JP3042759B2 - オゾナイザ用沿面放電素子の製法 - Google Patents
オゾナイザ用沿面放電素子の製法Info
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- JP3042759B2 JP3042759B2 JP7056903A JP5690395A JP3042759B2 JP 3042759 B2 JP3042759 B2 JP 3042759B2 JP 7056903 A JP7056903 A JP 7056903A JP 5690395 A JP5690395 A JP 5690395A JP 3042759 B2 JP3042759 B2 JP 3042759B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はオゾナイザ用沿面放電素
子およびその製法に関する。さらに詳しくは、オゾンに
よって気体、液体および固体の殺菌、脱臭、脱色等を行
うためのオゾナイザに装備される沿面放電素子であっ
て、形状寸法上も高精度に作製される沿面放電素子およ
びその製法に関する。
子およびその製法に関する。さらに詳しくは、オゾンに
よって気体、液体および固体の殺菌、脱臭、脱色等を行
うためのオゾナイザに装備される沿面放電素子であっ
て、形状寸法上も高精度に作製される沿面放電素子およ
びその製法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、前記オゾナイザとしてはガラス放
電管を用いた無声オゾン発生機が用いられていた。しか
し、無声オゾン発生機はガラス放電管を用いているので
もともと体積が大きいため、被処理物の増大に伴って大
容量化を図ればガラス放電管の集合体が巨大なものとな
る。また、ガラス放電管の汚損や消耗のために清掃や交
換が必要となり、さらに、電気効率が低い等の理由か
ら、徐々に沿面放電方式のオゾナイザが用いられるよう
になってきている。
電管を用いた無声オゾン発生機が用いられていた。しか
し、無声オゾン発生機はガラス放電管を用いているので
もともと体積が大きいため、被処理物の増大に伴って大
容量化を図ればガラス放電管の集合体が巨大なものとな
る。また、ガラス放電管の汚損や消耗のために清掃や交
換が必要となり、さらに、電気効率が低い等の理由か
ら、徐々に沿面放電方式のオゾナイザが用いられるよう
になってきている。
【0003】なぜなら、この沿面放電方式は、高周波放
電が可能となって電子の加速エネルギが高められるため
にオゾン化反応が容易になり、また、放電が面に沿うた
めに放電空間の冷却が容易になり、さらに、誘電体層に
用いられるセラミックスは前記ガラスに比べて機械的強
度および熱衝撃特性に優れているため、低温加圧下での
運転が可能となって高効率化を図ることができ、加え
て、放電素子の消耗が少ない、という利点を備えている
からである。
電が可能となって電子の加速エネルギが高められるため
にオゾン化反応が容易になり、また、放電が面に沿うた
めに放電空間の冷却が容易になり、さらに、誘電体層に
用いられるセラミックスは前記ガラスに比べて機械的強
度および熱衝撃特性に優れているため、低温加圧下での
運転が可能となって高効率化を図ることができ、加え
て、放電素子の消耗が少ない、という利点を備えている
からである。
【0004】しかしながら、従来の沿面放電素子は特公
平2−22998号公報の記載からも知られているよう
に、誘電体形成のためにファインセラミックスを焼成す
るときに同時にコロナ放電電極および誘導電極を焼き付
けて製造するものである。
平2−22998号公報の記載からも知られているよう
に、誘電体形成のためにファインセラミックスを焼成す
るときに同時にコロナ放電電極および誘導電極を焼き付
けて製造するものである。
【0005】すなわち、図3に示されるように、まずア
ルミナ粉末51とバインダー52および分散媒53とを
ボールミル54等によって混合する。ついで、真空脱泡
処理Vの後、ドクターブレード成形等によってアルミナ
グリーンシート55を形成する。そして、所定寸法に切
断された二枚のアルミナグリーンシートのうち、一方5
5aの上面にタングステンを混入したペーストによって
コロナ放電電極56を印刷し、その上面にやはりアルミ
ナ粉末を混入したペーストによって保護膜57を付着さ
せる。また、他方55bの上面に同じくタングステンを
