JP3547207B2 - 直動転がり案内ユニット - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は,互いに相対摺動運動するトラックレールとケーシングとにそれぞれ形成した軌道溝間を転走する転動体を保持バンドで保持している直動転がり案内ユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来,直動転がり案内ユニットとして,図及び図に示すようなものが知られている。該直動転がり案内ユニットは,長手方向両側面3に軌道溝4を形成したトラックレール2とトラックレール2上を跨架して摺動可能に取り付けられたスライダ1から構成されている。スライダ1は,トラックレール2に対して相対摺動可能であり且つ各軌道溝4に対向する位置に軌道溝9を形成したケーシング5,対向する軌道溝4,9間に嵌合して相対移動可能な多数の転動体であるボール7,及びケーシング5の摺動方向即ち長手方向両端にそれぞれ取り付けたエンドキャップ6を有している。エンドキャップ6には,トラックレール2とスライダ1との間のシールを達成する側面シール17が取り付けられると共に,トラックレール2とスライダ1間の摺動面に潤滑剤を供給するためグリースニップル23が取り付けられている。更に,ケーシング5からボール7が脱落するのを防止するため,保持バンド15が多数のボール7を囲むようにスライダ1に取り付けられている。トラックレール2には,側面3の軌道溝4の底に沿って保持バンド溝16が形成されている。従来の保持バンドは,図に示すように,保持バンド15は,ケーシング5の軌道溝9に沿って延びると共にトラックレール2の保持バンド溝16に遊嵌するように,ケーシング5に対して配置され,その断面形状が長方形,或いは棒材を使用した丸形,半丸形に形成されている(例えば,実公昭63−26577号公報参照)。
【0003】
また,ケーシング5からボール7の脱落防止を確実にすると共に,ケーシング5とトラックレール2の長手方向両側面3及びケーシング5の下面をシールするためケーシング5に下面シール8が設けられている。スライダ1は,トラックレール2に跨がった状態に載置され,トラックレール2の軌道溝4に沿って循環する複数のボール7の介在で自在に摺動するものである。トラックレール2の軌道溝4を転走する負荷域のボール7は,エンドキャップ5内に形成された方向転換路11に導かれ,更にケーシング5の上方で軌道溝9と平行に形成されたリターン通路12に移動し,多数のボール7は無限循環路内を無限循環するものである。このように,ケーシング5に形成された軌道溝9とトラックレール2の軌道溝4との間に位置する負荷されたボール7の転走により,トラックレール2に対してスライダ1が相対摺動運動することができる。
【0004】
また,実公昭63−26577号公報には,直線運動用玉軸受のボール保持体が開示されている。該ボール保持体は,断面の高さが幅より大である金属製の細杆状体から成り,スライドユニットの軌道面上のボール群の内側に近接する。ボール保持体は,ボール群と平行して取り付けられる直杆状の主体部と,該主体部の両端から直角に折曲げられて連設される折曲片と,該折曲片の先端に内方に屈曲してリップ状に連設された短い鉤状片とより成るリップ付きコ字状であり,細杆状の折曲片と釘状片の弾力により,スライドユニットに掛け止め保持される。ボール保持体は,図10に示すような断面長方形の形状を有している。
【0005】
また,実開昭63−171722号公報には,リニヤガイド装置が開示されている。該リニヤガイド装置のワイヤー保持器は,エンドキャップのボール掬いあげ突部の基部に軸方向のワイヤー保持穴を設けると共に,ワイヤー保持器に直線部分とその両端の円弧部分とより成るボール案内部,及びその円弧部分の端から軸方向に平行に延長されたワイヤー保持穴に嵌挿される取付け部が形成されている。該公報には,ワイヤー保持器として,丸形或いは板状の形状のものが開示されている。
【0006】
また,特開平4−370414号公報には,高密封性を有する直動転がり案内ユニットが開示されている。該直動転がり案内ユニットでは,シール性能を向上させる必要性からトラックレールの保持バンド溝を砥石による研削加工で仕上げているが,その加工を容易に行うため,保持バンド溝の断面を略台形形状に形成している。
