JP3543055B2 - テーピング部材の接続方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、部品実装機などに用いられるテーピング部材の接続方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
部品実装機においては、テーピング部材により部品を一つずつ順番に実装方向に搬送し、それを実装部において基板に順次実装するような構成となっている。この様な部品実装機においてテーピング部材は、供給する部品を連続的に複数個設けたものとなっているので、長時間その部品を連続的に供給することが出来、部品実装機としての生産性を高める事が出来るようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記部品実装機において、テーピング部材の後端側に近づいた場合にはこの後端に新しいテーピング部材の先端側を接続する事により、途中で止める事無く連続的にその部品を供給する様にする事が行われている。さて、その様に二つのテーピング部材の後端と先端側を接続する場合一般的には、その両者の後端と先端を当接させた状態で接続テープにより両者を接続することが行われている。しかしながら、上記従来の接続方法においては、その接続の仕方によっては、このテーピング部材の搬送に対する動作不良が生じる恐れがあった。すなわち、これらのテーピング部材にはその長手方向に複数個の送孔が所定間隔ごとに設けられているのであるが、先に用いていた第1のテーピング部材の後端側と次に用いる第2のテーピング部材の先端とを接続テープで接続する場合に、この接続部において送孔のピッチずれが生じ、この結果としてテーピング部材の送り動作に不具合が生じる事があったのである。そこで本発明は、第1、第2のテーピング部材を接続テープで接続する場合におけるテーピング部材の送り動作に対する動作不良を起こさない様にする事を目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
そして、この目的を達成するために本発明は、長手方向に送孔が所定間隔ごとに設けられた第1、第2のテーピング部材と、前記第1、第2のテーピング部材の送孔とほぼ等間隔で、複数の貫通孔を有する接続テープと、前記第1、第2のテーピング部材の送孔とほぼ等間隔、又はそれの整数倍の間隔で、複数の突起を有する位置決体とを用いたテーピング部材の接続方法において、前記接続テープは、前記第1、第2のテーピング部材の長手方向とほぼ平行な中心線部分に折線を設け、この折線の両側のほぼ等位置に平行に帯状テープを配し、前記帯状テープの一方と前記折線との間に、前記貫通孔を形成する送孔テープを配置した構成とし、前記位置決体の突起を、前記送孔テープの貫通孔と前記第1、第2のテーピング部材の送孔に貫通させた状態で、前記第1、第2のテーピング部材の表側と前記帯状テープの一方とを貼り付け、次いで、前記折線にて前記接続テープを折り返し
、前記第1、第2のテーピング部材の裏面と前記帯状テープのもう一方とを貼り付けて接続するようにするものである。このようにすれば、第1、第2のテーピング部材の後端と先端側を接続する場合に、非常に作業性よく接続を行うことができ、さらにこの接続部における送孔のピッチずれが起きる事が無く、この結果として、テーピング部材の送り動作に対する動作不良が生じなくなるものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、長手方向に送孔が所定間隔ごとに設けられた第1、第2のテーピング部材と、前記第1、第2のテーピング部材の送孔とほぼ等間隔で、複数の貫通孔を有する接続テープと、前記第1、第2のテーピング部材の送孔とほぼ等間隔、又はそれの整数倍の間隔で、複数の突起を有する位置決体とを用いたテーピング部材の接続方法において、前記接続テープは、前記第1、第2のテーピング部材の長手方向とほぼ平行な中心線部分に折線を設け、この折線の両側のほぼ等位置に平行に帯状テープを配し、前記帯状テープの一方と前記折線との間に、前記貫通孔を形成する送孔テープを配置した構成とし、前記位置決体の突起を、前記送孔テープの貫通孔と前記第1、第2のテーピング部材の送孔に貫通させた状態で、前記第1、第2のテーピング部材の表側と前記帯状テープの一方とを貼り付け、次いで、前記折線にて前記接続テープを折り返し、前記第1、第2のテーピング部材の裏面と前記帯状テープのもう一方とを貼り付けて接続するものであるので、この接続部分における送孔のピッチずれが生じにくく、この結果としてテーピング部材の送り動作に対する動作不良が生じにくくなるものである。以下本発明の一実施形態を添付図面とともに説明する。
【0016】
