JP3540456B2 - 厨芥処理機 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は厨芥処理機に関する。さらに詳しくは、一般家庭や業務用の厨房から発生する生ゴミなどの厨芥を乾燥処理する厨芥処理機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の厨芥処理機として、凝縮部内に配置される被乾燥物収納部を加熱し、該被乾燥物から発生する水蒸気の温度を前記凝縮部の周壁の温度から検出するものや、周壁に取り付けた2個の温度検出器によって乾燥室内の温度を直接検出し、乾燥処理の継続と終了を行なうものがある(特開平5−275169号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記凝縮器の周壁の温度を検出する厨芥処理機では、板状の凝縮部の入口部の温度を検出して乾燥の終了を判定しているが、板材からなる凝縮部の熱容量が大きいため、温度変化が小さく、このため乾燥の終了判定の精度が不安定になりやすい。そのため乾燥しているのに乾燥処理を続け不要な電力を消費してしまったり、逆に未乾燥なのに乾燥処理が終了したと判定して運転を停止する惧れがある。また前記公報記載の処理機では、乾燥室内の温度を検出するために特別な耐蝕保護を施した乾燥の加熱制御用の温度検出器と乾燥処理の終了判定用の温度検出器をそれぞれ用いるため、製品が安価になりにくい。
【0004】
本発明は、叙上の事情に鑑み、乾燥処理の終了判定の精度を向上させるとともに、コストダウンを図ることができる厨芥処理機を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
第1の発明の厨芥処理機は、厨芥を処理する乾燥室と、乾燥室を加熱する乾燥手段と、乾燥室内の温度を検出する乾燥温度検出手段と厨芥を撹拌する撹拌手段を有する厨芥処理機において、撹拌手段で撹拌時または撹拌終了時に乾燥手段の出力を一定時間オフするかまたは抑えることによって生じる温度低下の度合によって乾燥の終了を判定することを特徴としている。
【0006】
また第1の発明では、乾燥手段のオフまたは出力低下の終了時から乾燥手段が一定温度の制御に戻るまでの経過時間で乾燥の終了判定を行なうことを特徴としている。
【0008】
さらに第2の発明の厨芥処理機は、厨芥を処理する乾燥室と、乾燥室の上部を形成する熱伝導性のよい材質で作られた内蓋と、乾燥室に外気を導入する吸気口を備えた厨芥処理機において、前記内蓋の裏側でかつ前記吸気口の遠方で内蓋に密着した乾燥終了判定用の温度検知手段を有することを特徴としている。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に基づいて本発明の厨芥処理機を説明する。
【0010】
図1は第1の発明にかかわる厨芥処理機の一実施例を示す縦断面図、図2は図1における厨芥処理機の制御を説明するブロック図、図3は第1の発明における第1の終了判定の温度変化を示すグラフ、図4は第1の発明における第1の終了判定のフローチャート、図5は第1の発明における第2の終了判定の温度変化を示すグラフ、図6は第1の発明における第2の終了判定のフローチャート、図7は第2の発明における終了判定の温度変化および乾燥ヒータの通電時間を示すグラフ、図8は第2の発明における判定のフローチャート、図9は第3の発明にかかわる厨芥処理機の一実施例を示す縦断面図、図10は第3の発明における制御を説明するブロック図、図11は第3の発明における終了温度レベルの経時変化を示すグラフ、図12は第3の発明における終了温度レベルの乾燥終了付近の経時変化を示すグラフ、図13は第3の発明における乾燥終了判定制御のフローチャートである。
【0011】
