JP3548050B2 - 加熱調理装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、加熱調理装置に関し、詳しくは、吸気孔から風路を介して排気孔に空気を送るファンを含む加熱調理装置に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
従来の加熱調理装置には、加熱手段であるマグネトロンや高圧トランスを冷却するために、ファンが設けられていた。また、加熱調理装置の中でも、壁面やキッチンキャビネットに取付けられる高所設置型電子レンジでは、上記の目的のほかに、単に、該加熱調理装置を換気扇として使用するためにも、ファンが設けられている。
【0003】
そして、従来の加熱調理装置の中には、ファンの排気方向を、複数の方向から選択することができるタイプのものがあった。たとえば、キッチンキャビネットに取付けられるタイプのものであれば、ユーザは、ファンの排気方向を、室内または室外のいずれかに選択することができた。
【0004】
しかしながら、このような加熱調理装置において、ファンの排気方向が室内とされた場合、排気の際に発生する音が大きいため、ユーザが不快感を抱くという問題があった。
【0005】
本発明は、かかる実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、ユーザに不快感を与えない加熱調理装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の本発明にかかる加熱調理装置は、加熱手段と、吸気孔と、排気孔と、前記吸気孔から風路を介して前記排気孔に空気を送るファンとを含む加熱調理装置であって、前記ファンを駆動する駆動手段をさらに含み、前記ファンは、風を送る方向の異なる複数の設置態様の中のいずれかの設置態様で、設置され、前記駆動手段は、前記ファンを、所定の範囲内の回転数のいずれかの回転数で回転させるように、制御を行ない、前記回転数についての所定の範囲を、前記ファンの設置態様ごとに決定することを特徴とする。
【0007】
請求項1に記載の本発明によれば、ファンの回転数についての範囲が、ファンの設置態様に応じて決定される。
【0008】
これにより、ファンの排気方向が、排気の際に発生する音に対してユーザが不快感を抱くような方向である場合にのみ、ファンの回転数を低下させることができる。
【0009】
また、請求項1に記載の発明にかかる加熱調理装置の構成に加えて、前記異なる複数の設置態様は、ファンが室内に向けて風を送る第1の設置態様と、ファンが室外に向けて風を送る第2の設置態様とを含み、前記駆動手段は、前記第1の設置態様に対する前記所定の範囲を、前記第2の設置態様に対する前記所定の範囲よりも回転数の少ない側に決定することを特徴とする。
【0010】
前述の作用に加えて、ファンが室内に向けて排気を行なう場合には、室外に向けて排気を行なう場合よりも、ファンの回転数が低くなり、排気に際しての騒音も低下すると考えられる。
【0011】
請求項2に記載の本発明にかかる加熱調理装置は、請求項1に記載の発明にかかる加熱調理装置の構成に加えて、前記ファンについての設置態様は、変更可能であり、前記ファンについての、変更後の設置態様についての情報を入力できる入力手段をさらに含み、前記駆動手段は、前記入力手段に入力された、変更後の設置態様についての情報に基づいて、前記回転数についての所定の範囲を決定することを特徴とする。
【0012】
請求項2に記載の本発明によれば、請求項1に記載の発明による作用に加えて、ユーザは、ファンの設置態様を変更でき、かつ、ファンは、変更後の設置態様に応じて適切な回転数で回転する。
【0013】
請求項3に記載の本発明にかかる加熱調理装置は、請求項1〜請求項2のいずれか1項に記載の発明にかかる加熱調理装置の構成に加えて、前記排気孔は、複数個設けられ、前記ファンは、設置態様に応じて、前記複数の排気孔のいずれかに、空気を送り、前記複数の排気孔の中の所定の排気孔を開閉可能なカバーと、前記カバーの開閉を制御可能なカバー開閉手段とをさらに含み、前記カバー開閉手段は、前記カバーを閉状態に制御し、前記ファンの設置態様が前記所定の排気孔に空気を送る設置態様となった場合にのみ、前記カバーを、前記ファンの動作に応じて開閉させることを特徴とする。
【0014】
請求項3に記載の本発明によれば、請求項1〜請求項2のいずれか1項に記載の発明による作用に加えて、所定の排気孔は、開状態にされる必要がない場合には、カバーによって閉じられる。これにより、加熱調理装置内に埃等が入り込む事態を、より確実に回避できる。
【0015】
請求項4に記載の本発明にかかる加熱調理装置は、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の発明にかかる加熱調理装置の構成に加えて、前記吸気孔に設置されたオイルフィルタおよびチャコールフィルタをさらに含むことを特徴とする。
【0016】
請求項4に記載の本発明によれば、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の発明による作用に加えて、複数のフィルタが、互いに近傍に設けられるため、当該複数のフィルタについての交換等のメンテナンスが同時に行なえる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施の形態においては、加熱調理装置の一例としてキッチンキャビネット等の高所に取付けるタイプの電子レンジを示すが、本発明はこれに限らず、所定の場所に備え付けるタイプではない移動可能な電子レンジなどであってもよく、ファンを備え、装置の内部に空気を取込み外部に空気を排出するよう構成された加熱調理装置であれば、すべてに適用することが可能である。
【0018】
図1は、本発明の一実施の形態の電子レンジを示す図である。図1(a)に、電子レンジの外観を示す。電子レンジ1は、本体4の正面に、前板5と、ドア3を備えている。前板5およびドア3の上方には、吸気孔および排気孔(後述する吸気孔21および排気孔2,22、図1(a)では省略)が設けられ、そして、当該吸気孔および排気孔を覆うようにカバー7が備えられている。また、前板5には、ユーザが、電子レンジ1の操作内容を入力するためのコントロールパネル51が設けられている。なお、図示は省略しているが、コントロールパネル51には、調理時間等を表示できる表示部が設けられている。電子レンジ1は、図1(b)に示すように、たとえば、キッチンキャビネット82内の、ガスレンジ83の真上に取付けられる。
【0019】
図2は、図1に示した電子レンジ1の構成をより詳細に説明するための図である。図2(a)は、電子レンジ1を下方から見た場合の斜視図である。図2(a)を参照して、電子レンジ1の底部には、キッチンランプ42,43が備えられている。そして、ユーザは、ガスレンジ83を用いて調理する際に、キッチンランプ42,43を点灯させることができる。なお、キッチンランプ42,43の下方には、それぞれ耐熱ガラス42a,43aが備えられている。
【0020】
また、電子レンジ1の底部には、底孔67が形成されている。電子レンジ1は、内蔵するファンにより、底孔67を介して、煙等を電子レンジ1の内部に吸気し、適切な方向に排気することができる。なお、底孔67には、後述するようにフィルタが嵌め込まれており、電子レンジ1内部には、該フィルタを介して、煙等が吸気される。
【0021】
図2(b)は、電子レンジ1の内部構成を説明するための図であり、電子レンジ1において、前板5,ドア3およびカバー7が取外された状態を示す図である。図2(b)を参照して、ドア3の奥には、食品等の被加熱物を収納する加熱室30が設けられている。そして、加熱室30の上方には、加熱室30内を照らすための加熱室ランプ41が備えられている。
【0022】
図3は、電子レンジ1の電気的構成を模式的に示す図である。図3を参照して、55は、図3に示す回路全体に電力を供給する交流電源である。また、33はマグネトロンであり、66はマグネトロン33に高電圧を供給するための高圧トランスである。
【0023】
57はドアスイッチである。ドアスイッチ57は、ドア3が開かれると図3に示す回路を開き、ドア3が閉じられると、当該回路を閉じるように構成されている。したがって、電子レンジ1では、ドア3が開かれていると、ドアスイッチ57が回路を開き、交流電源55から高圧トランス66への電力供給が妨げられるため、マグネトロン33が電波を発しないように構成されている。
【0024】
一方、図中58,59は、それぞれ加熱調理のためにマグネトロン33への通電を規制する出力調整用リレー,メインリレーである。メインリレー59は、加熱調理が行なわれている間中オンされているが、出力調整用リレー58は、マグネトロン33の出力を調整するために、加熱調理の最中にもオン/オフを繰返している。出力調整用リレー58およびメインリレー59のオン/オフは、制御回路65により制御されている。
【0025】
制御回路65には、図示せぬマイクロコンピュータとメモリが含まれる。そして、制御回路65は、マイクロコンピュータによって、ユーザがコントロールパネル51に入力した調理メニューに応じ、メインリレー59および出力調整用リレー58のオン/オフを制御する。また、制御回路65は、必要に応じて、加熱時間等の調理情報を、メモリに記憶する。なお、図中64は、制御回路65に一定電圧の電力を供給する定電圧回路である。
【0026】
60はモニタスイッチであり、ドアスイッチ57とは逆に、ドア3が開かれると図3に示す回路を閉じ、ドア3が閉じられると当該回路を開くように構成されている。モニタスイッチ60は、ドア3が開かれてもドアスイッチ57が何らかの原因で回路を開かない場合に、短絡回路を形成してヒューズ56を切り、マグネトロン33への通電を回避するために設けられている。これにより、ドア3が開いた状態でマグネトロン33が高周波の電波を発するという危険な状況を確実に回避できる。
【0027】
