JP3548875B2 - 乗車媒体発行機能付き精算機 - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば鉄道の駅務に設置されるような精算機に関し、さらに詳しくは往路券の精算時に同時に復路券を発行許容する精算機能と発券機能とを合せ持つ乗車媒体発行機能付き精算機および精算機システムに関する。
【０００２】
【従来の技術】
一般に、この種の精算機は集札口（出場口）付近に設置されて、ここに乗客が所持している乗越し乗車券を投入し、続いて精算指示された不足金額を投入することで精算券を発行している（例えば先行出願の特願平５ー１９７８０２号参照）。
【０００３】
ところで、この精算機で乗客が往路券を精算した後、当駅で予め復路券を購入しておくような場合、例えば野球、サッカー、コンサート等のイベント会場の最寄りの駅のために帰路の混雑が予想される場合、当駅では混雑緩和の目的で復路券を事前に購入して円滑な復路の乗車利用を図ることが望まれている。
【０００４】
しかし、精算利用する乗客が復路券を購入する場合は、精算操作と集札（出場）を終えた乗車利用完了後に、券売機あるいは係員窓口で復路券の購入操作をするため手間がかかり、特に券売機で復路券を購入する時は乗客が復路運賃を運賃表でいちいち調べるため不便で時間がかかる問題を有していた。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
そこでこの発明は、精算機能と発券機能との両機能を持たせることにより、精算媒体と乗車媒体とを発行許容する高処理機能を有して能率のよい精算発行処理を実行する乗車媒体発行機能付き精算機および精算機システムの提供を目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
この発明の乗車媒体発行機能付き精算機は、未精算の乗車媒体とその不足料金とを受付けて精算した精算媒体を発行する精算機であって、未精算の乗車媒体から読取った往路の情報に基づいて、復路の乗車利用に必要な運賃情報または乗車区間情報を算出し、復路の乗車利用に必要な乗車媒体を発行許容する乗車媒体発行手段を備えたことを特徴とする。
【０００７】
さらに、乗車媒体発行手段は復路の乗車利用に必要な乗車情報を精算媒体に記憶させて、精算媒体と復路の乗車利用に必要な乗車媒体とを同一の媒体として発行することを特徴 とする。
【０００８】
【作用】
この発明によれば、未精算の乗車媒体を精算処理する以外に同精算機で乗車媒体を発行する際、乗車媒体発行手段により、未精算の乗車媒体から読取った往路の情報に基づいて、復路の乗車利用に必要な運賃情報または乗車区間情報を算出し、乗客が要請する復路の乗車利用に必要な乗車媒体を発行処理する。
【０００９】
また、乗車媒体を発行する際、乗車媒体発行手段により復路の乗車利用に必要な乗車情報を精算媒体に記憶させて同一の媒体として発行する。
【００１０】
【発明の効果】
この結果、一台の精算機で精算処理と発行処理との両処理ができるため、乗客は往路の乗車媒体を精算するときに同時に復路の乗車媒体を購入することができる。特に、乗車媒体の購入に際しては、乗客が精算した精算情報に基づいてその乗客の要請する復路の乗車運賃、乗車区間等の乗車情報を自動的に求めて乗客に的確に購入案内できるため、乗客は復路区間の乗車媒体を能率よく短時間で購入操作することができる。
【００１１】
【実施例】
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図１は乗車券発行機能付き精算機１１を示し、この乗車券発行機能付き精算機１１は一台で往路券の精算機能と復路券の発券機能との両機能を有して利用されるものであって、同機１１の前面にはカラーＬＣＤ等の案内表示器１２と、硬貨投入口１３と、復路券発行選択ボタン１４と、乗車券挿入口１５と、紙幣挿入口１６と、精算券放出口１７と、呼出しボタン１８と、取消しボタン１９と、音声案内器２０と、客検知センサＳとを備えて構成される。
【００１２】
図２は乗車券発行機能付き精算機１１に内部構成される券処理装置２１を示し、この券処理装置２１は、乗車券挿入口１５と連通する内方に券搬入ラインＬ1 を接続し、この券搬入ラインＬ1 の内方に、精算時に挿入される乗車券の磁気情報を読取り／書込み／確認する乗車券磁気処理部２２を配設し、またこのラインＬ1 の搬送終端部に乗車券を回収処理する乗車券回収箱２３を接続している。
