JP3541582B2 - モータ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
界磁用永久磁石を有するモータ、例えばブラシ付DCモータやブラシレスDCモータ、ステッピングモータなどは、OA機器をはじめ幅広い分野で用いられている。そのうち数百W以上の比較的出力の大きなモータは、エアコン用コンプレッサ、電気自動車や電気スクータなど移動体の駆動用モータとして使われ始めている。家庭での電力消費が比較的大きいエアコン用モータや電池などを電源とする移動体の駆動用モータに対しては、小型・高効率でかつ広い運転範囲を持つことが要求される。一方、OA機器や玩具などに使用される百W程度以下の比較的出力の小さなモータは、小型であることが強く望まれていると共に、今後広い運転範囲を持つことも要求されよう。これらの要求に対していろいろな試みがなされているが、本発明は、界磁用に永久磁石を持つモータの磁気回路構成に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
界磁用永久磁石を固定子に持つブラシ付DCモータは、制御性がよく比較的に安価であること、複雑なインバータ制御がいらないことから市場での使用実績が高い。
【0003】
また、界磁用永久磁石を回転子に持つブラシレスDCモータは、ブラシなどの接触機構を持たないので信頼性を確保しやすく、永久磁石界磁であるため、インダクションモータのような励磁損や2次銅損がなく、小型で高効率な特性が得られる。
【0004】
これら界磁用永久磁石を有するモータでは、近年高性能で低価格な希土類磁石が得られるようになったことから、更に小型・高効率化が進むと同時に低価格化が進み、インダクションモータとの価格差も小さくなってきた。
【0005】
また、インダクションモータは比較的定出力特性が得られやすく、広い回転範囲を実現できることに対して、界磁用永久磁石を有するモータにおいても、d軸電機子反作用を利用し界磁用永久磁石の磁石表面磁束密度を低下させ、モータ端子電圧の上昇を抑えつつ運転制御する、いわゆる弱め界磁制御により、定出力特性を持たせ、広い回転範囲を得ることも可能となっている。さらに言えば、モータの回転に伴って発生する逆起電力が供給電圧よりも低い回転領域では、id=0制御あるいは逆起電力よりも電機子電流位相を若干進み位相としてモータ効率が最大となるように運転制御し(定トルク領域)、回転数が高まり供給電圧とほぼ等しくなると、さらに電機子電流位相を進み位相(電気角で最大90度)としてd軸へ積極的に電流を流すことでモータ端子電圧の上昇を抑え回転数を大幅に拡大できる(定出力領域)。
【0006】
具体例として、例えば供給電圧DC280V、定格電流8AのブラシレスDCモータの出力特性を示す図10において、第1の曲線はid=0制御として運転した時の運転範囲を示している。最大回転数5500r/min、最大出力約700Wである。第2の曲線は弱め界磁制御を併用して最大回転数を1.5倍の9000r/min、最大出力1.3倍の900Wを達成している。モータ端子電圧が供給電圧よりも低い回転数範囲(約4000r/min以下)の定トルク領域では、電機子電流位相を逆起電力位相よりも若干進み位相としてモータが最大効率となるように制御し、回転数が高まり供給電圧とほぼ等しくなってからは、トルク最大・回転数最大となるように電機子電流の進み位相を制御している。このモータをエアコン用コンプレッサのモータとして採用すれば、例えば運転初期時比較的負荷トルクの小さい状態で、最高回転数となるように弱め界磁制御すると冷暖房能力を拡大でき、エアコンとしてより急速な冷房暖房を実現できる。
【0007】
図示はしないが定格電流の2倍の16Aまで通電すれば理論的には30000r/minまで回転数を上げることができ、回転数が上昇しても出力がほぼ一定な理想的な定出力特性が得られる。id=0制御の場合と比較すれば最高回転数を約6倍に拡大できる。このモータを電気自動車駆動用モータとして採用すれば、例えば高速運転時の最大速度を大幅に上昇させることができる。また、このモータを工作機械の主軸モータとして採用すれば主軸回転数を大幅に上昇でき加工できる材料の選択幅が広げられる。