図中17は、前述のマグネトロン33の冷却用のファン(後述するファン34)を駆動するブロアモータである。また、図中41は、加熱室7内を照らす加熱室ランプである。そして、図中18,47は、それぞれ、ブロアモータ17,加熱室ランプ41への通電を制御するリレースイッチである。リレースイッチ18,47は、それぞれ、制御回路65により、オン/オフを制御される。
【0028】
また、キッチンランプ42,43は、定電圧回路64に接続されている。そして、図中49は、キッチンランプ42,43への通電を制御するリレースイッチである。また、カバー7の開閉を行なうためのカバーモータ45、および、電子レンジ1を主に換気扇として使用する際に使用されるフードファン(後述するフードファン8)を駆動するためのファンモータ44も、定電圧回路64に接続されている。そして、ファンモータ44,カバーモータ45への通電の制御は、それぞれ、リレースイッチ46,48により行なわれる。そして、リレースイッチ46,48,49は、それぞれ、制御回路65により、オン/オフを制御される。ファンモータ44は、コネクタ50aを備えている。また、電子レンジ1側には、コネクタ50bが備えられている。そして、コネクタ50aとコネクタ50bが接続されることにより、ファンモータ44は電子レンジ1本体に電気的に接続されることになる。
【0029】
フードファン(後述するフードファン8)は、複数の送風方向で取付けることができる。ユーザは、該フードファンの送風方向を変更するために、フードファンを取外し、再度、電子レンジ1本体に取付けることができる。該複数の送風方向の中には、カバー7によって開閉される排気孔(排気孔2)を介して、電子レンジ1外へ空気を送り出すものが含まれる。ユーザは、コントロールパネル51に、フードファンの送風方向を入力できる。これにより、後述するように、フードファンの送風方向が、排気孔(排気孔2)を介して、電子レンジ1外へ空気を送り出すものとされると、フードファンの動作に応じて、カバー7が開閉される。
【0030】
制御回路65には、コントロールパネル51およびサーミスタ63が接続されている。サーミスタ63は、後述するように、電子レンジ1の排気孔(排気孔2)付近に設けられる。制御回路65は、サーミスタ63の検知温度が異常な高温となった場合、カバー7が閉状態にあれば、カバー7を強制的に、開状態にする。また、制御回路65には、ファンスイッチ61が接続されている。ファンスイッチ61の動作については、図8等を用いて後述する。
【0031】
図4は、図1のIV−IV線に沿う矢視断面図である。また、図5は、図1の電子レンジ1の斜視図であり、電子レンジ1の内部構造を詳細に説明するために、本体4の外郭部分を省略した図である。
【0032】
図4および図5を参照して、電子レンジ1は、本体4内に、中枠11と、中枠11の外側にある通気路12を備えている。なお、中枠11は、加熱室30と、加熱制御等のための電子部品(マグネトロン33等)を収納する機械室31と、加熱室30から排出される空気が送り込まれる排気室32とを囲うように構成されている。通気路12の壁面であって本体4の下面の底板6には、底孔67が設けられている。また、中枠11の上には、2つのフードファン8が設けられている。また、前板5の上部には、カバー7に覆われた、吸気孔21および排気孔2,22が形成されている。そして、図中10は、フードファン8から送られる空気を排気孔2のみに導く本体ガイドである。なお、底孔67付近にはフィルタが備えられているが、図4では省略している。
【0033】
フードファン8は、吹出口8aから、空気を吹出す。そして、電子レンジ1において、フードファン8が作動すると、カバー7が図1に示す閉状態から図5に示す開状態となり、そして、図4および図5に白抜きの矢印で示すように、底孔67から通気路12内に空気が取込まれ、その空気は、フードファン8を介して、排気孔2から電子レンジ1外に排出される。なお、排気孔2の前面にカバー7が備えられることにより、排気孔2から、斜め上方に向かって、空気を排出させることができる。つまり、カバー7は、排気孔2(および排気孔22)から排出される空気の流れる方向を制御することができる。このように、電子レンジ1において、底孔67から空気を取込み、排気孔2から排出できることにより、ガスレンジ83において調理が行なわれた際に、電子レンジ1を換気扇として使用することができる。
【0034】
なお、カバー7には、仕切板71と把手72が設けられている。仕切板71は、排気孔2から排出される空気が直接吸気孔21から電子レンジ1内に取込まれることを回避するために設けられており、把手72は、カバー7の開閉を手動で切替えるために設けられている。カバー7の開閉は、基本的には、カバーモータ45により切替えられる。ただし、把手72が設けられることにより、特に、フードファン8やファン34を運転させずに、吸気孔21および排気孔2,22付近の掃除等を行なう場合や、カバー7を自動的に開閉する部材が故障した場合、手動で、カバー7を開閉できる。
【0035】
一方、図5中、52は、吸気孔21から取込まれた空気が送り込まれる吸気室であり、機械室31と接続されている。そして、電子レンジ1では、フードファン8とは別のファン(後述するファン34)を備えており、図4および図5に示す空気の流れとは別の態様で空気を流すことができる。以下に、電子レンジ1における当該別の態様での空気の流れについて、図6を参照しつつ、説明する。
【0036】
図6は、図5と同様の、電子レンジ1の本体4の外郭部分を省略した斜視図である。なお、図6においては、上述の態様とは別の態様での空気の流れを、白抜きの矢印で示している。また、図6においては、機械室31の内部構造を説明するために、中枠11が一部破断されて記載されている。
【0037】
電子レンジ1は、機械室31内に、加熱室30内の被加熱物を加熱するためのマグネトロン33と、マグネトロン33等の部品を冷却するためのファン34を備えている。そして、電子レンジ1において、ファン34が作動すると、カバー7が図1に示す閉状態から図5(または図6)に示す開状態となり、そして、図6に白抜きの矢印で示すように、吸気孔21から、吸気室52、機械室31を介して加熱室30内に空気が取込まれ、その空気は、排気室32を通り、排気孔22から電子レンジ1外に排出される。
【0038】
以上説明したように、電子レンジ1では、フードファン8とファン34とにより、異なった態様で、空気が流れる。電子レンジ1では、後述するようにフードファン8またはファン34のいずれかが作動する際には、制御回路65により、カバー7は開状態とされる。また、フードファン8およびファン34の動作が停止すると、カバー7は閉状態とされる。なお、電子レンジ1では、マグネトロン33による加熱調理が行なわれる際には、自動的に、ファン34が作動する。また、コントロールパネル51において所定のキー操作を行なうことにより、フードファン8を作動させることができる。つまり、電子レンジ1において、フードファン8とファン34とは、独立して作動するものである。
【0039】
図5および図6において、フードファン8の吹出口8aは前方(ドア3のある方向)を向いている。なお、後述するように、電子レンジ1では、フードファン8の吹出口8aの対向する方向は、前,後ろ,上方のいずれかに設定することができる。これ以降、吹出口8aの対向方向が、前,後ろ,上方にある場合のそれぞれのフードファン8の設置態様を、前方設置,後方設置,上方設置という。
【0040】
図7は、フードファン8の電子レンジ1本体への取付けを説明するための図である。なお、図7は、電子レンジ1を左後方部から見た場合の斜視図に相当する。また、図7では、フードファン8は上方設置されている。
【0041】
図7を参照して、フードファン8は、電子レンジ1の本体の後方から矢印P方向に装着される。なお、装着される際には、フードファン8に付属するコネクタ50aと、電子レンジ1の本体側のコネクタ50bとが接続される。電子レンジ1において、フードファン8の上方には、フードファン8を固定するための押え板26が取付けられる。押え板26は、電子レンジ1本体およびフードファン8にネジ止めされる。押え板26には、上方排気孔27が形成されている。上方排気孔27は、フードファン8の吹出口8aに対応した位置に設けられている。これにより、フードファン8が上方設置された場合でも、押え板26は、吹出口8aから吹出される空気の流れを遮らない。
【0042】
次に、フードファン8の設置態様が、前方設置,上方設置,後方設置とされた場合のそれぞれの状態を、図8〜図10を用いて説明する。なお、図8〜図10は、電子レンジ1の右側面から見たフードファン8の設置態様を模式的に示す図であり、フードファン8の設置態様が、それぞれ、前方設置,上方設置,後方設置である状態を示す図である。
【0043】
まず、図8を参照して、前方設置の場合、吹出口8aから吹出した空気は、図中の白抜き矢印の方向に従い、排気孔2から、電子レンジ1外に排出される。フードファン8の下方には、ファンスイッチ61が配置されている。ファンスイッチ61は、その上部に、スイッチボタン62(図11参照)を備えているが、図8に示す状態では、フードファン8は、スイッチボタン62を押圧して、ファンスイッチ61の本体内部に押込めている。ファンスイッチ61は、スイッチボタン62が押圧されているか否かにより、図3に示した回路の開閉状態を変化させる。したがって、制御回路65は、ファンスイッチ61による回路の開閉状態を検知することにより、フードファン8が図8に示すような位置に取付けられているか否かを検知することができる。
【0044】
また、図8では、電子レンジ1が、その底部に、オイルフィルタ35とチャコールフィルタ36を備える旨が記載されている。オイルフィルタ35は、ガスレンジ83による調理で発生した油分が、電子レンジ1内に入り込まないようにするためのフィルタである。チャコールフィルタ36は、ガスレンジ83による調理で発生した煤が電子レンジ1内に入り込まないようにする等のために設けられたフィルタである。これらのフィルタは、底板6に取付けられている部材により支持されているが、支持態様の詳細については後述する。
【0045】