図1に示すように、厨芥処理機は、厨芥を加熱乾燥させる乾燥室2と、厨芥を撹拌する撹拌手段Aと、前記乾燥室2から発生する臭気ガスから水蒸気を回収する凝縮手段Bと、臭気ガスの臭気成分を脱臭する触媒脱臭手段Cと、前記乾燥室2から発生する臭気ガスを触媒脱臭手段Cへ強制的に通風させる送風手段Dとから構成されている。そして処理機本体1内に乾燥室2が設けられ、この乾燥室2内に厨芥を入れたゴミ容器3が装着される。乾燥室2の上部は内蓋4で覆われ、乾燥室2の室内は気密に維持できるようにされている。ゴミ容器3の底部には、撹拌羽根5が設けられ、ゴミ容器3内の厨芥を乾燥するときに、厨芥を撹拌するようにしている。前記内蓋4には乾燥ヒータ6、温風ファン7、温風ファン7を駆動するファンモータ8、ファンガード9および乾燥手段である乾燥ヒータ6の温度を検出する乾燥温度検出手段である乾燥温度センサ10が設けられている。乾燥ヒータ6で生じる熱を温風ファン7により、乾燥室2へまんべんなく送り込むことが可能となり、加熱効率がよくなっている。そして図2に示すように、スタートスイッチをオンすることにより、マイコン11は各センサからの信号を入力し、各ヒータおよび各モータを駆動し、所定のプログラムにしたがい、乾燥ヒータ6および温風ファン7により、乾燥室2の温度を乾燥温度センサ10で110〜150℃の範囲に通常は約120℃に制御する。
【0012】
第1の発明における乾燥温度センサ10は、通常は乾燥室2の温度を一定温度になるように制御を行なっているが、乾燥行程の終期において、乾燥終了判定を行なうための温度検出をも行なう。
【0013】
つぎに第1の発明にかかわる厨芥処理機における乾燥処理の第1の終了判定について説明する。厨芥の乾燥において乾燥温度センサ10で検出される温度を図3に示す。運転を開始するとA点(加熱開始点)から増加し、一定温度(TB)に達したB点以降も一定温度になるように制御を行なう。この一定温度に制御する際、たとえば撹拌羽根5によって厨芥の撹拌を行なったときに、一定時間(たとえば1分間)乾燥ヒータ6の出力をOFF(オフ)にする。このときの温度の下降点C点の温度TCは厨芥中に水分が多いばあい、撹拌によって多量の水蒸気が発生するばあいは低くなる傾向がある。つまり時間の経過とともに乾燥状態が進んでいくため、C点、D点、E点、F点の温度であるTC、TD、TE、TFは次第に制御すべき一定温度TBに近づいていく。たとえば制御すべき一定温度TBが120℃のばあい、TC=100℃、TD=105℃、TE=110℃、TF=115℃のように検出できる。したがって乾燥の終了判定の基準温度範囲を5℃とすれば、120℃−5℃=115℃で乾燥終了判定を行なうことが可能となる(図4参照)。つまり前記の例ではF点で乾燥終了と判定することになる。なお、一定時間乾燥ヒータの出力をOFFにする代わりに、該出力を抑えることによって生じる温度低下の度合によっても乾燥の終了を判定することができる。また撹拌のタイミングや乾燥ヒータの出力をオフする時間などの要素から、前記の基準温度範囲は変化する。
【0014】
つぎに第1の発明における第2の終了判定について説明する。図5は図3のE点からF点の間の拡大図である。E点、F点は各々、乾燥ヒータ6を一定時間(たとえば1分間)出力をオフしたばあいの温度の下降点である。E点、F点の時間を各々te、tfとする。E点、F点から通常制御に復帰する点を各々E′点、F′点とし、その時間(最初に出力をOFFする時間)をte′、tf′とする。時間の経過によって厨芥の乾燥度合は進むため、E点の温度TEよりF点の温度TFは高くなる。温度が高いと、通常復帰に戻るまでの時間は短くなるため、ΔEより、ΔFが短くなる。したがって、通常復帰に戻るまでの時間をチェックしてやれば、乾燥度合の判定が可能となり、乾燥の終了判定が可能となる(図6参照)。
【0015】
つぎに第2の発明における乾燥処理の終了判定について説明する。厨芥の乾燥において乾燥温度センサ10で検出される乾燥温度を図7に示す。運転を開始すると、A点から増加し、一定温度に達したB点以降は、一定温度制御を行なう。一定温度制御時の乾燥ヒータ6への通電時間は、乾燥初期においてはT2−T1の間隔である。乾燥終期においての通電時間はT4−T3の間隔となり、T2−T1>>T4−T3の関係が成立する。つまり、乾燥が進むにつれ、乾燥室内の水分は減少するために、加熱に要する熱量(電力)は減少する。したがって図7に示されている乾燥初期の通電時間T2−T1と乾燥終期の通電時間T4−T3を比較すると、T4−T3の方が短くなる。
【0016】
したがって、乾燥終期の通電時間は短くなることがわかり、通電時間から、乾燥度合を推定することが可能となり、乾燥の終了判定が行なえる(図8参照)。
【0017】
