JP3540350B2 - スタンパおよび積層構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、レコード、コンパクトディスク、光磁気ディスク、光ディスク、レーザディスク等を射出成形するための成形母型として使用する寿命の長いスタンパに関する。
【0002】
【従来の技術】
レコード、光ディスク等やその基板の製造には、プラスチックを、スタンパを支持した金型キャビティー内に装入し、加圧することにより、成形と同時にスタンパの表面形状を成形品に転写することが行なわれている。
【0003】
実際の使用では、金型のキャビティー側表面に、シート状のNi製等の金属スタンパを配置し、その周部を同定する。金型は通常、鋼から製作し、これを焼き入れし、高精度に研磨したものなどが使用されている。金型をこのように研磨する理由は、スタンパが熱による伸縮により可動側金型の表面を滑動するためである。例えば溶融樹脂の温度が360℃、可動側金型の表面の温度100℃、樹脂圧力400kg/cm2とすると、スタンパの表面は360℃、金型への取付面は100℃となり、しかも上記圧力で押圧されている。そうするとスタンパは熱と圧力で表面に沿って移動することになる。この結果、上記のような金型を用いて繰り返して成形を行なうと、スタンパの金型への取付面は、摩擦によりショット毎の損傷を受け、亀裂を生じ、成形品の表面に亀裂の痕を転写することになる。
【0004】
この際、スタンパはディスク状をなし、かつ中心をある程度の回転が許される程度に拘束されるため成形時の伸縮によるスタンパの局所的な運動は半径方向と回転方向の運動の合成となり、かつ外方ほど大きくなる。外周部の傷の大きさは幅約0.1mm(半径方向)長さ約1mm(回転方向)にも、かつ使用回数とともに深い傷となる。
【0005】
そこで、本発明者らは、特開平2−22012号公報で、Ni製スタンパの金型取付面にダイヤモンドライクカーボン(以下DLC)の薄膜を形成する旨を提案している。この提案によれば耐摩耗性と低摩耗性が得られるが、DLC薄膜の接着強度が不十分であり、スタンパ寿命の点で不十分である。
【0006】
そこで、本発明者らは特開平5−117087号、同5−124875号、同5−124825号、同5−117856号等の公報で、プラズマCVDやイオン化蒸着法によるSiC系の薄膜下地層を設け、この上にDLC薄膜を設ける旨を提案している。また、本発明者らは、 Journal of the Vacunm Science and Technology Vol.10,P2122〜2125で、DLC薄膜の下地層としてMoが好ましい旨を開示している。しかし、これらいずれの下地層でも、Ni,Cu,Al等のスタンパでは十分な耐久性を示すことができない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の主たる目的は寿命の長いスタンパと、そのスタンパに好適なDLCの積層構造とを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
このような目的は、下記(1)〜(9)の本発明により達成される。
(1)Ni,CuおよびAlの1種以上を30wt% 以上含有する金属のスタンパ本体と、
このスタンパ本体の少なくとも金型取付面に形成された酸化物改質層と、
この酸化物改質層上に設けられたSi,Ti,Ta,MoおよびWの1種以上を含有する下地層と、
この下地層上に設けられたダイヤモンドライクカーボン薄膜とを含有するスタンパ。
(2)前記酸化物改質層として、前記金属基体表面に、酸素含有量20at% 以上の領域が0.5nm〜1μm 存在する上記(1)のスタンパ。
(3)前記酸化物改質層は、熱酸化、プラズマ酸化またはイオン注入によって形成されたものである上記(1)または(2)のスタンパ。
(4)前記ダイヤモンドライクカーボン膜の厚さが0.1〜10μm である上記(1)〜(3)のいずれかのスタンパ。
(5)前記ダイヤモンドライクカーボン膜の屈折率が1.9〜2.4であり、ビッカース硬度が800〜8000である上記(1)〜(4)のいずれかのスタンパ。
(6)前記下地層に、Si,Ti,Ta,MoおよびWの1種以上が総計で25at% 以上含有されている上記(1)〜(5)のいずれかのスタンパ。
(7)前記下地層の厚さが0.02〜5μm である上記(1)〜(6)のいずれかのスタンパ。
(8) 前記ダイヤモンドライクカーボン薄膜が、金属元素、Si,N,B,P,O,Fの1種以上を含有する上記(1)〜(7)のいずれかのスタンパ。
