカプラの入射面を円筒面状と
    したことを特徴とする請求項16記載の光ピックアッ
    プ。
JP18778293A 1993-06-14 1993-07-29 光ピックアップ Expired - Fee Related JP3393680B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18778293A JP3393680B2 (ja) 1993-06-14 1993-07-29 光ピックアップ

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14166093 1993-06-14
JP5-141660 1993-06-14
JP18778293A JP3393680B2 (ja) 1993-06-14 1993-07-29 光ピックアップ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0765405A JPH0765405A (ja) 1995-03-10
JP3393680B2 true JP3393680B2 (ja) 2003-04-07

Family

ID=26473857

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP18778293A Expired - Fee Related JP3393680B2 (ja) 1993-06-14 1993-07-29 光ピックアップ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3393680B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0765405A (ja) 1995-03-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4022412B2 (ja) 複合反射プリズム及びこれを採用した光ピックアップ装置
JP2644829B2 (ja) 光情報記録再生装置
US6343058B1 (en) Optical pickup device applicable to two kinds of recording media with minimized deterioration of a beam spot
US5418765A (en) Apparatus for recording and reproducing optical information having an optical waveguide
US5781676A (en) Waveguide integrated optical pickup device and optical waveguide element
JP3029541B2 (ja) 光ピックアップ装置
JP2001110081A (ja) 非点収差防止光ピックアップ装置
KR100286865B1 (ko) 광헤드장치
JP3393680B2 (ja) 光ピックアップ
JPS6371946A (ja) 光学的情報記録再生装置
JP2869318B2 (ja) 光ピックアップ装置
JP3122346B2 (ja) 光ピックアップ装置
JP3067906B2 (ja) 光ピックアップ装置
JP2825873B2 (ja) 光導波路
JP3980677B2 (ja) 光ピックアップ装置
JPH07169090A (ja) 光情報並列記録再生装置
JP2707361B2 (ja) 光ピックアップの光学装置
JPH03192542A (ja) 光ピックアップ
JP2578203B2 (ja) 光ヘッド
JP2000021008A (ja) 光ピックアップ装置
JP2709090B2 (ja) 導波路型光学ヘッド
JPS63229639A (ja) 光情報記録再生装置
JPH04319543A (ja) 光情報記録再生装置
JPS63183635A (ja) 光学的情報記録再生装置
JPH01171132A (ja) 光学的情報記録再生装置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees