JP3549293B2 - テープレススプライス時の張力制御方法 - Google Patents

テープレススプライス時の張力制御方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、印刷機、コーター等のフィルム、紙等のウェブを取り扱う装置における巻取装置において、一つの巻芯上に巻取中のウェブを新たな巻芯上に切り換える時(スプライス時)のウェブの張力制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ターレット式の巻取装置において、ターレットに設けられた一方の巻取軸(以下旧軸という)に保持されている巻芯(以下旧巻芯という)上に巻取中のウェブを、他方の巻取軸(以下新軸という)にセットした新巻芯上に巻き付けて切り換えるには、あらかじめ新巻芯の外周面に粘着テープを取り付けておき、旧巻芯上にウェブを巻き取りながら、ターレットを旋回させて、旧巻芯に向かって走行しているウェブを、新巻芯に近づけ、そのウェブを新巻芯上の粘着テープに押し付けて接着させると共に旧巻芯との間でウェブを切断し、これによってウェブを新巻芯外周に巻き付けるというスプライス方法が行われていた。
【0003】
ところで、従来の巻取装置における張力制御方法としては、巻取装置の上流に配置したウェブの張力検出手段(ダンサーロール、テンションピックアップロール等)からの信号をコントロールユニットに渡し、コントロールユニットがウェブ巻取中の旧軸用の駆動モータに速度指令を出し、巻取軸速度を制御する(以下、テンション制御という)という方法が多く採用されている。このような張力制御を行っている巻取装置において、上記したスプライス時には、旧軸を通常の巻取時と同様にテンション制御した状態で、新軸を走行中のウェブと同一速度となるように駆動し(以下この駆動をプリドライブという)、その状態でウェブを新軸に巻き付かせた後、直ちに、新軸をテンション制御に切り換えるという方法を採っていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のスプライス方法では、新巻芯の外周面に粘着テープを貼り付ける必要があり、作業が面倒であるという問題があった。そこで、このような粘着テープを用いないで巻芯の切り換えを行うテープレススプライス方法が望まれており、本発明者等も、検討の結果、次のようなテープレススプライス方法を開発した。すなわち、巻取装置のターレットに設けられた一方の巻取軸(旧軸)に保持されている巻芯上にウェブを巻き取りながら、前記ターレットを旋回させて、前記巻芯に向かって走行しているウェブの走行路を、前記ターレットに設けられた他方の巻取軸(新軸)にセットした新巻芯の近傍に移動させ、次いで、走行中のウェブを、移動ガイドロールによって前記新巻芯を抱き込むように移動させ、その後、新巻芯の下流でウェブを切断して、ウェブ端部を新巻芯に巻き付けて巻芯切換を行う方法である。ここで、ウェブが切断される前には、移動ガイドロールによって新巻芯を抱き込む状態になっているので、粘着テープを用いることなくウェブ先端を新巻芯に良好に巻き付けることが可能である。
【0005】
ところが、このテープレススプライス方法を実施するに際し、張力制御に問題のあることが判明した。すなわち、上記したテープレススプライス方法の実施に当たって、従来の粘着テープを用いたスプライス方法における張力制御と同様に、旧軸を通常の巻取時と同様にテンション制御した状態で、新軸を走行中のウェブと同一速度となるようにプリドライブし、その状態でウェブを移動ガイドロールによって新巻芯を抱き込むように移動させ、その後、新巻芯の下流でウェブを切断して、ウェブ末端を新巻芯に巻き付けた後、新軸をテンション制御に切り換えるという張力制御を行ったところ、ウェブを旧巻芯に巻き取っている状態ではあるがウェブが新巻芯に或る巻付角以上に巻き付いた後では、ウェブがその新巻芯によってテンションカットされるため、張力検出手段からの張力変化を示す信号に応じて旧軸の回転速度を変更しても、その影響は張力検出手段を配置した位置のウェブに及ぶことがなく、従ってこの位置の張力制御を行うことができず、ウェブに弛みや張りが生じていた。しかも、巻取装置内においては、旧軸の回転速度をわずかに変化させても、新巻芯と旧巻芯との間のウェブの張力を大きく変化させることとなるので、この新巻芯と旧巻芯との間のウェブに激しいテンション変動が生じ、極端な弛みや張りが発生することが多く、ウェブを破断させてしまうという問題もあった。