【0007】
また,実開平1−92522号公報には,隣接する転動体であるローラの回転軸心の方向が交互に90°交差したクロスローラ方式の直動転がり案内ユニットが開示されている。該直動転がり案内ユニットでは,交差するローラの角部を支持するため保持器の内面が直角V字溝の溝面に形成されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで,近年,直動転がり案内ユニットとしては,より小型にコンパクトなものであり,負荷容量の大きなものが要望されている。そこで,スライダにおけるケーシングの長さを長くして大きな負荷容量を得ているが,それに応じて必然的にボールを保持する保持バンドの長さも長くなってしまう。保持バンドが長くなると,保持バンド自体が曲がり易くなり,ケーシングの軌道溝からボールが脱落してしまうという問題が発生する。即ち,従来の保持バンドは,図に示すように,その断面形状が長方形,或いは棒材を使用した丸形,半丸形に形成されている。そこで,保持バンド15は,通常,多数のボール7を押さえてケーシング5の軌道溝からボール7が脱落するのを防止するように緊張されているが,スライダ1をトラックレール2に組み付けたり,或いは取外しを行う際に,保持バンド15が変形してケーシング5の軌道溝9の端部角部と保持バンド15の側面角部との長さ即ち窓幅C,Dがボール7の直径よりも大きく変形した場合には,ボール7はケーシング5の軌道溝9から脱落することになる。しかしながら,近年では直動転がり案内ユニットのコストダウンが進み,トラックレールに形成する保持バンド溝は,より浅く形成する傾向にあり,更に,上記のように負荷容量を増加させる必要からケーシングと保持バンドとの長さが長くなって剛性不良から保持バンドが変形してボールが軌道溝から脱落することになる。
【0009】
この発明の目的は,上記の課題を解決することであり,トラックレールに形成した保持バンド溝を可及的に狭く形成し,保持バンドが保持バンド溝に接触しない程度で保持バンドの形状を長方形以外の高剛性形状に構成して保持バンドの剛性を最大限アップすると共に,保持バンドのボールの保持機能を向上させた直動転がり案内ユニットを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明は,長手方向両側面に各1条列の軌道溝を形成したトラックレール,該トラックレールに跨架して相対摺動可能であり且つ前記軌道溝に対向した軌道溝と該軌道溝から隔置したリターン通路が形成されているケーシング,該ケーシングの長手方向両端に取り付けられ且つ前記軌道溝と前記リターン通路とを連通する方向転換路が形成されているエンドキャップ,該エンドキャップの端面に配置された側面シール,対向する前記軌道溝間に形成される軌道路,前記方向転換路及び前記リターン通路を循環転走するボール,並びに該ボールを前記ケーシングの前記軌道溝に保持する保持バンドを具備し,前記保持バンドは前記ケーシングの前記軌道溝に沿って延びると共に前記トラックレールの前記側面の前記軌道溝の底に沿って形成された保持バンド溝に遊嵌されている直動転がり案内ユニットにおいて前記保持バンドは,前記ボールを保持する面の幅がその反対側の面の幅より長く,断面略台形形状に形成されて,前記ボールを保持する前記面の長手方向に沿った両側角部が鋭角に形成されていることを特徴とする直動転がり案内ユニットに関する。
【0011
また,前記保持バンドは,前記ボールを保持する前記面が前記両側角部間で凹状円弧面に形成されている。
【0012
また,前記トラックレールに形成された前記保持バンド溝の形状は長手方向両側角部が曲面に形成されている。
【0013
また,前記保持バンドは,前記ボールの反対側の面長手方向に沿った両側角部で面取りが施され,前記保持バンドの外形が前記保持バンド溝の形状に対応した形状に形成されている。
【0014
また,前記保持バンドの両端は前記エンドキャップと前記側面シールとの間で挟持して固着されている。
【0015
