JP3543624B2 - 自動車のリヤショックアブソーバタワー構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両のリヤサスペンションを構成するリヤショックアブソーバ、特に後傾姿勢に立設したリヤショックアブソーバを収納するとともに支持するリヤショックアブソーバタワーの構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両のサスペンションの構成部材たるショックアブソーバの上端を上から受けるショックアブソーバタワーは、ショックアブソーバを介してタイヤの振動による突き上げ力が作用するので高い剛性が必要とされている。図5は従来の代表的なショックアブソーバタワーの構造を示すもので、ホイールハウスのインナパネル7の側面から突出するショックアブソーバタワー70には、該タワー70から縦方向下方に伸びる筒状のリインフォースメント8を接合し、インナパネル7の下縁よりも下方に延設したリインフォースメント8の下端を車体のフロアパネル5を貫通させサイドメンバ6に結合している(実開平5−24484号)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述の従来のショックアブソーバタワー構造では、リインフォースメント8を設けたことでタワー70自体の剛性は強化されるが、タワー70およびリインフォースメント8まわりのインナパネル7は比較的薄い板材で構成されているから、ショックアブソーバの衝撃に対して充分な剛性を確保するためにはリインフォースメント8を大型化するか、あるいはタワー70およびリインフォースメント8まわりのインナパネル7に更に別の板状のリインフォースメントを重合して強化する必要がある。
【0004】
ところで、リヤホイールハウスにおいては、そのインナパネルの側面にリヤシートの端部が位置する場合が多い。このような場合、インナパネルの側面から突出するリヤショックアブソーバタワーによりシート幅が制限される。そこで、ショックアブソーバを後傾姿勢に立設し、リヤショックアブソーバタワーをインナパネルの後端に位置させてリヤシートよりも後方の位置にずらす手段がとられている。しかしながら、このようにすると、リヤショックアブソーバタワーおよびタワーまわりの設計自由度が大きく制約される。また、タワーの下方にインナパネルから突出する大型のリインフォースメントを設置すると、リインフォースメントによってリヤシート幅が制限されることになる。
【0005】
そこで、本発明は、設計自由度が確保され、充分な剛性を有し、リヤシート幅を制限することのないリヤショックアブソーバタワー構造を提供することを課題としてなされたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、リヤホイールハウスのインナパネルに形成され、リヤサスペンションの後傾姿勢に立設したリヤショックアブソーバを収納するとともにこれを支持するリヤショックアブソーバタワーにおいて、インナパネルを一般部と、一般部よりも板厚の厚い板材からなる後端部とを連結して構成し、後端部には、その上面にリヤショックアブソーバの上端を上から受ける受け面を形成して該後端部によりリヤショックアブソーバタワーを構成する。そして、リヤショックアブソーバタワーの内部には上記受け面から上記リヤショックアブソーバの側面に沿って下方に延びるリインフォースメントを設けてリヤショックアブソーバタワーの内面に接合し、上記リインフォースメントの下端を上記リヤショックアブソーバタワーの下端よりも下方に延出せしめて延出部を車体のサイドメンバに結合する。かつ、リヤショックアブソーバタワーの後端面を車幅方向に沿う平面をなす垂直縦壁状に形成し、これを下方に延長する延長部を設けて延長部を上記サイドメンバに結合する。
【0007】
リヤショックアブソーバタワーを構成するインナパネルの後端部は一般部とは独立に成形できるから、リヤショックアブソーバタワーの設計自由度は一般部より制約されない。また、上記後端部を一般部よりも板厚を厚くし、かつ、リインフォースメントを付設したからリヤショックアブソーバタワーの剛性が大きい。
【0008】