【００１３】
この乗車券挿入口１５には、顧客が乗越し乗車して精算する場合に、その精算すべき乗車券を乗車券挿入口１５に挿入させ、ここに挿入された切符、回数券、定期券等の各種の乗車券の磁気情報を乗車券磁気処理部２２で読取り、一回使用の切符や回数券の場合は乗車券回収箱２３に回収処理し、継続使用する定期券の場合は磁気処理後に返却する。
【００１４】
また、精算券放出口１７と連通する内方には券搬出ラインＬ2 を接続し、この券搬出ラインＬ2 の内方に、精算情報を印刷するサーマルプリンタ２４と、精算券の磁気情報を読取り／書込み／確認する精算券磁気処理部２５と、カッタ２６とを配設し、またこのラインＬ2 の搬送終端部に精算券の素地を繰出し許容するロール紙２７を配設している。
【００１５】
この精算券放出口１７には、乗車券の精算情報を読取り、かつ精算金額が投入されたとき、これに基づいて精算完了した旨を記録処理した精算券を精算券放出口１７より発行する。
【００１６】
図３は乗車券発行機能付き精算機１１の制御回路ブロック図を示し、ＣＰＵ３１はＲＯＭ３２に格納されたプログラムに沿って各回路装置を制御し、その制御データをＲＡＭ３３で読出し可能に記憶する。
【００１７】
また、ＣＰＵ３１は復路券発行選択ボタン１４が押下されたとき復路券の発行操作を決定し、呼出しボタン１８が押下されると係員を呼出し操作し、取消しボタン１９が押下されると入力操作内容を取消し、音声案内器２０のスピーカおよびマイクロホンを介して接客案内および係員との応答を許容し、客検知センサＳで利用客の有無を検知している。
【００１８】
さらに、精算利用される切符、回数券、定期券等の乗車券が投入されたとき、ＣＰＵ３１は券処理装置２１を駆動して投入された券の精算情報を読取って精算処理を開始し、精算完了した時点で精算券を発行する。
【００１９】
また、接客部３４は案内表示器１２を介して精算案内および乗客の入力操作を許容し、紙幣処理部３５は精算時および復路券発行時に挿入された紙幣を受付けて精算処理および復路券発行処理を行い、同様に硬貨処理部３６は精算時および復路券発行時に投入された硬貨を受付けて精算処理および復路券発行処理を行い、取引成立時点で精算券および復路券を発行する。
【００２０】
ところで、この乗車券発行機能付き精算機１１は、一台で往路券の精算機能と復路券の発券機能との両機能を有しているため、往路券の精算操作時に同時に復路券を購入操作することができ、乗客は精算操作と復路券の購入操作とを同時に能率よく行うことができる。また、精算券と復路券との双方が求められたとき、ＣＰＵ３１は乗客が精算した往路券精算情報から同乗客が必要とする復路券購入目的の復路運賃、復路乗車区間の情報を自動的に算出でき、これを案内表示器１２に表示して直ちに購入案内できるため、乗客毎に異なる復路情報を即座に表示して、乗客に対するサービス性のよい購入案内を施すことができる。
【００２１】
図４は精算操作時の案内画面例を示し、これは精算操作時に案内表示器１２に精算金額の情報と、復路券の購入操作情報とを表示案内し、これを見て精算客は精算処理だけを選択したり、復路券を同時に購入操作することができる。
【００２２】
図５は復路券購入時の案内画面例を示し、これは精算客が図４の画面を見て復路券発行選択ボタン１４を押下操作した場合に表示案内し、案内表示器１２に精算金額の情報と、復路券の乗車区間情報および復路券の購入金額情報とを表示案内し、これを見て精算客は復路券の購入情報を容易に把握して直ちに購入操作することができる。
【００２３】
また、精算券と復路券との発行に際しては、これら２枚の券を発行して別々に取扱って降車、乗車利用するが、この券発行時に精算券と復路券との情報を記録した１枚の精算券付き乗車券を発行して効率よく取扱い利用することもできる。
【００２４】
図６は精算券付き乗車券６１の一例を示し、この精算券付き乗車券６１には券面に精算券情報と乗車区間情報との異種の券情報６２を印刷し、また磁気記録部６３には発行日付、精算フラグ、復路料金、駅名、乗車フラグ等の磁気情報を記録する。
【００２５】
このように構成された乗車券発行機能付き精算機１１の精算処理動作を図７に示すフローチャートを参照して説明する。
今、乗越し乗車利用した乗客が乗車券発行機能付き精算機１１で精算するとき、前面の案内表示器１２に表示案内された精算操作手順に従って乗越し乗車券を乗車券挿入口１５に挿入すると（ステップｎ1 ）、
