JP3550927B2 - 4−t−ブチルシクロヘキシルアセテートの製造方法 - Google Patents

4−t−ブチルシクロヘキシルアセテートの製造方法 Download PDF

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  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、4−t−ブチルフェノ−ルを水素化し、シス異性体を多く含む4−t−ブチルシクロヘキサノ−ルを製造し、これをアセチル化して、4−t−ブチルシクロヘキシルアセテートを製造する方法に関する。
【0002】
【従来技術】
4−t−ブチルシクロヘキシルアセテ−トは、石鹸をはじめ化粧品などの香料として広く用いられており、トランス異性体よりもシス異性体の香りが好まれている。シス異性体を多く含む4−t−ブチルシクロヘキシルアセテ−トを効率良く製造するためには、その原料となる4−t−ブチルシクロヘキサノ−ルのシス異性体含有率が高い製造方法が望まれている。
また、4−t−ブチルシクロヘキサノ−ルは、通常、4−t−ブチルフェノールを水素化して得られる。
【0003】
特公昭42−13938号公報には、4−t−ブチルフェノ−ルを、ロジウム系触媒の存在下、接触還元する4−t−ブチルシクロヘキサノ−ルの製法が開示されている。
【0004】
丸善石油技報(1971年p77)には、4−t−ブチルフェノ−ルを種々の8族〜10族の遷移金属の存在下で水素化する4−t−ブチルシクロヘキサノ−ルの製法が開示されている。
【0005】
特開昭54−122253号公報には、ルテニウム−アルミナ触媒の存在下、アルキルフェノールを水素化してシス型のアルキルシクロヘキサノールを製造する方法が記載されている。
【0006】
米国特許第2927127号公報には、4−t−ブチルフェノ−ルを水素化して、シス含有率の高い4−t−ブチルシクロヘキサノ−ルの製法が開示されている。
【0007】
また特開平3−173842号公報には、4−t−ブチルフェノ−ルを、担体上に担持したRhと、HBF等のフッ化ホウ素系の酸とを組み合わせた触媒の存在下に水素化する、4−t−ブチルシクロヘキサノ−ルの製法が開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これら従来技術において、例えば特公昭42−13938号公報、丸善石油技報(1971年p77)および特開昭54−122253号公報に記載の方法で得られる4−t−ブチルシクロヘキサノ−ルのシス含有率は未だ満足できるものではない。米国特許第2927127号公報の方法では、ロジウム触媒の存在下、エタノール溶媒中で高いシス含有率が達成されるが、高い水素圧力下で反応を行わなければならず、製造方法としては改良が望まれている。また、特開平3−173842号公報に記載の方法では、フッ化ホウ素系の酸を使用しており、フッ素やホウ素の回収に負荷がかかること、およびHF等の酸が発生することによる製造設備の腐食等が問題となる。
【0009】
本発明の目的は、上記従来技術では達成されていない、穏和な条件でかつシス含量の多い4−t−ブチルシクロヘキサノ−ルを製造し、これをアセチル化して4−t−ブチルシクロヘキシルアセテートの製造方法を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、穏和な条件においても、シス選択率が高い4−t−ブチルシクロヘキサノ−ルを製造することが可能な方法について鋭意研究を重ねた結果、本発明に至った。
すなわち本発明は、4−t−ブチルフェノ−ルをロジウム触媒と溶媒の存在下、塩化水素、(無水)硫酸および過塩素酸よりなる群れから選ばれた少なくとも1種を共存させて水素化し4−t−ブチルシクロヘキサノ−ルを得た後、得られた4−t−ブチルシクロヘキサノ−ルをアセチル化することを特徴とする4−t−ブチルシクロヘキシルアセテートの製造方法である。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明における水素化反応で用いられるロジウム触媒とは金属ロジウム、塩化ロジウム、酸化ロジウム等のロジウムの原子価が0〜6価の金属ロジウムまたはロジウム化合物である。また、金属ロジウムまたはロジウム化合物を活性炭、Si0、Al等の担体上に担持した担持型触媒が好ましく用いられる。特に0価の金属ロジウムを活性炭担体上に担持したものがより好ましく用いられる。担持型触媒の場合、金属ロジウムの担体への担持率は通常1〜10重量%、好ましくは3〜5重量%である。反応終了後、反応液から濾過、傾瀉、遠心分離等により、使用したロジウム触媒を回収してもよい。回収したロジウム触媒を再使用してもよい。
【0012】