また、図8では、電子レンジ1が、排気孔2の近傍に、サーミスタ63を備える旨が記載されている。制御回路65は、前述のようにサーミスタ63の検知温度が異常な高温となった場合に、カバー7を強制的に開状態にする。なお、サーミスタ63の設置場所は、排気孔2の近傍に限定されるものではない。
【0046】
図9および図10を参照して、電子レンジ1がフードファン8の上方設置および後方設置の状態にあっても、ファンスイッチ61のスイッチボタン62はフードファン8により押圧されている。
【0047】
電子レンジ1は、ユーザに、コントロールパネル51に対して、フードファン8の設置態様を入力させるように構成されている。そして、設置態様が後方設置または上方設置である入力された場合には、基本的には、フードファン8が作動しても、ファン34が作動しなければ、カバー7は開状態とされない。
【0048】
また、後述するように、電子レンジ1は、フードファン8の設置態様が前方設置であると入力された場合には、後方設置または上方設置であると入力された場合よりも、フードファン8の回転数(単位時間当りの回転数を意味する)が低く設定される。
【0049】
なお、ここで、参考として、図11に、電子レンジ1においてフードファン8が取付けられていない状態を示す。図11を参照して、フードファン8が取付けられていない場合には、スイッチボタン62は、フードファン8に押圧されることなく、ファンスイッチ61から突出ている。
【0050】
次に、カバー7の開閉機構について、図12〜図14を参照しつつ、説明する。まず、図12を参照して、カバー7は、接続部7aを備え、接続部7aを介して、電子レンジ1本体と接続されている。カバー7の仕切板71には、その後部に、溝71aが形成されている。
【0051】
仕切板71の主面の後部側と対向する位置に、カバーモータ45が設けられている。カバーモータ45は、アーム45bを備えている。カバーモータ45が作動すると、アーム45bは、その一端にある回転中心45aを支点として回動する。アーム45bの他端には、突起部45cが設けられている。突起部45cは、溝71aに嵌込まれている。これにより、アーム45bが回転することにより、仕切板71がカムとして作用して、カバー7が開閉する。
【0052】
仕切板71の上方には、板バネ85が備えられている。板バネ85の下端は、仕切板71の最後部近傍の上端を押圧している。これにより、カバー7が全体として「てこ」として作用する(支点:接続部7a,力点:板バネ85との接点,作用点:排気孔2の外枠との接点)ため、カバー7の最前部が、確実に、排気孔2を閉じることになる。つまり、カバー7は、閉状態(図12に示す状態)にある場合に、その状態で確実に固定される。したがって、カバー7の閉状態に、カバー7と電子レンジ1本体との間に隙間を生じることがない。
【0053】
図12に示す状態では、カバー7は閉状態にある。以下に、この状態から、カバー7が開状態にされる機構について、説明する。
【0054】
図12に示す状態で、カバーモータ45が作動すると、アーム45bは、回転中心45aを支点として、図の反時計方向に回転する。これにより、板バネ85と仕切板71との接点は、徐々に後方にずれていく。
【0055】
仕切板71の後端は、弧状となっている。なお、仕切板71の後端の曲率半径は、部分によって異なる。具体的には、図12に示すように、後端の曲率半径は、上から、Ra,Rb,Rcとすることができる。Raは、後端の上端部の曲率半径であり、Rbは、後端の中間部の曲率半径であり、Rcは、後端の下端部の曲率半径である。Rbを弧とした場合、当該弧が形成する円の中心は、接続部7aである。また、Ra<Rbである。すなわち、Raとして示した部分の方が、Rbとして示した部分よりもカーブが急である。
【0056】
カバーモータ45が作動し、アーム45bが所定角度だけ回転すると、図13に示すように、板バネ85と仕切板71との接点は、Raで示した範囲の最後端まで移動する。
【0057】
図13に示した状態からさらにカバーモータ45が作動すると、図14に示すように、仕切板71が、板バネ85と接触しないようになる。これは、Ra<Rbだからであると考えられる。
【0058】
すなわち、図12〜図14を用いて説明したカバー7の開閉機構では、カバー7は、所定の点(接続部7a)を支点として開閉動作を行なう。仕切板71は、その後端に、Raで示される第1の部分と、Rbで示される第2の部分とを備えている。ここでいう第2の部分は、第1の部分と連続して、第1の部分よりも下方に設けられている。第1の部分,第2の部分は、それぞれ、第1の曲率と第2の曲率を有し、第2の曲率は、第1の曲率よりも小さい。すなわち、Raとして示した部分の方が、Rbとして示した部分よりもカーブが急である。第2の部分が一部を構成する円の中心は、前記支点である。カバーが閉状態にある場合には、図12に示す状態では、板バネ85は、カバー7の仕切板71を、上方から係止めしている。ここで、曲率半径Rbは、板バネ85と接続部7aとの最短距離(この場合、板バネ85の下端と接続部7aとの距離)よりも短い。なお、仕切板71の外周であってRaで示した領域と、接続部7aとの距離は、板バネ85と接続部7aとの最短距離と等しい。
【0059】
次に、オイルフィルタ35,チャコールフィルタ36の取付けについて説明する。図15は、オイルフィルタ35,チャコールフィルタ36を固定する部材の形状を説明するための図であり、電子レンジ1の底部を、内側から見た図に相当する。
【0060】
電子レンジ1において、底孔67の端部には、向かい合うように、2対の二段ガイド69と、1対の上部ガイド68が設けられている。上部ガイド68および二段ガイド69は、底板6と一体的に設けられている。より詳細には、底板6において、底孔67として切取る部分を、一部切取らずに残し、該残した部分を折曲げることにより、上部ガイド68および二段ガイド69を構成している。これにより、底板6を構成した材料とは別の材料を準備すること無く、上部ガイド68および二段ガイド69を構成することができる。
【0061】
図16(a),図16(b)に、二段ガイド69,上部ガイド68によるオイルフィルタ35およびチャコールフィルタ36の支持態様を示す。
【0062】
図15および図16を参照して、二段ガイド69は、下方から順に、底板6と接続し底板6に対して垂直な第1の面と、該第1の面に接続し底板6に対して平行な第2の面と、該第2の面に接続し底板6に対して垂直な第3の面とを備えている。つまり、二段ガイド69は、底板6に対して垂直な面を2つ備えている。そして、向かい合う二段ガイド69のそれぞれに備えられた、底板6に対して垂直な上下の2つの面で、両側から挟み込むように、2枚のフィルタがそれぞれ支持される。
【0063】
上部ガイド68は、2枚のフィルタのうち上にあるフィルタ(本実施の形態ではチャコールフィルタ36)を上方から押えるためのガイドである。
【0064】
次に、2枚のフィルタの、二段ガイド69,上部ガイド68への取付態様について、図17および図18を参照しつつ説明する。
【0065】
2枚のフィルタを取付ける際、まず、チャコールフィルタ36から、取付けを行なう。そこで、最初に、チャコールフィルタ36の取付けについて説明する。まず、図17(a)を参照して、チャコールフィルタ36の後端(図17(a)では右端)を、底孔67から電子レンジ1の内部に挿入する。そして、チャコールフィルタ36の前端(図17(a)では左端)を、矢印X方向に、すなわち上方に移動させて、底孔67から電子レンジ1の内部に挿入する。
【0066】
その後、チャコールフィルタ36を二段ガイド69に嵌込むことにより、図17(b)に示すように、チャコールフィルタ36の取付けが完了する。
【0067】
次に、オイルフィルタ35の取付けについて説明する。図18(a)を参照して、オイルフィルタ35の後端(図18(a)では右端)を、底孔67から電子レンジ1の内部に挿入する。次に、オイルフィルタ35の前端を上方に移動させて、オイルフィルタ35全体を、電子レンジ1内部に挿入する(図18(b)参照)。なお、このとき、オイルフィルタ35は二段ガイド69に嵌込まれているが、最終的な取付位置よりは幾分か後方(図18(b)では右方)にずれて、位置している。そして、この状態から、矢印Y方向にオイルフィルタ35を移動させることにより、図18(c)に示すように、オイルフィルタ35の取付けが完了する。
【0068】
次に、電子レンジ1における、制御回路65の制御態様について説明する。
電子レンジ1では、コントロールパネル51において、フードファン8の回転数を2段階で調整できる。この2段階の回転数において、多い方を「High」、少ない方を「Low」と呼ぶ。また、コントロールパネル51上には、それぞれに対応するキーが設けられている。以下、それぞれを、Highキー,Lowキーと呼ぶ。
【0069】
一方、電子レンジ1では、制御回路65は、ファンモータ44に供給する電流値を3段階で調整できる。この3段階の電流値において、高い方から「高電流」,「中電流」,「低電流」と呼ぶ。ファンモータ44に供給される電流値が変化すると、それに応じて、フードファン8の回転数、すなわち、フードファン8の回転スピードも変化する。ファンモータ44に供給される電流値が「高電流」,「中電流」,「低電流」であるときのそれぞれのフードファン8の回転スピードをそれぞれ「高速」,「中速」,「低速」と呼ぶ。
【0070】
そして、電子レンジ1では、上記のHighキー,Lowキーと、フードファン8の回転スピードは、それぞれ、表1に示すように、対応している。
【0071】
【表1】
【0072】
表1において、各キーと各回転スピードの対応する態様は、フードファン8の設置態様によって異なっている。具体的には、前方設置であれば、Highキーは中速に対応し、Lowキーは低速に対応している。一方、後方設置または上方設置であれば、Highキーは高速に対応し、Lowキーは中速に対応している。つまり、電子レンジ1では、フードファン8を、所定の範囲内の回転数のいずれかの回転数で回転させることになる。所定の範囲とは、前方設置であれば、低速から中速に対応する回転数であり、後方設置または上方設置であれば、中速から高速に対応する回転数である。すなわち、所定の範囲とは、フードファンの設置態様に応じて、設定される。