ＣＰＵ３１は挿入された乗越し乗車券の券情報を読取って精算金額を計算し、この計算して求めた精算金額情報と、復路券の購入操作情報とを、図４に示すように、案内表示器１２に表示案内する（ステップｎ2 〜ｎ3 ）。
【００２６】
このとき、精算客が精算券のみを発行要請して、精算に必要な不足料金を投入すれば（ステップｎ4 〜ｎ5 ）、
この精算取引が成立した時点で精算券を発行し、釣銭がある場合は釣銭を放出する（ステップｎ6 〜ｎ8 ）。
【００２７】
また、挿入された乗越し乗車券が切符や回数券等の一回限りの利用券の場合は、乗車券回収箱２３に回収処理し、定期券等の継続利用する券の場合は、その磁気情報を処理してから返却処理する（ステップｎ9 〜ｎ10）。
【００２８】
一方、精算客が復路券発行選択ボタン１４を入力操作した場合は、図５に示すように、案内表示器１２に精算金額の情報と、復路券の乗車区間情報および復路券の購入金額情報とを同時に表示案内し（ステップｎ11〜ｎ12）、
この表示案内を見て精算客が精算金額と復路の乗車利用金額との合計金額を投入操作すると、同時に決済して精算券と復路券との２枚を放出処理、あるいは兼用した１枚の精算券付き乗車券６１を放出処理する（ステップｎ13）。
【００２９】
また、釣銭がある場合は釣銭を放出し、乗越し乗車券が切符や回数券の一回利用券の場合は乗車券回収箱２３に回収処理し、定期券等の継続利用券の場合は磁気情報を処理して返却することにより一精算処理が終了する。
【００３０】
図８は乗車券発行機能付き精算機１１で発行した券を改札処理する自動改札機８１を示し、この自動改札機８１は改札機本体８２の前後に乗車利用客に対する通り抜け制御用の開閉扉８３，８３を備え、また改札機本体の上面前後位置に乗車券投入口８４と乗車券放出口８５とを開口し、同じく改札時の案内情報を表示する改札表示器８６，８７とを備えている。また、この自動精算機８１は改札時に乗車券の磁気情報を磁気処理して改札許容する一例を示したが、これに限らず、非接触式の自動改札機を用いて非接触に改札処理することもできる。
【００３１】
次に、乗車券発行機能付き精算機１１で発行した乗車券を用いて降車利用する場合の処理動作を図９に示すフローチャートを参照して説明する。
今、降車時に乗客が乗車券を自動改札機８１の乗車券投入口８４に投入すると、この乗車券の情報が読取られ（ステップｎ21〜ｎ22）、
ＣＰＵ３１は投入された乗車券が精算券付き乗車券６１と読取ったときは、その券情報の有効性を判定し（ステップｎ23〜ｎ24）、
正常であれば、同券６１に精算フラグを設定して放出し、また客を改札許容する。これに対し、異常と判定すればエラー報知して改札規制する（ステップｎ25〜ｎ26）。
【００３２】
また、定期券が投入された場合は、定期券情報の有効性を判定し、正常であれば、定期券を乗車券放出口８５に放出して改札許容し、異常と判定すればエラー報知して改札規制する（ステップｎ27〜ｎ29）。
【００３３】
さらに、切符、回数券、精算券等の一回使用券の場合は、その券情報の有効性を判定し（ステップｎ30〜ｎ31）、
正常であれば、券を回収して客の改札を許容し、異常と判定すればエラー報知して改札規制する（ステップｎ32）。
【００３４】
上述のように、一台の精算機で精算処理と発行処理との両処理ができるため、乗客は往路の乗車券を精算するときに同時に復路の乗車券を購入することができ、特に復路の乗車券の購入に際しては、乗客の精算情報に基づいて復路の乗車運賃、乗車区間等の乗客毎に異なる復路券の購入情報を自動的に求めることができるため、即座に乗客に適した復路券の購入案内ができ、この結果、乗客は復路券を能率よく短時間で購入操作することができる。
【００３５】
この発明と、上述の一実施例の構成との対応において、
この発明の乗車媒体発行機能付き精算機は、実施例の乗車券発行機能付き精算機１１に対応し、
以下同様に、
乗車媒体は、切符、回数券、定期券等の乗車券に対応し、
精算媒体は、精算券に対応し、
乗車媒体発行手段は、券処理装置２１およびＣＰＵ３１に対応し、
選択手段は、復路券発行選択ボタン１４に対応するも、この発明は上述の一実施例の構成のみに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図１】この発明の乗車券発行機能付き精算機の正面図。