【0006】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、テープレススプライス時において、巻取装置の上流のウェブや、巻取装置内のウェブ(新軸と旧軸との間のウェブ)に過大な張力変動を生じることのないように、張力制御することの可能なテープレススプライス時の張力制御方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の張力制御方法は上記目的を達成するため、テープレススプライス動作時において、旧軸の回転制御を、スプライス動作開始前の通常の巻取動作時には、巻取装置の上流に配置したウェブの張力検出手段からの信号に応じて制御するテンション制御で行い、スプライス動作開始後も、テンション制御を続け、前記ウェブが新巻芯に接触した後の所定のタイミングで定トルク制御に切り換え、一方、新軸の回転制御は、前記ウェブに移動ガイドロールが接触するまでに、ウェブ走行速度に昇速させてテンション制御を行う状態とし、その後もテンション制御を継続するという構成としたものである。
【0008】
本発明は上述の構成により、ウェブが新巻芯に接触する時点では、旧軸、新軸ともにテンション制御される状態となっており、このため、ウェブが新巻芯に接触する前でも接触後でも、旧軸又は新軸でテンション制御されることとなり、巻取装置の上流の張力検出手段を設けた位置におけるウェブ張力を制御でき、この位置でのウェブに大きい張力変動を生じることがない。また、ウェブが新巻芯に対してあまり滑りを生じないような或る巻付角以上に巻付いた後は、旧軸が定トルク制御に切り換わるため、新巻芯と旧巻芯との間のウェブは、前記した張力検出手段からの信号には無関係に、ほぼ一定張力に保たれることとなり、この位置でのウェブに過大な張力変動が生じることがない。かくして、ウェブに大きい張力変動が生じることがなく、従って、ウェブの過大な弛みや張りが発生せず、ウェブの破断を生じることなくテープレススプライスを行うことが可能となる。
【0009】
ここで、走行中のウェブに前記移動ガイドロールが接触した時点からウェブを切断して新巻芯に巻き付けるまでの間、前記旧軸及び新軸に対するテンション制御のゲインを通常の巻取時に比べて低く設定することが好ましい。この構成とすると、ウェブの張力変動に対する新軸及び旧軸の回転速度変化の応答性が低くなり、このため、移動ガイドロールがウェブの走行位置を変更させる際にウェブに生じさせる張力変動にはあまり応答することがなく、このためハンチングの発生を防止できる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施例を説明する。
まず、テープレススプライスを行うための装置の1例を説明する。図1〜図3はテープレススプライサを備えた印刷機のウェブ巻取機を、異なる作動状態で示す概略断面図であり、1はウェブ、2はウェブ1を巻き取るためのターレット式巻取装置であり、支点Oを中心に旋回可能なターレット3と、その両端にそれぞれ保持され、紙管等の巻芯4a、4bを保持して回転させる巻取軸5a、5bと、両巻取軸5a、5bの中間位置の両側に配置されたガイドロール6a、6b等を備えている。ターレット3には、それぞれ支点O、Oを中心として旋回可能な一対のタッチロールアーム34a、34bと、それを旋回させるエアシリンダ35a、35bが設けられており、且つ各タッチロールアーム34a、34bの先端には、巻芯4a、4bに接触する位置にタッチロール36a、36bが取り付けられている。なお、図面では巻芯4aにウェブ1を巻き取っている状態を示しているので、以下、巻芯4a、巻取軸5aをそれぞれ旧巻芯4a、旧軸5aとし、巻芯4b、巻取軸5bをそれぞれ新巻芯4b、新軸5bとする。
