JP3829384B2 - 4−t−ブチルシクロヘキサノールの製造法 - Google Patents
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- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、4−t−ブチルフェノ−ルを水素化し、シス異性体を多く含む4−t−ブチルシクロヘキサノ−ルを製造する方法に関する。
【0002】
【従来技術】
4−t−ブチルシクロヘキシルアセテ−トは、石鹸をはじめ化粧品などの香料として広く用いられており、トランス異性体よりもシス異性体の香りが好まれている。シス異性体を多く含む4−t−ブチルシクロヘキシルアセテ−トを効率良く製造するためには、その原料となる4−t−ブチルシクロヘキサノ−ルのシス異性体含有率が高い製造方法が望まれている。
また、4−t−ブチルシクロヘキサノ−ルは、通常、4−t−ブチルフェノールを水素化して得られる。
【0003】
特公昭42−13938号公報には、4−t−ブチルフェノ−ルを、ロジウム系触媒の存在下、接触還元する4−t−ブチルシクロヘキサノ−ルの製法が開示されている。
【0004】
丸善石油技報(1971年p77)には、4−t−ブチルフェノ−ルを種々の8族〜10族の遷移金属の存在下で水素化する4−t−ブチルシクロヘキサノ−ルの製法が開示されている。
【0005】
特開昭54−122253号公報には、ルテニウム−アルミナ触媒の存在下、アルキルフェノールを水素化してシス型のアルキルシクロヘキサノールを製造する方法が記載されている。
【0006】
米国特許第2927127号公報には、4−t−ブチルフェノ−ルを水素化して、シス含有率の高い4−t−ブチルシクロヘキサノ−ルの製法が開示されている。
【0007】
また特開平3−173842号公報には、4−t−ブチルフェノ−ルを、担体上に担持したRhと、HBF4 等のフッ化ホウ素系の酸とを組み合わせた触媒の存在下に水素化する、4−t−ブチルシクロヘキサノ−ルの製法が開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これら従来技術において、例えば特公昭42−13938号公報、丸善石油技報(1971年p77)および特開昭54−122253号公報に記載の方法で得られる4−t−ブチルシクロヘキサノ−ルのシス含有率は未だ満足できるものではない。米国特許第2927127号公報の方法では、ロジウム触媒の存在下、エタノール溶媒中で高いシス含有率が達成されるが、高い水素圧力下で反応を行わなければならず、製造方法としては改良が望まれている。また、特開平3−173842号公報に記載の方法では、フッ化ホウ素系の酸を使用しており、フッ素やホウ素の回収に負荷がかかること、およびHF等の酸が発生することによる製造設備の腐食等が問題となる。
【0009】
本発明の目的は、上記従来技術では達成されていない、穏和な条件でかつシス含量の多い4−t−ブチルシクロヘキサノ−ルを与える、4−t−ブチルシクロヘキサノ−ルの製造法を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、穏和な条件においても、シス選択率が高い4−t−ブチルシクロヘキサノ−ルを製造することが可能な方法について鋭意研究を重ねた結果、本発明に至った。
すなわち本発明は、4−t−ブチルフェノ−ルをロジウム触媒と溶媒の存在下、過塩素酸を共存させて水素化することを特徴とする4−t−ブチルシクロヘキサノ−ルの製造法を提供するにある。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明における水素化反応で用いられるロジウム触媒とは金属ロジウム、塩化ロジウム、酸化ロジウム等のロジウムの原子価が0〜6価の金属ロジウムまたはロジウム化合物である。また、金属ロジウムまたはロジウム化合物を活性炭、Si02 、Al2 O3 等の担体上に担持した担持型触媒が好ましく用いられる。特に0価の金属ロジウムを活性炭担体上に担持したものがより好ましく用いられる。担持型触媒の場合、金属ロジウムの担体への担持率は通常1〜10重量%、好ましくは3〜5重量%である。反応終了後、反応液から濾過、傾瀉、遠心分離等により、使用したロジウム触媒を回収してもよい。回収したロジウム触媒を再使用してもよい。
【0012】
