JP3382702B2 - セッターとその製造方法 - Google Patents

セッターとその製造方法

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JP3382702B2
JP3382702B2 JP03156994A JP3156994A JP3382702B2 JP 3382702 B2 JP3382702 B2 JP 3382702B2 JP 03156994 A JP03156994 A JP 03156994A JP 3156994 A JP3156994 A JP 3156994A JP 3382702 B2 JP3382702 B2 JP 3382702B2
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治 山川
浩明 二本松
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NGK Insulators Ltd
NGK Adrec Co Ltd
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NGK Insulators Ltd
NGK Adrec Co Ltd
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  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
  • Furnace Charging Or Discharging (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】 本発明はセッターとその製造方
法に関し、さらに詳しくは、原料粉粒体に高純度のコー
ジェライトを使用することによって、セッターの耐火度
を低下させることなく焼成品中に不純物の混入すること
を防止し、高品質の焼成品を得ることができるセッター
とその製造方法に関する。本セッターは、タイル等の焼
成用として好適に使用されているローラーハースキルン
用に特に適している。
【0002】
【従来の技術】 近年、タイル等の焼成時においては、
省エネルギー、生産性の向上等の観点から、ローラーハ
ースキルンが使用され、焼成の迅速化、短時間化が図ら
れており、このため、ローラーハースキルン用セッター
は、短時間における昇温、焼成、冷却の繰り返しに耐え
る、耐スポール性に優れた性能が望まれている。従来、
ローラーハースキルン用セッターには、低熱膨張性に優
れたコージェライトを使用することが行なわれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】 しかしながら、上記
した従来のローラーハースキルン用セッターにあって
は、原料コージェライト中に、Fe23 の他TiO
2 ,MnO,K2 O,CuO,Na2 O,K2 O等の不
純物が含まれており、このため、これらの不純物が、タ
イル等の焼成品の成分と反応して焼成品に脱粒を生ず
る。また、焼成品搬送用ローラーに付着し易く、操業率
を低下させ、また、セッターの寿命を縮める等の問題が
あった。本発明者は、セッターの原料として、所定以上
の高純度のコージェライトを使用することにより、上記
した従来の問題を解決できることを見いだし、本発明に
到達した。
【0004】
【課題を解決するための手段】 即ち、本発明によれ
ば、結合材としてコージェライトを含むセッターであっ
て、焼成時にコージェライト化して結合材となる原料を
含み、該結合材のコージェライトの純度を95%以上と
したことを特徴とするセッターが提供される。
【0005】 また、本発明によれば、結合材としてコ
ージェライトを含むセッターの製造にあたり、焼成時に
コージェライト化して純度95%以上のコージェライト
結合材となる原料を用いて、骨材原料とともに混合、成
形し、得られた成形体を焼成することを特徴とするセッ
ターの製造方法が提供される。 尚、本発明のセッター
は、耐スポール性に優れているため、迅速焼成に使用さ
れているローラーハースキルン用として特に好ましく用
いられる。
【0006】
【作用】 本発明は、結合材としてコージェライトを含
むセッターであって、焼成時にコージェライト化して結
合材となる原料を含み、結合材のコージェライトの純度
を95%以上としたものである。 こで、コージェライ
トの純度は96%以上がさらに好ましく、97%以上
が特に好ましい。コージェライト骨材原料及び/又はコ
ージェライト微粒粉を骨材及び結合部に使用したセッタ
ーの場合、コージェライト骨材原料またはコージェライ
ト微粒粉の純度が95%未満では、Fe23 ,TiO2
,MnO,K2O,CuO等の不純物の影響を受け、タ
イル等の焼成品の低融化やコージライト自身のガラス
化が起こり、セッターがタイル等の焼成品に付着した