図1において、1は第1のテーピング部材で、この第1のテーピング部材1の先端側は、部品実装機においてそれに収納された部品が次々と実装されている状況にある。この図1においては第1のテーピング部材1があと残りわずかとなった状態において、第2のテーピング部材2をこの第1のテーピング部材1の後端側に接続しようとしている図を示している。ここで、第1、第2のテーピング部材1,2について説明しておくと、第1、第2のテーピング部材1,2はそれぞれキャリアテープ3に連続的にその長手方向に送孔4と部品収納部5を有している。また部品収納部5の上面開口部にはトップテープ6が貼り付けられている。第1のテーピング部材1も第2のテーピング部材2と同様に本来は収納リール7に巻き付けられているものであるが、今この図1に示す状態においては第1のテーピング部材1はあと残りわずかとなってその後端側が接近してきているので、第2のテーピング部材2をそこに接続しようとしているのである。
【0017】
さてこの第1、第2のテーピング部材1,2を接続するものが図2〜図に示すものである。
【0018】
まず図2は位置決体8と接続テープ9を示している。位置決体8は樹脂製であって、その長手方向には第1、第2のテーピング部材1,2の送孔4とほぼ等間隔あるいはその整数倍となる間隔で複数の突起10を設けた構成となっている。一方接続テープ9は図3に示すような形となっている。
【0019】
図3において、透明な樹脂テープよりなるカバーテープ11、つなぎテープ12、台紙テープ13が重合されている。これらのカバーテープ11は、上述したように透明のものであって、つなぎテープ12は例えば青色に着色されたテープが用いられている。さらに台紙テープ13は半透明の樹脂テープにより形成されているものである。さて、カバーテープ11はその両端側に非接着部分14が設けられ、さらにその長手方向の中心線部分には折線15が設けられ、この折線15に平行な状態で第1、第2のテーピング部材1,2の送孔4と等ピッチで貫通孔16が設けられている。次につなぎテープ12であるが、このつなぎテープ12はカバーテープ11に貼り付けられた状態になっているものであり、2本の帯状テープ17,18と送孔テープ19によって構成されている。このうち帯状テープ17と送孔テープ19はカバーテープ11の折線15よりも図3において上方側、帯状テープ18は折線15よりも下方側に貼り付けられているものである。この状態において帯状テープ17,18は、折線15を境に両側に等間隔に平行状態で貼り付けられているものである。さてこの状態で更に台紙テープ13がつなぎテープ12の下面側を覆うように貼り付けられるのであるが、台紙テープ13はその長手方向に左右に2分するように2枚の台紙20,21により構成されている。尚、この台紙20,21にはカバーテープ11と同じようにその長手方向に沿った中心線部分に折線22が設けられている。
【0020】
次に図4は、第1、第2のテーピング部材1,2の端部を切断する為のハサミ23を示したものであり、このハサミ23は2枚の切断刃24,25とも、波形となっている。その状態において切断刃25の側方には基台26が設けられ、基台26上には2個の係合突起27が設けられている。これらの係合突起27は、第1、第2のテーピング部材1,2の送孔4と等間隔、あるいはその整数倍の間隔となっているものであり、この係合突起27に送孔4を係合させた状態で、切断刃24,25により切断を行うようになっている。その状態を示したのが図5である。
【0021】
図5は、第1のテーピング部材1の後端側を切断している図面を示している。その場合、第1のテーピング部材1の送孔4は、基台26上に設けた係合突起27が突入して係合した状態となって切断が行われる。同じ様に、第2のテーピング部材2の先端側をハサミ23によって切断する場合には、この第2のテーピング部材2の先端側を図5の左側からその送孔部分が図5において上面側となるように挿入し、その状態において切断を行う。この際にも、この第2のテーピング部材2の送孔4には、基台26上の係合突起27が突入して係合した状態になったものである。さてこの様な状態でハサミ23による第1、第2のテーピング部材1,2の切断が行われた状態を示すものが図6である。
【0022】
図6の(a)に示すように、第1、第2のテーピング部材1,2のそれぞれの端部には波型形状が現れており、これを図6の(b)の様に当接させれば完全に合致した状態になる。
【0023】
さて、この様な準備ができた状態でまず図7に示す様に、カバーテープ11側から位置決体8の突起10を貫通孔16に突入させる。そしてこの状態で図8のごとく台紙21を剥がし、その状態で図9に示すように、第2のテーピング部材2をその送孔4に位置決体8の突起10を突入させ、つなぎテープ12に対して第2のテーピング部材2を貼り付ける。次に台紙20を図10に示すように剥がし、同じく図11に示すように、第1のテーピング部材1をその送孔4に位置決体8の突起10を突入係合させた状態で、つなぎテープ12で接着を行う。そしてこの状態で図12に示すように、カバーテープ11の折線15によりこのカバーテープ11を第1、第2のテーピング部材1,2の裏面側へと折り返す。この折り返した様子を示すものが図13である。この図13において、折り返した状態においては、図3に示した、つなぎテープ12の帯状テープ17と送孔テープ19が第1、第2のテーピング部材の表側に貼り付けられ、その裏側には帯状テープ18が貼り付けられた状態となっている。