【0008】
このように、界磁用永久磁石を有するモータは、小型・高効率という特長と弱め界磁制御による運転範囲の拡大という新たな特長を兼ね備えつつあるので、各応用用途での採用が積極的に検討されている。
【0009】
以上説明してきたモータは、出力が数百Wから数十キロWの比較的大きなモータであるが百W以下の電動工具やOA機器、玩具等に用いられるブラシ付DCモータ、ブラシレスDCモータ、ステッピングモータなどにおいても、今後小型・高効率でより運転範囲が広いことが求められよう。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、界磁用永久磁石を有するモータの弱め界磁制御は、定出力特性の実現と引き換えに、モータ効率の低下やインバータの大型化を招くといった課題があった。
【0011】
すなわち、ブラシ付DCモータ、ブラシレスDCモータにおける弱め界磁制御は、トルクを発生させるq軸電流に加えて、電機子反作用を得るためのd軸電流を流す必要がある。d軸電流は、モータの出力トルクに直接寄与しない電流であるため、モータにおいては銅損の増加を招きモータの効率を低下させていた。また、インバータ等の駆動回路においては電流容量を増加させる必要があり大型化していた。更にモータ効率の低下は、モータの大型化をまねき、小型・高効率という特長を阻害する要因となっていた。
【0012】
上記の課題に鑑み、界磁用永久磁石としてリコイル比透磁率が1.3以上の永久磁石を用いることで、弱め界磁制御で回転範囲を拡大する場合でも、電機子電流を小さく押さえ、銅損の増加、モータ効率低下、モータ大型化、インバータ大型化といった課題を解決しようとするものである。
【0013】
請求項1記載の発明は、比較的出力が大きいモータなどで、より残留磁束密度の高い界磁用永久磁石が要求された場合に弱め界磁制御を用いて回転範囲を拡大する場合でも、複合磁石を用いることによって電機子電流を小さく押さえ、銅損の増加、モータ効率低下、モータ大型化、インバータ大型化といった課題を解決しようとするものである。
【0014】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の解決課題とともに、2種類の永久磁石を扱うことから来る磁石の取扱いの難しさ、および永久磁石の破損といった課題の解決を図るものである。
【0015】
請求項3記載の発明は、請求項1および2記載の発明の解決課題に加えて、界磁用永久磁石全体の寸法精度に対する課題の解決を図るものである。
【0016】
請求項4記載の発明は、請求項1ないし3記載の発明の解決課題に加えて、2種類の永久磁石からなる界磁用永久磁石の製造課題の解決を図るものである。
【0017】
請求項5記載の発明は、請求項1記載の発明の解決課題に加えて、電機子電流の位相制御を容易にすることを目的とする。
【0018】
請求項6記載の発明は、請求項1記載の発明の解決課題に加えて、界磁用永久磁石の減磁を起こしにくくすることを目的とする。
【0019】
請求項7記載の発明は、請求項1記載の発明の解決課題に加えて、磁石組込みの際の取扱いについての課題を解決するものである。
【0020】
【課題を解決するための手段】
界磁用永久磁石を有するモータにおいて、界磁用永久磁石が、磁石材料の構成組織がハード磁性相とソフト磁性相からなりリコイル比透磁率が1.3以上の永久磁石であることが好ましい。
【0021】
請求項1記載の発明は、界磁用永久磁石を有するモータにおいて、前記界磁用永久磁石が、構成組織がハード磁性相ほぼ単相からなり残留磁束密度が第2の永久磁石より高い第1の永久磁石と、磁石材料の構成組織がハード磁性相とソフト磁性相からなりリコイル比透磁率が1.5以上の第2の永久磁石とを、厚み方向に重ねて形成された複合磁石であり、該複合磁石のリコイル比透磁率が1.3以上であることを特徴とする。
【0022】