ロジウム触媒の使用量は、通常、ロジウム金属に換算して、原料の4−t−ブチルフェノ−ルに対して約0.01〜1重量%である。また、担体に担持したロジウム触媒を用いる場合の使用量は、ロジウムの担持率にもよるが、担体を含んだ重量(乾燥重量)で、4−t−ブチルフェノ−ルに対して約0.1〜50重量%である。触媒の使用量が多いほどシス選択率は向上するが、反応終了後、触媒を回収する際の濾過工程の操作性とコストの点から、好ましくは、約0.5〜10重量%である。
【0013】
反応溶媒は、反応に悪影響を及ぼさないものであれば特に制限はないが、常温(25℃)で液体状のものが取り扱いの点から好ましい。例えば、炭素数5〜10のアルカン類や、炭素数4〜10のエ−テル類、炭素数1〜6のアルコ−ル類等の化合物が挙げられる。具体的には、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等の非環式アルカン類やシクロヘキサン等の環状アルカン類、ジエチルエーテル等の非環式エーテルやテトラハイドロフランやジオキサン等の環状エーテル、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノールシクロヘキサノール、シクロペンタノール等のアルコール類が挙げられる。これら化合物の中でもシクロヘキサン、イソプロパノ−ルが好ましく、イソプロパノ−ルがさらに好ましい。
溶媒の使用量は4−t−ブチルフェノ−ルに対して、通常、約0.2〜20重量倍であり、好ましくは約0.4〜5重量倍である。
【0014】
本発明の方法において、ロジウム触媒および溶媒と共に塩化水素、(無水)硫酸または過塩素酸よりなる群れから選ばれた少なくとも1種を共存させて反応を行う。
塩化水素の添加方法は、塩化水素ガスの形で吹き込んでも、塩酸水溶液として添加しても良く、更には、系内で塩酸を発生させる方法、例えばAlClやTiCl等と水を仕込む方法でもよい。また、例えば塩化ロジウムのような反応中で塩化水素を発生する触媒を用いる方法でもよい。
(無水)硫酸の添加方法に関しても、塩化水素の場合と同様にSOガスを
吹き込んでもよいし、または硫酸水溶液として添加してもよい。
過塩素酸の添加方法は、水溶液として反応系に添加すればよい。
原料、ロジウム触媒、溶媒および、塩化水素、(無水)硫酸または過塩素酸の添加順序には特に制限はない。
【0015】
塩化水素、(無水)硫酸または過塩素酸の使用量は、ロジウム触媒中のロジウム原子1molに対して約0.01〜約100mol、好ましくは約0.05〜約10mol、さらに好ましくは約0.1〜約10molである。
【0016】
本発明の製造方法は、水素気流中または水素加圧下、いずれの条件下でも実施されうるが、反応速度の観点から水素加圧下で行う方が好ましい。水素加圧下で行う場合、反応容器は耐圧性のものが用いられる。
水素加圧下で実施する場合、反応時の水素分圧は通常、約1.5×10pa以上であればよいが、反応速度およびシス選択率と製造設備の耐圧性の観点から、3×10〜2×10paが好ましく、5×10〜1.5×10paがより好ましい。
【0017】
反応温度は反応速度とシス選択率の観点から約20℃以上が好ましく、またシス選択率の観点から100℃以下が好ましい。反応速度とシス選択率の観点から40℃〜80℃がより好ましい。
【0018】
本反応は連続プロセスまたはバッチプロセスいずれのプロセスでもよい。
反応の終点は、例えば、反応液を分析し、原料である4−t−ブチルフェノールの転化率が100%となった時点を反応終点とする方法や、水素圧力が低下しなくなったときを反応終点とする等の方法で決定することができる。
【0019】
このようにして得られた4−t−ブチルシクロヘキサノ−ルは次いでアセチル化して、4−t−ブチルシクロヘキシルアセテートを製造する。
アセチル化反応は、上記4−t−ブチルフェノールの水素化反応から連続で行ってもよいし、上記方法で得られた4−t−ブチルシクロヘキサノ−ルを分離回収し、別途アセチル化反応を行ってもよい。
【0020】
本発明の実施に際し、アセチル化反応は、通常、無水酢酸、酢酸または塩化アセチル等のアセチル化剤を用いることができる。
アセチル化剤の使用量は、通常、4−t−ブチルシクロヘキサノ−ルに対して約1モル倍〜約5モル倍、好ましくは約1モル倍〜約1.5モル倍の範囲で行われる。
【0021】
アセチル化反応の反応温度は通常、室温(25℃)〜約150℃、好ましくは室温〜約130℃である。また反応の終点は、例えば反応液を分析し、原料である4−t−ブチルシクロヘキサノ−ルの転化率が100%となった時点を反応終点とする方法等の方法で決定することができる。
【0022】
アセチル化反応に於いて溶媒は必須ではないが、アセチル化を受けにくい溶媒なら使用してもよく、常温で液体のものが取扱いの点から好ましい。例えば炭素数5〜10の炭化水素、炭素数4〜10のエーテル類が挙げられる。より具体的にはペンタン、ヘキサン、ヘプタン等の不飽和炭化水素類、ジエチルエーテル等の非環状エーテル類、テトラヒドロフラン等の環状エーテル類が挙げられる。これらの化合物の中でもトルエン、シクロヘキサンが好ましい。