ロジウム触媒の使用量は、通常、ロジウム金属に換算して、原料の4−t−ブチルフェノ−ルに対して約0.01〜1重量%である。また、担体に担持したロジウム触媒を用いる場合の使用量は、ロジウムの担持率にもよるが、担体を含んだ重量(乾燥重量)で、4−t−ブチルフェノ−ルに対して約0.1〜50重量%である。触媒の使用量が多いほどシス選択率は向上するが、反応終了後、触媒を回収する際の濾過工程の操作性とコストの点から、好ましくは、約0.5〜10重量%である。
【0013】
反応溶媒は、反応に悪影響を及ぼさないものであれば特に制限はないが、常温(25℃)で液体状のものが取り扱いの点から好ましい。例えば、炭素数5〜10のアルカン類や、炭素数4〜10のエ−テル類、炭素数1〜6のアルコ−ル類等の化合物が挙げられる。具体的には、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等の非環式アルカン類やシクロヘキサン等の環状アルカン類、ジエチルエーテル等の非環式エーテルやテトラハイドロフランやジオキサン等の環状エーテル、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノールシクロヘキサノール、シクロペンタノール等のアルコール類が挙げられる。これら化合物の中でもシクロヘキサン、イソプロパノ−ルが好ましく、イソプロパノ−ルがさらに好ましい。
溶媒の使用量は4−t−ブチルフェノ−ルに対して、通常、約0.2〜20重量倍であり、好ましくは約0.4〜5重量倍である。
【0014】
本発明の方法において、ロジウム触媒および溶媒と共に過塩素酸を共存させて反応を行う。
過塩素酸は通常、水溶液として反応系内に添加すればよく、原料、ロジウム触媒、溶媒および過塩素酸の添加順序は特に制限されない。
【0015】
過塩素酸素の使用量は、ロジウム触媒中のロジウム原子1molに対して約0.01〜約100mol、好ましくは約0.05〜約10mol、さらに好ましくは約0.1〜約10molである。
【0016】
本発明の製造方法は、水素気流中または水素加圧下、いずれの条件下でも実施されうるが、反応速度の観点から水素加圧下で行う方が好ましい。水素加圧下で行う場合、反応容器は耐圧性のものが用いられる。
水素加圧下で実施する場合、反応時の水素分圧は通常、約1.5×105 pa以上であればよいが、反応速度およびシス選択率と製造設備の耐圧性の観点から、3×105 〜2×106 paが好ましく、5×105 〜1.5×106 paがより好ましい。
【0017】
反応温度は反応速度とシス選択率の観点から約20℃以上が好ましく、またシス選択率の観点から100℃以下が好ましい。反応速度とシス選択率の観点から40℃〜80℃がより好ましい。
【0018】
本反応は連続プロセスまたはバッチプロセスいずれのプロセスでもよい。
反応の終点は、例えば、反応液を分析し、原料である4−t−ブチルフェノールの転化率が100%となった時点を反応終点とする方法や、水素圧力が低下しなくなったときを反応終点とする等の方法で決定することができる。
【0019】
【発明の効果】
本発明の方法は、4−t−ブチルフェノ−ルから香料原料として有用なシス異性体含量の多い4−t−ブチルシクロヘキサノ−ルを容易に製造できる。具体的には、4−t−ブチルシクロヘキサノ−ルを収率約90%以上でかつ、シス体のしめる割合を約80%以上で得ることができる。
【0020】
【実施例】
以下、本発明を実施例で詳細に説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
【0021】
実施例1
4−t−ブチルフェノ−ル90g(0.60mol)と、5%Rh/C(活性炭担体上にロジウム金属を5重量%担持したもの)を乾燥重量換算で1.35gと、イソプロパノ−ル180gと、過塩素酸の60%水溶液0.10gをオ−トクレ−ブに仕込んだ後、系内を窒素置換(窒素を5×105 paに圧入/排気の操作を3回実施)した。続いて系内を水素置換(水素を5×105 paに圧入/排気の操作を3回実施)した後に水素を1.1×106 paまで圧入し、内温を60℃として5Hr撹拌した。
オ−トクレ−ブを冷却し、系内を窒素置換(上記に同じ)した後、反応液を分析した結果、4−t−ブチルシクロヘキサノ−ルの収率は95.5%、シス/トランス比は82.1/17.9であった。反応液から触媒を濾別した後に濃縮を行い、91gの粗を4−t−ブチルシクロヘキサノールを得た(0.57mol、純度98.4%、シス/トランス比は82.1/17.9)。