つぎに第3の発明にかかわる厨芥処理機を説明する。図9に示すように、乾燥室2の上部を形成する内蓋4の裏側(乾燥室の反対側)に本発明の特徴である乾燥終了判定用の温度検知手段である温度センサ4fが設けられている。この終了判定用温度センサ4fにより検出した温度レベルの信号は、制御手段の一部であるマイコン11(図10)に入力する。マイコン11では温度レベルの値が予め定められた値を下回ったか、または温度レベルの値が下降傾向から上昇傾向に転じたかにより、乾燥終了の制御を行なう。また、乾燥室2から発生するガスは、ガス出口12から凝縮器13に送られる。マイコン11は、図10に示すようにスタートスイッチをオンすることにより、各センサから信号を入力し、各ヒータ、各モータを駆動し、所定のプログラムにしたがい、厨芥を加熱するための乾燥ヒータ6を乾燥温度センサで検出される厨芥温度を所定の温度、たとえば105℃に保持するように制御する。また、マイコン11には乾燥が終了したか否か判定する乾燥終了判定用の温度センサ4fの出力が入力される。
【0018】
つぎに乾燥処理の第1の終了判定方法について説明する。厨芥の乾燥において乾燥終了判定用の温度センサ4fで検出される温度レベルを、図11のαに示す。従来の従来終了判定用の温度センサ13aで検出される温度レベルをβに示す。運転開始すると、温度レベルはA点(加熱開始点)から増加し、一定温度に達したのち、減少しはじめる。
【0019】
乾燥終期には温度レベルは下降し、乾燥終了判定用の温度センサ4fの軌跡αの最下降点B点が出現する。B点が出現した時間T1で乾燥が終了したとみなすことが可能である。従来の従来終了判定用の温度センサ13aの軌跡βの最下降点はC点である。図11より、B点およびC点付近での温度変化を比べるとB点付近の方が遥かに温度変化が大きく、検出が容易となっている。したがって内蓋4に設けた乾燥終了判定用の温度センサ4fが凝縮器13に設けられていた従来終了判定用の温度センサ13aよりも容易にかつ、確実に終了判定を行なうことが可能となる。
【0020】
具体的な終了判定方法としては、図12に示すような温度の基準値を乾燥終了判定用の温度センサ4fの出力が満たすか否かで行なっている。すなわち、図12〜13に示すように、第1の終了判定としては、温度レベルが基準値KHを下回って再度KHを上回ったばあいに乾燥終了と判断する方法である。なおKLは多量の熱を運ぶ水蒸気の減少による温度低下と、水分が無くなったために熱が奪われず、乾燥室全体の温度が乾燥温度に近付く温度上昇とのバランスから出現する最下降点である。また、温度が上昇傾向に転じたことを一層確実に判定するために基準値KHはオフセットを取って、温度の下降時はKH、上昇時はK′Hと設定してもよい。さらに、基準値KHを下回ってから一定時間経過後に、またはKHを上回ってから一定時間経過後に乾燥が終了したと判定してもよい。
【0021】
つぎに第2の終了判定としては、温度レベルが下降傾向から上昇傾向に転じたT1点を基準とする方法である。最も簡単な方法は、T1点で乾燥が終了したとみなす方法である。この方法は後述する方法と比べて、乾燥終了の判定を早く行なえるため、消費電力を抑えることが可能であるが、温度レベルの微少変動やばらつきで、誤判定を行なう可能性がある。別方法としてはT1点通過後、一定時間が経過したばあい、またはT1点の通過後、基準値KHを温度レベルが上回ったばあいに終了と判定する方法が考えられる。
【0022】
【発明の効果】
第1の発明にかかわる厨芥処理機によれば、乾燥の終了判定を行なう温度センサを乾燥温度センサと兼用することにより、温度検出器を1組削減することができ、処理機を安価に提供できる。
【0024】
さらに第2の発明によれば、乾燥終了判定を行なう終了用の温度センサを内蓋裏側に設置することにより、乾燥室内温度の変化を大きく検出でき、かつ、かかる温度センサに特別な耐蝕保護も必要としないため、安価で提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の発明にかかわる厨芥処理機の一実施例を示す縦断面図である。
【図2】図1における厨芥処理機の制御を説明するブロック図である。
【図3】第1の発明における第1の終了判定の温度変化を示すグラフである。
【図4】第1の発明における第1の終了判定のフローチャートである。
【図5】第1の発明における第2の終了判定の温度変化を示すグラフである。
【図6】第1の発明における第2の終了判定のフローチャートである。