【0073】
電子レンジ1に交流電源55から電力が投入されると、制御回路65は、回転スピード設定処理を実行する。制御回路65は、回転スピード設定処理において、ユーザに、フードファン8の設置態様を入力させる。そして、制御回路65は、フードファン8の設置態様に応じて、Highキー,Lowキーとフードファン8の回転スピードとの対応関係を、表1に示したように、設定する。以下に、回転スピード設定処理について、図19を参照しつつ、詳細に説明する。
【0074】
電子レンジ1に交流電源55から電力が投入されると、制御回路65は、まず、S1で、コントロールパネル51の表示部に、ユーザに対してフードファン8の設置態様の入力を要請するメッセージを表示して、S2に進む。ここでの表示態様としては、たとえば、前方設置,後方設置,上方設置のそれぞれを、加熱時間等を入力するために備えられたテンキーの「1」,「2」,「3」の各キーに対応させ、これらの3つのキーのいずれかをユーザに押圧させるようなものが考えられる。
【0075】
S2では、制御回路65は、S1でユーザが入力した設置態様が前方設置であるか否かを判断する。前方設置であると判断すると、S4に進み、そうではないと判断すると、すなわち、後方設置か上方設置であると判断すると、S3に進む。なお、S2では、前方設置であるか否かが判断されるため、S1における表示は、ユーザに、前方設置であるか否かを入力させるものであってもよい。
【0076】
S3では、制御回路65は、Highキーを高速に、Lowキーを中速に、それぞれ対応させるように設定し、かつ、フードファン8が作動しても、カバー7を閉じたままにするよう設定し、処理を終了する。この場合、カバー7は、ファン34の動作に対応して、開閉を制御される。
【0077】
一方、S4では、制御回路65は、Highキーを中速に、Lowキーを低速に、それぞれ対応させるように設定し、かつ、フードファン8の動作に対応してカバー7の開閉を制御するよう設定し、処理を終了する。この場合、カバー7は、フードファン8およびファン34の動作に対応して、開閉を制御される。
【0078】
電子レンジ1において、ユーザは、HighキーまたはLowキーを押圧することにより、フードファン8の動作態様を所望の態様に設定できる。このように設定されると、各設置態様において、フードファン8を強く作動させたい場合にはHighキーを押圧すればよく、フードファン8の動作が中程度でよい場合にはLowキーを押圧すればよい。
【0079】
以上説明した回転スピード設定処理では、前方設置の場合は、他の設置態様よりも、各キーに対応するフードファン8の回転スピードが遅く設定される。すなわち、前方設置の場合は、他の設置態様よりも、フードファン8の回転数の範囲が少ない側にシフトしていることになる。なお、電子レンジ1の場合、前方設置の場合、フードファン8の排気方向は、電子レンジ1が設置されている室内に向けられることとなる。一方、他の設置態様、すなわち、後方設置および上方設置の場合、フードファン8の排気方向は、電子レンジ1が設置されている部屋の外に向けられることとなる。
【0080】
したがって、回転スピード設定処理では、フードファン8の排気方向が、電子レンジ1が設置された室内に向いている場合には、室外に向いている場合よりも、フードファン8の回転数は少なくなる。なお、一般的に、フードファン8の排気方向が室内に向いている場合には、フードファン8の動作に伴って騒音が生じ易い。これは、排気孔2には、排気方向を、上方に向けるために、ルーバが備えられており、フードファン8によって送られる空気が、当該ルーバに遮られるためである。
【0081】
そして、電子レンジ1は、回転スピード設定処理を実行することにより、ユーザにとって騒音が気になるような場合には、その他の場合よりもフードファン8の回転数を低下させ、該騒音を低下させるように構成されている。
【0082】
なお、従来の高所設置型電子レンジでは、チャコールフィルタは、フードファン8に相当するファンの前方に、すなわち、電子レンジ1でいえば、フードファン8と排気孔2の間に、設置されていた。一方、電子レンジ1では、チャコールフィルタ36は、オイルフィルタ35とともに、底孔67近傍に、支持され、設置されている。これにより、電子レンジ1において、両フィルタの取付け、取外し等のメンテナンス時の作業が容易になるとともに、前方設置されたフードファン8が排気を行なう際の騒音が低下している。
【0083】
ここで、前方設置されたフードファン8の騒音の低下について、具体的に説明する。表2は、各設置態様における風量(通気量)および排気音の大きさを示している。なお、表2において、風量とは、フードファン8が作動した際の排気孔での通気量を意味し、CFM(Cubic Feet per Minutes[Ft3 /min])の単位で記載されている。この場合の排気孔とは、吹出口8aが対向する部分であり、たとえば、前方設置であれば、排気孔2であり、上方設置であれば、上方排気孔27である。
【0084】
また、表2において、「底孔付近」とは、本実施の形態のようにチャコールフィルタ36がオイルフィルタ35とともに、底孔67近傍に設置されていることを意味している。一方、「排気孔付近」とは、従来の電子レンジのように、チャコールフィルタがフードファン8と排気孔2との間に設置されていることを意味する。
【0085】
【表2】
【0086】
表2を参照して、前方設置の場合には、他の設置態様と比較して、風量が低いにも関わらず、排気音は大きくなっている。これは、上述したように、ルーバが存在するからである。そして、チャコールフィルタ36の設置位置が、本実施の形態のように底孔67近傍とされることにより、同程度の排気音が発生しても、風量が、従来の電子レンジよりも60CFM、すなわち、35%程度増加している。
【0087】
一方、ユーザは、電子レンジ1において、フードファン8の排気方向が室内に向いている場合に、騒音が大きくても構わないから、フードファン8の排気する力を大きくしたい場合がある。このようなユーザのニーズに対応できるように、電子レンジ1は、前方設置されている場合であっても、コントロールパネル51に対して所定の操作を行なうことにより、表3に示すように、Highキー,Lowキーに対応するフードファン8の回転数を、後方設置や上方設置の場合と同様のものとすることができるように構成されている。
【0088】
【表3】
【0089】
以上説明した本実施の形態では、フードファン8を駆動するファンモータ44、および、ファンモータ44に供給する電流値を制御することによりフードファン8の回転数を制御する制御回路65により、ファンを駆動する駆動手段が構成されている。また、フードファン8が図8〜図10を用いて説明した各態様で取付けられることから、ファンが、風を送る方向の異なる複数の設置態様の中のいずれかの設置態様で設置される旨が開示されていることになる。
【0090】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の電子レンジを示す図である。
【図2】図1に示した電子レンジの構成をより詳細に説明するための図である。
【図3】図1に示した電子レンジの電気的構成を模式的に示す図である。
【図4】図1のIV−IV線に沿う矢視断面図である。
【図5】図1の電子レンジの斜視図である。
【図6】図1の電子レンジの斜視図である。
【図7】図1に示す電子レンジにおける、フードファンの電子レンジ本体への取付けを説明するための図である。
【図8】図1に示す電子レンジにおいて、フードファンが前方設置された状態を示す図である。
【図9】図1に示す電子レンジにおいて、フードファンが上方設置された状態を示す図である。
【図10】図1に示す電子レンジにおいて、フードファンが後方設置された状態を示す図である。
【図11】図1に示す電子レンジにおいて、フードファンが取付けられていない状態を示す図である。
【図12】図1に示す電子レンジでの、カバーの開閉機構を説明するための図である。
【図13】図1に示す電子レンジでの、カバーの開閉機構を説明するための図である。
【図14】図1に示す電子レンジでの、カバーの開閉機構を説明するための図である。
【図15】図1に示す電子レンジのフィルタを固定する部材の形状を説明するための図である。
【図16】図1に示す電子レンジでの、二段ガイド,上部ガイドによるオイルフィルタおよびチャコールフィルタの支持態様を示す図である。
【図17】図1に示す電子レンジにおける、チャコールフィルタの取付態様を説明するための図である。
【図18】図1に示す電子レンジにおける、オイルフィルタの取付態様を説明するための図である。
【図19】図1に示す電子レンジの、制御回路が実行する回転スピード設定処理のフローチャートである。
【符号の説明】
1 電子レンジ
2 排気孔
7 カバー
8 フードファン
30 加熱室
35 オイルフィルタ
36 チャコールフィルタ
44 ファンモータ
45 カバーモータ
50a,50b コネクタ
55 交流電源
65 制御回路
67 底孔
【発明の属する技術分野】
本発明は、加熱調理装置に関し、詳しくは、吸気孔から風路を介して排気孔に空気を送るファンを含む加熱調理装置に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
従来の加熱調理装置には、加熱手段であるマグネトロンや高圧トランスを冷却するために、ファンが設けられていた。また、加熱調理装置の中でも、壁面やキッチンキャビネットに取付けられる高所設置型電子レンジでは、上記の目的のほかに、単に、該加熱調理装置を換気扇として使用するためにも、ファンが設けられている。
【0003】
そして、従来の加熱調理装置の中には、ファンの排気方向を、複数の方向から選択することができるタイプのものがあった。たとえば、キッチンキャビネットに取付けられるタイプのものであれば、ユーザは、ファンの排気方向を、室内または室外のいずれかに選択することができた。
【0004】
しかしながら、このような加熱調理装置において、ファンの排気方向が室内とされた場合、排気の際に発生する音が大きいため、ユーザが不快感を抱くという問題があった。
