JPH0428216Y2 - - Google Patents

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JPH0428216Y2
JPH0428216Y2 JP1983109483U JP10948383U JPH0428216Y2 JP H0428216 Y2 JPH0428216 Y2 JP H0428216Y2 JP 1983109483 U JP1983109483 U JP 1983109483U JP 10948383 U JP10948383 U JP 10948383U JP H0428216 Y2 JPH0428216 Y2 JP H0428216Y2
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【考案の詳細な説明】 本考案は、情報処理機器用の駆動モータとか、
あるいは、機器冷却用のフアンモータの使用に際
して好適なホール素子を利用した無整流子電動機
の改良に関するもので、その目的とするところ
は、ホール素子を所定の設置位置に、モータの特
性に悪影響を与えることなく迅速、確実に取付け
ることができるようにしたことにある。
一般に、無整流子電動機は、例えば、第7図に
示すように、永久磁石からなる回転子1と、固定
子鉄心2に巻装された固定子線輪3と、回転子1
の磁極の位置を検出するためのホール素子4とを
備えており、上記ホール素子4により固定子線輪
3に供給される励磁電流の転流が制御されてい
る。
而して、上記電動機を円滑に回転させるために
は、固定子線輪3とホール素子4との相対的な位
置が特定な関係になるように組立を行わなければ
ならない。即ち、ホール素子4は回転子1の磁極
の位置を検出し、固定子線輪3に供給される励磁
電流の転流を円滑に制御する関係から、上記固定
子線輪3とホール素子4との相対的取付位置が適
確でないと、励磁電流の転流のタイミングがうま
くゆかず、このため、回転子1の回転が不円滑と
なつたり、回転運動を接続させることができなく
なつてしまうおそれが生じるからである。この結
果、無整流子電動機の組立に際しては、上記固定
子線輪3とホール素子4との相対的な位置決め
は、電動機の特性に大きく影響し、このため、ホ
ール素子4の取付位置の設定には高い精度が要求
されている。
然るに、従来、上記ホール素子4の取付けに当
たつては、単に、回転子1と対向させて固定子線
輪3の近くに特殊な取付部材を用いて取付けた
り、あるいは、第7図に示すように、プリント基
板等の配線板5からホール素子4を回転子1と対
向する位置に支持部材を介して揺動不能に吊設す
る等して取付けていた。しかし、これらの取付方
法においては、いづれも、ケース6に電動機部品
を組み込む際、その都度、ホール素子4の位置合
わせを行いながらモータの組立てを行つていたの
で、電動機の組立作業は非常に手間がかかると共
に、高度な組立技術を必要とし、その上、ホール
素子4の位置決めに当たつては、その取付位置精
度を向上させるために、特殊な位置決め治具を使
用していたので、作業工数が増加し作業能率が極
めて悪く、結果的にこの種電動機の製造コストを
高くする問題があつた。
本考案は上述の欠点を解消して、固定子線輪と
ホール素子との相対的な位置決めを簡易に行うこ
とができ、しかも、電動機の組立工数を減少させ
ることを可能とした無整流子電動機を提供するこ
とにある。
以下、本考案の実施例を固定子線輪が三相とな
つた無整流子電動機に採用した例を第1図ないし
第6図により説明する。
第1図において、11は固定子鉄心、12は固
定子鉄心11のスロツト13内にスロツト絶縁紙
14を介して巻回した固定子線輪、15は永久磁
石からなる回転子で、その軸方向の長さ寸法は固
定子鉄心11の積層寸法よりやや長くして、上記
固定子鉄心11の回転子挿入孔11a内に回転自
在に挿入される。16は固定子線輪12の一方の
コイルエンド12aの内側において、固定子鉄心
11の端縁上に載置されるリング状の支持体で、
この支持体16は、上記コイルエンド12aの内
側に挿入配置したとき、その高さ寸法はコイルエ
ンド12aのそれとほぼ同等となし、しかも、内
径寸法を固定子鉄心11の回転子挿入孔11aと
同径か、あるいは、やや径大となして、合成樹脂
によりリング状に成形加工されている。そして、
上記支持体16には、第3図及び第4図で示すよ
うに、固定子鉄心11側に位置する一方の端縁1
6aには、ホール素子17を遊嵌合する切欠孔1
8が周方向に120°の間隔を保つて切開されてお
り、又、支持体16の上記切欠孔18を切開した
位置の上記端縁16a側には、スロツト13の狭
幅な開口部13aに支持体16の回動を防ぐよう