り、焼成品搬送用ローラーに付着して焼成品の品質低下
や焼成炉の操業度の低下を起こし、更に、セッターの寿
命が縮まる等の問題があり、好ましくない。
【0007】 また、本発明に係るセッターにおいて、
コージェライト骨材の純度を95%以上とした場合であ
っても、上記とほぼ同様の効果がある。また、コージェ
ライトからなる結合材として、コージェライト化する原
料を成形、焼成して得られた物を粉砕してこれを使用す
ると、コージェライト原料がガラス化せず、タイルへの
付着がないため好ましい。
【0008】 また、セッターの原料として、焼成する
ことによってコージェライト化し、純度95%以上のコ
ージェライトとなるような組成の原料を使用することも
可能である。このような原料としては、タルク、粘土、
アルミナなどを挙げることができる。上記コージェライ
ト骨材原料の粒度範囲は500〜4000μmが好まし
く、更に500〜2000μmが好ましい。また結合材
となるコージェライト微粒粉の粒度範囲は500μm以
下が好ましい。なお、コージェライト以外の骨材原料、
結合材の粒度範囲についても上記の範囲が好ましい。コ
ージェライト以外の骨材原料、結合材の種類としては、
アンダリュサイト、ムライト、アルミナ等を挙げること
ができる。さらに、骨材原料と結合材となる微粒粉の混
合割合(少なくとも骨材原料及び結合材の一方にコージ
ェライトを含む)としては、一般に3:7〜7:3(重
量割合)、好ましくは5:5〜6:4(重量割合)であ
る。
【0009】次に、本発明に係るセッターの製造方法に
ついて説明する。まず、骨材原料と焼成時にコージェラ
イト化して結合材となる原料(コージェライト化原料)
をバインダーとともに混合する いで、混合物を所定
圧力で成形し、得られた成形体を1200〜1400℃
で焼成することによりセッターが製造される。
【0010】
【実施例】 以下、本発明を実施例に基づき更に詳細に
説明するが、本発明はこれらの実施例に限られるもので
はない。 (実施例1)原料として、表1に示すような粒度、配合
割合、及び純度のコージェライトの骨材原料及び微粒粉
を用い、金型により500g/cm2 の圧力で加圧成形して
450mm×450mm×厚さ10mmの成形体を作製し、こ
れを1350℃で3時間焼成して試験体を作製した。こ
の試験体を、温度1300℃の窯内に1回1時間の条件
で200回ローラーハースキルンへの通窯試験を行な
い、セッターの焼成品への付着、セッターのクラック発
生状況、セッターの残存強度について評価した。残存強
度は、1200℃まで昇温後常温へ冷却するサイクルを
250回繰り返した時の残存強度を測定した。その結果
を表1に示す。
【0011】
【表1】
【0012】表1に示す結果から明らかなように、骨材
原料及び/又は結合材として純度95%以上のコージェ
ライトを用いて得られたセッターによれば、残存強度が
高いため、セッターの割れも発生し難く、また、不純物
が極めて少ないので、タイルとの反応、付着、ローター
との反応、付着がないことがわかる。
【0013】
【発明の効果】 本発明のセッターによれば、コージェ
ライト原料の純度を高めることにより、安定した組成の
セッターを得ることができ、焼成品の焼成中において、
セッター中の不純物成分が焼成品と反応して製品に脱粒
を起こすことがない。また、焼成中に焼成品や搬送用ロ
ーラーなどに付着することもなく、高品質の焼成品を効
率よく製造することができる。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F27D 3/12 C04B 35/195 C04B 35/64

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結合材としてコージェライトを含むセッ
    ターであって、焼成時にコージェライト化して結合材と
    なる原料を含み、該結合材のコージェライトの純度を9
    5%以上としたことを特徴とするセッター。
  2. 【請求項2】 ローラーハースキルン用である請求項
    に記載のセッター。
  3. 【請求項3】 結合材としてコージェライトを含むセッ
    ターの製造にあたり、焼成時にコージェライト化して純
    度95%以上のコージェライト結合材となる原料を用い
    て、骨材原料とともに混合、成形し、得られた成形体を
    焼成することを特徴とするセッターの製造方法。
  4. 【請求項4】 セッターが、ローラーハースキルンに用
    いられる請求項に記載のセッターの製造方法。
JP03156994A 1994-03-01 1994-03-01 セッターとその製造方法 Expired - Lifetime JP3382702B2 (ja)

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