【0022】
比較例1
過塩素酸を仕込まない以外は実施例1と同様にして反応を行った結果、攪拌時間0.8時間で4−t−ブチルシクロヘキサノールの収率は94.8%、シス/トランスの比は69.7/30.3であった。
【0023】
比較例2〜4
Rh触媒を使用して、酸の無添加、リン酸(85%)および硝酸(61%)を用いた場合について実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
比較例において溶媒はシクロヘキサンを74gを用い、水素は2.1×106 pa まで圧入し、内温を40℃として攪拌時間は比較例2は0.3Hr、比較例3は0.7Hr、比較例4は7.0Hrの条件を採用した。
【0024】
【表1】
【発明の属する技術分野】
本発明は、4−t−ブチルフェノ−ルを水素化し、シス異性体を多く含む4−t−ブチルシクロヘキサノ−ルを製造する方法に関する。
【0002】
【従来技術】
4−t−ブチルシクロヘキシルアセテ−トは、石鹸をはじめ化粧品などの香料として広く用いられており、トランス異性体よりもシス異性体の香りが好まれている。シス異性体を多く含む4−t−ブチルシクロヘキシルアセテ−トを効率良く製造するためには、その原料となる4−t−ブチルシクロヘキサノ−ルのシス異性体含有率が高い製造方法が望まれている。
また、4−t−ブチルシクロヘキサノ−ルは、通常、4−t−ブチルフェノールを水素化して得られる。
【0003】
特公昭42−13938号公報には、4−t−ブチルフェノ−ルを、ロジウム系触媒の存在下、接触還元する4−t−ブチルシクロヘキサノ−ルの製法が開示されている。
【0004】
丸善石油技報(1971年p77)には、4−t−ブチルフェノ−ルを種々の8族〜10族の遷移金属の存在下で水素化する4−t−ブチルシクロヘキサノ−ルの製法が開示されている。
【0005】
特開昭54−122253号公報には、ルテニウム−アルミナ触媒の存在下、アルキルフェノールを水素化してシス型のアルキルシクロヘキサノールを製造する方法が記載されている。
【0006】
米国特許第2927127号公報には、4−t−ブチルフェノ−ルを水素化して、シス含有率の高い4−t−ブチルシクロヘキサノ−ルの製法が開示されている。
【0007】
また特開平3−173842号公報には、4−t−ブチルフェノ−ルを、担体上に担持したRhと、HBF4 等のフッ化ホウ素系の酸とを組み合わせた触媒の存在下に水素化する、4−t−ブチルシクロヘキサノ−ルの製法が開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これら従来技術において、例えば特公昭42−13938号公報、丸善石油技報(1971年p77)および特開昭54−122253号公報に記載の方法で得られる4−t−ブチルシクロヘキサノ−ルのシス含有率は未だ満足できるものではない。米国特許第2927127号公報の方法では、ロジウム触媒の存在下、エタノール溶媒中で高いシス含有率が達成されるが、高い水素圧力下で反応を行わなければならず、製造方法としては改良が望まれている。また、特開平3−173842号公報に記載の方法では、フッ化ホウ素系の酸を使用しており、フッ素やホウ素の回収に負荷がかかること、およびHF等の酸が発生することによる製造設備の腐食等が問題となる。
【0009】
本発明の目的は、上記従来技術では達成されていない、穏和な条件でかつシス含量の多い4−t−ブチルシクロヘキサノ−ルを与える、4−t−ブチルシクロヘキサノ−ルの製造法を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、穏和な条件においても、シス選択率が高い4−t−ブチルシクロヘキサノ−ルを製造することが可能な方法について鋭意研究を重ねた結果、本発明に至った。
すなわち本発明は、4−t−ブチルフェノ−ルをロジウム触媒と溶媒の存在下、過塩素酸を共存させて水素化することを特徴とする4−t−ブチルシクロヘキサノ−ルの製造法を提供するにある。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明における水素化反応で用いられるロジウム触媒とは金属ロジウム、塩化ロジウム、酸化ロジウム等のロジウムの原子価が0〜6価の金属ロジウムまたはロジウム化合物である。また、金属ロジウムまたはロジウム化合物を活性炭、Si02 、Al2 O3 等の担体上に担持した担持型触媒が好ましく用いられる。特に0価の金属ロジウムを活性炭担体上に担持したものがより好ましく用いられる。担持型触媒の場合、金属ロジウムの担体への担持率は通常1〜10重量%、好ましくは3〜5重量%である。反応終了後、反応液から濾過、傾瀉、遠心分離等により、使用したロジウム触媒を回収してもよい。回収したロジウム触媒を再使用してもよい。
