JP3045298B1 - 紙製リ―ル - Google Patents

紙製リ―ル

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JP3045298B1
JP3045298B1 JP11176533A JP17653399A JP3045298B1 JP 3045298 B1 JP3045298 B1 JP 3045298B1 JP 11176533 A JP11176533 A JP 11176533A JP 17653399 A JP17653399 A JP 17653399A JP 3045298 B1 JP3045298 B1 JP 3045298B1
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成之 足立
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興亜紙器株式会社
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Abstract

【要約】 【課題】 薄い片面段ボールシートで紙筒aを作れるよ
うにする。 【解決手段】 段ボール製の一対のフランジ1、2間に
紙筒aを設ける。この紙筒は平板紙の片面に波形紙をは
り合わせた帯状の片面段ボールシートからなる。この帯
状体3の一端側は平板紙3aから波形紙3bをはがす。
そして、この波形紙をはがした平板紙を、他端側の平板
紙に重ね合わせ、かつ、上記はがした波形紙も他端側の
波形紙に重ね合わせて紙筒とする。しかも、この紙筒の
両端には複数の挿入突片4a〜4d、5a〜5dを形成
する。一方、フランジには、紙筒が接触する仮想円上に
挿入突片と同数の円弧孔6a〜6d、7a〜7dを形成
し、上記挿入突片を含めた紙筒両端をノリ容器内のノリ
につけてから、上記フランジに形成した円弧孔に挿入突
片をはめ合わせ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、段ボールシート
を素材とした紙製リールに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から知られている紙製リールは、段
ボールからなる一対のフランジ間に、紙管の両端をノリ
付けするようにしていた。このように紙管の両端をフラ
ンジにノリ付けしなければならないので、そのノリ代を
確保する意味からも、紙管を構成する紙の厚さを厚くせ
ざるを得なかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のように従来のリ
ールは、その紙管を構成する紙の厚さを十分に厚くしな
ければならないので、その分、コストがかさんでしまう
という問題があった。また、紙管を厚くすればするほ
ど、リールを廃棄処分するときに、処分しにくくなる。
実際にも、機械の力を借りなければ、紙管をつぶせない
ほどである。したがって、リールの廃棄にもコストがか
かってしまっていた。この発明の目的は、フランジの間
に設ける紙筒を、片面段ボールシートで構成して、コス
トを低減した紙製リールを提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明は、段ボール製
の一対のフランジ間に紙筒を設けた紙製リールを前提に
する。そして、上記紙筒は平板紙の片面に波形紙をはり
合わせた帯状の片面段ボールシートから構成している。
具体的には、帯状の片面段ボールシートの一端側は平板
紙から波形紙をはがすとともに、この波形紙をはがした
平板紙を、他端側の平板紙に重ね合わせるようにしてい
る。しかも、はがした波形紙も他端側の波形紙に重ね合
わせ、それら帯状の片面段ボールシートの両端をはり合
わせて紙筒としている。そして、この紙筒の両端には複
数の挿入突片を形成する一方、フランジには、紙筒が接
触する仮想円上に挿入突片と同数の円弧孔を形成してい
る。さらに、上記挿入突片を含めた紙筒両端をノリ容器
内のノリにつけてから、上記フランジに形成した円弧孔
に挿入突片をはめ合わせるようにしている。
【0005】第2の発明は、フランジには、紙筒が接触
