JP3544018B2 - オゾン発生器 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、オゾン発生器に関し、特に、食品加工、半導体のマクスク除去、液晶の表面有機物除去等の産業用に用いる大容量のオゾン発生器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、産業用のオゾン発生器としては、無声放電を発生させてオゾンを生成する図7に示すような円筒形の物が多く用いられている。このオゾン発生器は、円筒状に形成されたガラス管92の裏面にアルミ蒸着からなる金属電極94を配置し、この金属電極94と、ガラス管92と同心状に形成されたステンレス管96との間に電圧を印加することにより、該ガラス管92とステンレス管96との間の空間ギャップに無声放電を発生させてオゾンを生成するもので、該空間ギャップ間の一方から酸素を導入し、他方からオゾンを取り出していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の円筒形のオゾン発生器では、ステンレス管96を用いるため発生したオゾン中に金属ダストが含まれていた。このため、係る従来のオゾン発生器は、金属ダスト等の不純物を嫌う用途、例えば半導体のマクスク除去等には用いることができなかった。また、誘電体としてガラスを用いるため、絶縁耐圧が低くオゾンの発生効率が低かった。
【0004】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、金属ダストを発生することなく高い効率でオゾンを発生し得るオゾン発生器を提供することにある。
【0005】
また本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、高い効率でオゾンを発生し得ると共に、製品間のオゾン発生効率に偏差の少ないオゾン発生器を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、請求項1に記載された無声放電方式のオゾン発生器においては、裏面に金属電極19、20が配設された一対のファインセラミックからなる放電体12、16を対向させて形成し、無声放電が発生する部分のファインセラミックの表面粗度をRaで0.2μm以下に形成し、
前記放電体の裏面の金属電極に放熱フィンを取り付けたことを特徴とする。
【0008】
また更に、請求項に記載の態様においては、板状部材から成る前記放電体12、16の一方に酸素導入孔26とオゾン導出孔28とが穿設され、該オゾン発生器10が、酸素導入孔56とオゾン導出孔58とを有し耐オゾン性部材から成る取り付け装置50に、前記オゾン発生器側の酸素導入孔26及びオゾン導出孔28と該取り付け装置50側の酸素導入孔56及びオゾン導出孔58とが連通するように取り付けられていることを特徴とする。
更に、請求項に記載の態様においては、前記放電体12、16裏面の金属電極19、20の少なくとも周縁部分19bが、ファインセラミックに埋設されていることを特徴とする。
【0009】
【作用効果】
上記のように構成されたオゾン発生器では、請求項1、2、3の態様において、金属電極19、20がファインセラミックからなる放電体12、16を介在させて対向しているので、金属ダストを発生することがなくなる。また、放電体12、16にファインセラミックを利用しているため、絶縁耐圧が高く効率良くオゾンを発生することができる。また、ファインセラミックの表面粗度をRaで0.2μm以下に形成してあるため、オゾン発生効率が高くなると共にオゾン発生器相互間の効率の偏差が少なくなる。
【0010】
上記のように構成されたオゾン発生器では、請求項2の態様において、放電体12、16が板状部材から成るため、ラッピング研磨により容易に表面粗度を0.2μm以下に形成することができる。
【0011】
上記のように構成されたオゾン発生器では、請求項の態様において、放電体12、16の裏面の金属電極19、20に放熱フィン22、24が取り付けられ、該金属電極19、20が低温に保たれるため、発生したオゾンが熱により酸素に還元されることがなくなり、効率良くオゾンを発生することができる。
【0012】
上記のように構成されたオゾン発生器では、請求項の態様において、オゾン発生器10が、取り付け装置50に該オゾン発生器側の酸素導入孔26及びオゾン導出孔28と該取り付け装置50側の酸素導入孔56及びオゾン導出孔58とが連通するように取り付けられている。このため、該取り付け装置50の孔の径を接続させる外部装置の径と適合するように設定することにより、どの様な径の外部装置とも容易に接続することができる。