【0011】
7は巻取装置2の近傍に位置しているフィードフレーム、8はそのフィードフレーム7に取り付けられたガイドロール、38は、巻取位置Pの近傍に且つフィードフレーム7に取り付けられた支持台、39はその支持台38に保持されたガイドロール、40はテープレススプライサ(以下スプライス装置という)である。スプライス装置40は、ガイドロール39によって定められるウェブ走行路の下側に、すなわち、旧巻芯4aに対するウェブの巻き側に配置されている。
【0012】
スプライス装置40は、支持台38に支点Oを中心として旋回可能に設けられたスプライスアーム43と、そのスプライスアーム43を、巻取装置2によるウェブ巻取に干渉しない退避位置(図1に示す位置)とウェブを旧巻芯4aから新巻芯4bへ切り換えるスプライス位置(図3に示す位置)とに往復動させる第一駆動装置44を備えている。第一駆動装置44としては、油圧、空圧等のシリンダ機構、モータ等任意をものを使用できるが、スプライスアーム43の円滑な動きを可能とするよう油圧シリンダを用いる事が好ましい。
【0013】
スプライスアーム43には、その先端に、スプライスアーム43がスプライス位置に旋回した時、旧巻芯4aに向かって走行しているウェブ1を新巻芯4bに接触させるように案内する移動ガイドロール45が取り付けられており、且つその移動ガイドロール45よりも支点に近い側に、該スプライスアーム43がスプライス位置に旋回した時、旧巻芯4aに向かって走行しているウェブ1を新巻芯4bに押し付けニップする補助ロール47が設けられている。図4から良く分かるように、この補助ロール47はスプライスアーム43に対して旋回可能な補助アーム49に保持され且つエアシリンダ等のシリンダ機構50で駆動される構成となっている。かくして、シリンダ機構50を動作させることにより、補助ロール47を新巻芯4bに押し付けたり、新巻芯4bから離すことができる。この補助ロール47の取付位置は、新巻芯4bの外周を通って移動ガイドロール45に至るウェブ1が新巻芯4bを離れる位置の少し上流で、ウェブ1を新巻芯4bにニップするように定められている。
【0014】
スプライスアーム43には更に、補助ロール47と移動ガイドロール45との間を走行しているウェブ1を切断する切断装置53が取り付けられている。この切断装置53は、ウェブ1を切断するナイフ53aを保持した移動ブロック53bと、その移動ブロック53bを往復動させるエアシリンダ53cを備えており、且つその移動ブロック53bにはナイフ53aによる切断位置よりも上流側にウェブ1にエアを吹き付けるエアノズル54が設けられている。
【0015】
図1において、スプライス装置40は更に、ウェブ走行路の下側に、且つスプライスアーム43と同じ支点Oを中心として旋回可能に設けられたニップロールアーム56と、そのニップロールアーム56を、巻取装置2によるウェブ巻取に干渉しない退避位置(図1に示す位置)とウェブを旧巻芯4aから新巻芯4bへ切り換えるスプライス位置(図3に示す位置)とに往復動させる第二駆動装置(図示せず)を備えている。この第二駆動装置にも、油圧、空圧等のシリンダ機構、モータ等任意のものを用いることができるが、後述するように、ニップロールアーム56をスプライスアーム43で旋回させることがあるので、その際ニップロールアーム56の旋回に干渉しないよう、エアシリンダを用いることが好ましい。
【0016】
ニップロールアーム56には、該ニップロールアーム56がスプライス位置に旋回した時、旧巻芯4aに向かって走行しているウェブ1を新巻芯4bに抱き込むようにニップするニップロール57が設けられている。図4から良く分かるように、このニップロール57はニップロールアーム56に対して旋回可能な補助アーム58に保持され且つエアシリンダ等のシリンダ機構59で駆動される構成となっている。かくして、シリンダ機構59を動作させることにより、ニップロール57を新巻芯4bに押し付けたり、新巻芯4bから離すことができる。このニップロール57の取付位置は、補助ロール47よりも上流でウェブ1を新巻芯4bにニップするように、且つウェブ1を新巻芯4bに対して極力大きい巻付け角で巻き付けることができるように定めるものであり、本例では180°以上の巻付け角で巻き付けることができるように定められている。このように大きい巻付け角を用いると、ウェブ1を新巻芯4bに巻き付ける動作が確実となる利点が得られる。