請求項2記載の発明は、前記界磁用永久磁石が前記第1および第2の永久磁石を、該第2の永久磁石において厚み方向にほぼ垂直な面の少なくとも1面が、該第1の磁石と接合しているように複数配置されて形成された複合磁石であることを特徴とする。
【0023】
請求項3記載の発明は、請求項1および2記載のモータであって、前記第2の永久磁石は、構成組織がハード磁性相とソフト磁性相からなる磁石粉末を樹脂にて結合した樹脂結合型磁石であることを特徴とする。
【0024】
請求項4記載の発明は、界磁用永久磁石を有するモータにおいて、前記界磁用永久磁石が、保磁力の異なる2種またはそれ以上の永久磁石粉末を混合し、少なくとも1種の粉末のリコイル比透磁率が1.5以上であり、さらに樹脂にて結合した樹脂結合型磁石であって、該樹脂結合型磁石のリコイル比透磁率が1.3以上であることを特徴とする。
【0025】
請求項5記載の発明は、界磁用永久磁石を有するブラシレスDCモータの回転子において、塊状鉄芯または積層された複数の鋼板によってヨークが形成され、前記ヨークは外周上に少なくとも2つ以上の偶数の界磁用永久磁石が配設されて磁極を形成し、前記界磁用永久磁石は請求項1ないし請求項4に記載の界磁用永久磁石であることを特徴とする。
【0026】
請求項6記載の発明は、界磁用永久磁石を有するブラシレスDCモータの回転子において、積層された複数の鋼板によってヨークが形成され、前記ヨークは外周上に少なくとも2つ以上の偶数の磁極を有し、これらの磁極には界磁用永久磁石を挿入するスロットが1磁極おき又は各磁極に設けられ、前記スロットには請求項1ないし請求項4に記載された界磁用永久磁石が挿入されていることを特徴とする。
【0027】
請求項7記載の発明は、界磁用永久磁石を有するブラシレスDCモータの回転子において、積層された複数の鋼板によってヨークが形成され、前記ヨークは外周上に少なくとも2つ以上の偶数の磁極を有し、これらの磁極には永久磁石を挿入するスロットが径方向わずかな間隔で2つずつ各磁極または1磁極おきに設けられ、前記スロットにはハード磁性相ほぼ単相からなり残留磁束密度が第2の永久磁石より高い第1の永久磁石と、ソフト磁性相とハード磁性相からなりリコイル比透磁率が1.5以上の第2の永久磁石と、が挿入されていることを特徴とする。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明を図に基づき、また、本発明の界磁用永久磁石を有するモータの一例として、出力が1kW程度のブラシレスDCモータを用いて説明する。
【0029】
図1は本発明のブラシレスDCモータの回転子断面を示す。回転子1は、多数の鋼板を積層したヨーク11と、ヨーク中心部に貫通穴を設け、前記貫通穴に焼きばめ等によって固定された回転軸12と、前記ヨークの外周面に互いに90°をなして径方向に突出した4つの磁極部13a〜13dを形成し、それぞれの磁極には界磁用永久磁石を挿入するスロット14a〜14dが設けられ、それぞれのスロットには、第1の永久磁石15a〜15dと第2の永久磁石16a〜16dとを厚み方向に重ねた複合磁石が挿入されている。尚、永久磁石は各磁極部が回転方向交互にN極とS極とが現れるように着磁されている。
【0030】
上記構成に基づいて本発明のモータの作用を以下に説明する。
【0031】
まず、第1の永久磁石15の動作について第2図に基づき説明する。使用した磁石は、Nd−Fe−B焼結磁石で最大エネルギー積(BH)max=34.8MGOe、残留磁束密度Br=12.3kG、保磁力iHc=20.5kOe、リコイル比透磁率μr=1.05、厚み1mmであり、図中に示す曲線および直線は、常温での4πI−H、B−Hの磁気履歴曲線と外部から逆磁場を印加しない時の動作線Aおよび残留磁束密度を半減させる逆磁場を与えた時の動作線Bである。残留磁束密度、保磁力とも大きな永久磁石である。
【0032】
第1の永久磁石を単独で磁気回路に組み込んだ時には、図から外部から逆磁場を印加しない時の磁石表面磁束密度は8kGと、大きな動作磁束密度を得ることができる。これはブラシレスDCモータの小型化に大きく寄与する。また、磁石表面磁束密度を4kGと半減させる為の逆磁場として、3.75kOe必要であることがわかる。