混入したペーストによって誘導電極58を印刷する。つ
ぎに、この他方のアルミナグリーンシート55bをその
誘導電極58が前記一方のアルミナグリーンシート55
aの背面に対向するように加圧プレス等によって接着
し、沿面放電素子の材料59を形成する。この材料59
は、金属製の電極が印刷されているため、焼成炉60の
非酸化雰囲気内で加熱、焼成する。
ルミナ粉末51とバインダー52および分散媒53とを
ボールミル54等によって混合する。ついで、真空脱泡
処理Vの後、ドクターブレード成形等によってアルミナ
グリーンシート55を形成する。そして、所定寸法に切
断された二枚のアルミナグリーンシートのうち、一方5
5aの上面にタングステンを混入したペーストによって
コロナ放電電極56を印刷し、その上面にやはりアルミ
ナ粉末を混入したペーストによって保護膜57を付着さ
せる。また、他方55bの上面に同じくタングステンを
混入したペーストによって誘導電極58を印刷する。つ
ぎに、この他方のアルミナグリーンシート55bをその
誘導電極58が前記一方のアルミナグリーンシート55
aの背面に対向するように加圧プレス等によって接着
し、沿面放電素子の材料59を形成する。この材料59
は、金属製の電極が印刷されているため、焼成炉60の
非酸化雰囲気内で加熱、焼成する。
【0006】そうして出来上がったのが板状の沿面放電
素子61である。アルミナグリーンシートは誘電体層6
2となる。
素子61である。アルミナグリーンシートは誘電体層6
2となる。
【0007】なお、電極材料としてタングステンを用い
ているのは、前記焼成時における収縮率が誘電体層の材
料たるアルミナグリーンシート55a、55bの収縮率
に近いためにとくに選択されたものである。
ているのは、前記焼成時における収縮率が誘電体層の材
料たるアルミナグリーンシート55a、55bの収縮率
に近いためにとくに選択されたものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、叙上の
ごとく製造された沿面放電素子61は、電極56、58
が印刷された状態のアルミナグリーンシート55a、5
5bを一体的に高温下で焼成するため、歪みの調整が困
難となり、寸法精度の向上には制限がある。
ごとく製造された沿面放電素子61は、電極56、58
が印刷された状態のアルミナグリーンシート55a、5
5bを一体的に高温下で焼成するため、歪みの調整が困
難となり、寸法精度の向上には制限がある。
【0009】その結果、たとえば複数段の沿面放電素子
61を積層した積層構造の放電ユニットを製造する場合
には、接合方法が限定されるとともに原料ガス導入部等
との接合部の良好なシール性も期待できない。さらに、
単一の沿面放電素子61を大型化する場合には前記寸法
精度は比例して低下する可能性がある。
61を積層した積層構造の放電ユニットを製造する場合
には、接合方法が限定されるとともに原料ガス導入部等
との接合部の良好なシール性も期待できない。さらに、
単一の沿面放電素子61を大型化する場合には前記寸法
精度は比例して低下する可能性がある。
【0010】以上の理由から、高精度且つ大容量のオゾ
ナイザをコンパクトに製造することが困難となる。
ナイザをコンパクトに製造することが困難となる。
【0011】本発明はかかる課題を解決するためになさ
れたものであり、寸法精度の向上が可能であるため、大
型板状にしてもまた積層構造にしても高精度を維持しう
る沿面放電素子およびその製法を提供することを目的と
している。
れたものであり、寸法精度の向上が可能であるため、大
型板状にしてもまた積層構造にしても高精度を維持しう
る沿面放電素子およびその製法を提供することを目的と
している。
【0012】
【0013】
【0014】
【課題を解決するための手段】 オゾナイザ用沿面放電
素子を製造するに際して、ファインセラミックスからな
る誘電体材料を大気雰囲気中で第一焼成して誘電体層を
形成する行程と、該誘電体層に対して品質チェックを行
う行程と、下記(1)および(2)に記載された金属の
うちの一からなる粉末が分散したペーストによって該誘
電体層の一方の面上に線状のコロナ放電電極を印刷する
とともに他方の面上に面状の誘導電極を印刷する工程
と、 (1) モリブデンを主成分とした合金、 (2) 銀とパラジウムとからなる合金、 これら電極をそのままの状態にして非酸化雰囲気中で第