【0017】
スプライスアーム43には、スプライスアーム43に対するニップロールアーム56の、待機位置に向かう方向の位置を規制するストッパ61が設けられている。このため、図1、図2に示すように、ニップロールアーム56をストッパ61に突き当たる位置とした状態で、スプライスアーム43をスプライス位置に向かって旋回させると、ニップロールアーム56を第二駆動装置で旋回させなくても、スプライスアーム43と一緒にスプライス位置に向かって旋回させることができる。
【0018】
次に、上記構成のスプライス装置40によるテープレススプライス動作を図5、図6も参照して説明する。なお、以下の説明において、ステップa〜ステップmはそれぞれ図5、図6の(a)〜(m)に対応する。通常の巻取時は図1に示すように、巻取位置Pに位置する旧巻芯4a上にウェブ1が巻き取られており、その上にタッチロール36aが押し付けられている。また、スプライスアーム43及びニップロールアーム56はウェブ巻取に干渉しない待機位置となっている。
【0019】
旧巻芯4a上のウェブの巻取量が多くなって切換が必要となってくると、ターレット3が反時計方向に回転し、ウェブ巻取中の旧巻芯4aを、下側即ちスプライス装置40側を通過させて巻芯交換位置Pに移動させる。これにより、図2に示すように、ウェブ1は下方に位置するガイドロール6aで案内されて走行する状態となり、その上方に、巻取位置Pに移動してきた新巻芯4bが位置することとなる。この時、新巻芯4bに対応して設けているタッチロール36bは新巻芯4bから離れた位置で待機している。この時の状態が図5(a)に示すステップaの状態である。
【0020】
次に、新巻芯4bが回転駆動された状態で、スプライスアーム43に連結された第一駆動装置44がスプライスアーム43を上方に旋回させる。これにより、スプライスアーム43が上方に旋回すると共にニップロールアーム56も上方に旋回させる。この上昇途中、まず、移動ガイドロール45がウェブ1に接触し(ステップb)、そのウェブ1を上昇させて、新巻芯4bに接触させ(ステップc)、次いで、ニップロール57がウェブ1に接触し(ステップd)、更に、スプライスアーム43が上昇して、スプライス位置に移動して停止する(ステップe)。その後、補助ロール47とニップロール57がウェブ1を新巻芯4bに押し付け、ニップする(ステップf)。なお、この状態が図4に示す状態である。
【0021】
次に、切断装置53が作動し、ナイフ53aが前進して走行中のウェブ1を切断し、同時にそのウェブ1にエアノズル54がエアを吹き付ける。これにより、切断されたウェブ1の端部が新巻芯4bに巻き付けられ、スプライスが行われる(ステップg)。その後、補助ロール47が新巻芯4bから離れ(ステップh)、スプライスアーム43が下方に旋回し(ステップi)、次いで、タッチロール36bが新巻芯4bに押し付けられて巻き取られているウェブ1を押さえ(ステップj)、その後、ニップロール57が新巻芯4bから離れ(ステップk)、ニップロールアーム56が下方に旋回し(ステップl)、元の待機位置に戻す。以上によって、巻芯の切換動作が終了する(ステップm)。切換動作終了後、適当な時期に巻芯交換位置Pにあるウェブを巻き取った旧巻芯4aを取り外し、空の巻芯をセットして次の動作に備える。
【0022】
次に、上記したテープレススプライス動作時における張力制御について説明する。図7は通常の巻取時における張力制御方式を示すブロック図、図8はスプライス時における張力制御方式を示すブロック図である。図7、図8において、70a、70bは巻取装置2の旧軸5a、新軸5bにそれぞれ駆動連結された駆動モータ、71は、巻取装置2の上流においてウェブ1の張力を検出するために設けた張力検出手段であり、本実施例ではダンサーロールを用いたものを示している。72は、巻取装置2の駆動モータ70a、70bの運転制御を行うためのテンションコントロールユニットであり、後述するように、張力検出手段71からの信号に基づいて駆動モータ70a、70bに速度指令を出力する機能、駆動モータ70a、70bをプリドライブ駆動する機能、駆動モータ70a、70bを定トルク駆動する機能、及び、これらの駆動方式を所望のタイミングで切り換える機能等を備えている。