【0033】
モータを運転制御する場合、d軸電流を印加し、例えば磁石表面磁束密度を半減させ定出力特性を持たせることで、d軸電流を流さない場合の3倍以上の回転速度を得ることができる。
【0034】
次に、第2の永久磁石の動作について第3図に基づき説明する。使用した磁石は、ハード磁性相であるNd2Fe14Bとソフト磁性相であるα−Fe相が10nmオーダーで共存した構成組織からなる磁石粉末を樹脂と結合して得たNd−Fe−B系ボンド磁石で(BH)max=8.6MGOe、Br=7.9kG、iHc=4.4kOe、μr=1.5であり、図中に示す曲線および直線は、常温での4πI−H、B−Hの磁気履歴曲線である。第1の永久磁石に比べてリコイル比透磁率が高いことが特徴であり、外部から印加される逆磁場に対して動作磁束密度の変化率が大きい。すなわち、第1の永久磁石に比べ、より小さな逆磁場で磁石表面磁束密度を大きく減少させることができる。しかし、一方残留磁束密度が高くないことから、第2の永久磁石を単独で磁気回路に組み込んだ時には、図から磁石表面磁束密度が所望の8000Gを得ることが出来ず、モータの大型化に繋がる。
【0035】
図4は、第1の永久磁石および第2の永久磁石を厚み方向に重ねた時の磁石動作を説明する図を示す。図中に示す曲線および直線は、常温での4πI−H、B−Hの磁気履歴曲線と外部から逆磁場を印加しない時の動作線Aおよび残留磁束密度を半減させる逆磁場を与えた時の動作線Bである。第1の永久磁石と第2の永久磁石とを厚み方向に重ねて組み合わせた複合磁石とすることにより、第1の永久磁石よりも高いリコイル比透磁率μr=1.3を示し、第2の永久磁石よりも高い残留磁束密度Br=9kGを有する。本実施例では、それぞれの磁石厚み1.5mmでありパーミアンス係数Pc=6に設定されており、図から外部から逆磁場を印加しない時の磁石表面磁束密度は8kG、磁石表面磁束密度を4kGと半減させるための逆磁場は3kOeでよいということがわかる。
【0036】
すなわち、図2に示した特性を持つ永久磁石に比べて図4に示す界磁用永久磁石は、磁石表面磁束密度を4kGと半減させるための逆磁場が20%少なくて済むという作用がある。
【0037】
表1に第1、および第2の永久磁石のリコイル比透磁率を変化させた時、複合磁石のリコイル比透磁率がどう変化するか、また必要となる逆磁界の大きさを第1の永久磁石を単独で用いた場合を基準として、それぞれ比率で表した。
【0038】
【表1】
Figure 0003541582
【0039】
表1によれば、第2の永久磁石のリコイル比透磁率が1.3の場合には複合磁石としてのリコイル比透磁率が1.1程度であり逆磁界比率は95%と、5%しかd軸電流を減らせない。第2の永久磁石のリコイル比透磁率が1.5となれば逆磁界比率は80%となり20%改善できる。このことから、第2の永久磁石のリコイル比透磁率は1.5以上であることが望ましい。
【0040】
以上の作用は、図4に示すような特性を単独の永久磁石で実現できれば、それでもよいが、現状では上述した特性を満足できる単独の永久磁石は発明者の知る限り存在しない。
【0041】
上述した図1に示した界磁用永久磁石においては、2種の永久磁石が厚み方向に重ねられている、すなわち2種の磁石の磁化方向と磁石の接合面が垂直な関係となっている。これに対して図5に示すように幅方向に重ねられている、すなわち磁化方向と2種の磁石の接合面が平行な関係にある場合には、全体の磁石としての磁気履歴曲線は図6に示すように低保磁力の磁石の曲線と高保磁力の磁石の曲線を単に重ね合わせた曲線となり、実質的な保磁力は低保磁力の磁石のそれと同様となり、複合磁石としたことの効果は全く得られない。すなわち本発明の効果を得るためには、複合磁石の磁化方向と磁石の接合面が垂直な関係となっていることが必要である。
【0042】
上記の事実が効果を得るために有効であることから、異なる特性を有する磁石の接合面が磁化方向と垂直となっていれば同様の効果を得ることができる。このため複合磁石として図7のように複数の特性の異なる磁石を、その接合面が磁化方向と垂直となるような関係を保ちながら組み合わせても前記実施例1と同様な効果が得られる。
