JP3548438B2 - 低熱膨張性セラミックスの製造方法 - Google Patents

低熱膨張性セラミックスの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、低熱膨張性と機械加工性を兼ね備え、且つ低コスト化が可能な低熱膨張性セラミックス大平板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、プラズマディスプレイパネル(以下、「PDP」ということもある。)の開発、実用化の動きは活発である。PDPは大型化し易く、この特徴を生かしてハイビジョン用大画面壁掛け型テレビの本命として期待されている。PDPの製造は最高700℃の焼成工程を数回含むことから大型マッフル焼成炉や大型焼成棚板の旺盛な需要が見込まれている。大型マッフル焼成炉に使用される耐火物は、耐熱衝撃性を担保するため低熱膨張性が要求され、また、炉材の複雑な形状に加工するための機械加工性も同時に要求される。また、大型焼成炉に使用される棚板には強度と熱間クリープが小さいことが要求される。
【0003】
従来、熱膨張係数が1×10−6以下の低熱膨張性材料としては、β−スポジュメン質セラミックス(LiO−Al−4SiO)、β−ユークリプタイト質セラミックス(LiO−Al−2SiO)、β−石英質あるいはβ−スポジュメン質のガラスセラミックス及び石英ガラス等が知られている。β−スポジュメン質セラミックス及びβ−ユークリプタイト質セラミックスは熱膨張係数が小さく耐熱衝撃性に優れる特性を示すが、製造の際、焼結温度範囲が狭いため焼結温度の管理が非常に難しい。そのうち、特開平9−30860号公報には、粗粒ベタライト質原料と微粉ベタライト質原料を含む調合原料から成形工程、焼成工程を経て得られるβ−スポジュメン質耐火物は、乾燥切れが発生することなく、高い歩留りで製造できることが開示されている。しかし、かかる方法で製造されたβ−スポジュメン質耐火物は圧延性が悪く、平板としては縦450mm×横450mm×厚さ15mmの大きさが製造可能な限度であり、これ以上の大寸法の大平板の製造は困難である。また、曲げ強度が劣るため大型焼成炉の棚板等には使用できないという問題がある。
【0004】
β−スポジュメン質あるいはβ−石英質のガラスセラミックスは熱膨張係数が石英ガラスより小さく曲げ強度も高いが、製造時に溶解工程が必要で、溶解温度が高く製造設備の建設や維持に多大なコストがかかる。更に溶解製板した後に結晶生成のためのアニーリング処理が必要であり、エネルギー消費や経済的観点から好ましくない。また、石英ガラスも溶解温度が高く、同様の問題を有しており、大型製品の製造も容易とは言い難い。
【0005】
特開昭58−76208号公報には、真空土練機により円筒状に押し出した成形体を切り開き、ローラ圧延機により薄板とし、乾燥、焼成を経て製造される縦300mm×横300mm以上、厚さ80mm以下の大きさを有する大平板状陶磁器は、工業生産において不良率が著しく少ないことが記載されている。しかし、この薄板大平板状陶磁器は乾燥時に亀裂の発生を完全に抑制することができず、また、曲げ強度が著しく低いため強度が要求される焼成炉材や棚板での使用には十分な注意が必要である。かように、従来、高強度で機械加工性を有する低熱膨張性セラミックスであって、縦450mm×横450mm以上、厚さ10mm以下の大平板の製造に成功した例はなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、マッフル焼成炉の耐火材に要求される複雑な形状に加工できる優れた機械加工性と低熱膨張性を兼ね備えると共に、大型焼成炉の棚板に要求される高強度と熱間耐クリープ性を同時に備え、且つ低コスト化が可能な低熱膨張性セラミックス大平板の製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