【0023】
図9は、本発明の実施例による張力制御方法を示すタイミングチャートであり、図中のステップa〜gは、図5、図6に示すステップa〜gに対応する。まず、スプライス動作に入る前の通常の巻取時には、図7に示すように、張力検出手段71からの信号がテンションコントロールユニット72に送られ、テンションコントロールユニット72は、ウェブ張力が所望の値となるように、ウェブ巻取中の旧軸用の駆動モータ70aに速度指令を出し、巻取軸速度を制御している。すなわち、旧軸5aはテンション制御の状態となっている。
【0024】
次に、巻取装置2のターレット3を旋回させた後、スプライス動作の開始に当たって、まず、新軸5bを駆動するための駆動モータ70bにプリドライブ運転をかけ、その新軸5bに保持した新巻芯4bの周速をウェブ1の走行速度に一致させ、次いで、その駆動モータ70bを、張力検出手段71からの信号に基づいた速度指令による制御、即ちテンション制御に移行させる。従って、この時点以降は、図9に示すように、新軸、旧軸ともテンション制御状態となる。なお、新軸5bのテンション制御への移行のタイミングは、本実施例ではウェブ1に移動ガイドロール45が接触する時(ステップb)としているが、ウェブ1が新巻芯4bに接触する前であれば、前後にずれても差し支えない。また、新軸5bのプリドライブを省略し、最初からテンション制御としてもよい。しかしながら、最初からテンション制御をかけた場合には、新巻芯4bの周速をウェブ速度に一致させるまでに時間がかかるので、実施例のようにプリドライブをかけた方が好ましい。
【0025】
次に、図8に示すように、旧軸5a、新軸5b共にテンション制御した状態で、ウェブ1を移動移動ガイドロール45によって移動させ、新巻芯4bを抱くように接触させてゆく。この際、ウェブ1が新巻芯4bに巻き付く巻付角が増大するにつれて、ウェブ1と新巻芯4bとの間の摩擦力が増大し、従って、ウェブ1の走行速度に対する新巻芯の回転速度の影響が徐々に増大して行くが、新軸5bもテンション制御されているため、常に、張力検出手段71のところにおけるウェブ1の張力は制御された状態に保たれており、この部分におけるウェブ1の過大な張力変動は生じない。
【0026】
ウェブ1が新巻芯4bに接触した(ステップc)後の所定のタイミングで、旧軸5aを駆動する駆動モータ70aを定トルク運転に切り換える。この時のタイミングは、ウェブ1が新巻芯4bに対してほぼ滑りを生じないような巻付角に巻き付いた時に定められている。これにより、ウェブ1が旧巻芯4aに巻き取られている状態ではあるが、その上流の新巻芯4bによってほぼテンションカットされる状態となった時には、旧軸5aは定トルクで回転し、このため、新巻芯4bと旧巻芯4aとの間を走行しているウェブ1に作用する張力は旧軸5aに加わる定トルクに応じたほぼ一定の張力となる。かくして、新巻芯4bと旧巻芯4aとの間を走行しているウェブ1にも過大な張力変動が生じることがなく、張りや弛みがほとんど生じない。
【0027】
ここで、旧軸5aに加える定トルクの値としては、ウェブ1の種類に応じてあらかじめ適当な値を設定しておいてもよいし、或いは、スプライス動作を開始する際における通常のテンション制御方式による巻取時のウェブ張力を測定し、その値から巻取トルクを求めて、旧軸5aに加える定トルクとしてもよい。後者の場合においては、測定結果から求めた巻取トルクをそのまま使用してもよいが、その巻取トルクを基準とし、その巻取トルクの数%のトルクをトルク補正として加えたものとすることが好ましい。このトルク補正は、定トルク運転に切り替わった時の応答性の悪さ等によって、旧軸5aに作用するトルクが設定値よりも低くなりがちであるので、それを補うために加えるものであり、このトルク補正を行うことにより、ウェブの弛みを防止できる。
