JP3545215B2 - ブラシレスモータ - Google Patents

ブラシレスモータ Download PDF

Info

Publication number
JP3545215B2
JP3545215B2 JP22230698A JP22230698A JP3545215B2 JP 3545215 B2 JP3545215 B2 JP 3545215B2 JP 22230698 A JP22230698 A JP 22230698A JP 22230698 A JP22230698 A JP 22230698A JP 3545215 B2 JP3545215 B2 JP 3545215B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wiring board
printed wiring
insulator
stator core
outer peripheral
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP22230698A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000041371A (ja
Inventor
智 山田
祥雄 久保池
裕晃 米山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aichi Electric Co Ltd
Original Assignee
Aichi Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aichi Electric Co Ltd filed Critical Aichi Electric Co Ltd
Priority to JP22230698A priority Critical patent/JP3545215B2/ja
Publication of JP2000041371A publication Critical patent/JP2000041371A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3545215B2 publication Critical patent/JP3545215B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Mounting Of Printed Circuit Boards And The Like (AREA)
  • Brushless Motors (AREA)
  • Insulation, Fastening Of Motor, Generator Windings (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、エアコンに用いるファンモータに好適なホールIC等の回転位置検出素子を備えたブラシレスモータの改良に係わり、その目的は、前記回転位置検出素子を具備したプリント配線基板を、狭隘なデットスペースを有効利用して迅速・確実に取付け可能としたことにある。
【0002】
【従来の技術】
従来からブラシレスモータは、例えば、図15で示すように、外周に永久磁石1を具備して一対のケース2,2aに回転子軸4a,軸受3,3aを介して回転自在に支承される回転子4と、固定子巻線5を巻回し、かつ、前記回転子4を回転自在に挿通して前記一対のケース2,2aに嵌着して取付けた固定子鉄心6と、回転子4の磁極位置を検出するホールIC等からなる回転位置検出素子7とを備えて概略構成されている。
【0003】
そして、前記図15に示すブラシレスモータAは、例えば、3相の場合は各相(U,V,W相)の固定子巻線5に通電する給電用のリード線と、各相の回転位置検出素子7に励磁電流を供給するためのリード線とをそれぞれ図示しない駆動回路に接続し、前記回転位置検出素子7に駆動回路から励磁電流が供給されると、所要の回転位置検出素子7はホール電圧を発生させて、固定子巻線5の所定相のコイルを励磁(駆動回路からの励磁電流を所定相のコイルに通電)して転流制御させることにより、固定子鉄心6から発生する回転磁力により回転子4を回転するように構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そして、前記回転子4の磁極位置(回転位置)を検出する回転位置検出素子7は、一般に図15に示すようにして取付けていた。即ち、図15において、ケース2aの底板片側に穿孔した孔部に、基板支持用の支持ピン(合成樹脂製)8を、ケース2a内に突出させた状態で複数本挿着し、前記支持ピン8の頂部に形成した図示しない掛止片を、回転位置検出素子7を搭載したプリント配線基板9の取付孔を通して、該取付孔の周縁に係止することにより、プリント配線基板9を支持ピン8に取付け、更に、前記プリント配線基板9に、回転子4の外周に具備した永久磁石1の周辺下部と対向して、例えば、樹脂製の板体からなる取付体10を垂直に突設し、この取付体10の頂部に、回転子4の永久磁石1と対向させて回転位置検出素子7を3相分並設していた。