かかる実情において、本発明者らは鋭意検討を行った結果、ペタライト質原料、粘土及びマグネシア等の焼結助剤からなる混合原料の平均粒子径を3〜10μm に粉砕調製した調製原料物に水等を加えて可塑性の混練物とし、更に、真空土練機により円筒状に押し出した成形体を切り開き、ローラ圧延機により薄板とし、乾燥、焼成を経てセラミックス大平板を製造するようにすれば、焼結温度範囲が広がり、焼成が容易で歩留りが高い。また、該方法で得られるセラミックス大平板は機械加工性と低熱膨張性、高強度と熱間耐クリープ性を兼ね備えるため、マッフル焼成炉の耐火材に要求される複雑な形状の切断、穴開け、あいじゃくり等の機械加工が可能であること及び焼成炉の棚板に使用可能などを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明は、ペタライト質原料、粘土及び焼結助剤として添加される金属酸化物を含有する混合原料であり、該混合原料中、粘土の配合割合が20〜40重量%であり、金属酸化物の配合割合が1〜10重量%である混合原料の平均粒子径を3〜10μ に粉砕調製する原料調製工程、該粉砕混合原料に水を加えて混練する混練工程、該可塑性を有する混練組成物を真空土練機により円曲線を有する形状に抜き出す真空土練工程、該抜き出し物を開いて得た板状物を圧延ローラを用いて該抜き出しと同一方向に圧延した後、圧延方向を90度変えて更に圧延を行う圧延工程、圧延物を所定の形状を有する成形体に加工する成形工程、次いで乾燥し、その後焼成する乾燥・焼成工程を有する低熱膨張性セラミックス大平板の製造方法を提供するものである。従って、本発明の製造方法で得られた低熱膨張性セラミックス大平板は、β−スポジュメン質又はβ−ユークリプタイト質からなる結晶化ガラス特有の優れた耐熱性、耐熱衝撃性を示す。また、従来のβ−スポジュメン質耐火物には無い大きさを有するため、大型PDP製造に伴う焼成炉に使用できると共に、適度な曲げ強度と熱間耐クリープ性を有するため、マッフル焼成炉の耐火材や大型焼成炉の棚板に使用可能である。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の低熱膨張性セラミックス大平板の製造方法としては、ペタライト質原料、粘土及び焼結助剤として添加される金属酸化物を含有する混合原料の平均粒子径を3〜10μm に粉砕調製する原料調製工程、該粉砕混合原料に水を加えて混練する混練工程、該可塑性を有する混練組成物を真空土練機により円曲線を有する形状に抜き出す真空土練工程、該抜き出し物を開いて得た板状物を圧延ローラを用いて該抜き出しと同一方向に圧延する圧延工程、圧延物を所定の形状を有する成形体に加工する成形工程、次いで乾燥し、その後焼成する乾燥・焼成工程の各工程を経る方法が挙げられる。
【0010】
原料調製工程において、例えば、組成LiO−Al−8SiO、純度98重量%のペタライト質原料、木節粘土や蛙目粘土等の粘土及び焼結助剤としての金属酸化物を含有する混合原料を粉砕して、平均粒子径を3〜10μm に調製する。混合原料の平均粒子径が10μm を越えると、圧延時の圧延性が悪くなり薄板の成形が困難となり、また焼成上りの強度が低い。混合原料の平均粒子径が3μm 未満では、乾燥時に亀裂が多発し薄板の成形が困難となり、また機械加工性が低下する。焼結助剤としての金属酸化物としては、亜鉛、ニッケル、ジルコニウム、マグネシウム、チタン及びイットリウム等の金属の酸化物が挙げられ、これらは1種又は2種以上を組み合わせて使用される。
【0011】