【0028】
旧軸5aを定トルク運転とし、新軸5bをテンション制御した状態でスプライス動作を続けてゆき、ステップgにおいて、旧巻芯4aへのウェブ1を切断し、且つ新巻芯4bに巻付けた後は、旧軸5aの運転を停止する。一方、新軸5bはそのまま、テンション制御を継続し、通常の巻取状態に移行する。以上のように旧軸5a、新軸5bの運転制御を行うことにより、ウェブ1の過大な張力変動を抑制して、テープレススプライス動作を行うことができる。
【0029】
以上に説明した張力制御は本発明の基本であり、これの実施に当たっては、各種補正を行うことが望ましい。以下、その補正動作を図9により説明する。まず、ウェブ1に移動ガイドロール45が接触した時(ステップb)、テンションコントロールの制御ゲインを、通常の巻取時の制御ゲインの50〜80%のスプライス用ゲインに変更し、ウェブ1の張力変動に対する新軸5b及び旧軸5aの速度指令の応答性を低下させる。このスプライス用ゲインは、ステップgまで継続する。ステップb以降は、移動ガイドロール45がウェブ1の走行位置を変更させるため、上流のウェブ1に大きい張力変動を生じさせることがあり、この張力変動に新軸5b及び旧軸5aの回転速度が敏感に応答するとハンチングを生じる恐れが生じるが、上記したように応答性を低くしたスプライス用ゲインを採用したことにより、ウェブに生じる張力変動に敏速に応答することがなく、このためハンチングの発生を防止できる。
【0030】
次に、ステップb以降におけるテンション制御の際に、新軸5b、旧軸5aの速度指令に対して紙パス補正を行う。この紙パス補正は、スプライスアーム43の上昇によるウェブ1のパス長の変化分、または、変化分に対する一定の割合だけ速度を変化させ、テンション制御が追いつかないことによる新巻芯4bと旧巻芯4aとの間のウェブ1の異常な張力上昇を避けるために行うものであり、具体的には、新軸5bに対して速度を上げるように、旧軸5aに対して速度を下げるように、速度補正を行う。この紙パス補正による速度補正量は、スプライスアームの上昇速度を考慮して適宜設定すればよい。紙パス補正を行う期間は、当然ウェブ1のパス長が変化している期間であり、新軸5bに対しては移動ガイドロールがウェブに接触した時点(ステップb)から、スプライスアーム43の上昇が終了した時点(ステップe)まで、旧軸5aに対してはステップbから定トルク運転へ移行するまでである。
【0031】
更に、旧軸5aが定トルク運転に入った後、新軸5bに対して速度補正を行う。この速度補正は、速度指令の0.数%を加えて、新軸5bの回転速度を少し上げるものである。旧軸5aが定トルク運転に入った後は、新軸5bのテンション制御によって巻取装置2の上流におけるウェブ1の張力制御を行っているが、この際、新巻芯4bに対するウェブのニップ不足が生じているためか、ウェブ1の走行速度が新巻芯4bの周速よりもわずかに遅くなる傾向がある。そこで、ウェブ1の速度を高めるために上記した速度補正を行って新巻芯4bの周速を若干高めており、この速度補正により、張力検出手段71を配置した位置におけるウェブ1の張力制御が良好に行われる。
【0032】
以上のように各種の補正を行うことにより、巻取装置の上流及び巻取装置内(新軸、旧軸間)のウェブの張力制御を一層良好に行うことができる。これらの各補正値は、ウェブの種類、運転速度、スプライスアームの上昇速度等に応じて、実験或いは計算により、適宜定めれば良い。
【0033】
なお、上記実施例は、図1〜図4に示す構成のテープレススプライサに対して適用した場合のものであるが、本発明の張力制御方法を適用する対象となるテープレススプライサは図示のものに限るものではなく、例えば、移動ガイドロール45、補助ロール47、ニップロール57、切断装置53等の配列や保持機構等の異なったテープレススプライサに対しても本発明は適用可能である。
