JP3548619B2 - 半透明熱可塑性エラストマー - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、光学的に半透明の熱可塑性エラストマーに関する。熱可塑性エラストマーとは、一般に、従来の熱可塑性材料と同様の方法で加工し・再利用することができるだけでなく、使用温度で加硫ゴムと同様の性質及び挙動を示すようなポリマー又はポリマーブレンドであると定義されている。高性能熱可塑性エラストマー、特に熱硬化ゴムの代替物として各種用途に用いられる高性能熱可塑性エラストマーの製造においては、プラスチックと弾性ゴムとのブレンド(アロイともいう)の重要性が次第に増してきている。
【0002】
【従来の技術】
熱可塑性とゴム弾性とを併せもつポリマーブレンドは、通例、熱可塑性ポリオレフィンとエラストマー組成物とを配合して熱可塑性物質の連続相の中にエラストマーを離散粒子相として十分かつ均一に分散させることによって得られている。加硫組成物についての初期の研究成果は米国特許第3037954号明細書にみられるが、この明細書には静的加硫のみならず、加硫性エラストマーを樹脂状熱可塑性ポリマーに分散させ、このポリマーブレンドを絶えず混合・剪断しながらエラストマーを加硫するという動的加硫法についても開示されている。こうして得られる組成物は、ポリプロピレンのような熱可塑性ポリマーの未加硫マトリックス中に、ブチルゴムや塩素化ブチルゴムやポリブタジエンやポリイソブテンのような加硫エラストマーのミクロゲルが分散したものである。
【0003】
米国再発行特許第32028号明細書には、オレフィン系熱可塑性樹脂とオレフィンコポリマーゴムとを含んでなる重合体ブレンドで、そのゴムが部分加硫状態まで動的加硫されたものが開示されている。こうして得られた組成物は再加工することができる。さらに、米国特許第4130534号及び同第4130535号明細書には、それぞれ、ブチルゴムとポリオレフィン樹脂を含んでなる熱可塑性エラストマー組成物、オレフィンゴムとポリオレフィン樹脂を含んでなる熱可塑性エラストマー組成物が記載されている。これらの組成物は動的加硫によって製造され、ゴム成分は慣用の溶剤中に本質的に不溶性となる程度にまで加硫される。しかし、これらの製品は通例は不透明であり、たとえ個々の成分の透明度が高くても或いは組成物が充填剤を含んでいなくても、不透明のままである。このような不透明性は、組成物本来の色に起因しているだけでなく、光の波長よりも大きな領域からなる二相系が存在していることにも起因している。
【0004】
非常に微細なヒュームドシリカとシランカップリング剤とを配合したEPDMから、良好な光学的透明性をもつ可撓性の熱硬化エラストマーが製造されている(米国特許第4603158号)。より最近では、メチルオクチル基のような置換基をもつポリシロキサンをスチレン−エチレン−ブチレン−スチレン(SEBS)ブロック共重合体とブレンドすることにより、良好な光学的性質をもつ熱可塑性エラストマーが得られている(米国特許第4613640号)。また、エチレン−プロピレン共重合体と低密度ポリエチレンとを含有した良好な光学的性質をもつポリプロピレン耐衝撃性ブレンドが米国特許第4087485号及び同第4113806号に記載されている。しかし、このような耐衝撃性ポリマーは、熱可塑性エラストマーとは異なり、圧縮永久歪に対する抵抗性に乏しい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、低い圧縮永久歪及び高い熱安定性などの熱可塑性エラストマーに望まれる性質を保持したまま、透明性に優れた熱可塑性エラストマーブレンドを得ることを目的とした。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、シンジオタクチックポリプロピレン単独重合体をオレフィンゴム成分と組み合わせてオレフィン系熱可塑性エラストマーに配合すると、光学的半透明性をもつ熱可塑性エラストマー組成物が得られるという知見に基づくものである。当該組成物中のゴム成分は通常は上記熱可塑性マトリックス中にミクロンサイズの粒子として存在していて、好ましくは少なくとも部分的に加硫されている。意外なことに、シンジオタクチックポリプロピレン単独重合体を組成物中に配合すると、低い圧縮永久歪及び高い熱安定性という望ましい性質を保持したまま、ガードナー曇り価の著しく低い熱可塑性エラストマーが得られる。本発明の1つの実施態様は、(a)熱可塑性シンジオタクチックポリプロピレン単独重合体、及び(b)エチレン−α−オレフィン弾性重合体を含んでなる光学的に半透明の組成物にして、上記弾性重合体が少なくとも部分的に加硫されていることを特徴とする組成物である。