に係合保持される2本の係止突起19が、180°の
間隔を保つて支持体16と一体となつて固定子鉄
心11側に突設されている。なお、上記係止突起
19が突出される位置は、あらかじめ、定められ
たスロツト13の開口部13a(係止突起19が
係合する開口部13aを設けたスロツト13に目
印等を付けておく)に係合突起19を挿入して係
合させたとき、切欠孔18内に遊合したホール素
子17が、固定子線輪12に対して最適な位置
(即ち、ホール素子17が回転子15の磁界を効
率よく感知し、固定子線輪12にタイミングよく
励磁電流を転流させることができる位置)に配置
することができる位置で、上記係合突起19は突
設されている。20は切欠孔18を切開した端縁
16aと反対側の端縁側において、支持体16に
例えば、ホール素子17の端子22と同数で4個
づつ穿設した端子板21取付用の孔で、上記端子
板21は、自体に取付けた図示しない鳩目部分を
利用して上記取付孔20に、固定子線輪12と相
対向し、かつ、切欠孔18とは反対側の端縁側か
ら外方に向けて突出させた状態で、止着されてい
る。そして、上記ホール素子17は、4本の端子
22を第5図のように、リング状の支持体16外
周面において、即ち、固定子線輪12と相対向す
る位置で、上記各端子板21と半田付け等にて接
続させることにより、切欠孔18内に吊設された
状態で遊合保持される。なお、端子板21は鳩目
部分を用いて支持体16に止着する代わりに、端
子板21自体を支持体16にプリントしてホール
素子17の端子22と接続するようにしたり、
又、ホール素子17の代わりに、例えば磁気抵抗
器や磁気センサのような他の磁気検出素子を使用
してもよいことは勿論である。
図中、23は電動機のケース、24は回転子1
5の回転子軸、25はケース23内に取付けられ
た回転子軸支承用の軸受である。
次に、電動機を組立てる場合について説明す
る。最初に、片側のケース23に、固定子線輪1
2を巻装した固定子鉄心11を嵌着し、つづい
て、あらかじめ、ホール素子17を切欠孔18内
に吊設遊合した支持体16を、固定子線輪12の
一方のコイルエンド12aの内側に、係合突起1
9を固定子鉄心11側に向けて嵌め込むと共に、
上記係合突起19を、あらかじめ定められたスロ
ツト13の開口部13aに位置合わせを行つて係
合させる。この結果、上記支持体16は、第3図
に示すように、係合突起19がスロツト13の開
口部13aに係合保持されるため、コイルエンド
12aの内側において、固定子鉄心11の端縁上
に回動不能に載置されると共に、ホール素子17
と固定子線輪12とは、その相対位置が互いに最
適な位置で設定されることとなる。このあと、支
持体16の外周とコイルエンド12a内側との間
に生じている空隙に絶縁性と粘着性に優れた、例
えば、ワニス、あるいは、樹脂性の接着剤を充
填・固化させて、支持体16をコイルエンド12
aの内側に強固に固定・保持させる。即ち、上記
支持体16は、その外周面に固定子鉄心11と対
向して配設したホール素子17の端子22及びこ
の端子22と接続した端子板21を、コイルエン
ド12aの上方に突出させた状態で上記接着剤層
内に包埋させてコイルエンド12aの内側に固
定・保持させることができる。その上、上記支持
体16と固定子線輪12との間の空隙に充填され
た接着剤は、支持体16のホール素子17が吊設
状態で遊合されている切欠孔18内にも端子22
を伝つて浸透し、切欠孔18内の空間を埋め、吊
設状態となつているホール素子17を切欠孔18
内において揺動不能に固定する。上記のようにし
てリング状の支持体16を固定子線輪12のコイ
ルエンド12aに揺動しないように固定した後、
固定子15を固定子鉄心11の回転子挿入孔11
aに挿入してから、もう一方のケース23を固定
子鉄心11に被せて、ケース23,23を図示し
ないボルト等にて固定することにより、回転子1
5を、軸受25を介してケース23,23に回転
自在に支承保持させてモータの組立を完了する。
なお、本案の電動機には、図示しない速度制御
回路とインバータ回路とが設けられており、支持
体16の切欠孔18内に固定保持されたホール素
子17は、上記インバータ回路に端子板21及び
図示しないリード線を介して接続されている。
又、本考案は、ホール素子17を3個使用した
例について説明したが、モータの相数に応じてホ
ール素子の使用数を任意に偏向しても本考案は成
立するものである。
本考案の無整流子電動機は、以上説明したよう
に構成されているので、次に示すような効果を有
する。
(1) 本考案は、合成樹脂により回転子の挿入及び
その回転動作を円滑に行い得るようリング状の
支持体を成形加工し、この支持体には、ホール