二焼成する行程とを含んでおり、前記品質チェックが、
寸法検査および該寸法検査の結果に基づいてなされる修
正加工であることを特徴としている。
素子を製造するに際して、ファインセラミックスからな
る誘電体材料を大気雰囲気中で第一焼成して誘電体層を
形成する行程と、該誘電体層に対して品質チェックを行
う行程と、下記(1)および(2)に記載された金属の
うちの一からなる粉末が分散したペーストによって該誘
電体層の一方の面上に線状のコロナ放電電極を印刷する
とともに他方の面上に面状の誘導電極を印刷する工程
と、 (1) モリブデンを主成分とした合金、 (2) 銀とパラジウムとからなる合金、 これら電極をそのままの状態にして非酸化雰囲気中で第
二焼成する行程とを含んでおり、前記品質チェックが、
寸法検査および該寸法検査の結果に基づいてなされる修
正加工であることを特徴としている。
【0015】そして、前記誘電体層にコロナ放電電極お
よび誘導電極を印刷する工程において、印刷後に各電極
を含む誘電体層表面にファインセラミックスもしくはガ
ラスからなる保護層材料または樹脂からなる保護層材料
を塗布する工程を付加するのが、前記と同様、放電に伴
う電極の損耗を防止しうる点で好ましい。
よび誘導電極を印刷する工程において、印刷後に各電極
を含む誘電体層表面にファインセラミックスもしくはガ
ラスからなる保護層材料または樹脂からなる保護層材料
を塗布する工程を付加するのが、前記と同様、放電に伴
う電極の損耗を防止しうる点で好ましい。
【0016】
【作用】本発明の沿面放電素子の製法によれば、電極を
印刷する前のアルミナグリーンシートを焼成して誘電体
層を形成するため、たとえばこの焼成後に誘電体層の寸
法検査等を実施し、必要に応じて研削加工を行うことに
より、高い寸法精度の誘電体層を形成することができ
る。後工程である印刷された電極の焼成(焼き付け)に
おいては、前記アルミナグリーンシートの焼成時より低
温下でより少量の熱を加えるだけであるため誘電体層の
歪みの心配はなく、また巧みに選択された電極材料は焼
き付けによって不用意に収縮することもないので健全な
電極が形成される。このようにして、高精度の沿面放電
素子が製造される。
印刷する前のアルミナグリーンシートを焼成して誘電体
層を形成するため、たとえばこの焼成後に誘電体層の寸
法検査等を実施し、必要に応じて研削加工を行うことに
より、高い寸法精度の誘電体層を形成することができ
る。後工程である印刷された電極の焼成(焼き付け)に
おいては、前記アルミナグリーンシートの焼成時より低
温下でより少量の熱を加えるだけであるため誘電体層の
歪みの心配はなく、また巧みに選択された電極材料は焼
き付けによって不用意に収縮することもないので健全な
電極が形成される。このようにして、高精度の沿面放電
素子が製造される。
【0017】 また、本発明では如上のごとく誘電体層
形成後という製品製造工程の途中段階で品質チェックを
行うため、従来のように沿面放電素子完成後まで寸法精
度等に関する許容可否が判明しない等ということがな
い。しかも、通常アルミナグリーンシートの焼成は大気
雰囲気の炉内で連続的に行われ、電極の焼き付けは非酸
化雰囲気の炉内でバッチ式に行われるので、バッチ式処
理の前に中間生産物が高い寸法精度に仕上がっているこ
とにより製品の歩留まりもよい。バッチ式焼成後(沿面
放電素子完成後)に寸法精度が確認される従来技術に比
べて格段の利点を有している。
形成後という製品製造工程の途中段階で品質チェックを
行うため、従来のように沿面放電素子完成後まで寸法精
度等に関する許容可否が判明しない等ということがな
い。しかも、通常アルミナグリーンシートの焼成は大気
雰囲気の炉内で連続的に行われ、電極の焼き付けは非酸
化雰囲気の炉内でバッチ式に行われるので、バッチ式処
理の前に中間生産物が高い寸法精度に仕上がっているこ
とにより製品の歩留まりもよい。バッチ式焼成後(沿面
放電素子完成後)に寸法精度が確認される従来技術に比
べて格段の利点を有している。
【0018】叙上のごとく沿面放電素子の寸法精度向上
が可能となるため、大型にすることも容易である。さら
に、かかる沿面放電素子を積層構造に組み立てる場合で
も、接合方法が大きく限定されることもなく、また原料
ガス導入部との接合部においてもシール性の向上を容易
に図ることができ、精度のよい放電ユニットを製造する
ことができる。
が可能となるため、大型にすることも容易である。さら