【図２】この発明の乗車券発行機能付き精算機の券処理装置を示す概略側面図。
【図３】この発明の乗車券発行機能付き精算機の制御回路ブロック図。
【図４】この発明の精算操作時の案内画面の一例を示す表示図。
【図５】この発明の復路券購入時の案内画面の一例を示す表示図。
【図６】この発明の精算券付き乗車券の一例を示す説明図。
【図７】この発明の乗車券発行機能付き精算機の精算処理動作を示すフローチャート。
【図８】この発明の自動改札機の一例を示す外観斜視図。
【図９】この発明の改札処理動作を示すフローチャート。
【符号の説明】
１１…乗車券発行機能付き精算機
１２…案内表示器
１４…復路券発行選択ボタン
１５…乗車券挿入口
１７…精算券放出口
２１…券処理装置
３１…ＣＰＵ
６１…精算券付き乗車券
８１…自動改札機
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば鉄道の駅務に設置されるような精算機に関し、さらに詳しくは往路券の精算時に同時に復路券を発行許容する精算機能と発券機能とを合せ持つ乗車媒体発行機能付き精算機および精算機システムに関する。
【０００２】
【従来の技術】
一般に、この種の精算機は集札口（出場口）付近に設置されて、ここに乗客が所持している乗越し乗車券を投入し、続いて精算指示された不足金額を投入することで精算券を発行している（例えば先行出願の特願平５ー１９７８０２号参照）。
【０００３】
ところで、この精算機で乗客が往路券を精算した後、当駅で予め復路券を購入しておくような場合、例えば野球、サッカー、コンサート等のイベント会場の最寄りの駅のために帰路の混雑が予想される場合、当駅では混雑緩和の目的で復路券を事前に購入して円滑な復路の乗車利用を図ることが望まれている。
【０００４】
しかし、精算利用する乗客が復路券を購入する場合は、精算操作と集札（出場）を終えた乗車利用完了後に、券売機あるいは係員窓口で復路券の購入操作をするため手間がかかり、特に券売機で復路券を購入する時は乗客が復路運賃を運賃表でいちいち調べるため不便で時間がかかる問題を有していた。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
そこでこの発明は、精算機能と発券機能との両機能を持たせることにより、精算媒体と乗車媒体とを発行許容する高処理機能を有して能率のよい精算発行処理を実行する乗車媒体発行機能付き精算機および精算機システムの提供を目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
この発明の乗車媒体発行機能付き精算機は、未精算の乗車媒体とその不足料金とを受付けて精算した精算媒体を発行する精算機であって、未精算の乗車媒体から読取った往路の情報に基づいて、復路の乗車利用に必要な運賃情報または乗車区間情報を算出し、復路の乗車利用に必要な乗車媒体を発行許容する乗車媒体発行手段を備えたことを特徴とする。
【０００７】
さらに、乗車媒体発行手段は復路の乗車利用に必要な乗車情報を精算媒体に記憶させて、精算媒体と復路の乗車利用に必要な乗車媒体とを同一の媒体として発行することを特徴 とする。
【０００８】
【作用】
この発明によれば、未精算の乗車媒体を精算処理する以外に同精算機で乗車媒体を発行する際、乗車媒体発行手段により、未精算の乗車媒体から読取った往路の情報に基づいて、復路の乗車利用に必要な運賃情報または乗車区間情報を算出し、乗客が要請する復路の乗車利用に必要な乗車媒体を発行処理する。
【０００９】
また、乗車媒体を発行する際、乗車媒体発行手段により復路の乗車利用に必要な乗車情報を精算媒体に記憶させて同一の媒体として発行する。
【００１０】
【発明の効果】
この結果、一台の精算機で精算処理と発行処理との両処理ができるため、乗客は往路の乗車媒体を精算するときに同時に復路の乗車媒体を購入することができる。特に、乗車媒体の購入に際しては、乗客が精算した精算情報に基づいてその乗客の要請する復路の乗車運賃、乗車区間等の乗車情報を自動的に求めて乗客に的確に購入案内できるため、乗客は復路区間の乗車媒体を能率よく短時間で購入操作することができる。
【００１１】
【実施例】