前記組成物において、上記弾性重合体がエチレン−プロピレン共重合体又はエチレン−プロピレン−非共役ジエン三元共重合体であることを特徴とする組成物は本発明の範囲内である。前記組成物において、上記弾性重合体が45重量%以上のエチレン含有率を有することを特徴とする組成物は本発明の範囲内である。前記組成物において、上記弾性重合体が過酸化物加硫剤によって加硫されていることを特徴とする組成物は本発明の範囲内である。前記組成物において、当該組成物が上記ポリプロピレンと弾性重合体の合計100部当り、約10〜約90部のポリプロピレン及び約90〜約10部の弾性重合体を含んでなることを特徴とする組成物は本発明の範囲内である。前記組成物において、上記弾性重合体が動的加硫によって完全に加硫されていることを特徴とする組成物は本発明の範囲内である。前記組成物において、当該組成物が、光学的に半透明の成形品又は押出品の形態をしていることを特徴とする組成物は本発明の範囲内である。前記組成物において、当該組成物が下記段階:
(a) エチレン−α−オレフィン弾性重合体と加硫剤とを混合して、当該混合物中に加硫剤を均一に分散させる段階、
(b) 段階(a)で得た混合物をシンジオタクチックポリプロピレンとブレン ドする段階、及び
(c) 段階(b)で得たブレンドを剪断条件下において約160℃〜約190℃の範囲内の温度で混練して、上記弾性重合体を少なくとも部分的に加硫する段階、によって製造されたものであることを特徴とする組成物は、本発明の範囲内である。本発明のもう1つの実施態様は、(a)熱可塑性シンジオタクチックポリプロピレン単独重合体約25〜約90重量%、及び(b)エチレン含有率約65重量%以上の弾性EPDM三元共重合体ゴム約10〜約75重量%
を含んでなる光学的に半透明の組成物にして、上記ゴムが過酸化物加硫剤の存在下での動的加硫によって少なくとも部分的に加硫されていることを特徴とする組成物である。本発明の組成物は、フェースマスクやシールなどの機械用ゴム成形品のみならず、医療用その他の用途向けのフレキシブルチューブや送液バッグなどの押出製品としても利用することができる。
【0007】
好ましい実施態様についての説明
ポリプロピレン成分
本発明の組成物に用いられるポリプロピレンはシンジオタクチック構造をもつ結晶性の材料である。シンジオタクチックポリプロピレンの立体化学は、アイソタクチックポリプロピレンにみられる同一立体配置の反復単位やアタクチックポリプロピレンにみられるランダムな立体配置の反復単位とは異なり、交互に逆転した立体配置をとる反復単位から主としてなる重合鎖をもつものと一般に解釈されている。シンジオタクチックポリプロピレン単独重合体は0.89〜0.91g/cm3の範囲内の密度及び135〜140℃の範囲内の融点を有する。これらのシンジオタクチックポリプロピレンは幾つかの公知の製造法で製造することができ、その製造法の一例には欧州特許公開第548274号に記載のメタロセンと活性剤化合物との反応生成物のようなイオン性触媒を使用するものがある。シンジオタクチックポリプロピレンには少量のアイソタクチック又はランダムポリプロピレンが含まれていることもある。
【0008】
有用な半透明組成物を与えることの判明したポリプロピレンの量は、一般に、ゴムとポリプロピレンの合計重量を基準にして、約10〜約90重量%である。組成物中のポリプロピレン含有量は好ましくは約25〜約90重量%であり、最も好ましくは約60〜約90重量%である。
【0009】
オレフィンゴム
好適なオレフィン共重合体ゴムは、非極性で本質的に非結晶性の、2種類以上のα−オレフィンのゴム状共重合体で、好ましくは1種類以上のポリエン(通常はジエン)と共重合したものが含まれる。飽和モノオレフィン共重合体ゴム、例えばエチレン−プロピレン共重合体ゴム(EPM)も使用することができる。ただし、EPDMゴムのような不飽和モノオレフィンゴムのほうがより適している。EPDMはエチレンとプロピレンと非共役ジエンの三元共重合体である。適当な非共役ジエンには、5−エチリデン−2−ノルボルネン(ENB)、1,4−ヘキサジエン、5−メチレン−2−ノルボルネン(MNB)、1,6−オクタジエン、5−メチル−1,4−ヘキサジエン、3,7−ジメチル−1,6−オクタジエン、1,3−シクロペンタジエン、1,4−シクロヘキサジエン、ジシクロペンタジエン(DCPD)などが含まれる。1種類のオレフィンゴムだけでなく、上記のオレフィンゴムの中から任意に選ばれる複数のゴムのブレンドを用いることもできる。
【0010】
本発明の組成物を製造するに際して、オレフィンゴムの量は、一般に、ゴムとポリプロピレンの合計重量を基準にして、約90〜約10重量%である。組成物中のオレフィンゴム含有量は好ましくは約74〜約10重量%であり、最も好ましくは約40〜約10重量%である。