(9)Ni,CuおよびAlの1種以上を30wt% 以上含有する金属基体上に、
上記(1)〜(8)のいずれかの酸化物改質層と、下地層と、ダイヤモンドライクカーボン薄膜を有する積層構造。
【0009】
【作用および効果】
本発明によると、成形用母型となるNi,Cu,Alのスタンパの摩擦、摩耗を受ける金型への取付面がDLC薄膜により強化されるので、耐摩耗性が向上し、また低摩擦となる。その上で、DLC薄膜はきわめて強固に接着するので、スタンパの耐用寿命が大幅に向上する。
【0010】
この場合、本発明では、Ni,Cu,Alのスタンパ本体の表面酸化物改質層の存在を必須とする。特開昭61−174376号公報には、ステンレス銅や鋼にDLC薄膜を形成する際、プラズマ酸化による酸化物改質層を設ける旨が開示されている。しかし、Ni,Cu,Alのスタンパの場合、この酸化物改質層のみではDLC薄膜との接着力向上は十分ではなく、本発明の所定の下地層と併用しないかぎり十分な寿命向上は実現できない。
【0011】
上記のとおり、本発明では、下地層のみでも十分な寿命向上は達成されず、本発明の酸化物改質層と下地層との併用によってのみ大幅な寿命向上が実現するのである。この寿命向上は、後述の実施例のデータから明らかであり、酸化物改質層と下地層との寿命向上効果が、Ni,Al,Cuにて相乗的に顕われたものと言える。
【0012】
【具体的構成】
以下、本発明の具体的構成について詳細に説明する。
【0013】
本発明の積層構造における金属基体、すなわちより具体的にはスタンパ本体は通常Ni製であるが、この他、Al,Cuであってもよく、さらにはNi,Al,Cuを総計で30wt% 以上含有するものであってもよい。
【0014】
このスタンパ本体の少なくとも金型取付面には酸化物改質層が設けられる。酸化物改質層はスタンパ本体表面から、0.5nm〜1μm 、より好ましくは1nm〜0.3μm 、特に5nm〜0.2μm の深さで、20at% 以上から化学量論組成酸化物の酸素組成量あるいはそれより20at% 程度まで大の酸素含有量の領域として存在することが好ましい。薄すぎると実効がなく、厚すぎるとスタンパ本体の特性に影響を与える。このような深さ方向の酸素の分布は、オージェ分光分析やXPS(X線プローブ分光分析)を用いて確認すればよい。
【0015】
酸化物改質層を形成するには、熱酸化、プラズマ酸化、イオン注入等いずれを用いてもよい。例えば、Ni基体では以下のように行なえばよい。まず、熱酸化の場合には、Ni基体を空気中で300〜600℃程度で、10〜100時間程度加熱すればよい。このとき、表面が酸化し黒化する。また、プラズマ酸化を行なうにはNi基体をプラズマアッシャー中に入れ、O2 を入れて0.05〜1Torr程度の圧力でRF電源100〜2000W 程度の投入電力で5〜60分程度酸化すればよい。さらにイオン注入を行なうには、イオン注入装置にNi基体を入れ、O2 を20〜250keV 程度に加速しNiの表面を酸化すればよい。
【0016】
このような金属酸化物を含有する酸化物改質層の上には、下地層を形成する。下地層は、Si,Ti,Ta,MoおよびWの1種以上を含有する。これら元素の含有量は、総計で下地層中の25at% 以上、特に30〜100at% であることが好ましい。
【0017】
このような元素を含有する下地層組成としては、Si,SiC,アモルファス水素化シリコンa−Si:H,SiO2 等のSiOx,例えばテトラメトキシシラン等のCVD膜のようなSi−C−HやSi−C−O−H化合物,Si34 等のSiNx,Ti,TiO2 ,TiN等のTiNx,Ta,Ta25 ,Mo,W,WCなどを挙げることができる。そして、下地層はその実効をもたせるために0.02〜5μm 、より好ましくは0.05〜3μm の厚さとすることが好ましい。下地層の形成には、スパッタ法、CVD法、溶射法、イオンプレーティング法を用いることができる。
【0018】
このような下地層上には、DLC薄膜が形成される。DLC薄膜は炭化水素を励起し、分解して得た高硬度炭素膜である。炭化水素としては、CH4 、C26 、C38 等の飽和炭化水素、C24 、C36 、C22 等の不飽和炭化水素のいずれを用いてもよい。
【0019】