【0005】
然るに、前記回転位置検出素子7の取付けにおいては、回転位置検出素子7を取付けた取付体10と、この取付体10を突設したプリント配線基板9が、回転子4の軸方向の延長線上の位置に取付けられている関係上、ブラシレスモータAはその軸方向の寸法が必然的に長くなり、モータ全体の形状が大きくなるという問題点を有していた。
【0006】
又、プリント配線基板9の取付けに際しては、ケース2aの底板に穿孔した孔部を利用して支持ピン8を複数本挿着し、この支持ピン8を利用してケース2a内でプリント配線基板9を支着していたので、プリント配線基板9はケース2aの狭隘な場所での取付けとなるため、取付作業には手間がかかることはもとより、ケース2aに孔部を設けたり支持ピン8を特別に必要とするので、作業工数及び部品点数が増加しブラシレスモータの製造原価を必然的に高くするという問題もあった。
【0007】
更に、回転位置検出素子7は、事前にケース2aに組込んだ状態で、取付けられているので、ケース2aに固定子鉄心6を圧入等の手段にて嵌着したとき、この固定子鉄心6を設定された所定の挿入位置でケース2aに圧入しないと、固定子鉄心6をその外周面を除きモールド樹脂にて絶縁したインシュレータ11の固定子鉄心6内周面側において、固定子巻線5の飛出を防ぐために突設した突出片12間に、回転位置検出素子7が進入せず、直接突出片12の突端と衝接して前記回転位置検出素子7を損傷したり、設置位置がずれたりして精度よく回転子4の回転位置検出ができなくなるという問題があった。
【0008】
本発明は、前記の種々な問題点に鑑み、固定子鉄心に形成した絶縁性のインシュレータに、回転子の回転位置を検出する複数の回転位置検出素子を取付けたプリント配線基板を、固定子巻線に近接し、かつ、回転位置検出素子を回転子と相対向させて、ほぼ1動作に近い状態で取外し自在に取付可能としたブラシレスモータを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載した発明は、固定子巻線を巻装する固定子鉄心の内,外周面を除く全域に、耐熱、絶縁性に優れた合成樹脂により固定子鉄心を絶縁するインシュレータを設けた電動機において、前記固定子鉄心のインシュレータには、固定子鉄心の外周側において、回転子の外周に設けた永久磁石の回転位置を検出する複数の回転位置検出素子を備えたプリント配線基板の外周縁下部を乗載する第1の支持壁と、前記プリント配線基板の外周縁に係脱自在に係合する係合溝を有する係止爪と、更に、プリント配線基板の長さ方向の両端部の外周縁側を嵌合して係止する係止溝をプリント配線基板の長さ方向端面と直交して形成した第1の支持壁より内側に位置する第2の支持壁とを具備させて構成し、このインシュレータに前記プリント配線基板を前記固定子鉄心に巻装した固定子巻線のコイルエンド部に近接して取外し自在に取付けるようにしたことを特徴とする。
【0010】
請求項2に記載した発明は、前記プリント配線基板は、固定子鉄心のインシュレータに沿って弧状に形成してその外周縁側を前記インシュレータに設けた第1の支持壁に乗載し、かつ、第1の支持壁間に突設した係止爪に、前記外周縁に近接する長さ方向の両端をインシュレータの第2の支持壁に設けた係止溝にそれぞれ係脱自在に係合保持させて、固定子巻線のコイルエンド部に近接して取外し自在に取付けるようにするとともに、前記第1,第2の支持壁の延長線の位置において、プリント配線基板から引出したリード線を係止させて引出し案内する係止ブロックをインシュレータと一体的に形成するようにしたことを特徴とする。
【0015】
本発明は、前記のように固定子鉄心に形成した合成樹脂製のインシュレータを利用して、このインシュレータに沿って弧状に形成した複数の回転位置検出素子を有するプリント配線基板を、前記インシュレータに形成した係止爪や周壁に設けた係合溝にほぼ1動作にて固定子巻線に近接させて取付けるように構成されているので、ブラシレスモータにおいて、回転子の回転位置を検出する素子を具備するプリント配線基板を、モータ内の狭隘な空間を有効利用して簡易に、かつ、迅速・確実に取付けることができる。