【図7】第2の発明における終了判定の温度変化および乾燥ヒータの通電時間を示すグラフである。
【図8】第2の発明における終了判定のフローチャートである。
【図9】第3の発明にかかわる厨芥処理機の一実施例を示す縦断面図である。
【図10】第3の発明における制御を説明するブロック図である。
【図11】第3の発明における終了温度レベルの経時変化を示すグラフである。
【図12】第3の発明における終了温度レベルの乾燥終了付近の経時変化を示すグラフである。
【図13】第3の発明における乾燥終了判定制御のフローチャートである。
【符号の説明】
1 厨芥処理機本体
2 乾燥室
3 ゴミ容器
4 内蓋
5 撹拌羽根
6 乾燥ヒータ
7 温風ファン
8 ファンモータ
9 ファンガード
10 乾燥温度センサ
11 マイコン
A 撹拌手段
B 凝縮手段
C 触媒脱臭手段
D 送風手段
【発明の属する技術分野】
本発明は厨芥処理機に関する。さらに詳しくは、一般家庭や業務用の厨房から発生する生ゴミなどの厨芥を乾燥処理する厨芥処理機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の厨芥処理機として、凝縮部内に配置される被乾燥物収納部を加熱し、該被乾燥物から発生する水蒸気の温度を前記凝縮部の周壁の温度から検出するものや、周壁に取り付けた2個の温度検出器によって乾燥室内の温度を直接検出し、乾燥処理の継続と終了を行なうものがある(特開平5−275169号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記凝縮器の周壁の温度を検出する厨芥処理機では、板状の凝縮部の入口部の温度を検出して乾燥の終了を判定しているが、板材からなる凝縮部の熱容量が大きいため、温度変化が小さく、このため乾燥の終了判定の精度が不安定になりやすい。そのため乾燥しているのに乾燥処理を続け不要な電力を消費してしまったり、逆に未乾燥なのに乾燥処理が終了したと判定して運転を停止する惧れがある。また前記公報記載の処理機では、乾燥室内の温度を検出するために特別な耐蝕保護を施した乾燥の加熱制御用の温度検出器と乾燥処理の終了判定用の温度検出器をそれぞれ用いるため、製品が安価になりにくい。
【0004】
本発明は、叙上の事情に鑑み、乾燥処理の終了判定の精度を向上させるとともに、コストダウンを図ることができる厨芥処理機を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
第1の発明の厨芥処理機は、厨芥を処理する乾燥室と、乾燥室を加熱する乾燥手段と、乾燥室内の温度を検出する乾燥温度検出手段と厨芥を撹拌する撹拌手段を有する厨芥処理機において、撹拌手段で撹拌時または撹拌終了時に乾燥手段の出力を一定時間オフするかまたは抑えることによって生じる温度低下の度合によって乾燥の終了を判定することを特徴としている。
【0006】
また第1の発明では、乾燥手段のオフまたは出力低下の終了時から乾燥手段が一定温度の制御に戻るまでの経過時間で乾燥の終了判定を行なうことを特徴としている。
【0008】
さらに第2の発明の厨芥処理機は、厨芥を処理する乾燥室と、乾燥室の上部を形成する熱伝導性のよい材質で作られた内蓋と、乾燥室に外気を導入する吸気口を備えた厨芥処理機において、前記内蓋の裏側でかつ前記吸気口の遠方で内蓋に密着した乾燥終了判定用の温度検知手段を有することを特徴としている。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に基づいて本発明の厨芥処理機を説明する。
【0010】
図1は第1の発明にかかわる厨芥処理機の一実施例を示す縦断面図、図2は図1における厨芥処理機の制御を説明するブロック図、図3は第1の発明における第1の終了判定の温度変化を示すグラフ、図4は第1の発明における第1の終了判定のフローチャート、図5は第1の発明における第2の終了判定の温度変化を示すグラフ、図6は第1の発明における第2の終了判定のフローチャート、図7は第2の発明における終了判定の温度変化および乾燥ヒータの通電時間を示すグラフ、図8は第2の発明における判定のフローチャート、図9は第3の発明にかかわる厨芥処理機の一実施例を示す縦断面図、図10は第3の発明における制御を説明するブロック図、図11は第3の発明における終了温度レベルの経時変化を示すグラフ、図12は第3の発明における終了温度レベルの乾燥終了付近の経時変化を示すグラフ、図13は第3の発明における乾燥終了判定制御のフローチャートである。