に、かかる沿面放電素子を積層構造に組み立てる場合で
も、接合方法が大きく限定されることもなく、また原料
ガス導入部との接合部においてもシール性の向上を容易
に図ることができ、精度のよい放電ユニットを製造する
ことができる。
【0019】
【実施例】 つぎに、添付図面を参照しつつ本発明の沿
面放電素子の製法の実施例を説明する。
面放電素子の製法の実施例を説明する。
【0020】 図1(a)は本発明の製法による沿面放
電素子の一例を示す平面図であり、図1(b)は図1
(a)のA−A線断面図、図2は本発明の沿面放電素子
の製法の一実施例を示す説明図である。
電素子の一例を示す平面図であり、図1(b)は図1
(a)のA−A線断面図、図2は本発明の沿面放電素子
の製法の一実施例を示す説明図である。
【0021】図1において、1は板状の沿面放電素子で
あり、誘電体層2を挟んでその上面に線状のコロナ放電
電極3と下面に面状の誘導電極4が形成されている。本
実施例では誘電体層2はアルミナ磁器から形成されてお
り、両電極3、4はモリブデン含有金属から形成されて
いる。電極材料としてモリブデンを使用したのは、電極
焼き付け時に加える熱量がアルミナグリーンシートの焼
成時に比較して少ないことにより、ほとんど収縮しない
誘電体層2に対応して、その粒子を焼結するときに収縮
率が小さい金属である必要があるからである。さらに、
沿面放電素子1を使用するときの放電による電極の損傷
を防止するため、電極材料として高融点金属を使用する
という目的もある。かかる趣旨からすれば、アルミナ磁
器製誘電体層に対電極として、他の金属、たとえばニオ
ブ、タンタルまたはレニウム等も用いることができる。
逆に、焼成されたアルミナ磁器からなる誘電体層に、た
とえば前記従来のタングステン電極を焼き付けようとす
ると、収縮率の相違から電極自体が歪んだり、また剥離
し易くなるというおそれが生じる。
あり、誘電体層2を挟んでその上面に線状のコロナ放電
電極3と下面に面状の誘導電極4が形成されている。本
実施例では誘電体層2はアルミナ磁器から形成されてお
り、両電極3、4はモリブデン含有金属から形成されて
いる。電極材料としてモリブデンを使用したのは、電極
焼き付け時に加える熱量がアルミナグリーンシートの焼
成時に比較して少ないことにより、ほとんど収縮しない
誘電体層2に対応して、その粒子を焼結するときに収縮
率が小さい金属である必要があるからである。さらに、
沿面放電素子1を使用するときの放電による電極の損傷
を防止するため、電極材料として高融点金属を使用する
という目的もある。かかる趣旨からすれば、アルミナ磁
器製誘電体層に対電極として、他の金属、たとえばニオ
ブ、タンタルまたはレニウム等も用いることができる。
逆に、焼成されたアルミナ磁器からなる誘電体層に、た
とえば前記従来のタングステン電極を焼き付けようとす
ると、収縮率の相違から電極自体が歪んだり、また剥離
し易くなるというおそれが生じる。
【0022】一方、誘電体層もアルミナ磁器以外に窒化
アルミ等を用いることができる。
アルミ等を用いることができる。
【0023】図中、5は放電による電極の損耗を防止す
るために形成された保護層である。
るために形成された保護層である。
【0024】また、各電極3、4と誘電体層2との境界
面それぞれには、メタライズ層6、7が形成されてい
る。このメタライズ層6、7は、各電極3、4のモリブ
デンを主成分とした合金中のわずかな成分が誘電体層2
のアルミナ磁器中に拡散し且つ反応することにより形成
される層部分であり、各電極3、4と誘電体層2とを強
固に固着する作用を奏する。したがって、沿面放電素子
1の使用中にも、電極3、4が剥離するおそれがない。
面それぞれには、メタライズ層6、7が形成されてい
る。このメタライズ層6、7は、各電極3、4のモリブ
デンを主成分とした合金中のわずかな成分が誘電体層2
のアルミナ磁器中に拡散し且つ反応することにより形成
される層部分であり、各電極3、4と誘電体層2とを強
固に固着する作用を奏する。したがって、沿面放電素子
1の使用中にも、電極3、4が剥離するおそれがない。
【0025】つぎに、図2を参照しつつ前記沿面放電素
子1の製法を説明する。
子1の製法を説明する。
【0026】図2において、まずアルミナ粉末11とバ
インダー12および分散媒13とをボールミル14等に
よって混合し、粘性流体スラリーにする(図2
(a))。
