JP3547351B2 - 飲料用梅の葉の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、飲料用梅の葉およびそれを用いた飲料品に関する。通常のお茶と同様に、本発明の飲料用梅の葉に熱湯を注げば、これを飲むことができる。
【0002】
【従来の技術】
従来から、食用の梅を得るために多数の梅木が栽培されている。梅木の栽培において、毎年秋には枝が剪定されるが、この量は、年間、数千から数万トンの莫大な量である。剪定された枝は、廃棄物として焼却処理されている。これは、資源の有効利用や環境保全の観点から望ましいものではない。
【0003】
他方、現在の健康ブームにおいて、自然物を素材にした食品や飲料品が、様々な効能を有しているとして注目されている。梅は、古来より健康によいとされ、また宗教行事にも利用されるなど神聖視される植物であるから、なんらかの効能が期待できる。したがって、梅木の部分で、廃棄されていたものを、食品や飲料品として利用できれば、梅木の有効利用に貢献できるとともに、国民の健康増進も期待できる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、本発明の目的は、梅の有効利用に貢献することができ、かつ様々な効能が期待できる飲料用梅の葉およびそれを用いた飲料品を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明者は、以下に示す飲料用梅の葉およびそれを用いた飲料品を開発した。
【0006】
まず、本発明の飲料用梅の葉は、梅の葉に乾燥処理を施し、さらに培煎処理を施して得られた飲料用梅の葉である。
【0008】
本発明者は、前記目的を達成するために、最も食品や飲料品に適用可能と思われた梅の葉の利用について、検討を行った。その過程で、梅の葉をお茶のように利用することを想起した。そこで、梅の葉に乾燥処理を施し、さらに培煎処理を施して得られた飲料用梅の葉に熱湯を注いで飲んでみると、芳ばしい味と香りがして、しかもほのかな梅の香りがするおいしい飲み物を得ることができ、本発明の飲料用梅の葉を開発するに至った。この梅の葉は、何回熱湯を注ぎ飲んでみても、通常の緑茶のように渋味が増加することもない。しかも、この梅の葉は、生の梅の葉に比べてポリフェノールを多く含むようになり、健康に良い飲み物となる。
【0009】
本発明の飲料用梅の葉において、前記培煎処理の条件は、120〜300℃で10〜20分であることが好ましく、特に好ましくは200℃で15分である。また、培煎処理後は、冷却することが好ましい。乾燥処理を施した梅の葉を最長0.1〜3mmサイズにカットした後、焙煎処理を施すことが好ましい。なお、前記「最長」とは、カットされた梅の葉の最も長い部分の長さをいう。
【0012】
本発明の飲料品は、前記本発明の飲料用梅の葉に、熱湯を注いで得られるものであり、熱いものでも、冷やした清涼飲料水でもよい。
【0013】
【発明の実施の形態】
つぎに、本発明の飲料用梅の葉の製造方法の一例について説明する。
【0014】
まず、梅の木から葉っぱを摘み取り、これに乾燥処理を施す前記乾燥処理には、例えば、天日乾燥、熱風乾燥若しくは冷風乾燥等があるが、風味を保つためには、天日乾燥および冷風乾燥が好ましい。乾燥の程度は、水分含量割合が、例えば、約10〜30重量%になる程度、好ましくは約10〜15重量%になる程度である。天日乾燥の場合、季節によって時間が異なるが、日中の平均気温が約25℃の場合、例えば、約2〜3日間天日に干してもよいが、好ましくは約1週間陰干しすることである。冷風乾燥の場合は、例えば、約10〜15℃の冷風、好ましくは約12〜13℃の冷風を、例えば、約6〜10時間、好ましくは約7〜8時間吹き付けて乾燥処理を施せばよい。
【0015】
つぎに、しなやかに乾燥した梅の葉を、カットする。カットサイズは、特に制限されないが、例えば、最長が0.1〜3mm、好ましくは最長が0.5〜2mmの範囲である。カットの形状は特に制限されない。このカットは、例えば、通常の茶葉のカットに使用されるカッターや、調理用カッター、食品加工用カッター等が使用できる。
【0016】
つぎに、カットした梅の葉を培煎釜に入れて焙煎処理を施す。この培煎処理前に、金属検知機などにより異物チェックを行うことが好ましい。前述のように、焙煎処理条件は、例えば、温度120〜300℃で時間10〜20分間であり、好ましくは温度約200℃で約15分間である。この焙煎処理は、均一に火が通るように、攪拌しながら行うことが好ましい。
【0017】
つぎに、培煎した梅の葉を冷却することが好ましい。この冷却は、例えば、自然冷却でもよし、冷風を吹き付ける冷却でもよい。
【0018】
このようにして、飲料用の梅の葉が製造できるが、これを、例えば、通常のお茶のように、缶に入れたり、ティーバックなどに包装して製品としてもよい。この梅の葉は、通常のお茶と同様に、熱湯を注ぎ、これを飲むことができる。本発明の梅の葉を用いた飲料は、前述のように、芳ばしい風味を有しかつほのかに梅の香りがして、従来のお茶になかった風味を味わうことができる。また、本発明の梅の葉を用いた飲料は、数回入れなおしても渋味が増加するようなこともない。さらに、この製造方法による梅の葉は、生のものより、ポリフェノール含有量が多い。
【0019】
つぎに、本発明の飲料用梅の葉のその他の製造方法の例について説明する
【0020】