【0016】
しかも、固定子巻線と接続するリード線とプリント配線基板の端子台と接続するリード線は、それぞれインシュレータの固定子鉄心の外周側に形成した一対の案内壁の間を通し、かつ、案内壁の末端に設けた係止ブロックに係止させて引出すように構成したので、前記プリント配線基板がインシュレータに単に係合保持されていても、リード線が係止(引止)されていることにより、リード線自体に引張力が作用してプリント配線基板の係合状態が外れたり、あるいは、リード線が端子台から離脱するということは全くなく、安全・確実にリード線を支持することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図1ないし図7により説明する。図7において、15はブラシレスモータの固定子鉄心を示し、この固定子鉄心15は図3に示すように、一般に、けい素鋼帯等の電磁鋼板をプレス加工して複数のスロット15aと歯部15bを一体に形成した鉄心素板を所定枚数積層・固定して形成されている。図4に示す16は前記固定子鉄心15の内,外周面を除くスロット15a,歯部15bを含む上,下端面に、例えば、耐熱性の絶縁樹脂をインジェクションモールドを行って形成したインシュレータ(樹脂絶縁層)17を介して歯部15bに巻回した固定子巻線である。
【0018】
そして、前記インシュレータ17を形成する場合は、図示しない金型内に固定子鉄心15を収容し、金型のインジェクションゲートから耐熱,絶縁性に優れた合成樹脂(例えば、ポリブチレンテレフタレート等)を射出し、固定子鉄心15の内,外周面を除く内面及び上,下端面に、樹脂モールドを施して所定厚のインシュレータ17を形成するものである。
【0019】
次に、図7において、18,18aは固定子鉄心15を収容固定するケースで、鋼板等の金属板をプレス成形して形成されており、中央部には、軸受19,19aを嵌合するための軸受支持筐20,20aが一体的に形成されている。21は回転子で、回転子軸22に嵌着した軸受19,19aを、前記ケース18,18aの軸受支持筐20,20aに嵌入することにより、回転子21は固定子鉄心15の回転子挿入孔23に挿入されて回転自在に支承される。
【0020】
つづいて、図1,2において24a,24b,24cは固定子鉄心15の外径寸法よりやや小径となして固定子鉄心15の上端面外周縁側においてインシュレータ17に上方に向けて一定の長さ突出させて形成した第1の支持壁で、これら支持壁24a〜24cは本実施例では、図1に示すように、固定子鉄心15の外周縁に3分割した状態でインシュレータ17の周縁に該インシュレータ17と一体的に形成されている。そして、前記第1の支持壁24a〜24cのうち、支持壁24aは後述するプリント配線基板を乗載する役目をなし、支持壁24b,24cはそれぞれ引出線(リード線)の引出ガイドの役目を果すように形成されている。
【0021】
又、前記第1の支持壁24aの途中には、図1,5に示すように、支持壁24aの高さ位置と平行する位置に係合溝25aを凹設した係止爪25がインシュレータ17と一体に形成されて上方に突出している。更に、図3において、26a,26b,26cは第1の支持壁24bの内側に所定の間隔を保ってこの支持壁24bと一体的に形成された筒状の絶縁筒で、その上面には固定子鉄心15の中心に向けてU字状に切欠いた切欠部aがそれぞれ形成されている。
【0022】
次に、第1の支持壁24aの両端部内側には、第1の支持壁24aより内側に位置し、かつ、固定子鉄心15のスロット15aの最深部と並行する位置で上方に向けてインシュレータ17と一体となして第2の支持壁27a,27bを形成し、これら一対の支持壁27a,27bの相対向する端部の上部側には、図1に示すようにプリント配線基板32を係止する係合溝28,28aが凹設されている。そして、前記係合溝28を有する第2の支持壁27aは、そのままインシュレータ17と一体となして第1の支持壁24c側に延設されて第1の案内壁27aを設け、前記第1の支持壁24cとによって第1の案内通路bを形成する。又、第2の支持壁27bは同じく図1に示すように、その延出端に段差を設けて第1の支持壁24bに連接されるとともに、段差を有しない部位は第1の支持壁24b側に向う延長線(第1の支持壁24c側に位置する支持壁24cの端末側)上に第2の案内壁27bをインシュレータ17と一体に形成し、この第2の案内壁27bと第1の支持壁24bとによって第2の案内通路bを形成する。
【0023】