この発明による直動転がり案内ユニットは,上記のように構成されており,次のような作用をする。即ち,この直動転がり案内ユニットは,保持バンドがケーシングの軌道溝に沿って延びると共にトラックレールの側面の軌道溝の底に沿って形成された保持バンド溝に遊嵌し,ボールを保持する面長手方向に沿った両側角部が鋭角に形成されているので,前記保持バンドは長手方向に沿って長手方向両側が中央部に比較して肉厚構造となり,従来の断面長方形のものに比較して保持バンド自体の剛性をアップでき,曲げ強度をアップして耐変形性を向上でき,ボールの保持機能を向上させることができる。特に,前記保持バンドは,前記ボールを保持する前記面はその反対側の面より長く,断面略台形形状に形成されているので,ボールを保持する保持量即ち保持代,曲げ強度を強化でき,ボールがケーシングの軌道溝からの脱落を防止することができる。
【0016
【発明の実施の形態】
以下,図面を参照して,この発明による直動転がり案内ユニットの実施例を説明する。図1はこの発明による直動転がり案内ユニットの一実施例を示す説明図,図2は図1の直動転がり案内ユニットの側面図,図3は図1の直動転がり案内ユニットに組み込む保持バンドの斜視図,及び図4は図1の直動転がり案内ユニットにおけるトラックレールとケーシングとの間に配置された保持バンドの一実施例を示す拡大断面図である。各図面において,図及び図に示す部品に付した符号と同一の作用を有する部品には同一の符号を付している。
【0017
この発明による直動転がり案内ユニットは,図に示す直動転がり案内ユニットと基本的には同一の構成を有するものであり,該構成において保持バンド18の構造に特徴を有するものである。即ち,この発明による直動転がり案内ユニットは,図に示すものと同様の構成を有するので,図1,図2,図3,図及び図を参照して説明する。この直動転がり案内ユニットは,長手方向両側面3に各1条列の軌道溝4を形成したトラックレール2,及びトラックレール2に跨架して相対摺動可能なスライダ1から構成されている。スライダ1は,トラックレール2に跨架して相対摺動可能であり且つ各軌道溝4に対向する位置に軌道溝9を形成されているケーシング5,対向する軌道溝4,9間に形成される軌道路を転走する多数のボール7,ケーシング5の長手方向両端に取り付けたエンドキャップ6,エンドキャップ6の端面に取り付けられた側面シール17及びスライダ1に設けられた下面シール8を有するものである。
【0018
ケーシング5は,軌道溝9から隔置した位置にリターン通路12が形成されている。エンドキャップ6は,ケーシング5の長手方向両端面に複数の取付孔にねじ等を貫通させて取り付けられ,また,エンドキャップ6の内側には軌道溝9とリターン通路12とに連通してボール7がケーシング5とトラックレール2間の軌道路を循環転走する方向を転換する方向変換路11が両側に形成されている。エンドキャップ6には,トラックレール2を跨架するためケーシング5と同様に凹部10が形成されている。ボール7は,軌道溝4,9間に形成される負荷域の軌道路,及び無負荷域の方向転換路11とリターン通路12を無限循環転走するものである。保持バンド15は,スライダ1が単体である時,特に,トラックレール2に対してスライダ1を着脱する時に,ボール7を軌道溝9に保持するものである。
【0019
この直動転がり案内ユニットは,特に,保持バンド15の構造に特徴を有するものである。保持バンド15は,図4に示すように,断面略台形を有するバンド部材から成り,ボール7の保持部24,保持部24の両端から直角に屈曲した挟持部25,及び挟持部25から内向きに屈曲した係止部26から構成されている。保持バンド15は,保持部24の両端の挟持部25がエンドキャップ6と側面シール17との間で挟持して固着され,係止部26がエンドキャップ6の側端面に形成された係止溝13に係合している。保持バンド15は,図4に示すように,ケーシング5の軌道溝9に沿って延びると共に,トラックレール2の側面3の軌道溝4の底に沿って形成された保持バンド溝16に非接触状態で遊嵌し,ボール7を保持する対向面20に沿う長手方向両側角部21が鋭角θに形成されていることである。ボール7を保持する対向面20は,その反対側の背面22より長く,断面略台形形状に形成されている。また,トラックレール2に形成された保持バンド溝16の形状は,長手方向に沿った両側角部18が円弧面の曲面19に形成されている。
【0020