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図１は乗車券発行機能付き精算機１１を示し、この乗車券発行機能付き精算機１１は一台で往路券の精算機能と復路券の発券機能との両機能を有して利用されるものであって、同機１１の前面にはカラーＬＣＤ等の案内表示器１２と、硬貨投入口１３と、復路券発行選択ボタン１４と、乗車券挿入口１５と、紙幣挿入口１６と、精算券放出口１７と、呼出しボタン１８と、取消しボタン１９と、音声案内器２０と、客検知センサＳとを備えて構成される。
【００１２】
図２は乗車券発行機能付き精算機１１に内部構成される券処理装置２１を示し、この券処理装置２１は、乗車券挿入口１５と連通する内方に券搬入ラインＬ1 を接続し、この券搬入ラインＬ1 の内方に、精算時に挿入される乗車券の磁気情報を読取り／書込み／確認する乗車券磁気処理部２２を配設し、またこのラインＬ1 の搬送終端部に乗車券を回収処理する乗車券回収箱２３を接続している。
【００１３】
この乗車券挿入口１５には、顧客が乗越し乗車して精算する場合に、その精算すべき乗車券を乗車券挿入口１５に挿入させ、ここに挿入された切符、回数券、定期券等の各種の乗車券の磁気情報を乗車券磁気処理部２２で読取り、一回使用の切符や回数券の場合は乗車券回収箱２３に回収処理し、継続使用する定期券の場合は磁気処理後に返却する。
【００１４】
また、精算券放出口１７と連通する内方には券搬出ラインＬ2 を接続し、この券搬出ラインＬ2 の内方に、精算情報を印刷するサーマルプリンタ２４と、精算券の磁気情報を読取り／書込み／確認する精算券磁気処理部２５と、カッタ２６とを配設し、またこのラインＬ2 の搬送終端部に精算券の素地を繰出し許容するロール紙２７を配設している。
【００１５】
この精算券放出口１７には、乗車券の精算情報を読取り、かつ精算金額が投入されたとき、これに基づいて精算完了した旨を記録処理した精算券を精算券放出口１７より発行する。
【００１６】
図３は乗車券発行機能付き精算機１１の制御回路ブロック図を示し、ＣＰＵ３１はＲＯＭ３２に格納されたプログラムに沿って各回路装置を制御し、その制御データをＲＡＭ３３で読出し可能に記憶する。
【００１７】
また、ＣＰＵ３１は復路券発行選択ボタン１４が押下されたとき復路券の発行操作を決定し、呼出しボタン１８が押下されると係員を呼出し操作し、取消しボタン１９が押下されると入力操作内容を取消し、音声案内器２０のスピーカおよびマイクロホンを介して接客案内および係員との応答を許容し、客検知センサＳで利用客の有無を検知している。
【００１８】
さらに、精算利用される切符、回数券、定期券等の乗車券が投入されたとき、ＣＰＵ３１は券処理装置２１を駆動して投入された券の精算情報を読取って精算処理を開始し、精算完了した時点で精算券を発行する。
【００１９】
また、接客部３４は案内表示器１２を介して精算案内および乗客の入力操作を許容し、紙幣処理部３５は精算時および復路券発行時に挿入された紙幣を受付けて精算処理および復路券発行処理を行い、同様に硬貨処理部３６は精算時および復路券発行時に投入された硬貨を受付けて精算処理および復路券発行処理を行い、取引成立時点で精算券および復路券を発行する。
【００２０】
ところで、この乗車券発行機能付き精算機１１は、一台で往路券の精算機能と復路券の発券機能との両機能を有しているため、往路券の精算操作時に同時に復路券を購入操作することができ、乗客は精算操作と復路券の購入操作とを同時に能率よく行うことができる。また、精算券と復路券との双方が求められたとき、ＣＰＵ３１は乗客が精算した往路券精算情報から同乗客が必要とする復路券購入目的の復路運賃、復路乗車区間の情報を自動的に算出でき、これを案内表示器１２に表示して直ちに購入案内できるため、乗客毎に異なる復路情報を即座に表示して、乗客に対するサービス性のよい購入案内を施すことができる。
【００２１】
図４は精算操作時の案内画面例を示し、これは精算操作時に案内表示器１２に精算金額の情報と、復路券の購入操作情報とを表示案内し、これを見て精算客は精算処理だけを選択したり、復路券を同時に購入操作することができる。
【００２２】
図５は復路券購入時の案内画面例を示し、これは精算客が図４の画面を見て復路券発行選択ボタン１４を押下操作した場合に表示案内し、案内表示器１２に精算金額の情報と、復路券の乗車区間情報および復路券の購入金額情報とを表示案内し、これを見て精算客は復路券の購入情報を容易に把握して直ちに購入操作することができる。
【００２３】