素子を吊設遊合する切欠孔を切開し、かつ、切
欠孔を有する端縁側には、固定子鉄心の所要の
スロツト開口部と係合する係合突起を突設し、
又、切欠孔を有しない支持体の反対側に位置す
る他方の端縁側には、端子板取付用の取付孔を
必要数穿孔して、ホール素子取付用の支持体が
構成されているので、その取付に際しては、固
定子鉄心の端縁上において、固定子線輪のコイ
ルエンド内側の狭隘な隙間を有効利用しての取
付けが可能となり、上記リング状の支持体を取
付けるための特別のスペースを全く必要としな
いので、この種、電動機を大形化せず、経済的
に製作することができる。
(2) 又、上記リング状の支持体はその取付けに際
して、支持体の固定子鉄心側に突設した係合突
起を、あらかじめ定めた固定子鉄心のスロツト
開口部に挿入して係合させるだけでよいので、
上記支持体は固定子鉄心に回動不能に、かつ、
迅速・容易に取付けることができる。
(3) ホール素子の取付けに当たつては、支持体の
取付孔に止着した端子板にホール素子の端子を
接続した状態で、ホール素子を支持体の下方側
に垂下させて固定子鉄心の端面側に開口した切
欠孔に吊設・遊合させるだけでよいので、ホー
ル素子の取付作業も簡単に行うことができる。
その上、上記ホール素子は、支持体を所定のス
ロツト開口部に挿入するだけで、固定子鉄心に
対して適切な取付位置に設定することができる
ので、特別な位置決め治具等を使用したり、取
付作業に熟練を要することなく、常に取付最適
位置に迅速・確実に、しかも、簡単に設置する
ことができる。
(4) 更に、上記支持体の固定に際しては、支持体
を固定子鉄心の端面上に載置すると、支持体と
固定子線輪との間で必然的に生じる空隙を利用
して接着剤を充填することが可能となり、従つ
て、上記接着剤の充填によつてリング状の支持
体を特別な固定手段、例えば、縛り糸等を用い
ることなく支持体をコイルエンド部分に容易に
固定・支持することが可能となる。しかも、ホ
ール素子の端子やこの端子と外部の例えば、イ
ンバータ回路とをリード線を介して接続する端
子板は、あらかじめ、固定子線輪と相対向させ
て支持板に配設されているので、上記接着剤の
充填により接着剤層内に完全に包埋することが
可能となる。従つて、リング状の支持体は、係
合突起にて回動不能に、又、接着剤層にてコイ
ルエンド部に揺動不能に固定・保持させること
ができるので、電動機の運転中に生ずる機械的
な振動によつて、ホール素子と端子板との接続
部分に接続不良等が発生したり、あるいは、ホ
ール素子の位置が微妙にずれたりして位置検出
に不都合が生ずるようなことは全くなく、電気
的絶縁及び機械的強度を強くし、ホール素子の
位置ずれによつて生ずる弊害を確実に解消する
ことができる。
(5) 又、ホール素子自体は支持体の切欠孔に吊設
状態で遊合したあと、支持体とコイルエンドと
の間に充填した接着剤が上記切欠孔に浸透し、
この接着剤が固化することによつて確実に切欠
孔に固定保持することができるため、支持体を
特別な固定手段を用いることなく揺動不能に固
定することができることと相まつて、ホール素
子自体もその取付位置で吊設状態を解消して固
定・支持させることができるため、ホール素子
による回転子の回転位置検出を最適の場所で正
確に行うことができる。
(6) その上、ホール素子を取付けるためのリング
状の支持体は、切欠孔の切開をはじめ、係合突
起の突設、端子板を取付けるための取付孔の穿
孔等は、すべて合成樹脂を用いての成形加工に
より一括して行うことができ、かつ、支持体の
固定に際しても、接着剤の使用によつて特別な
固定手段を必要としない。しかも、端子板は支
持体の接着剤層に包埋された状態でコイルエン
ド側に平行に突出させてあるので、図示しない
外部のリード線との接続作業は、端子板基部と
ホール素子の端子との接続部分に悪影響を与え
ることなく迅速容易に行うことができる等、電
動機組立の容易化及び使用部品の低減化をはか
り、この種電動機の生産性を向上させ、その製
作原価を効果的に低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の無整流子電動機の縦断面図、
第2図は本案電動機の要部を示す斜視図、第3図
は支持体の取付状態を示す縦断面図、第4図は支
持体の斜視図、第5図は固定子線輪を巻回した固
定子鉄心と支持体との分解斜視図、第6図はホー
ル素子の取付状態を示す説明図、第7図は従来の
無整流子直流モータの実施例を示す要部縦断面図
である。 11……固定子鉄心、12……固定子線輪、1
2a……コイルエンド、15……回転子、16…
…支持体、17……ホール素子、18……切欠