リヤショックアブソーバはタイヤよりも車内側に設置されるので、タイヤの振動によりリヤショックアブソーバにはこれを車幅方向車内側へ突き上げる力が作用する。リヤショックアブソーバタワーの後端面を車幅方向に平面をなす縦壁状に形成したから上記突き上げ力に対する剛性が大きい。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1ないし図4に基づいて本発明の実施の形態を説明する。リヤホイールハウスのインナパネル1は車室内に張り出す構造で、その車外側に図略のアウタパネルが結合されリヤホイールハウスを形成している。インナパネル1の下縁はフロアパネル5の側端に連結してある。インナパネル1はフロアパネル5上に載設した図略のリヤシートの側端と相対向する位置にある。インナパネル1内には、後傾姿勢に立設しリヤシートの後方に位置するショックアブソーバ4が配設されている。
【0010】
インナパネル1は、その前方の過半部を形成する一般部11と、一般部11とは別体のパネル材からなる後端部12とを連結した構造としてある。一般部11の後端縁と後端部12の前端縁とは重合溶接してあり、その位置はリヤシートの側端よりも若干後方位置としてある。
【0011】
インナパネル1の一般部11の側面は垂直面をなし、その後端下部は車内側に張り出す傾斜面13としてある。一般部11は、板厚の比較的薄い(0.8mm程度)パネル材をプレス成形したもので、上面および側面に幅方向に延びる複数のリブ14が形成してある。なお、一般部11は、アスファルトシート等の制振材で被覆している。
【0012】
インナパネル1の後端部12は、一般部11よりも板厚の厚い(1.4mm程度)パネル材をプレス成形したものである。その上面は、円弧状をなす一般部11の上面の延長面よりも若干窪んだ形状としてある。後端部12の幅は、一般部11の後端縁の下端の幅と同じとしてあり、側面は一般部11後端の傾斜面13よりも車内側に張り出す垂直面としてある。後端部12の後端面15は車幅方向に沿う平面をなす垂直壁面としてある。
【0013】
後端部12の上面には、四角形状で、その二辺が上記側面および後端面15の上縁により形成される受け面16が形成してある。この受け面16はショックアブソーバ4の上端を上から受けるもので、後方へ向かって下降する平坦な傾斜面としてあり、中央にショックアブソーバ4の上端を取付けるための取付け穴17が形成してある。しかして、後端部12はその頂部に受け面16を備えたリヤショックアブソーバタワーを構成する。
【0014】
後端部12の内部にはリインフォースメント2が設けてある。リインフォースメント2は、板厚の厚い(1.6mm程度)パネル材で、後端部12の受け面16に合致する平板状の上端部21と上端部21の一つの側縁から下方に延びる細幅の脚部22を備えており、それぞれが後端部12の受け面16および側面に沿って溶接してある。脚部22の下端23は上記後端部12の下縁よりも下方に延出している。
【0015】
後端部12の後端面15にはこれを下方に延長するアウトリガー3が連結してある。アウトリガー3は後端面15と同一幅の板体で、上縁に形成したフランジ31が後端面15の下縁に溶接してある。
【0016】
リインフォースメント2の脚部22の下端23は、フロアパネル5の底面に沿って延在する断面ほぼU字形のサイドメンバ6の側面に溶接してある。また、アウトリガー3は、その車内側の側縁に形成したフランジ32をサイドメンバ6の側面に溶接してあり、また、車内側の側縁下端から張り出す突起部33がサイドメンバ6の底面に溶接してある。
【0017】
図3に示すように、リヤショックアブソーバタワーを構成するインナパネル1内にはショックアブソーバ4を配設してある。ショックアブソーバ4は油圧シリンダ式で、後車軸を支持する図略のサスペンションメンバに後傾姿勢で立設されている。そして、ショックアブソーバ4はピストンロッドの上端に設けたボルト41を重ね合わされた受け面16とリインフォースメント2の上端部21の取付け穴17,24を貫通せしめ、ボルト41まわりに設けた上下の防振部材42,43で重合する受け面16と上端部21を挟んだ状態で受け面16側からボルト41にナット44を強固に締め付けることで受け面16に固定されている。
【0018】
車両走行時、タイヤの振動による突き上げは、ショックアブソーバ4を介してショックアブソーバタワーにより受け止められ、ショックアブソーバ4の伸縮で車体に作用する振動が吸収される。
【0019】
【発明の効果】
本発明によれば、リヤホイールハウスのインナパネルの後端部を一般部とは別体の板厚の厚いパネルで形成し、この後端部でリヤショックアブソーバタワーを構成したから、リヤショックアブソーバタワーおよびそのまわりの剛性を強化することができる。かつ、リヤショックアブソーバタワーの要部に車体の構造部材たるサイドメンバに連結するリインフォースメントを付設したからリヤショックアブソーバタワーの剛性は一層強化される。この場合、もともとリヤショックアブソーバタワーの剛性は高くしてあるのでリインフォースメントは必要以上に大型化することなく小型のもので充分な効果が得られる。