【0043】
本実施例においては、2種の永久磁石を厚み方向に接合面がほぼ垂直となるように単に重ねあわせ、スロットに挿入している。2種の永久磁石がそれぞれ独自に成形されたものを単に重ねあわせているので、接合面の密着度が低く、複合磁石全体の寸法精度もラフになるので、スロットの開口部は重ねあわせた永久磁石を容易に挿入できるよう大きめに形成されている。これでもよいが、界磁用永久磁石の磁束を有効に作用させる為には、2種の永久磁石は予め接合されて寸法精度を確保し、スロットの開口部寸法をなるべく小さくすることが、より好ましい。また、着磁を複合磁石として行う、あるいはさらにスロットに挿入したのち行う場合、着磁磁場の急激な変化による衝撃により、磁石が破損することを防ぐためにも、磁石間すきま、磁石とスロットとの隙間は小さい方がより好ましい。接合方法は特に規定されるものではなく、接着剤による接合、ボルト、ナットによる機械的な締結でもよい。また、2種の永久磁石が共に樹脂結合型磁石であれば、一体に成形してもよい。
【0044】
ここで本発明に使用される界磁用永久磁石について、より詳細に述べる。
【0045】
まず上述のような第1の永久磁石では高い磁束密度が要求される。上述したNd−Fe−B焼結磁石はこのような用途に最適であるが、このほかにもSm2Co17系の焼結磁石やR−Fe−B(ただしRは希土類元素を示す)系の鋳造インゴットを熱間加工し熱処理を施した磁石、さらに20MGOeレベルの高い最大エネルギー積を有する異方性のボンド磁石を使用しても良い。特に異方性ボンド磁石は、形状自由度に優れるという利点も有している。異方性のボンド磁石材料としては、Sm2Co17系、Sm−Fe−N系、HDDRによるNd−Fe−B系などが挙げられる。
【0046】
第2の永久磁石において重要な特性は高いリコイル比透磁率が得られるという点である。1.5以上の高いリコイル比透磁率が得られるのは、永久磁石の構成組織としてハード磁性相と共に10nmオーダーからなるソフト磁性相の複合組織が存在していることに起因する。このような微細複合組織を構成していることから、ソフト磁性相の磁化反転が、ハード磁性相との界面での交換相互作用により抑制されて磁石特性を得る。また逆磁場をかけてこれを元に戻すような動作を行った場合に、ソフト相の磁化反転はハード相に比べて急激に起きるため、高いリコイル比透磁率が実現する。
【0047】
このような高いリコイル比透磁率を有するいわゆるナノコンポジット磁石としては、上述した実施例中で示されたNd2Fe14Bとソフト磁性相であるα−Fe相を有する磁石の他に、以下のようなハード磁性相とソフト磁性相の組み合わせを有するナノコンポジット磁石も挙げられる。
【0048】
1)Sm2Fe17Nx相とα−Fe相
2)(Sm,Zr)(Fe,Co)7Nx相とα−Fe相
3)Nd2Fe14B相とFe3BまたはFe2B相
4)SmCo5相とα−Fe相
などである。またこれらの磁石については必要に応じて様々な添加元素を加えることが可能である。
【0049】
これら磁石の構成組織は10nmオーダーの結晶粒径からなる複合組織とする必要があり、その製造方法として最も適しているのは液体急冷法によるものである。これは合金溶湯を高速回転する単ロールまたは双ロールの上に噴射して薄帯または粉末状の磁石材料を得るものであり、場合によってはその後熱処理を施したり、窒素中での熱処理により窒化処理を行って作製される。
【0050】
図8は本発明の他の実施例を示す界磁用永久磁石を有するブラシレスDCモータの回転子断面を示す。回転子5は、塊状鉄芯または多数の鋼板を積層したヨーク51と、ヨーク中心部に貫通穴を設け、前記貫通穴に焼きばめ等によって固定された回転軸52と、前記ヨークの外周面に互いに90°をなして第1の永久磁石53a〜53dと第2の永久磁石54a〜54dとを厚み方向(着磁方向)に重ねて界磁用永久磁石となし、4つの磁極部を構成する。前記界磁用永久磁石の外周には絶縁管55が被覆され、回転時の磁石飛散を防止する構成となっている。