【0011】
また、オレフィンゴムのエチレン(C2)含有率は約45重量%以上であるのが好ましい。ゴム成分のC2含有率が低いと、組成物に望まれる半透明性が各段に低くなる。C2含有率が約45重量%以上であれば、シンジオタクチックポリプロピレンとオレフィンゴムの相乗作用が現れて熱可塑性エラストマーの半透明性に格段の改善がみられるようになる。C2含有率が約65重量%以上のオレフィンゴムが最も好ましい。
【0012】
加硫剤
上記ゴムの加硫を行うために必要な加硫系の量と種類並びに加硫条件は当業者が適宜設定し得る事項である。望ましい至適架橋度が得られるように、加硫剤の量、加硫温度及び加硫時間を種々変化させてゴムを加硫すればよい。使用する特定のオレフィンゴム又はゴム混合物並びにポリオレフィン存在下での加硫条件下で適していれば、どのような公知のゴム用加硫系を用いてもよい。このような加硫剤にはイオウ、イオウ供与体、金属酸化物、樹脂系、過酸化物系などが含まれるが、加硫促進剤や加硫助剤は併用してもしなくてもよい。過酸化物加硫剤を用いると組成物に色がつかないので、本発明の半透明組成物の製造には過酸化物加硫剤が適している。このような加硫系は当業者には周知であり、エラストマーの加硫に関する文献にも記載されている。
【0013】
加工処理
本発明の熱可塑性エラストマーのオレフィンゴム成分は通常は連続相としてのポリオレフィンマトリックス中にミクロン又はサブミクロンの大きさの粒子として存在する。ただし、混合条件及び組成によっては、共連続相としての形態或いは離散相と共連続相の混合形を取る可能性もある。ゴムは少なくとも部分的に架橋されているのが望ましく、好ましくは完全もしくは十分に架橋されている。このような部分的又は完全な架橋を行うには、ポリオレフィンとゴムのブレンドに適当なゴム加硫剤を添加して、慣用の加硫条件下でゴムを所望の程度まで加硫すればよい。ただし、ゴムは動的加硫法で架橋するのが好ましい。本明細書中で用いる「動的加硫」という用語は、熱可塑性エラストマー組成物中に含まれているゴムに対する加硫もしくは硬化プロセスであって、ポリオレフィン成分の融点よりも高い温度において高剪断条件下でゴムを加硫するプロセスを意味する。かかるプロセスにより、ゴムは架橋されると同時に微細粒子としてポリオレフィンマトリックス中に分散する(ただし、上述の通り、他の形態も存在し得る)。動的加硫は慣用的な混合装置(例えばロールミル、バンバリーミキサー、ブラベンダーミキサー、連続式ミキサー、混練押出機など)内において昇温下で上記熱可塑性エラストマー成分を混合することによって遂行される。動的加硫された組成物に特徴的な性質は、ゴム成分が部分的又は完全に加硫されているにもかかわらず、この組成物が押出、射出成形及び圧縮成形などの従来のプラスチック加工処理技術で加工並びに再加工できることである。スクラップやバリ屑などは回収して再加工することができる。
【0014】
本明細書中で用いる「十分に加硫された」並びに「完全に加硫された」という用語は、加硫すべきゴム成分が、熱可塑性エラストマー組成物とは別個に通例の加硫状態におかれたゴムのゴム弾性と同様のゴム弾性をその架橋ゴムが呈するような状態にまで加硫されていることを意味する。加硫の程度はゲル含量で表すこともできるし、逆に抽出分によって表すこともできる。加硫の程度は、また、架橋密度で表現することもできる。以上説明してきた事項はすべて当業者には周知であり、例えば米国特許第5100947号及び同第5157081号明細書に記載されている。これらの米国特許の開示内容は文献の援用によって本明細書の内容の一部をなす。
【0015】
【実施例】
以下の実施例で述べる熱可塑性エラストマーの製造には一般に次の手順を用いた。ゴムと過酸化物加硫剤と加硫助剤とを容量80ccのブラベンダーミキサー中で100rpmで混合した。ゴムの早期加硫を起こさずに加硫剤が分散するように、ミキサーの温度は約130℃未満に維持した。上記の混合物にポリプロピレンを加え、160〜190℃の温度の窒素下で混練して、ブレンド中のゴムを動的加硫した。加硫が所望通り完了した時点で酸化防止剤を加え、さらに約15分間混合を続けた。
【0016】
Millad 3905のようなポリプロピレン用核剤を少量(0.1〜1.0phr)加えてもよいが、そのような場合、混合は230℃で行わなければならない。
【0017】