図1において、29,29aは前記第1,第2の案内通路b,bの相対向する位置において、インシュレータ17上に所定の間隔(リード線が挿通できる間隔)で突設した係止ブロックで、これら係止ブロック29,29aの中央には、係止ブロック29,29aを区画する支持ブロック30が前記係止ブロック29,29aと同様にインシュレータ17と一体となって形成されている。又、固定子鉄心15の内周縁側には、図1,4で示すように、各歯部15bの位置において固定子巻線16が固定子鉄心15の中心部側に飛出すのを阻止する突出壁31が、インシュレータ17に前記固定子鉄心15の軸方向に一定の長さを有して突出して形成されている。
【0024】
以上説明したように、固定子鉄心15の外周縁側には、第1,第2の支持壁24a〜24c,27a,27bをはじめ第1,第2の案内壁27a,27b,係止爪25,係止及び支持の各ブロック29,29a,30が、内周縁側には各歯部15bの位置において突出壁31が、それぞれインシュレータ17を射出成形する際、該インシュレータ17と一体的に射出成形されて形成される。
【0025】
つづいて、図1において、32は下面に回転子21の回転位置を検出する3個の回転位置検出素子Hu,Hv,Hwを所定位置に配置して取付けたプリント配線基板であり、この基板32は図1,2,5で示すように、固定子鉄心15の外周縁においてインシュレータ17に形成した第1の支持壁24aに乗載すべく弧状に形成されている。そして、プリント配線基板32の長さ方向の両端部には、第2の支持壁27a,27bに設けた係止溝28,28aと係脱自在に係合する係止孔33,33aが凹設されている。34はプリント配線基板32の上面に取付けた端子台で、図14に示すように、前記回転位置検出素子Hu,Hv,Hw及びこれら回転位置検出素子Hu,Hv,Hwと接続される電源,接地用の各端子ピンd,e,fが、それぞれ所要の抵抗R,コンデンサC等の電気部品を介して回転位置検出素子Hu,Hv,Hwと電気的に接続されている。
【0026】
前記プリント配線基板32を図2,7に示すように、固定子鉄心15に取付ける場合について説明する。最初に、プリント配線基板32を図1のように、インシュレータ17に形成した第1の支持壁24a上に配置し、この状態で、プリント配線基板32をその両端部の係止孔33,33aを、それぞれ第2の支持壁27a,27bの係合溝28,28aと対応させて係合させるとともに、第1の支持壁24a上に載せて係止爪25の係合溝25aに外周縁を係合させることにより、前記プリント配線基板32は図2,5に示すように、第1の支持壁24a上にほぼ1動作で係止爪25及び第2の支持壁27a,27bと係合させた状態で、迅速・確実に乗載保持させることができる。即ち、図7に示すように、プリント配線基板32を固定子巻線16のコイルエンド部に近接させて、水平状態(回転子21の軸方向と直交する方向)に設置することができる。
【0027】
図6において、前記プリント配線基板32には、その端子台34に設けた各端子ピンd,e,fと差込接続可能な端子金具36を介して回転位置検出素子Hu,Hv,Hwに通電を行うリード線37(5本)を接続する。前記リード線37は端子金具36を端子台34の端子ピンd,e,fに接続したあとは、図6に示すように、端子金具36から横方向に導出したあと、第1の支持壁24cと第1の案内壁27aとによって形成される第1の案内通路bでは、縦方向に一本づつ縦並びにした状態で、前記案内通路bに挿入し係止ブロック29の位置まで引出す。
【0028】
前記係止ブロック29まで引出したリード線37は、図6に示すように、係止ブロック29と対応する第1の案内通路bから引出したあと、一旦固定子巻線16側に回してから係止ブロック29と支持ブロック30との間の隙間に約90°曲成した状態で挿入し、引出方向とほぼ直交させてインシュレータ17から固定子鉄心15の外方に導出するものである。この結果、前記回転位置検出素子Hu,Hv,Hw給電用のリード線37は、その引出方向に対し約90°曲成して係止ブロック29に係止させた状態で引出すことができるので、固定子鉄心15の外方からリード線37を引抜こうとする力が作用しても、リード線37は係止ブロック29に係止されて抜脱することはない。又、リード線37が係止ブロック29の上方に移動しようとしたときは、支持ブロック30の頂部がT字型に形成されているので、リード線37自体が上方に抜脱することもない。
【0029】