この時、つなぎテープ12の帯状テープ17は図1に示すトップテープ6の上面に貼られた状態となっている。すなわち、これによってトップテープ6を剥離させる時に帯状テープ17も共に剥離されるようになるのであるが、送孔テープ19は送孔4部分において第1、第2のテーピング部材1,2に橋架された状態となって、両者の接続を保っているものである。さてこの状態において、まず位置決体8を図14に示すように取り外し、次にカバーテープ11を図15に示すように取り外せば、第1、第2のテーピング部材1,2上には先ほど説明したように、つなぎテープ12を構成する帯状テープ17,18、送孔テープ19だけが残った状態となっている。これからもわかるように図3において、つなぎテープ12に対するカバーテープ11の接着力は、つなぎテープ12と台紙テープ13の接着力よりも弱い状態としているので、カバーテープ11を図15に示す様な状態で剥がしたとしても、それに伴ってつなぎテープ12が剥がれるような事はない。このようにして、第1、第2のテーピング部材1,2の接合が完了するものである。
【0024】
【発明の効果】
以上のように本発明は、長手方向に送孔が所定間隔ごとに設けられた第1、第2のテーピング部材と、前記第1、第2のテーピング部材の送孔とほぼ等間隔で、複数の貫通孔を有する接続テープと、前記第1、第2のテーピング部材の送孔とほぼ等間隔、又はそれの整数倍の間隔で、複数の突起を有する位置決体とを用いたテーピング部材の接続方法において、前記接続テープは、前記第1、第2のテーピング部材の長手方向とほぼ平行な中心線部分に折線を設け、この折線の両側のほぼ等位置に平行に帯状テープを配し、前記帯状テープの一方と前記折線との間に、前記貫通孔を形成する送孔テープを配置した構成とし、前記位置決体の突起を、前記送孔テープの貫通孔と前記第1、第2のテーピング部材の送孔に貫通させた状態で、前記第1、第2のテーピング部材の表側と前記帯状テープの一方とを貼り付け、次いで、前記折線にて前記接続テープを折り返し、前記第1、第2のテーピング部材の裏面と前記帯状テープのもう一方とを貼り付けて接続するようにしたものであるので、非常に作業性よく、接続テープを貼り付けることができ、第1、第2のテーピング部材の接続部における送孔のピッチずれが生じにくく、この結果として送り動作に対する動作不良が生じにくくなるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す斜視図
【図2】同位置決体と接続テープの斜視図
【図3】同接続テープの分解斜視図
【図4】同ハサミの斜視図
【図5】同ハサミで第1のテーピング部材を切断する状態を示す斜視図
【図6】(a)切断された第1、第2のテーピング部材を示す斜視図
(b)それを接合させた斜視図
【図7】同接続テープに位置決体を係合させる状態を示す斜視図
【図8】同接続テープに位置決体を係合させた斜視図
【図9】同接続テープに第2のテーピング部材を貼り付けた斜視図
【図10】図9から台紙を剥がそうとする斜視図
【図11】図10に対してさらに第1のテーピング部材を貼り付けた斜視図
【図12】図11の状態においてカバーテープを折り返す状態を示す斜視図
【図13】折り返しが完了した状態を示した斜視図
【図14】位置決体を取り外した状態を示した斜視図
【図15】カバーテープを取り外した状態を示した斜視図
【符号の説明】
1 第1のテーピング部材
2 第2のテーピング部材
3 キャリアテープ
4 送孔
5 部品収納部
6 トップテープ
7 収納リール
8 位置決体
9 接続テープ
10 突起
11 カバーテープ
12 つなぎテープ
13 台紙テープ
14 非接着部
15 折線
16 貫通孔
17 帯状テープ
18 帯状テープ
19 送孔テープ
20 台紙
21 台紙
22 折線
23 ハサミ
24 切断刃
25 切断刃
26 基台
27 係合突起

Claims (1)

  1. 長手方向に送孔が所定間隔ごとに設けられた第1、第2のテーピング部材と、前記第1、第2のテーピング部材の送孔とほぼ等間隔で、複数の貫通孔を有する接続テープと、前記第1、第2のテーピング部材の送孔とほぼ等間隔、又はそれの整数倍の間隔で、複数の突起を有する位置決体とを用いたテーピング部材の接続方法において、
    前記接続テープは、前記第1、第2のテーピング部材の長手方向とほぼ平行な中心線部分に折線を設け、この折線の両側のほぼ等位置に平行に帯状テープを配し、前記帯状テープの一方と前記折線との間に、前記貫通孔を形成する送孔テープを配置した構成とし、
    前記位置決体の突起を、前記送孔テープの貫通孔と前記第1、第2のテーピング部材の送孔に貫通させた状態で、前記第1、第2のテーピング部材の表側と前記帯状テープの一方とを貼り付け、次いで、前記折線にて前記接続テープを折り返し、前記第1、第2のテーピング部材の裏面と前記帯状テープのもう一方とを貼り付けて接続することを特徴とするテーピング部材の接続方法。
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