混合原料を所定の平均粒子径に調製する方法としては、特に制限されず、例えば所定量のペタライト質原料、粘土、焼結剤、分散剤及び水とを各々秤量して混合する。次いで、ボールミルによって上記混合物を平均粒子径が3〜10μm となるように数十時間湿式粉砕して泥状粉砕原料とし、乾燥、解砕後、必要に応じて篩いを通して乾燥し固化した混合調製物を得ればよい。また、ペタライト質原料及び粘土からなる第1混合原料の粒子径を上述のような方法で所定の平均粒子径に粉砕した調製物と、焼結助剤として添加される金属酸化物を含有する第2混合原料の粒子径を所定の平均粒子径に整粒した調製物とを混合して平均粒子径3〜10μm に調節された混合原料としてもよい。
【0012】
混合原料中、粘土の配合割合は20〜40重量%である。20重量%未満では可塑性が不足して大平板の成形が不可能となり、40重量%を越えると熱膨張係数が大きくなり、1×10−6を越えてしまう。焼結助剤としての金属酸化物の配合割合は、混合原料中、1〜10重量%、好ましくは2〜8重量%の範囲とすることにより焼成時、結晶核の形成を促進させて緻密化させる。従って、1重量%未満では結晶化に時間がかかり、また高強度が得られない。10重量%を越えると溶融が困難になる恐れがあり、且つ熱間耐クリープ性が劣る。また、ペタライト質原料の配合割合は、混合原料中、50〜75重量%の範囲とするのが好ましい。原料調製工程において得られた調製物は次工程の混練工程に移される。
【0013】
混練工程においては、上記原料調製工程において得られた微粉調製物に水及び適当な粘結剤を適量添加して、ニーダーやフレットミル等によって所定の時間混合することにより可塑性の混練組成物を得る。また、該混練組成物に、有機補強繊維を混練物中、0.05〜0.5重量%添加することが好ましい。可塑性が発生した後に有機補強繊維を添加することにより、有機補強繊維が良好に分散して亀裂の発生を抑制する。有機補強繊維配合量が0.05重量%未満では亀裂防止効果が十分ではなく、0.5重量%を越えると生地板の耳の切断がむずかしくなる。有機補強繊維としては、特に制限されず、例えば、パルプ、ポリプロピレン、レーヨン、ビニロン、ナイロン、アクリル繊維及び炭素繊維等が挙げられる。
【0014】
真空土練工程においては、混練工程において得られた混練組成物を真空土練機により円曲線を有する形状に抜き出す。抜き出し成形する形状は円曲線を有するものであれば、特に制限されず、円筒状の他、半円筒状、楕円状でもよいが、円筒状で抜き出すのが好ましい。圧延工程において、該円筒形状に抜き出された生地を切り開いて得られる板状生地は、上記抜き出し方向と同一方向を送り方向(圧延方向)として圧延ローラにより圧延される。また、本発明においては、該抜き出しと同一方向に圧延した後、圧延方向を90度変えて更に圧延を行うことが好ましい。これにより、抜き出し方向と同一方向に行う圧延により補強繊維が配向することによる縦方向の亀裂を抑制できる。成形工程においては、圧延物は所定の形状を有する大平板に加工される。
【0015】
成形工程で得られた所定形状の薄い大平板は、乾燥し、その後焼成される。乾燥方法としては、例えば、熱風乾燥機を使用し、70〜800℃で1時間程度乾燥する方法が挙げられる。次に、ローラーハースキルンで焼成される。焼成は、焼成温度1050〜1350℃で1時間程度行えばよい。
【0016】
かかる方法により製造される低熱膨張性セラミックス大平板は、β−スポジュメン質又はβ−ユークリプタイト質からなり、曲げ強度が250〜600kgf/cm、大きさが縦500mm×横500mm以上、厚さ10mm以下である。熱膨張係数は、1×10−6以下、好ましくは1×10−7〜1×10−6である。曲げ強度は上記範囲にあるため、マッフル焼成炉の耐火材に要求される複雑な形状の切断、穴開け、あいじゃくり等の機械加工が可能である。また、焼成炉の棚板にも使用可能である。更に大きさは縦及び横が600〜3000mm、厚さ2〜7mmが好ましく、縦及び横が900〜2400mm、厚さ3〜6mmが特に好ましい。
【0017】
本発明の低熱膨張性セラミックス大平板は切断、穴開け、あいじゃくり等の機械加工により所定の形状に加工されて、マッフル焼成炉の焼成棚板、焼成ジグ、定盤、建築壁材などに使用される。