【0005】
本発明は、かかる実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、ユーザに不快感を与えない加熱調理装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の本発明にかかる加熱調理装置は、加熱手段と、吸気孔と、排気孔と、前記吸気孔から風路を介して前記排気孔に空気を送るファンとを含む加熱調理装置であって、前記ファンを駆動する駆動手段をさらに含み、前記ファンは、風を送る方向の異なる複数の設置態様の中のいずれかの設置態様で、設置され、前記駆動手段は、前記ファンを、所定の範囲内の回転数のいずれかの回転数で回転させるように、制御を行ない、前記回転数についての所定の範囲を、前記ファンの設置態様ごとに決定することを特徴とする。
【0007】
請求項1に記載の本発明によれば、ファンの回転数についての範囲が、ファンの設置態様に応じて決定される。
【0008】
これにより、ファンの排気方向が、排気の際に発生する音に対してユーザが不快感を抱くような方向である場合にのみ、ファンの回転数を低下させることができる。
【0009】
また、請求項1に記載の発明にかかる加熱調理装置の構成に加えて、前記異なる複数の設置態様は、ファンが室内に向けて風を送る第1の設置態様と、ファンが室外に向けて風を送る第2の設置態様とを含み、前記駆動手段は、前記第1の設置態様に対する前記所定の範囲を、前記第2の設置態様に対する前記所定の範囲よりも回転数の少ない側に決定することを特徴とする。
【0010】
前述の作用に加えて、ファンが室内に向けて排気を行なう場合には、室外に向けて排気を行なう場合よりも、ファンの回転数が低くなり、排気に際しての騒音も低下すると考えられる。
【0011】
請求項2に記載の本発明にかかる加熱調理装置は、請求項1に記載の発明にかかる加熱調理装置の構成に加えて、前記ファンについての設置態様は、変更可能であり、前記ファンについての、変更後の設置態様についての情報を入力できる入力手段をさらに含み、前記駆動手段は、前記入力手段に入力された、変更後の設置態様についての情報に基づいて、前記回転数についての所定の範囲を決定することを特徴とする。
【0012】
請求項2に記載の本発明によれば、請求項1に記載の発明による作用に加えて、ユーザは、ファンの設置態様を変更でき、かつ、ファンは、変更後の設置態様に応じて適切な回転数で回転する。
【0013】
請求項3に記載の本発明にかかる加熱調理装置は、請求項1〜請求項2のいずれか1項に記載の発明にかかる加熱調理装置の構成に加えて、前記排気孔は、複数個設けられ、前記ファンは、設置態様に応じて、前記複数の排気孔のいずれかに、空気を送り、前記複数の排気孔の中の所定の排気孔を開閉可能なカバーと、前記カバーの開閉を制御可能なカバー開閉手段とをさらに含み、前記カバー開閉手段は、前記カバーを閉状態に制御し、前記ファンの設置態様が前記所定の排気孔に空気を送る設置態様となった場合にのみ、前記カバーを、前記ファンの動作に応じて開閉させることを特徴とする。
【0014】
請求項3に記載の本発明によれば、請求項1〜請求項2のいずれか1項に記載の発明による作用に加えて、所定の排気孔は、開状態にされる必要がない場合には、カバーによって閉じられる。これにより、加熱調理装置内に埃等が入り込む事態を、より確実に回避できる。
【0015】
請求項4に記載の本発明にかかる加熱調理装置は、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の発明にかかる加熱調理装置の構成に加えて、前記吸気孔に設置されたオイルフィルタおよびチャコールフィルタをさらに含むことを特徴とする。
【0016】
請求項4に記載の本発明によれば、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の発明による作用に加えて、複数のフィルタが、互いに近傍に設けられるため、当該複数のフィルタについての交換等のメンテナンスが同時に行なえる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施の形態においては、加熱調理装置の一例としてキッチンキャビネット等の高所に取付けるタイプの電子レンジを示すが、本発明はこれに限らず、所定の場所に備え付けるタイプではない移動可能な電子レンジなどであってもよく、ファンを備え、装置の内部に空気を取込み外部に空気を排出するよう構成された加熱調理装置であれば、すべてに適用することが可能である。
【0018】
図1は、本発明の一実施の形態の電子レンジを示す図である。図1(a)に、電子レンジの外観を示す。電子レンジ1は、本体4の正面に、前板5と、ドア3を備えている。前板5およびドア3の上方には、吸気孔および排気孔(後述する吸気孔21および排気孔2,22、図1(a)では省略)が設けられ、そして、当該吸気孔および排気孔を覆うようにカバー7が備えられている。また、前板5には、ユーザが、電子レンジ1の操作内容を入力するためのコントロールパネル51が設けられている。なお、図示は省略しているが、コントロールパネル51には、調理時間等を表示できる表示部が設けられている。電子レンジ1は、図1(b)に示すように、たとえば、キッチンキャビネット82内の、ガスレンジ83の真上に取付けられる。
【0019】
図2は、図1に示した電子レンジ1の構成をより詳細に説明するための図である。図2(a)は、電子レンジ1を下方から見た場合の斜視図である。図2(a)を参照して、電子レンジ1の底部には、キッチンランプ42,43が備えられている。そして、ユーザは、ガスレンジ83を用いて調理する際に、キッチンランプ42,43を点灯させることができる。なお、キッチンランプ42,43の下方には、それぞれ耐熱ガラス42a,43aが備えられている。
【0020】
また、電子レンジ1の底部には、底孔67が形成されている。電子レンジ1は、内蔵するファンにより、底孔67を介して、煙等を電子レンジ1の内部に吸気し、適切な方向に排気することができる。なお、底孔67には、後述するようにフィルタが嵌め込まれており、電子レンジ1内部には、該フィルタを介して、煙等が吸気される。
【0021】
図2(b)は、電子レンジ1の内部構成を説明するための図であり、電子レンジ1において、前板5,ドア3およびカバー7が取外された状態を示す図である。図2(b)を参照して、ドア3の奥には、食品等の被加熱物を収納する加熱室30が設けられている。そして、加熱室30の上方には、加熱室30内を照らすための加熱室ランプ41が備えられている。
【0022】
図3は、電子レンジ1の電気的構成を模式的に示す図である。図3を参照して、55は、図3に示す回路全体に電力を供給する交流電源である。また、33はマグネトロンであり、66はマグネトロン33に高電圧を供給するための高圧トランスである。
【0023】
57はドアスイッチである。ドアスイッチ57は、ドア3が開かれると図3に示す回路を開き、ドア3が閉じられると、当該回路を閉じるように構成されている。したがって、電子レンジ1では、ドア3が開かれていると、ドアスイッチ57が回路を開き、交流電源55から高圧トランス66への電力供給が妨げられるため、マグネトロン33が電波を発しないように構成されている。
【0024】
一方、図中58,59は、それぞれ加熱調理のためにマグネトロン33への通電を規制する出力調整用リレー,メインリレーである。メインリレー59は、加熱調理が行なわれている間中オンされているが、出力調整用リレー58は、マグネトロン33の出力を調整するために、加熱調理の最中にもオン/オフを繰返している。出力調整用リレー58およびメインリレー59のオン/オフは、制御回路65により制御されている。
【0025】
制御回路65には、図示せぬマイクロコンピュータとメモリが含まれる。そして、制御回路65は、マイクロコンピュータによって、ユーザがコントロールパネル51に入力した調理メニューに応じ、メインリレー59および出力調整用リレー58のオン/オフを制御する。また、制御回路65は、必要に応じて、加熱時間等の調理情報を、メモリに記憶する。なお、図中64は、制御回路65に一定電圧の電力を供給する定電圧回路である。
【0026】
60はモニタスイッチであり、ドアスイッチ57とは逆に、ドア3が開かれると図3に示す回路を閉じ、ドア3が閉じられると当該回路を開くように構成されている。モニタスイッチ60は、ドア3が開かれてもドアスイッチ57が何らかの原因で回路を開かない場合に、短絡回路を形成してヒューズ56を切り、マグネトロン33への通電を回避するために設けられている。これにより、ドア3が開いた状態でマグネトロン33が高周波の電波を発するという危険な状況を確実に回避できる。
【0027】
図中17は、前述のマグネトロン33の冷却用のファン(後述するファン34)を駆動するブロアモータである。また、図中41は、加熱室7内を照らす加熱室ランプである。そして、図中18,47は、それぞれ、ブロアモータ17,加熱室ランプ41への通電を制御するリレースイッチである。リレースイッチ18,47は、それぞれ、制御回路65により、オン/オフを制御される。
【0028】
また、キッチンランプ42,43は、定電圧回路64に接続されている。そして、図中49は、キッチンランプ42,43への通電を制御するリレースイッチである。また、カバー7の開閉を行なうためのカバーモータ45、および、電子レンジ1を主に換気扇として使用する際に使用されるフードファン(後述するフードファン8)を駆動するためのファンモータ44も、定電圧回路64に接続されている。そして、ファンモータ44,カバーモータ45への通電の制御は、それぞれ、リレースイッチ46,48により行なわれる。そして、リレースイッチ46,48,49は、それぞれ、制御回路65により、オン/オフを制御される。ファンモータ44は、コネクタ50aを備えている。また、電子レンジ1側には、コネクタ50bが備えられている。そして、コネクタ50aとコネクタ50bが接続されることにより、ファンモータ44は電子レンジ1本体に電気的に接続されることになる。