上記の動的加硫アロイ(dynamically vulcanized alloy; DVAと略す)から、厚さ1.6mmの圧縮成形プラックを約200℃で作り、ゆがみが最小となるように金型の中で冷却した。こうして作成した試験用プラックを用いてその物理的及び光学的性質を測定した。組成物の曇り価はASTM D1003−61の手順にしたがってガードナー(Gardner)モデルXL−211ヘーズメーター(hazemeter)を用いて測定した。この測定では、完全に不透明な材料は100%の測定値を示し、値が低いほど光学的透明性に優れていることを示す。「滑らかな」表面をもつプラックは製造しなかったので、光学的に均一な表面組織をもつプラックについて曇り価を測定していればもっと高い測定値を示したはずである。
【0018】
以下の実施例を参照すれば本発明をより深く理解することができるものと思われる。ただし、これらの実施例は本発明を例示するためのものであって、本願発明を限定するものではない。
【0019】
実施例1
シンジオタクチックポリプロピレン、アイソタクチックポリプロピレン、アタクチックポリプロピレン及び耐衝撃性の改良されたポリプロピレンを用いて、上記の一般的手順により動的加硫物を調製した。これらの組成物のエラストマー成分は、表1に示す通り、48〜77%のエチレン(C2)含有率のEPDMゴムから選択した。各組成物の成分比は76重量%のEPDMゴムに対してポリプロピレン24重量%であった。各組成物には、0.51phrのα−α′−ビス(t−ブチルペルオキシ)ジイソプロピルベンゼン加硫剤、1.65phrのトリアリルシアヌレート加硫助剤及び1.5phrのビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスフェート酸化防止剤がさらに含まれていた。各組成物から上記の通りプラックを製造して、それらの曇り価を測定した。その結果を表1に示す。
【0020】
【表1】
【0021】
表1に示す結果から明らかな通り、シンジオタクチックポリプロピレン単独重合体から調製した熱可塑性エラストマーでは、アイソタクチック、アタクチック又は耐衝撃性ポリプロピレンを配合した組成物に比べて、光学的半透明性に格段の改善がみられる。
【0022】
実施例2
シンジオタクチックポリプロピレン単独重合体“1”と表2に示すエチレン(C2)含有率48〜77%のEPDMゴムとを用いて、上記の一般的手順で動的加硫物を調製した。いずれの場合もEPDMとポリプロピレンの比は75/25であり、加硫剤と酸化防止剤は実施例1記載のものであった。全混合時間を7分間と15分間として組成物を調製した。プラックを製造してそれらの曇り価を測定した。その結果を表2に示す。
【0023】
【表2】
【0024】
表2に示す結果から明らかな通り、ゴム成分のエチレン含有率は熱可塑性エラストマーの光学的性質に対して相乗効果を示す。ゴム成分のC2含有率が高いと透明度の高い製品を与えるのに対して、C2含有率が約48重量%を下回ると本発明の組成物に望まれる半透明性はほとんど得られなくなる。ブレンドを加硫した後の混合時間を長くしたときも、ほとんどの事例で光学的性質に改善がみられたが、これは加硫エラストマーの粒度が小さくなって光散乱が減少することによるものと考えられる。
【0025】
実施例3
上記の調製法を用いて、EPDM/ポリプロピレン比の異なる一群の動的加硫物を調製した。加硫剤と酸化防止剤は実施例1記載のものであり、混合時間は12〜15分間であった。プラックを製造してそれらの曇り価を測定した。その結果を表3に示す。
【0026】
【表3】
【0027】
表3から明らかな通り、本発明の半透明組成物は広範なゴム/ポリプロピレン比で製造することができる。
【0028】
実施例4
光学的性質に対するオイルの影響を調べるために、鉱油系添加剤を配合して本発明の組成物を製造した。かかる熱可塑性エラストマーは、ゴム/ポリプロピレン比を75/25並びに全混合時間を約25分間に設定して、上記と同様に製造した。プラックを製造してそれらの光学的性質のみならず物理的性質についても測定した。その結果を表4に示す。
【0029】
【表4】
【0030】
表4に示す結果から明らかな通り、鉱油を配合してもDVA(動的加硫アロイ)の光学的性質に有意の影響はみられない。
【0031】
以上の実施例で使用した成分を表5に示す。
【0032】
【表5】
【0033】
本発明の最良の形態並びに好ましい実施態様について説明してきたが、本発明の技術的範囲はこれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて画定されるべきである。
【産業上の利用分野】
本発明は、光学的に半透明の熱可塑性エラストマーに関する。熱可塑性エラストマーとは、一般に、従来の熱可塑性材料と同様の方法で加工し・再利用することができるだけでなく、使用温度で加硫ゴムと同様の性質及び挙動を示すようなポリマー又はポリマーブレンドであると定義されている。高性能熱可塑性エラストマー、特に熱硬化ゴムの代替物として各種用途に用いられる高性能熱可塑性エラストマーの製造においては、プラスチックと弾性ゴムとのブレンド(アロイともいう)の重要性が次第に増してきている。