【0013】
上記のように構成されたオゾン発生器では、請求項の態様において、オゾン発生器の外側に配置される放電体12、16裏面の金属電極19、20の周縁部分19bが、ファインセラミックに埋設されているため、オゾン発生器外部において該金属電極19、20の端部と放電体12、16との間で放電が生じオゾンが発生することを防ぐことができる。
【0014】
【実施例】
以下、本発明を具体化した実施例を図を参照して説明する。
図1は、本発明の第1実施例に係るオゾン発生器の組み立てを示している。オゾン発生器は、裏面にタングステンの金属電極19が配置されたアルミナから成る板状の第1放電板12と、スペーサ15と、裏面にタングステンの金属電極20が配置されたアルミナから成る板状の第2放電板16とから構成され、該金属電極19の上面及び金属電極20の下面にはアルミニュームから成る放熱フィン(ヒートシンク)22、24が半田により取り付けられている。
【0015】
この第1放電板12は、2枚のグリーンシート13、14を焼成して成り、上方のグリーンシート13には開口部13aが設けられている。第1放電板12には、外部電極との接続用の端子21が取り付けられている。他方、第2放電板16は、2枚のグリーンシート17、18を焼成して成り、下方のグリーンシート18には、開口部(図示せず)が設けられている。この第2放電板16には、外部から酸素を取り入れるための酸素導入孔26と、外部へオゾンを導き出すためのオゾン導出孔28とが設けられている。この第1放電板12と第2放電板16との間に介在するスペーサ15は、中心に開口部15aが形成されて空間ギャップを作り出す。スペーサ15は、可撓性を有すると共に耐オゾン性の高いフッ素ゴムから成り、該第1放電板12と第2放電板16とに密着して開口部15aによって形成される空間ギャップからオゾンが漏出する事を防ぐ。
【0016】
次に、第1実施例のオゾン発生器の製造方法について述べる。
先ず、第1放電板12の製造方法について説明する。アルミナ粉末にMgO2%(重量比、以下同じ)、CaO2%、SiO4%を混合してボールミルで50〜80時間、湿式粉砕した後に脱水乾燥する。この粉末にメタクリル酸イソブチルエステル3%、ブチルエステル3%、ニトロセルロース1%、ジオクチルフタレート0.5%を加え、更に、溶剤としてトリクロールエチレン、n−ブタノールを加えてボールミルで混合して流動性のあるスラリーとする。これを減圧脱泡後に平板状に流し出して徐冷し、溶剤を発散させ厚さ0.8mmのアルミナグリーンシート13、14を形成する。そして、金属電極19を形成するためにタングステン粉末をスラリー状にしてメタライズインクを形成する。このタングステンメタライズインクを下側のアルミナグリーンシート14に面状にスクリーン印刷する。そして、図2に示すように、タングステンメタライズインク19の周縁部19bを埋設させる大きさに、上側のアルミナグリーンシート13の中央部を打ち抜いて開口部13aを形成し(即ち、開口部13aをタングステンメタライズインク19よりも小さく形成する)、上記アルミナグリーンシート14の上に該アルミナグリーンシート13を熱圧着する。この熱圧着したアルミナグリーンシート13、14の一方の端部に金属電極からの接続用の端子21を形成するためのスルーホール30を穿設し、該スルーホール30内に、端子用のメタライズインクを充填し、このように積層したアルミナグリーンシート13、14を1400°C〜1600°Cの非酸素雰囲気下で同時焼成する。この同時焼成により形成された第1放電板12の放電面(下面側)は、表面粗度がRaで0.4〜0.5μmになっている。
【0017】
この同時焼成により形成された第1放電板12の放電面(下面側)をラッピング研磨により表面粗度をRaで0.2μm以下にする。ここでは、加工機械として片面研磨機を用い、該片面研磨機のディスク側に複数の第1放電板12を取り付ける。このディスクと対向する側に、2〜3μmのダイヤモンドを研磨剤として用いる研磨部材を配置し、該ディスク側に取り付けられた第1放電板12を該研磨部材に圧力1kg/cmで押し当て、ディスクを1時間回転させることにより該第1放電板12のラッピング研磨を行う。
【0018】