【0023】
本発明のアセチル化反応に於いては、アセチル化剤の他にさらに触媒の共存下に行ってもよい。共存させる触媒は、使用するアセチル化剤により異なるが例えば無水酢酸をアセチル化剤として用いる場合は、通常触媒として硫酸、塩酸、p−トルエンスルホン酸、塩化亜鉛、酢酸ナトリウム、ピリジン等が用いられる。酢酸を用いる場合には、通常触媒として硫酸、BFが用いられる。これらの触媒の中では、廉価であることより硫酸の使用が推奨される。
触媒の使用量は4−t−ブチルシクロヘキサノ−ルに対して、通常0.01モル%〜5モル%、好ましくは0.1モル%〜2モル%である。触媒が多過ぎると4−t−ブチルシクロヘキサノ−ルの脱水反応が起こりやすくなる。
【0024】
また、アセチル化剤として酢酸を用いる場合、反応速度の観点から、発生する水を除去しながら反応を進行させる方が好ましい。除去方法は例えば、水と共沸する溶媒を用い還流条件下で溶媒と共沸させて脱水する方法や、シリカゲル等の乾燥剤を共存させる方法が挙げられる。
【0025】
アセチル化剤として塩化アセチルを用いる場合、安全性の観点から、副生する塩化水素を除去しながら反応を進行させた方が望ましい。塩化水素を除去する方法としては苛性ソーダや炭酸カリウム等の無機塩基或いはピリジン等の有機塩基を反応系に共存させ、塩化水素を除去する方法が挙げられる。アセチル化反応における原料の転化率の観点から、無水酢酸をアセチル化剤として使用することが好ましい。また、4−t−ブチルシクロヘキシルアセテートと4−t−ブチルシクロヘキサノ−ルとは沸点が近接しているので、得られた4−t−ブチルシクロヘキシルアセテートを原料である4−t−ブチルシクロヘキサノ−ルから分離、精製することを考慮すると、原料の転化率は100%に近い方が好ましい。従って、例えば酢酸や塩化アセチルをアセチル化剤として使用し、アセチル化反応を原料の転化率が約90%以上になるまで反応させ、さらに残存原料と等モルの無水酢酸で反応を完結させ、原料を消失させる方法が好ましいアセチル化方法として推奨される。
【0026】
【発明の効果】
以上詳述した本発明方法によれば、4−t−ブチルフェノ−ルから香料として有用なシス含量の多い4−t−ブチルシクロヘキシルアセテートを製造できる。より具体的には、4−t−ブチルフェノ−ルから香料原料として有用な4−t−ブチルシクロヘキサノ−ルを収率約90%以上でかつ、シス体のしめる割合を約80%以上で得ることができ、これをアセチル化することにより、香料として有用なシス含量の多い4−t−ブチルシクロヘキシルアセテートを製造できるものであり、産業上の利用価値は頗る大である。
【0027】
【実施例】
以下、本発明を実施例で詳細に説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
【0028】
実施例1(参考)
4−t−ブチルフェノ−ル90g(0.60mol)と、5%Rh/C(活性炭担体上にロジウム金属を5重量%担持したもの、以下同様)を乾燥重量換算で1.35gと、イソプロパノ−ル180gと、36%塩酸0.18gをオ−トクレ−ブに仕込んだ後、系内を窒素置換(窒素を5×105 paに圧入/排気の操作を3回実施)した。続いて系内を水素置換(水素を5×105 paに圧入/排気の操作を3回実施)した後に、水素を1.1×106 paまで圧入し、内温を60℃として1.75Hr撹拌した。
オ−トクレ−ブを冷却し、系内を窒素置換(上記に同じ)した後、反応液を分析した結果、4−t−ブチルシクロヘキサノ−ルの収率は93.4%、シス/トランス比は89.9/10.1であった。
【0029】
実施例2〜10(実施例2〜9は参考)
反応条件を変えた以外は実施例1と同様に4−t−ブチルシクロヘキサノ−ルの製造を行った。なお、実施例10の硫酸は98%品を用いた。結果を表1に示す。
上記いずれの実施例でも、4−t−ブチルフェノールの転化率は100%であった。
【0030】
比較例1〜3
Rh触媒を使用して、酸の無添加、リン酸(85%)および硝酸(61%)を用いた場合について、実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
【0031】
比較例4〜5
Ru触媒(5%Ru/C)を用いて、実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
なお、比較例4において4−t−ブチルフェノ−ルの転化率は42.2%であった。それ以外の比較例において、4−t−ブチルフェノ−ルの転化率は100%であった。
【0032】
【表1】
Figure 0003550927
【0033】
実施例11