する仮想円上であって、その仮想円を1/8に均等割り
した線上に、円弧孔と非孔形成部とを交互に設けたもの
である。
【0006】
【発明の実施の形態】図示の実施例は、段ボールシート
からなる一対のフランジ1、2間に、紙筒aを設けて、
紙製リールを構成している。上記紙筒aは、それを展開
したとき、図2に示す帯状になるが、この帯状体3は、
平板紙3aの一方の面に波形紙3bをはり合わせた片面
段ボールシートからなる。
【0007】上記のようにした帯状体3の両端を接着し
て紙筒aを構成しているが、それら両端を接着するの
に、次のようにしている。すなわち、帯状体3の一方の
端部における接着代hにおいて、平板紙3aと波形紙3
bとをはがしておく。このはがした平板紙3aと波形紙
3bとの間に、図4に示すように帯状体3の他方の端部
を挟み込むとともに、その平板紙3a同士を接着する。
また、はがした一方の端部側の波形紙3bは、他方の端
部側の波形紙3bに重ね合わせ手、それら両者を接着す
る。上記のようにすることによって、紙筒aの接着部分
での段差を、平板紙と波形紙の紙厚さ2枚分に抑えるこ
とができる。言い換えれば、紙筒aの接着部分の段差を
ほとんどなくすことができる。
【0008】また、上記帯状体3の長手方向両側には、
挿入突片4a〜4dおよび5a〜5dを等間隔に形成し
ている。なお、この実施例では、帯状体3の一端側には
他端側の挿入突片4d、5dに重なり合う部分4f、5
fを形成している。帯状体3の両端に確保した接着代h
を、上記のように接着して、図5に示す紙筒aを形成す
るが、この紙筒の両端には、複数の挿入突片4a〜4
d、5a〜5dが突出する。
【0009】一方、フランジ1、2には、紙筒aが接触
する仮想円上に4つの円弧孔6a〜6d、7a〜7dを
形成している。なお、一方のフランジ1側の円弧孔6a
〜6dは、直接には図示していない。上記のようにした
円弧孔6a〜6d、7a〜7dは、紙筒が接触する仮想
円上に形成しているが、実際には、その仮想円を1/8
に均等割りした線上に、円弧孔6a〜6dあるいは7a
〜7dと、非孔形成部8a〜8dあるいは9a〜9dと
を交互に設けたものである。なお、一方のフランジ1側
の非孔形成部8a〜8dは、直接には図示していない。
【0010】そして、当然のことであるが、前記挿入突
片4a〜4d、5a〜5dの形成間隔も、円弧孔6a〜
6d、7a〜7dと同じにしている。上記のように4つ
の円弧孔6a〜6d、7a〜7dと、同じく4つの非孔
形成部8a〜8d、9a〜9dの長さを等しくしたの
は、円弧孔の長さを最大限長く取るためである。円弧孔
の長さを十分に確保し、かつ、挿入突片の長さも、円弧
孔と等しくしておけば、円弧孔に挿入した挿入突片が、
円弧孔に規正されて正確な弧を描くことになる。挿入突
片が正確な弧を描いて、フランジに固定されれば、紙筒
aの真円性も維持される。
【0011】ただし、円弧孔8a〜8d、9a〜9dの
長さを長くしすぎると、紙筒aを固定したフランジ中央
部分の強度が損なわれる。したがって、実際には、フラ
ンジの強度を維持しながら、紙筒aの真円性を確保する
ことが必要になる。そんな中で、円弧孔と挿入突片とを
4つずつ設け、それらの長さを等しくしたものが、真円
維持と強度維持との両方の目的を達成するの最適である
ことがわかった。
【0012】図5に示すように紙筒aを形成したら、そ
の両端にフランジ1、2を固定して、紙製リールを完成
させるが、そのときには、この紙筒aを図6に示すよう
に、ノリ容器10に入れたノリ11に、紙筒aの端部を
浸す。この時には、挿入突片は全部浸すが、その他の部
分はその他面がノリ11にふれる程度にする。この方法
は、ノリ付け作業が簡単になるという効果がある。
【0013】上記のようにこの実施例によれば、帯状体
3の一方の端部の波形紙3bを平板紙3aからはがし
て、他方の端部とはり合わせるようにしたので、重ね合
わせ部分の段差がほとんどできない。また、フランジ
1、2側の円弧孔6a〜6d、7a〜7dの長さを十分
に保ちながら、その円弧孔に紙筒aの挿入突片4a〜4
d、5a〜5dを挿入するようにしたので、フランジ
1、2に固定した紙筒aの真円性を十分に確保できる。