次に固定子巻線16の各相から引出した引出線U,V,W(図4参照)を、電源と固定子巻線16とを接続するリード線38にて接続する場合は、各引出線U,V,Wとリード線38とを個別に接続したあと、それぞれの接続部を、第1の支持壁24bと一体的に形成した筒状の絶縁筒26a〜26cに挿入し、これら絶縁筒26a〜26cの切欠部aからそれぞれリード線38を図6で示すように、固定子鉄心15の中心部に向けて引出す。
【0030】
このあと、係止ブロック29a側に曲成し第1の支持壁24bに沿って第2の案内通路bまで導き、第1の支持壁24bと第2の案内壁27bとによって形成される前記第2の案内通路bにリード線38を縦方向に並べて挿入し、この第2の案内通路bの出口側、即ち係止ブロック29aの位置まで引き出したら、前記リード線37と同様にリード線38を係止ブロック29aを巻くような状態で約90°曲成して、係止ブロック29aと支持ブロック30との隙間に挿入し、この隙間から直接引出方向に対して直交させた状態でインシュレータ17より固定子鉄心15の外方に引出す。
【0031】
このように、回転位置検出素子Hu,Hv,Hwに給電を行うリード線37と、固定子巻線16に給電を行うリード線38は、互いに相対する方向から引出すものの、固定子鉄心15からの引出しは、それぞれ係止ブロック29,29aに係止させた状態で共通の支持ブロック30を利用して引出すように構成されているので、リード線37,38の引出しを分散して行うことが可能となり、リード線37,38を引出すためのスペースを固定子巻線16のコイルエンド部の狭隘な空所を有効活用して引出すことができるとともに、個別に形成した第1,第2の案内通路b,bと、同じく個別に設けた係止ブロック29,29aを活用することにより、前記リード線37,38を外力に対抗して抜脱不能に引出すことができ利便である。
【0032】
次に、図8ないし図13により本発明の第2実施例について説明する。第1実施例と異なる点は、プリント配線基板32の取付構造である。即ち、図8において、固定子鉄心15の外周縁側において、一対の係止爪25b,25bを、所定の間隔(プリント配線基板32aの外周側に設けた係合凹部40と対応する位置)を保ってインシュレータ17と一体に形成して上方に突設し、又、固定子鉄心15の内周縁側においては、固定子巻線16が固定子鉄心15の中心側に飛出すのを阻止する係止ピン41を、固定子鉄心15の歯部15bの位置においてインシュレータ17と一体に形成して上方に突設させる。一方、プリント配線基板32a側には、前記係止ピン41を挿通する透孔42が係止ピン41と対応する位置に穿孔されている。
【0033】
そして、前記プリント配線基板32aの取付けに当っては、固定子鉄心15上方の基板取付位置にプリント配線基板32aを配置し、その外周部の端縁に係止爪25b,25bを、その係合溝25b,25bとプリント配線基板32a側の係合凹部40とを係合させて係止させると同時に、透孔42にインシュレータ17の内周縁側に突設した係止ピン41(4本)を、図9に示すように貫通突出させて、前記プリント配線基板32aを固定子巻線16のコイルエンド部上方に、係止爪25b,25b及び係止ピン41を介して載置する。このあと、プリント配線基板32a上に突出する任意の係止ピン41(2本)の頂部を、図示しない加熱手段により溶融させてプリント配線基板32aに溶着し、基板32aが係止ピン41から抜脱するのを阻止する。
【0034】
つづいて、プリント配線基板32aから引出されるリード線37及び固定子巻線16の引出線U,V,W(図11参照)と接続して導出するリード線38は、図13で示すように、第1実施例で説明した構成と同様にして固定子鉄心15の外方に引出すように構成してあるので、詳細な説明は割愛する。プリント配線基板32aより引出されるリード線37は、図13に示すように、固定子鉄心15の外周縁側において、インシュレータ17と一体に形成した第1の支持壁24cと第1の案内壁27aとの間に形成される第1の案内通路bを通って係止ブロック29のところまで引出し、この係止ブロック29を巻回するようにして係止ブロック29と支持ブロック30との隙間に挿通して固定子鉄心15の外方に引出す。
【0035】
又、固定子巻線16の引出線U,V,Wと接続したリード線38は、その接続部を第1の支持壁24b内側に形成した絶縁筒26a〜26cに挿入したあと、リード線38のみを第1の支持壁24bと第2の案内壁27bとによって形成される第2の案内通路bに導出し、この案内通路bの終端から係止ブロック29aに回して、係止ブロック29aと支持ブロック30との間の隙間を利用して固定子鉄心15の外方に引出すようになっており、リード線37,38自体は係止ブロック29,29aに係止して引出すようにしているので、外力が作用して抜脱することがない点は第1実施例と同様である。