【0002】
【従来の技術】
熱可塑性とゴム弾性とを併せもつポリマーブレンドは、通例、熱可塑性ポリオレフィンとエラストマー組成物とを配合して熱可塑性物質の連続相の中にエラストマーを離散粒子相として十分かつ均一に分散させることによって得られている。加硫組成物についての初期の研究成果は米国特許第3037954号明細書にみられるが、この明細書には静的加硫のみならず、加硫性エラストマーを樹脂状熱可塑性ポリマーに分散させ、このポリマーブレンドを絶えず混合・剪断しながらエラストマーを加硫するという動的加硫法についても開示されている。こうして得られる組成物は、ポリプロピレンのような熱可塑性ポリマーの未加硫マトリックス中に、ブチルゴムや塩素化ブチルゴムやポリブタジエンやポリイソブテンのような加硫エラストマーのミクロゲルが分散したものである。
【0003】
米国再発行特許第32028号明細書には、オレフィン系熱可塑性樹脂とオレフィンコポリマーゴムとを含んでなる重合体ブレンドで、そのゴムが部分加硫状態まで動的加硫されたものが開示されている。こうして得られた組成物は再加工することができる。さらに、米国特許第4130534号及び同第4130535号明細書には、それぞれ、ブチルゴムとポリオレフィン樹脂を含んでなる熱可塑性エラストマー組成物、オレフィンゴムとポリオレフィン樹脂を含んでなる熱可塑性エラストマー組成物が記載されている。これらの組成物は動的加硫によって製造され、ゴム成分は慣用の溶剤中に本質的に不溶性となる程度にまで加硫される。しかし、これらの製品は通例は不透明であり、たとえ個々の成分の透明度が高くても或いは組成物が充填剤を含んでいなくても、不透明のままである。このような不透明性は、組成物本来の色に起因しているだけでなく、光の波長よりも大きな領域からなる二相系が存在していることにも起因している。
【0004】
非常に微細なヒュームドシリカとシランカップリング剤とを配合したEPDMから、良好な光学的透明性をもつ可撓性の熱硬化エラストマーが製造されている(米国特許第4603158号)。より最近では、メチルオクチル基のような置換基をもつポリシロキサンをスチレン−エチレン−ブチレン−スチレン(SEBS)ブロック共重合体とブレンドすることにより、良好な光学的性質をもつ熱可塑性エラストマーが得られている(米国特許第4613640号)。また、エチレン−プロピレン共重合体と低密度ポリエチレンとを含有した良好な光学的性質をもつポリプロピレン耐衝撃性ブレンドが米国特許第4087485号及び同第4113806号に記載されている。しかし、このような耐衝撃性ポリマーは、熱可塑性エラストマーとは異なり、圧縮永久歪に対する抵抗性に乏しい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、低い圧縮永久歪及び高い熱安定性などの熱可塑性エラストマーに望まれる性質を保持したまま、透明性に優れた熱可塑性エラストマーブレンドを得ることを目的とした。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、シンジオタクチックポリプロピレン単独重合体をオレフィンゴム成分と組み合わせてオレフィン系熱可塑性エラストマーに配合すると、光学的半透明性をもつ熱可塑性エラストマー組成物が得られるという知見に基づくものである。当該組成物中のゴム成分は通常は上記熱可塑性マトリックス中にミクロンサイズの粒子として存在していて、好ましくは少なくとも部分的に加硫されている。意外なことに、シンジオタクチックポリプロピレン単独重合体を組成物中に配合すると、低い圧縮永久歪及び高い熱安定性という望ましい性質を保持したまま、ガードナー曇り価の著しく低い熱可塑性エラストマーが得られる。本発明の1つの実施態様は、(a)熱可塑性シンジオタクチックポリプロピレン単独重合体、及び(b)エチレン−α−オレフィン弾性重合体を含んでなる光学的に半透明の組成物にして、上記弾性重合体が少なくとも部分的に加硫されていることを特徴とする組成物である。前記組成物において、上記弾性重合体がエチレン−プロピレン共重合体又はエチレン−プロピレン−非共役ジエン三元共重合体であることを特徴とする組成物は本発明の範囲内である。前記組成物において、上記弾性重合体が45重量%以上のエチレン含有率を有することを特徴とする組成物は本発明の範囲内である。前記組成物において、上記弾性重合体が過酸化物加硫剤によって加硫されていることを特徴とする組成物は本発明の範囲内である。前記組成物において、当該組成物が上記ポリプロピレンと弾性重合体の合計100部当り、約10〜約90部のポリプロピレン及び約90〜約10部の弾性重合体を含んでなることを特徴とする組成物は本発明の範囲内である。前記組成物において、上記弾性重合体が動的加硫によって完全に加硫されていることを特徴とする組成物は本発明の範囲内である。前記組成物において、当該組成物が、光学的に半透明の成形品又は押出品の形態をしていることを特徴とする組成物は本発明の範囲内である。前記組成物において、当該組成物が下記段階:
(a) エチレン−α−オレフィン弾性重合体と加硫剤とを混合して、当該混合物中に加硫剤を均一に分散させる段階、
(b) 段階(a)で得た混合物をシンジオタクチックポリプロピレンとブレン ドする段階、及び
(c) 段階(b)で得たブレンドを剪断条件下において約160℃〜約190℃の範囲内の温度で混練して、上記弾性重合体を少なくとも部分的に加硫する段階、によって製造されたものであることを特徴とする組成物は、本発明の範囲内である。本発明のもう1つの実施態様は、(a)熱可塑性シンジオタクチックポリプロピレン単独重合体約25〜約90重量%、及び(b)エチレン含有率約65重量%以上の弾性EPDM三元共重合体ゴム約10〜約75重量%
を含んでなる光学的に半透明の組成物にして、上記ゴムが過酸化物加硫剤の存在下での動的加硫によって少なくとも部分的に加硫されていることを特徴とする組成物である。本発明の組成物は、フェースマスクやシールなどの機械用ゴム成形品のみならず、医療用その他の用途向けのフレキシブルチューブや送液バッグなどの押出製品としても利用することができる。
【0007】
好ましい実施態様についての説明
ポリプロピレン成分
本発明の組成物に用いられるポリプロピレンはシンジオタクチック構造をもつ結晶性の材料である。シンジオタクチックポリプロピレンの立体化学は、アイソタクチックポリプロピレンにみられる同一立体配置の反復単位やアタクチックポリプロピレンにみられるランダムな立体配置の反復単位とは異なり、交互に逆転した立体配置をとる反復単位から主としてなる重合鎖をもつものと一般に解釈されている。シンジオタクチックポリプロピレン単独重合体は0.89〜0.91g/cm3の範囲内の密度及び135〜140℃の範囲内の融点を有する。これらのシンジオタクチックポリプロピレンは幾つかの公知の製造法で製造することができ、その製造法の一例には欧州特許公開第548274号に記載のメタロセンと活性剤化合物との反応生成物のようなイオン性触媒を使用するものがある。シンジオタクチックポリプロピレンには少量のアイソタクチック又はランダムポリプロピレンが含まれていることもある。
【0008】
有用な半透明組成物を与えることの判明したポリプロピレンの量は、一般に、ゴムとポリプロピレンの合計重量を基準にして、約10〜約90重量%である。組成物中のポリプロピレン含有量は好ましくは約25〜約90重量%であり、最も好ましくは約60〜約90重量%である。
【0009】
オレフィンゴム
好適なオレフィン共重合体ゴムは、非極性で本質的に非結晶性の、2種類以上のα−オレフィンのゴム状共重合体で、好ましくは1種類以上のポリエン(通常はジエン)と共重合したものが含まれる。飽和モノオレフィン共重合体ゴム、例えばエチレン−プロピレン共重合体ゴム(EPM)も使用することができる。ただし、EPDMゴムのような不飽和モノオレフィンゴムのほうがより適している。EPDMはエチレンとプロピレンと非共役ジエンの三元共重合体である。適当な非共役ジエンには、5−エチリデン−2−ノルボルネン(ENB)、1,4−ヘキサジエン、5−メチレン−2−ノルボルネン(MNB)、1,6−オクタジエン、5−メチル−1,4−ヘキサジエン、3,7−ジメチル−1,6−オクタジエン、1,3−シクロペンタジエン、1,4−シクロヘキサジエン、ジシクロペンタジエン(DCPD)などが含まれる。1種類のオレフィンゴムだけでなく、上記のオレフィンゴムの中から任意に選ばれる複数のゴムのブレンドを用いることもできる。
【0010】
本発明の組成物を製造するに際して、オレフィンゴムの量は、一般に、ゴムとポリプロピレンの合計重量を基準にして、約90〜約10重量%である。組成物中のオレフィンゴム含有量は好ましくは約74〜約10重量%であり、最も好ましくは約40〜約10重量%である。
【0011】
また、オレフィンゴムのエチレン(C2)含有率は約45重量%以上であるのが好ましい。ゴム成分のC2含有率が低いと、組成物に望まれる半透明性が各段に低くなる。C2含有率が約45重量%以上であれば、シンジオタクチックポリプロピレンとオレフィンゴムの相乗作用が現れて熱可塑性エラストマーの半透明性に格段の改善がみられるようになる。C2含有率が約65重量%以上のオレフィンゴムが最も好ましい。
【0012】
加硫剤