【0051】
上記構成によっても、実施例1で説明したと同様の作用を得る。
【0052】
図9は本発明のさらに他の実施例を示す界磁用永久磁石を有するブラシレスDCモータの回転子断面図である。回転子6は、多数の鋼板を積層したヨーク61と、ヨーク中心部に貫通穴を設け、前記貫通穴に焼きばめ等によって固定された回転軸62と、前記ヨークの外周面に互いに90°をなして径方向に突出した4つの磁極部63a〜63dを形成し、それぞれの磁極部には第1の永久磁石を挿入するスロット64a〜64dが設けられ、さらに径方向わずかな間隔で第2の永久磁石を挿入するスロット65a〜65dが設けられている。そして、それぞれのスロットには、第1の永久磁石66a〜66dと第2の永久磁石67a〜67dとが挿入されている。尚、永久磁石は各磁極部が回転方向交互にN極とS極とが現れるように着磁されている。
【0053】
上記構成によっても、実施例1で説明したと同様の作用を得る。
【0054】
以上、出力が1kW程度のブラシレスDCモータを例として説明したが、界磁用永久磁石を固定子に持つブラシ付DCモータにおいても第1の永久磁石と第2の永久磁石とを着磁方向に重ねて磁気回路を構成することで同様の作用を得ることができる。
【0055】
一方、OA機器制御用に用いられるモータ、例えばブラシレスDCモータを始め、ブラシ付DCモータ、PMステッピングモータ、HBステッピングモータなどで残留磁束密度が8kG程度と低くてもよい場合には、複合磁石とせずとも図3に示すような第2の永久磁石を単独で界磁用永久磁石として用いることにより、実施例1で説明したと同様の作用を得る。その際、表1を参考としてリコイル比透磁率は1.3以上あれば20%以上d軸電流を減少させることができる。
【0056】
【発明の効果】
以上のように、請求項1記載の発明は、複合磁石とすることで、電機子反作用を得るための逆磁場を20%以上少なくできるので、モータにおいてはd軸電流を印加して弱め界磁制御をした時の銅損の増加を抑制でき、モータ効率の低下の抑制、モータ大型化の抑制、インバータ大型化の抑制に寄与することができる。
【0058】
請求項2記載の発明は、前記請求項1の効果を得ると同時にさらに第1および第2の永久磁石を一体化できることで重ね合わせ面の隙間を磁石で埋められ界磁用永久磁石としての特性を最大限引き出せるとともに、永久磁石の着磁やモータの組立てにおいて取扱いが容易となる。これは単にハンドリングが容易となるだけでなく、着磁した磁石同士を重ねる際に強力な吸引力が発生するので、磁石の破損が生じたり重ねあわせ精度を出しにくいといった課題にも対応できる。モータを組み立てた後着磁をするような組立て工程とした時、衝撃的な着磁磁場により重ね合わせ面に発生する振動衝撃にも対応することができる。
【0059】
請求項3記載の発明は、前記請求項1および2の効果を得ると同時に第2の永久磁石が形状自由度の高い樹脂結合型磁石であるので磁石全体の寸法精度を出しやすくなり、2次加工をせずとも磁気回路に組み込むことができる。
【0060】
請求項4記載の発明は、前記請求項1ないし2の効果を得ると同時に、第1、第2の永久磁石がともに樹脂結合型磁石であるので同一金型内で界磁用永久磁石形状まで形成することが可能になる。また、第1および第2の永久磁石が成形樹脂により強固に接合できる。さらに、中間成形品のハンドリングが容易になるなど、磁石製造工程での大幅な合理化が期待できる。
【0061】
請求項5記載の発明は、請求項1の効果に加えて、ブラシ、整流子などの機械要素を持たずに電機子電流の切替えが行えるモータであるので電機子電流の位相制御が容易にできる。
【0062】
請求項6記載の発明は、界磁用永久磁石を持つモータの一例として磁石埋め込み型回転子を持つブラシレスDCモータにおいて請求項1の効果を得ることに併せて、鋼板から形成された磁極部を持つことから、磁石表面への減磁界が比較的均一にかかるので局部的な減磁を起こしにくいという効果がある。
【0063】