【0036】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように、固定子鉄心に形成した合成樹脂製のインシュレータを利用して、このインシュレータに沿って弧状に形成した複数の回転位置検出素子を取付けたプリント配線基板を、前記インシュレータに形成した係止爪や周壁に設けた係合溝にほぼ1動作で固定子巻線に近接させて取付けるように構成したので、ブラシレスモータにおいて、回転子の回転位置を検出する素子を備えたプリント配線基板を、モータ内の狭隘な空間を有効利用して簡易に、かつ、迅速・確実に取付けることができる。
【0037】
しかも、前記プリント配線基板は係止爪等による嵌合方式で取付部が形成されているので、従来のように、基板を取付けるための支持ピン等が不要となるため、電動機の組立作業が効率的に行えるとともに、プリント配線基板自体を固定子鉄心に近接して取付けるように構成されているので、電動機の軸方向の寸法を短かくすることができ、ブラシレスモータを小型,軽量で、かつ、経済的に製作することができる。
【0038】
また、固定子巻線から引出した引出線と電源とを接続するリード線とプリント配線基板の端子台と接続する回転位置検出素子給電用のリード線は、それぞれインシュレータの固定子鉄心の外周側に形成した第1の支持壁と、第1,第2の一対の案内壁の間の空間を通し、かつ、前記案内壁の末端に設けた係止ブロックに係止させて引出すように構成したので、前記プリント配線基板がインシュレータに設けた係止爪と第1の支持壁に形成した係合溝に係脱自在に係合されていることと相まって、前記各リード線の引出しに際し、リード線を係止させ、かつ、プリント配線基板をインシュレータに係合保持させることにより、リード線自体に引張力が作用してプリント配線基板の係合状態を外したり、あるいは、リード線が端子台からしたりするということが全く生じないので、安全・確実に、しかも、特別な保持手段を用いることなくリード線及びプリント配線基板をインシュレータに固定・支持することができ、利便である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のブラシレスモータにおいて、プリント配線基板とインシュレータとを分解して示す斜視図である。
【図2】本発明のブラシレスモータにプリント配線基板を取付けた状態を示す斜視図である。
【図3】インシュレータを施した固定子鉄心の平面図である。
【図4】同じくインシュレータを施した固定子鉄心に固定子巻線を巻回した状態を示す平面図である。
【図5】固定子鉄心にプリント配線基板を取付けた状態を示す側面図である。
【図6】ブラシレスモータの要部を示す平面図である。
【図7】本発明のブラシレスモータの一部切欠断面図である。
【図8】本発明のブラシレスモータの第2実施例において、プリント配線基板とインシュレータとを分解して示す斜視図である。
【図9】同じく、第2実施例においてブラシレスモータにプリント配線基板を取付けた状態を示す斜視図である。
【図10】第2実施例において、インシュレータを施した固定子鉄心の平面図である。
【図11】同じく固定子鉄心に固定子巻線を巻回した状態を示す平面図である。
【図12】第2実施例において、固定子鉄心にプリント配線基板を取付けた状態を示す側面図である。
【図13】第2実施例において、ブラシレスモータの要部を示す平面図である。
【図14】回転位置検出素子の結線状態を説明するための回路図である。
【図15】従来のブラシレスモータの要部を切欠いて示す断面図である。
【符号の説明】
15 固定子鉄心
16 固定子巻線
17 インシュレータ
18,18a ケース
21 回転子
24a,24b,24c 第1の支持壁
25,25b 係止爪
27a,27b 第2の支持壁
27a,27b 第1,第2の案内壁
28,28a 係止溝
29,29a 係止ブロック
30 支持ブロック
31 突出壁
32,32a プリント配線基板
34 端子台
36 端子金具
37,38 リード線
41 係止ピン
Hu,Hv,Hw 回転位置検出素子
42 透孔
b,b 第1,第2の案内通路

Claims (2)