この表面研磨の完了した第1放電板12のタングステンメタライズインク19側にニッケルメッキを施し、半田にて放熱フィン22を直接取り付ける。なお、同様にして第2放電板16を、2枚の積層されたアルミナグリーンシート17、18に酸素導入孔26を形成するためのスルーホールと、また、オゾン導出孔28を形成するためのスルーホールとを穿設した後に、同時焼成により形成する。そして、放電面(上面側)をラッピング研磨により表面粗度を0.2μm以下にし、放熱フィン24を取り付ける。即ち、この実施例では、第1、第2放電板12、16の裏面の金属電極19、20に放熱フィン22、24が取り付けられ、該金属電極19、20が低温に保たれるため、発生したオゾンが熱により酸素に還元されることがなくなり、効率良くオゾンを発生することができる。
【0019】
このオゾン発生器10を取り付けための取り付け装置50について、該取り付け装置50の断面を示す図3を参照して説明する。
取り付け装置50は、耐オゾン性の高いテフロンから形成され、略矩形状から成り中央部に開口部54aが形成された周縁部54と、この周縁部54の上部に載置される蓋体52とから成り、該周縁部54の開口部54aにオゾン発生器10を保持するように構成されている。該周縁部54には、オゾン発生器10の周縁部を嵌入するための段部54bが形成されている。オゾン発生器10の酸素導入孔26の下方位置には、凹部60が形成され、該凹部60の略中央位置には上方を指向する凸部56bが形成され、この凸部56bの中央には上記オゾン発生器10の酸素導入孔26と連通させるための酸素導入孔56が形成されている。この酸素導入孔56の下方には、図示しない外部部材からのテフロンパイプを嵌入するためのテーパ孔62が形成されている。該凹部60と凸部56bとの間には、オゾン発生器10と接してオゾンの漏出を防ぐための0リング66が配置されている。他方、オゾン発生器10のオゾン導出孔28の下方位置には、凹部61が形成され、該凹部61の略中央位置には上方を指向する凸部58bが形成され、この凸部58bの中央には上記オゾン発生器10のオゾン導出孔28と連通させるためのオゾン導出孔58が形成されている。このオゾン導出孔58の下方には、図示しない外部部材からのテフロンパイプを嵌入するためのテーパ孔64が形成されている。
【0020】
この第1実施例では、テーパ孔62、64の口径の異なる複数の取り付け装置50を用意することにより、同一形状のオゾン発生器10を種々の外部装置へ接続することができる。また、オゾン発生器10と取り付け装置50との酸素導入孔26及び酸素導入孔56の間、並びに、オゾン導出孔28及びオゾン導出孔58との間に0リング66、66を介在させてあるため、これらの接続部分から有害な高濃度オゾンが漏出することを防止できる。
【0021】
次に、本発明のオゾン発生器10の動作試験の結果について図4のグラフを参照して説明する。このグラフにおいて、縦軸はオゾン濃度(ppm)を、横軸は放電面の表面粗度(Ra μm)を示している。ここでは、オゾン発生の条件として、純酸素(99.9%)を2L/min でオゾン発生器10へ導入し、35Wの電力を投入し、サンプルとして10個のオゾン発生器を用いて実験を行った。上述した第1放電板12及び第1放電板16に表面研磨を行わなかったオゾン発生器(表面粗度Ra 0.5μm)は、平均オゾン濃度が6,000ppmでサンプル間の偏差(ばらつき)が±25%あった。また、表面粗度Ra 0.4μmのオゾン発生器は、平均オゾン濃度が7,500ppmでサンプル間の偏差が±12.5%あった。表面粗度Ra 0.3μmのオゾン発生器は、平均オゾン濃度が8,500ppmでサンプル間の偏差が±11%あった。そして、上述した手法で第1放電板12及び第2放電板16とに表面研磨を行なったオゾン発生器10(表面粗度Ra 0.2μm)は、平均オゾン濃度が9,500ppmでサンプル間の偏差が±5%あり、オゾン発生器(表面粗度Ra 0.1μm)は、平均オゾン濃度が9,700ppmでサンプル間の偏差が±5%あった。即ち、オゾンの発生効率及びサンプル間の偏差において、表面粗度Ra 0.2μmのものは、0.3μmのものに対して臨界的な効果を達成し得た。なお、前述した表面研磨を行わないオゾン発生器(表面粗度Ra 0.5μm)では、オゾン発生効率が低いと共に偏差が大きく、製品の一つ一つについて性能試験を行う必要があり、特に、大量のオゾンを発生させるために上述したオゾン発生器を複数並列に配置して使用する場合には、オゾン発性効率の近似したものを集める必要があった。これに対して上述した本実施例のオゾン発生器では、表面研磨を行うことにより偏差が小さくなり性能試験を行うことが不要になると共に、複数並列に配置して使用することが容易になる。
【0022】