【0029】
フードファン(後述するフードファン8)は、複数の送風方向で取付けることができる。ユーザは、該フードファンの送風方向を変更するために、フードファンを取外し、再度、電子レンジ1本体に取付けることができる。該複数の送風方向の中には、カバー7によって開閉される排気孔(排気孔2)を介して、電子レンジ1外へ空気を送り出すものが含まれる。ユーザは、コントロールパネル51に、フードファンの送風方向を入力できる。これにより、後述するように、フードファンの送風方向が、排気孔(排気孔2)を介して、電子レンジ1外へ空気を送り出すものとされると、フードファンの動作に応じて、カバー7が開閉される。
【0030】
制御回路65には、コントロールパネル51およびサーミスタ63が接続されている。サーミスタ63は、後述するように、電子レンジ1の排気孔(排気孔2)付近に設けられる。制御回路65は、サーミスタ63の検知温度が異常な高温となった場合、カバー7が閉状態にあれば、カバー7を強制的に、開状態にする。また、制御回路65には、ファンスイッチ61が接続されている。ファンスイッチ61の動作については、図8等を用いて後述する。
【0031】
図4は、図1のIV−IV線に沿う矢視断面図である。また、図5は、図1の電子レンジ1の斜視図であり、電子レンジ1の内部構造を詳細に説明するために、本体4の外郭部分を省略した図である。
【0032】
図4および図5を参照して、電子レンジ1は、本体4内に、中枠11と、中枠11の外側にある通気路12を備えている。なお、中枠11は、加熱室30と、加熱制御等のための電子部品(マグネトロン33等)を収納する機械室31と、加熱室30から排出される空気が送り込まれる排気室32とを囲うように構成されている。通気路12の壁面であって本体4の下面の底板6には、底孔67が設けられている。また、中枠11の上には、2つのフードファン8が設けられている。また、前板5の上部には、カバー7に覆われた、吸気孔21および排気孔2,22が形成されている。そして、図中10は、フードファン8から送られる空気を排気孔2のみに導く本体ガイドである。なお、底孔67付近にはフィルタが備えられているが、図4では省略している。
【0033】
フードファン8は、吹出口8aから、空気を吹出す。そして、電子レンジ1において、フードファン8が作動すると、カバー7が図1に示す閉状態から図5に示す開状態となり、そして、図4および図5に白抜きの矢印で示すように、底孔67から通気路12内に空気が取込まれ、その空気は、フードファン8を介して、排気孔2から電子レンジ1外に排出される。なお、排気孔2の前面にカバー7が備えられることにより、排気孔2から、斜め上方に向かって、空気を排出させることができる。つまり、カバー7は、排気孔2(および排気孔22)から排出される空気の流れる方向を制御することができる。このように、電子レンジ1において、底孔67から空気を取込み、排気孔2から排出できることにより、ガスレンジ83において調理が行なわれた際に、電子レンジ1を換気扇として使用することができる。
【0034】
なお、カバー7には、仕切板71と把手72が設けられている。仕切板71は、排気孔2から排出される空気が直接吸気孔21から電子レンジ1内に取込まれることを回避するために設けられており、把手72は、カバー7の開閉を手動で切替えるために設けられている。カバー7の開閉は、基本的には、カバーモータ45により切替えられる。ただし、把手72が設けられることにより、特に、フードファン8やファン34を運転させずに、吸気孔21および排気孔2,22付近の掃除等を行なう場合や、カバー7を自動的に開閉する部材が故障した場合、手動で、カバー7を開閉できる。
【0035】
一方、図5中、52は、吸気孔21から取込まれた空気が送り込まれる吸気室であり、機械室31と接続されている。そして、電子レンジ1では、フードファン8とは別のファン(後述するファン34)を備えており、図4および図5に示す空気の流れとは別の態様で空気を流すことができる。以下に、電子レンジ1における当該別の態様での空気の流れについて、図6を参照しつつ、説明する。
【0036】
図6は、図5と同様の、電子レンジ1の本体4の外郭部分を省略した斜視図である。なお、図6においては、上述の態様とは別の態様での空気の流れを、白抜きの矢印で示している。また、図6においては、機械室31の内部構造を説明するために、中枠11が一部破断されて記載されている。
【0037】
電子レンジ1は、機械室31内に、加熱室30内の被加熱物を加熱するためのマグネトロン33と、マグネトロン33等の部品を冷却するためのファン34を備えている。そして、電子レンジ1において、ファン34が作動すると、カバー7が図1に示す閉状態から図5(または図6)に示す開状態となり、そして、図6に白抜きの矢印で示すように、吸気孔21から、吸気室52、機械室31を介して加熱室30内に空気が取込まれ、その空気は、排気室32を通り、排気孔22から電子レンジ1外に排出される。
【0038】
以上説明したように、電子レンジ1では、フードファン8とファン34とにより、異なった態様で、空気が流れる。電子レンジ1では、後述するようにフードファン8またはファン34のいずれかが作動する際には、制御回路65により、カバー7は開状態とされる。また、フードファン8およびファン34の動作が停止すると、カバー7は閉状態とされる。なお、電子レンジ1では、マグネトロン33による加熱調理が行なわれる際には、自動的に、ファン34が作動する。また、コントロールパネル51において所定のキー操作を行なうことにより、フードファン8を作動させることができる。つまり、電子レンジ1において、フードファン8とファン34とは、独立して作動するものである。
【0039】
図5および図6において、フードファン8の吹出口8aは前方(ドア3のある方向)を向いている。なお、後述するように、電子レンジ1では、フードファン8の吹出口8aの対向する方向は、前,後ろ,上方のいずれかに設定することができる。これ以降、吹出口8aの対向方向が、前,後ろ,上方にある場合のそれぞれのフードファン8の設置態様を、前方設置,後方設置,上方設置という。
【0040】
図7は、フードファン8の電子レンジ1本体への取付けを説明するための図である。なお、図7は、電子レンジ1を左後方部から見た場合の斜視図に相当する。また、図7では、フードファン8は上方設置されている。
【0041】
図7を参照して、フードファン8は、電子レンジ1の本体の後方から矢印P方向に装着される。なお、装着される際には、フードファン8に付属するコネクタ50aと、電子レンジ1の本体側のコネクタ50bとが接続される。電子レンジ1において、フードファン8の上方には、フードファン8を固定するための押え板26が取付けられる。押え板26は、電子レンジ1本体およびフードファン8にネジ止めされる。押え板26には、上方排気孔27が形成されている。上方排気孔27は、フードファン8の吹出口8aに対応した位置に設けられている。これにより、フードファン8が上方設置された場合でも、押え板26は、吹出口8aから吹出される空気の流れを遮らない。
【0042】
次に、フードファン8の設置態様が、前方設置,上方設置,後方設置とされた場合のそれぞれの状態を、図8〜図10を用いて説明する。なお、図8〜図10は、電子レンジ1の右側面から見たフードファン8の設置態様を模式的に示す図であり、フードファン8の設置態様が、それぞれ、前方設置,上方設置,後方設置である状態を示す図である。
【0043】
まず、図8を参照して、前方設置の場合、吹出口8aから吹出した空気は、図中の白抜き矢印の方向に従い、排気孔2から、電子レンジ1外に排出される。フードファン8の下方には、ファンスイッチ61が配置されている。ファンスイッチ61は、その上部に、スイッチボタン62(図11参照)を備えているが、図8に示す状態では、フードファン8は、スイッチボタン62を押圧して、ファンスイッチ61の本体内部に押込めている。ファンスイッチ61は、スイッチボタン62が押圧されているか否かにより、図3に示した回路の開閉状態を変化させる。したがって、制御回路65は、ファンスイッチ61による回路の開閉状態を検知することにより、フードファン8が図8に示すような位置に取付けられているか否かを検知することができる。
【0044】
また、図8では、電子レンジ1が、その底部に、オイルフィルタ35とチャコールフィルタ36を備える旨が記載されている。オイルフィルタ35は、ガスレンジ83による調理で発生した油分が、電子レンジ1内に入り込まないようにするためのフィルタである。チャコールフィルタ36は、ガスレンジ83による調理で発生した煤が電子レンジ1内に入り込まないようにする等のために設けられたフィルタである。これらのフィルタは、底板6に取付けられている部材により支持されているが、支持態様の詳細については後述する。
【0045】
また、図8では、電子レンジ1が、排気孔2の近傍に、サーミスタ63を備える旨が記載されている。制御回路65は、前述のようにサーミスタ63の検知温度が異常な高温となった場合に、カバー7を強制的に開状態にする。なお、サーミスタ63の設置場所は、排気孔2の近傍に限定されるものではない。
【0046】
図9および図10を参照して、電子レンジ1がフードファン8の上方設置および後方設置の状態にあっても、ファンスイッチ61のスイッチボタン62はフードファン8により押圧されている。
【0047】
電子レンジ1は、ユーザに、コントロールパネル51に対して、フードファン8の設置態様を入力させるように構成されている。そして、設置態様が後方設置または上方設置である入力された場合には、基本的には、フードファン8が作動しても、ファン34が作動しなければ、カバー7は開状態とされない。
【0048】
また、後述するように、電子レンジ1は、フードファン8の設置態様が前方設置であると入力された場合には、後方設置または上方設置であると入力された場合よりも、フードファン8の回転数(単位時間当りの回転数を意味する)が低く設定される。
【0049】
なお、ここで、参考として、図11に、電子レンジ1においてフードファン8が取付けられていない状態を示す。図11を参照して、フードファン8が取付けられていない場合には、スイッチボタン62は、フードファン8に押圧されることなく、ファンスイッチ61から突出ている。