【0011】
図1に示すように、厨芥処理機は、厨芥を加熱乾燥させる乾燥室2と、厨芥を撹拌する撹拌手段Aと、前記乾燥室2から発生する臭気ガスから水蒸気を回収する凝縮手段Bと、臭気ガスの臭気成分を脱臭する触媒脱臭手段Cと、前記乾燥室2から発生する臭気ガスを触媒脱臭手段Cへ強制的に通風させる送風手段Dとから構成されている。そして処理機本体1内に乾燥室2が設けられ、この乾燥室2内に厨芥を入れたゴミ容器3が装着される。乾燥室2の上部は内蓋4で覆われ、乾燥室2の室内は気密に維持できるようにされている。ゴミ容器3の底部には、撹拌羽根5が設けられ、ゴミ容器3内の厨芥を乾燥するときに、厨芥を撹拌するようにしている。前記内蓋4には乾燥ヒータ6、温風ファン7、温風ファン7を駆動するファンモータ8、ファンガード9および乾燥手段である乾燥ヒータ6の温度を検出する乾燥温度検出手段である乾燥温度センサ10が設けられている。乾燥ヒータ6で生じる熱を温風ファン7により、乾燥室2へまんべんなく送り込むことが可能となり、加熱効率がよくなっている。そして図2に示すように、スタートスイッチをオンすることにより、マイコン11は各センサからの信号を入力し、各ヒータおよび各モータを駆動し、所定のプログラムにしたがい、乾燥ヒータ6および温風ファン7により、乾燥室2の温度を乾燥温度センサ10で110〜150℃の範囲に通常は約120℃に制御する。
【0012】
第1の発明における乾燥温度センサ10は、通常は乾燥室2の温度を一定温度になるように制御を行なっているが、乾燥行程の終期において、乾燥終了判定を行なうための温度検出をも行なう。
【0013】
つぎに第1の発明にかかわる厨芥処理機における乾燥処理の第1の終了判定について説明する。厨芥の乾燥において乾燥温度センサ10で検出される温度を図3に示す。運転を開始するとA点(加熱開始点)から増加し、一定温度(TB)に達したB点以降も一定温度になるように制御を行なう。この一定温度に制御する際、たとえば撹拌羽根5によって厨芥の撹拌を行なったときに、一定時間(たとえば1分間)乾燥ヒータ6の出力をOFF(オフ)にする。このときの温度の下降点C点の温度TCは厨芥中に水分が多いばあい、撹拌によって多量の水蒸気が発生するばあいは低くなる傾向がある。つまり時間の経過とともに乾燥状態が進んでいくため、C点、D点、E点、F点の温度であるTC、TD、TE、TFは次第に制御すべき一定温度TBに近づいていく。たとえば制御すべき一定温度TBが120℃のばあい、TC=100℃、TD=105℃、TE=110℃、TF=115℃のように検出できる。したがって乾燥の終了判定の基準温度範囲を5℃とすれば、120℃−5℃=115℃で乾燥終了判定を行なうことが可能となる(図4参照)。つまり前記の例ではF点で乾燥終了と判定することになる。なお、一定時間乾燥ヒータの出力をOFFにする代わりに、該出力を抑えることによって生じる温度低下の度合によっても乾燥の終了を判定することができる。また撹拌のタイミングや乾燥ヒータの出力をオフする時間などの要素から、前記の基準温度範囲は変化する。
【0014】
つぎに第1の発明における第2の終了判定について説明する。図5は図3のE点からF点の間の拡大図である。E点、F点は各々、乾燥ヒータ6を一定時間(たとえば1分間)出力をオフしたばあいの温度の下降点である。E点、F点の時間を各々te、tfとする。E点、F点から通常制御に復帰する点を各々E′点、F′点とし、その時間(最初に出力をOFFする時間)をte′、tf′とする。時間の経過によって厨芥の乾燥度合は進むため、E点の温度TEよりF点の温度TFは高くなる。温度が高いと、通常復帰に戻るまでの時間は短くなるため、ΔEより、ΔFが短くなる。したがって、通常復帰に戻るまでの時間をチェックしてやれば、乾燥度合の判定が可能となり、乾燥の終了判定が可能となる(図6参照)。
【0015】