なお、上記試験おいて、表面粗度Ra 0.1μmのオゾン発生器は、上述した表面粗度Ra 0.2μmを達成するためにラッピングを行った製品の内の測定器で表面粗度を測定した結果、表面粗度が0.1μmになった物を10個抽出して試験を行った。従って、この表面粗度0.1μmの10個のサンプルの中には、表面粗度0.05μm〜0.15μmのものが含まれており、これらのオゾン発生器を表面粗度Ra 0.1μmとして測定を行った結果、上述したように平均オゾン濃度が9,700ppmでサンプル間の偏差が±5%であった。この点から判断して、表面粗度を0.1μm以下にしても、上記0.1μm時の値で飽和しているものと考えられる。
【0023】
また、この実施例では、図2に示すように、タングステンメタライズインク19の周縁部19bを埋設させる大きさに、上側のアルミナグリーンシート13の開口部13aを形成し、下側のアルミナグリーンシート14に取り付け同時焼成を行っている。即ち、第1放電体12の裏面の金属電極19の周縁部分19bをファインセラミックに埋設させている。このように構成しているのは、図6に示すように、金属電極19の周縁部分19bと開口部13aとが離れていると、特に金属電極19の4つの隅部19c、19c、19c、19cにおいて開口部13aとの間で電界密度が高くなり沿面放電が生じ、オゾンを発生することになるからである。金属電極19は、オゾン発生器の外側に配置されているためオゾンを発生することは望ましくない。この理由から、金属電極19の周縁部分19bをファインセラミックに埋設することによりオゾンの発生を防いでいる。なお、第2放電板16側も同様にして金属電極の周縁部分を埋設してオゾンの発生を防いでいる。
【0024】
次に、本発明の第2実施例について説明する。上述した第1実施例においては、第1放電板12と第2放電板16とがアルミナから形成されたが、この第2実施例においてはムライトから形成される。ここで、オゾン発生器の構成は、第1実施例と同様であるため、図1を参照して第2実施例のオゾン発生器の製造方法を説明する。
【0025】
まず、平均粒径1.7μmのアルミナ115gと、平均粒径2.4μmのシリカ115gと、平均粒径0.4μmの炭酸マグネシウム20gとを良く混合し、1400°Cにて加熱溶融させる。加熱溶融して得られたガラスフリットを、湿式粉砕してガラス粉を形成する。次に、平均粒径2.4μmの電融ムライト750gと該ガラス粉とを、分解媒体としてトルエンを用いて24時間ボールミル中で混合し、続いてグリーンシート成型用のバインダーとしてジブチルフタレートとポリビニルブチラールとを加え更に24時間混合する。そして、得られた混合物を真空脱泡後、ドクターブレード方により厚さ1.2mmのグリーンシート13、14を作成する。
【0026】
次に、下側のグリーンシート14の上面に公知のスクリーン印刷法にて金属電極19をタングステンペーストを用いて印刷し、その上に第1実施例と同様に開口部13aを形成したグリーンシート13を載置する。そして、全体を熱圧着し、1400°C〜1600°Cの非酸化雰囲気中で焼成し、第1放電板12を形成する。その後、第1実施例と同様にして第1放電板12の放電面(下面側)をラッピング研磨により表面粗度を0.2μm以下にする。同様にして第2放電板16を形成する。
【0027】
このようにして製造されたオゾン発生器の第1、第2放電板12、16を形成するムライトセラミックは、好適な組成範囲において比誘電率が6.3〜7.0程度の低誘電率となる。ちなみに第1実施例のアルミナAlからなるセラミックの比誘電率は9〜10である。なお、ムライトセラミックは、アルミナセラミックに対して機械的強度が低いため、第1、第2放電板12、16を第1実施例と比較して厚く構成する必要があり、また、大型のオゾン発生器は作り難いという課題がある。
【0028】
次に、本発明の第3実施例について説明する。上述した第1実施例においては、第1放電板12と第2放電板16とをアルミナから形成したが、この第2実施例においては、シリコンナイトライドにより形成する。ここで、オゾン発生器の構成は、第1実施例と同様であるため、図1を参照して第3実施例のオゾン発生器の製造方法を説明する。
【0029】
まず、公知の材料からシリコンナイトライド用の厚さ0.8mmのグリーンシート13、14を作成する。そして、グリーンシート13の中央に開口部13aを打ち抜き、グリーンシート13とグリーンシート14とを熱圧着し、1400°C〜1600°Cの非酸化雰囲気中で焼成する。その後、該開口部13aに、白金からなる金属電極19を取り付け第1放電板12を形成する。その後、第1実施例と同様にして第1放電板12の放電面(下面側)をラッピング研磨により表面粗度を0.2μm以下にする。同様にして第2放電板16を形成する。