この直動転がり案内ユニットは,保持バンド15が上記のような断面略台形を有する構造に形成されているので,保持バンド15のボール保持面の幅を図に示す従来の断面長方形のものに比較して大きく形成でき,ボール7の直径と窓幅A又はBとの差即ちボール保持代を大きく形成することができる。即ち,この直動転がり案内ユニットでは,保持バンド15をスライダ1に固定した場合に,ケーシング5の軌道溝9の端部角部と保持バンド15の側面角部との長さ即ち窓幅A又はBは,図に示す保持バンド15におけるケーシング5の軌道溝9の端部角部と保持バンド15の側面角部との長さ即ち窓幅C,Dに比較して短く設定でき,ボール7の保持代を大きく形成することができる。しかも,保持バンド15の縦断面二次モーメント(幅方向)及び横断面二次モーメント(厚さ方向)は,図に示す従来の断面長方形のそれらのものに比較して,共に大きく形成することができ,曲げ剛性即ち曲げ強度をアップでき,耐変形性を向上させ,ボール7の保持能力をアップさせることができる。
【0021
次に,図を参照して,この直動転がり案内ユニットの別の実施例を説明する。この実施例の保持バンド15については,ボール7を保持する保持バンド15の面積及びボール保持代は,図4に示すものに比較して大きく形成することができ,しかも,縦断面二次モーメント(幅方向)及び横断面二次モーメント(厚さ方向)も図4に示すものに比較して共に大きく形成することができ,曲げ剛性即ち曲げ強度を大幅にアップでき,耐変形性を向上させ,ボール7の保持能力を更に向上させることができる。上記と同様に,保持バンド15をスライダ1に固定した場合に,ケーシング5の軌道溝9の端部角部と保持バンド15の側面角部との長さ即ち窓幅A又はBは,図に示す保持バンド15における窓幅C,Dに比較して短く設定でき,ボール7の保持代を大きく形成することができる。
【0022
次に,図を参照して,この直動転がり案内ユニットの更に別の実施例を説明する。この実施例の保持バンド15は,図に示す保持バンドに対して面取り28を施した異形断面の形状を有するものである。この実施例の保持バンド15の外形形状は,ボール7の反対側の背面22長手方向に沿った両側角部27には面取り28が施され,背面22の外形はトラックレール2の保持バンド溝16の形状に対応した形状に形成されている。この実施例では,ボール7を保持する保持バンド15の面積は,図に示すものに比較して大きく形成することができ,しかも,縦断面二次モーメント(幅方向)及び横断面二次モーメント(厚さ方向)が図に示すものに比較して共に大きく形成することができ,曲げ剛性即ち曲げ強度を大幅にアップでき,耐変形性を向上させ,ボール7の保持能力を更に向上させることができる。上記と同様に,保持バンド15をスライダ1に固定した場合に,ケーシング5の軌道溝9の端部角部と保持バンド15の側面角部との長さ即ち窓幅A又はBは,図に示す保持バンド15における窓幅C,Dに比較して短く設定でき,ボール7の保持代を大きく形成することができる。
【0023
この発明による直動転がり案内ユニットは,上記のように構成することによって,保持バンド15について従来の断面長方形のものに比較して,ボール7の保持代即ち保持量を約4〜16%増加させることができると共に,断面二次モーメントを約7〜241%増加させることが確認できた。従って,この直動転がり案内ユニットにおける保持バンドは,保持量及び曲げ剛性がアップし,保持バンド15をエンドキャップ6と側面シール17との間に挟持してケーシング5の軌道溝9に沿って緊張状態に組み込んだ場合に,変形し難い耐変形性をアップでき,ボール7の保持能力を大幅に向上させることができる。
【0024
【発明の効果】
この発明による直動転がり案内ユニットは,上記のように構成されており,次のような効果を有する。即ち,この直動転がり案内ユニットは,保持バンドがケーシングの軌道溝に沿って延びると共にトラックレールの軌道溝の底に沿って形成された保持バンド溝に非接触状態で遊嵌し,ボールを保持する対向面長手方向に沿った両側角部が鋭角に形成されているので,ボールの保持代即ち保持量を約4〜16%増加させることができると共に,断面二次モーメントを約7〜241%増加させ,従来の断面長方形のものに比較して,保持バンドの保持量即ち保持代,保持バンドの剛性をアップでき,曲げ強度即ち耐変形性をアップでき,ボールの保持機能を向上させることができる。特に,前記保持バンドは,前記ボールを保持する対向面の幅はその反対側の背面の幅よりも長く,断面略台形形状に形成されているので,曲げ強度を強化でき,特に,トラックレールへのスライダの着脱時に,ボールがケーシングの軌道溝からの脱落を防止でき,スライダの取り扱い,及びトラックレールに対するスライダの着脱作業を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による直動転がり案内ユニットの一実施例を示す内側部分の概略説明図である。