【0012】
ロジウム触媒の使用量は、通常、ロジウム金属に換算して、原料の4−t−ブチルフェノ−ルに対して約0.01〜1重量%である。また、担体に担持したロジウム触媒を用いる場合の使用量は、ロジウムの担持率にもよるが、担体を含んだ重量(乾燥重量)で、4−t−ブチルフェノ−ルに対して約0.1〜50重量%である。触媒の使用量が多いほどシス選択率は向上するが、反応終了後、触媒を回収する際の濾過工程の操作性とコストの点から、好ましくは、約0.5〜10重量%である。
【0013】
反応溶媒は、反応に悪影響を及ぼさないものであれば特に制限はないが、常温(25℃)で液体状のものが取り扱いの点から好ましい。例えば、炭素数5〜10のアルカン類や、炭素数4〜10のエ−テル類、炭素数1〜6のアルコ−ル類等の化合物が挙げられる。具体的には、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等の非環式アルカン類やシクロヘキサン等の環状アルカン類、ジエチルエーテル等の非環式エーテルやテトラハイドロフランやジオキサン等の環状エーテル、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノールシクロヘキサノール、シクロペンタノール等のアルコール類が挙げられる。これら化合物の中でもシクロヘキサン、イソプロパノ−ルが好ましく、イソプロパノ−ルがさらに好ましい。
溶媒の使用量は4−t−ブチルフェノ−ルに対して、通常、約0.2〜20重量倍であり、好ましくは約0.4〜5重量倍である。
【0014】
本発明の方法において、ロジウム触媒および溶媒と共に過塩素酸を共存させて反応を行う。
過塩素酸は通常、水溶液として反応系内に添加すればよく、原料、ロジウム触媒、溶媒および過塩素酸の添加順序は特に制限されない。
【0015】
過塩素酸素の使用量は、ロジウム触媒中のロジウム原子1molに対して約0.01〜約100mol、好ましくは約0.05〜約10mol、さらに好ましくは約0.1〜約10molである。
【0016】
本発明の製造方法は、水素気流中または水素加圧下、いずれの条件下でも実施されうるが、反応速度の観点から水素加圧下で行う方が好ましい。水素加圧下で行う場合、反応容器は耐圧性のものが用いられる。
水素加圧下で実施する場合、反応時の水素分圧は通常、約1.5×105 pa以上であればよいが、反応速度およびシス選択率と製造設備の耐圧性の観点から、3×105 〜2×106 paが好ましく、5×105 〜1.5×106 paがより好ましい。
【0017】
反応温度は反応速度とシス選択率の観点から約20℃以上が好ましく、またシス選択率の観点から100℃以下が好ましい。反応速度とシス選択率の観点から40℃〜80℃がより好ましい。
【0018】
本反応は連続プロセスまたはバッチプロセスいずれのプロセスでもよい。
反応の終点は、例えば、反応液を分析し、原料である4−t−ブチルフェノールの転化率が100%となった時点を反応終点とする方法や、水素圧力が低下しなくなったときを反応終点とする等の方法で決定することができる。
【0019】
【発明の効果】
本発明の方法は、4−t−ブチルフェノ−ルから香料原料として有用なシス異性体含量の多い4−t−ブチルシクロヘキサノ−ルを容易に製造できる。具体的には、4−t−ブチルシクロヘキサノ−ルを収率約90%以上でかつ、シス体のしめる割合を約80%以上で得ることができる。
【0020】
【実施例】
以下、本発明を実施例で詳細に説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
【0021】
実施例1
4−t−ブチルフェノ−ル90g(0.60mol)と、5%Rh/C(活性炭担体上にロジウム金属を5重量%担持したもの)を乾燥重量換算で1.35gと、イソプロパノ−ル180gと、過塩素酸の60%水溶液0.10gをオ−トクレ−ブに仕込んだ後、系内を窒素置換(窒素を5×105 paに圧入/排気の操作を3回実施)した。続いて系内を水素置換(水素を5×105 paに圧入/排気の操作を3回実施)した後に水素を1.1×106 paまで圧入し、内温を60℃として5Hr撹拌した。