【0030】
この第3実施例は、第1、第2放電板12、16がシリコンナイトライドから形成されるため、第1実施例のアルミナと同程度の強度を有するが、第1実施例のようにタングステンペーストから金属電極19を、グリーンシート13及びグリーンシート14を焼成する際に同時焼成することができない。このため、第3実施例では上述したように放電板を焼成により形成した後に、金属電極を取り付ける必要がある。
【0031】
次に、本発明の第4実施例について図5を参照して説明する。上述した第1実施例においては、第1放電板12と第2放電板16とが平板状に形成されたが、この第4実施例では、第1放電体70と第2放電体72とがアルミナから成るファインセラミックにより円筒状に形成されている。この第1放電体70の裏面(内周側)にはアルミ蒸着により金属電極74が形成され、同様に、第2放電体72の裏面(外周側)にはアルミ蒸着により金属電極76が形成されている。そして、金属電極76の外側には、3分割により構成された放熱フィン78、78、78が取り付けられている。この第1放電体70の放電面(外周側)と第2放電体72の放電面(内周側)とは、表面粗度が0.2μmに研磨されている。
【0032】
この第4実施例の構成を用いれば、図7を参照して前述した従来の構成よりも効率良くオゾンを発生させ得るものと考えられる。この第4実施例は、第1放電体70の放電面と第2放電体72の放電面との研磨が第1実施例と比較して困難である反面、大型のオゾン発生器を構成し易い利点がある。また、アルミナではなく、ムライト、シリコンナイトライドでも容易に構成することができる。なお、上述した第4実施例では、第1放電体70の放電面(外周側)と第2放電体72の放電面(内周側)とに研磨を加えたが、相対的に研磨の困難な第2放電体72の放電面(内周側)には研磨を加えることなく用いることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係るオゾン発生器の製造工程を示す斜視図である。
【図2】図1に示すオゾン発生器の放電板の平面図である。
【図3】第1実施例に係るオゾン発生器が取り付け装置に保持された状態を示す断面図である。
【図4】表面粗度対オゾン発生効率のグラフである。
【図5】第4実施例のオゾン発生器の断面図である。
【図6】沿面放電の発生を示すための放電板の平面図である。
【図7】従来技術に係るオゾン発生器の断面図である。
【符号の説明】
10 オゾン発生器
12 第1放電板
15 スペーサ
16 第2放電板
19 金属電極
20 金属電極
22 放熱フィン
24 放熱フィン
26 酸素導入孔
28 オゾン導出孔
50 取り付け装置

Claims (4)

  1. 裏面に金属電極が配設された一対のファインセラミックからなる放電体を対向させて形成する無声放電方式のオゾン発生器において、ファインセラミックの放電面の表面粗度をRaで0.2μm以下に形成し、
    前記放電体の裏面の金属電極に放熱フィンを取り付けたことを特徴とするオゾン発生器。
  2. 裏面に金属電極が配設された一対のファインセラミックからなる放電体を対向させて形成する無声放電方式のオゾン発生器において、ファインセラミックの放電面の表面粗度をRaで0.2μm以下に形成し、
    板状部材から成る前記放電体の一方に酸素導入孔とオゾン導出孔とが穿設され、該オゾン発生器が、酸素導入孔とオゾン導出孔とを有し耐オゾン性部材から成る取り付け装置に、前記オゾン発生器側の酸素導入孔及びオゾン導出孔と該取り付け装置側の酸素導入孔及びオゾン導出孔とが連通するように、取り付けられていることを特徴とするオゾン発生器。
  3. 裏面に金属電極が配設された一対のファインセラミックからなる放電体を対向させて形成する無声放電方式のオゾン発生器において、ファインセラミックの放電面の表面粗度をRaで0.2μm以下に形成し、
    前記放電体裏面の金属電極の少なくとも周縁部分が、ファインセラミックに埋設されていることを特徴とするオゾン発生器。
  4. 前記放電体がスペーサを介在させ対向させていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1のオゾン発生器。
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