【0034】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明は、テープレススプライス動作において、ウェブが新巻芯に接触する時点では、旧軸、新軸ともにテンション制御される状態となっており、このため、ウェブが新巻芯に接触する前でも、接触後でも、常に旧軸又は新軸でテンション制御されることとなり、巻取装置の上流の張力検出手段を設けた位置におけるウェブ張力を制御でき、この位置でのウェブに大きい張力変動を生じることがなく、また、ウェブが新巻芯に対して滑りをあまり生じないような或る巻付角以上に巻付いた後は、旧軸が定トルク運転に切り換わるため、新巻芯と旧巻芯との間のウェブはほぼ一定張力に保たれることとなり、この位置でのウェブに過大な張力変動が生じることがなく、結局、ウェブに過大な弛みや張りが発生せず、ウェブの破断を生じることなく良好にテープレススプライスを行うことができるという効果を有している。
【0035】
ここで、走行中のウェブに移動ガイドロールが接触した時点からウェブを切断して新巻芯に巻き付けるまでの間、旧軸及び新軸に対するテンション制御のゲインを通常の巻取時に比べて低く設定しておくと、ウェブの張力変動に対する新軸及び旧軸の回転速度変化の応答性が低くなり、このため、移動ガイドロールがウェブの走行位置を変更させる際にウェブに生じさせる張力変動にはあまり応答することがなく、このためハンチングの発生を防止できるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】テープレススプライサを備えた印刷機のウェブ巻取機を示す概略断面図
【図2】図1に示す装置を、ターレットを旋回させた状態で示す概略断面図
【図3】図1に示す装置を、スプライス動作時の状態で示す概略断面図
【図4】図3に示す装置の要部を示す概略断面図
【図5】上記テープレススプライサによるスプライス動作のステップa〜ステップiを示す概略側面図
【図6】上記テープレススプライサによるスプライス動作のステップj〜ステップmを示す概略側面図
【図7】上記実施例において、通常の巻取時における張力制御方式を示すブロック図
【図8】上記実施例において、スプライス動作途中における張力制御方式を示すブロック図
【図9】本発明の実施例による張力制御方法のタイミングチャート
【符号の説明】
1 ウェブ
2 巻取装置
3 ターレット
4a 巻芯(旧巻芯)
4b 巻芯(新巻芯)
5a 巻取軸(旧軸)
5b 巻取軸(新軸)
40 テープレススプライサ(スプライス装置)
43 スプライスアーム
45 移動ガイドロール
47 補助ロール
53 切断装置
57 ニップロール
70a 駆動モータ(旧軸用)
70b 駆動モータ(新軸用)
71 張力検出手段
72 テンションコントロールユニット

Claims (2)

  1. 巻取装置のターレットに設けられた一方の巻取軸(以下旧軸という)に保持されている旧巻芯上にウェブを巻き取りながら、前記ターレットを旋回させて、前記旧巻芯に向かって走行しているウェブの走行路を、前記ターレットに設けられた他方の巻取軸(以下新軸という)にセットした新巻芯の近傍に移動させ、次いで、走行中のウェブを、移動ガイドロールによって前記新巻芯を抱き込むように移動させ、その後、新巻芯の下流でウェブを切断して、ウェブ端部を新巻芯に巻き付けて巻芯切換を行うテープレススプライス動作において、前記旧軸の回転制御を、スプライス動作開始前の通常の巻取動作時には、巻取装置の上流に配置したウェブの張力検出手段からの信号に応じて制御するテンション制御で行い、スプライス動作開始後も、テンション制御を続け、前記ウェブが前記新巻芯に接触した後の所定のタイミングで定トルク制御に切り換え、一方、前記新軸の回転制御は、前記ウェブに移動ガイドロールが接触するまでに、ウェブ走行速度に昇速させてテンション制御を行う状態とし、その後もテンション制御を継続することを特徴とするテープレススプライス時の張力制御方法。
  2. 走行中のウェブに前記移動ガイドロールが接触した時点からウェブを切断して新巻芯に巻き付けるまでの間、前記旧軸及び新軸に対するテンション制御のゲインを通常の巻取時に比べて低く設定することを特徴とする請求項1記載のテープレススプライス時の張力制御方法。
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