まず、梅の葉に湯気による熱処理を施す。これは、例えば、通常の蒸し器を用いてよい。また、前記湯気による熱処理の条件は、例えば、温度約60〜100℃で時間約0.5〜3時間であり、好ましくは、温度70〜90℃で時間約1〜2時間である。湯気による熱処理を施した後、乾燥処理を施す。乾燥処理方法は、前述の製造方法の場合と同様である。乾燥させたあと、前記製造方法と同様にして、最長0.1〜3mmサイズにカットしてもよい。
【0021】
このようにしても、飲料用の梅の葉が製造できるが、前述と同様に、これを、例えば、通常のお茶のように、缶に入れたり、ティーバックなどに包装して製品としてもよい。この梅の葉も、通常のお茶と同様に、熱湯を注ぎ、これを飲むことができる。この梅の葉は、前述の梅の葉とは違った、特有の風味を有する。
【0022】
本発明の飲料品は、冷まして清涼飲料水としても美味しく飲むことができる。また、本発明の飲料用梅の葉は、緑茶などとブレンドして使用してもよい。ブレンドするのに好ましい材料としては、前記緑茶の他に、例えば、はと麦、烏龍茶、昆布、大豆、ハブ茶、玄米、霊芝、どくだみ、クコ、よもぎ、熊笹、柿の葉、クワ葉、椎茸、アマチャヅル、みかん皮、鹿角、人参(高麗人参含む)等がある。
【0023】
本発明に使用する梅の種類は、特に制限されないが、例えば、南高梅、小粒南高、古城、改良内田、白加賀、養青、林州、鴬宿、甲州小梅、紅さし、皆平等が使用できる。このなかで、南高梅が好ましい。
【0024】
本発明では、梅の葉と共に若しくは別個に、梅の枝、梅の幹、梅の根および梅の花からなる群から選択された少なくとも一つを乾燥させ、これを培煎し、冷却することが好ましい。この場合、乾燥、カットおよび培煎条件は、梅の葉と同様である。同様に、本発明では、梅の葉と共に若しくは別個に、梅の枝、梅の幹、梅の根および梅の花からなる群から選択された少なくとも一つを蒸した後、乾燥することが好ましい。この場合、蒸し、カット、乾燥の条件は、梅の葉と同様である。また、これらの配合量は、梅の葉100重量部に対し、例えば、10〜50重量部、好ましくは20〜30重量部である。
【0025】
【実施例】
つぎに、本発明の飲料用梅の葉の製造方法の一例についてより具体的に説明する
【0026】
(実施例1)
南高梅の葉を100g準備し、これを、気温約28℃の晴天の日に、2日間天日に干した。ついで、これを調理用カッターで、最長0.1〜3mmの大きさにカットした。カットした梅の葉を、培煎釜に入れて、200℃で15分間良くかき混ぜながら培煎し、その後、扇風機の風を当てて、室温まで冷却し、飲料用梅の葉を得た。
【0027】
この梅の葉に熱湯を注いで、飲んでみたところ、芳ばしい風味の中にほのかに梅の香りがし、美味しい飲み物となった。また、この梅の葉を複数回使用した場合の渋味の増加を、煎茶(一番茶)の場合と比較して調べてみた。試験に供する飲み物は、前記梅の葉2g若しくは煎茶2gに対し、熱湯150mlを注ぐことによって調製した。渋味の確認は、6人のパネラー(成人の男女各3人)による官能検査により行った。この結果を下記の表に示す。
【0028】
Figure 0003547351
【0029】
Figure 0003547351
【0030】
このように、煎茶では、2回目から渋味がでてきたが、本発明の梅の葉では、6回入れても渋味がでなかった。
【0031】
(実施例2)
実施例1と同じ方法で、飲料用梅の葉を製造した。また、約0.1〜3mm角にカットした梅の枝についても、実施例1と同様にして乾燥および培煎処理を行った。これらの梅の葉および梅の枝について、総ポリフェノール含量を調べた。なお、対照として、未処理の梅の葉および梅の枝についても、総ポリフェノール含量を調べた。総ポリフェノール含量は、Folin−Denis法により、タンニン酸として測定した(検出限界0.01%)。これらの結果を、下記に示す。
【0032】
Figure 0003547351
【0033】
上記結果から、本発明の処理(乾燥および培煎)を行うことにより、総ポリフェノール含量が増加することが分かる。特に、梅の葉について、本発明の処理を行うと、約10倍も総ポリフェノール含量が増加した。
【0034】
【発明の効果】
以上のように、本発明の飲料用梅の葉に熱湯を注げば、従来のお茶とは異なる風味の飲み物が得られる。まず、本発明の飲料用梅の葉によると、芳ばしい風味のなかに梅のほのかな香りがする美味しい飲み物が得られる。また、この飲料用梅の葉は、数回入れなおしても渋味が生じることなく美味しく飲め、さらにポリフェノールも生の梅の葉より増加している。そして、本発明の飲料品は、殺菌抗菌作用を有するため、口臭や虫歯の予防に役に立つと考えられ、さらに活性酸素を除去する機能も期待でき、これによっても健康の増進が期待できる。その他に、本発明の飲料用梅の葉は、梅特有の効能が期待できる。そして、本発明の飲料用梅の葉は、自然物由来のものであるから安全性に問題がない。さらに、本発明により、梅木資源の有効利用が図れ、環境問題等の解決に貢献できる。

Claims (5)

  1. 梅の葉に乾燥処理を施し、さらに培煎処理を施して得られた飲料用梅の葉。
  2. 培煎処理の条件が、120〜300℃で10〜20分である請求項1記載の飲料用梅の葉
  3. 培煎処理の条件が、200℃で15分である請求項1記載の飲料用梅の葉
  4. 乾燥処理を施した梅の葉を最長0.1〜3mmサイズにカットした後、培煎処理を施して得られた請求項1〜3のいずれか一項に記載の飲料用梅の葉。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の飲料用梅の葉に、熱湯を注いで得られる飲料品
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