インダー12および分散媒13とをボールミル14等に
よって混合し、粘性流体スラリーにする(図2
(a))。
【0027】ついで、真空脱泡処理(図2(b))の
後、ドクターブレード装置15等によってアルミナグリ
ーンシート16を形成する(図2(c))。
後、ドクターブレード装置15等によってアルミナグリ
ーンシート16を形成する(図2(c))。
【0028】そして、所定寸法に切断されたアルミナグ
リーンシート16を、第一焼成炉17の大気雰囲気中で
加熱、焼成する。出来上がったのが誘電体層2である
(図2(d))。
リーンシート16を、第一焼成炉17の大気雰囲気中で
加熱、焼成する。出来上がったのが誘電体層2である
(図2(d))。
【0029】図示していないが、必要に応じてこの誘電
体層2の寸法検査を行い、また、かかる寸法検査の結
果、必要に応じて研削加工等により寸法、形状を調整す
る(歪み取り)。
体層2の寸法検査を行い、また、かかる寸法検査の結
果、必要に応じて研削加工等により寸法、形状を調整す
る(歪み取り)。
【0030】つぎに、誘電体層2の上面にモリブデンを
主成分とした合金粉末を混入したペーストによって線状
のコロナ放電電極3(図1(a)参照)を印刷し、その
下面に同じくモリブデンを主成分とした合金粉末を混入
したペーストによって誘導電極4を印刷する(図2
(e))。
主成分とした合金粉末を混入したペーストによって線状
のコロナ放電電極3(図1(a)参照)を印刷し、その
下面に同じくモリブデンを主成分とした合金粉末を混入
したペーストによって誘導電極4を印刷する(図2
(e))。
【0031】そして、前記両電極3、4の上面に、ファ
インセラミックス粉末を混入したペーストによって保護
膜5を付着させることにより沿面放電素子の材料18を
形成する。(図2(f))。
インセラミックス粉末を混入したペーストによって保護
膜5を付着させることにより沿面放電素子の材料18を
形成する。(図2(f))。
【0032】その後、この材料18を金属製の電極3、
4を焼き付けるために第二焼成炉19の非酸化雰囲気内
で加熱する(図2(g))。この加熱によって、前記保
護層5が形成されるとともに、誘電体層2と電極3、4
との境界面に前記メタライズ層6、7(図1(b)参
照)が生成される。第二焼成炉19による加熱時には、
第一焼成炉19による加熱、焼成に比較して、たとえ
ば、50〜100°C低い温度とするため、材料18に
加えられる熱量は第一焼成炉17におけるよりはるかに
少ない。したがって、誘電体層2が歪むおそれはない。
4を焼き付けるために第二焼成炉19の非酸化雰囲気内
で加熱する(図2(g))。この加熱によって、前記保
護層5が形成されるとともに、誘電体層2と電極3、4
との境界面に前記メタライズ層6、7(図1(b)参
照)が生成される。第二焼成炉19による加熱時には、
第一焼成炉19による加熱、焼成に比較して、たとえ
ば、50〜100°C低い温度とするため、材料18に
加えられる熱量は第一焼成炉17におけるよりはるかに
少ない。したがって、誘電体層2が歪むおそれはない。
【0033】こうして出来上がったのが板状の沿面放電
素子1である(図2(h))。
素子1である(図2(h))。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、その誘電体層が歪みも
少なく高い寸法精度を有するので、小型はもとより、た
とえ大型板状にする場合でも高精度の沿面放電素子とな
る。さらに、かかる沿面放電素子を積層構造に組み立て
る場合でも、接合方法が大きく限定されることもなく、
また原料ガス導入部との接合部においてもシール性の向
上を容易に図ることができ、精度のよい放電ユニットを
製造することができる。
少なく高い寸法精度を有するので、小型はもとより、た
とえ大型板状にする場合でも高精度の沿面放電素子とな
る。さらに、かかる沿面放電素子を積層構造に組み立て
る場合でも、接合方法が大きく限定されることもなく、
また原料ガス導入部との接合部においてもシール性の向
上を容易に図ることができ、精度のよい放電ユニットを
製造することができる。
【0035】 また、本発明の製法では、誘電体層形成
後という製品製造工程の途中段階で品質チェックを行う
ため、製品の歩留まりがよい。
後という製品製造工程の途中段階で品質チェックを行う
ため、製品の歩留まりがよい。
【図1】(a)は本発明の沿面放電素子の一実施例を示