孔、19……係合突起。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 合成樹脂によりリング状の支持体16を固定子
    鉄心11の回転子挿入孔11aよりやや径大に成
    形加工し、この支持体16の固定子鉄心11側に
    位置する一方の端縁16aには、該支持体16の
    周方向に等間隔で、かつ、電動機の相数に相当す
    る数のホール素子17を遊合するための切欠孔1
    8を切開するとともに、固定子鉄心11の所要の
    スロツト13開口部13aに挿入される係止突起
    19を突設し、上記切欠孔18と相反する方向に
    位置する支持体16の他方の端縁側には、上記ホ
    ール素子17の端子22と同数の端子板取付用の
    孔20を穿孔し、これら取付孔20には固定子線
    輪12と相対向させてホール素子17の端子22
    と同数の端子板21を止着してその先端を互いに
    平行させて支持体16の他方の端縁から外方に突
    出させ、上記各端子板21にはホール素子17の
    端子22を個別に接続し、かつ、これら各端子2
    2を固定子線輪12と相対向させた状態で固定子
    鉄心11側に導き、ホール素子17を支持体16
    に切開した切欠孔18に吊設させて遊合保持し、
    上記切欠孔18にホール素子17を遊合した支持
    体16を、その端縁16aに突設した係止突起1
    9をスロツト13の開口部13aに挿入して上記
    固定子鉄心11の回転子挿入孔11aの端縁上に
    載置し、この支持体16と固定子線輪12のコイ
    ルエンド12aとの間に生じる空隙には、接着剤
    を充填して該空隙を閉鎖し、上記空隙に充填した
    接着剤にてリング状の支持体16を固定子線輪1
    2に、切欠孔18に遊合したホール素子17を支
    持体16にそれぞれ一体的に固定するようにした
    ことを特徴とする無整流子電動機。
JP10948383U 1983-07-13 1983-07-13 無整流子電動機 Granted JPS6018680U (ja)

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JP10948383U JPS6018680U (ja) 1983-07-13 1983-07-13 無整流子電動機

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JP10948383U JPS6018680U (ja) 1983-07-13 1983-07-13 無整流子電動機

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Publication Number Publication Date
JPS6018680U JPS6018680U (ja) 1985-02-08
JPH0428216Y2 true JPH0428216Y2 (ja) 1992-07-08

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ID=30255019

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9188880B2 (en) 2004-08-13 2015-11-17 Asml Netherlands B.V. Lithographic apparatus and device manufacturing method involving a heater

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JPS56148165A (en) * 1980-04-17 1981-11-17 Hitachi Ltd Brushless motor

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US9268242B2 (en) 2004-08-13 2016-02-23 Asml Netherlands B.V. Lithographic apparatus and device manufacturing method involving a heater and a temperature sensor

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6018680U (ja) 1985-02-08

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