請求項7記載の発明は、請求項1の効果に加えて、磁石を回転子に組み込む際に既に着磁されている場合には、第1、第2それぞれの永久磁石を独立に組み込めるので取扱いが容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の界磁用永久磁石を有するブラシレスDCモータの回転子断面を示す図である。
【図2】第1の永久磁石の動作を説明する図である。
【図3】第2の永久磁石の動作を説明する図である。
【図4】第1の永久磁石および第2の永久磁石を厚み方向に重ねた複合磁石の動作を説明する図である。
【図5】永久磁石接合方法を説明するための図である。
【図6】図5の接合方法による磁石の磁気履歴を説明する図である。
【図7】本発明の他の実施例における複合磁石の構成を説明する図である。
【図8】本発明の他の実施例におけるブラシレスDCモータの回転子断面を示す図である。
【図9】本発明の更に他の実施例におけるブラシレスDCモータの回転子断面を示す図である。
【図10】ブラシレスDCモータの出力特性を説明する図である。
【符号の説明】
1 回転子
11 ヨーク
12 回転軸
13 磁極部
14 スロット
15 第1の永久磁石
16 第2の永久磁石

Claims (7)

  1. 界磁用永久磁石を有するモータにおいて、前記界磁用永久磁石が、構成組織がハード磁性相ほぼ単相からなり残留磁束密度が第2の永久磁石より高い第1の永久磁石と、磁石材料の構成組織がハード磁性相とソフト磁性相からなりリコイル比透磁率が1.5以上の第2の永久磁石とを、厚み方向に重ねて形成した複合磁石であり、該複合磁石のリコイル比透磁率が1.3以上であることを特徴とするモータ。
  2. 前記界磁用永久磁石が前記第1および第2の永久磁石を、該第2の永久磁石において厚み方向にほぼ垂直な面の少なくとも1面が、該第1の磁石と接合しているように複数配置されて形成された複合磁石であることを特徴とする請求項1記載のモータ。
  3. 前記第2の永久磁石は、構成組織がハード磁性相とソフト磁性相からなる磁石粉末を樹脂にて結合した樹脂結合型磁石であることを特徴とする請求項1または2記載のモータ。
  4. 界磁用永久磁石を有するモータにおいて、界磁用永久磁石が、保磁力の異なる2種またはそれ以上の永久磁石粉末を混合し、少なくとも1種の粉末のリコイル比透磁率が1.5以上であり、さらに樹脂にて結合した樹脂結合型磁石であって、該樹脂結合型磁石のリコイル比透磁率が1.3以上であることを特徴とする請求項1ないし3記載のモータ
  5. 界磁用永久磁石を有するブラシレスDCモータの回転子において、塊状鉄芯または積層された複数の鋼板によってヨークが形成され、前記ヨークは外周上に少なくとも2つ以上の偶数の界磁用永久磁石が配設されて磁極を形成し、前記界磁用永久磁石は請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の界磁用永久磁石であることを特徴とするモータ。
  6. 界磁用永久磁石を有するブラシレスDCモータの回転子において、積層された複数の鋼板によってヨークが形成され、前記ヨークは外周上に少なくとも2つ以上の偶数の磁極を有し、これらの磁極には界磁用永久磁石を挿入するスロットが1磁極おき又は各磁極に設けられ、前記スロットには請求項1ないし請求項4のいずれかに記載された界磁用永久磁石が挿入されていることを特徴とするモータ。
  7. 界磁用永久磁石を有するブラシレスDCモータの回転子において、積層された複数の鋼板によってヨークが形成され、前記ヨークは外周上に少なくとも2つ以上の偶数の磁極を有し、これらの磁極には永久磁石を挿入するスロットが径方向わずかな間隔で2つずつ以上各磁極または1磁極おきに設けられ、前記スロットにはハード磁性相ほぼ単相からなり残留磁束密度が第2の永久磁石より高い第1の永久磁石と、ソフト磁性相とハード磁性相からなりリコイル比透磁率が1.5以上の第2の永久磁石と、が挿入されていることを特徴とするモータ。
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