【0050】
次に、カバー7の開閉機構について、図12〜図14を参照しつつ、説明する。まず、図12を参照して、カバー7は、接続部7aを備え、接続部7aを介して、電子レンジ1本体と接続されている。カバー7の仕切板71には、その後部に、溝71aが形成されている。
【0051】
仕切板71の主面の後部側と対向する位置に、カバーモータ45が設けられている。カバーモータ45は、アーム45bを備えている。カバーモータ45が作動すると、アーム45bは、その一端にある回転中心45aを支点として回動する。アーム45bの他端には、突起部45cが設けられている。突起部45cは、溝71aに嵌込まれている。これにより、アーム45bが回転することにより、仕切板71がカムとして作用して、カバー7が開閉する。
【0052】
仕切板71の上方には、板バネ85が備えられている。板バネ85の下端は、仕切板71の最後部近傍の上端を押圧している。これにより、カバー7が全体として「てこ」として作用する(支点:接続部7a,力点:板バネ85との接点,作用点:排気孔2の外枠との接点)ため、カバー7の最前部が、確実に、排気孔2を閉じることになる。つまり、カバー7は、閉状態(図12に示す状態)にある場合に、その状態で確実に固定される。したがって、カバー7の閉状態に、カバー7と電子レンジ1本体との間に隙間を生じることがない。
【0053】
図12に示す状態では、カバー7は閉状態にある。以下に、この状態から、カバー7が開状態にされる機構について、説明する。
【0054】
図12に示す状態で、カバーモータ45が作動すると、アーム45bは、回転中心45aを支点として、図の反時計方向に回転する。これにより、板バネ85と仕切板71との接点は、徐々に後方にずれていく。
【0055】
仕切板71の後端は、弧状となっている。なお、仕切板71の後端の曲率半径は、部分によって異なる。具体的には、図12に示すように、後端の曲率半径は、上から、Ra,Rb,Rcとすることができる。Raは、後端の上端部の曲率半径であり、Rbは、後端の中間部の曲率半径であり、Rcは、後端の下端部の曲率半径である。Rbを弧とした場合、当該弧が形成する円の中心は、接続部7aである。また、Ra<Rbである。すなわち、Raとして示した部分の方が、Rbとして示した部分よりもカーブが急である。
【0056】
カバーモータ45が作動し、アーム45bが所定角度だけ回転すると、図13に示すように、板バネ85と仕切板71との接点は、Raで示した範囲の最後端まで移動する。
【0057】
図13に示した状態からさらにカバーモータ45が作動すると、図14に示すように、仕切板71が、板バネ85と接触しないようになる。これは、Ra<Rbだからであると考えられる。
【0058】
すなわち、図12〜図14を用いて説明したカバー7の開閉機構では、カバー7は、所定の点(接続部7a)を支点として開閉動作を行なう。仕切板71は、その後端に、Raで示される第1の部分と、Rbで示される第2の部分とを備えている。ここでいう第2の部分は、第1の部分と連続して、第1の部分よりも下方に設けられている。第1の部分,第2の部分は、それぞれ、第1の曲率と第2の曲率を有し、第2の曲率は、第1の曲率よりも小さい。すなわち、Raとして示した部分の方が、Rbとして示した部分よりもカーブが急である。第2の部分が一部を構成する円の中心は、前記支点である。カバーが閉状態にある場合には、図12に示す状態では、板バネ85は、カバー7の仕切板71を、上方から係止めしている。ここで、曲率半径Rbは、板バネ85と接続部7aとの最短距離(この場合、板バネ85の下端と接続部7aとの距離)よりも短い。なお、仕切板71の外周であってRaで示した領域と、接続部7aとの距離は、板バネ85と接続部7aとの最短距離と等しい。
【0059】
次に、オイルフィルタ35,チャコールフィルタ36の取付けについて説明する。図15は、オイルフィルタ35,チャコールフィルタ36を固定する部材の形状を説明するための図であり、電子レンジ1の底部を、内側から見た図に相当する。
【0060】
電子レンジ1において、底孔67の端部には、向かい合うように、2対の二段ガイド69と、1対の上部ガイド68が設けられている。上部ガイド68および二段ガイド69は、底板6と一体的に設けられている。より詳細には、底板6において、底孔67として切取る部分を、一部切取らずに残し、該残した部分を折曲げることにより、上部ガイド68および二段ガイド69を構成している。これにより、底板6を構成した材料とは別の材料を準備すること無く、上部ガイド68および二段ガイド69を構成することができる。
【0061】
図16(a),図16(b)に、二段ガイド69,上部ガイド68によるオイルフィルタ35およびチャコールフィルタ36の支持態様を示す。
【0062】
図15および図16を参照して、二段ガイド69は、下方から順に、底板6と接続し底板6に対して垂直な第1の面と、該第1の面に接続し底板6に対して平行な第2の面と、該第2の面に接続し底板6に対して垂直な第3の面とを備えている。つまり、二段ガイド69は、底板6に対して垂直な面を2つ備えている。そして、向かい合う二段ガイド69のそれぞれに備えられた、底板6に対して垂直な上下の2つの面で、両側から挟み込むように、2枚のフィルタがそれぞれ支持される。
【0063】
上部ガイド68は、2枚のフィルタのうち上にあるフィルタ(本実施の形態ではチャコールフィルタ36)を上方から押えるためのガイドである。
【0064】
次に、2枚のフィルタの、二段ガイド69,上部ガイド68への取付態様について、図17および図18を参照しつつ説明する。
【0065】
2枚のフィルタを取付ける際、まず、チャコールフィルタ36から、取付けを行なう。そこで、最初に、チャコールフィルタ36の取付けについて説明する。まず、図17(a)を参照して、チャコールフィルタ36の後端(図17(a)では右端)を、底孔67から電子レンジ1の内部に挿入する。そして、チャコールフィルタ36の前端(図17(a)では左端)を、矢印X方向に、すなわち上方に移動させて、底孔67から電子レンジ1の内部に挿入する。
【0066】
その後、チャコールフィルタ36を二段ガイド69に嵌込むことにより、図17(b)に示すように、チャコールフィルタ36の取付けが完了する。
【0067】
次に、オイルフィルタ35の取付けについて説明する。図18(a)を参照して、オイルフィルタ35の後端(図18(a)では右端)を、底孔67から電子レンジ1の内部に挿入する。次に、オイルフィルタ35の前端を上方に移動させて、オイルフィルタ35全体を、電子レンジ1内部に挿入する(図18(b)参照)。なお、このとき、オイルフィルタ35は二段ガイド69に嵌込まれているが、最終的な取付位置よりは幾分か後方(図18(b)では右方)にずれて、位置している。そして、この状態から、矢印Y方向にオイルフィルタ35を移動させることにより、図18(c)に示すように、オイルフィルタ35の取付けが完了する。
【0068】
次に、電子レンジ1における、制御回路65の制御態様について説明する。
電子レンジ1では、コントロールパネル51において、フードファン8の回転数を2段階で調整できる。この2段階の回転数において、多い方を「High」、少ない方を「Low」と呼ぶ。また、コントロールパネル51上には、それぞれに対応するキーが設けられている。以下、それぞれを、Highキー,Lowキーと呼ぶ。
【0069】
一方、電子レンジ1では、制御回路65は、ファンモータ44に供給する電流値を3段階で調整できる。この3段階の電流値において、高い方から「高電流」,「中電流」,「低電流」と呼ぶ。ファンモータ44に供給される電流値が変化すると、それに応じて、フードファン8の回転数、すなわち、フードファン8の回転スピードも変化する。ファンモータ44に供給される電流値が「高電流」,「中電流」,「低電流」であるときのそれぞれのフードファン8の回転スピードをそれぞれ「高速」,「中速」,「低速」と呼ぶ。
【0070】
そして、電子レンジ1では、上記のHighキー,Lowキーと、フードファン8の回転スピードは、それぞれ、表1に示すように、対応している。
【0071】
【表1】
【0072】
表1において、各キーと各回転スピードの対応する態様は、フードファン8の設置態様によって異なっている。具体的には、前方設置であれば、Highキーは中速に対応し、Lowキーは低速に対応している。一方、後方設置または上方設置であれば、Highキーは高速に対応し、Lowキーは中速に対応している。つまり、電子レンジ1では、フードファン8を、所定の範囲内の回転数のいずれかの回転数で回転させることになる。所定の範囲とは、前方設置であれば、低速から中速に対応する回転数であり、後方設置または上方設置であれば、中速から高速に対応する回転数である。すなわち、所定の範囲とは、フードファンの設置態様に応じて、設定される。
【0073】
電子レンジ1に交流電源55から電力が投入されると、制御回路65は、回転スピード設定処理を実行する。制御回路65は、回転スピード設定処理において、ユーザに、フードファン8の設置態様を入力させる。そして、制御回路65は、フードファン8の設置態様に応じて、Highキー,Lowキーとフードファン8の回転スピードとの対応関係を、表1に示したように、設定する。以下に、回転スピード設定処理について、図19を参照しつつ、詳細に説明する。
【0074】
電子レンジ1に交流電源55から電力が投入されると、制御回路65は、まず、S1で、コントロールパネル51の表示部に、ユーザに対してフードファン8の設置態様の入力を要請するメッセージを表示して、S2に進む。ここでの表示態様としては、たとえば、前方設置,後方設置,上方設置のそれぞれを、加熱時間等を入力するために備えられたテンキーの「1」,「2」,「3」の各キーに対応させ、これらの3つのキーのいずれかをユーザに押圧させるようなものが考えられる。
【0075】