つぎに第2の発明における乾燥処理の終了判定について説明する。厨芥の乾燥において乾燥温度センサ10で検出される乾燥温度を図7に示す。運転を開始すると、A点から増加し、一定温度に達したB点以降は、一定温度制御を行なう。一定温度制御時の乾燥ヒータ6への通電時間は、乾燥初期においてはT2−T1の間隔である。乾燥終期においての通電時間はT4−T3の間隔となり、T2−T1>>T4−T3の関係が成立する。つまり、乾燥が進むにつれ、乾燥室内の水分は減少するために、加熱に要する熱量(電力)は減少する。したがって図7に示されている乾燥初期の通電時間T2−T1と乾燥終期の通電時間T4−T3を比較すると、T4−T3の方が短くなる。
【0016】
したがって、乾燥終期の通電時間は短くなることがわかり、通電時間から、乾燥度合を推定することが可能となり、乾燥の終了判定が行なえる(図8参照)。
【0017】
つぎに第3の発明にかかわる厨芥処理機を説明する。図9に示すように、乾燥室2の上部を形成する内蓋4の裏側(乾燥室の反対側)に本発明の特徴である乾燥終了判定用の温度検知手段である温度センサ4fが設けられている。この終了判定用温度センサ4fにより検出した温度レベルの信号は、制御手段の一部であるマイコン11(図10)に入力する。マイコン11では温度レベルの値が予め定められた値を下回ったか、または温度レベルの値が下降傾向から上昇傾向に転じたかにより、乾燥終了の制御を行なう。また、乾燥室2から発生するガスは、ガス出口12から凝縮器13に送られる。マイコン11は、図10に示すようにスタートスイッチをオンすることにより、各センサから信号を入力し、各ヒータ、各モータを駆動し、所定のプログラムにしたがい、厨芥を加熱するための乾燥ヒータ6を乾燥温度センサで検出される厨芥温度を所定の温度、たとえば105℃に保持するように制御する。また、マイコン11には乾燥が終了したか否か判定する乾燥終了判定用の温度センサ4fの出力が入力される。
【0018】
つぎに乾燥処理の第1の終了判定方法について説明する。厨芥の乾燥において乾燥終了判定用の温度センサ4fで検出される温度レベルを、図11のαに示す。従来の従来終了判定用の温度センサ13aで検出される温度レベルをβに示す。運転開始すると、温度レベルはA点(加熱開始点)から増加し、一定温度に達したのち、減少しはじめる。
【0019】
乾燥終期には温度レベルは下降し、乾燥終了判定用の温度センサ4fの軌跡αの最下降点B点が出現する。B点が出現した時間T1で乾燥が終了したとみなすことが可能である。従来の従来終了判定用の温度センサ13aの軌跡βの最下降点はC点である。図11より、B点およびC点付近での温度変化を比べるとB点付近の方が遥かに温度変化が大きく、検出が容易となっている。したがって内蓋4に設けた乾燥終了判定用の温度センサ4fが凝縮器13に設けられていた従来終了判定用の温度センサ13aよりも容易にかつ、確実に終了判定を行なうことが可能となる。
【0020】
具体的な終了判定方法としては、図12に示すような温度の基準値を乾燥終了判定用の温度センサ4fの出力が満たすか否かで行なっている。すなわち、図12〜13に示すように、第1の終了判定としては、温度レベルが基準値KHを下回って再度KHを上回ったばあいに乾燥終了と判断する方法である。なおKLは多量の熱を運ぶ水蒸気の減少による温度低下と、水分が無くなったために熱が奪われず、乾燥室全体の温度が乾燥温度に近付く温度上昇とのバランスから出現する最下降点である。また、温度が上昇傾向に転じたことを一層確実に判定するために基準値KHはオフセットを取って、温度の下降時はKH、上昇時はK′Hと設定してもよい。さらに、基準値KHを下回ってから一定時間経過後に、またはKHを上回ってから一定時間経過後に乾燥が終了したと判定してもよい。
【0021】
つぎに第2の終了判定としては、温度レベルが下降傾向から上昇傾向に転じたT1点を基準とする方法である。最も簡単な方法は、T1点で乾燥が終了したとみなす方法である。この方法は後述する方法と比べて、乾燥終了の判定を早く行なえるため、消費電力を抑えることが可能であるが、温度レベルの微少変動やばらつきで、誤判定を行なう可能性がある。別方法としてはT1点通過後、一定時間が経過したばあい、またはT1点の通過後、基準値KHを温度レベルが上回ったばあいに終了と判定する方法が考えられる。
【0022】
【発明の効果】
第1の発明にかかわる厨芥処理機によれば、乾燥の終了判定を行なう温度センサを乾燥温度センサと兼用することにより、温度検出器を1組削減することができ、処理機を安価に提供できる。