【0018】
【実施例】
実施例1〜3
表1に示す配合量でペタライト質原料、蛙目粘土及びマグネシアを混合し、更に水を加えボールミルによって2時間湿式粉砕して微粉調製物を得た。また、該微粉調製物の平均粒子径は乾燥、解砕後測定したところ7μmであった。平均粒子径はレーザー回折式粒度分布計(SALD 2000 型;島津製作所社製)で測定した。次いで、この微粉調製物80重量部と水20重量部の混合物をニーダーで0.5時間混練して可塑性を有する混練組成物を得た。この際、パルプを補強繊維として0.2重量%添加した。この混練組成物を外径150mm、厚さ15mmの中空円筒状の抜き出し金具を有する真空土練機で抜き出し、その後、切り開いて450mm×200mm、厚さ15mmの大平板状とした。この大平板状生地を抜き出し方向と同一方向に圧延ローラーを用いて圧延した後、熱風式のコンベアードライアーで乾燥し、1200℃で1時間焼成した。圧延性の良否、乾燥後及び焼成後の亀裂の発生の有無を観察すると共に、焼成後、試験片を切り出して熱膨張係数と曲げ強度を測定した。機械加工性は回転刃を有する丸鋸機械を用いて角欠け、チッピングの程度の良否で評価した。また、熱間クリープ量は熱間抗折機を用い、次の条件で測定した。結果を表1に示す。
【0019】
(熱間クリープ量)
・測定装置;熱間抗折機(型式HV−30HS型:EKO社製)
・試験片;160×40×5(mm) 、スパン100mm
・試験条件;温度700℃×24時間
・荷重;10kg、3点曲げ
【0020】
比較例1〜3
ペタライト質原料95重量部及びマグネシア5重量部(比較例1)、ペタライト質原料85重量部、蛙目粘土10重量部及びマグネシア5重量部(比較例2)、ペタライト質原料45重量部、蛙目粘土50重量部及びマグネシア5重量部(比較例3)とした以外は、実施例1と同様の方法で行った。結果を表1に示す。
【0021】
【表1】
Figure 0003548438
【0022】
表1の実施例より、蛙目粘土の配合割合が20〜40重量%のものは、亀裂の発生もなく、圧延性が良好で大平板の成形が可能である。また、焼成後のセラミックス大平板は機械加工性と低熱膨張性を兼ね備えている。一方、比較例より、蛙目粘土の配合割合が20重量%未満のものは、圧延性が不良でセラミックス大平板の成形が困難か成形が出来ないものである。また、蛙目粘土の配合割合が40重量%を越えるものは多数の亀裂が発生する。
【0023】
実施例4
ペタライト質原料65重量部、蛙目粘土33重量部及び酸化亜鉛2重量部とし、微粉調製物の平均粒子径を8μmとした以外は、実施例1と同様の方法で行った。結果を表2に示した。
【0024】
実施例5
微粉調製物の平均粒子径を6μmとした以外は、実施例4と同様の方法で行った。結果を表2に示した。
【0025】
実施例6
混練工程における水の配合量を21重量部とし、微粉調製物の平均粒子径を4μmとした以外は、実施例4と同様の方法で行った。結果を表2に示した。
【0026】
比較例4
混練工程における水の配合量を22重量部とし、微粉調製物の平均粒子径を15μmとした以外は、実施例4と同様の方法で行った。結果を表2に示した。
【0027】
比較例5
微粉調製物の平均粒子径を12μmとした以外は、実施例4と同様の方法で行った。結果を表2に示した。
【0028】
比較例6
混練工程における水の配合量を23重量部とし、微粉調製物の平均粒子径を2μmとした以外は、実施例4と同様の方法で行った。結果を表2に示した。
【0029】
【表2】
Figure 0003548438
【0030】