炭化水素を分解するには、例えば特開平4−41672号等に記載されたプラズマCVD法や、特開平1−234396号、同1−234397号、同2−196093号等に記載されたイオン化蒸着法を用いることが好ましいが、この他熱フィラメント法、スパッタ法、イオンビーム蒸着法、熱CVD法などを用いてもよく、これらの詳細はダイヤモンド薄膜技術(総合技術センター発行)のP73等に記載されている。なお、プラズマCVD法におけるプラズマは、直流、交流いずれであってもよく、交流としては数Hzからマイクロ波まで可能である。また、ダイヤモンド薄膜技術に記載のECRプラズマも使用可能である。
【0020】
このようにして活性種、より好ましくはイオンに分解された炭化水素を堆積する際には、基板としての非堆積物に負のバイアス電圧を印加することが好ましい。バイアス電圧には直流でも交流(例えば50Hz〜2.45GHz)でもよい。さらには電圧を印加した電極はプラズマ中のエレクトロンが表面に付着し負の電圧となる。これをセルフバイアス電圧といい、これを利用することもできる。すなわち、電源を印加した電極に発生するセルフバイアスを用いてもよく、電気的に絶縁されている電極に直流または交流の電源を印加すればよい。この方法は、例えば本発明者らの M.Nakayama et al, Journal of the Ceramic Society of Japan lin. Edition Vol 98 607-609 (1990) 等に詳細に記載されている。
【0021】
バイアス電圧を例えば−50〜−2000V の範囲で変化させることにより屈折率nが変化する。用いるDLC薄膜の屈折率は1.8〜2.4程度、消衰係数kは0〜0.02(いずれも波長632.8nm)が好ましい。
【0022】
このようにして得られたDLC膜は、巨視的にはアモルファスであるが、微視的にはダイヤモンドに近い結合をもつ。そして、高いビッカース硬度Hvをもつ。本発明ではHvは800〜8000であることが好ましい。なお、DLC膜中のH量(FTIRから測定されるCH2 量、CH3 量は、通常0〜4×104 cm-2程度である。これについては本発明者らの M.Nakayama et al, Jpanese Journal of Applied Phyeics Vol.30 L924-L926 (1991) に説明されてある。 このようなDLC膜中には、金属元素、例えばFe、Co、Ni、Al、Cu、Ti、Cr、Mn、Mo、Ta等や、Si、N、B、P、O、Fなどの1種以上が総計35at% 以下含有されていてもよい。これらは各種有機金属化合物、シラン化合物、シロキサン化合物、アンモニア、アミン化合物、NOx、O2 、CO2 、フッ化炭化水素、SiF4 、フォスフィン、ジボラン等を用いてDLC薄膜中に導入可能である。また、金属は電極材料から膜中に導入することも可能である。これらの添加物によっても屈折率を制御することが可能であり、特に屈折率を大きくするためには金属の混入は有効である。
【0023】
DLC薄膜の膜厚は0.1〜10μm の範囲、特に0.2〜2μm の範囲であることが好ましい。
【0024】
【実施例】
以下、本発明の具体的実施例を示し、本発明をさらに詳細に説明する。
【0025】
Ni,CiおよびAlの厚さ0.3mmのスタンパを用意した。このスタンパ本体に下記の酸化処理を行なった。
【0026】
1)熱酸化
Niスタンパを空気中500℃で60時間加熱したところ、表面が酸化し黒化した。酸化物改質層はO 50at% であり、その厚さは650A であった。熱処理温度をかえ、またNiをAl,Cuにかえ、酸化物改質層(O 45at% )の厚さを変化させた。
【0027】
2)プラズマ酸化
Niスタンパをプラズマアッシャーに入れO2 を入れ0.5Torrの圧力でRF電源500W を投入し、10分プラズマ酸化した。表面が酸化し黒化し酸化物改質層はO 54at% であり、その厚さは300A であった。
【0028】
3)イオン注入
イオン注入装置にNiスタンパを入れ、O2 ガスを120keV で加速しNiの表面を酸化した。酸化物改質層はO 55at% であり、その厚さは2000A であった。
【0029】
さらに、下地層として下記の層を形成した。
【0030】
1)Siスパッタ膜
Siをターゲットとし、スパッタガスとしてArを用い、RF300W 、0.05Torrで10分スパッタした。Siスパッタ膜の膜厚は0.3μm であった。
【0031】
2)a−si:H膜
CVD装置にSiH4 を10SCCM導入し、0.1Torrの条件でRF200W を印加して30分成膜した。α−Si:H膜厚は0.11μm であった。
【0032】
3)Si−C−O−H膜