【0014】このように、紙筒aに段差がほとんどな
く、しかもその真円性も確保されるので、連続体も真円
を維持しながらこのリールに巻かれることになる。リー
ルに巻かれる連続体の真円性が保たれないと、その連続
体を引き出すときに、連続体のテンションを均一に保て
なくなる。テンションが不均一になると、連続体の供給
速度も不均一になるので、連続体の供給を受けた側で、
作業の正確性が損なわれたりする。しかし、この実施例
では、そのような問題がいっさい発生しない。
【0015】また、容器10内のノリ11の中に、紙筒
aの端部を浸けるようにしたので、そのノリ付け作業が
非常に簡単になる。しかも、挿入突片の側面にまでノリ
が十分に付着するので、その側面に付着したノリが接着
後に乾いたときに、挿入突片と円弧孔とのはめ合わせ部
分で、ノリの堅さが強度維持に貢献する。特に、挿入突
片と円弧孔とのはめ合わせ部分は、ややもすると強度が
弱くなりがちであるが、上記のようにノリが強度不足を
まかなってくれる。
【0016】なお、帯状体3の両端を接着して紙筒aを
構成しているが、この両端の張り合わせ部分に相当する
箇所に挿入突片を形成しておけば、その挿入突片がはり
合わせ部分とともに円弧孔にはめられることになる。は
り合わせ部分が円弧孔内にはめられれば、このはり合わ
せ部分がはがれたりもしなくなる。
【0017】いずれにしても、この実施例の紙製リール
によれば、紙筒aを片面段ボールシートからなる帯状体
3で構成しても、真円性が保てるとともに、十分な強度
を維持できる。
【0018】
【発明の効果】第1の発明によれば、片面段ボールシー
トを用いて紙筒を構成できるので、コストダウンをはか
れるとともに、その廃棄処分にコストがかかるようなこ
ともなくなる。また、紙筒には段差もほとんどないし、
真円性も保てるので、このリールに巻き取る連続体も真
円にすることができる。リールに巻き取られた連続体が
真円を維持できるということは、その連続体をスムーズ
に引き出すことができ、連続体を供給する作業性も向上
する。
【0019】さらに、紙筒をノリ容器に浸けるだけでノ
リ付けができるので、そのノリ付け作業が非常に簡単な
ものとなる。しかも、そのノリは挿入突片の側面にも付
着するので、そのノリが乾いたときに強度維持に貢献す
ることになる。第2の発明によれば、紙筒の強度を維持
しつつ、その真円性を確実に維持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】全体の斜視図である。
【図2】紙筒の展開図である。
【図3】紙筒を構成する帯状体の端部の拡大図である。
【図4】紙筒を構成する帯状体の端部をはり合わせた状
態の拡大図である。
【図5】紙筒の斜視図である。
【図6】紙筒をノリに浸けた状態の図である。
【符号の説明】
フランジ a 紙筒 3 帯状体 4a〜4d 挿入突片 5a〜5d 挿入突片 6a〜6d 円弧孔 7a〜7d 円弧孔

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 段ボール製の一対のフランジ間に紙筒を
    設けた紙製リールにおいて、紙筒は平板紙の片面に波形
    紙をはり合わせた帯状の片面段ボールシートからなり、
    この帯状の片面段ボールシートの一端側は平板紙から波
    形紙をはがすとともに、この波形紙をはがした平板紙
    を、他端側の平板紙に重ね合わせ、かつ、上記はがした
    波形紙も他端側の波形紙に重ね合わせて紙筒とし、しか
    も、この紙筒の両端には複数の挿入突片を形成する一
    方、フランジには、紙筒が接触する仮想円上に挿入突片
    と同数の円弧孔を形成し、上記挿入突片を含めた紙筒両
    端をノリ容器内のノリにつけてから、上記フランジに形
    成した円弧孔に挿入突片をはめ合わせてなる紙製リー
    ル。
  2. 【請求項2】 フランジには、紙筒が接触する仮想円上
    に、その仮想円を1/8に均等割りした線上に、円弧孔
    と非孔形成部とを交互に設けた請求項1記載の紙製リー
    ル。
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