また、精算券と復路券との発行に際しては、これら２枚の券を発行して別々に取扱って降車、乗車利用するが、この券発行時に精算券と復路券との情報を記録した１枚の精算券付き乗車券を発行して効率よく取扱い利用することもできる。
【００２４】
図６は精算券付き乗車券６１の一例を示し、この精算券付き乗車券６１には券面に精算券情報と乗車区間情報との異種の券情報６２を印刷し、また磁気記録部６３には発行日付、精算フラグ、復路料金、駅名、乗車フラグ等の磁気情報を記録する。
【００２５】
このように構成された乗車券発行機能付き精算機１１の精算処理動作を図７に示すフローチャートを参照して説明する。
今、乗越し乗車利用した乗客が乗車券発行機能付き精算機１１で精算するとき、前面の案内表示器１２に表示案内された精算操作手順に従って乗越し乗車券を乗車券挿入口１５に挿入すると（ステップｎ1 ）、
ＣＰＵ３１は挿入された乗越し乗車券の券情報を読取って精算金額を計算し、この計算して求めた精算金額情報と、復路券の購入操作情報とを、図４に示すように、案内表示器１２に表示案内する（ステップｎ2 〜ｎ3 ）。
【００２６】
このとき、精算客が精算券のみを発行要請して、精算に必要な不足料金を投入すれば（ステップｎ4 〜ｎ5 ）、
この精算取引が成立した時点で精算券を発行し、釣銭がある場合は釣銭を放出する（ステップｎ6 〜ｎ8 ）。
【００２７】
また、挿入された乗越し乗車券が切符や回数券等の一回限りの利用券の場合は、乗車券回収箱２３に回収処理し、定期券等の継続利用する券の場合は、その磁気情報を処理してから返却処理する（ステップｎ9 〜ｎ10）。
【００２８】
一方、精算客が復路券発行選択ボタン１４を入力操作した場合は、図５に示すように、案内表示器１２に精算金額の情報と、復路券の乗車区間情報および復路券の購入金額情報とを同時に表示案内し（ステップｎ11〜ｎ12）、
この表示案内を見て精算客が精算金額と復路の乗車利用金額との合計金額を投入操作すると、同時に決済して精算券と復路券との２枚を放出処理、あるいは兼用した１枚の精算券付き乗車券６１を放出処理する（ステップｎ13）。
【００２９】
また、釣銭がある場合は釣銭を放出し、乗越し乗車券が切符や回数券の一回利用券の場合は乗車券回収箱２３に回収処理し、定期券等の継続利用券の場合は磁気情報を処理して返却することにより一精算処理が終了する。
【００３０】
図８は乗車券発行機能付き精算機１１で発行した券を改札処理する自動改札機８１を示し、この自動改札機８１は改札機本体８２の前後に乗車利用客に対する通り抜け制御用の開閉扉８３，８３を備え、また改札機本体の上面前後位置に乗車券投入口８４と乗車券放出口８５とを開口し、同じく改札時の案内情報を表示する改札表示器８６，８７とを備えている。また、この自動精算機８１は改札時に乗車券の磁気情報を磁気処理して改札許容する一例を示したが、これに限らず、非接触式の自動改札機を用いて非接触に改札処理することもできる。
【００３１】
次に、乗車券発行機能付き精算機１１で発行した乗車券を用いて降車利用する場合の処理動作を図９に示すフローチャートを参照して説明する。
今、降車時に乗客が乗車券を自動改札機８１の乗車券投入口８４に投入すると、この乗車券の情報が読取られ（ステップｎ21〜ｎ22）、
ＣＰＵ３１は投入された乗車券が精算券付き乗車券６１と読取ったときは、その券情報の有効性を判定し（ステップｎ23〜ｎ24）、
正常であれば、同券６１に精算フラグを設定して放出し、また客を改札許容する。これに対し、異常と判定すればエラー報知して改札規制する（ステップｎ25〜ｎ26）。
【００３２】
また、定期券が投入された場合は、定期券情報の有効性を判定し、正常であれば、定期券を乗車券放出口８５に放出して改札許容し、異常と判定すればエラー報知して改札規制する（ステップｎ27〜ｎ29）。
【００３３】
さらに、切符、回数券、精算券等の一回使用券の場合は、その券情報の有効性を判定し（ステップｎ30〜ｎ31）、
正常であれば、券を回収して客の改札を許容し、異常と判定すればエラー報知して改札規制する（ステップｎ32）。
【００３４】
上述のように、一台の精算機で精算処理と発行処理との両処理ができるため、乗客は往路の乗車券を精算するときに同時に復路の乗車券を購入することができ、特に復路の乗車券の購入に際しては、乗客の精算情報に基づいて復路の乗車運賃、乗車区間等の乗客毎に異なる復路券の購入情報を自動的に求めることができるため、即座に乗客に適した復路券の購入案内ができ、この結果、乗客は復路券を能率よく短時間で購入操作することができる。