オ−トクレ−ブを冷却し、系内を窒素置換(上記に同じ)した後、反応液を分析した結果、4−t−ブチルシクロヘキサノ−ルの収率は95.5%、シス/トランス比は82.1/17.9であった。反応液から触媒を濾別した後に濃縮を行い、91gの粗を4−t−ブチルシクロヘキサノールを得た(0.57mol、純度98.4%、シス/トランス比は82.1/17.9)。
【0022】
比較例1
過塩素酸を仕込まない以外は実施例1と同様にして反応を行った結果、攪拌時間0.8時間で4−t−ブチルシクロヘキサノールの収率は94.8%、シス/トランスの比は69.7/30.3であった。
【0023】
比較例2〜4
Rh触媒を使用して、酸の無添加、リン酸(85%)および硝酸(61%)を用いた場合について実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
比較例において溶媒はシクロヘキサンを74gを用い、水素は2.1×106 pa まで圧入し、内温を40℃として攪拌時間は比較例2は0.3Hr、比較例3は0.7Hr、比較例4は7.0Hrの条件を採用した。
【0024】
【表1】
Claims (8)
- 4−t−ブチルフェノ−ルをロジウム触媒と溶媒の存在下、過塩素酸を共存させて水素化することを特徴とする4−t−ブチルシクロヘキサノ−ルの製造法。
- 過塩素酸の量が、ロジウム触媒中のロジウム原子1molに対して0.05〜10molである請求項1記載の製造法。
- ロジウム触媒が金属ロジウムを活性炭担体上に担持した触媒である請求項1または2に記載の製造法。
- ロジウム触媒の量(乾燥重量換算)が4−t−ブチルフェノ−ルに対して0.5〜10重量%である請求項3記載の製造法。
- 溶媒が、炭素数5〜10のアルカン類、炭素数4〜10のエーテル類および炭素数1〜6のアルコール類の内の少なくとも1つから選ばれたものである請求項1〜4のいずれかに記載の製造法。
- 溶媒がアルコール類である請求項1〜4のいずれかに記載の製造法。
- 溶媒がイソプロパノ−ルである請求項1〜4のいずれかに記載の製造法。
- 水素化反応を20〜100℃の温度で行う請求項1〜7のいずれかに記載の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP00277097A JP3829384B2 (ja) | 1997-01-10 | 1997-01-10 | 4−t−ブチルシクロヘキサノールの製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP00277097A JP3829384B2 (ja) | 1997-01-10 | 1997-01-10 | 4−t−ブチルシクロヘキサノールの製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10195005A JPH10195005A (ja) | 1998-07-28 |
JP3829384B2 true JP3829384B2 (ja) | 2006-10-04 |
Family
ID=11538581
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP00277097A Expired - Fee Related JP3829384B2 (ja) | 1997-01-10 | 1997-01-10 | 4−t−ブチルシクロヘキサノールの製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102173979A (zh) * | 2011-03-11 | 2011-09-07 | 浙江新化化工股份有限公司 | 一种催化加氢制备对异丙基环己醇的方法 |
-
1997
- 1997-01-10 JP JP00277097A patent/JP3829384B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH10195005A (ja) | 1998-07-28 |
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