上記ゴムの加硫を行うために必要な加硫系の量と種類並びに加硫条件は当業者が適宜設定し得る事項である。望ましい至適架橋度が得られるように、加硫剤の量、加硫温度及び加硫時間を種々変化させてゴムを加硫すればよい。使用する特定のオレフィンゴム又はゴム混合物並びにポリオレフィン存在下での加硫条件下で適していれば、どのような公知のゴム用加硫系を用いてもよい。このような加硫剤にはイオウ、イオウ供与体、金属酸化物、樹脂系、過酸化物系などが含まれるが、加硫促進剤や加硫助剤は併用してもしなくてもよい。過酸化物加硫剤を用いると組成物に色がつかないので、本発明の半透明組成物の製造には過酸化物加硫剤が適している。このような加硫系は当業者には周知であり、エラストマーの加硫に関する文献にも記載されている。
【0013】
加工処理
本発明の熱可塑性エラストマーのオレフィンゴム成分は通常は連続相としてのポリオレフィンマトリックス中にミクロン又はサブミクロンの大きさの粒子として存在する。ただし、混合条件及び組成によっては、共連続相としての形態或いは離散相と共連続相の混合形を取る可能性もある。ゴムは少なくとも部分的に架橋されているのが望ましく、好ましくは完全もしくは十分に架橋されている。このような部分的又は完全な架橋を行うには、ポリオレフィンとゴムのブレンドに適当なゴム加硫剤を添加して、慣用の加硫条件下でゴムを所望の程度まで加硫すればよい。ただし、ゴムは動的加硫法で架橋するのが好ましい。本明細書中で用いる「動的加硫」という用語は、熱可塑性エラストマー組成物中に含まれているゴムに対する加硫もしくは硬化プロセスであって、ポリオレフィン成分の融点よりも高い温度において高剪断条件下でゴムを加硫するプロセスを意味する。かかるプロセスにより、ゴムは架橋されると同時に微細粒子としてポリオレフィンマトリックス中に分散する(ただし、上述の通り、他の形態も存在し得る)。動的加硫は慣用的な混合装置(例えばロールミル、バンバリーミキサー、ブラベンダーミキサー、連続式ミキサー、混練押出機など)内において昇温下で上記熱可塑性エラストマー成分を混合することによって遂行される。動的加硫された組成物に特徴的な性質は、ゴム成分が部分的又は完全に加硫されているにもかかわらず、この組成物が押出、射出成形及び圧縮成形などの従来のプラスチック加工処理技術で加工並びに再加工できることである。スクラップやバリ屑などは回収して再加工することができる。
【0014】
本明細書中で用いる「十分に加硫された」並びに「完全に加硫された」という用語は、加硫すべきゴム成分が、熱可塑性エラストマー組成物とは別個に通例の加硫状態におかれたゴムのゴム弾性と同様のゴム弾性をその架橋ゴムが呈するような状態にまで加硫されていることを意味する。加硫の程度はゲル含量で表すこともできるし、逆に抽出分によって表すこともできる。加硫の程度は、また、架橋密度で表現することもできる。以上説明してきた事項はすべて当業者には周知であり、例えば米国特許第5100947号及び同第5157081号明細書に記載されている。これらの米国特許の開示内容は文献の援用によって本明細書の内容の一部をなす。
【0015】
【実施例】
以下の実施例で述べる熱可塑性エラストマーの製造には一般に次の手順を用いた。ゴムと過酸化物加硫剤と加硫助剤とを容量80ccのブラベンダーミキサー中で100rpmで混合した。ゴムの早期加硫を起こさずに加硫剤が分散するように、ミキサーの温度は約130℃未満に維持した。上記の混合物にポリプロピレンを加え、160〜190℃の温度の窒素下で混練して、ブレンド中のゴムを動的加硫した。加硫が所望通り完了した時点で酸化防止剤を加え、さらに約15分間混合を続けた。
【0016】
Millad 3905のようなポリプロピレン用核剤を少量(0.1〜1.0phr)加えてもよいが、そのような場合、混合は230℃で行わなければならない。
【0017】
上記の動的加硫アロイ(dynamically vulcanized alloy; DVAと略す)から、厚さ1.6mmの圧縮成形プラックを約200℃で作り、ゆがみが最小となるように金型の中で冷却した。こうして作成した試験用プラックを用いてその物理的及び光学的性質を測定した。組成物の曇り価はASTM D1003−61の手順にしたがってガードナー(Gardner)モデルXL−211ヘーズメーター(hazemeter)を用いて測定した。この測定では、完全に不透明な材料は100%の測定値を示し、値が低いほど光学的透明性に優れていることを示す。「滑らかな」表面をもつプラックは製造しなかったので、光学的に均一な表面組織をもつプラックについて曇り価を測定していればもっと高い測定値を示したはずである。
【0018】
以下の実施例を参照すれば本発明をより深く理解することができるものと思われる。ただし、これらの実施例は本発明を例示するためのものであって、本願発明を限定するものではない。