【0024】
さらに第2の発明によれば、乾燥終了判定を行なう終了用の温度センサを内蓋裏側に設置することにより、乾燥室内温度の変化を大きく検出でき、かつ、かかる温度センサに特別な耐蝕保護も必要としないため、安価で提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の発明にかかわる厨芥処理機の一実施例を示す縦断面図である。
【図2】図1における厨芥処理機の制御を説明するブロック図である。
【図3】第1の発明における第1の終了判定の温度変化を示すグラフである。
【図4】第1の発明における第1の終了判定のフローチャートである。
【図5】第1の発明における第2の終了判定の温度変化を示すグラフである。
【図6】第1の発明における第2の終了判定のフローチャートである。
【図7】第2の発明における終了判定の温度変化および乾燥ヒータの通電時間を示すグラフである。
【図8】第2の発明における終了判定のフローチャートである。
【図9】第3の発明にかかわる厨芥処理機の一実施例を示す縦断面図である。
【図10】第3の発明における制御を説明するブロック図である。
【図11】第3の発明における終了温度レベルの経時変化を示すグラフである。
【図12】第3の発明における終了温度レベルの乾燥終了付近の経時変化を示すグラフである。
【図13】第3の発明における乾燥終了判定制御のフローチャートである。
【符号の説明】
1 厨芥処理機本体
2 乾燥室
3 ゴミ容器
4 内蓋
5 撹拌羽根
6 乾燥ヒータ
7 温風ファン
8 ファンモータ
9 ファンガード
10 乾燥温度センサ
11 マイコン
A 撹拌手段
B 凝縮手段
C 触媒脱臭手段
D 送風手段
Claims (8)
- 厨芥を処理する乾燥室と、乾燥室を加熱する乾燥手段と、乾燥室内の温度を検出する乾燥温度検出手段と、厨芥を撹拌する撹拌手段を有する厨芥処理機において、撹拌手段で撹拌時または撹拌終了時に乾燥手段の出力を一定時間オフするかまたは抑えることによって生じる温度低下の度合によって乾燥の終了を判定することを特徴とする厨芥処理機。
- 厨芥を処理する乾燥室と、乾燥室の上部を形成する熱伝導性のよい材質で作られた内蓋と、乾燥室に外気を導入する吸気口を備えた厨芥処理機において、前記内蓋の裏側でかつ前記吸気口の遠方で内蓋に密着した乾燥終了判定用の温度検知手段を有することを特徴とする厨芥処理機。
- 前記乾燥終了判定用の温度検知手段により検出された温度が、所定の基準値を下回ったばあいに乾燥終了と判定する請求項2記載の厨芥処理機。
- 乾燥終了判定用の温度検知手段により検出された温度が、下降傾向から上昇傾向に転じたばあいに乾燥終了と判定する請求項2記載の厨芥処理機。
- 乾燥終了判定用の温度検知手段により検出された温度が所定の基準値を下回ったのち、再び基準値または基準値にオフセットを取った値を上回ったばあいに乾燥終了と判定する請求項2記載の厨芥処理機。
- 乾燥終了判定用の温度検知手段により検出された温度が、所定の基準値を下回ったのち、一定時間経過後に乾燥終了と判定する請求項2記載の厨芥処理機。
- 乾燥終了判定用の温度検知手段により検出された温度が所定の基準値を下回ったのち、再び基準値または基準値にオフセットをとった値を上回ったのちに、一定時間経過後に乾燥終了と判定する請求項2記載の厨芥処理機。
- 乾燥終了判定用の温度検知手段により検出された温度が、下降傾向から上昇傾向に転じた時間から一定時間経過後に、乾燥終了と判定する請求項2記載の厨芥処理機。
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JP22923595A JP3540456B2 (ja) | 1995-09-06 | 1995-09-06 | 厨芥処理機 |
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-
1995
- 1995-09-06 JP JP22923595A patent/JP3540456B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH0972663A (ja) | 1997-03-18 |
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