CVD装置にテトラメトキシシランを5SCCM導入し、0.05Torrの条件でRF100W 印加して10分成膜した。Si−C−O−H膜は0.25μm であった。
【0033】
4)TiO2 スパッタ膜
TiO2 をターゲットとし、スパッタガスとしてArを用い、RF250W 、0.02Torrで30分スパッタした。膜厚は0.4μm であった。
【0034】
5)Ta25 スパッタ膜
Ta25 をターゲットとし、スパッタガスArを用い、RF300W 、0.025Torrで25分スパッタした。Ta25 スパッタ膜の膜厚は0.35μm であった。
【0035】
6)Moスパッタ膜
Moをターゲットとし、スパッタガスKrを用い、RF350W 、0.025Torrで40分スパッタした。Moスパッタ膜の膜厚は1μm であった。
【0036】
7)WCスパッタ膜
WCをターゲットとし、スパッタガスArを用い、RF200W 、0.03Torrで20分スパッタした。WCスパッタ膜は0.4μm であった。
【0037】
また、DLC膜としては下記のものを成膜した。
【0038】
1)DLC I
CH4 を原料として10SCCM導入し、反応圧力0.05Torr、RF500W の条件で、基板にDCバイアス−500V を印加しながら30分成膜した。屈折率2.28でHv3200のDLC膜で、膜厚は0.5μm であった。
【0039】
2)DLC II
24 を原料として10SCCM導入し、反応圧力、0.025TorrでRF600W を印加した。セルフバイアスは−700V であった。RFを印加する基板上にサンプルを置き40分成膜した。屈折率2.32でHv4500のDLC膜で膜厚は2μm であった。
【0040】
3)DLC III
イオン化蒸着法を用いフィラメントに25A 電流を流し、CH4 5SCCMを導入し、圧力0.1TorrにてDCバイアス−600V を印加し30分成膜した。屈折率は2.35でHv5000のDLC膜で膜厚は1μm であった。
【0041】
これら酸化物改質層、下地層およびDLC薄膜を表1のように組み合わせて各種スタンパを得た。得られたスタンパを光磁気ディスク基板用の射出成形装置に組み込んで、射出成形圧力340kg/cm2、温度400℃で繰り返してポリカーボネートの射出成形を行なった。成型基板にTeFeCoの光磁気膜を成膜し、基板に帰因する不良を観察した。不良が発生するに至耐久ショット数を表1に示す。
【0042】
【表1】
Figure 0003540350
【0043】
表1に示される結果から、酸化物改質層と下地層との併用をきわめて高い相乗作用があきらかである。なお、DLC膜中に、各種金属元素、Si,N,B,P,O,F等を導入したところ、上記と同等な結果を得た。

Claims (9)

  1. Ni,CuおよびAlの1種以上を30wt% 以上含有する金属のスタンパ本体と、
    このスタンパ本体の少なくとも金型取付面に形成された酸化物改質層と、
    この酸化物改質層上に設けられたSi,Ti,Ta,MoおよびWの1種以上を含有する下地層と、
    この下地層上に設けられたダイヤモンドライクカーボン薄膜とを含有するスタンパ。
  2. 前記酸化物改質層として、前記金属基体表面に、酸素含有量20at% 以上の領域が0.5nm〜1μm 存在する請求項1のスタンパ。
  3. 前記酸化物改質層は、熱酸化、プラズマ酸化またはイオン注入によって形成されたものである請求項1または2のスタンパ。
  4. 前記ダイヤモンドライクカーボン膜の厚さが0.1〜10μm である請求項1〜3のいずれかのスタンパ。
  5. 前記ダイヤモンドライクカーボン膜の屈折率が1.9〜2.4であり、ビッカース硬度が800〜8000である請求項1〜4のいずれかのスタンパ。
  6. 前記下地層に、Si,Ti,Ta,MoおよびWの1種以上が総計で25at% 以上含有されている請求項1〜5のいずれかのスタンパ。
  7. 前記下地層の厚さが0.02〜5μm である請求項1〜6のいずれかのスタンパ。
  8. 前記ダイヤモンドライクカーボン薄膜が、金属元素、Si,N,B,P,OおよびFの1種以上を含有する請求項1〜7のいずれかのスタンパ。
  9. Ni,CuおよびAlの1種以上を30wt% 以上含有する金属基体上に、
    請求項1〜8のいずれかの酸化物改質層と、下地層と、ダイヤモンドライクカーボン薄膜を有する積層構造。
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