【0020】
また、ショックアブソーバにはその基端の車外側位置でタイヤの突き上げ力が作用し、従って、リヤショックアブソーバタワーには車幅方向車内側に向く突き上げ力が作用するが、リヤショックアブソーバタワーの後端面を車幅方向に沿う垂直平面に形成するとともに、その下端をこれを下方に延長する延長部を介してサイドメンバに連結したことで、リヤショックアブソーバタワーの左右振動に対する剛性が強化され、上記突き上げ力に対する剛性をより一層強化することができる。
【0021】
また、リヤショックアブソーバタワーを構成するインナパネルの後端部は一般部とは独立した別部材によって、一般部に制約されることなく成形できるから、リヤショックアブソーバタワーの設計の自由度が大きく、リヤシートと干渉することなく、後傾姿勢としたショックアブソーバに容易に対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のリヤショックアブソーバタワーを示す斜視図である。
【図2】本発明のリヤショックアブソーバタワーを示す側面図である。
【図3】図2のIII −III 線に沿う位置での断面図である。
【図4】本発明のリヤショックアブソーバタワーの分解斜視図である。
【図5】従来のリヤショックアブソーバタワーの斜視図である。
【符号の説明】
1 リヤホイールハウスインナパネル
11 一般部
12 後端部(リヤショックアブソーバタワー)
15 後端面
16 受け面
2 リインフォースメント
23 リインフォースメントの延出部(下端)
3 後端面の延長部(アウトリガー)
4 リヤショックアブソーバ
6 サイドメンバ
Claims (1)
- リヤホイールハウスのインナパネルに形成され、リヤサスペンションの後傾姿勢に立設したリヤショックアブソーバを収納するとともにこれを支持するリヤショックアブソーバタワーにおいて、インナパネルを一般部と、一般部よりも板厚の厚い板材からなる後端部とを連結して構成し、後端部は、その上面にリヤショックアブソーバの上端を上から受ける受け面を形成して該後端部によりリヤショックアブソーバタワーを構成し、リヤショックアブソーバタワーの内部には上記受け面から上記リヤショックアブソーバの側面に沿って下方に延びるリインフォースメントを設けてリヤショックアブソーバタワーの内面に接合し、上記リインフォースメントの下端を上記リヤショックアブソーバタワーの下端よりも下方に延出せしめて延出部を車体のサイドメンバに結合するとともに、上記リヤショックアブソーバタワーの後端面を車幅方向に沿う平面をなす垂直縦壁状に形成し、かつ、これを下方に延長する延長部を設けて延長部を上記サイドメンバに結合せしめてなる自動車のリヤショックアブソーバタワー構造。
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JP17226398A JP3543624B2 (ja) | 1998-06-04 | 1998-06-04 | 自動車のリヤショックアブソーバタワー構造 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP17226398A JP3543624B2 (ja) | 1998-06-04 | 1998-06-04 | 自動車のリヤショックアブソーバタワー構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH11348827A JPH11348827A (ja) | 1999-12-21 |
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Family
ID=15938664
Family Applications (1)
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JP17226398A Expired - Lifetime JP3543624B2 (ja) | 1998-06-04 | 1998-06-04 | 自動車のリヤショックアブソーバタワー構造 |
Country Status (1)
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1998
- 1998-06-04 JP JP17226398A patent/JP3543624B2/ja not_active Expired - Lifetime
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