【００３５】
この発明と、上述の一実施例の構成との対応において、
この発明の乗車媒体発行機能付き精算機は、実施例の乗車券発行機能付き精算機１１に対応し、
以下同様に、
乗車媒体は、切符、回数券、定期券等の乗車券に対応し、
精算媒体は、精算券に対応し、
乗車媒体発行手段は、券処理装置２１およびＣＰＵ３１に対応し、
選択手段は、復路券発行選択ボタン１４に対応するも、この発明は上述の一実施例の構成のみに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図１】この発明の乗車券発行機能付き精算機の正面図。
【図２】この発明の乗車券発行機能付き精算機の券処理装置を示す概略側面図。
【図３】この発明の乗車券発行機能付き精算機の制御回路ブロック図。
【図４】この発明の精算操作時の案内画面の一例を示す表示図。
【図５】この発明の復路券購入時の案内画面の一例を示す表示図。
【図６】この発明の精算券付き乗車券の一例を示す説明図。
【図７】この発明の乗車券発行機能付き精算機の精算処理動作を示すフローチャート。
【図８】この発明の自動改札機の一例を示す外観斜視図。
【図９】この発明の改札処理動作を示すフローチャート。
【符号の説明】
１１…乗車券発行機能付き精算機
１２…案内表示器
１４…復路券発行選択ボタン
１５…乗車券挿入口
１７…精算券放出口
２１…券処理装置
３１…ＣＰＵ
６１…精算券付き乗車券
８１…自動改札機
Claims (2)
- 未精算の乗車媒体とその不足料金とを受付けて精算した精算媒体を発行する精算機であって、
未精算の乗車媒体から読取った往路の情報に基づいて、
復路の乗車利用に必要な運賃情報または乗車区間情報を算出し、
復路の乗車利用に必要な乗車媒体を発行許容する乗車媒体発行手段を備えた
乗車媒体発行機能付き精算機。 - 乗車媒体発行手段は復路の乗車利用に必要な乗車情報を精算媒体に記憶させて、
精算媒体と復路の乗車利用に必要な乗車媒体とを同一の媒体として発行することを特徴とする
請求項１記載の乗車媒体発行機能付き精算機。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP26230195A JP3548875B2 (ja) | 1995-09-14 | 1995-09-14 | 乗車媒体発行機能付き精算機 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP26230195A JP3548875B2 (ja) | 1995-09-14 | 1995-09-14 | 乗車媒体発行機能付き精算機 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0981810A JPH0981810A (ja) | 1997-03-28 |
| JP3548875B2 true JP3548875B2 (ja) | 2004-07-28 |
Family
ID=17373890
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP26230195A Expired - Fee Related JP3548875B2 (ja) | 1995-09-14 | 1995-09-14 | 乗車媒体発行機能付き精算機 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3548875B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR101114706B1 (ko) * | 2009-12-17 | 2012-02-29 | 주식회사 포스코아이씨티 | 승차권 정산 장치 |
-
1995
- 1995-09-14 JP JP26230195A patent/JP3548875B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0981810A (ja) | 1997-03-28 |
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