【0019】
実施例1
シンジオタクチックポリプロピレン、アイソタクチックポリプロピレン、アタクチックポリプロピレン及び耐衝撃性の改良されたポリプロピレンを用いて、上記の一般的手順により動的加硫物を調製した。これらの組成物のエラストマー成分は、表1に示す通り、48〜77%のエチレン(C2)含有率のEPDMゴムから選択した。各組成物の成分比は76重量%のEPDMゴムに対してポリプロピレン24重量%であった。各組成物には、0.51phrのα−α′−ビス(t−ブチルペルオキシ)ジイソプロピルベンゼン加硫剤、1.65phrのトリアリルシアヌレート加硫助剤及び1.5phrのビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスフェート酸化防止剤がさらに含まれていた。各組成物から上記の通りプラックを製造して、それらの曇り価を測定した。その結果を表1に示す。
【0020】
【表1】
【0021】
表1に示す結果から明らかな通り、シンジオタクチックポリプロピレン単独重合体から調製した熱可塑性エラストマーでは、アイソタクチック、アタクチック又は耐衝撃性ポリプロピレンを配合した組成物に比べて、光学的半透明性に格段の改善がみられる。
【0022】
実施例2
シンジオタクチックポリプロピレン単独重合体“1”と表2に示すエチレン(C2)含有率48〜77%のEPDMゴムとを用いて、上記の一般的手順で動的加硫物を調製した。いずれの場合もEPDMとポリプロピレンの比は75/25であり、加硫剤と酸化防止剤は実施例1記載のものであった。全混合時間を7分間と15分間として組成物を調製した。プラックを製造してそれらの曇り価を測定した。その結果を表2に示す。
【0023】
【表2】
【0024】
表2に示す結果から明らかな通り、ゴム成分のエチレン含有率は熱可塑性エラストマーの光学的性質に対して相乗効果を示す。ゴム成分のC2含有率が高いと透明度の高い製品を与えるのに対して、C2含有率が約48重量%を下回ると本発明の組成物に望まれる半透明性はほとんど得られなくなる。ブレンドを加硫した後の混合時間を長くしたときも、ほとんどの事例で光学的性質に改善がみられたが、これは加硫エラストマーの粒度が小さくなって光散乱が減少することによるものと考えられる。
【0025】
実施例3
上記の調製法を用いて、EPDM/ポリプロピレン比の異なる一群の動的加硫物を調製した。加硫剤と酸化防止剤は実施例1記載のものであり、混合時間は12〜15分間であった。プラックを製造してそれらの曇り価を測定した。その結果を表3に示す。
【0026】
【表3】
【0027】
表3から明らかな通り、本発明の半透明組成物は広範なゴム/ポリプロピレン比で製造することができる。
【0028】
実施例4
光学的性質に対するオイルの影響を調べるために、鉱油系添加剤を配合して本発明の組成物を製造した。かかる熱可塑性エラストマーは、ゴム/ポリプロピレン比を75/25並びに全混合時間を約25分間に設定して、上記と同様に製造した。プラックを製造してそれらの光学的性質のみならず物理的性質についても測定した。その結果を表4に示す。
【0029】
【表4】
【0030】
表4に示す結果から明らかな通り、鉱油を配合してもDVA(動的加硫アロイ)の光学的性質に有意の影響はみられない。
【0031】
以上の実施例で使用した成分を表5に示す。
【0032】
【表5】
【0033】
本発明の最良の形態並びに好ましい実施態様について説明してきたが、本発明の技術的範囲はこれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて画定されるべきである。
Claims (3)
- 下記成分:
(a)熱可塑性シンジオタクチックプロピレン単独重合体、及び
(b)エチレン含有率74重量%以上のエチレン−α−オレフィン弾性重合体
を含んでなる光学的に半透明の組成物にして、上記弾性重合体が完全に架橋されていることを特徴とする組成物。 - 請求項1に記載の組成物において、上記弾性重合体がエチレン−プロピレン共重合体又はエチレン−プロピレン−非共役ジエン三元共重合体から選択されることを特徴とする組成物。
- 下記成分:
(a)熱可塑性シンジオタクチックポリプロピレン単独重合体25〜90重量%、及び
(b)エチレン含有率74重量%以上の弾性EPDM三元共重合体ゴム10〜75重量%
を含んでなる光学的に半透明の組成物にして、上記ゴムが過酸化物加硫剤の存在下での動的加硫によって完全に架橋されていることを特徴とする組成物。
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