S2では、制御回路65は、S1でユーザが入力した設置態様が前方設置であるか否かを判断する。前方設置であると判断すると、S4に進み、そうではないと判断すると、すなわち、後方設置か上方設置であると判断すると、S3に進む。なお、S2では、前方設置であるか否かが判断されるため、S1における表示は、ユーザに、前方設置であるか否かを入力させるものであってもよい。
【0076】
S3では、制御回路65は、Highキーを高速に、Lowキーを中速に、それぞれ対応させるように設定し、かつ、フードファン8が作動しても、カバー7を閉じたままにするよう設定し、処理を終了する。この場合、カバー7は、ファン34の動作に対応して、開閉を制御される。
【0077】
一方、S4では、制御回路65は、Highキーを中速に、Lowキーを低速に、それぞれ対応させるように設定し、かつ、フードファン8の動作に対応してカバー7の開閉を制御するよう設定し、処理を終了する。この場合、カバー7は、フードファン8およびファン34の動作に対応して、開閉を制御される。
【0078】
電子レンジ1において、ユーザは、HighキーまたはLowキーを押圧することにより、フードファン8の動作態様を所望の態様に設定できる。このように設定されると、各設置態様において、フードファン8を強く作動させたい場合にはHighキーを押圧すればよく、フードファン8の動作が中程度でよい場合にはLowキーを押圧すればよい。
【0079】
以上説明した回転スピード設定処理では、前方設置の場合は、他の設置態様よりも、各キーに対応するフードファン8の回転スピードが遅く設定される。すなわち、前方設置の場合は、他の設置態様よりも、フードファン8の回転数の範囲が少ない側にシフトしていることになる。なお、電子レンジ1の場合、前方設置の場合、フードファン8の排気方向は、電子レンジ1が設置されている室内に向けられることとなる。一方、他の設置態様、すなわち、後方設置および上方設置の場合、フードファン8の排気方向は、電子レンジ1が設置されている部屋の外に向けられることとなる。
【0080】
したがって、回転スピード設定処理では、フードファン8の排気方向が、電子レンジ1が設置された室内に向いている場合には、室外に向いている場合よりも、フードファン8の回転数は少なくなる。なお、一般的に、フードファン8の排気方向が室内に向いている場合には、フードファン8の動作に伴って騒音が生じ易い。これは、排気孔2には、排気方向を、上方に向けるために、ルーバが備えられており、フードファン8によって送られる空気が、当該ルーバに遮られるためである。
【0081】
そして、電子レンジ1は、回転スピード設定処理を実行することにより、ユーザにとって騒音が気になるような場合には、その他の場合よりもフードファン8の回転数を低下させ、該騒音を低下させるように構成されている。
【0082】
なお、従来の高所設置型電子レンジでは、チャコールフィルタは、フードファン8に相当するファンの前方に、すなわち、電子レンジ1でいえば、フードファン8と排気孔2の間に、設置されていた。一方、電子レンジ1では、チャコールフィルタ36は、オイルフィルタ35とともに、底孔67近傍に、支持され、設置されている。これにより、電子レンジ1において、両フィルタの取付け、取外し等のメンテナンス時の作業が容易になるとともに、前方設置されたフードファン8が排気を行なう際の騒音が低下している。
【0083】
ここで、前方設置されたフードファン8の騒音の低下について、具体的に説明する。表2は、各設置態様における風量(通気量)および排気音の大きさを示している。なお、表2において、風量とは、フードファン8が作動した際の排気孔での通気量を意味し、CFM(Cubic Feet per Minutes[Ft3 /min])の単位で記載されている。この場合の排気孔とは、吹出口8aが対向する部分であり、たとえば、前方設置であれば、排気孔2であり、上方設置であれば、上方排気孔27である。
【0084】
また、表2において、「底孔付近」とは、本実施の形態のようにチャコールフィルタ36がオイルフィルタ35とともに、底孔67近傍に設置されていることを意味している。一方、「排気孔付近」とは、従来の電子レンジのように、チャコールフィルタがフードファン8と排気孔2との間に設置されていることを意味する。
【0085】
【表2】
【0086】
表2を参照して、前方設置の場合には、他の設置態様と比較して、風量が低いにも関わらず、排気音は大きくなっている。これは、上述したように、ルーバが存在するからである。そして、チャコールフィルタ36の設置位置が、本実施の形態のように底孔67近傍とされることにより、同程度の排気音が発生しても、風量が、従来の電子レンジよりも60CFM、すなわち、35%程度増加している。
【0087】
一方、ユーザは、電子レンジ1において、フードファン8の排気方向が室内に向いている場合に、騒音が大きくても構わないから、フードファン8の排気する力を大きくしたい場合がある。このようなユーザのニーズに対応できるように、電子レンジ1は、前方設置されている場合であっても、コントロールパネル51に対して所定の操作を行なうことにより、表3に示すように、Highキー,Lowキーに対応するフードファン8の回転数を、後方設置や上方設置の場合と同様のものとすることができるように構成されている。
【0088】
【表3】
【0089】
以上説明した本実施の形態では、フードファン8を駆動するファンモータ44、および、ファンモータ44に供給する電流値を制御することによりフードファン8の回転数を制御する制御回路65により、ファンを駆動する駆動手段が構成されている。また、フードファン8が図8〜図10を用いて説明した各態様で取付けられることから、ファンが、風を送る方向の異なる複数の設置態様の中のいずれかの設置態様で設置される旨が開示されていることになる。
【0090】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の電子レンジを示す図である。
【図2】図1に示した電子レンジの構成をより詳細に説明するための図である。
【図3】図1に示した電子レンジの電気的構成を模式的に示す図である。
【図4】図1のIV−IV線に沿う矢視断面図である。
【図5】図1の電子レンジの斜視図である。
【図6】図1の電子レンジの斜視図である。
【図7】図1に示す電子レンジにおける、フードファンの電子レンジ本体への取付けを説明するための図である。
【図8】図1に示す電子レンジにおいて、フードファンが前方設置された状態を示す図である。
【図9】図1に示す電子レンジにおいて、フードファンが上方設置された状態を示す図である。
【図10】図1に示す電子レンジにおいて、フードファンが後方設置された状態を示す図である。
【図11】図1に示す電子レンジにおいて、フードファンが取付けられていない状態を示す図である。
【図12】図1に示す電子レンジでの、カバーの開閉機構を説明するための図である。
【図13】図1に示す電子レンジでの、カバーの開閉機構を説明するための図である。
【図14】図1に示す電子レンジでの、カバーの開閉機構を説明するための図である。
【図15】図1に示す電子レンジのフィルタを固定する部材の形状を説明するための図である。
【図16】図1に示す電子レンジでの、二段ガイド,上部ガイドによるオイルフィルタおよびチャコールフィルタの支持態様を示す図である。
【図17】図1に示す電子レンジにおける、チャコールフィルタの取付態様を説明するための図である。
【図18】図1に示す電子レンジにおける、オイルフィルタの取付態様を説明するための図である。
【図19】図1に示す電子レンジの、制御回路が実行する回転スピード設定処理のフローチャートである。
【符号の説明】
1 電子レンジ
2 排気孔
7 カバー
8 フードファン
30 加熱室
35 オイルフィルタ
36 チャコールフィルタ
44 ファンモータ
45 カバーモータ
50a,50b コネクタ
55 交流電源
65 制御回路
67 底孔
Claims (4)
- 加熱手段と、吸気孔と、排気孔と、前記吸気孔から風路を介して前記排気孔に空気を送るファンとを含む加熱調理装置であって、
前記ファンを駆動する駆動手段をさらに含み、
前記ファンは、風を送る方向の異なる複数の設置態様の中のいずれかの設置態様で、設置され、
前記異なる複数の設置態様は、ファンが室内に向けて風を送る第1の設置態様と、ファンが室外に向けて風を送る第2の設置態様とを含み、
前記駆動手段は、
前記ファンを、所定の範囲内の回転数のいずれかの回転数で回転させるように、制御を行ない、
前記第1の設置態様に対する前記所定の範囲を、前記第2の設置態様に対する前記所定の範囲よりも回転数の少ない側に決定する、加熱調理装置。 - 前記ファンについての設置態様は、変更可能であり、
前記ファンについての、変更後の設置態様についての情報を入力できる入力手段をさらに含み、
前記駆動手段は、前記入力手段に入力された、変更後の設置態様についての情報に基づいて、前記回転数についての所定の範囲を決定する、請求項1に記載の加熱調理装置。 - 前記排気孔は、複数個設けられ、
前記ファンは、設置態様に応じて、前記複数の排気孔のいずれかに、空気を送り、
前記複数の排気孔の中の所定の排気孔を開閉可能なカバーと、
前記カバーの開閉を制御可能なカバー開閉手段とをさらに含み、
前記カバー開閉手段は、
前記カバーを閉状態に制御し、
前記ファンの設置態様が前記所定の排気孔に空気を送る設置態様となった場合にのみ、前記カバーを、前記ファンの動作に応じて開閉させる、請求項1〜請求項2のいずれか1項に記載の加熱調理装置。 - 前記吸気孔に設置されたオイルフィルタおよびチャコールフィルタをさらに含む、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の加熱調理装置。
Priority Applications (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17372199A JP3548050B2 (ja) | 1999-06-21 | 1999-06-21 | 加熱調理装置 |
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