表2の実施例より、平均粒子径が3〜10μm の範囲にあるものは亀裂の発生もなく、圧延性が良好で大平板の成形が可能である。また、焼成後のセラミックス大平板は機械加工性と低熱膨張性を兼ね備えている。一方、比較例より、平均粒子径が3μm 未満では亀裂が多数発生して大平板の成形が困難である。また、曲げ強度が高すぎるため機械加工が不良である。また、平均粒子径が10μm を越えるものは圧延性が悪く大平板の成形が困難である。
【0031】
比較例7
湿式粉砕による整粒方法により、粒径70〜300μmの粗粒ペタライト質原料30重量部、平均粒子径8μmの微粒ペタライト質原料35重量部及び蛙目粘土35重量部の混合物であって、平均粒子径が50μmの微粉調製物を得た。この微粉調製物80重量部と水20重量部の混合物をニーダーで0.5時間混練して可塑性を有する混練組成物を得た。この混練組成物を成形圧力150kgf/cmのフリクションプレスによって平板として得られる最大物を得た。次に、該成形体を常温で15時間乾燥した後、焼成炉により120℃で3時間焼成した。焼成物は実施例1と同様の評価を行った。結果を表3に示す。
【0032】
【表3】
Figure 0003548438
【0033】
表3より、微粒ペタライト質原料を配合するものであっても、平均粒子径が50μm と大きいものは、例え平板状のものが得られたとしても、せいぜい、縦450 mm×横450mm ×厚さ15mm程度のものであることが判る。
【0034】
実施例7〜9及び比較例8〜10
ペタライト質原料、酸化亜鉛、木節粘土、水及び平均粒子径を表4に示す割合とした以外は、実施例1と同様の方法で行った。結果を表4に示す。
【0035】
【表4】
Figure 0003548438
【0036】表4の比較例から明らかなように、焼結助剤として添加される酸化亜鉛の配合量が10重量%を越えると、熱間クリープ量が多くなることが判る。
【0037】
【発明の効果】
本発明の低熱膨張性セラミックス大平板は、β−スポジュメン質又はβ−ユークリプタイト質からなり、優れた耐熱性、耐熱衝撃性及び熱間耐クリープ性を示す。また、従来のβ−スポジュメン質耐火物には無い大きさを有するため、大型PDP製造に伴う焼成炉に使用できると共に、適度な曲げ強度を有するため、マッフル焼成炉の耐火材に要求される複雑な形状の切断、穴開け、あいじゃくり等の機械加工が可能である。また、熱間耐クリープ性が良好で焼成炉の棚板に使用できる。また、本発明の製造方法を用いれば、焼結温度範囲が広がり、焼成が容易で歩留りが高いため低コスト化が図れる。

Claims (3)

  1. ペタライト質原料、粘土及び焼結助剤として添加される金属酸化物を含有する混合原料であり、該混合原料中、粘土の配合割合が20〜40重量%であり、金属酸化物の配合割合が1〜10重量%である混合原料の平均粒子径を3〜10μm に粉砕調製する原料調製工程、該粉砕混合原料に水を加えて混練する混練工程、該可塑性を有する混練組成物を真空土練機により円曲線を有する形状に抜き出す真空土練工程、該抜き出し物を開いて得た板状物を圧延ローラを用いて該抜き出しと同一方向に圧延した後、圧延方向を90度変えて更に圧延を行う圧延工程、圧延物を所定の形状を有する成形体に加工する成形工程、次いで乾燥し、その後焼成する乾燥・焼成工程を有することを特徴とする低熱膨張性セラミックス大平板の製造方法。
  2. 前記原料調製工程において、ペタライト質原料及び粘土からなる第1混合原料の粒子径を所定の平均粒子径に粉砕した調製物と、焼結助剤として添加される金属酸化物を含有する第2混合原料の粒子径を所定の平均粒子径に整粒した調製物とを混合して平均粒子径3〜10μm の混合原料とすることを特徴とする請求項記載の低熱膨張性セラミックス大平板の製造方法。
  3. 混練工程で得られた混練物に、有機補強繊維を混練物中、0.05〜0.5重量%添加することを特徴とする請求項1又は2記載の低熱膨張性セラミックス大平板の製造方法。
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