4−t−ブチルフェノ−ル90g(0.60mol)と、5%Rh/Cを乾燥重量換算で1.35gと、イソプロパノ−ル180gと、過塩素酸の60%水溶液0.10gをオ−トクレ−ブに仕込んだ後、系内を窒素置換(窒素を5×10paに圧入/排気の操作を3回実施)した。続いて系内を水素置換(水素を5×10paに圧入/排気の操作を3回実施)した後に水素を1.1×10paまで圧入し、内温を60℃として5Hr撹拌した。
オ−トクレ−ブを冷却し、系内を窒素置換(上記に同じ)した後、反応液を分析した結果、4−t−ブチルシクロヘキサノ−ルの収率は95.5%、シス/トランス比は82.1/17.9であった。反応液から触媒を濾別した後に濃縮を行い、91gの粗4−t−ブチルシクロヘキサノールを得た(0.57mol、純度98.4%、シス/トランス比は82.1/17.9)。続いて、上記濃縮物を90℃に保ち、硫酸0.17g(1.8mol)を加え、無水酢酸76.06g(0.75mol)を3Hrかけて滴下した後、1Hr保温した。反応液を分析した結果は、4−t−ブチルシクロヘキシルアセテートの収率は99%(4−t−ブチルシクロヘキサノール基準)、シス/トランス比は82.1/17.9であった。
反応液を重曹水120gで3回洗浄し、イオン交換水120gで1回洗浄した後、油層を精製蒸留して、シス含量の高い4−t−ブチルシクロヘキシルアセテートを高純度で得た。
【0034】
実施例12(参考)
4−t−ブチルフェノ−ル180g(1.20mol)と、5%Rh/Cを乾燥重量換算で1.8gと、イソプロパノ−ル360gと、36%塩酸0.12gをオ−トクレ−ブに仕込んだ後、系内を窒素置換(窒素を5×105 paに圧入/排気の操作を3回実施)した。続いて系内を水素置換(水素を5×105 paに圧入/排気の操作を3回実施)した後に、水素を1.1×106 paまで圧入し、内温を60℃として4Hr撹拌した。オ−トクレ−ブを冷却し、系内を窒素置換(上記に同じ)した後、反応液を分析した結果、4−t−ブチルシクロヘキサノ−ルの収率は93.2%、シス/トランス比は88.6/11.4であった。同じ方法で再度反応を行い、反応液を混合し、触媒を濾別した後に濃縮を行い、4−t−ブチルシクロヘキサノール350g(2.20mol、純度98.4%、シス/トランス比は88.6/11.4)を得た。続いて、上記濃縮物を90℃に保ち、硫酸0.81g(8.1mol)を加え、無水酢酸312.4g(2.94mol)を3Hrかけて滴下した後、1Hr保温した。反応液を分析した結果は、4−t−ブチルシクロヘキシルアセテートの収率は99%(4−t−ブチルシクロヘキサノール基準)、シス/トランス比は88.6/11.4であった。
反応液を重曹水450gで3回洗浄し、イオン交換水450gで1回洗浄した後、油層を精製蒸留して、シス含量の高い4−t−ブチルシクロヘキシルアセテートを高純度で得た。

Claims (10)

  1. 4−t−ブチルフェノ−ルをロジウム触媒と溶媒の存在下、(無水)硫酸および過塩素酸から選ばれた少なくとも1種を共存させて水素化し4−t−ブチルシクロヘキサノ−ルを得た後、得られた4−t−ブチルシクロヘキサノ−ルをアセチル化することを特徴とする4−t−ブチルシクロヘキシルアセテートの製造方法。
  2. 無水)硫酸および過塩素酸から選ばれた少なくとも1種の量が、ロジウム触媒中のロジウム原子1molに対して0.05〜10molである請求項1記載の方法。
  3. ロジウム触媒が金属ロジウムを活性炭担体上に担持してなる触媒である請求項1または2に記載の方法。
  4. ロジウム触媒の量(乾燥重量換算)が4−t−ブチルフェノ−ルに対して0.5〜10重量%である請求項3記載の方法。
  5. 溶媒が、炭素数5〜10のアルカン類、炭素数4〜10のエーテル類および炭素数1〜6のアルコール類から選ばれた少なくとも1種である請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 溶媒がアルコール類である請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  7. 溶媒がイソプロパノ−ルである請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  8. 水素化反応を20〜100℃の温度で行う請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
  9. アセチル化に用いるアセチル化剤が、無水酢酸、酢酸および塩化アセチルから選ばれた少なくとも1種である請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
  10. セチル化に用いるアセチル化剤の量が4−t−ブチルシクロヘキサノ−ル1molに対し1〜5molである請求項1〜9のいずれかに記載の方法。
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