  1. 固定子巻線を巻装する固定子鉄心の内,外周面を除く全域に、耐熱、絶縁性に優れた合成樹脂により固定子鉄心を絶縁するインシュレータを設けた電動機において、前記固定子鉄心のインシュレータには、固定子鉄心の外周側において、回転子の外周に設けた永久磁石の回転位置を検出する複数の回転位置検出素子を備えたプリント配線基板の外周縁下部を乗載する第1の支持壁と、前記プリント配線基板の外周縁に係脱自在に係合する係合溝を有する係止爪と、更に、プリント配線基板の長さ方向の両端部の外周縁側を嵌合して係止する係止溝をプリント配線基板の長さ方向端面と直交して形成した第1の支持壁より内側に位置する第2の支持壁とを具備させて構成し、このインシュレータに前記プリント配線基板を前記固定子鉄心に巻装した固定子巻線のコイルエンド部に近接して取外し自在に取付けるようにしたことを特徴とするブラシレスモータ。
  2. 前記プリント配線基板は、固定子鉄心のインシュレータに沿って弧状に形成してその外周縁側を前記インシュレータに設けた第1の支持壁に乗載し、かつ、第1の支持壁間に突設した係止爪に、前記外周縁に近接する長さ方向の両端をインシュレータの第2の支持壁に設けた係止溝にそれぞれ係脱自在に係合保持させて、固定子巻線のコイルエンド部に近接して取外し自在に取付けるようにするとともに、前記第1,第2の支持壁の延長線の位置において、プリント配線基板から引出したリード線を係止させて引出し案内する係止ブロックをインシュレータと一体的に形成するようにしたことを特徴とする請求項1記載のブラシレスモータ。
JP22230698A 1998-07-21 1998-07-21 ブラシレスモータ Expired - Fee Related JP3545215B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22230698A JP3545215B2 (ja) 1998-07-21 1998-07-21 ブラシレスモータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22230698A JP3545215B2 (ja) 1998-07-21 1998-07-21 ブラシレスモータ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000041371A JP2000041371A (ja) 2000-02-08
JP3545215B2 true JP3545215B2 (ja) 2004-07-21

Family

ID=16780302

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP22230698A Expired - Fee Related JP3545215B2 (ja) 1998-07-21 1998-07-21 ブラシレスモータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3545215B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013042659A (ja) * 2012-11-15 2013-02-28 Makita Corp Dcブラシレスモータを有する電動工具

Families Citing this family (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4552254B2 (ja) * 2000-02-29 2010-09-29 パナソニック電工株式会社 モータ
CN100508333C (zh) * 2001-08-08 2009-07-01 松下电器产业株式会社 带旋转风扇电动机、相关的空冷装置及其运行方法
JP4350972B2 (ja) * 2003-05-08 2009-10-28 ヤマハモーターエレクトロニクス株式会社 回転電機の電機子
JP4496010B2 (ja) * 2004-05-20 2010-07-07 株式会社東芝 モータ
DE202004010956U1 (de) * 2004-07-13 2005-11-24 Minebea Co., Ltd., Kitasaku Einrichtung zur Isolation von Statornuten
JP4860338B2 (ja) * 2006-02-03 2012-01-25 アスモ株式会社 ステータ及びブラシレスモータ
JP4860339B2 (ja) * 2006-02-03 2012-01-25 アスモ株式会社 ステータ及びブラシレスモータ
JP5412619B2 (ja) * 2008-04-24 2014-02-12 多摩川精機株式会社 レゾルバの端子ピンからげ構造
JP5203835B2 (ja) * 2008-07-25 2013-06-05 ファナック株式会社 リード線の固定方法及びリード線の固定構造