【図2】図1の直動転がり案内ユニットの側面図である。
【図3】図1の直動転がり案内ユニットに組み込む保持バンドの斜視図である。
【図4】図1の直動転がり案内ユニットにおけるトラックレールとケーシングとの間に配置された保持バンドの一実施例を示す拡大断面図である。
【図5】図1の直動転がり案内ユニットにおけるトラックレールとケーシングとの間に配置された保持バンドの別の実施例を示す拡大断面図である。
【図6】図1の直動転がり案内ユニットにおけるトラックレールとケーシングとの間に配置された保持バンドの更に別の実施例を示す拡大断面図である。
【図】従来の直動転がり案内ユニットの一例を示す一部破断の斜視図である。
【図】図の直動転がり案内ユニットに組み込まれているエンドキャップの正面図である。
【図】従来の直動転がり案内ユニットにおけるトラックレールとケーシングとの間に配置された保持バンドの一例を示す拡大断面図である。
【符号の説明】
1 スライダ
2 トラックレール
3 側面
4,9 軌道溝
5 ケーシング
6 エンドキャップ
7 ボール
10 凹部
11 方向転換路
12 リターン通路
15 保持バンド
16 保持バンド溝
17 側面シール
18 保持バンド溝の角部
19 曲面
20 対向面(面)
21,27 保持バンドの角部
22 背面(面)
28 面取り

Claims (5)

  1. 長手方向両側面に各1条列の軌道溝を形成したトラックレール,該トラックレールに跨架して相対摺動可能であり且つ前記軌道溝に対向した軌道溝と該軌道溝から隔置したリターン通路が形成されているケーシング,該ケーシングの長手方向両端に取り付けられ且つ前記軌道溝と前記リターン通路とを連通する方向転換路が形成されているエンドキャップ,該エンドキャップの端面に配置された側面シール,対向する前記軌道溝間に形成される軌道路,前記方向転換路及び前記リターン通路を循環転走するボール,並びに該ボールを前記ケーシングの前記軌道溝に保持する保持バンドを具備し,前記保持バンドは前記ケーシングの前記軌道溝に沿って延びると共に前記トラックレールの前記側面の前記軌道溝の底に沿って形成された保持バンド溝に遊嵌されている直動転がり案内ユニットにおいて
    前記保持バンドは,前記ボールを保持する面の幅がその反対側の面の幅より長く,断面略台形形状に形成されており,前記ボールを保持する前記面の長手方向に沿った両側角部が鋭角に形成されていることを特徴とする直動転がり案内ユニット。
  2. 前記保持バンドは,前記ボールを保持する前記面が前記両側角部間で凹状円弧面に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の直動転がり案内ユニット。
  3. 前記トラックレールに形成された前記保持バンド溝の形状は長手方向に沿った両側角部が曲面に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の直動転がり案内ユニット。
  4. 前記保持バンドは,前記ボールの反対側の面長手方向に沿った両側角部で面取りが施され,前記保持バンドの外形が前記保持バンド溝の形状に対応した形状に形成されていることを特徴とする請求項に記載の直動転がり案内ユニット。
  5. 前記保持バンドの両端は前記エンドキャップと前記側面シールとの間で挟持して固着されていることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の直動転がり案内ユニット。
JP05822395A 1995-02-23 1995-02-23 直動転がり案内ユニット Expired - Lifetime JP3547207B2 (ja)

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