す平面図であり、(b)は図1(a)のA−A線断面図
である。
す平面図であり、(b)は図1(a)のA−A線断面図
である。
【図2】本発明の沿面放電素子の製法の一実施例を示す
説明図である。
説明図である。
【図3】従来の沿面放電素子の製法の一例を示す説明図
である。
である。
1・・・沿面放電素子 2・・・誘電体層 3・・・コロナ放電電極 4・・・誘導電極 5・・・保護層 6、7・・・メタライズ層 11・・・アルミナ粉末 16・・・アルミナグリーンシート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 苧野 兵衛 兵庫県明石市川崎町1番1号 川崎重工 業株式会社 明石工場内 (72)発明者 岡崎 章三 兵庫県明石市川崎町1番1号 川崎重工 業株式会社 明石工場内
Claims (2)
- 【請求項1】 オゾナイザ用沿面放電素子を製造するに
際して、 ファインセラミックスからなる誘電体材料を大気雰囲気
中で第一焼成して誘電体層を形成する行程と、該誘電体
層に対して品質チェックを行う行程と、下記(1)およ
び(2)に記載された金属のうちの一からなる粉末が分
散したペーストによって該誘電体層の一方の面上に線状
のコロナ放電電極を印刷するとともに他方の面上に面状
の誘導電極を印刷する工程と、 (1) モリブデンを主成分とした合金、 (2) 銀とパラジウムとからなる合金、 これら電極をそのままの状態にして非酸化雰囲気中で第
二焼成する行程とを含んでおり、前記品質チェックが、寸法検査および該寸法検査の結果
に基づいてなされる修正加工であ るオゾナイザ用沿面放
電素子の製法。 - 【請求項2】 前記誘電体層にコロナ放電電極および誘
電電極を印刷する工程において、印刷後に各電極を含む
誘電体層表面にファインセラミックスもしくはガラスか
らなる保護層材料または樹脂からなる保護層材料を塗布
する行程が付加されてなる請求項1記載のオゾナイザ用
沿面放電素子の製法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7056903A JP3042759B2 (ja) | 1995-03-16 | 1995-03-16 | オゾナイザ用沿面放電素子の製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7056903A JP3042759B2 (ja) | 1995-03-16 | 1995-03-16 | オゾナイザ用沿面放電素子の製法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08255667A JPH08255667A (ja) | 1996-10-01 |
JP3042759B2 true JP3042759B2 (ja) | 2000-05-22 |
Family
ID=13040418
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7056903A Expired - Fee Related JP3042759B2 (ja) | 1995-03-16 | 1995-03-16 | オゾナイザ用沿面放電素子の製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3042759B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4485635B2 (ja) * | 2000-01-24 | 2010-06-23 | 株式会社増田研究所 | コロナ放電器およびそれを用いたガス処理装置 |
JP4983462B2 (ja) * | 2007-07-25 | 2012-07-25 | 株式会社村田製作所 | オゾン発生素子及びその製造方法 |
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1995
- 1995-03-16 JP JP7056903A patent/JP3042759B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08255667A (ja) | 1996-10-01 |
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