JP5630650B2 (ja) * 2010-01-12 2014-11-26 日本電産株式会社 モータおよびモータの製造方法
JP5707834B2 (ja) * 2010-10-04 2015-04-30 日本電産株式会社 ファン
JP5947637B2 (ja) * 2012-06-29 2016-07-06 オリエンタルモーター株式会社 ブラシレスモータのセンサ基板の取付方法および取付構造
JP6270510B2 (ja) * 2014-01-30 2018-01-31 東京パーツ工業株式会社 Dcブラシレスモータ
KR101725092B1 (ko) * 2015-08-04 2017-05-10 뉴모텍(주) 팬 모터
KR101710879B1 (ko) * 2015-08-10 2017-03-13 뉴모텍(주) 팬 모터
CN106787342B (zh) * 2016-11-18 2023-08-29 珠海凌达压缩机有限公司 一种绝缘骨架结构和电机
JP7391607B2 (ja) 2019-10-25 2023-12-05 ミネベアミツミ株式会社 モータ

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013042659A (ja) * 2012-11-15 2013-02-28 Makita Corp Dcブラシレスモータを有する電動工具

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000041371A (ja) 2000-02-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3545215B2 (ja) ブラシレスモータ
US9929614B2 (en) Motor with integrated slot liner and bobbin with guides for conductor coils
KR101558313B1 (ko) 전기 모터
JP5354889B2 (ja) ブラシレスモータ
JP5186180B2 (ja) ブラシレスモータ
US20060097590A1 (en) Electric machine, in particular a direct current motor
US20060082242A1 (en) Stator arrangement for an electric machine and an electric motor
JP2001527376A (ja) 電子的に整流されたブラシレスモータ
US10122236B2 (en) Methods and apparatus for mounting a motor controller on a stator assembly
JP5947637B2 (ja) ブラシレスモータのセンサ基板の取付方法および取付構造
HU223996B1 (hu) Villamos motor és eljárás az előállítására
JP4871673B2 (ja) Dcブラシレスモータの冷却構造
JP2002325385A (ja) 回転界磁型電気機器のステータ構造
EP3790170A1 (en) Rotating machine and insulator
EP3661019B1 (en) Motor, fan, and refrigerator
JP5708432B2 (ja) 回転電機およびそれを用いた空気調和装置
JP3370514B2 (ja) ブラシレス電動機
KR100261812B1 (ko) 무정류자 직류전동기의 홀센서 취부구조
JPH06133513A (ja) 自己始動形永久磁石式同期電動機の回転子
JP2004173489A (ja) 電気モータ
CN217307453U (zh) 定子组件和具有该定子组件的无刷齿轮电机组件
KR101595119B1 (ko) 아우터 로터 방식의 팬모터
JPH0428216Y2 (ja)
KR100565347B1 (ko) 유도전동기의 리드와이어 고정장치
KR20080104771A (ko) 팬 모터

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040330

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040407

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees